JP5114128B2 - クランクシャフトの高周波焼入れ方法及び高周波焼入れ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランクシャフトの高周波焼入れ方法及び高周波焼入れ装置に関するもので、特に、複数個のガイドチップが配置された加熱コイルを軸回りに回転する被焼入れ部に押付けることで当該被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ方法及び高周波焼入れ装置に関する。
図5に示されるように、従来、クランクシャフトのピン部あるいはジャーナル部(以下、これらを被焼入れ部2という)の高周波焼入れ処理は、加熱コイル3に配置される複数個(一般に6個)のガイドチップ4(4a,4b,4c)を被焼入れ部2を当接させた状態で当該クランクシャフトを対象となる被焼入れ部2の軸回りに回転させていた(例えば、特許文献1参照)。この場合、加熱コイル3は、回転する被焼入れ部2に対して垂直に押付けられるため、この加熱コイル3の垂直荷重F0によるガイドチップ4、特に、頂部に位置するガイドチップ4bと被焼入れ部2との間の摩擦力により、被焼入れ部4b、ひいては、加熱コイル3に、図5における右向きの力F1が作用する。さらに、この力F1により図5において左側に位置するガイドチップ4cが回転する被焼入れ部2に押付けられて、ガイドチップ4cと被焼入れ部2との間の摩擦力が増大して加熱コイル3に上向きの力F2が作用することにより、加熱コイル3が浮上る。この加熱コイル3の浮上り(以下、コイル浮きという)は、焼入れ品質の低下の原因になっていた。
そこで、従来の高周波焼入れ装置においては、加熱コイル3の1個当りに10〜20kgfの垂直荷重F0をかけてコイル浮きを防止する対策が採られていたが、例えば、4個の被焼入れ部2が同時に焼入れ処理される場合、クランクシャフトは50〜70kgfの垂直荷重F0を受けることになり、クランクシャフトが変形する虞がある。
特開2005−8978号公報
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、加熱コイルの垂直荷重を増大させることなくコイル浮きを防止することが可能なクランクシャフトの高周波焼入れ方法及び高周波焼入れ装置を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明のクランクシャフトの高周波焼入れ方法は、加熱コイルに配置される複数個のガイドチップを対象となる被焼入れ部に当接させて前記加熱コイルと対象となる前記被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、前記加熱コイルを対象となる前記被焼入れ部へ押付けて、この状態で、対象となる前記被焼入れ部の軸線を回転中心に前記クランクシャフトを回転させることにより、対象となる前記被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ方法であって、前記クランクシャフトの回転時に前記ガイドチップと前記被焼入れ部との間に生じる摩擦力が前記加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ前記水平方向の力F1よりも大きい水平荷重F前記加熱コイルに付与することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明のクランクシャフトの高周波焼入れ装置は、クランクシャフトの対象となる被焼入れ部に押付けられる加熱コイルと、前記加熱コイルに配設されて対象となる前記被焼入れ部に当接される複数個のガイドチップとを備えて、前記ガイドチップを対象となる前記被焼入れ部に当接させて前記加熱コイルと対象となる前記被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、前記加熱コイルを対象となる前記被焼入れ部へ押付けて、対象となる前記被焼入れ部の軸線を回転中心に前記クランクシャフトを回転させることにより、対象となる前記被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ装置であって、前記クランクシャフトの回転時に前記ガイドチップと前記被焼入れ部との間に生じる摩擦力が前記加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ前記水平方向の力F1よりも大きい水平荷重F前記加熱コイルに付与する水平荷重付与手段を具備することを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)、(2)項の各々が、請求項1、2の各々に相当する。
(1)加熱コイルに配置される複数個のガイドチップを対象となる被焼入れ部に当接させて加熱コイルと対象となる被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、加熱コイルを対象となる被焼入れ部へ押付けて、この状態で、対象となる被焼入れ部の軸線を回転中心にクランクシャフトを回転させることにより、対象となる被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ方法であって、クランクシャフトの回転時にガイドチップと被焼入れ部との間に生じる摩擦力が加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ水平方向の力F1よりも大きい水平荷重Fを加熱コイルに付与することを特徴とするクランクシャフトの高周波焼入れ方法。
本項に記載のクランクシャフトの高周波焼入れ方法によれば、ガイドチップ(特に、垂直に配置されたガイドチップ)と被焼入れ部との間に生じる摩擦力により加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向の水平荷重Fを加熱コイルに付与することにより、加熱コイルが受ける水平方向の力F1が軽減される(水平荷重Fによって相殺される)。これにより、加熱コイルが受ける上向きの力F2、すなわち、加熱コイルが水平方向の力F1を受けることでガイドチップ(特に、水平に配置されたガイドチップ)と被焼入れ部との間に生じる摩擦力により当該加熱コイルが受ける上向きの力F2が軽減され、コイル浮きを防止することができる。
本項の態様において、加熱コイルに付与させる水平荷重Fの大きさは、加熱コイルが受ける水平方向の力F1よりも大きいことが望ましい。また、加熱コイルに付与させる水平荷重Fの方向は、水平方向の力F1と反対方向、ひいては、クランクシャフトの回転方向に依存する。
(2)クランクシャフトの対象となる被焼入れ部に押付けられる加熱コイルと、加熱コイルに配設されて対象となる被焼入れ部に当接される複数個のガイドチップとを備えて、ガイドチップを対象となる被焼入れ部に当接させて加熱コイルと対象となる被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、加熱コイルを対象となる被焼入れ部へ押付けて、対象となる被焼入れ部の軸線を回転中心にクランクシャフトを回転させることにより、対象となる被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ装置であって、クランクシャフトの回転時にガイドチップと被焼入れ部との間に生じる摩擦力が加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ水平方向の力F1よりも大きい水平荷重Fを加熱コイルに付与する水平荷重付与手段を具備することを特徴とするクランクシャフトの高周波焼入れ装置。
本項に記載のクランクシャフトの高周波焼入れ装置によれば、水平荷重付与手段によって、ガイドチップ(特に、垂直に配置されたガイドチップ)と被焼入れ部との間に生じる摩擦力により加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向に水平荷重Fを加熱コイルに付与することにより、摩擦力F2を発生させるガイドチップ4cとは殆ど接触させず、摩擦力F3を発生させるガイドチップ4aと接触させることから、コイル浮きを防止することができる。
本項の態様において、水平荷重付与手段によって加熱コイルに付与される水平荷重Fの大きさは、加熱コイルが受ける水平方向の力F1よりも大きいことが望ましい。また、加熱コイルに付与させる水平荷重Fの方向は、水平方向の力F1と反対方向、ひいては、クランクシャフトの回転方向に依存する。言い換えると、水平荷重付与手段の水平荷重Fの方向に応じてクランクシャフトの回転方向が決められる。さらに、水平荷重付与手段によって加熱コイルに付与させる水平荷重Fの大きさを、ガイドチップ(特に、垂直に配置されたガイドチップ)と被焼入れ部との間に生じる摩擦力により加熱コイルが受ける水平方向の力F1に対して大きくなるように制御してもよい。
本項の態様において、水平荷重付与手段によって加熱コイルに水平荷重Fを付与させるに向けて、加熱コイルならびにトランスを含む高周波焼入れユニットを水平方向(特に、クランクシャフトの回転中心に対して垂直方向)へ移動可能に構成することが望ましい。もちろん、本項の態様の高周波焼入れ装置は、一般的な高周波焼入れ装置、すなわち、吊り下げ式の高周波焼入れユニットを備える高周波焼入れ装置への適用も可能である。
加熱コイルの垂直荷重を増大させることなくコイル浮きを防止することが可能なクランクシャフトの高周波焼入れ方法及び高周波焼入れ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を図1及び図2に基いて説明する。なお、上述した従来の高周波焼入れ装置の構成要素と同一あるいは相当の構成要素には同一の名称及び符号を付与する。
図1に示されるように、高周波焼入れ装置1は、下向きに開口してクランクシャフトの被焼入れ部2(ピン部またはジャーナル部)が挿入される受入部6を有する加熱コイル3を備える。図2にも示されるように、加熱コイル3には、セラミックスによって構成された3個のガイドチップ4が受入部6の円弧上に配設されており、図1及び図2における紙面視(クランクシャフトの軸方向の視線)において、時計回りに、0°の位置にガイドチップ4a、90°の位置にガイドチップ4b及び180°の位置にガイドチップ4cがそれぞれ配置される。そして、高周波焼入れ装置1は、受入部6に挿入された被焼入れ部2の外周面に各ガイドチップ4a,4b,4cを接触させることにより、被焼入れ部2と加熱コイル本体7との間のギャップが一定に保たれる。
なお、加熱コイル3を下から見た場合(図2におけるA矢視で見た場合)、図6に示されるように6個のガイドチップ4が配設されているが、ここでは、説明の便宜上、図1及び図2における紙面視で重なっているガイドチップ4、すなわち、ガイドチップ4a,4a、ガイドチップ4b,4b及びガイドチップ4c,4cをそれぞれ1個のガイドチップ4としてカウントして3個のガイドチップ4とした。
図1に示されるように、高周波焼入れ装置1は、トランス8の前面側(図1における右側)に、加熱コイル3が上下方向(図1における上下方向)へ移動可能に設置されて高周波焼入れユニット9が構成されており、該高周波焼入れユニット9は、直動機構10を介在させて前後方向(図1における左右方向)へ移動可能にベース11に支持される。そして、高周波焼入れ装置1は、一端が当該高周波焼入れユニット9の後端部に接続されて他端がベース11側(ブラケット)に接続されるコイルばね5(水平荷重付与手段)を備えており、該コイルばね5の引張りのばね力によって高周波焼入れユニット9が後退側(図1における左方向)へ付勢される。なお、受入部6に挿入されたクランクシャフトの被焼入れ部2に対する加熱コイル3の垂直荷重F0(押付け力)は、加熱コイル3の自重を作用させている。また、垂直荷重F0(押付け力)は、加熱コイル3の重量をウェイトを調整することで調節が可能である。
次に、上記高周波焼入れ装置1を用いたクランクシャフトの高周波焼入れ方法を説明する。ここでは、説明の便宜上、クランクシャフトの複数箇所に配置される被焼入れ部2のうち1箇所の被焼入れ部2のみを高周波焼入れ処理する場合を説明する。
まず、一対のロボットアームの各ハンド部によってクランクシャフトの両端部を把持する。次に、一対のロボットアームによってクランクシャフトの対象となる被焼入れ部2(以下、単に被焼入れ部2という)を加熱コイル6の受入部6に挿入して、被焼入れ部2の外周面に各ガイドチップ4a,4b,4cを接触させる。なお、本実施形態における、被焼入れ部2に対する加熱コイル3の垂直荷重F0(押付け力)は3〜5kgfである。また、コイルばね5(水平荷重付与手段)による被焼入れ部2に対する加熱コイル3の水平荷重Fは、ガイドチップ4、特に、垂直に配置された90°の位置のガイドチップ4bと被焼入れ部2との間に生じる摩擦力により加熱コイル3が受ける水平方向の力F1よりも大きくなるように予め設定しておく。
このように、加熱コイル3を対象となる被焼入れ部2に対して垂直荷重F0で押付けると同時に、加熱コイル3に水平荷重Fを付与した状態で、一対のロボットアームにクランプされたクランクシャフトを、対象となる被焼入れ部2の軸心を回転中心として図1及び図2における時計回り方向へ回転させる。これにより、対象となる被焼入れ部2の表面が誘電加熱されて高周波焼入れ処理される。この高周波焼入れ処理時において、垂直荷重F0によって生じる摩擦力(特に、ガイドチップ4bと被焼入れ部2との間に生じる摩擦力)により、加熱コイル3は水平方向の力F1を受ける。この加熱コイル3が受ける水平方向の力F1が水平荷重Fによって相殺され、かつガイドチップ4cと被焼入れ部2との接触はなくなり、コイル浮きが発生する摩擦力F2が発生しなくなり、逆に、ガイドチップ4aと接触することにより摩擦力F3が発生し、加熱コイル3を被焼入れ部2から離れにくくする。その結果、本実施形態の高周波焼入れ装置1は、加熱コイル3のコイル浮きを防止することができる。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、コイルばね5(水平荷重付与手段)のばね力によって、ガイドチップ4(特に、垂直に配置された90°の位置のガイドチップ4b)と被焼入れ部2との間に生じる摩擦力により加熱コイル3が受ける水平方向の力F1と反対方向の水平荷重Fを当該加熱コイル3に付与させたので、この水平荷重Fによって、加熱コイル3が受ける水平方向の力F1が相殺され、かつガイドチップ4cと被焼入れ部2との接触はなくなり、コイル浮きが発生する摩擦力F2が発生しなくなり、逆に、ガイドチップ4aと接触することにより摩擦力F3が発生し、加熱コイル3を被焼入れ部2から離れにくくする。その結果、本実施形態の高周波焼入れ装置1は、加熱コイル3のコイル浮きを防止することが可能になり、加熱コイル3のコイル浮きを防止してクランクシャフトの焼入れ品質を確保することができる。
言い換えると、従来はコイル浮きを防ぐために、加熱コイル3の垂直荷重F0(押付け力)を大きく設定していたが(10〜20kgf)、本実施形態ではこの垂直荷重F0を軽減することができる(3〜5kgf)。これにより、クランクシャフトへの負担が軽減されて高周波焼入れ処理時におけるクランクシャフトの変形を防止することができる。
なお、実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
上述したように、本実施形態では垂直荷重F0が軽減される。図3に示されるのは、垂直荷重F0が軽減されたことにより実施することが可能になった加熱コイルの他の実施形態である。
図5に示される従来の加熱コイル3では、図6に示されるように、下から見た場合(図5におけるA矢視で見た場合)、6個のガイドチップ4が配置されるが、これに対して、他の実施形態の加熱コイル3´では、図4に示されるように、下から見た場合(図3におけるA矢視で見た場合)、4個のガイドチップ4を配設するだけで済む。また、図5に示される従来の加熱コイル3では、耐荷重が比較的大きく高価な超硬(工具用材料)によって構成された2種(JIS)のガイドチップ4が使用されていたが、図3に示される他の実施形態の加熱コイル3´では、耐荷重が比較的小さく安価なセラミックスによって構成された1種のガイドチップ4を使用することができる。
さらに、従来の加熱コイル3では、図6に示されるように、加熱コイル本体7が複雑な8の字形状に形成されていたのに対して、他の実施形態の加熱コイル3´では、図4に示されるように、加熱コイル本体7を単純なヘアピン形状に形成することができる。これにより、他の実施形態の加熱コイル3´は、従来の加熱コイル3と比較して、製作が容易で製造コストを削減することができ、そのうえ、出力(消費エネルギー)が低減されてランニングコストを削減することができる。
本実施形態では、コイルばね5(水平荷重付与手段)のばね力によって、加熱コイル3が受ける水平方向の力F1と反対方向の水平荷重Fを加熱コイル3に付与させたが、コイルばね5の代わりに、例えば、エアシリンダ等のアクチュエータを用いて、また直動機構10に勾配を付けることにより、高周波焼入れユニット9の自重を用いて水平荷重付与手段を構成してもよい。
また、本実施形態では、高周波焼入れユニット9がコイルばね5(水平荷重付与手段)の引張りのばね力によって後退側へ付勢されて加熱コイル3に水平荷重Fを付与したが、被焼入れ部2の回転方向を本実施形態に対して逆方向へ回転させて、高周波焼入れユニット9をコイルばね5(水平荷重付与手段)の圧縮のばね力によって前進側へ付勢させることにより、加熱コイル3に水平荷重F´(本実施形態の水平荷重Fに対して反対方向の力F´)を付与するように高周波焼入れ装置1を構成してもよい。
また、本実施形態では、クランクシャフトの複数箇所に配置される被焼入れ部2のうち1箇所の被焼入れ部2のみを高周波焼入れ処理する場合を説明したが、同軸上に配置された複数箇所の被焼入れ部2を相対する複数個の各加熱コイル3によって同時に高周波焼入れ処理してもよい。
また、本実施形態の水平荷重付与手段を吊り下げ式の高周波焼入れユニットを備える高周波焼入れ装置へ適用してもよい。
本実施形態の高周波焼入れユニットの左側面図である。 本実施形態の加熱コイルの説明図であって、特に、加熱コイル本体及びガイドチップの配置を示す図である。 他の実施形態の加熱コイルの説明図であって、特に、加熱コイル本体及びガイドチップの配置を示す図である。 図3における加熱コイルをA矢視で見た時の加熱コイル本体及びガイドチップの配置を示す図である。 従来の加熱コイルの説明図であって、特に、加熱コイル本体及びガイドチップの配置を示す図である。 図5における加熱コイルをA方向の視線で見た時の加熱コイル本体及びガイドチップの配置を示す図である。
符号の説明
1 高周波焼入れ装置、2 被焼入れ部、3 加熱コイル、4 ガイドチップ、5 コイルばね(水平荷重付与手段)

Claims (2)

  1. 加熱コイルに配置される複数個のガイドチップを対象となる被焼入れ部に当接させて前記加熱コイルと対象となる前記被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、前記加熱コイルを対象となる前記被焼入れ部へ押付けて、この状態で、対象となる前記被焼入れ部の軸線を回転中心に前記クランクシャフトを回転させることにより、対象となる前記被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ方法であって、
    前記クランクシャフトの回転時に前記ガイドチップと前記被焼入れ部との間に生じる摩擦力が前記加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ前記水平方向の力F1よりも大きい水平荷重Fを前記加熱コイルに付与することを特徴とするクランクシャフトの高周波焼入れ方法。
  2. クランクシャフトの対象となる被焼入れ部に押付けられる加熱コイルと、前記加熱コイルに配設されて対象となる前記被焼入れ部に当接される複数個のガイドチップとを備えて、前記ガイドチップを対象となる前記被焼入れ部に当接させて前記加熱コイルと対象となる前記被焼入れ部とのギャップを確保しつつ、前記加熱コイルを対象となる前記被焼入れ部へ押付けて、対象となる前記被焼入れ部の軸線を回転中心に前記クランクシャフトを回転させることにより、対象となる前記被焼入れ部を高周波焼入れ処理するクランクシャフトの高周波焼入れ装置であって、
    前記クランクシャフトの回転時に前記ガイドチップと前記被焼入れ部との間に生じる摩擦力が前記加熱コイルに作用することにより該加熱コイルが受ける水平方向の力F1と反対方向で且つ前記水平方向の力F1よりも大きい水平荷重Fを前記加熱コイルに付与する水平荷重付与手段を具備することを特徴とするクランクシャフトの高周波焼入れ装置。
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