JP3289487B2 - 表面検査方法及びその方法に使用する検査装置 - Google Patents

表面検査方法及びその方法に使用する検査装置

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JP3289487B2 JP12115994A JP12115994A JP3289487B2 JP 3289487 B2 JP3289487 B2 JP 3289487B2 JP 12115994 A JP12115994 A JP 12115994A JP 12115994 A JP12115994 A JP 12115994A JP 3289487 B2 JP3289487 B2 JP 3289487B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査体の表面状態を
検出するための表面状態検査方法とその方法に使用する
表面状態検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、物品の表面に存在するごみや
傷、表面むら等の表面欠陥などを検査する表面検査方法
及びその装置として、被検査体の表面に光を照射し、そ
の被検査体から得られる反射光の光学的変化を利用して
表面欠陥等の表面状態を光学的に検査するタイプのもの
が知られている。
【0003】ところで、上記のような表面欠陥は、その
大きさや形態などがそれぞれ異なっているため、かかる
種類の相違により様々な反射特性(反射強度、反射角度
など)を有している。従って、反射光の光学的変化を利
用して表面状態を検査するに当たっては、反射特性の異
なる各種の表面欠陥をより正確にかつ効率よく検査でき
るようにすることが重要な課題になっている。そこで、
このような課題を解決することを主な目的とした表面検
査方法やその装置として、以下に示すような電子写真用
の感光体ドラムなどの表面状態を検査するための方法や
装置が提案されている。
【0004】例えば、感光体ドラム等の被検査体に光を
照射する手段として単色光をそのまま又は波長を変えて
照射するものを使用し、反射光の強度変化からでは検出
が困難な欠陥でも検出できるようにした技術(特開平3
−229140号公報)や、被検査体からの反射光を受
光する受光手段を複数使用し、しかもそれらの受光手段
を異なる角度で反射する反射光をそれぞれ取り込むこと
ができるように被検査体の周囲に適宜設置して、反射角
度が異なる欠陥でも容易に検出できるようにした技術
(特開平3−206949号公報)や、撮像領域と分解
能が異なる複数の撮像手段を被検査体の周囲に適宜設置
し、大きさが異なる欠陥でも容易に検出できるようにし
た技術(特開平4−152255号公報)が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の表面検査方法やその装置は、照射光を特定したり
その波長を変更するための手段が必要であったり或いは
反射光を取り込むための受光手段や撮像手段が複数必要
であり、このように何らかの特殊手段を増設したり若し
くは同種の手段を複数使用しなければならないという不
具合がある。また、このように特殊手段を増設したり同
種の手段を複数使用することにより、装置が大型化して
その検査装置を自動生産ライン内に設置することが困難
であること、検査の所要時間が増加すること、初期設定
時並びに被検査体の種類切り替え時における検査装置の
検出条件の調節作業が煩雑で手間取ること、等の種々の
問題がある。
【0006】従って、本発明は上述したような問題点を
解決するためになされたもので、その目的とするところ
は、(反射光量が)異なる表面状態をきわめて簡易な構
成で、しかも的確にかつ効率よく同時に検出することが
できる表面検査方法とその方法に用いる表面検査装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の表面検査方法
は、感光体ドラムの表面に1つの照明手段から光を照射
し、その感光体ドラムからの反射光を1つの受光手段に
より受光して処理することにより感光体ドラム反射光
量の異なる表面状態を検出する表面検査方法において、
上記反射光量の異なる表面状態の検出を、上記反射光の
光量変化分を検知し、その検知した光量変化分が閾値以
上になるか否かを判断した結果に基づいて予め当該反射
光のコントラストの高低により複数段階に区分して設定
した適切な検出感度に調節しながら行うことを特徴とす
るものである。
【0008】また、このような検査方法に使用する本発
明の表面検査装置は、感光体ドラムの表面に光を照射す
1つの照明手段と、その感光体ドラムからの反射光を
取り込む1つの受光手段と、受光手段により取り込まれ
た反射光を処理して感光体ドラム反射光量の異なる
面状態を検出する検出処理手段とを備えており、かつ、
上記検出処理手段は、上記反射光の光量変化分を検知す
るとともにその検知した光量変化分が閾値以上になる
か否かを判断した結果に基づいて上記反射光量の異なる
表面状態を検出する際の検出感度を予め当該反射光のコ
ントラストの高低により複数段階に区分して設定した最
適な検出感度に調節する制御部を有していることを特徴
とするものである。
【0009】更に、本発明の表面検査装置は、上記の装
置に係る技術的手段において、検出処理手段の制御部
が、反射光の光量を検出する光量検出用領域と感光体ド
ラムの表面状態を検出する表面状態検出用領域とで構成
される検出処理領域を備え、その光量検出用領域におい
て反射光の光量変化分検知するとともにその表面状態
検出用領域における検出感度調節するように構成され
ていることを特徴とするものである。
【0010】次に、これらの技術的手段について図面を
参照しながら説明する。
【0011】まず、上記技術的手段における反射光の光
量変化分は、被検査体である感光体ドラムの表面状態の
種類によりその反射光の光量(コントラスト)が異なる
ことに着目して求めるものであって、検査対象となる表
面状態と非検査部分の間において発生する光量の差分に
相当するものである。また、上記表面状態を検出する際
の検出感度は、この光量変化分について所定の閾値を設
定するとともにその閾値を境にして所定の感度値を設定
し、光量変化分が所定の設定閾値以上になるか否かに応
じて所定の感度値にそれぞれ調節されるものである。
【0012】図1は、表面検査装置の主要部の構成を例
示するもので、図中1は被検査体(感光体ドラム)、2
と3は被検査体1に対して所定の位置関係で設置される
照明手段と受光手段、4は検出処理手段、5は反射光の
光量変化分を検知するとともにその検知情報に基づいて
検出感度を調節する制御部である。
【0013】照明手段2としては被検査体1に光を照射
できるものであれば特に限定されないが、例えば、拡散
光を発する光源を使用できる。また、受光手段3として
は被検査体1からの反射光を受光できるものであれば特
に限定されないが、例えば、検査所要時間の短縮化や反
射の光量変化を特定の範囲をもって把握することができ
る観点からCCD(電荷結合素子)カメラなどを、好ま
しくはエリアセンサを備えたCCDカメラを使用でき
る。この照明手段2及び受光手段3の数量は、特に限定
されないが、好ましくは共に1つである。
【0014】上記検出処理手段4の制御部5において
は、例えば、光量変化分についての閾値を1つ設定しか
つその閾値を境にして2つの検出感度を設定した場合、
図2に例示するような検出感度に関する制御が行われ
る。すなわち、反射光の光量が検出されると(ステップ
ST1)、その光量の変化分が検知されてその変化分が
設定閾値以上になるか否かが判断される(ST2)。そ
して、閾値に達していなければ検出感度が所定の感度A
に調節され(ST3)、閾値以上であれば検出感度が所
定の感度Bに調節される(ST4)。
【0015】制御部5は、反射光の光量変化分の検知と
表面状態の検出を行うための検出処理領域を有してお
り、好ましくは、光量検出用領域と表面状態検出用領域
とで構成される検出処理領域を有している。
【0016】その検出処理領域としては、例えば、図3
に例示するように、1つの光量検出用領域6と1つの表
面状態検出用領域7とを互いに重ねるような位置関係で
配置設定したものを適用することができる。図中8は被
検査体表面の検査対象となる表面状態部分(表面欠陥な
ど)を示し、この表面状態部分8は各検出用領域に対し
て矢印で示す方向から進入して通過するようになってい
る。
【0017】この検出処理領域の場合には、図4に例示
するように、光量検出用領域6において被検査体からの
反射光量を検出し、表面状態検出用領域7において基本
設定されている検出感度Aでもって被検査体の表面状態
を検出する。表面状態の検出は、具体的には、その検出
用領域7から得られる反射光に関する電気信号出力につ
いてモニターすることにより行われる。
【0018】また、光量検出用領域6においては検査対
象の表面状態部分8が進入して通過する際に発生する光
量の変化分ΔLが検知される。すなわち、検査対象の表
面状態部分が進入したときの光量とその表面状態が侵入
する直前の記憶されている光量との光量差ΔLが計測さ
れる。
【0019】そして、その光量の変化分ΔLが設定した
閾値S以上になった場合には、表面状態検出用領域7の
検出感度が感度Aから感度Bに調節され、表面状態につ
いて検出感度Bでもって検出する。また、その光量の変
化分ΔLが設定した閾値S未満であったり或いは閾値S
未満に戻った場合には、表面状態検出用領域7の検出感
度が引き続いて感度Aのままか或いは感度Bから感度A
に調節され、表面状態について検出感度Aでもって検出
する。
【0020】また、検出処理領域としては、図5に例示
するように、2つの光量検出用領域60、61と1つの
表面状態検出用領域70とを組み合せ、光量検出用領域
についてはその1つを表面状態検出用領域70に重ねて
配置するとともに、その残り1つを重ねて配置した光量
検出用領域60の表面状態部分8の進入方向手前側に連
続して配置設定したものを適用することができる。
【0021】このような検出処理領域の場合には、図6
に例示するように、前例の場合とほぼ同様にして、光量
検出用領域60、61において被検査体からの反射光量
を検出し、表面状態検出用領域70において基本的に設
定されている検出感度Aでもって被検査体の表面状態を
検出する。
【0022】また、検査対象の表面状態が進入して通過
する際に発生する光量の変化分の検知は、光量検出用領
域60、61において行われる。すなわち、検査対象の
表面状態部分8が進入したときの2つの光量検出用領域
60、61の間における光量差ΔLを計測することによ
り行われる。そして、その光量の変化分ΔLが設定した
閾値S以上になるか否かを判断し、前例の場合と同様
に、その結果に応じて表面状態検出用領域70の検出感
度を感度A又は感度Bに調節し、その各感度でもって表
面状態についてそれぞれ検出する。
【0023】なお、図4及び図中のGは、各光量検出
用領域における光量の変化分の許容変化分を示す。すな
わち、この範囲内の変化分は、被検査体の種類の違いに
より或いは同種の被検査体間又は同一の被検査体の部位
間において発生する反射光量の許容される変動幅とみな
すようにする。これにより、上記の要因により発生する
不要な反射光量の変動を検査過程においてキャンセルす
ることができる。
【0024】上記した光量変化分の閾値、検出感度、各
検出領域などの大きさ、種類、組み合せ等の構成につい
ては、上述した例のものに限定されず、被検査体の種
類、検査対象となる表面状態の種類等に応じて適宜設定
することができる。
【0025】また、検出対象となる被検査体の表面状態
は、その反射光の光量(コントラスト)が検査対象部と
非検査部との間で異なるものであれば如何なるものであ
ってもよく、その種類や形態等は特に限定されない。表
面状態として表面欠陥を検査する場合には、比較的コン
トラストが高い部類の表面欠陥としては、付着物、傷な
どがある。また、比較的コントラストが低い部類の表面
欠陥としては、表面に塗工層がある場合にはその塗布む
ら、だれ、色むら、しみすじなどがある。
【0026】例えば、検出対象の表面状態をコントラス
トの高低により区分した場合には、検出感度について
は、例えば、その高コントラストの表面状態の検出に最
適な感度を、低コントラストの表面状態の検出に最適な
感度をそれぞれ設定すればよい。また、コントラストの
高低をさらに多段階に区分した場合には、検出感度につ
いてもその区分数に応じて複数設定すればよい。
【0027】
【作用】このような技術的手段によれば、被検査体であ
る感光体ドラムの表面状態については、光を照射したと
きに得られる被検査体からの反射光の光量変化分を検知
し、その光量変化分の大きさに応じて適宜設定された所
定の検出感度でもって検出される。従って、反射光量が
異なる表面状態を、その光量の変化分に照らして適切な
感度値に設定した検出感度に調節するだけで同時にかつ
容易に検査することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。図7は、この実施例に係る表面検査装置を示すも
のである。
【0029】この図において10は、被検査体としての
感光体ドラムであり、この感光体ドラム10は被検査体
回転用の駆動モータ11により回転軸12を中心にして
矢印方向に回転するようになっている。
【0030】20は照明手段としての拡散光を発する光
源(具体的にはキセノンランプ)であり、感光体ドラム
10に対してその全面を照らすように所定の位置に固定
されている。30は受光手段としてのCCDカメラであ
り、このCCDカメラ30は感光体ドラム10に対して
所定の位置に設置され、しかも移動手段の移動用モータ
31により感光体ドラム10の軸方向(図中の両矢印X
方向)に変位するようになっている。
【0031】40は検出処理手段としての中央制御装置
であり、CCDカメラで受光した反射光の電気信号処理
などを行うようになっている。中央制御装置40は制御
部50を備えており、この制御部50において反射光量
の変化分検知と検出感度の調整を行うようになってい
る。これにより、感光体ドラム10の全面について検査
がなされる。
【0032】41はパルス信号発生器であり、検出タイ
ミングをつくるためのパルス信号を検出処理手段に送っ
ている。また、42は出力信号をモニターするためのデ
ィスプレイである。
【0033】制御部50は、図8に示すように2つの光
量検出用領域60、61と1つの表面状態検出用領域7
0とで構成される検出領域が設定されている。光量検出
用領域60、61は、図5に例示したように、領域60
が領域70に重ねて配置されるとともに、領域61が領
域60の検査対象の侵入(図中矢印)方向手前側に連続
して配置されている。表面状態検出用領域70は、例え
ば、図7に示すように感光体ドラム10の点線で示す表
面部分の表面状態について検出できるようになってい
る。
【0034】この実施例では、感光体ドラム10の表面
に付着する異物、傷等の不要な微細凹凸などからなる反
射光量の差が比較的大きい、いわゆる高コントラストの
表面欠陥と、感光体ドラム10の感光材料の塗布むら、
だれ、しみすじ等からなる反射光量の差が比較的小さ
い、いわゆる低コントラストの表面欠陥とを検査するよ
うにしている。
【0035】このため、上記検出部50の各検出用領域
の大きさは検出対象となる表面状態の種類により適宜設
定されるものであるが、この実施例においては表面状態
検出用領域70について、図8に示すように、感光体ド
ラムの軸方向の幅aを10mm、感光体ドラムの周方向
の幅bを1mmのサイズに設定している。つまり、この
検出用領域70のサイズは、検出対象である上記低コン
トラストの表面欠陥を充分に検出できるような大きさに
設定されている。また、光量検出用領域60、61の大
きさはいずれも、感光体ドラムの軸方向の幅が1mm、
感光体ドラムの周方向の幅が1mmのサイズに設定され
ている。図8中の80は検査対象である低コントラスト
の表面欠陥を示す。
【0036】また、反射光の変化分については、前記の
ごとき反射光量の許容変化分Gを設定した上で、その許
容変化分Gにその変化分の10%を加えた光量変化分を
閾値Sとして設定した。また、反射光量の変化分が閾値
S未満の場合においては、検出領域70の検出感度が基
本感度Aになるようにし、その変化分が閾値S以上にな
った場合においては検出領域70の検出感度が基本感度
Aの50%増幅した感度Bになるように設定した。図9
に、この反射光の変化分と検出感度の関係について示
す。
【0037】次に、この表面検査装置による検査方法に
ついて説明する。
【0038】所定の回転速度で回転する感光体ドラム1
0に対し、光源20から拡散光を照射する。そして、感
光体ドラム10からの反射光を所定の割合で移動するC
CDカメラ30により受光し、その反射光について中央
制御装置40においてデータ処理する。すなわち、中央
制御装置40の制御部50における光量検出用領域6
0、61において反射光量を検出し、例えば、パルス信
号による検出タイミング毎に、図2に示すように検出用
領域60、61の間における反射光量の変化分ΔLが検
知される。そして、その変化分ΔLが閾値S以上である
か否かについて逐次確認される。
【0039】このときの変化分ΔLが閾値S未満である
場合には、図6や図9に示すように、表面状態検出用領
域70の検出感度が基本感度Aにされ、その感度Aでも
って感光体ドラム10の高コントラストの表面欠陥につ
いての検出がなされる。すなわち、このときの反射光量
の出力信号についてディスプレイ42によりモニターす
ることにより、高コントラストの表面欠陥の有無やその
程度が検査される。
【0040】また、反射光量の変化分ΔLが微小である
が閾値S以上になった場合には、図6や図9に示すよう
に、表面状態検出用領域70の検出感度が基本感度Aか
ら感度Bに増幅調節され、その増幅感度Bでもって感光
体ドラム10の低コントラストの表面欠陥についての検
出がなされる。前記の場合と同様に、反射光量の出力信
号についてディスプレイ42によりモニターすることに
より、低コントラストの表面欠陥の有無やその程度が検
査される。
【0041】この実施例の場合によれば、感光体ドラム
10に付着する異物、傷等の不要な微細凹凸などからな
る高コントラストの表面欠陥は、低い感度Aにて確実に
検出される。しかし、この検出感度Aでは低コントラス
トの表面欠陥を検出できない。そこで、感光体ドラム1
0の感光材料の塗布むら、だれ、しみすじ等からなる低
コントラストの表面欠陥は、感度Aよりも高めの感度B
にて確実に検出される。このようにして、高コントラス
ト及び低コントラストの異なる表面欠陥が判別されなが
ら確実にかつ同時に検出される。
【0042】また、この実施例のように検出領域60、
61、70のサイズ(大きさ)に設定した場合には、高
コントラストの表面欠陥は反射光量の変化分として検出
されない。一方、低コントラストの表面欠陥は、正常面
と欠陥部との境界は不明瞭であるものの、その面積が高
コントラストの表面欠陥に比べて大きいため、反射光量
の変化分として検出される。その結果、両表面欠陥は、
反射光量の変化分の違いにより最適な検出感度にそれぞ
れ調節されることで確実に検出されることになる。
【0043】特に、このような検査手段を感光体ドラム
などの製造過程の品質管理に適用した場合においては、
上記のような高コントラストと低コントラストの表面欠
陥についての有無とその程度を検査できるので、製品の
品質管理を効率よく的確に行うことができる。なかで
も、塗布むらや色むらの表面欠陥が確実になされるよう
になり、本発明者等の実験によれば、かかる表面欠陥の
検出が従来においては困難であったが、この検査手段で
はほぼ100%の検出が可能であることが確認されてい
る。これにより、感光体ドラム上の画像濃度むらの原因
とされている感光体ドラムの塗布むらや色むらの表面欠
陥を確実に排除することができ、実益大である。なお、
この表面欠陥と画像むらとの相関性は相関関数が0.7
8になることが確認されている。
【0044】更に、この実施例の検査装置は、光源20
とCCDカメラ30がいずれも1台ずつ使用されている
だけで、特に特殊な測定機器なども使用しておらず、そ
の構成がきわめて簡易なものである。そのため、単一の
光学条件下でしかも単一の受光手段により、反射光量
(コントラスト)が異なる表面欠陥を同時に検出するこ
とができる。また、感光体ドラム等の被検査体の製造ラ
インや検査ライン内に煩雑は設置作業を要せず簡単に設
置することができ、しかも安価に提供できるものであ
る。
【0045】そのうえ、反射光量の変化分の検知や検出
感度の調節も中央制御装置40内において演算処理回路
などにより高速で行われるため、種類の異なる表面欠陥
などを同時に検査する場合であっても、その検査の所要
時間が増加することがなく比較的短時間で検査すること
が可能であり、また、検査対象となる表面状態や被検査
体などの種類が変更される場合であっても、その検出条
件の設定作業を簡単に行うことができる。
【0046】なお、前記実施例では、検出部50の検出
処理領域として2つの光量検出用領域60、61を使用
する場合について例示したが、本発明ではこれに限定さ
れず、例えば、図3に例示したように1つの光量検出用
領域6を使用するように構成してもよい。
【0047】また、前記実施例では光量検出用領域につ
いて前記のごとき2つの領域60、61とで構成される
場合について説明したが、本発明ではこれに限定され
ず、例えば、図10に示すように、検出用領域70内に
複数個nの領域60(1〜n)を配設すると共にその検
査対象侵入方向(図中矢印方向)手前側に対状態で複数
個nの領域61(1〜n)を配設して構成することがで
きる。このように構成した場合には、光量検出もれを確
実に回避してより正確な検査を行うことが可能になる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の検査方法
やその装置によれば、反射光量が異なる表面状態をきわ
めて簡易な構成で、しかも的確にかつ効率よく同時に検
出することができる。また、本発明の装置は、特殊手段
を増設したり同種の手段を複数使用する必要がなく、自
動生産ライン等に簡単に設置することができ、検査対象
が変更される場合であってもその検出条件等の調節作業
を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表面検査装置の基本構成を示す概念
図である。
【図2】 検出処理手段の制御部による検出感度の制御
過程を示すフローチャート図である。
【図3】 検出処理手段の制御部における検出処理領域
の構成例を示す説明図である。
【図4】 図3に示す検出処理領域の場合における反射
光量の変化と検出感度の関係を示す説明図である。
【図5】 検出処理手段の制御部における検出処理領域
の他の構成例を示す説明図である。
【図6】 図4に示す検出処理領域の場合における反射
光量の変化と検出感度の関係を示す説明図である。
【図7】 本発明の実施例に係る表面検査装置を示す概
略構成図である。
【図8】 図7の制御部における検出処理領域の構成例
を示す説明図である。
【図9】 図7の実施例における反射光量の変化と検出
感度の関係を示す説明図である。
【図10】 検出処理領域の他の構成例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 1、10…被検査体、2、20…照明手段、3、30…
受光手段、4、40…検出処理手段、5、50…制御
部、6、60、61…光量検出用領域、7、70…表面
状態検出用領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 勝 神奈川県南足柄市竹松1600番地、富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−135751(JP,A) 特開 平5−72145(JP,A) 特開 平4−152255(JP,A) 特開 平4−273046(JP,A) 実開 昭60−188364(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体ドラムの表面に光を照射する1つ
    の照明手段と、その感光体ドラムからの反射光を取り込
    む1つの受光手段と、受光手段により取り込まれた反射
    光を処理して感光体ドラムの反射光量の異なる表面状態
    を検出する検出処理手段とを備えており、 かつ、上記検出処理手段は、上記反射光の光量変化分を
    検知するとともに、その検知した光量変化分が閾値以上
    になるか否かを判断した結果に基づいて上記反射光量の
    異なる表面状態を検出する際の検出感度を予め当該反射
    光のコントラストの高低により複数段階に区分して設定
    した最適な検出感度に調節する制御部を有し、 上記制御部は、反射光の光量を検出する光量検出用領域
    と感光体ドラムの表面状態を検出する表面状態検出用領
    域とで構成される検出処理領域を備え、その光量検出用
    領域において反射光の光量変化分を検知するとともにそ
    の表面状態検出用領域における検出感度を調節するよう
    に構成されている ことを特徴とする表面検査装置。
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