JP5113285B2 - オフセットを用いるシグマ−デルタ変調 - Google Patents

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Description

優先権の主張
本特許出願は、本特許出願の譲受人に譲渡され、そして本願明細書中において明示的に参考文献とされている、2006年1月11日に出願された仮米国特許出願第60/750,344号(「Offset Sigma-Delta Modulation Scheme」)に基づいて優先権を主張するものである。
背景
(分野)
本願の開示内容は一般にエレクトロニクスに関し、より具体的にはシグマ−デルタ(ΣΔ)変調に関する。
(背景)
ΣΔ変調器は、オーバーサンプリング(oversampling)・オーディオ・デジタルアナログ変換器(DACs)、オーバーサンプリングアナログデジタル変換器(ADCs)、インスツルメンテーション(instrumentation)DACsなどの様々な適用(applications)に広く用いられている。ΣΔ変調器は、低入力サンプルレートにおいて多数のビット(例えば16ビット)の分解能(resolution)を用いてデジタル入力を受け取り、高出力サンプルレートにおいて一つまたは少数のビットを用いて同じ分解能を有するデジタル出力を発生させる。ΣΔ変調器は、一つまたは少数のビットの分解能を有する量子化装置(quantizer)を用いてデジタル出力を発生させることができ、これにより良好な線形性を達成することができる。さらに、ノイズ(雑音)の大部分が望ましい信号帯域からより高い周波数に向かって押し続けられる(pushed away)ように、ΣΔ変調器は量子化ノイズをスペクトル的に成形することができる。より高い周波数における帯域外のノイズは単純なアナログフィルターにより容易にフィルタリングされ得る。
しかしながら、ΣΔ変調器からの高周波数の帯域外ノイズは、アナログフィルタリングが存在していてもある問題を引き起こすことがある。例えば、帯域外ノイズは、フィルタリングの前に他の信号に混じって望ましい信号帯域に折り返すことがあり、これにより帯域内ノイズフロアー(in-band noise floor)を生じさせる。より高いノイズフロアーのために、ΣΔ変調器は信号対雑音比(SNR)および/または他の仕様(specifications)を落とす(fail)ことがある。さらには、帯域外ノイズは、アナログ集積回路(IC)ダイ上に置かれたデジタル電気回路構成により処理されることがある。量子化ノイズは、動作の高感度の期間(sensitive periods)中にデジタル電気回路構成の活動率(activity rate)に直接変換するとともに、近くに置かれたアナログ回路ブロックを破損させる可能性があり、これによりこれらのアナログ回路ブロックのノイズフロアーを生じさせる。ΣΔ変調器からの帯域外ノイズに起因するこれらの有害な影響は、望ましくないものであるとともに有害なものとなることすらある。
このため、ΣΔ変調器からの帯域外ノイズを低減させるための技術が当該分野において必要とされている。
ここでは、帯域外量子化ノイズを低減させるためにオフセットを用いるΣΔ変調を実行するための技術について説明する。一実施形態に係るオフセットを用いるΣΔ変調を実施するオーバーサンプリングDACでは、補間フィルター(interpolation filter)はアップサンプリングおよび補間フィルタリングをデータサンプルに関して実行し、複数の入力サンプルを発生させる。加算器は、複数の中間サンプルを発生させるために該複数の入力サンプルにオフセットを加える。以下に述べるように、オフセットは、ΣΔ変調器からの量子化ノイズの特性を変更するとともに、望ましい量子化ノイズの特性を得るように、可能な限り大きいダイナミックレンジを保持するように、そして該オフセットの除去を簡易化するように選択されることができる。該ΣΔ変調器は、該複数の中間サンプルに関してアップサンプリング(upsampling)およびノイズシェイピング(noise shaping)を実行して、複数の出力サンプルを供給する。オフセット除去ユニットは該複数の出力サンプルからオフセットの少なくとも一部分を、デジタルドメインで(例えば、各出力サンプルの全てのビットの反転により)および/またはアナログドメインで(例えば、アナログ回路内におけるオフセットの加算により)除去する。DACは、マルチプル(multiple)DACエレメントを用いて該複数の出力サンプルをアナログに変換する。ダイナミック・エレメント・マッチング(matching)(DEM)ユニットは、該複数の出力サンプルに基づいて複数のDACエレメントのうちの複数の異なるものを選択する。ローパスフィルターは、帯域外ノイズを除去するためにDACからのアナログ信号をフィルタリングする。増幅器は、出力信号を発生させるために該フィルタリングされた信号を増幅および/またはバッファリングする(buffers)。
本願発明に係る種々の観点および実施形態を以下にさらに詳細に説明する。
オフセットを用いるΣΔ変調を実施するオーバーサンプリングDACを示す。 オフセットを用いるΣΔ変調を実施する別のオーバーサンプリングDACを示す。 2次の4ビットΣΔ変調器のブロック図を示す。 オフセットを用いない量子化ノイズおよびオフセットを用いる量子化ノイズを示す。 オフセットを用いない量子化ノイズおよびオフセットを用いる量子化ノイズを示す。 DACおよびローパスフィルターのブロック図を示す。 DEMユニットの動作を示す。 オーバーサンプリングおよびノイズシェイピングを実行するためのプロセスを示す。
詳細な説明
本願発明の特徴および本質は、以下に述べられる詳細な説明および図面からより明らかになるであろう。なお、図面において、類似の参照符号は一貫した対応的な識別を行っている。
「例示的な」という言葉は、本願明細書中においては「一例として供する、実例、あるいは図解」を意味する。本願明細書中において「例示的」として説明されるいずれの実施形態あるいはデザインも、必ずしも、他の実施形態あるいはデザインよりも好ましいか、あるいは優れているものとして解釈されるものではない。
図1は、オフセットを用いるΣΔ変調を実施するオーバーサンプリングDAC100の一実施形態に係るブロック図を示す。DAC100は、オーバーサンプリング・オーディオDACや他の適用に用いられてもよい。
図1に示す実施形態について、デジタルプロセッサー110は、fin のサンプルレートで望ましい数の(N)ビットを用いて複数のデータサンプルXDAT を発生させる。メモリー112は、プロセッサー110向けのデータおよびプログラムコードを格納する。加算器120は、プロセッサー110からの各データサンプルにオフセットを加えて複数の中間サンプルXINT を供給する。オフセットは、以下に述べるように、選択されることのできる静的な値である。レジスタ(図1において図示は省略するがΣΔ変調器130の一部であってもよい)は、結合されたアップサンプリングおよび0次(zero-order)ホールド(hold)補間動作を該複数の中間サンプルに関して実行する。ΣΔ変調器130は、アップサンプリングされたサンプルに関してノイズシェイピングを実行して、fout のサンプルレートで一または少数の(M)ビットにより複数の出力サンプルXOUT を供給する。出力サンプルレートは、典型的に入力サンプルレートよりも何倍も高い。例えば、Nは16と等しくてよく、Mは1,2,または4と等しくてよく、そしてオーバーサンプリング比(OSR)は32または256と等しくてよい。特に、OSR=fS /2fBW であり、ここで、fBW は処理されている信号の帯域幅であり、fS はサンプリングレートである。該OSRはデジタルプロセッサー110に関して1なので、ファクターKだけサンプリングレートを増加すると、結果としてOSRにおけるKが対応的に増加する。N,M,そしてOSRに関して、他の値も可能である。ΣΔ変調器130の代表的なデザインを以下に説明する。ΣΔ変調器130は、ΣΔ変調器のデザインにより決定される特別のノイズ伝達関数を有している。以下に説明するように、加算器120を介して複数のデータサンプルにオフセットが加えられた結果として、量子化ノイズが高周波数において減衰される。
オフセット除去ユニット140は複数の出力サンプル中のオフセットの全てまたは一部分を除去して、複数の修正されたサンプルXCOR を供給する。オフセットの除去は、(図1に示されるように)デジタルドメインで実行されてもよいし、あるいは(図1には示されていない)アナログドメインで実行されてもよい。M−ビットDAC150は、修正されたデジタルサンプルをアナログに変換してアナログ信号を供給する。ローパスフィルター160は、帯域外ノイズを除去するためにアナログ信号をフィルタリングしてフィルタリングされた信号を供給する。ローパスフィルター160は、ポストフィルター、再構成(reconstruction)フィルター等と称されてもよい。増幅器(Amp)170は、該フィルタリングされた信号を増幅および/またはバッファリングして、例えば、スピーカーや何らかの他の出力回路に出力信号を供給する。
図2は、オフセットを用いるΣΔ変調を実施するオーバーサンプリングDAC200の他の実施形態に係るブロックダイアグラムを示す。DAC200もまた、オーバーサンプリング・オーディオDACや他の適用に用いられることができる。
図2に示す実施形態については、デジタルプロセッサー210は、fS のサンプルレートでNビットの分解能を用いて複数のデータサンプルXDAT を発生させる。メモリー212は、プロセッサー210用のデータおよびプログラムコードを格納する。補間フィルター214は、複数のデータサンプルを8のファクターだけアップサンプリングし(upsamples)、補間フィルタリングを実行し、そして8fS のサンプルレートでNビットの分解能により複数の入力サンプルXIN を供給する。加算器220は、フィルター214からの各入力サンプルにオフセットを加えて、複数の中間サンプルXINT を供給する。
ユニット226は、アップサンプリングおよびノイズシェイピングを実行する。ユニット226内において、0次ホールド(ZOH)ユニット228は、ΣΔ変調器230に用いられた時計の32のサイクルの間、各中間サンプルを保持することにより、32のファクターによるアップサンプリングを実行する。ΣΔ変調器230は、ZOHユニット228からのサンプルをMビットに量子化し、ノイズシェイピングを実行し、そして256fS のサンプルレートでMビットにより複数の出力サンプルXOUT を供給する。オフセット除去ユニット240は、該複数の出力サンプル中のオフセットの全てまたは一部分を除去して、複数の修正されたサンプルXCOR を供給する。ダイナミック・エレメント・マッチング(DEM)ユニット242は、該複数の修正されたサンプルを受け取り、そしてこれらDACエレメント内におけるミスマッチ(mismatch)の有害な影響を改善するためにDAC250内の複数の異なるエレメントをダイナミックに選択する。DAC250は、修正されたサンプルをアナログに変換してアナログ信号を供給する。ローパスフィルター260は、帯域外ノイズを除去するために該アナログ信号をフィルタリングしてフィルタリングされた信号を供給する。増幅器270は、該フィルタリングされた信号を増幅および/またはバッファリングして、出力信号を供給する。
図2はまた、オーバーサンプリングDAC200を実施する一実施形態を示す。この実施形態について、デジタルプロセッサー210からオフセット除去ユニット240まではデジタルICダイ202上で実施され、DEMユニット242から増幅器270まではアナログICダイ204上で実施される。この実施形態について、DEMユニット242は、たとえそれがデジタル回路であっても、デジタルICダイ202とアナログICダイ204との間を通す信号線の数を減らすために、アナログICダイ上で実施される。M−ビットΣΔ変調器は、M信号線のみを介してDEMユニット242にインターフェイスで接続することができる。DEMユニット242は、データが2M レベルを含むようにデータを変更する、温度計コード度翻訳を実行する。これら2M レベルは、アナログハードウェアーに直接インターフェイスで接続する。
DEMユニット242は、相対的に大量のデジタルノイズをアナログICダイの基板および/または電力供給装置にもたらすことがある。このデジタルノイズは、近くのアナログ回路の性能を低下させることがある。このデジタルノイズは、ΣΔ変調器からの量子化ノイズの特性に左右されることがある。加えられたオフセットとともに量子化ノイズの特性を変更することにより、DEMユニット242からのデジタルノイズが軽減される可能性があるとともに、近くのアナログ回路に対する性能が改善される可能性がある。
図1に示すΣΔ変調器130および図2に示すΣΔ変調器230は、様々なデザインで実施されてもよい。さらに、ΣΔ変調器130および230は、任意の数のビットを用いてサンプルを受け取ってもよく、また、任意の数のビットを用いて出力サンプルを供給してもよい。代表的なΣΔ変調器のデザインを以下に述べる。
図3は、2次(second-order)のM−ビットΣΔ変調器300の一実施形態に係るブロックダイアグラムを示し、それは図1および図2のそれぞれにおけるΣΔ変調器130および230のそれぞれとして用いられてもよい。図3に示す実施形態に関して、ΣΔ変調器300は、入力ゲインエレメント308、ノイズシェイピングの2つの段階(stages)、およびM−ビット量子化装置330を含む。ゲインエレメント308は、A1 の利得(ゲイン)により複数の中間サンプルXINT を受け取ってスケールする(scales)。該複数の中間サンプルはNビットの分解能を有しており、ここでNは16あるいは他の何らかの値でよい。
第1のノイズシェイピング段階では、加算器310は、ゲインエレメント308の出力からゲインエレメント318の出力を減じて、その差をフィルターセクション312に供給する。フィルターセクション312は、加算器314および遅延エレメント316を含む。加算器314は、加算器310の出力を遅延エレメント316の出力に加算する。遅延エレメント316は、加算器314の出力を受け取って、1クロック周期の遅延を与える。第2のノイズシェイピング段階においては、加算器320は遅延エレメント316の出力からゲインエレメント328の出力を減じて、その差をフィルターセクション322に供給する。フィルターセクション322内では、加算器324は、加算器320の出力を遅延エレメント326の出力と加算する。遅延エレメント326は、加算器324の出力を受け取って、1クロック周期の遅延を提供する。
ΣΔ変調器300内のエレメントは、Nより大きいビットの分解能でデザインされてもよい。量子化装置330は、遅延エレメント326の出力を量子化し、複数のM−ビットの出力サンプルXOUT を供給する。量子化装置330はAQ のゲインを有し、それはマルチビット量子化装置に関して1であってよいが、1ビット変調器に関しては不明瞭である。ゲインエレメント318は出力サンプルをA2 のゲインによりスケールし、ゲインエレメント328は出力サンプルをA3 のゲインによりスケールする。
フィルターセクション312および322のそれぞれの伝達関数G(z)は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
ここで、z-1 は遅延エレメント316および326のそれぞれによる1クロックサイクルの遅延を意味する。
ΣΔ変調器300について、望ましい信号に関する全体的な伝達関数H(z)は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
z−平面上では、信号伝達関数H(z)は、0+j0において2つのゼロを、そしてa±jbにおいて2つの複素極(complex poles)を有し、ここでaおよびbはゲインA2,A3 ,およびAQ によって決定される。信号伝達関数H(z)はローパス構造(lowpass shape)を有する。
ΣΔ変調器300にとって、全ての量子化ノイズにとっての伝達関数N(z)は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
z−平面上では、ノイズ伝達関数N(z)は、1+j0において2つのゼロを、そしてa±jbにおいて2つの複素極を有する。ノイズ伝達関数N(z)はハイパス構造(highpass shape)を有する。
図3は、ΣΔ変調器の代表的なデザインを示す。ここで述べられた技術は、任意の数の出力ビット、任意の次数、任意の数のセクションおよび段階等を有している様々なΣΔ変調器とともに用いられてもよい。簡明化のために、以下の記述のうちの幾つかの部分は図3におけるΣΔ変調器300に関するものである。
ΣΔ変調器は、当該分野において知られている様々な量子化の手法(scheme)のうちのどれか一つを実行する。第1の手法では、16−ビットドメインにおける“0”から“4095”までの範囲は4−ビットドメインにおける“0”にマップし(maps)、16−ビットドメインにおける“−1”から“−4096”までの範囲は4−ビットドメインにおける“−1”にマップする。この手法は、例えばビットの切捨て(dropping bits)により、デジタルドメインにおける単純な量子化を可能とする。第2の手法では、16−ビットドメインにおける“2047”から“−2048”までの範囲は4−ビットドメインにおける“0”にマップする。様々な量子化の手法は、様々なノイズの特性を有している可能性がある。第2のフィルターセクション322の出力は、小さな入力信号については“0”付近をうろつき(hover around)、これは量子化ノイズが実際に問題となる場合である。第1の手法では、閾値−1がとても近いので、量子化装置の出力は一定して(on regular based)“−1”に推移(transition)する可能性がある。第2の手法では、量子化装置の出力は、閾値2047と−2048とはさらに離れているので、量子化装置の出力はなおさら(much less)頻繁に“−1”および“1”にトリップ(trip)する可能性があり、したがって量子化装置の出力の活動率は低くなる。ここで述べられた技術は、全ての量子化手法に用いられてもよく、そして第1の手法にとって特に有益である。
複数の入力サンプルにオフセットを加えることは、ΣΔ変調器からの量子化ノイズの特性に影響を及ぼす。特に、高周波数における帯域外ノイズは、適正なオフセットを適用することにより低減されるかもしれない。以下に、この帯域外ノイズ中の減少を説明する。
図4(a)は、いかなるオフセットも用いない図3中のΣΔ変調器300からの量子化ノイズのプロット410(これはオリジナル手法と呼ばれる)、および複数の16−ビットの入力サンプルに適用された−4929のオフセットを用いる同じΣΔ変調器からの量子化ノイズのプロット420(これはオフセット手法と呼ばれる)を示す。この例においては、N=16,M=4であり、入力サンプルレートはfs =48KHzであり、出力サンプルレートは256fs =12.288MHzである。量子化ノイズは、周波数に関して対数のx−軸を用いるグラフ上に描かれる。図4(a)は、小さな入力信号に関する量子化ノイズの特性を示し、それは、小さな入力信号については信号対雑音比が高いことが要求されるので、重要な場合である。この量子化ノイズの特性は、大きな入力信号に関しては異なる可能性がある。
2次のΣΔ変調器に関して予想されるように、いかなるオフセットも用いないと、ノイズ振幅は10の周波数ごとに40デシベル(dB)の割合で増える。ノイズ振幅は、プロット410によって表示されたように、おおよそ2MHzで平坦になる。−4929のオフセットを用いると、ノイズ振幅は10の周波数ごとに40デシベル(dB)の割合で増えるが、ディップ(dips)はより高い周波数において低くなる。図4(a)に示されたように、そしてまた次の図4(b)に示されたように、両方の手法に関して、ΣΔ変調器からの量子化ノイズの大部分はおおよそ1MHzからちょうど6MHzを超えるまでの高周波数において現れ、それら2つの周波数のうちの後者は出力サンプルレートの半分を意味している。しかしながら、プロット410および420によって表示されたように、高周波数においては、オフセットを用いるノイズ振幅は、いかなるオフセットも用いないノイズ振幅よりも低い。
図4(b)は、高周波数における量子化ノイズのより詳しいプロットを示す。いかなるオフセットも用いないΣΔ変調器300からの量子化ノイズはプロット412で示され、また−4929のオフセットを用いる同じΣΔ変調器からの量子化ノイズはプロット422で示される。プロット412および422は、帯域外ノイズはオフセットを加えられることによって高周波数において10dBまで低減されること、を表示する。このノイズ低減の総量は、オリジナルの手法に関する信号の分散(variance)よりも小さい9倍を超える信号の分散を有するオフセットの手法になる。
図4(a)および(b)は、16−ビットの入力サンプルに適用された−4929の特定の(specific)オフセットを用いる特定の4−ビットのΣΔ変調器に関する帯域外ノイズの低減を示す。この特定のオフセットは幾つかの利点を提供する。第1に、16−ビットの入力サンプルに適用された−4929のオフセットは、結果としてΣΔ変調器からの4−ビットの出力サンプルにおけるおおよそ−1のオフセットとなる。出力オフセットは4−ビットの出力のうちの一つの最下位(桁)のビット(LSB)に近いので、以下に述べるように、大部分のこのオフセットはデジタル的に容易に取り除かれることが可能である。第2に、−4929の16−ビットのオフセットは、ΣΔ変調器による入力信号のクリッピング(clipping)を回避する。ΣΔ変調器は、+7から−8までの4−ビットの範囲を有する。オフセットを何も用いないと、ΣΔ変調器の出力は+7から−7までの範囲内に入る。−4929のオフセットを用いると、ΣΔ変調器の出力は+6から−8までの範囲内に入り、これは有効である。しかしながら、+4929のオフセットが用いられる場合、ΣΔ変調器の出力は+8から−6までの範囲内に入るが、これは、+8が利用できないので、有効ではない。このため、非常に大きい信号に関しては、ΣΔ変調器は+4929のオフセットでクリッピングを行うであろうし、また入力信号はその頂上端から低減されたダイナミックレンジを有するであろう。
図4(a)および(b)は、入力サンプルに適用された特定のオフセットを用いない代表的なΣΔ変調器のデザインに関する量子化ノイズ、および入力サンプルに適用された特定のオフセットを用いる代表的なΣΔ変調器のデザインに関する量子化ノイズを示す。一般に、オフセットは、ΣΔ変調器内でのフィードバックが内部状態の大きさ(magnitude)をより急速に減ずることを可能にし、これにより出力信号の分散(variance)を減少させる信号の統計を生じさせることができる。様々なノイズ特性は、様々なΣΔ変調器および/または様々なオフセットを用いて得られることができる。与えられたΣΔ変調器に関して、種々のオフセットは、帯域外量子化ノイズを低下させるために用いられ得る。望ましいノイズ特性は、該ΣΔ変調器に適したオフセットを選択することにより得られることができる。この適切なオフセットは、コンピューターシミュレーション、実験上の測定、実験室での試験等に基づいて決定され得る。
加算器220を介して導入されたオフセットを除去することは好ましいかもしれない。第1に、信号は2つの電力源(power supply)のレールの間の中心にはもはや位置していないので、該オフセットはシステムの有効なダイナミックレンジを低下させる可能性がある。このために、レールのうちの一つにヒッティング(hitting)する前のマージンは減少する。第2に、出力信号は、例えばオーディオシステムにおいて電力増幅器からスピーカーへ結合される直流電流(DC)であってもよい。デジタルドメインにおいて導入されて除去されていないDCオフセットは、電力増幅器の出力で公称中央の電圧(center voltage)からのDCオフセットを引き起こす。もし、DCオフセットが相当大きいと(substantial)、さらなる待機電力の消費に加えて、かなりの(significant)DC電力がスピーカーを通して流れ、ことによると、スピーカーにダメージを与えるかもしれない。
一実施形態においては、ΣΔ変調器の前に加えられたオフセットは、例えば図1中のオフセット除去ユニット140または図2中のユニット240によって、ΣΔ変調器の後でデジタル的に除去される。オフセットは、ΣΔ変調器によって発生された出力サンプルからのオフセットを差し引くことによって除去されることができる。出力サンプルが2つの相補的なフォーマットで表わされるなら、そして該オフセットがその出力サンプル中でおおよそ−1であるならば、該オフセットは該出力サンプル中のMビットのそれぞれを単に反転(inverting)させることによって取り除かれてもよい。表1は、二進法および十進法のフォーマットにおける4−ビットΣΔ変調器の出力、ならびに二進法および十進法のフォーマットにおける反転された出力を示す。
Figure 0005113285
表1から、ΣΔ変調器の出力XOUT 、および反転された出力、XCOR は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
表1および式(4)に示されたように、4−ビットΣΔ変調器からの出力サンプル中の4つのビットのそれぞれを反転させるということは、(1)出力サンプルに対して+1のオフセットを加えること、および(2)結果として生じるサンプルを反転させること、という2つの効果を有する。修正されたサンプルXCOR は、ビット反転の後、図2中のデジタルプロセッサー210からのデータサンプルXDAT および補間フィルター214からの入力サンプルXIN の双方について反転される。オーディオ適用に関して、信号反転は出力サウンドには影響を及ぼさず、また信号反転を修正する必要はない。たとえ信号を反転させる必要があったとしても、概して、電気回路構成のオーバーヘッド無しで信号を反転させるために交換され得るアナログ電気回路構成内の差動経路がある。信号の極性が重要である適用では、データサンプルXDAT または入力サンプルXIN のどちらかが、ビット反転に起因する信号反転を説明する(account for)ように反転されてもよい。
他の実施形態においては、ΣΔ変調器の前に加えられたオフセットは、例えば図2中のDAC250を用いて、ΣΔ変調器の後にアナログドメインで除去される。アナログドメインでオフセットを除去するための具体的な実施形態を以下に説明する。
図5は、図2中のDAC250の一実施形態の概略的なダイアグラムを示す。この実施形態においては、DAC250は4−ビットのスイッチ−キャパシターDACとして実施される。DAC250は、4つのビットを用いる16の可能なレベルに関する16のDACエレメント510aから510pを含む。各DACエレメント510は、キャパシター512ならびにスイッチ514,516,および518を含む。キャパシター512は、ノードAに結合された一つの端部、ならびにスイッチ514,516,および518の一つの端部に結合された他の端部を有する。スイッチ514の他の端部は、高い基準電圧VREF_HI に結合する。スイッチ516の他の端部は、低い基準電圧VREF_LO に結合する。スイッチ518の他の端部は、中間または入力共通モード電圧VICM に結合する。
16のDACエレメント510aから510pは、DEMユニット242からの16の制御信号、各DACエレメントに関して一つの制御信号を受け取る。各制御信号は、関連するDACエレメント510中のスイッチ514および516を制御する。クロック位相φ1の間、i=a,...,p,であるDACエレメント510i用の制御信号iは、キャパシター512をVREF_HI に結合するようにスイッチ514、あるいはキャパシター512をVREF_LO に結合するようにスイッチ516のどちらかをオンにする。キャパシター512は、このように制御信号i用の論理値に依存してVREF_HI かVREF_LO のどちらかに結合される。クロック位相φ2の間、全ての16のDACエレメント510aから510p用のスイッチ518はオンにされ、全てのDACエレメント用のキャパシター512はVICM に結合される。DAC250用に用いられた時計のクロック位相φ1およびφ2は、それぞれ論理高(logic high)および論理低(logic low)に対応してもよい。
入力サンプルにオフセットが加えられない場合、出力サンプルはオフセットを有しない。この場合、8つのDACエレメントの平均はVREF_HI に結合されるとともに、8つのDACエレメントの平均はVREF_LO に結合される。VREF_HI =−VREF_LO ならば、ローパスフィルター260に供給された正味の平均の入力は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
ここで、Cunit はDACエレメント510aから510pのそれぞれにおけるキャパシター512の静電容量(capacitance)である。
しかしながら、−4929のオフセットが16−ビットの入力サンプルに加えられる場合、4−ビットの出力サンプルがおおよそ−1のオフセットを有するであろう。この場合、7つのDACエレメントの平均はVREF_HI に結合されるとともに、9つのDACエレメントの平均はVREF_LO に結合されるであろう。VREF_HI =−VREF_LO ならば、ローパスフィルター260に供給された正味の平均の入力は、下記のように表わされることができる:
Figure 0005113285
図5を参照すると、2つのDACエレメント520aおよび520bは、式(6)に示されたオフセットを補償するために用いられてもよい。各DACエレメントは、DACエレメント510内のキャパシター512ならびにスイッチ514および518と同様にしてそれぞれ動作するキャパシター522およびスイッチ524および528を含む。DACエレメント520aおよび520b用のキャパシター522は、常にVREF_HI に結合され、ローパスフィルター260に供給されたおおよそ0の正味の平均の入力となる。
−4929の16−ビットのオフセットが16−ビットの入力サンプルに加えられ、−1の4−ビットのオフセット(これは4096の16−ビットのオフセットに対応する)が4−ビットの出力サンプルから取り除かれる場合、ΣΔ変調器230が1.0のゲインを有すると仮定すると、−833の残りの16−ビットのオフセット(これは0.20の残りの4−ビットのオフセットに対応する)がDACからのアナログ信号中に残る。もしΣΔ変調器230が1.0以外のゲインを有するのであれば、残りのオフセットは異なってもよい。いずれの場合も、この残りのオフセットはローパスフィルター260中で除去されてもよいし、あるいはアナログ信号中に残されてもよい。
図5はまた、図2中のローパスフィルター260の一実施形態を示す。この実施形態においては、ローパスフィルター260は、2つのクワッド(quad)セクション530aおよび530bを有しているスイッチ−キャパシター・バイ−クワッド(bi-quad)・フィルターを用いて実施される。各クワッドセクション530内では、キャパシター534は、増幅器532の出力に結合された一つの端部、およびスイッチ536および538の一つの端部に結合された他の端部を有する。スイッチ536の他端部は、増幅器532の反転入力に結合する。スイッチ538の他の端部は、クワッドセクションの入力に結合する。キャパシター540は、増幅器532の反転入力とクワッドセクションの入力との間に結合する。スイッチ542は、クワッドセクションの入力と回路の接地との間に結合する。
スイッチ550は増幅器532aの出力に結合された一つの端部、ならびにスイッチ552の一つの端部およびキャパシター554の一つの端部に結合された他の端部を有する。スイッチ552の他の端部は回路の接地に結合する。キャパシター554の他の端部はクワッドセクション530bの入力に結合する。キャパシター560は、クワッドセクション530bの入力に結合された一つの端部、ならびにスイッチ562および564の一つの端部と反転バッファー(inverting buffer)570の入力とに結合された他の端部を有する。反転バッファー570は、差動回路デザイン中の差動信号の配線に単に交差して結合すること(cross-coupling)により実施されることができる。スイッチ562の他の端部は回路の接地に結合し、スイッチ564の他の端部はクワッドセクション530bの出力に結合する。キャパシター572は、クワッドセクション530aの入力と反転バッファー570の出力との間に結合する。スイッチ538a,536b,542b,550および562はクロック位相φ1の間にオンにされる。スイッチ536a,538b,542a,552および564は、クロック位相φ2の間にオンにされる。
図5は、DAC250およびローパスフィルター260の代表的なデザインを示す。一般に、DAC250およびローパスフィルター260は様々なデザインで実施されて構わない。例えば、ローパスフィルター260は、パッシブフィルターおよび/またはアクティブフィルターを用いて実施されてもよい。
DEMユニット242は、DAC中の構成要素のミスマッチの有害な影響を低減するために、DAC250中の異なるDACエレメントを所定の方式あるいは擬似ランダム式で選択する。図5に示すDACの実施形態では、構成要素のミスマッチは、DACエレメント510aから510p中のキャパシター512の様々な静電容量によるものかもしれない。様々なDACエレメントを選択することにより、DACエレメント中のミスマッチによるエラーは、構成要素がどのようにしてミスマッチされているのかをアプリオリ(a priori)に知る必要無しに、成形され(shaped)帯域の外に押し出されることができる。
図6は、図2中のDEMユニット242の一実施形態を示す。この実施形態においては、DEMユニット242はデータ重み付け平均化(DWA)手法を実施する。オフセット除去ユニット240からの修正されたサンプルXCOR は、ゼロ−平均の表現から8の平均を用いる表現に変換される。変換されたサンプルXDEM は1から16までの範囲を有する。各変換されたサンプルにより、DACエレメントの数はその変換されたサンプルの値によって表示されることが可能になる。DACエレメントは、最後に選択されたDACエレメントの次のDACエレメントから始めて、循環方式(circular manner)で選択される。図6に示された例では、DEMユニット242は、−5,−3,+1,0,−2,...の修正されたサンプルシーケンスを受け取って、3,5,9,8,6,... の変換されたサンプルシーケンスを発生させる。DEMユニット242は、DACエレメント1ないし3を3の第1の変換されたサンプルとして選択し、DACエレメント4ないし8を5の第2の変換されたサンプルとして選択し、DACエレメント9ないし16およびDACエレメント1を9の第3の変換されたサンプルとして選択し、DACエレメント2ないし9を8の第4の変換されたサンプルとして選択し、そしてDACエレメント10ないし15を6の第5の変換されたサンプルとして選択する等を行う。
図6は、DEMユニット242の特定の実施形態を示す。DEMユニット242はまた、当該分野において知られている他のダイナミック・エレメント・マッチング・アルゴリズムを実施してもよい。
図7は、一実施形態に係る、オーバーサンプリングおよびノイズシェイピングを実行するための工程700を示す。アップサンプリングおよび補間フィルタリングは、複数の入力サンプルを発生させるために複数のデータサンプルに関して実行される(ブロック712)。複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットが加えられる(ブロック714)。アップサンプリングおよびノイズシェイピングは、複数の出力サンプルを発生させるために該複数の中間サンプルに関して実行される(ブロック716)。該オフセットの少なくとも一部分が該複数の出力サンプルから除去される(ブロック718)。該オフセットは、デジタルドメインで除去されてもよいし(例えば、各出力サンプルの全てのビットを反転させることにより)、またはアナログドメインで除去されてもよい(例えば、DAC中にオフセットを加えることにより)。デジタルドメインでのオフセットの除去がしばしば好ましい。なぜならそれは典型的にノイズまたは損失を加えず、あるいは他の有害な影響を生じさせないからである。
該複数の出力サンプルは、マルチプルDACエレメントを用いてアナログに変換される(ブロック720)。複数の異なるDACエレメントは、例えばDWA手法あるいは何らかの他のDEM手法を用いて、該複数の出力サンプルに基づいて選択される(ブロック722)。DACからのアナログ信号は、帯域外ノイズを除去するためにフィルタリングされる(ブロック724)。フィルタリングされた信号は、出力信号を発生させるために増幅および/またはバッファリングされてもよい(ブロック726)。
ここで述べられたオーバーサンプリングDACsおよび複数のオフセット技術を用いるΣΔ変調は、無線通信装置(例えば、セルラー電話、端末など)、消費者電子装置(例えば、ステレオプレーヤー、テレビジョン、CDプレーヤーなど)、コンピューター、およびその他の装置のような、様々な電子装置に利用されてもよい。
オーバーサンプリングDACは、一またはそれより多くの特定用途向けIC(ASICs)、デジタル信号プロセッサー(DSPs)、デジタル信号処理装置(DSPDs)、プログラム可能論理デバイス(PLDs)、フィールドプログラマブル(field programmable)ゲートアレイ(FPGAs)、プロセッサー、制御装置、マイクロ−コントローラ、マイクロプロセッサー、および/または他の電子ユニット上において実施されてもよい。オーバーサンプリングDACは、一またはマルチプルICダイ上および一つまたはマルチプルICs上において実施されてもよい。例えば、図2中のデジタルICダイ202上に示された全ての電気回路構成は、一つのICダイ上で実施され、そしてアナログICダイ204上に示された全ての電気回路構成が別のICダイ上で実施されてもよい。他の例としては、全てのまたは大部分のオーバーサンプリングDAC100または200用の電気回路構成は、一つのICダイ上で実施されてもよい。オーバーサンプリングDACはまた、CMOS、NMOS、BJTなどのような、様々なICプロセス技術を用いて製造されることができる。
オーバーサンプリングDACのある部分は、ソフトウェアおよび/またはファームウェアで実施されてもよい。例えば、オフセットは、ソフトウェア/ファームウェアを用いて加えられてもよい。ソフトウェア/ファームウェアは、メモリー(例えば、図1中のメモリー112または図2中のメモリー212)内に格納され、プロセッサー(例えば、プロセッサー110または210)によって実行されてもよい。メモリーは、プロセッサー内またはプロセッサーの外部で実施されてもよい。
開示された諸実施形態についての以上の説明は、当該分野における通常の知識を有する者であれば誰でも、本願発明を創作または利用することを可能ならしめるために提供される。これらの実施形態に対する様々な変更は、当業者にとっては自明であるとともに、本願明細書中で定義された包括的な(generic)原理は、本願発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用され得る。したがって、本願発明は、本願明細書中に示された諸実施形態に限定されることを意図するものではなく、本願明細書中で開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきものである。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるように構成された加算器と、
前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行して複数の出力サンプルを供給するように構成されたシグマ−デルタ変調器と、
を具備する装置。
[2]
前記複数の出力サンプルから前記オフセットの少なくとも一部分を除去するように構成されたオフセット除去ユニットを、さらに具備する[1]の装置。
[3]
前記複数の出力サンプルから前記オフセットの少なくとも一部分をデジタル的に除去するように構成されたオフセット除去ユニットを、さらに具備する[1]の装置。
[4]
前記各出力サンプルはマルチプルビットを具備する[1]の装置。
[5]
前記オフセットの少なくとも一部分を除去するために前記各出力サンプルのマルチプルビットのそれぞれを反転させるように構成されたオフセット除去ユニットを、さらに具備する[4]の装置。
[6]
アップサンプリングおよび補間フィルタリングをデータサンプルに関して実行して前記複数の入力サンプルを供給するように構成された補間フィルターを、さらに具備する[1]の装置。
[7]
複数のデジタルアナログ変換器エレメントを備え、前記複数の出力サンプルをアナログに変換するように構成されたデジタルアナログ変換器(DAC)と、
前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択するように構成されたダイナミック・エレメント・マッチング(DEM)ユニットと、
をさらに具備する[1]の装置。
[8]
前記デジタルアナログ変換器はスイッチ−キャパシターデジタルアナログ変換器である、ここにおいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントは複数の切り換え可能なキャパシターを具備する[7]の装置。
[9]
前記ダイナミック・エレメント・マッチングユニットは、前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントをデータ重み付け平均化(DWA)手法に基づいて選択するように構成される[7]の装置。
[10]
前記デジタルアナログ変換器からのアナログ出力をフィルタリングするように構成されたローパスフィルターを、さらに具備する[7]の装置。
[11]
前記ローパスフィルターはスイッチ−キャパシターフィルターである[10]の装置。
[12]
前記複数の入力サンプルに加えられた前記オフセットは、結果としておおよそ−1のオフセットを有する前記複数の出力サンプルとなる[1]の装置。
[13]
前記複数の入力サンプルは16ビットの分解能を有し、ここにおいて前記オフセットは−4929である[1]の装置。
[14]
前記加算器および前記シグマ−デルタ変調器はオーバーサンプリングデジタルアナログ変換器の一部である[1]の装置。
[15]
前記複数の入力サンプルはオーディオ信号用である[1]の装置。
[16]
複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるように構成された加算器と、
前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行して複数の出力サンプルを供給するように構成されたシグマ−デルタ変調器と、
を具備する集積回路。
[17]
前記複数の出力サンプルから前記オフセットの少なくとも一部分を除去するように構成されたオフセット除去ユニットを、さらに具備する[16]の集積回路。
[18]
アップサンプリングおよび補間フィルタリングを複数のデータサンプルに関して実行して前記複数の入力サンプルを供給するように構成された補間フィルターを、さらに具備する[16]の集積回路。
[19]
複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えること、
複数の出力サンプルを発生させるために前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行すること、
を具備する方法。
[20]
前記複数の出力サンプルから前記オフセットの少なくとも一部分を除去することを、さらに具備する[19]の方法。
[21]
前記複数の入力サンプルを発生させるためにアップサンプリングおよび補間フィルタリングを複数のデータサンプルに関して実行することを、さらに具備する[19]の方法。
[22]
複数のデジタルアナログ変換器(DAC)エレメントを用いて前記複数の出力サンプルをアナログに変換することと、
前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択すること、
をさらに具備する[19]の方法。
[23]
複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるための手段と、
複数の出力サンプルを発生させるために前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行するための手段と、
を具備する装置。
[24]
前記複数の出力サンプルから前記オフセットの少なくとも一部分を除去するための手段を、さらに具備する[23]の装置。
[25]
前記複数の入力サンプルを発生させるために複数のデータサンプルに関してアップサンプリングおよび補間フィルタリングを実行するための手段を、さらに具備する[23]の装置。
[26]
複数のデジタルアナログ変換器(DAC)エレメントを用いて前記複数の出力サンプルをアナログに変換するための手段と、
前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択するための手段と、
をさらに具備する[23]の装置。

Claims (18)

  1. 複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるように構成された加算器と;
    前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行して複数の出力サンプルを供給するように構成されたシグマ−デルタ変調器と、ここにおいて、各出力サンプルはマルチプルビットを具備する;
    前記オフセットの少なくとも一部分を除去するために前記各出力サンプルのマルチプルビットのそれぞれを反転させるように構成されたオフセット除去ユニットと;
    を具備する装置。
  2. アップサンプリングおよび補間フィルタリングをデータサンプルに関して実行して前記複数の入力サンプルを供給するように構成された補間フィルターを、さらに具備する請求項1の装置。
  3. 複数のデジタルアナログ変換器エレメントを備え、前記複数の出力サンプルをアナログに変換するように構成されたデジタルアナログ変換器(DAC)と、
    前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択するように構成されたダイナミック・エレメント・マッチング(DEM)ユニットと、
    をさらに具備する請求項1の装置。
  4. 前記デジタルアナログ変換器はスイッチ−キャパシターデジタルアナログ変換器である、ここにおいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントは複数の切り換え可能なキャパシターを具備する請求項の装置。
  5. 前記ダイナミック・エレメント・マッチングユニットは、前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントをデータ重み付け平均化(DWA)手法に基づいて選択するように構成される請求項の装置。
  6. 前記デジタルアナログ変換器からのアナログ出力をフィルタリングするように構成されたローパスフィルターを、さらに具備する請求項の装置。
  7. 前記ローパスフィルターはスイッチ−キャパシターフィルターである請求項の装置。
  8. 前記複数の入力サンプルは16ビットの分解能を有し、前記オフセットは−4929である請求項1の装置。
  9. 前記加算器および前記シグマ−デルタ変調器はオーバーサンプリングデジタルアナログ変換器の一部である請求項1の装置。
  10. 前記複数の入力サンプルはオーディオ信号用である請求項1の装置。
  11. 複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるように構成された加算器と;
    前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行して複数の出力サンプルを供給するように構成されたシグマ−デルタ変調器と、ここにおいて、各出力サンプルはマルチプルビットを具備する;
    前記オフセットの少なくとも一部分を除去するために前記各出力サンプルのマルチプルビットのそれぞれを反転させるように構成されたオフセット除去ユニットと;
    を具備する集積回路。
  12. アップサンプリングおよび補間フィルタリングを複数のデータサンプルに関して実行して前記複数の入力サンプルを供給するように構成された補間フィルターを、さらに具備する請求項11の集積回路。
  13. 複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えること;
    複数の出力サンプルを発生させるために前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行すること、ここにおいて、各出力サンプルはマルチプルビットを具備する;
    前記オフセットの少なくとも一部分を除去するために前記各出力サンプルのマルチプルビットのそれぞれを反転させることと;
    を具備する方法。
  14. 前記複数の入力サンプルを発生させるためにアップサンプリングおよび補間フィルタリングを複数のデータサンプルに関して実行することを、さらに具備する請求項13の方法。
  15. 複数のデジタルアナログ変換器(DAC)エレメントを用いて前記複数の出力サンプルをアナログに変換することと、
    前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択すること、
    をさらに具備する請求項13の方法。
  16. 複数の中間サンプルを発生させるために複数の入力サンプルにオフセットを加えるための手段と;
    複数の出力サンプルを発生させるために前記複数の中間サンプルに関してノイズシェイピングを実行するための手段と、ここにおいて、各出力サンプルはマルチプルビットを具備する;
    前記オフセットの少なくとも一部分を除去するために前記各出力サンプルのマルチプルビットのそれぞれを反転させるための手段と;
    を具備する装置。
  17. 前記複数の入力サンプルを発生させるために複数のデータサンプルに関してアップサンプリングおよび補間フィルタリングを実行するための手段を、さらに具備する請求項16の装置。
  18. 複数のデジタルアナログ変換器(DAC)エレメントを用いて前記複数の出力サンプルをアナログに変換するための手段と、
    前記複数の出力サンプルに基づいて前記複数のデジタルアナログ変換器エレメントのうちの複数の異なるものを選択するための手段と、
    をさらに具備する請求項16の装置。
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