JP2016191415A - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents

クランクシャフトの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016191415A
JP2016191415A JP2015071249A JP2015071249A JP2016191415A JP 2016191415 A JP2016191415 A JP 2016191415A JP 2015071249 A JP2015071249 A JP 2015071249A JP 2015071249 A JP2015071249 A JP 2015071249A JP 2016191415 A JP2016191415 A JP 2016191415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fillet
portions
crankshaft
roll processing
deformation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015071249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6508461B2 (ja
Inventor
好正 谷口
Yoshimasa Taniguchi
好正 谷口
慎司 上野
Shinji Ueno
慎司 上野
満男 小槻
Mitsuo Kotsuki
満男 小槻
一 後藤
Hajime Goto
一 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2015071249A priority Critical patent/JP6508461B2/ja
Priority to CN201610196139.7A priority patent/CN106002113B/zh
Publication of JP2016191415A publication Critical patent/JP2016191415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6508461B2 publication Critical patent/JP6508461B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P15/00Making specific metal objects by operations not covered by a single other subclass or a group in this subclass
    • B23P15/14Making specific metal objects by operations not covered by a single other subclass or a group in this subclass gear parts, e.g. gear wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23PMETAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
    • B23P2700/00Indexing scheme relating to the articles being treated, e.g. manufactured, repaired, assembled, connected or other operations covered in the subgroups
    • B23P2700/07Crankshafts
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、簡単な手法で、加工性を損なうことなく、クランクジャーナル部、クランクピン部、フィレット部に高周波焼入れが施せるクランクシャフトの製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、クランクジャーナル部3a〜3eの軸方向端およびクランプピン部5a〜5dの軸方向端のフィレット部7,9に所定にロール加工を施す工程と、ロール加工を終えてから、クランクジャーナル部3a〜3eの摺動面4、クランプピン部5a〜5dの摺動面6を、各軸方向端のフィレット部7,9を含み高周波焼入れする工程とを有するものとした。これにより、クランクシャフト1の高周波焼き入れは、フィレット部7,9におけるロール加工を終えてから、フィレット部7,9と共にクランクジャーナル部3a〜3eの摺動面4、クランプピン部5a〜5dの摺動面6に施すという簡単な手法ですむ。【選択図】図9

Description

本発明は、クランクシャフトの製造方法に関する。
クランクシャフトは、疲労強度や耐摩耗性などの向上が求められるため、一般にはクランクジャーナル部の摺動面やクランクピン部の摺動面に高周波焼入れを施し、クランクジャーナル部およびクランクピン部の軸方向端に有するフィレット部に、ロール加工(フィレットロール加工)を施すことが行われている(各々独立)。
近時では、一層、クランクシャフトの強度や耐摩耗性などを向上させるため、クランクジャーナル部、クランクピン部、当該クランクジャーナル部およびクランクピン部の軸方向端のフィレット部に高周波焼入れを施し、各部の表面硬度を高めてから、各フィレット部に、ロール加工(フィレットロール加工)を施す手法が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2000−337345号公報
ところが、特許文献1のようなフィレット部に高周波焼入れを施す手法は、高周波焼入れを終えた後に、フィレット部のロール加工が余儀なくされるために、ロール加工を施すこと自体難しい。すなわち、フィレット部は、高周波焼入れにより表面の硬度が高くなるため、直接、焼入れ表面にロール加工を施すことが難しくなる。
そのため、フィレット部にロール加工を行う場合、例えば引用文献1の如くクランクシャフト全体の低温焼もどしを行うなど、ロール加工前に、ロール加工を行える状況する工程を設けることが求められ、クランクシャフトの製造を難しくしていた。
そこで、本発明の目的は、簡単な手法で、加工性を損なうことなく、クランクジャーナル部、クランクピン部、フィレット部に高周波焼入れが施せるクランクシャフトの製造方法を提供する。
本発明の態様は、クランクジャーナル部の軸方向端およびクランプピン部の軸方向端のフィレット部に所定にロール加工を施す工程と、ロール加工を終えてから、クランクジャーナル部の摺動面、クランプピン部の摺動面を、クランクジャーナル部およびクランプピン部の各軸方向端のフィレット部を含み高周波焼入れする工程とを有するものとした。
本発明によれば、クランクシャフトのクランクジャーナル部、クランプピン部、フィレット部における高周波焼入れは、高周波焼入れ工程の前段階で、フィレット部にロール加工を施す手法を用いたことにより、簡単な手法で、加工性を損なわずに、フィレット部を含むクランクジャーナル部およびクランクピン部の摺動面に高周波焼入れを施すことができる。
本発明の一実施形態のクランクシャフトの正面図。 クランクシャフトのクランクジャーナル部のフィレット部にフィレットロール加工(ロール加工)を施すときを説明する正面図。 同フィレットロール加工を施す加工装置の概略を示す側面図。 同フィレットロール加工を施すときを説明する正面図。 同フィレットロール加工を施す加工装置の概略を示す側面図。 同クランクピン部のフィレットロール加工で行われる位相制御を説明する図。 クランクシャフトに高周波焼入れを施したときを、位相制御する制御機器と共に示す正面図。 同クランクシャフトの変形を説明する図。 高周波焼入れを終えたときのクランクシャフト部、クランクピン部、フィレット部における焼入れ硬化層を示す断面図。
以下、本発明を図1から図9に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1はクランクシャフト1の外観を示している。同クランクシャフト1は、例えばガソリン車用の4気筒エンジンのクランクシャフトである。このクランクシャフト1は、例えば左側から1番ジャーナル部3a(以下、単にジャーナル部3aという)、1番ピン部5a(以下、単にピン部5aという)、2番ジャーナル部3b(以下、単にジャーナル部3bという)、2番ピン部5b(以下、単にピン部5bという)、3番ジャーナル部3c(以下、単にジャーナル部3cという),3番ピン部5c(以下、単にピン部5cという)、4番ジャーナル部3d(以下、単にジャーナル部3dという)、4番ピン部5d(以下、単にピン部5dという)、5番ジャーナル部3e(以下、単にジャーナル部3eという)を備えている。そして、各ジャーナル部3a〜3e(本願のクランクジャーナル部に相当)、ピン部5a〜5d(本願のクランクピン部に相当)との間は、アーム部2によってそれぞれ接合され、各ジャーナル部3a〜3eを同一軸線上に連ね、各ジャーナル部3a〜3eの摺動面4を直線状に配置している。またジャーナル部3a〜3eの軸心から所定に離れた位置には、ピン部5b,5cが同一線上に連ねられている。さらにジャーナル軸心を挟んだピン部5b、5cとは反対側(180°)の位置にはピン部5a,5dが同一線上に連ねられ、ジャーナル軸心の周りの所定位置に、上記ピン部5b、5cおよびピン部5a,5dの摺動面6(外周面)を配置している。そして、アーム部2の側面とジャーナル部3a〜3eの軸方向端との間はフィレット部7となり、アーム部2の側面とピン部5a〜5dの軸方向端との間はフィレット部9となる。
クランクシャフト1は、耐摩耗性や曲げ(ねじり)疲労強度などを向上させるために、ジャーナル部3a〜3eの摺動面4、ピン部5a〜5dの摺動面6、ジャーナル部3a〜3eのフィレット部7、ピン部5a〜5dのフィレット部9に高周波焼入れを施すが、始めに高周波焼入れを施すと、焼入れのもたらす表面硬化作用により、この時点で、フィレット部7,9におけるロール加工、すなわちフィレット部7,9をアール部形状(溝)にし、同フィレットアール形状部を冷間ロール加工するといったフィレットロール加工は行難くなる。
そのため、本実施形態では、フィレットロール加工が容易に行えるよう、高周波焼入れを施す前の段階において、ロール加工であるジャーナル部3a〜3eおよびピン部5a〜5dのフィレット部7,9におけるフィレットロール加工を行い、その後に各フィレット部7,9を含み、ジャーナル部3a〜3eの摺動面4、ピン部5a〜5dの摺動面9に高周波焼入れを施すという手法が用いられる。
この手法を説明すると、まず、図2〜図5に示されるようにクランクシャフト1のフィレット部7,9にフィレットロール加工(ロール加工)を施すことから始める。
すなわち、フィレットロール加工は、まず図2および図3に示されるように、例えばクランクシャフト1の両端部1a,1bを支持センタ具15で回転可能に支え、各ジャーナル部3a〜3eに専用のフィレットロール加工機17を組み付ける。フィレットロール加工機17は、例えば図3にも示されるようにジャーナル部3a〜3eを挟んだ片側を一対の支えロール19で支え、反対側に、フィレット部7へ向かって突き出るように傾斜したフィレットロール21を配置しておく。そして、図2,3中の矢印aの如く各フィレットロール21にフィレット荷重を加えて、フィレット部7に形成されている溝形のフィレットアール部にフィレットロール21の先端を押し付けつつ、矢印bの如くクランクシャフト1をジャーナル部3a〜3eの軸心を中心に回転させることで、各フィレット部7の全周の表面の面粗度を高める。
続いて、ピン部5a〜5dのフィレット部9にフィレットロール加工を施す。この場合、図4および図5に示されるように例えばクランクシャフト1の両端部1a,1bを支持センタ具25で回転可能に支え、各ピン部5a〜5dにフィレットロール加工機27を組み付ける。フィレットロール加工機27は、例えば図5にも示されるようにピン部5a〜5dを挟んだ片側に一対の支えロール29を配置し、反対側に、フィレット部7へ向かって突き出るように傾斜したフィレットロール31を配置して、ピン部5a〜5dを挟み込む。そして、図4,5中の矢印cの如く各フィレットロール31にフィレット荷重を加えて、フィレット部9に形成されている溝形のフィレットアール部にフィレットロール31を押し付けつつ、矢印dの如くクランクシャフト1をジャーナル部3a〜3eの軸心を中心に回転させることで、各フィレット部9の表面の面粗度を高める。
フィレットロール加工の際、単純にフィレット荷重を加えるのでは、迅速にクランクシャフト1の製造ができない。
そのため、フィレットロール加工にも工夫が施されている。同工夫は、このフィレットロール加工を用いて、高周波焼入れを施したときに生ずるクランクシャフト1の変形量に備えるものである。具体的にはフィレットロール加工によって、焼入れ変形を相殺するような変形を与えようとするものである。
この点を説明すると、クランクシャフト1の高周波焼入れ装置41は、例えば図7に示されるように例えばクランクシャフト1の両端部1a,1bを支持センタ具35で回転可能に支え、各ジャーナル部3a〜3e、各ピン部5a〜5dの外周面上に、それぞれ高周波コイル39を配置しておき、各高周波コイル39に高周波を印加しながら、矢印e如くクランクシャフト1をジャーナル部3a〜3eの軸心を中心に回転させて、ジャーナル部3a〜3eの摺動面4、ピン部5a〜5dの摺動面6、ジャーナル部3a〜3eのフィレット部7のフィレットアール部,ピン部5a〜5dのフィレット部9のフィレットアール部の表面を加熱して、各部位の表面部に硬化層を形成する。このとき、クランクシャフト1は熱により変形する。多くはピン部5a〜5dに接合されるアーム部2の厚み寸法が、トップ側とボトム側とで極端に異なる傾向が有るため、ピン部5a〜5d周辺において変形が生じやすい。多くは、ピン部5a〜5dの両側のアーム部2が両側へ拡がり、図7および図8中の矢印gのようにピン部5a〜5dのボトム側が外側へ変形する。特に焼入れ時のピン部5a〜5dのボトム部分の変形は、クランクシャフト1の曲がりに直結する。しかし、曲がらない程度のコイル出力とすると、焼入れ深さが不足することがある。
そのため、高周波焼入れ装置41は、例えば図7に示されるように高周波コイル39への投入エネルギーを制御する制御部43やアーム部2の曲げ量を検知する曲げ量検知センサ45を用いて、クランクシャフト1の変形量が、所定の焼入れ深さで最小となるよう焼入エネルギーを制御する位相制御式が用いられ、クランクシャフト1の変形量をできるだけ抑えるものとしている。
こうしたクランクシャフト1に高周波焼入れをしたときのアーム部2における変形量(クランクシャフト1の焼入れ変形量)のデータを予め取得しておき、このアーム部2の変形量データから、高周波焼入れ変形を相殺する変形力を生起させる相殺データを得、同相殺データにより、高周波焼入れ前に行われるフィレットロール加工のとき、予め高周波焼入れ変形量を相殺する変形力をアーム部2に与える。
すなわちフィレットロール加工機17,27は、ジャーナル部3a〜3eの外周部位、ピン部5a〜5dの外周部位に加わるフィレット荷重を可変可能とした位相制御式が用いられている。したがって、上記フィレットロール加工は、上記高周波焼入れ変形量を相殺させる相殺データに基づき、各フィレットロール21,31の押し付け力(フィレット荷重)を制御する。
具体的には、焼入れ変形の多くは、上述したようにピン部5a〜5d周辺で生じるので、少なくともピン部5a〜5dのフィレット部9に加わるフィレット荷重を制御する。特にピン5a〜5dにおける焼入れ変形は、上述のようにアーム部2は、特定の方向に変形をきたす傾向があるので、フィレットロール加工では、図4中の矢印fのように上述した変形(矢印g)とは逆向き方向の変形をアーム部2に与える。つまり、ピン部5a〜5dのボトム側が内側へ変位する変形を与える。そのため、フィレットロール加工では、ピン部5a〜5dのトップ側に高荷重を加え、ピン部5a〜5dのボトム側に低荷重を加えて、図6のようにピン部5a〜5dのトップ側を外側に変形させ、ピン部5a〜5dのボトム側を内側に変形させる。
具体的には、ジャーナル部3a〜3eのフィレットロール加工においては、例えば面粗度を高めるフィレット荷重(例えば5kgN)だけで、フィレット部7の全周にフィレットロール21を押し付ける。ジャーナル部3a〜3eのフィレットロール加工においては、例えば図6に示されるようにピン部5a〜5dのボトム側の半周部B(目安として150度程度)には、面粗度を高めるだけのフィレット荷重β(例えば5kgN;低荷重)を加え、ピン部5a〜5dのトップ側の半周部A(目安として180度程度)には、相殺データ(変形量)に基づき上記フィレット荷重よりも大きくしたフィレット荷重α(例えば10kgN;高荷重)を加えるようにする。つまり、ピン部5a〜5dでは、トップ側の半周部Aに加わるフィレット荷重αを、ボトム側の半周部Bに加わるフィレット荷重βよりも大きくする。フィレット部7の半周部Aに加わるフィレット荷重αが増すと、図6(a)に示されるようにピン部5a〜5dのボトム側が内側へ向かうよう変形する。このときのアーム部2の変形量は、予め高周波焼入れで生じる変形を相殺する変形量である。
クランクシャフト1は、このようにしてフィレット部7.9におけるフィレットロール加工を終えてから(ロール加工の工程)、上述した高周波焼入れ装置41で、ジャーナル部3a〜3eの摺動面4、ピン部5a〜5dの摺動面6が、ジャーナル部3a〜3eのフィレット部7およびピン部5a〜5dのフィレット部9を含み高周波焼入れされる(高周波焼入れ工程)。すると、ピン部5a〜5dの両側のアーム部2は、フィレットロール加工による変形は解消され、変形の相殺により、変形のない、すなわち変形を抑えたクランクシャフト1が得られる。
以上のように、高周波焼入れ後にロール加工する工程とは異なり、先にロール加工を行い、その後に高周波焼入れするという簡単な手法で、加工性を損なわずに、フィレット部7,9を含むジャーナル部3a〜3eおよびピン部5a〜5dの摺動面4,6に高周波焼入れが施せる。つまり,容易にクランクシャフト1に高周波焼入れを施すことができ、迅速にクランクシャフト1の製造が行える。
特に、高周波焼入れは、フィレットロール加工で加工されたフィレット部7,9を含みジャーナル部3a〜3eおよびピン部5a〜5dの摺動面4,6に施すので、図9の符号γで示される焼入れ硬化層ように、容易にフィレット部7,9までも所定の焼入れ深さで焼入れを施すことができる。このため、フィレット部7,9は、高周波焼入れによる表面硬化作用とフィレットロール加工による面粗度向上作用との相乗効果により、一層、強度や耐摩耗性や耐疲労強度などの向上を図ることができる。
そのうえ、位相制御を用いたフィレットロール加工にて、予め高周波焼入れがもたらすクランクシャフト1(アーム部2)の変形量を相殺する変形を与えることより、高周波焼入れ工程を終えた時点では、クランクシャフト1の変形は相殺、つまりクランクシャフト1の変形はなくなるので、高精度のクランクシャフト1を速やかに得ることができる。特に焼入れ変形が誘起されやすいピン部5a〜5dに対しては有効である。
しかも、フィレットロール加工は、少なくともピン部5a〜5dのトップ側の半周部Aに加わるフィレット荷重αを、焼入れ変形量に基づきボトム側の半周部Bに加わるフィレット荷重βよりも大きくしたので、容易に当該変形量を相殺する変形を与えることができる。もちろん、クランクシャフト1によっては、ジャーナル部3a〜3eに加わるフィレット荷重も、ピン部5a〜5dと同様に変化させるようにしても構わない。
またフィレットロール加工だけでなく、高周波焼入れにも位相制御を用いて、所定焼入れ深さを確保しつつクランクシャフト1の変形量が最小となるよう焼入れエネルギーを制御したことにより、クランクシャフト1の変形量を相殺する変形量が最小限に抑えられるから、クランクシャフト1が製造されるまでの時間の短縮化を図ることができる。
なお、上述した一実施形態における各構成および組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、一実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。
1 クランクシャフト
3a〜3e ジャーナル部(クランクジャーナル部)
4 ジャーナル部の摺動面
5a〜5d ピン部(クランクピン部)
6 ピン部の摺動面
7,9 フィレット部
A ピン部のトップ側の半周部
B ピン部のボトム側の半周部

Claims (5)

  1. クランクジャーナル部の軸方向端およびクランプピン部の軸方向端のフィレット部に所定にロール加工を施す工程と、
    前記ロール加工を終えてから、前記クランクジャーナル部の摺動面、前記クランプピン部の摺動面を、前記クランクジャーナル部および前記クランプピン部の各軸方向端のフィレット部を含み高周波焼入れする工程と
    を備えるクランクシャフトの製造方法。
  2. 前記ロール加工は、前記フィレット部へフィレットロールを押し付けるフィレットロール加工であることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの製造方法。
  3. 前記フィレットロール加工は、予め前記高周波焼入れによる前記クランクシャフトの変形量を相殺するように変形を与えることを特徴とする請求項2に記載のクランクシャフトの製造方法。
  4. 前記クランクシャフトの変形量を相殺するフィレットロール加工は、少なくともクランクピン部のトップ側の半周部に加わるフィレット荷重を、前記変形量に基づきボトム側の半周部に加わるフィレット荷重よりも大きくすることを特徴とする請求項3に記載のクランクシャフトの製造方法。
  5. 前記高周波焼入れは、前記クランクシャフトの変形量が所定の焼入れ深さ量のときにおいて最小となるよう焼入れエネルギーが制御されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のクランクシャフトの製造方法。
JP2015071249A 2015-03-31 2015-03-31 クランクシャフトの製造方法 Active JP6508461B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015071249A JP6508461B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 クランクシャフトの製造方法
CN201610196139.7A CN106002113B (zh) 2015-03-31 2016-03-31 曲轴的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015071249A JP6508461B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 クランクシャフトの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016191415A true JP2016191415A (ja) 2016-11-10
JP6508461B2 JP6508461B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=57081047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015071249A Active JP6508461B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 クランクシャフトの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6508461B2 (ja)
CN (1) CN106002113B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020078616A1 (de) * 2018-10-16 2020-04-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kurbelwelle

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112639307B (zh) * 2018-08-31 2022-11-08 日本制铁株式会社 曲轴及其制造方法
CN112059554A (zh) * 2020-09-08 2020-12-11 四川飞亚动力科技股份有限公司 一种曲轴轴颈先沉槽后淬火工艺

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10317062A (ja) * 1997-05-16 1998-12-02 Toyota Motor Corp 高強度クランクシャフトの製造方法及びクランクシャフト
JP2000337345A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Mitsubishi Motors Corp クランクシャフトの製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102200166A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 广西玉柴机器股份有限公司 球墨铸铁曲轴及制造方法
CN102777480A (zh) * 2012-07-18 2012-11-14 道依茨一汽(大连)柴油机有限公司 圆角滚压球铁曲轴及其加工工艺
CN103438088B (zh) * 2013-07-05 2015-10-28 广西玉柴机器股份有限公司 船用发动机球墨铸铁曲轴
CN103867556A (zh) * 2014-04-02 2014-06-18 广西玉柴机器股份有限公司 发动机的曲轴
CN104384874B (zh) * 2014-09-27 2017-10-20 安徽金庆龙机械制造有限公司 一种汽车发动机曲轴的加工工艺

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10317062A (ja) * 1997-05-16 1998-12-02 Toyota Motor Corp 高強度クランクシャフトの製造方法及びクランクシャフト
JP2000337345A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Mitsubishi Motors Corp クランクシャフトの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020078616A1 (de) * 2018-10-16 2020-04-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kurbelwelle

Also Published As

Publication number Publication date
CN106002113A (zh) 2016-10-12
CN106002113B (zh) 2018-06-22
JP6508461B2 (ja) 2019-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5231266B2 (ja) 等速自在継手の外方部材
JP2016191415A (ja) クランクシャフトの製造方法
JP2016030271A (ja) 中空ラックバー及び中空ラックバーの製造方法
US10195694B2 (en) Method for manufacturing a synchronizing ring and program
JP5587044B2 (ja) 転動体転動面の熱処理方法
JP5771399B2 (ja) クランクシャフトへの焼入方法及びそのクランクシャフト
JP2011190489A (ja) 内燃機関におけるクランクシャフトの製造方法及びクランクシャフト
JP6586924B2 (ja) カムシャフトの高周波焼入れ方法
JPH11140543A (ja) 軸受軌道輪の製造方法
JP2006247727A (ja) クランクシャフトにおけるカウンタウエイトの形状矯正方法
JPS63203226A (ja) 高強度クランクシヤフトの製造方法
JP2015227707A (ja) クランクシャフトおよびその製造方法
Doyon et al. Low-distortion, high-quality induction hardening of crankshafts and camshafts: reducing the amount of heat generated within a part and providing uniform heating without applying force go a long way in controlling part distortion during induction hardening
JPH02299732A (ja) ロッドエンド継手の製法
JPS5969516A (ja) クランクシヤフト
JP2014133924A (ja) ラックの製造方法
JPH02104421A (ja) 準安定オーステナイト系ステンレス鋼の温間スピニング加工方法
JP6334973B2 (ja) クランクシャフトの高周波焼き入れ方法および焼き入れ装置
Korolev et al. Modelling of the process of vibro-mechanical correction in long-length parts
JP2022007426A (ja) クランクシャフト製造方法
JP6050963B2 (ja) インナーチューブ製造装置及びインナーチューブ製造方法
JP2008075109A (ja) 肉厚に変動のある筒状部材の焼戻し加熱用支持治具
JP2005088066A5 (ja)
JP2018053962A (ja) クランクシャフトの製造方法
JP2017053441A (ja) クランクシャフトの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190319

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6508461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151