JP6112553B2 - 観察システム及び観察方法 - Google Patents

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Description

本発明は走査電子顕微鏡による観察技術に関する。より詳細には、生物試料を生きたままの状態で観察することも可能な走査電子顕微鏡観察技術に関する。
走査電子顕微鏡は、生物試料や有機材料を高分解能で観測する際のツールとして広く用いられている。従来、走査電子顕微鏡で生物試料や有機材料を観察する場合には、観察対象試料の電子線ダメージを低下させ、コントラストの高い画像を得るために、試料をホルムアルデヒド等で固定化した後に、表面に金やプラチナ、カーボン等をコーティングしたり、あるいは、重金属による染色を施す等の処理が必須とされていた。
しかし、近年、生物試料をコーティングや染色なしに高コントラストで観察できる方法が開発された(特許文献1および非特許文献1を参照)。
この新規な方法では、カーボン膜などの薄い試料支持膜の下部表面に試料を付着させ、この試料支持膜の上部より低い加速電圧の電子線を照射する。照射された電子線は試料支持膜の内部で拡散しながら広がり、膜の下面付近に到達し、試料支持膜の下部表面より2次電子が放出される。この2次電子は、試料支持膜直下の試料に吸収され、これにより極めて高いコントラスの画像を得ることができる。
この方法では、上述の2次電子のエネルギが10eV程度となるように条件設定される。かかる極めて弱い2次電子であれば、観察対象試料に対する電子線ダメージは顕著に低くなるため、生物試料のような損傷を受けやすい試料であっても、試料本来の形状や構造を高いコントラストの画像で観察乃至解析することが可能となる。こうした観察条件は、「間接2次電子コントラスト条件」と呼ばれる。
このような観察手法をさらに進展させ、絶縁薄膜層の下部に導電性膜を形成し、電子線入射による帯電効果を利用して、分解能やコントラストをさらに向上させる方法も開発されている(特許文献2および非特許文献2を参照)。
特開2010−097844号公報 特許第5115997号明細書
現在では、水溶液中の生物試料の観察を可能とするための専用ホルダ(非特許文献3を参照)や、大気圧下での生物試料観察が可能な電子顕微鏡システムも開発されてきているが、これらの手法でも電子線による生物試料へのダメージは深刻であり、しかも、電子線と生物試料との相互作用が極めて弱いため、水溶液中の生物試料を生きた状態のままで高いコントラストで観察することは極めて困難である。
このような事情から、生物試料を鮮明に観察するためには、様々な染色処理や固定化処理を施し、電子線のダメージを低減させるとともに、観察画像のコントラストを向上させる必要がある(非特許文献3)。
しかし、このような処理を施すと、観察対象である生物試料は死滅してしまい、生きている状態での観察はできなくなる。しかも、染色処理等に伴う様々なアーティファクが生じ、観察で得られた画像の信頼性も損なわれる。加えて、こうした染色処理等は熟練の技術を必要とするだけでなく、染色剤としては主に酢酸ウラン等の有害物質が用いられるため、環境保護という観点からも好ましくない。
上述の「間接2次電子コントラスト条件」で観察された画像は、コントラストが極めて高いという利点の反面、分解能が比較的低いという問題がある。さらに、通常、低エネルギの2次電子では、数μm以上の厚さ(深さ)の水溶液を透過させることが困難なため、この水溶液中にある生物試料を観察することは難しい。
このように、従来の観察技術では、水溶液中の生物試料を生きたままの状態で観察し、本来の形態や構造を正しく反映した高い分解能の画像を得ることが極めて困難である。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、染色処理や固定化処理を施すことなく、走査電子顕微鏡を用いて生物試料を生きたままの状態で高分解能・高コントラストで観察することを可能とする走査電子顕微鏡観察技術を提供することにある。
かかる課題を解決するために、本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダは、一方主面が観察試料の保持面である第1の絶縁性薄膜と該第1の絶縁性薄膜の他方主面に積層された導電性薄膜とを備え、前記第1の絶縁性薄膜の一方主面側には、前記導電性薄膜側から入射された電子線に起因して生じた前記第1の絶縁性薄膜の一方主面の電位に基づく信号を検出する端子部が設けられている。
例えば、前記第1の絶縁性薄膜の一方主面と前記端子部との間に第2の絶縁性薄膜が設けられており、該第2の絶縁性薄膜の一方主面と前記第1の絶縁性薄膜の一方主面とが所定の間隔の隙間を有するように配置されており、前記端子部は、前記第2の絶縁性薄膜の他方主面の電位を信号として検出する。
好ましくは、前記第1の絶縁性薄膜の厚さが200nm以下である。
例えば、前記第1の絶縁性薄膜は、窒化シリコン膜、カーボン膜、若しくは、ポリイミド膜からなる。
好ましくは、前記導電性薄膜の厚さが100nm以下である。
また、好ましくは、前記導電性薄膜は、比重が10g/cm以上の金属を主成分とする金属薄膜である。
例えば、前記金属薄膜は、タンタル、タングステン、レニウム、モリブデン、オスミウム、金、プラチナのうちの何れかを主成分とする。
好ましくは、前記第1の絶縁性薄膜の一方主面と前記第2の絶縁性薄膜の一方主面との間の間隔を40μm以下に設定し得る。
また、好ましくは、前記走査電子顕微鏡用試料ホルダは、内部を密閉する外枠部を備え、該外枠部には内部圧力の調整機構が設けられている。
さらに、好ましくは、前記走査電子顕微鏡用試料ホルダは、前記第2の絶縁性薄膜の一方主面と前記第1の絶縁性薄膜の一方主面との間の所定間隔の隙間に、水溶液を潅流させるための流路が設けられている。
本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察システムは、走査電子顕微鏡と、該走査電子顕微鏡内にセットされる上述の走査電子顕微鏡用試料ホルダと、前記端子部により検出された前記第1の絶縁性薄膜の一方主面の電位に基づく信号若しくは前記第2の絶縁性薄膜の他方主面の電位信号を出力信号として処理する演算装置とを備えている。
好ましくは、前記演算装置は、前記出力信号を処理して、該出力信号から強度変化周波数の信号成分を抽出し、該抽出された強度変化周波数の信号成分に基づいて画像を形成する。
例えば、前記強度変化周波数の信号成分の抽出は、バンドパスフィルタ法、ロックインアンプ法、自己相関解析法、フーリエ変換解析法の何れかの方法で行われる。
好ましくは、前記端子部を複数個異なる位置に設け、前記演算装置は、前記複数の端子部のそれぞれから抽出される強度変化周波数の信号成分ごとに画像を形成し、電子線の入射位置と端子部が設けられている位置との関係から前記画像の傾斜角度を求め、該傾斜角度にもとづいて前記画像に補正を行い、補正後の複数の画像に基づいて観察試料の3次元構造情報を解析する。
本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察方法は、上述の走査電子顕微鏡像の観察システムを用い、前記導電性薄膜を前記走査電子顕微鏡のグランド電位とした状態で観察を行う。
また、本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察方法は、上述の走査電子顕微鏡像の観察システムを用い、前記入射電子線の加速電圧を、該入射電子線が前記第1の絶縁性薄膜をほぼ透過しない電圧に設定して観察を行う。
また、本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察方法は、上述の走査電子顕微鏡像の観察システムを用い、前記入射電子線の加速電圧を10kV以下に設定して観察を行う。
また、本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察方法は、上述の走査電子顕微鏡像の観察システムを用い、前記入射電子線を1kHz以上の周波数でオン/オフし、前記抽出される強度変化周波数を1kHz以上に設定して観察を行う。
さらに、本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察方法は、上述の走査電子顕微鏡像の観察システムを用い、前記第1の絶縁性薄膜の一方主面に、水溶液と一緒に観察試料を支持させた状態で観察を行う。
本発明により、水溶液中の生物試料を、簡便に、しかも、染色処理や固定化処理を施すことなく、極めて高いコントラストで観察することが可能となる。加えて、電子線による試料へのダメージも生じないため、細胞やバクテリア、ウイルス、タンパク質複合体等の生物試料をはじめ、ダメージを受けやすい有機材料についても、本来の形態や構造を知ることが可能となる。
本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察システムの構成例を説明するためのブロック図である。 本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダの構成例を説明するための断面概略図である。 厚みが50nmの窒化シリコン薄膜の上部に、厚さ5nmのニッケルと厚さ20nmのタングステンを積層させ、ニッケル/タングステンの積層膜に電子線を入射させた際の散乱状態を、モンテカルロシミュレーションにより計算した結果である。 本発明に係る試料ホルダに、矩形波状に強度変化する電子線が入射した際に、端子部で信号が検出されるメカニズムを概念的に説明するための図で、図4(a)は電子線が入射する状態(ON状態)、図4(b)は電子線が絞りで遮られて入射しない状態(OFF状態)を示している。 電子線が観察試料である生物試料に照射された場合の、端子部で信号が検出されるメカニズムを概念的に説明するための図である。 本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダ内に、水溶液中に溶解させたバクテリアを収容して観察して得られた観察画像である。 本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダ内に、水溶液中に溶解させた酵母を収容して観察して得られた観察画像であり、図7(a)は入射電子線のON/OFF周波数が30kHzの場合の観察画像、図7(b)は入射電子線のON/OFF周波数が80kHzの場合の観察画像である。 端子部を複数個異なる位置に設けた態様の走査電子顕微鏡像の観察システム構成例である。 外枠部に内部の圧力を調整するための機構を設けた態様の試料ホルダの構造を説明するための図である。 第2の絶縁性薄膜の一方主面と第1の絶縁性薄膜の一方主面との間の所定間隔の隙間に、水溶液を潅流させるための流路が設けられている試料ホルダの構成例で、図10(a)〜(c)はそれぞれ、斜視図、上面図、断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明に係る走査電子顕微鏡像の観察システムの構成例を説明するためのブロック図である。
この図に示した例では、当該システムは、走査電子顕微鏡100と、この走査電子顕微鏡100の内部にセットされる走査電子顕微鏡用試料ホルダ200と、ファンクションジェネレータ300と、ロックインアンプ400と、データレコーダ500と、演算装置としてのPC600を備えている。
走査電子顕微鏡100には、電子銃101から射出された電子線102の観察試料への照射強度を制御するためのビームブランキング装置103が設けられている。ビームブランキング装置103は、観察試料への入射電子線の強度変化を得るためのもので、鏡体外に設けられたファンクションジェネレータ300から、例えば、1kHz以上の周波数のON/OFF信号が矩形波状の制御信号として入力される。また。ファンクションジェネレータ300は、ロックインアンプ400に対し、リファレンス信号(参照信号)を出力する。
ファンクションジェネレータ300からOFFの制御信号が入力されると、電子銃101から射出された電子線102は直進し、その全てが絞り104を透過して、試料ホルダ200内に収容されている観察試料(不図示)に照射される。
一方、ファンクションジェネレータ300からONの制御信号が入力されると、ビームブランキング装置103の近傍に電界が生じ、電子銃101から射出された電子線102はその軌道が曲げられ、その全て(若しくは一部)が絞り104により遮られる。
その結果、制御信号がプラス電位の時は、ビームブランキング装置103に電界が生じ、電子線がクーロン力により曲げられて絞り104により遮蔽されて観察試料に入射する電子線はOFFとなる一方、制御信号がゼロ電位の時は、電子線は絞り104を通過して観察試料に照射される。
こうした制御信号によるON/OFFを繰り返すことで、観察試料へ照射される電子線の強度が変化する。このときの制御信号の周波数は1kHz以上であることが好適であり、ここでは一般には、20〜100kHzの範囲で設定する。
つまり、ファンクションジェネレータ300から入力される制御信号により、試料ホルダ200内に収容されている観察試料(不図示)に照射される電子線強度は、制御信号と同じ周波数で変化することとなる。
試料ホルダ200内に収容されている観察試料に電子線が照射されると、後述する理由により、試料ホルダ200内で、電子線の入射に起因して生じる電位に基づく信号が生成する。この信号は、試料ホルダ200の下部に設けられた端子部210によって検出され、アンプ105で増幅されて測定信号としてロックインアンプ400へと出力される。つまり、ロックインアンプ400には、ファンクションジェネレータ300からのリファレンス信号とアンプ105からの測定信号が入力される。
ロックインアンプ400は、リファレンス信号を用いて、測定信号の中から、ファンクションジェネレータ300のリファレンス信号の周波数成分のみを抽出し、これを出力信号としてデータレコーダ500に送信する。
演算装置としてのPC600は、上述の出力信号を処理して、この出力信号から強度変化周波数の信号成分を抽出し、抽出された強度変化周波数の信号成分に基づいて、電子線の走査信号に従い画像を形成する。ここで、上述の強度変化周波数の信号成分の抽出は、例えば、バンドパスフィルタ法、ロックインアンプ法、自己相関解析法、フーリエ変換解析法などの手法により行うことができる。
図2は、本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダの構成例を説明するための断面概略図である。
この試料ホルダ200は、一方主面が観察試料10の保持面である第1の絶縁性薄膜203と、この第1の絶縁性薄膜203の他方主面に積層された導電性薄膜201とを備えている。この積層体は、真空中の観察に耐えられる程度の耐圧性を備えている。つまり、電子顕微鏡体内でも、ホルダ内は大気圧状態を保持することができる。そして、第1の絶縁性薄膜203の一方主面側には、導電性薄膜201側から入射された電子線102に起因して生じた第1の絶縁性薄膜203の一方主面の電位に基づく信号を検出する端子部210が設けられている。
この図に示した構成例では、第1の絶縁性薄膜203の一方主面と端子部210との間に、第2の絶縁性薄膜204が設けられており、第2の絶縁性薄膜204の一方主面と第1の絶縁性薄膜203の一方主面とが所定の間隔の隙間を有するように配置されている。従って、この構成の場合は、端子部210は、第2の絶縁性薄膜204の他方主面の電位を信号として検出することになる。この端子部210は、試料支持膜としての第1の絶縁性薄膜203および第2の絶縁性薄膜204からは電気的に絶縁した状態で、これらと離間させて設けられている。
なお、第2の絶縁性薄膜204は必須のものではなく、例えば、観察試料を極薄の水の層中に溶解等させることができれば、その表面張力により観察試料は保持されるから、第2の絶縁性薄膜204が無くとも、第1の絶縁性薄膜203の一方主面の電位に基づく信号を端子部210で検出することが可能である。
観察試料10は、水溶液20の中にある生物試料であってよく、第1の絶縁性薄膜203と第2の絶縁性薄膜204の間に封入され、導電性パッキン206やOリング207で内部がシールされた導電性の外枠部208に収容されている。つまり、水溶液と一緒に生物試料を支持させた状態での観察が可能である。
なお、後述するように、外枠部208には、内部の圧力を調整するための機構を設けるようにしてもよい。また、符号209で示したものは端子部210を外枠部208から絶縁するための絶縁部材であり、符号202および205で示したものは強度維持等の目的で設けられているフレーム部であり、符号30は入射した電子線201の拡散領域である。
図2に示した例では、パッキン206と外枠部208は何れも導電性であり、導電性薄膜201は走査電子顕微鏡100のグランド電位とされ、この状態で観察が行われる。
電子銃101から射出される電子線102の加速電圧は、入射電子線が第1の絶縁性薄膜203をほぼ透過しない電圧に設定することが好ましい。具体的には、入射電子線が導電性薄膜201の内部で、ほぼ散乱乃至吸収されてしまうような加速電圧とすることが好ましい。このような電圧設定により、第1の絶縁性薄膜203側に1次電子がほぼ透過せず、観察試料10への電子線ダメージを完全に防ぐことができる。
一般に、入射電子線の加速電圧を10kV以下に設定すれば、上記条件が実現される。
第1の絶縁性薄膜203が厚すぎると、端子部210で検知される信号の強度が低下する。このため、第1の絶縁性薄膜203の厚さは、200nm以下とすることが好ましい。
第1の絶縁性薄膜203の材質としては、窒化シリコン膜、カーボン膜、ポリイミド膜を例示することができる。
導電性薄膜201が厚すぎても、端子部210で検知される信号の強度が低下する。このため、導電性薄膜201の厚さは、100nm以下とすることが好ましい。
導電性薄膜201は、比重が10g/cm以上の金属を主成分とする金属薄膜であることが好ましい。これは、電子線の遮蔽性と入射電子の内部拡散を効率的に抑えるためである。このような金属薄膜としては、タンタル、タングステン、レニウム、モリブデン、オスミウム、金、プラチナのうちの何れかを主成分とするものを例示することができる。
図3は、厚みが50nmの窒化シリコン薄膜の上部に、厚さ5nmのニッケルと厚さ20nmのタングステンを積層させ、ニッケル/タングステンの積層膜に加速電圧3kVの電子線を入射させた際の散乱状態を、モンテカルロシミュレーションにより計算した結果である。
入射電子の殆どは、比重が19.3g/cmのタングステン膜内で散乱乃至吸収されている。極一部の電子は窒化シリコン薄膜へと散乱するが、この電子の全ては窒化シリコン薄膜内で吸収されている。つまり、1次電子が第1の絶縁性薄膜である窒化シリコン薄膜を透過することはない。
第1の絶縁性薄膜203の一方主面と第2の絶縁性薄膜204の一方主面との間の間隔が厚すぎる場合にも、端子部210で検知される信号の強度が低下する。このため、当該間隔は、40μm以下に設定し得ることが好ましい。
このような試料ホルダ200内に観察試料10を収容し、電子線102を1kHz以上の周波数でON/OFFさせながら入射し、ロックインアンプ400により抽出される強度変化周波数を電子線102の上記周波数(1kHz以上)に設定して観察を行う。
図4は、本発明に係る試料ホルダ200に、矩形波状に強度変化する電子線102が入射した際に、端子部210で信号が検出されるメカニズムを概念的に説明するための図で、図4(a)は電子線が入射する状態(ON状態)、図4(b)は電子線が絞りで遮られて入射しない状態(OFF状態)を示している。
図4(a)に示した様に、電子線102が入射する状態(ON状態)では、ほぼ全ての入射電子は導電性薄膜201で散乱乃至吸収される。これにより、電子線の入射部位に電子が蓄積され、当該部位がマイナス電位となる。
導電性薄膜201の下に設けられた第1の絶縁性薄膜203側には、観察試料10が溶解等された水溶液20が挟み込まれている。この水溶液20の水分子そのものは分極しているため、電子線入射部位がマイナスに帯電すると、水分子の電気双極子が電位勾配に添って配列する。この電気双極子配列により、水溶液20の下側にある第2の絶縁性薄膜204の面にも電荷が生じる。この電荷は第2の絶縁性薄膜204の主面に生じた電位信号として、端子部210により検出されて測定信号となる。
一方、図4(b)に示した様に、電子線102が遮蔽された状態(OFF状態)では、導電性薄膜201内の入射電子はGNDへと直ちに流れ込み、上述のマイナス電位は消失する。これにより水溶液20中の電気双極子の配列はバラバラに崩れ、第1の絶縁性薄膜203表面の電荷も消失し、端子部210から出力される測定信号も0となる。
このような電子線のON/OFFを1kHz以上の周波数で繰り返すことにより、端子部210からこれと同様の周波数成分の信号を抽出することができる。
図5は、電子線102が観察試料10である生物試料に照射された場合の、端子部210で信号が検出されるメカニズムを概念的に説明するための図である。
ON/OFFを1kHz以上の周波数で電子線102が照射されると、生物試料の誘電率は水に比べて極めて低いため、電気双極子の配列は弱くなり、測定信号の強度も低下する。
水分子の誘電率は約80と大きいため、第1の絶縁性薄膜203の一方主面に電位変化が生じると、これを水溶液20中での伝播力が強い信号として利用できる。一方、生物試料10の誘電率は一般に低く、例えばタンパク質の誘電率は2〜3であるため、当生物試料中での電位変化信号の伝播力は弱い。従って、このような大きな誘電率の差(伝播力の差)によって、高いコントラストを得ることができる。
その結果、生物試料10中と水溶液20中とで、誘電率の差に起因する電位変化信号の伝播力に差が生じ、これを第1の絶縁性薄膜203の一方主面側に設けた端子部210で検出することで、生物試料を染色すること無く、高いコントラストで観察することが可能となる。しかも、生物試料10には、電子線が直接照射されることがないため、観察試料10が電子線照射によりダメージを受けることがない。
なお、観察により得られる画像の分解能は、略、電子線の照射径に依存する。このため、電子線の照射径を1nm程度にまで絞り込めば、これと略同等の分解能(1nm)を達成することも可能である。その結果、バクテリア、ウイルス、タンパク質、或いは、タンパク質複合体からなる生物試料も、生きた状態での高分解能・高コントラストでの観察が可能となる。
以下に、観察試料であるバクテリアおよび酵母を水溶液に溶解させ、試料ホルダ200内に封入して走査電子顕微鏡観察を行った例について説明する。
図6は、本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダ200内に、水溶液20中に溶解させたバクテリア10を収容して観察して得られた観察画像である。観察時の電子線の加速電圧は3kV、入射電子線のON/OFF周波数は30kHzである。
ここで、サンプル支持膜である第1の絶縁性薄膜203は、厚みが50nmの窒化シリコン膜であり、その上部には、図3に示したように、厚み5nmのニッケルと厚み20nmのタングステンが薄膜形成された導電性薄膜201が積層されている。
水溶液試料は、第1の絶縁性薄膜203と50nmの厚みの第2の絶縁性薄膜204との間で挟み込み、第2の絶縁性薄膜204の下方に、空隙を設けて端子部210を設置した。
この観察画像からは、細長い5nm程のバクテリアと球状のバクテリアが明瞭に確認できる。この観察に際しては、染色処理や固定処理は全く施していないが、極めて高いコントラストの画像が得られている。
図7は、本発明に係る走査電子顕微鏡用試料ホルダ200内に、水溶液20中に溶解させた酵母10を収容して観察して得られた観察画像であり、図7(a)は入射電子線のON/OFF周波数が30kHzの場合の観察画像、図7(b)は入射電子線のON/OFF周波数が80kHzの場合の観察画像である。なお、観察時の電子線の加速電圧は3kVである。
入射電子線のON/OFF周波数が30kHzの場合でも、サイズが10μm前後の酵母が、極めて高いコントラストで観察できているが、入射電子線のON/OFF周波数を80kHzとした場合には、観察画像は更にクリアとなっている。
図8は、端子部210a〜cを複数個異なる位置に設けた態様の走査電子顕微鏡像の観察システム構成例である。端子部210a〜cを複数個設けたことに対応して、アンプ105a〜cおよびロックインアンプ400a〜cも複数個設けられている。
演算装置は、各端子部のそれぞれから抽出される強度変化周波数の信号成分ごとに画像を形成し、電子線の入射位置と端子部が設けられている位置との関係から画像の傾斜角度を求め、この傾斜角度にもとづいて画像(傾斜画像)に補正を行い、補正後の複数の画像に基づいて観察試料の3次元構造情報を解析する。
例えば、端子部を3つ設けた場合には、左側に設けた端子部105aからの傾斜画像と右側に設けた端子部105cからの傾斜画像、および、観察試料を正面から観察する位置にある中央の端子部105bからの傾斜画像を、一回の観察で得ることができる。これら3つの画像は、各画像の傾斜角度に従い、3次元再構成アルゴリズムを用いて3次元画像として構築される。
図9は、外枠部208に、内部の圧力を調整するための機構を設けた態様の試料ホルダ200の構造例を説明するための図で、図9(a)は大気圧下での様子、図9(b)は真空中(顕微鏡体内)での様子を図示してある。この図に示した例では、減圧膜211を圧力調整機構とし、これを外枠部208の下面側に設けている。
試料ホルダ200の減圧膜211は、顕微鏡体内で外側に膨らみ、ホルダ内の圧力が減少する。導電性薄膜201側も外側に湾曲するが、減圧膜211の効果により、湾曲度は緩和される。
なお、第2の絶縁性薄膜204の下方の領域はOリング207により密閉されており、大気圧を保持している。そのため、第2の絶縁性薄膜204は、下方ではなく上方へと湾曲し、第1の絶縁性薄膜203の一方主面と第2の絶縁性薄膜204の一方主面との間の隙間が広がって観察試料10の保持に支障が生じることがない。
このような試料ホルダ200において、第1の絶縁性薄膜203の一方主面と第2の絶縁性薄膜204の一方主面との間の所定間隔の隙間に、水溶液を潅流させるための流路を設け、試料ホルダ200内に複数種の溶液を封入し、溶液の切り替えを行いながら観察するようにしてもよい。
図10は、第2の絶縁性薄膜204の一方主面と第1の絶縁性薄膜203の一方主面との間の所定間隔の隙間に、水溶液を潅流させるための流路が設けられている試料ホルダ200の一部構成の例で、図10(a)〜(c)はそれぞれ、斜視図、上面図、断面図である。
この図に示した例では、水溶液を潅流させるための流路が3つ設けられている。試料ホルダ200の外枠部208は上部208aと下部208bを有している。この上部208aには、3つの流路212に対応付けられた注入孔213が形成されており、これらの流路212に導入された溶液は、表面張力の作用により、第2の絶縁性薄膜204の一方主面と第1の絶縁性薄膜203の一方主面との間の所定間隔の隙間にまで導入される。
また、この試料ホルダ200の側部には、注入孔213から溶液を押し出すための圧力印加部としてのダンパ214が設けられており、これらのダンパ214の先端には圧力印加弁215が設けられている。
このような複数の流路212を設けることとすると、予め細胞やバクテリアといった観察試料10を収容した試料ホルダ200内に、新たに試薬等を送り込み、これによる反応を詳細に観察する等の実験等も容易となる。なお、図中に符号216で示したものは、排出液タンクである。このような溶液の送り込みは、圧力印加部によらず、電気泳動的に行うこととしてもよい。
以上説明したように、本発明により、水溶液中の生物試料を、簡便に、しかも、染色処理や固定化処理を施すことなく、極めて高いコントラストで観察することが可能となる。加えて、電子線による試料へのダメージも生じないため、細胞やバクテリア、ウイルス、タンパク質複合体等の生物試料をはじめ、ダメージを受けやすい有機材料についても、本来の形態や構造を知ることが可能となる。
10 観察試料
20 水溶液
30 拡散領域
100 走査電子顕微鏡
200 試料ホルダ
300 ファンクションジェネレータ
400 ロックインアンプ
500 データレコーダ
600 PC
101 電子銃
102 電子線
103 ビームブランキング装置
104 絞り
105 アンプ
201 導電性薄膜
202、205 フレーム部
203 第1の絶縁性薄膜
204 第2の絶縁性薄膜
206 導電性パッキン
207 Oリング
208 外枠部
209 絶縁部材
210 端子部
211 減圧膜
212 流路
213 注入孔
214 ダンパ
215 圧力印加弁
216 排出液タンク

Claims (17)

  1. 液体中の観察試料を画像化する観察システムであって、
    一対の対向する第1及び第2の絶縁性薄膜の対向面の間に、前記液体とともに前記観察試料を介在させ、前記観察試料周囲の観察対象部位における電子線強度をオン・オフのパルス状に変化させるよう前記第1の絶縁性薄膜の外向面上に与えられた導電性薄膜に電子線を走査照射し、前記観察試料及び前記液体の誘電率の差に対応する前記第2の絶縁性薄膜の外向面上の電位変化を検知することを特徴とする観察システム。
  2. 前記電位変化は、電位信号から強度変化周波数の信号成分抽出し、これに基づいて画像化することを特徴とする請求項1記載の観察システム。
  3. 前記電子線は、その強度をオン・オフのパルス状に変化させつつ前記導電性薄膜に走査照射されることを特徴とする請求項2記載の観察システム。
  4. 前記電位変化を検知する端子部を前記第2の絶縁性薄膜に沿った異なる位置に複数設け、前記端子部のそれぞれから抽出される前記強度変化周波数の信号成分ごとに画像を形成し、前記電子線の入射位置と前記端子部との位置関係から前記画像の傾斜角度を得て前記画像の補正を行って3次元構造情報を得ることを特徴とする請求項2又は3に記載の観察システム。
  5. 前記強度変化周波数の信号成分の抽出は、バンドパスフィルタ法、ロックインアンプ法、自己相関解析法、フーリエ変換解析法の何れかの方法で行われることを特徴とする請求項4記載の観察システム。
  6. 前記第1及び前記第2の絶縁性薄膜の対向面の間の前記液体を潅流させることを特徴とする請求項1記載の観察システム。
  7. 走査電子顕微鏡の内部に設けられ、グランド電位とした前記導電性薄膜に電子銃から前記電子線を供給されることを特徴とする請求項1乃至6記載の観察システム。
  8. 液体中の観察試料を画像化する観察方法であって、
    一対の対向する第1及び第2の絶縁性薄膜の対向面の間に、前記液体とともに前記観察試料を介在させ、
    前記観察試料周囲の観察対象部位における電子線強度をオン・オフのパルス状に変化させるよう前記第1の絶縁性薄膜の外向面上に与えられた導電性薄膜に電子線を走査照射し、
    前記観察試料及び前記液体の誘電率の差に対応する前記第2の絶縁性薄膜の外向面上の電位変化を検知する、ことを特徴とする観察方法。
  9. 前記電子線の加速電圧は、前記第1の絶縁性薄膜の一次電子の透過を抑制するように制御されることを特徴とする請求項8記載の観察方法。
  10. 前記電子線は、ビーム径を調整されて前記導電性薄膜に走査照射されることを特徴とする請求項9記載の観察方法。
  11. 前記電位変化は、電位信号から強度変化周波数の信号成分抽出し、これに基づいて画像化することを特徴とする請求項8記載の観察方法。
  12. 前記電子線は、その強度をオン・オフのパルス状に変化させつつ前記導電性薄膜に走査照射されることを特徴とする請求項11記載の観察方法。
  13. 前記電位変化を検知する端子部を前記第2の絶縁性薄膜に沿った異なる位置に複数設け、前記端子部のそれぞれから抽出される前記強度変化周波数の信号成分ごとに画像を形成し、前記電子線の入射位置と前記端子部との位置関係から前記画像の傾斜角度を得て前記画像の補正を行って3次元構造情報を得ることを特徴とする請求項11又は12記載の観察方法。
  14. 前記強度変化周波数の信号成分の抽出は、バンドパスフィルタ法、ロックインアンプ法、自己相関解析法、フーリエ変換解析法の何れかの方法で行われることを特徴とする請求項13記載の観察方法。
  15. 前記強度変化周波数を高周波数側へシフトさせてコントラスト調整を行うことを特徴とする請求項11又は12記載の観察方法。
  16. 前記第1及び前記第2の絶縁性薄膜の対向面の間の前記液体を潅流させることを特徴とする請求項8記載の観察方法。
  17. 走査電子顕微鏡の内部に設けられ、グランド電位とした前記導電性薄膜に電子銃から前記電子線を供給されることを特徴とする請求項8乃至16記載の観察方法。
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