JP5115997B1 - 走査型電子顕微鏡像観察用の試料支持部材及び走査型電子顕微鏡像の観察方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡像観察用の試料支持部材及び走査型電子顕微鏡像の観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】照射電子線によるダメージを受けやすい有機材料系試料や生物試料の電子顕微鏡像を、表面コーティングや染色の処理を行うことなく、高分解能で観察することを可能とする技術の提供。
【解決手段】試料支持部材への電子注入により、電子線が入射した部位の絶縁性薄膜11と導電性薄膜12との間に電位勾配が生じ、絶縁性薄膜11の表面のポテンシャル障壁が薄くなり、トンネル効果による電子放出現象(電界放出現象)が生じる。絶縁性薄膜11の内部で生じた2次電子は、この電位勾配に沿って、導電性薄膜12側へとトンネル透過する。このようなトンネル透過した2次電子は導電性薄膜12内を拡散して試料30に到達するが、試料30が生物試料などの電子透過率の高いものである場合には、2次電子は試料30内部もトンネル透過し、この2次電子42が2次電子検出器50により検知されて試料30の内部構造を反映するSEM画像が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は走査電子顕微鏡像の観察技術に関し、特に、照射電子線によるダメージを受けやすい有機材料系試料や生物試料の電子顕微鏡像を高分解能で観察するに好適な技術に関する。
走査型電子顕微鏡(SEM)は、無機材料系試料や有機材料系試料の形態観察はもとより生物試料の観察にも広く用いられ、バクテリアやウィルスといった肉眼では観察不能な微生物の観察に好適な機器である。
しかし、このような生物試料は電子線の照射により損傷を受けやすいことに加え、高いコントラストの画像を得にくいという問題がある。このため、生物試料をSEM観察する場合、一般には、観察対象である試料をホルムアルデヒド等で固定化して金やプラチナあるいはカーボン等を表面にコーティングしたり重金属等で染色するなどの手法により前処理を行い、これにより、試料への電子線ダメージを軽減するとともにコントラストを高めるという工夫がなされる。
また、最近では、生物試料に対して上述のコーティングや染色を施すことなく高コントラストの画像を得る手法も開発されている(特許文献1および非特許文献1を参照)。この方法では、薄い試料支持膜(カーボン膜)の下面(裏面)に観察対象試料を付着させ、試料支持膜の上面(表面)から比較的低い電圧で加速された電子線を照射する。試料支持膜に入射した電子線は支持膜内部で拡散しながら広がり、支持膜の下面付近に到達した電子が2次電子を放出する。この2次電子は支持膜下面に付着している観察対象試料に吸収され、これによりコントラストが形成される。
このような2次電子のエネルギは10eV程度と極めて低く、生物試料に吸収されても殆どダメージを与えることがないだけではなく、この電子線の吸収の度合いがそのままコントラストとして得られるために極めてクリアで高コントラストなSEM画像を得ることができる。このような観察条件は、「間接2次電子コントラスト条件」と呼ばれる。
また、電子線を金属薄膜に入射させ、金属薄膜から放出されるX線を観察対象試料に照射してX線画像を得る構成のX線顕微鏡も提案されている(特許文献2および3)。このようなX線顕微鏡では、観察対象試料に照射されるX線の透過力が大きいために、試料の内部構造を観察できるという利点がある。
特開2010-097844号公報 特開平8-43600号公報 特開2010−175389号公報
T.Ogura「A high contrast method of unstained biological samples under a thin carbon film by scanning electron microscopy」Biochem. Biophys. Res. Commun. Vol.377, p79-84 (2008)
上述したように、従来は、電子線照射により損傷を受けやすく且つ高いコントラストの画像を得にくい生物試料をSEM観察する場合、表面コーティングや染色の処理を行っていた。しかし、このような処理には熟練が必要であるのみならず、染色に用いられる薬剤は主として酢酸ウラン等の有害物質であるため環境面からも好ましくない。
また、間接2次電子コントラスト条件で観察されたSEM画像は極めてコントラストが高いものの、分解能は比較的低いという問題がある。加えて、さらに、通常条件で加速された低エネルギの2次電子では、観察試料の内部を透過することができず、内部構造観察には適さない。
さらに、金属薄膜に電子線を入射させて発生するX線を観察対象試料に照射する構成のX線顕微鏡で高いコントラストの画像を得ようとすると、電子線からX線への変換効率が低いために入射電子線量を大きくする必要があるが、このような大電流条件では分解能が低下することに加え、金属薄膜が発熱したり試料を損傷させてしまうという問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、照射電子線によるダメージを受けやすい有機材料系試料や生物試料の電子顕微鏡像を、表面コーティングや染色の処理を行うことなく、高分解能で観察することを可能とする技術を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察に用いられる試料支持部材は、絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体を備え、前記絶縁性薄膜側を電子線入射面とし、前記導電性薄膜側を試料付着面とする、ことを特徴とする。
好ましくは、前記絶縁性薄膜の厚みが10nm〜200nmである。
また、好ましくは、前記絶縁性薄膜の電気抵抗率が1000Ωm以上である。
例えば、前記絶縁性薄膜は、窒化シリコン、酸化シリコン、ポリイミドの何れかを主成分とする材料からなる。
好ましくは、前記導電性薄膜の厚みが200nm以下である。
また、好ましくは、前記導電性薄膜は、ニッケル、チタン、アルミ、金、銀、銅、コバルト、モリブデン、タンタル、タングステン、オスミウムの何れかを主成分とする材料からなる。
例えば、前記導電性薄膜の試料付着面は親水性化処理が施されている。
また、例えば、前記導電性薄膜の試料付着面に試料吸着層が設けられている。
一態様として、前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体の試料付着面に対向して設けられた耐圧性薄膜が該耐圧性薄膜と前記積層体との間に間隔を有するように配置されており、前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体および前記耐圧性薄膜は何れも1気圧以上の耐圧性を有し、前記積層体と前記耐圧性薄膜の間の空間を大気圧封止可能とされている構成がある。
また、一態様として、前記導電性薄膜には該導電性薄膜の電位制御のための電極が設けられている構成がある。
本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察に用いられる試料ホルダは、上述の試料支持部材を備えた試料ホルダであって、外部入力を受けて前記電極に電圧を印加する端子を備えている。
また、本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察に用いられる試料ホルダは、上述の試料支持部材を備えた試料ホルダであって、電子線入射面側および電子線出射面側の少なくとも一方に視野絞りが設けられている。
本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察方法は、上述の試料支持部材を用いた走査型電子顕微鏡像の観察方法であって、入射電子線の加速電圧を入射電子の60%以上が前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体により散乱、吸収、若しくは遮蔽される値に設定する。
また、本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察方法は、上述の試料ホルダを用いた走査型電子顕微鏡像の観察方法であって、前記端子の電位を走査型電子顕微鏡のグランド電位若しくは該グランド電位よりも高い電位として像観察を行う。
本発明に係る走査型電子顕微鏡像の観察に用いられる試料支持部材は、絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体を備え、前記絶縁性薄膜側を電子線入射面とし、前記導電性薄膜側を試料付着面とする構成を備えている。
電子線が入射する絶縁性薄膜内部には自由電子がほとんど存在しないため、注入された電子の量に応じて負電位が生じるため、試料を付着させる側の導電性薄膜との間に電位差が生じる。しかも、これらは何れも薄膜であるため、両者間に形成される電位勾配は顕著に大きなものとなる。絶縁性薄膜内で発生する2次電子はこの大きな電位勾配によるトンネル効果によって導電性薄膜側へと放出され、さらに、観察試料をも透過する。
従って、この透過電子(トンネル電子)の空間的分布を記録することにより観察試料内部の構造観察が可能となり、染色等の処理を施すことなく高いコントラストの画像を得ることができる。
また、絶縁性薄膜内で生じる電位勾配は電子線入射方向に略平行(絶縁性薄膜の電子線入射面に略垂直)であり、トンネル効果により導電性薄膜へと透過してくる2次電子の出射方向は試料付着面に略垂直であるため、透過2次電子は空間的に広がることなく観察試料に入射するため、高い分解能が得られる。
しかも、トンネル効果により観察試料に到達する電子のエネルギは入射電子線のエネルギに比較して顕著に低いため、従来の観察に比較して、試料へのダメージを大幅に低減させることができる。
このように、本発明よれば、簡便な構造の試料支持部材により、高コントラスト、高分解能、観察試料への低ダメージ化を実現することが可能となる。
本発明に係る試料支持部材および試料ホルダの構成例の概要を説明するためのブロック図である。 本発明の試料支持部材に生物試料を付着させてSEM観察する際の、電子線照射時に絶縁性薄膜内に生じる電位分布を説明するための概念図である。 絶縁性薄膜と導電性薄膜の境界近傍で生じた2次電子が、図2Aに示した電位分布の下でトンネル効果により導電性薄膜中を透過する様子を示した概念図である。 導電性薄膜に電圧印加してプラス電位とすることで絶縁性薄膜内の電位勾配が大きくなる様子を説明するための概念図である。 絶縁性薄膜が窒化シリコン膜(50nm)で導電性薄膜がNi膜(15nm)とAu膜(10nm)の積層膜である試料支持部材に4kVの印加電圧で加速された電子線を入射させた場合の電子線の散乱状況を、モンテカルロシミュレーションした結果の図である。 図4Aに示した電子線の散乱状況下での膜内エネルギ密度分布を、モンテカルロシミュレーションした結果の図である。 絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体の試料付着面に対向して耐圧性薄膜を設けた試料支持部材に、生物試料を密閉して観察する際の様子を説明するための概念図である。 絶縁性薄膜が窒化シリコン膜(50nm)で導電性薄膜がNi膜(15nm)とAu膜(10nm)の積層膜である試料支持部材に4kVの印加電圧で加速された電子線を入射させ、金属積層膜を透過した電子による電流値を測定する際のブロック図である。 図6Aに示した測定系で透過電子による電流値のバイアス電圧依存性を求めた実験結果である。 本発明の試料支持部材にウィルスを付着させ、倍率6万倍で観察したSEM画像である。 本発明の試料支持部材に大気圧に密閉した状態でバクテリアを付着させ、倍率3万倍で観察したSEM画像である。
以下に、図面を参照して、本発明の試料支持部材および試料ホルダならびに走査型電子顕微鏡像の観察方法について説明する。
図1は、本発明に係る試料支持部材および試料ホルダの構成例の概要を説明するためのブロック図である。試料支持部材は絶縁性薄膜11と導電性薄膜12の積層体からなり、電子銃40から射出された電子線41は絶縁性薄膜側から入射する。導電性薄膜12の下面は試料付着面であり、観察対象となる試料30が吸着等により保持されている。なお、符号13で示したものは、試料支持部材の機械的な強度を担保等するためのフレームである。電子線41は絶縁性薄膜11の電子線入射面上を走査し、試料30を透過してきた2次電子42を2次電子検出器50により検知して得られた強度プロファイルにより2次元的なSEM画像を得る。
入射電子線41の加速電圧は、電子線41による試料30のダメージを低減する目的で、入射電子の適当量が絶縁性薄膜11と導電性薄膜12の積層体内で散乱、吸収、若しくは遮蔽される値とする。例えば、入射電子線41の加速電圧は、入射電子の60%以上が絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体により散乱、吸収、若しくは遮蔽される値に設定される。
入射した電子線41は絶縁性薄膜11の内部で拡散しながら広がり(拡散領域14)、2次電子を生成しながら導電性薄膜12の下面(試料付着面)に到達する。電子線41が入射すると、絶縁性薄膜11の絶縁性のために、絶縁性薄膜11の電位は電子注入量に応じた負の電位となる。一方、導電性を有する導電性薄膜12に注入された電子は、試料支持部材を収容する試料ホルダ20の上部本体21や下部本体22を介して膜外へと排出されるため、導電性薄膜内には蓄積せず導電性薄膜12の電位変化はない。従って、試料支持部材への電子注入により、電子線が入射した部位の絶縁性薄膜11と導電性薄膜12との間に電位差が生じることとなるが、この電位差は、本発明における一般的な観察条件において、数百Vを超える値となる。
なお、導電性薄膜12の電位は、SEM装置内のグランド電位(0V電位)か、或いはこのグランド電位よりも高い電位とすることが好ましい。そのため、導電性薄膜12に電位制御のための電極等を設け、試料ホルダ20に設けられた端子等からの外部からの電圧印加により、導電性薄膜12の電位を制御するようにしてもよい。
絶縁性薄膜11は、その厚みを例えば10nm〜200nmとし、電気抵抗率は例えば1000Ωm以上とする。このような絶縁性薄膜11の材料としては、窒化シリコン、酸化シリコン、カプトン(登録商標)などのポリイミドの何れかを主成分とする材料を例示することができる。
また、導電性薄膜12は、その厚みを例えば200nm以下とする。導電性薄膜12の材料としては、ニッケル、チタン、アルミ、金、銀、銅、コバルト、モリブデン、タンタル、タングステン、オスミウムの何れかを主成分とする材料を例示することができる。
例えば、絶縁性薄膜11の厚みが50nm程度で電位差が500eV程度であるとすると、その電位勾配は100Mev/cmもの大きな値となる。通常、100Mev/cmの電位勾配の下では、絶縁性薄膜11の表面のポテンシャル障壁が薄くなり、トンネル効果による電子放出現象(電界放出現象)が生じる。従って、絶縁性薄膜11の内部で生じた2次電子は、この電位勾配に沿って、導電性薄膜12側へとトンネル透過する。2次電子のエネルギは概ね10eV以下であるためドブロイ波長も長く、トンネル透過率は高いと考えることができる。このようなトンネル透過した2次電子は導電性薄膜12内を拡散して試料30に到達するが、試料30が生物試料などの電子透過率の高いものである場合には、2次電子は試料30内部もトンネル透過し、この2次電子42が2次電子検出器50により検知されて試料30の内部構造を反映するSEM画像が得られる。
このようなSEM画像は試料30の内部のポテンシャル障壁を反映したものとなるため、染色等の特別な処理を施すことなく、高いコントラストの画像を得ることができる。また、試料30に入射し透過する電子は主としてエネルギの低いトンネル電子であるため、試料30に対するダメージは顕著に軽減される。
このように、絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体を備えた本発明に係る試料支持部材では、自由電子がほとんど存在しない絶縁性薄膜内部に入射した電子線により負電位が生じさせて導電性薄膜との間に大きな電位勾配を形成しこの電位勾配を利用して絶縁性薄膜内で発生する2次電子を導電性薄膜側へとトンネル透過させ、さらに試料30もトンネル透過させることにより、染色等の処理を施すことなく、試料内部の構造を反映する高いコントラストの画像を得ることを可能としている。
なお、絶縁性薄膜11の内部で生じる電位勾配は電子線41の入射方向に略平行(絶縁性薄膜12の電子線入射面に略垂直)であるため、トンネル効果により導電性薄膜12へと透過してくる2次電子の出射方向は試料付着面に略垂直となる。このため、絶縁性薄膜11からの透過2次電子は空間的に広がることなく観察試料30に入射し、高い分解能が得られる。しかも、トンネル効果により観察試料30に到達する電子のエネルギは入射電子線のエネルギに比較して顕著に低いため、従来の観察に比較して、試料30へのダメージを大幅に低減させることができる。
このように、本発明よれば、簡便な構造の試料支持部材により、高コントラスト、高分解能、観察試料への低ダメージ化を実現することが可能となる。
導電性薄膜12の試料付着面は、水溶性試料等の吸着のために親水化処理を施すようにしてもよい。また、導電性薄膜12の試料付着面に、生物試料等を吸着させるための試料吸着層を設けるようにしてもよい。
また、図1に示したように、試料支持部材の上方(電子線入射面側)に視野絞り23を設けたり、試料支持部材の下方(電子線出射面側)に視野絞り24を設けたりしてもよい。視野絞り23は、電子線入射部位から上方へと放出される2次電子を試料ホルダ20外へと漏れ出すことを防止することに寄与する。このような2次電子は試料30の情報を含んでいないため、これが検知されてしまうと画質を落としてしまう。また、視野絞り24は、試料ホルダ20の下部から出射され2次電子検出器50によって検知される2次電子の視野角を限定するためのもので、観察画像の分解能向上に寄与する。
図2Aおよび図2Bはそれぞれ、本発明の試料支持部材に生物試料を付着させてSEM観察する際の、電子線照射時に絶縁性薄膜内に生じる電位分布を説明するための概念図、および、絶縁性薄膜と導電性薄膜の境界近傍で生じた2次電子が、図2Aに示した電位分布の下でトンネル効果により導電性薄膜中を透過する様子を示した概念図である。
入射電子線41は、絶縁性薄膜11の表面に、直径数nmで細く絞られた状態で照射される。電子線の入射領域には多量の入射電子が極めて狭い領域内に注入されることとなり、その結果として入射電子線41の電子線入射面側の電位は負電位(V=V)となる。導電性薄膜12が装置のグランド電位(V=0)とされている場合には、絶縁性薄膜11を透過して導電性薄膜12に入射してきた電子は速やかに導電性薄膜12内から排除され、導電性薄膜12はグランド電位(V=0)を維持し、入射電子線41の導電性薄膜12側の面の電位(V=0)との間で電位勾配が形成される。
上述のとおり、絶縁性薄膜11の厚さが50nmで電子線入射面側の電子線照射領域の電位が−500Vであると仮定すると、絶縁性薄膜11の内部に形成される電位勾配は100MeV/cmとなり、電界放射現象により絶縁性薄膜11内の電子を導電性薄膜12側へと放出するに十分な極めて大きな値となる。この大きな電位勾配のため、電子線の照射領域の垂直下方では、絶縁性薄膜11内および絶縁性薄膜11と導電性薄膜12との界面近傍で発生した2次電子は導電性薄膜12内へとトンネル透過し、さらに導電性薄膜12および試料30をも透過して2次電子42として試料支持部材外に放出される。なお、既に説明したように、2次電子のエネルギは概ね10eV以下であるためそのドブロイ波長は原子の直径に比べて長いために量子効果が生じやすく、トンネル透過率は高い。
このように、本発明では、絶縁性薄膜11内部に入射した電子線により負電位が生じさせて導電性薄膜12との間に大きな電位勾配を形成し、この電位勾配を利用して、絶縁性薄膜11内で発生した2次電子を導電性薄膜12側へとトンネル透過させている。
このような2次電子のトンネル透過効率は電位勾配が大きいほど高くなるから、導電性薄膜12側を正電位にすることで2次電子のトンネル透過効率を高めることができる。
図3は、導電性薄膜12に電圧印加(+V)してプラス電位とすることで絶縁性薄膜11内の電位勾配を大きくした様子を説明するための概念図である。この図に示したように、導電性薄膜12を正電位(+V)とした分だけ、絶縁性薄膜11内で生じる電位勾配は大きくなり、その分だけ2次電子のトンネル透過効率が高くなり、得られるSEM画像の分解能とコントラストの向上に寄与する。
図4Aは、絶縁性薄膜が窒化シリコン膜(50nm)で導電性薄膜がNi膜(15nm)とAu膜(10nm)の積層膜である試料支持部材に4kVの印加電圧で加速された電子線を入射させた場合の電子線の散乱状況を、モンテカルロシミュレーションした結果の図である。また、図4Bは、図4Aに示した電子線の散乱状況下での膜内エネルギ密度分布を、モンテカルロシミュレーションした結果の図である。
図4Aに示したように、窒化シリコン薄膜内では、電子は比較的弱く散乱される一方、NiとAuの金属膜内においては電子は強く散乱乃至吸収されている。4kVという加速電圧では、窒化シリコン薄膜に入射した電子の90%以上が、絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体の内部で散乱、吸収、若しくは遮蔽されており、試料側へと透過する入射電子(1次電子)はごく僅かである。従って、試料へのダメージは大幅に軽減される。
図5は、絶縁性薄膜11と導電性薄膜12の積層体の試料付着面に対向して、スペーサ15を介して耐圧性薄膜16を設け、この耐圧性薄膜16にもフレーム17を形成した態様の試料支持部材の構成を説明するための図である。この試料支持部材の、スペーサ15により間隔が画定される耐圧性薄膜16と導電性薄膜12の試料付着面との間の空間内に、試料30が収容されている。例えば絶縁性薄膜11と導電性薄膜12は何れも0.5気圧以上の耐圧性を有しており、この積層体は1気圧以上の耐圧性を有しており、耐圧性薄膜16は1気圧以上の耐圧性を有している。積層体と耐圧性薄膜16の間の空間は大気圧封止(密閉)され、真空によるダメージの防止と本来の形態を観察することを可能としている。
図6Aおよび図6Bはそれぞれ、絶縁性薄膜が窒化シリコン膜(50nm)で導電性薄膜がNi膜(15nm)とAu膜(10nm)の積層膜である試料支持部材に4kVの印加電圧で加速された電子線を入射させ、金属積層膜を透過した電子による電流値を測定する際のブロック図、および、図6Aに示した測定系で透過電子による電流値のバイアス電圧依存性を求めた実験結果である。
積層体を透過してきた2次電子は、試料支持部材の下方に設けられた計測カップ60により、電流として計測される。ここで、例えば、計測カップ60に外部電源62から電流計61を介して負のバイアス電圧を印加すると、透過電子のうちバイアス電圧より小さなエネルギをもつ電子は試料ホルダ20側へと押し戻されるため、計測カップ60によって検出されない。従って、バイアス電圧以上のエネルギを有する透過電子のみが計測カップ60で計測される。この原理に基づけば、上述のバイアス電圧を徐々に大きくすることにより、透過電子のエネルギ分布を求めることが可能となる。
図6Bには、バイアス電圧を+2Vから−10Vまで変化させた際の、計測カップ60により計測された電流(正規化電流)を示している。入射電子線の加速電圧が4kVの場合、バイアス電位を+2Vから下げてゆくと電流値は指数関数的に減少し、バイアス電位が−10Vでは電流値は略ゼロとなる。これは、透過電子のほぼ全てが10V以下の低いエネルギのものであることを意味している。また、入射電子(1次電子)の透過がほとんどないことも意味している。一方、入射電子線の加速電圧が10kVの場合、バイアス電位が−10Vでも60%の電流が計測されている。これは、検知された電子の多くが−10Vを越えるエネルギを有していることを意味しており、入射電子(1次電子)が無視できないレベルで透過していることを示している。
図7は、本発明の試料支持部材に非染色の状態でウィルス(バキュロウィルス)を付着させ、倍率6万倍で観察したSEM画像である。なお、用いた試料支持部材は、絶縁性薄膜が窒化シリコン膜(50nm)で導電性薄膜がNi膜(15nm)とAu膜(10nm)の積層膜で、入射電子線の加速電圧は4kVである。
図7中に示した矢印部分に、長さが概ね300nmの棒状のバキュロウィルスが明確に観察される。また、その下方にはエンベローブと呼ばれるタンパク質を内包する袋状の形状も観察されている。さらに、ウィルス内部やエンベローブ内の濃淡構造が観察されており、これらは内部構造を反映していると考えられる。
図6Bに示したように、加速電圧が4kVである場合には、エネルギが10eV以下の電子のみが検知されるから、図7のSEM画像は10eV以下のエネルギの透過電子により得られたものである。一般には、10eV以下といった低エネルギの電子の透過力は10nm程度と考えられるが、本発明による試料支持部材を用いたSEM観察では、10eV以下のエネルギの透過電子でありながら、50nm以上の厚さを有する試料を透過しており、内部構造の観察も可能となっている。この理由は、本発明の構成とすることによる量子効果の結果であると考えられる。
図8は、本発明の試料支持部材に大気圧に密閉した状態でバクテリアを付着させ、倍率3万倍で観察したSEM画像である。なお、このSEM画像は、耐圧性薄膜を窒化物シリコン薄膜とした図5に示した態様の試料支持部材を用い、試料であるバクテリアを大気圧下で観察して得られたものである。なお、入射電子線の加速電圧は4kVである。
このSEM画像においても、極めて高い分解能で、バクテリアの内部構造が確認できる。
上述したように、本発明によれば、バクテリアやウィルスあるいはタンパク質複合体等の試料から、特別な染色や固定作業なしに、高いコントラストの画像を得ることができる。また、試料支持部材からの透過2次電子は空間的に広がることなく観察試料に入射するため、高い分解能が得られる。
しかも、トンネル効果により観察試料に到達する電子のエネルギは入射電子線のエネルギに比較して顕著に低いため、従来の観察に比較して、試料へのダメージを大幅に低減させることができる。
本発明により、照射電子線によるダメージを受けやすい有機材料系試料や生物試料の電子顕微鏡像を、表面コーティングや染色の処理を行うことなく、高分解能で観察することを可能とする技術が提供される。
11 絶縁性薄膜
12 導電性薄膜
13、17 フレーム
14 拡散領域
15 スペーサ
16 耐圧性薄膜
20 試料ホルダ
21 上部本体
22 下部本体
23、24 視野絞り
30 試料
40 電子銃
41 電子線
42 2次電子
50 2次電子検出器
60 計測カップ
61 電流計
62 外部電源

Claims (14)

  1. 減圧状態にある鏡体内で用いられる走査型電子顕微鏡像観察用の試料支持部材であって、
    絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体を備え、前記絶縁性薄膜側電子線入射面であり、前記導電性薄膜側試料付着面で且つ前記走査型電子顕微鏡像の形成に寄与する透過2次電子の出射面である、走査型電子顕微鏡像観察用の試料支持部材。
  2. 前記絶縁性薄膜の厚みが10nm〜200nmである、請求項1に記載の試料支持部材。
  3. 前記絶縁性薄膜の電気抵抗率が1000Ωm以上である、請求項1又は2に記載の試料支持部材。
  4. 前記絶縁性薄膜は、窒化シリコン、酸化シリコン、ポリイミドの何れかを主成分とする材料からなる、請求項2又は3に記載の試料支持部材。
  5. 前記導電性薄膜の厚みが200nm以下である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の試料支持部材。
  6. 前記導電性薄膜は、ニッケル、チタン、アルミ、金、銀、銅、コバルト、モリブデン、タンタル、タングステン、オスミウムの何れかを主成分とする材料からなる、請求項5に記載の試料支持部材。
  7. 前記導電性薄膜の試料付着面は親水性化処理が施されている、請求項1乃至6の何れか1項に記載の試料支持部材。
  8. 前記導電性薄膜の試料付着面に試料吸着層が設けられている、請求項1乃至6の何れか1項に記載の試料支持部材。
  9. 前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体の試料付着面に対向して設けられた耐圧性薄膜が該耐圧性薄膜と前記積層体との間に間隔を有するように配置されており、前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体および前記耐圧性薄膜は何れも1気圧以上の耐圧性を有し、前記積層体と前記耐圧性薄膜の間の空間を大気圧封止可能とされている、請求項1乃至8の何れか1項に記載の試料支持部材。
  10. 前記導電性薄膜には該導電性薄膜の電位制御のための電極が設けられている、請求項1乃至9の何れか1項に記載の試料支持部材。
  11. 請求項9に記載の試料支持部材を備えた試料ホルダであって、外部入力を受けて前記電極に電圧を印加する端子を備えている、走査型電子顕微鏡像観察用の試料ホルダ。
  12. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の試料支持部材を備えた試料ホルダであって、電子線入射面側および電子線出射面側の少なくとも一方に視野絞りが設けられている、走査型電子顕微鏡像観察用の試料ホルダ。
  13. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の試料支持部材を用いた走査型電子顕微鏡像の観察方法であって、
    入射電子線の加速電圧を入射電子の60%以上が前記絶縁性薄膜と導電性薄膜の積層体により散乱、吸収、若しくは遮蔽される値に設定する、走査型電子顕微鏡像の観察方法。
  14. 請求項11に記載の試料ホルダを用いた走査型電子顕微鏡像の観察方法であって、
    前記端子の電位を走査型電子顕微鏡のグランド電位若しくは該グランド電位よりも高い電位として像観察を行う、走査型電子顕微鏡像の観察方法。
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