JP3144185B2 - 表面層欠陥検出装置 - Google Patents

表面層欠陥検出装置

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JP3144185B2 JP28637593A JP28637593A JP3144185B2 JP 3144185 B2 JP3144185 B2 JP 3144185B2 JP 28637593 A JP28637593 A JP 28637593A JP 28637593 A JP28637593 A JP 28637593A JP 3144185 B2 JP3144185 B2 JP 3144185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒部材、円柱部材等
の表面層の欠陥を検出する装置に関する。本発明は、複
写機、レーザプリンタ等の画像出力装置で使用される感
光体ドラム、または、定着装置の定着ローラ等の表面層
の欠陥を検出する際に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】前記複写機やレーザプリンタ等に用いら
れる感光体ドラム、定着ロール、または帯電ロールなど
のロール部品(円筒状表面を有する部品)は、金属部品
やゴムロールの表面に感光層や保護層などの円筒状の表
面層が形成されている。例えば、感光体ドラムは金属パ
イプ上に多層の感光層を浸漬塗布して形成される。熱定
着ロールは切削した金属パイプの上にフッ素樹脂の表面
層を被覆して形成される。また帯電ロールは研磨したゴ
ムロールの上に半導電性材料を用いた表面層が被覆形成
される。これらのロール部品は、切削や研磨により表面
粗さ数μmから10μm程度に仕上げられ、その表面上
への皮膜の形成は、静電塗布法や浸析塗布法など塗布に
よる方法を用いる。これらの製造工程で各種の表面欠陥
が発生する。
【0003】具体的な欠陥の種類と発生原因を次に説明
する。ロール部品を切削、研磨する工程においては、切
削、研磨不良によりロール表面に「円周方向傷」が発生
する。また塗布工程においては、塗布材料の不均一から
ロール表面に「異物」、「色むら」が、塗布条件の不均
一から「へこみ」、「ふくらみ」が、取り扱い上から
「打痕」、「擦り傷」、等の欠陥が発生する。これらの
部品の表面上の欠陥は、画像を出力したときに小さな黒
点や黒筋状の像となってコピー面上に現れるものが多
く、その中には出力画像の品質基準を満足しないものも
ある。そこで全てのロール部品の表面の外観検査を行っ
て欠陥品を排除することにより品質を確保している。前
記外観検査は、従来から検査員による目視検査が行われ
てきた。目視による外観検査では、検査コストや検査工
数の増大、検査品質のばらつき、作業者教育時間の確保
困難、疲労作業である故の検査要員確保の困難などの問
題が指摘されている。特にレーザープリンタに用いるロ
ール部品は最近生産数量が増大しているため問題が顕著
になって来ている。
【0004】そこで目視検査作業の自動化装置として、
下記(J01)の技術が知られている。 (J01)(特開平5−107196号公報記載の技術) 図6は上記公報に記載された従来の表面層欠陥検出装置
を説明するための概略斜視図である。図6において、白
色拡散光源としての蛍光灯01からの出射光は、スリッ
ト02により帯状スリット光として感光体ドラム(すな
わち、円筒状の被検査体)03表面に照射される。この
状態で、ラインセンサ(受光センサ)04の受光視野を
前記感光体ドラム03を回転させながら、その表面(表
面層)上の帯状スリット光の長手方向に伸びる境界線部
分H1に設定した第1検出位置と、受光視野を帯状スリ
ット光の中心部分H2に設定した第2検出位置とにおい
て、それぞれ検出される光量信号から表面層の欠陥を検
出している。
【0005】すなわち、この公報記載の従来技術では感
光体ドラム03を回転させながら、前記第1検出位置に
おいて、表面層の表面の凹凸、機械傷等を検出し、前記
第2検出位置において透明な表面層内部の感光層の膜厚
の変化、表面層中の不純物(異物)の存在等を検出して
いる。なお、本願発明者の研究の結果、感光体ドラムの
ような表面の透明層の内部に感光層が存在する場合、透
明層内部の感光層の膜厚の変化は、前記境界部分H1の
さらに外側の部分すなわち、わずかにぼんやりと明るく
なっている部分(暗部)からの散乱反射光量を検出する
ことにより、より高精度で検出できることが分かった。
ただし、この場合は受光素子の検出光量が少なく、受光
素子の光量蓄積に時間がかかるので、前記膜厚の変化の
検出に時間がかかる。
【0006】前記従来技術(J01)では、感光体ドラム
(被検査体)03の軸に垂直な方向(円周方向)に沿う
筋状の凹みが検出できにくいという問題点があった。前
記従来技術(J01)の問題点を解決するものとして本出
願人は、下記(J02)の技術を先に出願している。 (J02)(図7に示す技術、すなわち、特願平4−27
0227号) 図7において、光照射装置05は、光源06とこの光源
06の周囲を被覆する細長い筒状の遮光板07により構
成されている。この遮光板07には長手方向に垂直なス
リット08と遮光部09とがその長手方向に沿って交互
に形成されている。光源06からの光はこの複数のスリ
ット08により格子状のスリット光として円筒状の被検
査体011表面に照射される。この場合、円筒状の被検
査体011表面には、明部012、暗部013、および
中間の明るさの境界部014が生じる。この境界部01
4に被検査体011の軸に垂直な(円周方向に沿う)筋
状の凹みが存在すると、その凹みによりラインセンサ0
16に入射する光量が他の部分に比べて増減する。これ
により、ラインセンサ016の光量検出信号が変化し、
被検査体011の軸に垂直な方向に沿う筋状の凹みが検
出できる。
【0007】本願発明者は前記(J01),(J02)の技
術を組み合わせることにより、円筒状の表面層の欠陥で
ある前記軸に沿う筋状の凹み、軸に垂直な筋状の凹み、
及び表面層の他の傷等を検出できる装置として、下記
(J03)の技術を創作した。 (J03)(図8に示す技術、すなわち、特願平5−20
9771号) 図8に示す表面層欠陥検出装置は、光源021が筒状の
遮光部材022で覆われている。前記筒状の遮光部材0
22には、その軸に沿って延びる細長いスリット023
aから形成された第1スリットパターン023と、この
第1スリットパターン023から円周方向に離れた位置
において、前記筒状の遮光部材022の円周方向(軸に
垂直な方向)に延びる複数のスリット024aが軸に沿
って列設された第2スリットパターン024とを有して
いる。この筒状の遮光部材022は、回転装置(図示せ
ず)により回転位置を制御されるようになっている。図
8において、被検査体026は右から左に搬送され、リ
フト装置027で上昇されて検査位置Aで回転可能に支
持される。
【0008】前記遮光部材022の回転位置に応じて、
光源021からの出射光は、前記筒状の遮光部材022
に設けられた第1スリットパターン023又は第2スリ
ットパターン024の前記各スリット023a又は02
4aを透過して被検査体026の円筒状の表面層を照射
する。例えば、まず最初に前記検査位置A上方に配置さ
れた光源021からの出射光は第1スリットパターン0
23により一本の帯状スリット光として被検査体026
表面に照射される。そこで、境界線部受光センサ028
は帯状スリット光の境界線部分を走査し、また、正反射
光受光センサ029は帯状スリット光の中心線部分を走
査する。前記被検査体026を回転させながら、その全
表面の走査を行う。しかしながらこの走査では、被検査
体026表面の軸に垂直な(円周方向に延びる)筋状の
凹みの検出感度は高くない。
【0009】そこで次に被検査体026の円筒状の表面
の軸に垂直な方向(円周方向)に沿う筋状の凹みを高感
度で検出するため、前記筒状の遮光部材022を回転さ
せて第2スリットパターン024を透過する格子状スリ
ット光により被検査体026を照明する。このとき、被
検査体026の筒状の表面にはその軸方向に沿って、明
部、暗部、及びそれらの境界部の3種の照明領域ができ
る。この状態で格子状スリット光センサ031は、被検
査体026表面を走査し、その表面からの反射光量を検
出する。そして、前記被検査体026を回転させなが
ら、その全表面の走査を行う。この検査における被検査
体026の円筒状の表面の軸に垂直な方向(円周方向)
に沿う筋状の凹みは、前記被検査体026表面の明部と
暗部との境界部からの反射光の検出により、最も高感度
で検出することができる。このため、前記格子状スリッ
ト光の位置(すなわち、第2スリットパターン024の
位置)を前記軸方向にずらせては、被検査体026を何
度か回転走査することにより、円周方向に沿う筋状の凹
みを被検査体026の全表面にわたって検出する。
【0010】しかし、前記(J03)の欠陥検出方法は、
被検査体026の全周面を高精度で検査するためには、
被検査体026の回転を複数回行わなければならず検査
時間が長くなるという問題点があった。そこで、本願発
明者は、円筒状の表面層の軸に垂直な(円周方向に沿
う)筋状の凹みを高速に検出できる装置として、下記
(J04)の技術を創作した。 (J04)(図9に示す技術、すなわち、特願平5−23
5183号) 図9に示す表面層欠陥検出装置は、円筒状の表面層を有
する被検査体(031)をその軸周りに回転させる被検
査体支持装置(032)と、被検査体(031)の円筒
状の表面層にその軸(031a)方向に沿う検査光を照
射する検査光照射装置(033)と、前記表面層からの
散乱反射光量を検出する受光センサ(034)とを備え
ている。前記検査光照射装置(033)は、前記被検査
体(031)の軸方向両端近傍から被検査体(031)
表面の軸(031a)方向中心部に向けて検査光を照射
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記各従来技術(J0
1)〜(J04)において、円筒状の被検査体表面の検査
を行う際、被検査体を回転させなければならない。この
ため、被検査体は回転支持装置に装着される。ところ
で、複写機、プリンタ製品は多品種化が進み、重要機能
部品である感光体ドラムや定着ロールは電子写真プロセ
スの設計上の要請からいろいろな直径の部品が増えてい
る。生産ラインではこれらの直径の異なる部品を混流し
て生産可能な設備が要請されており、検査工程において
も直径の異なるロール部品を検査可能な装置が求められ
ている。例えば、定着ロールのような円筒状の被検査体
においては、最小直径が17mm、最大直径が25mmの範
囲で4種類のロールの表面検査が必要である。しかしな
がら前記従来技術(J01)〜(J04)の方法では、基準
半径のロールと異なる半径のロールを検査する場合に、
所定位置に設置された回転軸心周りに円筒状の被検査体
を装着して回転させるため、被検査体表面の受光位置は
半径の差だけ受光位置(検査位置)がずれる。
【0012】このため、次の2点がラインセンサ(受光
センサ)による表面欠陥の検出に問題となる。 (a) ラインセンサは、縮小光学系を用いているた
め、受光位置とラインセンサとの距離が変動すると、受
光距離が縮小光学系の焦点深度からはずれることがあ
り、被検査体表面の欠陥部分の信号のコントラストが低
下して欠陥信号を抽出することが困難になる。 (b) 被検査体の円筒状表面に写像されるスリット光
の位置が変化するため、基準半径の円筒状表面を有する
被検査体で表面の受光位置にラインセンサの姿勢を合わ
せると、半径の異なる被検査体に対しては、被検査体表
面の受光位置の反射光や散乱光を受光しなくなり欠陥の
検出が困難になる。
【0013】このような問題を解決する方法として、図
4に示すようなラインセンサの位置および姿勢を調整す
る方法が考えられる。図4に示す方法は、基準半径の円
筒状の被検査体041と半径が異なる被検査体042に
対し、半径が変わると被検査体表面に写像されるスリッ
ト光の位置が移動するため、ラインセンサ043の位置
043aおよび姿勢043bを適切な位置043a′およ
び姿勢043b′に移動して受光位置を補正する方法で
ある。この図4に示す方法は、焦点深度からのはずれに
対しては位置043aを半径の差だけ移動することによ
り、また、反射方向の変化に対しては姿勢043bを半
径ごとに予め測定した角度だけ回転すればよい。
【0014】また、別の解決方法として図5に示す方法
が考えられる。図5に示す方法は、被検査体051の半
径が変わるごとにラインセンサ052の位置と、投光器
である蛍光灯光源053の位置を補正する方法である。
前記ラインセンサ052および蛍光灯光源053の移動
方向は、受光視野054の位置における被検査体051
表面の法線方向に平行な方向に半径の差だけ移動すれば
よい。
【0015】(図4に示す方法の問題点)しかしなが
ら、図4に示した方法は、例えば半径8.5mmから12.
5mmの円筒状の被検査体に変えたときの位置43aの移
動量は4mm、姿勢43bの移動量は0.1度程度である。
姿勢43bの移動量は被検査体を回転支持する装置の角
度分解能にほぼ等しい微小角度であり生産ラインの環境
振動により位置ずれを発生したり、移動量の繰り返し再
現が困難であるなど受光位置が変動する問題があった。
【0016】(図5に示す方法の問題点)また、図5で
示した方法では、図4に示すような姿勢43bを微小角
度だけ移動させるための困難は無くなるが、蛍光灯光源
053とラインセンサ052を同一の方向に移動する必
要があり、両者の移動量と方向とを一致させるのは困難
であり受光位置054がずれる問題があった。
【0017】本発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載
内容を課題とする。 (O01)複数種類の半径の被検査体の表面欠陥を容易に
検出できるようにすること。
【0018】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。ま
た、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0019】前記課題を解決するために、本出願の第1
発明の表面層欠陥検出装置(U)は、円筒状の表面層を
有する被検査体(R)をその軸周りに回転させる被検査
体支持装置(U1)と、被検査体(R)の円筒状の表面
層にその軸方向に沿う検査光を照射する検査光照射装置
(11)と、前記表面層からの散乱反射光量を検出する
受光センサ(16)とを備えた表面層欠陥検出装置
(U)において、下記の要件を備えたことを特徴とす
る、(Y01) 前記被検査体支持装置(U1)は、水平
且つ平行な一対の直線上にそれぞれ所定の間隔を置いて
回転可能に配置された被検査体支持ローラ(6,7,
8,9)と、前記被検査体支持ローラ(6,7)を回転
駆動するローラ駆動手段(3)とを有すること、(Y0
2) 前記被検査体支持装置(U1)は、前記被検査体支
持ローラ(6,7,8,9)を外径の異なるものと交換
可能な構造を有すること。
【0020】(課題を解決するための手段の補足説明)
前記被検査体支持装置(U1)の「被検査体支持ローラ
(6,7,8,9)を外径の異なるものと交換可能な構
造」としては、例えば、次のような構成を採用すること
ができる。 (a) 水平且つ平行な一対のローラ支持軸(1,2)
の両端部にそれぞれ着脱自在に被検査体支持ローラ
(6,7,8,9)を装着する構成 (b) 水平且つ平行な一対の直線上においてそれぞれ
所定の間隔離れた位置(ほぼ長方形の4頂点に対応する
合計4か所の位置)にそれぞれ回転可能な異なる4本の
ローラ支持軸を配置し、それらのローラ支持軸に被検査
体支持ローラ(6,7,8,9)を着脱可能に装着する
構成 (c) 被検査体支持ローラ(6,7,8,9)および
それら両端部に固着された一対のローラ支持軸(1,
2)を、同時に交換可能な構成 また、前記「被検査体支持ローラ(6,7,8,9)を
回転駆動するローラ駆動手段(3)」としては、前記ロ
ーラ支持軸(1)に回転可能に支持された被検査体支持
ローラ(6,7)を前記ローラ支持軸(1)の周りで回
転駆動する構造、又はローラ支持軸(1)と一体的に固
着された被検査体支持ローラ(6,7)をローラ支持軸
(1)と共に回転駆動する構造等を採用することが可能
である。
【0021】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。前述の特徴を備えた本出願の第1発明の表面層欠
陥検出装置(U)では、円筒状の表面層を有する被検査
体(R)は、水平且つ平行な一対の直線上においてそれ
ぞれ所定間隔離れた位置に配置された被検査体支持ロー
ラ(6,7,8,9)上に載置される。その状態で、前
記ローラ駆動手段(3)が被検査体支持ローラ(6,
7)を回転駆動すると、被検査体(R)は回転する。そ
の回転中、前記被検査体(R)の頂面(円筒状の表面の
中で一番上に配置される表面)の位置は一定の位置に保
持される。検査光照射装置(11)は、被検査体(R)
の前記頂面(円筒状の表面層)にその軸方向に沿う検査
光を照射する。前記頂面(表面層)からの散乱反射光量
は受光センサ(16)により検出される。
【0022】半径が異なる被検査体(R′)の円筒状の
表面層を検査する場合には、被検査体(R′)の半径に
応じた半径を有する被検査体支持ローラ(6′,7′,
8′,9′)を用いる。この被検査体支持ローラ(6,
7,8,9、又は、6′,7′,8′,9′)の半径を
適切に選択することにより、前記被検査体支持ローラ
(6,7,8,9、又は、6′,7′,8′,9′)上
に載置される被検査体(R又はR′)の頂面(円筒状の
表面の中で一番上に配置される表面)の位置を、被検査
体(R又はR′))の半径に係わらず一定の位置に保持
することが可能である。したがって、被検査体(R)の
半径が異なっても、被検査体(R)の表面の検査位置を
一定の位置に保持することができるので、受光センサ
(16)および光源の位置を調整するすることなく、被
検査体(R又はR′)の表面層の欠陥を検出することが
できる。
【0023】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、以後の説明の理解を容易にするために、
図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの方向に直
交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前
方、矢印Y方向を左方、矢印Z方向を上方とする。この
場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向すなわち、反
X方向)は後方、Y方向(左方)と逆向き(−Y方向す
なわち、反Y方向)は右方、Z方向(上方)と逆向き
(−Z方向すなわち、反Z方向)は下方となる。また、
前方(X方向)及び後方(−X方向)を含めて前後方向
又はX軸方向といい、左方(Y方向)及び右方(−Y方
向)を含めて左右方向又はY軸方向といい、上方(Z方
向)及び下方(−Z方向)を含めて上下方向又はZ軸方
向ということにする。さらに図中、「○」の中に「・」
が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味
し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表か
ら裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0024】図1は本発明の表面層欠陥検出装置の実施
例1の全体概略斜視図である。図2は同実施例1の側面
図で、照射光の被検査ロール(被検査体)表面に対する
投光角度および受光センサの光軸の角度を示す図であ
る。図3は前記図2と同様の図で、被検査体の半径およ
び被検査体支持ローラの半径の関係の説明図である。
【0025】図1,2において、円筒状の表面層を有す
る被検査体Rの表面を検査する表面層欠陥検出装置の全
体はUで示されている。表面層欠陥検出装置Uは、ロー
ラ支持軸としての略同じ長さの回転駆動軸1および従動
軸2を有し、それらの軸(ローラ支持軸)1,2は水平
面内で前後方向(X軸方向)に延び且つ平行に配置され
ている。軸受け(図示せず)により回転自在に支持され
た回転駆動軸1には駆動モータ3の回転駆動力がギヤ列
4を介して伝達されるようになっている。前記従動軸2
は適当な軸受けにより回転自在に支持されている。前記
回転駆動軸1の前後両端部には前側被検査体駆動ローラ
6および後側被検査体駆動ローラ7が着脱自在に装着さ
れている。また、前記従動軸2の前後両端部には前側被
検査体従動ローラ8および後側被検査体従動ローラ9が
着脱自在に固着されている。前記前後の被検査体駆動ロ
ーラ6,7および被検査体従動ローラ8,9はいずれも
被検査体Rを回転可能に支持するローラ、すなわち、被
検査体支持ローラである。
【0026】前記被検査体Rは、前記被検査体支持ロー
ラ6,7,8,9上に載置され、前記回転駆動軸1が回
転駆動されたときに回転する。前記後側の被検査体支持
ローラ7,9の外周面にはそれぞれ斜めの摩擦力発生用
の溝7a,9aが形成されており、前記各ローラ6,7,
8,9が被検査体Rとともに回転するとき、前記溝7
a,9aにより被検査体Rは後方に移動する。この被検査
体Rの後方への移動は図示しないストッパに係合した位
置で停止し、被検査体Rの前後方向の位置決めが行われ
る。被検査体支持ローラ6,7,8,9の表面は、被検
査体Rの表面に擦り傷等が発生しないようようなゴム系
材料が用いられる。また、前記被検査体支持ローラ6,
7,8,9は、被検査体Rの軸方向中央部分の表面(す
なわち、擦り傷が付いてはならない表面)に傷が付くの
を避けるため、前記中央部の外方の端部に接触するよう
に配置される。前記符号1〜9で示された要素から被検
査体支持装置U1が構成されている。
【0027】図2および図1において、前記被検査体支
持装置U1に支持された被検査体Rの円筒状の表面層に
その軸方向に沿う検査光を照射する検査光照射装置11
は、光源としての蛍光灯12およびその周囲を囲んで配
置された遮光ケース13から構成されている。前記遮光
ケース13には投光用のスリット13aが形成されてい
る。蛍光灯12から出射してスリット13aを通ったス
リット光は、被検査体Rの頂面(最も上側(Z軸側)の
面)に照射される。図2に示す受光センサ16の受光視
野は、被検査体Rからの正反射光を受光するように、前
記被検査体Rの頂面のX軸方向に沿うラインに沿って設
定されている。なお、図示されていないが、被検査体R
からの散乱反射光を受光するために、受光視野を前記正
反射光の受光位置から僅かにずらせた受光センサが前記
受光センサ16の近傍にX軸方向に僅かに離れて配置さ
れている。
【0028】(実施例の作用)図2において、被検査体
Rの検査を行う場合、前記被検査体支持ローラ6,7,
8,9上に被検査体Rを載置して、前記駆動モータ3を
回転させる。そうすると、前記ギヤ列4を介して前記回
転駆動軸1およびその両端部に着脱自在に装着された被
検査体支持ローラ6,7が回転する。この回転により、
前記被検査体Rが回転し、それにつれて被検査体支持ロ
ーラ8,9が回転する。前記被検査体Rは、前記被検査
体支持ローラ7,9の前記摩擦力発生用の溝7a,9aに
より後方(−X方向)に移動し、X軸方向の所定位置に
おいて位置決めされ、その位置で回転し続ける。被検査
体Rを回転させながら、前記検査光照射装置11から被
検査体Rの前記頂面に投光された検査光の反射光の光量
を前記受光センサ16により検出する。被検査体Rの表
面装置に欠陥が存在する場合には受光センサ16の受光
量が変化するので、表面の欠陥を検出することができ
る。
【0029】図2において、前記被検査体Rの半径と異
なる半径を有する被検査体R′(二点鎖線参照)の表面
層の検査は、前記軸1,2に着脱自在に装着された被検
査体支持ロール6,7,8,9の代わりに半径の異なる
被検査体支持ロール6′,7′,8′,9′を用いる。
すなわち、前記被検査体Rのときに使用した被検査体支
持ロール6,7,8,9を前記軸1,2から離脱させ
る。そして、被検査体R′の頂面の位置が前記被検査体
Rの頂面と一致する半径の被検査体支持ロール6′,
7′,8′,9′(二点鎖線参照)を前記軸1,2に装
着する。この場合、被検査体R′の頂面は前記被検査体
Rの頂面と同じ位置に配置されるので、前記検査光照射
装置11および受光センサ16の位置および姿勢を変更
する必要はない。これについては、図3を用いてさらに
詳細に説明する。
【0030】図3において、水平面内に配置された被検
査体支持ローラ6,7,8,9の中心から被検査体Rの
頂面までの高さをv、被検査体Rから被検査体支持ロー
ラ6,7,8,9までのY軸方向の距離(水平距離)を
h、被検査体Rの半径をr、被検査体支持ローラ6,
7,8,9の半径をaとすると、次式(1)が成り立
つ。
【数1】 前式(1)から、例えば、h=20mm、v=20mmのと
き、被検査体Rの半径r=10mmでは、被検査体支持ロ
ーラ6,7,8,9の半径a=12.3mm、被検査体R
の半径r=12.5mmでは被検査体支持ローラ6,7,
8,9の半径a=8.9mmとすればよい。4種類の半径
の被検査体Rを検査するラインでは、4種類の半径の被
検査体支持ローラを準備すればよい。
【0031】被検査体支持ローラ6,7,8,9の表面
材料として、ゴム系材料を用いた場合、材料の厚み不均
一から被検査体Rが偏心状態で回転して、受光視野が変
動し欠陥検出が困難になる場合が想定されるが、実験か
ら、表面に厚さ1.0mmのゴム系材料層を有する被検査
体支持ローラ6,7,8,9の全ての偏心が合計される
被検査体R表面の偏心量は最大で0.2mm程度であり、
前提としている検査方法では、スリット光の位置変動に
対して検出可能な範囲であった。
【0032】
【本発明の効果】前述の本発明の表面層欠陥検出装置
は、下記の効果を奏することができる。 (E01) 受光センサの受光位置を被検査体の頂面部分
とし、前記頂面の位置(高さ)が一定となるような被検
査体および被検査体支持ローラの半径の組み合わせの被
検査体支持ローラを用いることにより、外径の異なる被
検査体に対しても、常に受光位置を一定とすることがで
きる。このため、受光センサの位置および姿勢を変えな
くても、外径の異なる複数種類の被検査体表面の欠陥を
検査することが可能となる。このため、被検査体の半径
毎に異なる検査装置を用いた場合に比べて、表面層欠陥
検出装置の設備コストを低減することができる。 (E02) 受光センサの位置調整を行うことなく被検査
体支持ローラの交換作業だけで、各種外径の被検査体を
検査することができるので、作業性が良い。 (E03) 被検査体の回転はそれが載置される被検査体
支持ローラの回転によって行うので、従来の被検査体両
端部を保持する機構に比べて構造が簡単で、被検査体の
搬入、搬出が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の表面層欠陥検出装置の一実施
例の全体概略斜視図である。
【図2】 図2は同実施例の側面図で、照射光の被検査
ロール(被検査体)表面に対する投光角度および受光セ
ンサの光軸の角度を示す図である。
【図3】 図3は前記図2と同様の図で、被検査体の半
径および被検査体支持ローラの半径の関係の説明図であ
る。
【図4】 図4は従来の表面層欠陥検出装置において、
被検査体の外径が異なる場合に受光センサの位置および
姿勢調整を行う場合の説明図である。
【図5】 図5は従来の表面層欠陥検出装置において、
被検査体の外径が異なる場合に受光センサおよび光源の
位置調整を行う他の場合の説明図である。
【図6】 図6は本発明を適用できる従来の表面層欠陥
検出装置の説明図である。
【図7】 図7は本発明を適用できる従来の他の表面層
欠陥検出装置の説明図である。
【図8】 図8は本発明を適用できる従来の他の表面層
欠陥検出装置の説明図である。
【図9】 図9は本発明を適用できる従来の他の表面層
欠陥検出装置の説明図である。
【符号の説明】
R…被検査体、U…表面層欠陥検出装置、U1…被検査
体支持装置、1…ローラ支持軸(回転駆動軸)、2…ロ
ーラ支持軸(従動軸)、3…ローラ駆動手段(駆動モー
タ)、6,7,8,9…被検査体支持ローラ、11…検
査光照射装置、16…受光センサ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−280204(JP,A) 実開 昭61−199668(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958 G01B 11/00 - 11/30 G03G 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の表面層を有する被検査体をその
    軸周りに回転させる被検査体支持装置と、被検査体の円
    筒状の表面層にその軸方向に沿う検査光を照射する検査
    光照射装置と、前記表面層からの散乱反射光量を検出す
    る受光センサとを備えた表面層欠陥検出装置において、
    下記の要件を備えたことを特徴とする表面層欠陥検出装
    置、(Y01) 前記被検査体支持装置は、水平且つ平行
    な一対の直線上にそれぞれ所定の間隔を置いて回転可能
    に配置された被検査体支持ローラと、前記被検査体支持
    ローラを回転駆動するローラ駆動手段とを有すること、
    (Y02) 前記被検査体支持装置は、前記被検査体支持
    ローラを外径の異なるものと交換可能な構造を有するこ
    と。
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