JP3455129B2 - クランクシャフトの高周波加熱装置 - Google Patents

クランクシャフトの高周波加熱装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
に設けられた複数のピン部表面を焼入するためにその複
数のピン部表面を同時に高周波誘導加熱するクランクシ
ャフトの高周波加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クランクシャフトの高周波焼入では、複
数のピン部表面が同時に高周波誘導加熱され焼入され
る。ここにおける高周波加熱装置の従来構造を3図を参
照して説明する。
【0003】クランクシャフトの高周波加熱装置は、焼
入すべきクランクシャフト10の複数のピン部11,1
2,13に対応する個数のコイルユニット20と、コイ
ルユニット20を装置フレーム40に独立に吊り下げて
支持するための、コイルユニット20と同数の従動型の
吊り下げユニット30とを備えている。
【0004】コイルユニット20は、クランクシャフト
10のピン部に上方から被さってセットされる半開放鞍
形式の加熱コイル21と、加熱コイル21の上方に一体
的に連結されたディスクトランスと呼ばれる薄型のカレ
ントトランス22とを備えている。カレントトランス2
2は、フレーム23内に収容されると共に、下方の加熱
コイル21に電気的に接続され、更にフレキシブルリー
ド24によって装置フレーム40内の高周波電源等に電
気的に接続されている。
【0005】従動型の吊り下げユニット30は、装置フ
レーム40に一端部が軸体35にて回動自在に連結され
た略水平な揺動式の吊り下げアーム31と、吊り下げア
ーム31の他端部(先端部)を上方へ弾性的に引っ張る
コイル状のスプリング32とを備えた2軸揺動追従形式
である。
【0006】即ち、装置フレーム40に水平に連結され
たスプリング32は、チェーン33によって吊り下げア
ーム31に連結されており、チェーン33は、吊り下げ
アーム31の上方に位置して装置フレーム40に取り付
けられた滑車34によって向きを水平方向から鉛直方向
に変える。そして、コイルユニット20のフレーム23
は、上記吊り下げアーム31の先端部に、両側へ揺動し
得るよう軸体36にて回動自在に連結されている。
【0007】ここで、吊り下げアーム31の揺動中心O
1からコイルユニット20の揺動中心O2までの距離L
は、全てのコイルユニット20で同寸とされており、こ
れにより、クランクシャフト10の中心線に直角な水平
方向での両者の連結位置は、全てのコイルユニット20
で同一とされている。
【0008】クランクシャフト10の複数のピン部1
1,12,13を焼入するときは、先ず複数のコイルユ
ニット20をワーク受け入れのための初期位置(以下、
単にワーク受け入れ位置という)に位置させる。次い
で、クランクシャフト10を焼入位置に搬入する。搬入
方式としては、例えば焼入位置の斜め下方から焼入位置
へ旋回移動するスイングアーム方式がある。焼入位置に
搬入されたクランクシャフト10は、複数のピン部1
1,12,13が対応する加熱コイル21に下方から挿
入される。これにより、各加熱コイル21は対応するピ
ン部に上方から被さった状態となる。
【0009】クランクシャフト10の搬入中は、クラン
クシャフト10の移動に伴って、所定の位置に移動す
る。これにより、コイルユニット20の加熱コイル21
は3つのスペーサ26,26,26を介して対応するピ
ン部に載置される。そして、クランクシャフト10を中
心線回りに回転させながら、加熱コイル21に高周波電
流を通じる。
【0010】クランクシャフト10が中心線回りに回転
すると、その中心線回りを複数のピン部11,12,1
3が自転しつつ公転する。ピン部が公転すると、この公
転運動に追従して、吊り下げユニット30の吊り下げア
ーム31が上下に揺動すると共に、吊り下げアーム31
に吊り下げられたコイルユニット20が両側に揺動す
る。即ち、ピン部に載置されたコイルユニット20は、
ピン部の公転運動に追随するため、鉛直方向とクランク
シャフト10の中心線に直角な水平方向の2方向に往復
運動する。かくして、複数のピン部11,12,13の
各外面が同時に高周波誘導加熱される。
【0011】このようなクランクシャフトの高周波加熱
装置では、様々な種類のクランクシャフト10が処理さ
れる。クランクシャフト10が2気筒エンジン用クラン
クシャフトや4気筒エンジン用クランクシャフトの場合
は、複数のピン部は180°の位相のずれをもってクラ
ンクシャフト10の中心線回りに配置されるが、3気筒
エンジン用クランクシャフトや6気筒エンジン用クラン
クシャフトの場合は、複数のピン部は120°の位相の
ずれをもってクランクシャフト10の中心線回りに配置
される。
【0012】前者の場合、焼入位置に搬入されたクラン
クシャフト10の2種類のピン部は、一方のピン部の真
下に他方のピン部を位置させることにより、クランクシ
ャフト10の中心線に直角な水平方向での位置ずれを回
避できるが、後者の場合は、焼入位置に搬入されたクラ
ンクシャフト10の3種類のピン部は、クランクシャフ
ト10の中心線に直角な水平方向で位置ずれを回避でき
ない。例えば図3のようにクランクシャフト10の中心
線に直角な水平方向の位置ずれを第2ピン部12で0と
した場合、第1ピン部11及び第3ピン部13では±Δ
lの位置ずれが発生する。
【0013】一方、従来のクランクシャフトの高周波加
熱装置では、前述した通り、吊り下げアーム31の揺動
中心からコイルユニット20の揺動中心(連結点)まで
の距離Lは、全てのコイルユニット20で同寸とされて
いるので、このまでは、クランクシャフト10を焼入位
置に搬入したときに一部のピン部(図3では第1ピン部
11及び第3ピン部13)が対応するコイルユニット2
0の加熱コイル21にスムーズに挿入されず、衝突によ
り破損を生じるおそれがある。
【0014】この対策として、従来のクランクシャフト
の高周波加熱装置では、図4(a)(b)に示すよう
に、コイルユニット20の側方でコイルユニット20と
吊り下げアーム31の間に引っ張りスプリング37を介
在させて、コイルユニット20をワーク受け入れ位置で
側方へ数°〜10°程度傾けるようにしている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このような引っ張りス
プリング37を用いたコイルユニット20の傾けによ
り、クランクシャフト10が3気筒エンジン用クランク
シャフトや6気筒エンジン用クランクシャフトの場合
も、3種類のピン部11,12,13が、ワーク受け入
れ位置に固定されたコイルユニット20の加熱コイル2
1にスムーズに挿入される。しかし、ワークセットに続
く加熱工程では、コイルユニット20を傾けるための引
っ張りスプリング37が逆に障害となって、クランクシ
ャフト10の回転に伴うピン部の公転運動により、引っ
張りスプリング37が伸縮することによる荷重変動のた
めに、コイルユニット20ではスペーサ26,26,2
6の磨耗が増長されるなどの問題が生じる。
【0016】例えば、図5(a)に示すように、第1ピ
ン部11を加熱するコイルユニット20を、その外側に
配置した引っ張りスプリング37によりワーク受け入れ
位置で外側へ傾けた場合、クランクシャフト10の回転
に伴って第1ピン部11が上死点へ移動すると引っ張り
スプリング37が初期状態から伸び、その結果、加熱コ
イル21はその伸びに対応する力Fで第1ピン部11を
内側から外側へ押圧する。図5(b)に示すように、第
1ピン部11が下死点へ移動したときは、逆に引っ張り
スプリング37が初期状態より縮み、この力Fは小さく
なる。図4(b)に示すように、第3ピン部13を加熱
するコイルユニット20を、その内側に配置した引っ張
りスプリング37によりワーク受け入れ位置で内側へ傾
けた場合は、これとは逆に、第3ピン部13が下死点へ
移動したときに、加熱コイル21は大きな外力で第3ピ
ン部13を外側から内側へ押圧する。
【0017】この結果、加熱コイル21は、コイルユニ
ット20の荷重による外力の他、引っ張りスプリング3
7による側方からの荷重を受け、且つ、この荷重は変動
するため、スペーサ26,26,26の磨耗が増長され
るなどの問題が発生する。
【0018】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、加熱対象ワークが3気筒エンジン用クランク
シャフトや6気筒エンジン用クランクシャフトのよう
に、複数のピン部が180°以外の位相差をもって中心
線回りに配置された多気筒エンジン用クランクシャフト
の場合も、スペーサの磨耗の増長のような二次的な弊害
を生じることなく、ワーク受け入れ位置で複数のピン部
を各対応コイル内にスムーズに挿入することができるク
ランクシャフトの高周波加熱装置を提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るクランクシャフトの高周波加熱装置
は、クランクシャフトに設けられた複数のピン部を焼入
するために、その複数のピン部を同時に高周波誘導加熱
するクランクシャフトの高周波加熱装置であって、焼入
位置にセットされたクランクシャフトの複数のピン部を
高周波誘導加熱するために、各ピン部に上方から被さっ
てセットされる複数のコイルユニットと、焼入位置にセ
ットされるクランクシャフトと実質同一仕様のクランク
機構を有し、当該クランク機構を焼入位置の上方に配設
して当該クランク機構の複数のピン部により複数のコイ
ルユニットを回動自在に吊り下げ支持すると共に、当該
クランク機構を焼入位置にセットされたクランクシャフ
トと同位相で同期駆動する能動型の吊り下げユニットと
を備えている。
【0020】ここで、実質同一仕様とは、ピン部の軸方
向位置、周方向の位相及び公転半径がほぼ同一というこ
とを意味する。
【0021】本発明に係るクランクシャフトの高周波加
熱装置では、能動型の吊り下げユニット内のクランク機
構が、焼入位置にセットされたクランクシャフトと実質
同一仕様で、且つ同位相で同期駆動されることにより、
クランク機構の複数のピン部に吊り下げられた複数のコ
イルユニットは、焼入位置にセットされたクランクシャ
フトの複数のピン部の公転運動に同期して、鉛直方向及
びクランクシャフトの中心軸に直角な水平方向の2方向
に積極的に移動する。
【0022】このため、引っ張りスプリングによってコ
イルユニットを側方へ強制的に傾けずとも、ワーク受け
入れ位置にあるコイルユニットが直立のまま、焼入位置
に搬入されるクランクシャフトの対応するピン部に位置
合わせされることになり、その結果、複数のピン部は対
応する加熱コイル内に衝突することなく下方からスムー
ズに挿入される。
【0023】また、ワークであるクランクシャフトの回
転加熱中は、従来の従動型ユニットと同様にそのワーク
の回転を阻害しない。
【0024】複数のコイルユニットは、吊り下げユニッ
ト内のクランク機構に設けられた複数のピン部に引張用
の弾性部材を介してそれぞれ連結される構成が好まし
い。この構成によれば、クランクシャフトのピン部に対
するコイルユニットの荷重が減少するので、スペーサの
磨耗を防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係るクラ
ンクシャフトの高周波加熱装置の正面図、図2は同高周
波加熱装置の側面図である。
【0026】本発明の実施形態に係るクランクシャフト
の高周波加熱装置は、3気筒エンジン用クランクシャフ
トや6気筒エンジン用クランクシャフトのように、3種
類のピン部11,12,13が120°の位相差をもっ
て中心線回りに配置された多気筒エンジン用のクランク
シャフト10のピン部表面の高周波焼入に使用される。
【0027】この高周波焼入設備では、装置フレーム4
0の一方の側、図1では左側でクランクシャフト10の
ジャーナル部の表面焼入が行われた後、装置フレーム4
0の他方の側、図1では右側でクランクシャフト10の
ピン部11,12,13の表面焼入が行われる。これに
伴って、ジャーナル部の焼入を終えたクランクシャフト
10は、装置フレーム40の下方を中心線に直角な水平
方向に搬送され、スイグアーム方式によりピン部11,
12,13の焼入位置に搬入される。
【0028】焼入位置に搬入されたクランクシャフト1
0は、センタピンとチャックを備えた回転駆動機構60
により水平に支持され、焼入時に中心線回りに回転駆動
される。
【0029】ピン部11,12,13の焼入に使用され
る本発明の実施形態に係るクランクシャフトの高周波加
熱装置は、ピン部11,12,13に各対応する3種類
のコイルユニット20a,20b,20cを備えてお
り、3種類のコイルユニット20a,20b,20c
は、共通の装置フレーム40に対し、同じく共通の能動
型の吊り下げユニット50により吊り下げ支持されてい
る。
【0030】3種類のコイルユニット20a,20b,
20cは、いずれも、焼入位置に搬入されたクランクシ
ャフト10のピン部に上方から被さってセットされる半
開放鞍形式の加熱コイル21と、加熱コイル21の上方
に一体的に連結されたディスクトランスと呼ばれる薄型
のカレントトランス22とを備えている。カレントトラ
ンス22は、フレーム23内に収容されると共に、下方
の加熱コイル21に電気的に接続され、更にフレキシブ
ルリード24によって装置フレーム40内の高周波電源
等に電気的に接続されている。
【0031】能動型の吊り下げユニット50は、焼入位
置の上方に配置されたクランク機構51を備えている。
クランク機構51は、ワークであるクランクシャフト1
0と実質同一仕様のクランクシャフトからなる。即ち、
クランク機構51としてのクランクシャフトは、クラン
クシャフト10と同様に、120°の位相差をもって中
心線回りに配置された3種類のピン部51a,51b,
51cを有し、且つ、ピン部51a,51b,51c
は、クランクシャフト10のピン部11,12,13と
中心軸方向における位置、及び公転運動半径、即ちクラ
ンクシャフトの中心線から各ピン部の中心線までの距離
がほぼ同じである。
【0032】そして、コイルユニット20a,20b,
20cの各フレーム23は、クランク機構51のピン部
51a,51b,51cに上部の軸受部27を介して回
動自在に吊り下げられている。また、フレーム23の上
部とその下の部分は、上下方向に相対移動可能に分割さ
れ、且つ、その分割部に引張用の弾性部材としてのスプ
リング28を介して連結されている。
【0033】吊り下げユニット50内のクランク機構5
1は又、装置フレーム40の側面に軸受付きのブラッケ
ト52により回転可能に取り付けられ、駆動部53によ
り回転駆動される。駆動部53は、クランク機構51
を、焼入位置にセットされたクランクシャフト10と同
位相で同期駆動する。
【0034】クランクシャフト10のピン部11,1
2,13を焼入するときは、先ずコイルユニット20
a,20b,20cをワーク受け入れ位置に誘導するべ
く、クランク機構51が駆動される。ワーク受け入れ位
置でのコイルユニット20a,20b,20cの誘導位
置は、クランクシャフト10が焼入位置に搬入されたと
きのピン部11,12,13の位相に基づいて決定され
る。
【0035】コイルユニット20a,20b,20cが
ワーク受け入れ位置に誘導されると、ジャーナル部の焼
入を終えたクランクシャフト10が装置フレーム40の
下方を通り、焼入位置の斜め下方からスイグアーム方式
により旋回して焼入位置へ搬入される。このとき、コイ
ルユニット20a,20b,20cの各加熱コイル21
は、クランクシャフト10が焼入位置へ搬入されたとき
のピン部11,12,13に対し、クランクシャフト1
0の中心線に直角な水平方向で位置合わせされている。
このため、ピン部11,12,13は対応する加熱コイ
ル21に衝突することなく下方からスムーズに挿入され
る。
【0036】焼入位置に搬入されたクランクシャフト1
0のピン部11,12,13は、クランク機構51のピ
ン部51a,51b,51cと同位相となる。また、ピ
ン部11,12,13には、対応する加熱コイル21が
上方から被さり、且つ、その加熱コイル21がスプリン
グ28によりスペーサ26,26,26を介して弾性的
に押し付けられる。この状態で、クランクシャフト10
とクランク機構51がそれぞれの中心線回りに同位相の
まま同期して回転しながら、加熱コイル21に高周波電
流が供給される。
【0037】クランクシャフト10が中心線回りに回転
すると、その中心線回りをピン部11,12,13が自
転しつつ公転するが、この公転運動に同期してクランク
機構51のピン部51a,51b,51cが公転運動を
行うことにより、ピン部11,12,13に載置された
コイルユニット20a,20b,20cは、ピン部1
1,12,13の公転運動に追従して、鉛直方向とクラ
ンクシャフト10の中心線に直角な水平方向の2方向に
往復移動する。このとき、スプリング28はコイルユニ
ット20a,20b,20の確実な追従を保証する。ま
た、クランクシャフト10に加わるコイルユニット20
a,20b,20cの荷重が減少するので、スペーサス
ペーサ26,26,26の磨耗も減少する。
【0038】かくして、クランクシャフト10のピン部
11,12,13の各外面が、同時に高周波誘導加熱さ
れる。
【0039】なお、上記実施形態では、加熱対象ワーク
は、120°の位相差で配置された3種類のピン部1
1,12,13をもつ3気筒エンジン用クランクシャフ
ト又は6気筒エンジン用クランクシャフトとしたが、8
気筒エンジン用クランクシャフトも同様に適用可能であ
り、複数のピン部が180°以外の位相差をもって中心
線回りに配置される多気筒エンジン用クランクシャフト
であれば、その種類を問わない。
【0040】吊り下げユニット50内のクランク機構5
1は、加熱対象ワークに対応するクランクシャフトとし
たが、ワークと実質同一仕様であれば、具体的な形状及
び構造は問わない。
【0041】クランクシャフト10の搬入方式について
は、スイングアーム方式以外のものも使用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明に係るクラ
ンクシャフトの高周波加熱装置は、焼入に搬入されるク
ランクシャフトと実質同一仕様のクランク機構を用いた
能動型の吊り下げユニットにより、複数のコイルユニッ
トをクランクシャフトの複数のピン部に積極的に追従さ
せることにより、加熱対象ワークが3気筒エンジン用ク
ランクシャフトや6気筒エンジン用クランクシャフトの
ように、複数のピン部が180°以外の位相差をもって
中心線回りに配置された多気筒エンジン用クランクシャ
フトの場合も、スペーサの磨耗の増長のような二次的な
弊害を生じることなく、複数のピン部を対応するコイル
ユニットにスムーズに挿入して、衝突による両者の損傷
等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るクランクシャフトの高
周波加熱装置の正面図である。
【図2】同高周波加熱装置の側面図である。
【図3】従来のクランクシャフトの高周波加熱装置の正
面図である。
【図4】従来のクランクシャフトの高周波加熱装置での
衝突対策を示すコイルユニットの正面図である。
【図5】同衝突対策での問題点を示すコイルユニットの
正面図である。
【符号の説明】
10 クランクシャフト 11,12,13 ピン部 20 コイルユニット 21 加熱コイル 22 カレントトランス 23 フレーム 28 スプリング(押圧用の弾性部材) 30 従動型の吊り下げユニット 40 装置フレーム 50 能動型の吊り下げユニット 51 クランク機構 51a,31b,31c ピン部 53 駆動部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/00 - 9/44,9/50 C21D 1/02 - 1/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトに設けられた複数のピ
    ン部を焼入するために、その複数のピン部を同時に高周
    波誘導加熱するクランクシャフトの高周波加熱装置であ
    って、焼入位置にセットされたクランクシャフトの複数
    のピン部を高周波誘導加熱するために、各ピン部に上方
    から被さってセットされる複数のコイルユニットと、焼
    入位置にセットされるクランクシャフトと実質同一仕様
    のクランク機構を有し、当該クランク機構を焼入位置の
    上方に配設して当該クランク機構の複数のピン部により
    複数のコイルユニットを回動自在に吊り下げ支持すると
    共に、当該クランク機構を焼入位置にセットされたクラ
    ンクシャフトと同位相で同期駆動する能動型の吊り下げ
    ユニットとを備えたことを特徴とするクランクシャフト
    の高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 複数のコイルユニットは、吊り下げユニ
    ット内のクランク機構に設けられた複数のピン部に、引
    張用の弾性部材を介してそれぞれ連結されていることを
    特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの高周波
    加熱装置。
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