JP5112848B2 - 円筒体検査装置 - Google Patents

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Description

この発明は、円筒体を回転させるようにした円筒体検査装置および円筒体検査装置の回転異常検出方法に関する。
感光ドラム用基体等の円筒体では、高い表面精度が求められるため、キズ、凹凸、異物付着および汚れ等の表面欠陥を検出するための表面検査を行うのが通例である。
例えば下記特許文献1に開示される円筒体表面検査装置は、円筒体を回転自在に支持し、その円筒体の外周面に接触する駆動ローラを回転駆動させることによって、円筒体を従動回転させながら、円筒体表面に検査光を照射して、その反射光に基づいて、円筒体表面の表面欠陥を検出するようにしている。
特開平7−140079号(特許請求の範囲、図1−3)
ところが、上記従来の円筒体表面検査装置において、滑り等の回転異常によって円筒体の回転が不安定な状態では、表面欠陥を精度良く検出することができず、正確な表面検査を行うことができない。例えば、実際には表面状態は良好(正常)であるにもかかわらず、回転異常の悪影響によって、表面不良と判定される場合があり、検査精度が低下するという問題を抱えている。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、円筒体の回転異常を正確に検出でき、例えば円筒体検査装置に適用した場合に、回転異常の悪影響を回避できて、検査精度を向上させることができる円筒体回転装置およびその関連技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] 円筒体における一端側の周面に駆動ローラを接触させるとともに、他端側の周面に従動ローラを接触させた状態で、駆動手段により駆動ローラを回転させて、その回転力によって、円筒体および従動ローラを従動回転させるようにした円筒体回転装置であって、
駆動ローラの回転状況を検出する駆動側回転状況検出手段と、
従動ローラの回転状況を検出する従動側回転状況検出手段と、
上記両回転状況検出手段によって得られる駆動ローラおよび従動ローラの同じ時間帯の回転状況の差異に基づいて、円筒体における回転動作の正否を判定する回転正否判定手段と、を備えたことを特徴とする円筒体回転装置。
[2] 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラにおける単位時間当たりの回転量を取得するものである前項1に記載の円筒体回転装置。
なお本発明において、駆動ローラおよび従動ローラにおける単位時間当たりの回転量に基づいて、周知の方法により回転周期(周波数)や回転速度を算出できるため、本発明では、単位時間当たりの回転量は、回転周期や回転速度を上位概念として含むものである。
[3] 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラにおける回転動作のタイミングを取得するものである前項1または2に記載の円筒体回転装置。
[4] 駆動側回転状況検出手段および従動側回転状況検出手段は共に、同一の構成を有している前項1〜3のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[5] 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の内周面に接触するよう構成される前項1〜4のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[6] 回転正否判定手段は、駆動ローラの円筒体に対する滑りおよび従動ローラの円筒体に対する滑りの有無を検出するものである前項1〜5のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[7] 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラの回転周期を取得するものである前項1〜6のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
本発明において、駆動ローラの回転周期とは、駆動ローラが1回転する差異の時間を言い、従動ローラの回転周期とは、従動ローラが1回転する差異の時間を言う。
[8] 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラの回転速度を取得するものである前項1〜7のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[9] 駆動側回転状況検出手段および従動側回転状況検出手段は、回転状況としての回転量に相当するパルス信号を出力する光学式のロータリーエンコーダによって構成される前項1〜8のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[10] 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号のパルス数を取得するものである前項9に記載の円筒体回転装置。
[11] 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号から算出される光量総数を取得するものである前項9または10に記載の円筒体回転装置。
[12] 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号が出力されるタイミングをを取得するものである前項9〜11のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[13] 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の位置決めを図るための基準ローラとして構成される前項1〜12のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[14] 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の外周面に接触するよう構成される前項1〜4のいずれか1項に記載の円筒体回転装置。
[15] 前項1〜14のいずれか1項に記載された円筒体回転装置によって円筒体を回転させつつ、円筒体の検査を行うようにしたことを特徴とする円筒体検査装置。
[16] 円筒体の表面状態を検査するようにした前項15に記載の円筒体検査装置。
[17] 円筒体として、アルミニウムまたはその合金製の感光ドラム用基体が用いられる前項15または16に記載の円筒体検査装置。
[18] 円筒体における一端側の周面に駆動ローラを接触させるとともに、他端側の周面に従動ローラを接触させた状態で、駆動手段により駆動ローラを回転させて、その回転力によって、円筒体および従動ローラを従動回転させるようにした円筒体回転装置の回転異常検出方法であって、
駆動ローラおよび従動ローラの同じ時間帯の回転状況を取得し、
両回転状況の差異に基づいて、円筒体における回転動作の正否を判定するようにしたことを特徴とする円筒体回転装置の回転異常検出方法。
[19] 円筒体における一端側の周面に駆動ローラを接触させるとともに、他端側の周面に従動ローラを接触させた状態で、駆動手段により駆動ローラを回転させて、その回転力によって、円筒体および従動ローラを従動回転させるようにした円筒体回転装置と、
円筒体回転装置によって回転する円筒体の検査を行う検査装置と、を備えた円筒体検査装置の回転異常検出方法であって、
駆動ローラおよび従動ローラの同じ時間帯の回転状況を取得し、
両回転状況の差異に基づいて、円筒体における回転動作の正否を判定するようにしたことを特徴とする円筒体検査装置の回転異常検出方法。
発明[1]の円筒体回転装置によれば、円筒体の回転異常を正確に検出できて、回転異常による悪影響を回避することができる。
発明[2][3]の円筒体回転装置によれば、上記の効果をより確実に得ることができる。
発明[4]の円筒体回転装置によれば、駆動側回転状況検出手段および従動側回転状況検出手段から得られる同種の出力情報に基づいて、回転動作の正否を判定できるため、円筒体の回転異常を一層正確に検出することができる。
発明[5]の円筒体回転装置によれば、円筒体を安定した状態で回転させることができる。
発明[6]の円筒体回転装置によれば、円筒体の回転異常としての滑りの有無を検出することができる。
発明[7]〜[12]の円筒体回転装置によれば、円筒体の回転異常をより一層正確に検出することができる。
発明[13]の円筒体回転装置によれば、円筒体の位置決めをより一層確実に図ることができる。
発明[14]の円筒体回転装置によれば、円筒体をより安定した状態で回転させることができる。
発明[15]〜[17]によれば、上記と同様の効果を奏する円筒体検査装置を提供することができる。
発明[18]によれば、上記と同様の効果を奏する円筒体回転装置の回転異常検出方法を提供することができる。
発明[19]によれば、上記と同様の効果を奏する円筒体検査装置の回転異常検出方法を提供することができる。
<第1実施形態>
図1はこの発明の第1実施形態である円筒体回転装置が適用された円筒体表面検査装置を示す概略正面図、図2は概略側面図である。
両図に示すように、この表面検査装置は、検査対象物としての円筒体(管体W)を軸心回りに回転させながら、円筒体(W)の表面(検査対象部)を順次検査するようにしている。
検査対象物としての円筒体(W)は例えば、電子写真システムを構成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等において、感光ドラム、転写ローラ、現像ローラ、その他各部に利用されるものである。
このような部材を構成可能な円筒体のうち、本実施形態では特に、電子写真システムを採用した複写機やプリンタ等における感光ドラム用の素管や基体として用いられる円筒体(W)を好適な例として挙げることができる。なお、感光ドラム用の基体とは、切削加工や引抜加工等が行われた後の管体であって、感光層の形成前の管体を言う。また、感光ドラム用基体に感光層を形成した後の管体も、本発明の検査対象たる円筒体として構成することができる。
円筒体(W)の製造方法としては、押出成形および引抜成形の組み合わせを挙げることができる。なお言うまでもなく本発明においては、円筒体(W)の製造方法はこれだけに限定されるものではなく、押出成形、引抜成形、鋳造、鍛造、射出成形、切削加工またはこれらの組み合わせ等、管体を製造できる方法であればどのような方法も採用することができる。
また、検査対象としての円筒体(W)の材質は特に限定されるものではなく、各種の金属材料の他、合成樹脂等も適用することができ例えば、アルミニウムおよびアルミニウム合金(1000〜7000系)、銅および銅合金、鋼材、マグネシウムおよびマグネシウム合金を挙げることができる。中でも特にアルミニウム合金製の円筒体(W)は、本発明の検査対象として好適である。
この構成の円筒体(W)を検査するための本実施形態の表面検査装置は、検査対象としての円筒体(W)をその両端部において、駆動ローラ(1a)、従動ローラ(1b)、支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)によって支持するものである。
駆動ローラ(1a)は、円筒体(W)の一端側に、軸心を円筒体(W)の軸心に対し平行に配置した状態で軸心回りに回転自在に設けられて、表面検査時には円筒体(W)の内周面上側に接触した状態に配置される。
さらに本実施形態において、駆動手段としての駆動モータ(4)が設けられている。この駆動モータ(4)の回転駆動軸は、駆動ローラ(1a)に連結されており、駆動モータ(4)を駆動することによって、駆動ローラ(1a)が回転駆動するようになっている。そして駆動ローラ(1a)が回転駆動すると後述するように、その回転力によって、円筒体(W)が連れ回されるように従動回転するようになっている。
図3に示すように、駆動ローラ(1a)には、駆動ローラ(1a)の回転量を検出するための駆動側回転量検出器(2a)が設けられている。この検出器(2a)は、光学式の反射型ロータリーエンコーダによって構成されている。すなわちこの検査器(2a)は、駆動ローラ(1a)のローラ軸に固定され、かつ駆動ローラ(1a)と同期して回転するロータリーディスク(21)と、そのロータリーディスク(21)の回転量を検出するための回転量検出センサ(25)とを備えている。
ロータリーディスク(21)は、光を反射可能な反射板をもって構成されており、径方向に延びる長孔状のスリット(22)が周方向に沿って等間隔おきに多数形成されることにより、隣合うスリット(22)の各間が反射部(23)としてそれぞれ形成されている。
回転量検出センサ(25)は、発光ダイオード等により構成される発光素子と、フォトダイオード等によって構成される受光素子とを備え、発光素子から照射された検出光がロータリーディスク(22)の反射部(23)で反射された際に、その反射光を受光素子によって受光できるようになっている。そしてロータリーディスク(21)の回転時には、発光素子から照射れた検出光は、スリット(22)を透過したり、反射部(23)で反射したりすることにより、反射光が間欠的に受光素子に受光され、受光素子への入射光(反射光)に光量の強弱が生じる。そして受光素子から、光量の強弱に応じた波形のサイクル信号(パルス信号)、つまり反射部(23)の移動量(通過数)に相当するパルス信号(出力情報)が出力されるようになっている(図5等参照)。従ってこのパルス信号に基づいて、反射部(23)の移動量、つまりロータリーディスク(21)の回転量(駆動ローラ1aの回転量)を検出できるようになっている。
従動ローラ(1b)は、円筒体(W)の他端側に、軸心を円筒体(W)の軸心に対し平行に配置した状態で軸心回りに回転自在に設けられており、検査時には円筒体(W)の内周面の上側に接触した状態に配置される。この従動ローラ(1b)は、上記駆動ローラ(1a)と大きさや形状が等しく、実質的に同じ構成を有している。そして円筒体(W)の回転時には、円筒体(W)の回転力によって、従動ローラ(1b)が連れ回されるように従動回転するようになっている。従って本実施形態において理想的には、駆動ローラ(1a)の回転量、回転速度、回転周期、回転動作のタイミング等の回転状況は、従動ローラ(1b)と一致するものである。
また従動ローラ(1b)には、従動ローラ(1b)の回転量を検出するための光学式の反射型ロータリーエンコーダによって構成される従動側回転量検出器(2b)が設けられている。この検出器(2b)は、上記駆動側回転量検出器(2a)に対し実質的に同じ構成を有し、上記と同様、従動ローラ(1b)のローラ軸に固定されるスリット付きのロータリーディスク(21)と、ロータリーディスク(21)の回転量を検出するための回転量検出センサ(25)とを備えている。従って、従動側回転量検出器(2b)は上記と同様にロータリーディスク(21)の回転量、つまり従動ローラ(1b)の回転量に関する情報(パルス信号)が出力されるようになっている。
また本実施形態においては、回転動作の正否を判定する回転正否判定装置(5)が設けられている。この回転正否判定装置(5)は、駆動側回転量検出器(2a)および従動側回転量検出器(2b)からの出力情報に基づいて、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の同じ時間帯の各回転量を算出し、後に詳述するように、互いの回転量を比較照合して、互いの回転量が一致する場合には、円筒体(W)の回転動作が正常であると判定し、不一致の場合には、円筒体(W)の回転動作が異常(回転異常)であると判定するようになっている。
この回転正否判定装置(5)は例えば、マイクロコンピュータ等によって構成されている。本実施形態においては、回転正否判定装置(5)が、回転動作の正否を判定するための回転正否判定手段として機能する。
なお本実施形態において、回転正否判定手段は、表面検査装置全体の動作を制御する制御装置(コントローラ)によって兼用させることも可能である。
また本実施形態において、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)は、内径基準の基準ローラとして機能するものである。すなわち駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)は、表面検査時の高さ位置が一定となるように支持されており、表面検査における円筒体(W)の高さ位置を決定するものである。
また駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)は、円筒体(W)の軸心方向に沿ってそれぞれ外側に移動可能に支持されており、円筒体(W)が検査位置に対し搬入または搬出される際に、円筒体(W)の両外側に待避できるようになっている。
一方、両側の支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は、その軸心を円筒体(W)の軸心に対し平行に配置した状態で、円筒体(W)の両側において軸心回りに回転自在に設けられている。さらに支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は検査時に、円筒体(W)における内周面の下部両側に接触して、円筒体(W)を下方に付勢することにより、円筒体(W)の内周面上部を上記駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に確実に接触させることができるようになっている。
また支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は、高さ位置を変更可能に支持されており、表面検査時には、円筒体(W)の内周面上側が駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に精度良く接触するように、高さ位置が変更されるようになっている。
また支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は、円筒体(W)の軸心方向に沿ってそれぞれ外側に移動可能に支持されており、円筒体(W)が検査位置に対し搬入または搬出される際に、円筒体(W)の両外側に待避できるようになっている。
さらに支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は、円筒体(W)の回転時には、その回転力によって、連れ回されるように従動回転するようになっている。
なお支持ローラ(3a)(3a)(3b)(3b)は、円筒体(W)の内周面と接触する小径部と、その外側の大径部とを有し、小径部および大径部間の立ち上がり部において、円筒体(W)の両端面と接触係止するようになっている。これにより検査時において、円筒体(W)を軸心方向について位置決めし、適切な姿勢で表面状態を検査できるようになっている。
本実施形態においては、駆動ローラ(1a)、従動ローラ(1b)、回転量検出器(2a)(2b)、支持ローラ(3a)(3b)、駆動モータ(4)、回転正否判定装置(5)によって、円筒体回転装置が構成されている。
一方図1,2に示すように本実施形態の表面検査装置には、円筒体(W)の表面状態を検出するための表面状態検出器(6)が設けられている。この表面状態検出器(6)は、円筒体(W)の外周面に検査照明光を照明する照明装置(61)と、円筒体(W)からの反射光を撮像するラインセンサカメラ等によって構成されるカメラ(62)とを備えている。そして円筒体(W)を回転させつつ、カメラ(62)によって撮像することにより、円筒体(W)の全周の画像情報を取得し、この画像情報に基づいて、円筒体全周の表面状態(表面欠陥)例えば、キズ、凹み、汚れ、変色、変質等を検出するものである。
以上のように構成された本実施形態の表面検査装置において、円筒体(W)の表面状態を検査する場合にはまず、円筒体(W)をセットする。
すなわち各ローラ(1a)(1b)(3a)(3b)を、円筒体検査位置から両側に待避させるとともに、支持ローラ(3a)(3b)を駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に接近させて、各ローラ(1a)(1b)(3a)(3b)を円筒体(W)の両端から内部に挿入できる状態に配置しておく。
その状態で、検査対象物としての円筒体(W)を検査位置まで搬入して、各ローラ(1a)(1b)(3a)(3b)を円筒体(W)の両端から内部に挿入して、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)を円筒体(W)の内周面上側に接触させる。続いて支持ローラ(3a)(3b)を降下させて各支持ローラ(3a)(3b)を円筒体(W)の内周面下部両側に接触させる。これにより各ローラ(1a)(1b)(3a)(3b)が円筒体(W)の内周面に確実に接触し、円筒体(W)が駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)によって安定状態に支持される。
そしてその状態で、駆動モータ(4)を駆動して、駆動ローラ(1a)を回転させ、その回転力によって、円筒体(W)を従動回転させさらに、円筒体(W)の回転力によって、従動ローラ(1b)および支持ローラ(3a)(3b)を従動回転させる。
こうして円筒体(W)を回転させて、回転動作が安定した後、円筒体(W)の表面状態を検査する。すなわち回転する円筒体(W)の外周面の状態を、既述したように表面状態検出器(6)によって測定することにより、円筒体(W)の外周面全域を全周にわたって検査するものである。
こうして円筒体(W)の検査が終了した後は、駆動ローラ(1a)の回転を停止させて、円筒体(W)および他のローラ(1b)(3a)(3b)の回転を停止させてから、上記と逆手順によって、円筒体(W)を表面検査装置から取り外すものである。
ここで本実施形態の表面検査装置において、表面検査時に円筒体(W)の回転動作が不安定であると、表面状態検出器(6)のスキャン速度にバラツキ等が生じるため、表面欠陥部の形状や大きさ等を正確に検出することができず、検査精度が低下してしまい、実際には表面状態が良好(合格)であるにもかかわらず、表面検査によって表面状態が不良(不合格)であると誤って判定されたり、実際には表面状態が不良であるにもかかわらず、表面検査によって表面状態が良好であると誤って判定される場合がある。このため、良品を誤って廃棄してしまって、生産効率(歩留まり)を低下させたり、不良品を誤って出荷させてしまう等の不具合が発生するおそれがある。
そこで本実施形態においては以下に説明するように、表面検査中に円筒体(W)の回転動作が正常であるか異常であるかを判定して、回転異常があった場合には、当該円筒体(W)に対し再度、表面検査を行うことにより、生産効率の向上を図りつつ、検査精度を向上させるものである。
すなわち本実施形態の表面検査装置においては図5等に示すように円筒体(W)の回転時(表面検査時)に、駆動側回転量検出器(2a)および従動側回転量検出器(2b)から駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の回転量に相当するパルス信号が出力されており、このパルス数が回転正否判定装置(5)によってカウントされて、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の回転量が同時に並行して算出されて、同じ時間帯の回転量がそれぞれ取得される。こうして取得された駆動ローラ(1a)の回転量と従動ローラ(1b)の回転量とが比較照合されて、両者が一致する場合には、円筒体(W)の回転動作が正常であると判定され、両者が不一致の場合には、円筒体(W)の回転動作が異常(回転異常)であると判定される。
具体例を挙げて説明すると、表面検査が開始された後図5に示すように、予定している検査時間(例えばローラが1回転する分の時間)において、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)側からのパルス信号のうち、光量がしきい値を超えるパルス信号の数をカウントし、両パルス数を比較照合する。同図の例では、同図(a)に示すように駆動ローラ(1a)の検査時間内のパルス数は「5」であり、同図(b)に示すように従動ローラ(1b)の検査時間内のパルス数も「5」となっている。従って両者が一致するため、円筒体(W)の回転動作が正常であると判定される。
なお本実施形態において、回転動作の正否を判定する際の検査時間(単位時間)は、円筒体(W)の表面検査を行っている全ての時間を対象としているが、それだけに限られず、本発明においては、表面検査を行っている間の一部の時間帯を対象としても良い。さらに回転状況の検査時間を一部の時間帯とする場合には、その時間帯を複数設けるようにしても良い。また言うまでもなく駆動側の検査時間と、従動側の検査時間とは同じ時間帯となる。
一方、図6の例では、同図(a)に示すように駆動ローラ(1a)の検査時間内のパルス数は「5」であるのに対し、同図(b)に示すように従動ローラ(1b)の検査時間内のパルス数は「4」となり、両者が不一致であるため、円筒体(W)の回転動作に異常があると判定される。なお回転異常の原因としては例えば、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の円筒体(W)に対する滑りや、駆動ローラ(1a)(1b)と円筒体(W)との間の異物介在、円筒体(W)におけるローラ接触面における凹部や凸部等の変形部の形成等を例に挙げることができ、中でも特に滑りの可能性が高いものとなっている。
本実施形態においては、検査時間内での従動ローラ(1b)の回転量が、駆動ローラ(1a)の回転量よりも少ないような場合、滑りが原因の可能性が高いものである。
なお本実施形態においては、発明の理解を容易にするため、検査時間内のパルス数を少なくしているが、実際の測定においては、検査時間内のパルス数は多いものである。このため実際に回転動作の正否を判定する場合には、回避できない設備的な回転動作のバラツキを考慮して許容範囲が設けられ、その許容範囲内にパルス数が含まれるか否かによって、回転動作の正否を判定するようにしている。例えば駆動ローラ(1a)のパルス数を基準にして、その基準値の±5%の範囲内(許容範囲内)に従動ローラ(1b)のパルス数が含まれている場合には、回転動作が正常であると判定し、許容範囲内に従動ローラ(1b)のパルス数が含まれていない場合には、回転動作に異常があると判定するものである。
また本実施形態においては、検査時間内の光量総数によっても、円筒体(W)の回転動作の正否を判定するものである。すなわち表面検査が開始された後、図7等に示すように、予定していた検査時間において、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1)側から出力されるパルス信号に基づいて、反射光の光量総数(面積)が算出される。そして同じ時間帯での駆動ローラ(1a)側の光量総数と従動ローラ(1b)側の光量総数とが比較照合されて、両者が一致する場合には、円筒体(W)の回転動作が正常であると判定され、両者が不一致の場合には、円筒体(W)の回転動作が異常(回転異常)であると判定される。
例えば図7の例では、同図(a)に示すように検査時間内の駆動ローラ(1a)側の光量総数が「30=6×5」であり、同図(b)に示すように従動ローラ(1b)側の光量総数も「30=6×5」となっている。従って両者が一致するため、円筒体(W)の回転が正常であると判定される。
また図8の例では、同図(a)に示すように検査時間内の駆動ローラ(1a)側の光量総数が「30」であるのに対し、同図(b)に示すように従動ローラ(1b)側の光量総数が「24=6×4」となり、両者が不一致であるため、円筒体(W)の回転動作に異常があると判定される。なお回転異常の原因としては上記と同様、滑り、異物介在、変形等を例に挙げることができる。
なお光量総数の比較によって回転動作の正否を判定する場合においても上記と同様であり、許容範囲が設けられている。例えば駆動ローラ(1a)側の光量総数を基準にして、その基準値「30」の±2の範囲内(許容範囲内)に従動ローラ(1b)側の光量総数が含まれているか否かによって、回転動作の正否を判定するようにしている。
本実施形態の表面検査装置においては、円筒体(W)の回転動作に滑り等の異常があったと判定された場合には、表面検査の信頼性(検査精度)が低下していたものと判断されるため再度、表面検査を行うものである。このように再検査する場合、表面状態が不良と判定された円筒体(W)のみ再検査を行っても良いし、表面状態の良否判定にかかわらず、いずれの円筒体(W)も再検査を行うようにしても良い。
なお本実施形態においては、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)間において回転量(パルス数、光量総数)を比較照合することによって、円筒体(W)における回転動作の正否を判定するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、両ローラ(1a)(1b)間において、回転速度、回転周期、パルス信号の周波数等の他の回転状況を比較照合することによって、回転動作の正否を判定するようにしても良い。回転速度や回転周期は、どのような方法で算出しても良いが例えば、回転速度や回転周期は、計測時間と回転量とから算出することができるとともに、パルス信号の周波数は、計測時間とパルス数とから算出することができる。
さらに本発明においては、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)間における回転動作のタイミングの差異(両ローラ間における回転動作の位相のズレ)例えば、駆動側および従動側から出力されるパルス信号のタイミングの差異(駆動側および従動側間におけるパルス信号の位相のズレ)等に基づいて、円筒体(W)の回転動作の正否を判定するようにしても良い。すなわち位相にズレがある場合には、回転動作に異常があると判定し、位相にずれがない場合には、回転動作が正常であると判定するようにすれば良い。言うまでもなく、位相のズレで判定する場合であっても、許容範囲が設定されるものであり例えば、駆動ローラ(1a)の回転動作を基準にして、その動作に対し所定の時間内で従動側ローラ(1b)においても同様な動作が行われていれば、位相のずれがなく、同一のタイミングであると判定するようにすれば良い。
以上のように、本実施形態の円筒体表面検査装置によれば、表面検査時(円筒体回転時)に、円筒体(W)の回転動作の正否を判別しているため、表面検査に回転異常の影響を受けているか否かを正確に把握することができ、回転異常が生じている等、不適切な条件下で、表面検査を行うのを回避することができる。従って、円筒体(W)の回転動作が正常で最適な条件下で、表面検査を行うことができ、検査精度を向上させることができる。特に、実際には表面が良好であるにもかかわらず、回転異常の影響によって表面状態が不良と誤って判定された場合、表面状態を再検査することによって、当該円筒体(W)を合格品として正しく評価することができ、生産効率(歩留まり)を向上させることができ、コストを大幅に削減することができる。
さらに正常な回転動作の下で確実に表面検査を行うことができるため、円筒体(W)の全周全域を表面検査するのに必要な適正な回転量を正確に得ることができ、検査漏れのない信頼性の高い検査を効率良く行うことができる。
また本実施形態においては、駆動側回転量検出器(2a)と、従動側回転量検出器(2b)とを同一種類の構成のものを用いて、同一種類の信号を出力させるようにしているため、両出力信号を比較照合を簡単かつ精度良く行うことができ、一層検査精度を向上させることができる。
もっとも本発明においては必ずしも、駆動側回転量検出器(2a)と、従動側回転量検出器(2b)とを同一種類の構成のものを用いる必要はない。
さらに本実施形態においては、円筒体(W)の回転動作の正否を判定するに際して、両駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の各検出器(2a)(2b)の出力情報から得られるパルスのカウント数と、光量総数との2つの異なる情報に基づいて、回転動作の正否をそれぞれ判定するようにしているため、単独の情報に基づいて、正否判定を行う場合と比較して、より一層判定精度を向上できて、ひいては検査精度をより一層向上させることができる。
また本実施形態の円筒体表面検査装置によれば、駆動ローラ(1a)、従動ローラ(1b)、支持ローラ(3a)(3b)を円筒体(W)の内部に配置するものであるため、表面検査中に、ローラ等の装置構成部品が円筒体(W)の外部に配置されることがない。このため円筒体外周面に、ローラ等の影が映し出されて、表面検査が制約される等の不具合を確実に防止することができ、なお一層検査精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
図9はこの発明の第2実施形態である円筒体回転装置が適用された円筒体表面検査装置を示す概略正面図、図10は概略側面図である。
両図に示すように、この検査装置においては、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)が円筒体(W)の外周面に接触している点と、さらに駆動ローラ(1a)の回転量を検出するための駆動回転量検出器(2a)が駆動モータ(4)に組み込まれている点とが、上記第1実施形態の表面検査装置と大きく相違している。
すなわち本実施形態の表面検査装置において表面検査時には、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)は、円筒体(W)の両側部外周面における上側に接触した状態に配置されている。
また駆動ローラ(1a)を回転させるための駆動モータ(4)としては、サーボモータが用いられている。この駆動モータ(4)は、回転量(回転角度)を検出するためのロータリーエンコーダ等の駆動側回転量検出器(2a)が内部に組み込まれており、その検出器(2a)を介して、駆動ローラ(1a)の回転量を、上記と同様なパルス信号として検出できるようになっている。
そして駆動モータ(4)の駆動により、駆動ローラ(1a)が回転駆動すると、その回転に伴って円筒体(W)が従動回転しさらに、円筒体(W)の回転に伴って、従動ローラ(1b)が従動回転するようになっている。
なお本実施形態において、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)は、外径基準の基準ローラとして機能するものであり、表面検査時の高さ位置が一定となるように支持されており、表面検査における円筒体(W)の高さ位置を決定できるようになっている。
また従動ローラ(1b)には、上記と同様の従動側回転量検出器(2b)が設けられている。
さらに上記と同様、回転動作の正否を判定する回転正否判定装置(5)が設けられ、駆動側回転量検出器(2a)および従動側回転量検出器(2b)からの出力情報に基づいて、円筒体(W)の回転動作の正否を判定できるようになっている。
支持ローラ(3a)(3b)は検査時に、円筒体(W)の両側端部内周面の上側に接触した状態に配置されて、円筒体(W)の荷重を支持できるようになっている。
支持ローラ(3a)(3b)の円筒体(W)に対する接触部分は、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に対向する部分であって、円筒体(W)を上方に付勢することによって、円筒体(W)の外周面上部を駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に確実に接触させるようにしている。
支持ローラ(3a)(3b)は、高さ位置を変更可能に支持されており、表面検査時には、円筒体(W)の外周面上側が駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に精度良く接触するように、高さ位置が変更されるようになっている。
さらに支持ローラ(3a)(3b)は表面検査時に、円筒体(W)の回転力によって、従動回転するようになっている。
また支持ローラ(3a)(3b)は、円筒体(W)の軸心方向に沿ってそれぞれ外側に移動可能に支持されており、円筒体(W)が検査位置に対し搬入または搬出される際に、円筒体(W)の両外側に待避できるようになっている。
さらに本第2実施形態の表面検査装置においても、上記第1実施形態の表面状態検査器(図1,2参照)と同様の表面状態検査器(図示省略)が設けられている。
本第2実施形態において他の構成は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して、重複説明は省略する。
以上の構成の表面検査装置において、円筒体(W)をセットするには、支持ローラ(3a)(3b)を、両側に待避させて、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)から離間させた状態で、円筒体(W)を検査位置まで搬入して、円筒体(W)の外周面上側を駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)に接触させる。続いて、支持ローラ(3a)(3b)を円筒体(W)の両端から内部に挿入して、その支持ローラ(3a)(3b)を上昇させて円筒体(W)の内周面上側に接触させる。これにより円筒体(W)がローラ(1a)(1b)と、支持ローラ(3a)(3b)とで挟持されて安定状態に支持される。
そしてその状態で、駆動モータ(4)の駆動によって、駆動ローラ(1a)が回転し、その回転に伴って、円筒体(W)が従動回転しさらに、円筒体(W)の回転に伴って、従動ローラ(1b)および支持ローラ(3a)(3b)が従動回転する。
こうして円筒体(W)を回転させつつ、上記と同様に表面状態を検査する一方、上記と同様にして、駆動側回転量検出器(2a)および従動側回転量検出器(2b)からの出力情報(パルス信号)に基づいて、回転正否判定装置(5)によって、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)の回転量や光量総数が算出され、その算出結果が、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)間において比較されて、上記と同様に、円筒体(W)の回転動作の正否が判定されるものである。
この第2実施形態の表面検査装置においても、上記第1実施形態の表面検査装置と同様に、同様の作用効果を得ることができる。
さらに本第2実施形態においては、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)を円筒体(W)の外部に配置するものであるため、表面検査時の障害とならないように、これらのローラ(1a)(1b)として小さいサイズのものを用いるのが好ましいが、サイズの小さいローラ(1a)(1b)は、円筒体(W)に対する接触面積が小さくなるため、滑りが発生し易く、検出精度の低下が懸念されるところである。しかしこの場合には表面状態検出器(6)の検出範囲に駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)が入らないように、表面状態検出器(6)、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)を配置するようにすれば良い。例えば図9,10においては、表面状態検出器(6)を円筒体(W)の下方に配置するようにすれば良い。
このような状況下で、本第2実施形態においては、滑り等の回転異常を確実に検出できて、滑りの悪影響を有効に回避することできる。従って本第2実施形態のように、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)が円筒体(W)の外部に配置される検査装置において、本発明の円筒体回転装置を適用することは特に有益である。
<変形例>
なお上記実施形態においては、駆動ローラ(1a)および従動ローラ(1b)を円筒体(W)の位置基準となる基準ローラとして構成しているが、駆動ローラおよび従動ローラは、必ずしも基準ローラを構成する必要はなく例えば、支持ローラを基準ローラとして構成するようにしても良い。さらに本発明においては、駆動ローラおよび従動ローラのいずれか一方のみを基準ローラとして構成するようにしても良い。
また上記実施形態においては、回転量検出器(2a)(2b)として反射式のロータリーエンコーダを用いているが、それだけに限られず、本発明の回転量検出器としては、ロータリーディスクを挟んで投光器(発光素子)と受光器(受光素子)とが配置された透過式のロータリーエンコーダを用いても良い。
さらに本発明において、ローラの回転量を検出するための検出手段としては、ロータリーエンコーダ以外の回転量検出手段を用いるようにしても良い。
例えば、駆動ローラ(1a)側の回転量を検出する場合、駆動モータ(4)の駆動を制御する制御信号等に基づき、駆動モータ(4)の駆動量を取得し、その駆動量から駆動ローラ(1a)の回転量を算出するようにしても良い。
また本発明においては、回転量(パルス数、光量総数)以外の情報(回転状況)、例えば上記したように、回転速度、周波数(周期)等の他の回転状況に基づいて、回転動作の正否を判定するようにしても良い。
また上記実施形態においては、円筒体の表面を検査する円筒体表面検査装置に、本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、円筒体を回転させる装置であれば、どのような装置にも適用することができる。
例えば本発明は、円筒体の回転フレ量検出する装置にも適用することができる。円筒体回転フレ量検出装置において、回転フレ量を検査するための回転フレ量検出器(図示省略)としては例えば、非接触型の透過式変位計測装置等の周知の検出器を用いることができる。この回転フレ量検出器は、円筒体の両側に配置された発光部および受光部を備え、発光部から照射される計測光のうち、円筒体によって遮光されず透過した光を受光部によって検出することにより、円筒体の外周面位置を検出し、回転フレ量を検出できるようになっている。
さらに本発明は、表面状態を検出するための表面状態検査器と、回転フレ量を検出するための回転フレ量検出器との双方を備えた円筒体検査装置にも適用することができる。この場合、表面検査と、回転フレ量検査とを順次行っても良いし、同時に行うようにしても良い。
また上記実施形態においては、支持ローラが円筒体の内部に配置される装置を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、支持ローラが円筒体の外部例えば、円筒体の外周面下部両側に設けられて、その支持ローラによって円筒体を載置状態で支持できるようにした装置にも適用することができる。
この発明の円筒体回転装置は、円筒体の表面状態を検査する円筒体表面検査装置等に適用可能である。
この発明の第1実施形態である円筒体回転装置が適用された円筒体表面検査装置を示す概略正面図である。 第1実施形態の表面検査装置を示す概略側面図である。 第1実施形態の表面検査装置に適用された回転量検出器を示す正面図である。 第1実施形態の回転量検出器に適用されたロータリーディスクを示す側面図である。 第1実施形態において回転動作が正常の場合に回転量検出器から出力されるパルス信号の一例を示すグラフであって、同図(a)は駆動側のパルス回数を説明するためのグラフ、同図(b)は従動側のパルス回数を説明するためのグラフである。 第1実施形態において回転動作が異常の場合に回転量検出器から出力されるパルス信号の一例を示すグラフであって、同図(a)は駆動側のパルス回数を説明するためのグラフ、同図(b)は従動側のパルス回数を説明するためのグラフである。 第1実施形態において回転動作が正常の場合に回転量検出器から出力される情報の一例を示すグラフであって、同図(a)は駆動側の光量総数を説明するためのグラフ、同図(b)は従動側の光量総数を説明するためのグラフである。 第1実施形態において回転動作が異常の場合に回転量検出器から出力される情報の一例を示すグラフであって、同図(a)は駆動側の光量総数を説明するためのグラフ、同図(b)は従動側の光量総数を説明するためのグラフである。 この発明の第2実施形態である円筒体回転装置が適用された円筒体表面検査装置を示す概略正面図である。 第2実施形態の表面検査装置を示す概略側面図である。
符号の説明
1a…駆動ローラ
1b…従動ローラ
2a…駆動側回転量検出器(駆動側回転状況検出手段)
2b…従動側回転量検出器(従動側回転状況検出手段)
4…駆動モータ(駆動手段)
5…回転正否判定装置(回転正否判定手段)
W…円筒体

Claims (17)

  1. 円筒体における一端側の周面に駆動ローラを接触させるとともに、他端側の周面に従動ローラを接触させた状態で、駆動手段により駆動ローラを回転させて、その回転力によって、円筒体および従動ローラを従動回転させるようにした円筒体回転装置を備え、その円筒体回転装置によって円筒体を回転させつつ、円筒体の検査を行うようにした円筒体検査装置であって、
    駆動ローラの回転状況を検出する駆動側回転状況検出手段と、
    従動ローラの回転状況を検出する従動側回転状況検出手段と、
    円筒体の検査中に、上記両回転状況検出手段を介して取得される駆動ローラおよび従動ローラの同じ時間帯の回転状況の差異に基づいて、円筒体における回転動作の正否を判定する回転正否判定手段と、を備えたことを特徴とする円筒体検査装置
  2. 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラにおける単位時間当たりの回転量を取得するものである請求項1に記載の円筒体検査装置
  3. 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラにおける回転動作のタイミングを取得するものである請求項1または2に記載の円筒体検査装置
  4. 駆動側回転状況検出手段および従動側回転状況検出手段は共に、同一の構成を有している請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  5. 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の内周面に接触するよう構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  6. 回転正否判定手段は、駆動ローラの円筒体に対する滑りおよび従動ローラの円筒体に対する滑りの有無を検出するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  7. 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラの回転周期を取得するものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  8. 回転正否判定手段は、回転状況として駆動ローラおよび従動ローラの回転速度を取得するものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  9. 駆動側回転状況検出手段および従動側回転状況検出手段は、回転状況としての回転量に相当するパルス信号を出力する光学式のロータリーエンコーダによって構成される請求項1〜8のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  10. 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号のパルス数を取得するものである請求項9に記載の円筒体検査装置
  11. 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号から算出される光量総数を取得するものである請求項9または10に記載の円筒体検査装置
  12. 回転正否判定手段は、回転状況としてパルス信号が出力されるタイミングを取得するものである請求項9〜11のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  13. 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の位置決めを図るための基準ローラとして構成される請求項1〜12のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  14. 駆動ローラおよび従動ローラは、円筒体回転時に円筒体の外周面に接触するよう構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の円筒体検査装置
  15. 円筒体の表面状態を検査するようにした請求項1〜14のいずれか1項に記載の円筒体検査装置。
  16. 円筒体として、アルミニウムまたはその合金製の感光ドラム用基体が用いられる請求項1〜15のいずれか1項に記載の円筒体検査装置。
  17. 円筒体における一端側の周面に駆動ローラを接触させるとともに、他端側の周面に従動ローラを接触させた状態で、駆動手段により駆動ローラを回転させて、その回転力によって、円筒体および従動ローラを従動回転させるようにした円筒体回転装置と、
    円筒体回転装置によって回転する円筒体の検査を行う検査装置と、を備えた円筒体検査装置の回転異常検出方法であって、
    円筒体の検査中に、駆動ローラおよび従動ローラの同じ時間帯の回転状況を取得し、
    両回転状況の差異に基づいて、円筒体の検査中に、円筒体における回転動作の正否を判定するようにしたことを特徴とする円筒体検査装置の回転異常検出方法。
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