JP2712940B2 - 表面層欠陥検出装置 - Google Patents

表面層欠陥検出装置

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JP2712940B2 JP27148791A JP27148791A JP2712940B2 JP 2712940 B2 JP2712940 B2 JP 2712940B2 JP 27148791 A JP27148791 A JP 27148791A JP 27148791 A JP27148791 A JP 27148791A JP 2712940 B2 JP2712940 B2 JP 2712940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材とその表面に形成
された表面層とを有する被検査体の表面層、例えば複写
機、レーザプリンタなどの画像出力装置に使用される感
光体ドラム表面の感光層等の欠陥を検出する表面欠陥検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記複写機やレーザプリンタに用いられ
る感光体ドラムは、感光体材料の塗布や蒸着工程で生じ
る感光体機能の欠陥や、製品組立て時における感光体表
面の傷を原因とする「機械傷」と呼ばれる欠陥等により
コピー上に黒点や白点等の画質欠陥が発生する。このた
め、全数の表面検査により品質確保を行っている。特に
近年において生産の多数を占めるOPC(有機感光体)
では、上記の原因による黒点、白点の画質欠陥の他に感
光体塗布工程における感光体膜厚の不均一を原因とした
欠陥により白黒の2値原稿の複写では表れないが、中間
調の複写で画質欠陥となるものがある。
【0003】中間調の複写は例えば写真原稿などで用い
られ、複写機の重要な機能である。膜厚の不均一を原因
とした欠陥は形状等から「しみ」「むら」「模様」「ふ
くらみ」「へこみ」「だれ」「軸すじ」「異物」等と分
類され合計で10数種類があり、大きさとしては0.1
mm以上数mm程度である。「むら」等の欠陥は感光体
の色あいの微妙な変化として表れ、目視では念入りに観
察して初めて検出できるものである。これらの表面欠陥
に対する従来の検査方法として検査員による目視検査が
行われている。しかしながら、目視による検査では、検
査品質のばらつきや、検査工数の増大、目視疲労による
作業能率の悪化、作業者確保の困難、作業者教育時間の
増大などの問題があった。
【0004】そこで目視検査作業の自動化として従来か
ら次の(a)〜(d)の方法が提案されている。 (a) 特開昭60−86405号公報に記載された方
法:レーザスポット光を金属表面上で線走査し、検査表
面の欠陥による散乱光を集光器で集め、光電子増倍管で
受光する方法。 (b) 特開平2−201142号公報に記載された方
法:前記(a)の方法がレーザ光の走査に伴い感光層への
レーザ光の入射角度が変化して干渉縞が発生するのを改
善するため、感光層に対して高吸光度のレーザ光を選択
し、感光層に入射したレーザ光の影響をなくす方法。 (c) 特公平1−190803号公報に記載された方
法:回転するドラムに対して等倍結像素子とセンサーア
レイにより受光し検査する方法。 (d) 実願平2−10721号に記載された方法(以前
に本発明者により発明され、現在出願中の方法:ハロゲ
ン光を光ファイバーとシリンダーレンズにより集光しス
リット光として検査表面に照射し、検査表面の欠陥によ
る散乱光を縮小光学系とラインセンサにより受光する方
法。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記(a)
の方法は、機能分離を目的として多層に塗布された感光
層の最表面である電荷輸送層の表面での反射光と、この
感光層の下層にある電荷発生層の境界面での反射光によ
り干渉光が発生する。このため光電子増倍管で受光する
信号波形上に干渉縞の波形が重畳し、欠陥信号を正確に
抽出することが困難であった。また前記(b)の方法は、
前記(a)の方法における干渉縞の影響をなくすことがで
きるが、検査の対象が感光体表面に限られ、下層の感光
層の欠陥を検出することが困難であった。また前記(c)
の方法はセンサアレイに対して等倍結像素子を用いるた
めセンサアレイや結像素子が検査ドラム幅以上となり装
置が大型化する問題点があった。
【0006】また前記散乱光を受光して表面欠陥を検出
する前記(d)の方法は、表面の感光層が完全に剥離し、
金属表面が露出している「機械傷」に対しては有効であ
り、また、次のような特徴も有していた。すなわち、
「機械傷」はハロゲン光の光ファイバー束によるスリッ
ト光の投光により強い散乱光を発生し、正反射方向の角
度に対して10〜20度ずらした位置においてラインセ
ンサで受光することが可能であった。しかし多層に塗布
した感光層では各層の厚みが0.1μmから数μm程度
であるため、微妙な膜厚の変化による「ふくらみ」「へ
こみ」等の欠陥には光ファイバー束によるスリット光に
対して散乱光をほとんど発生しない。このため、受光位
置である正反射光方向から10〜20度ずらした位置で
は、「へこみ」等の欠陥をラインセンサで検出すること
が不可能であった。また膜厚の変化による「むら」等の
欠陥は、数%程度の反射率の違いを検出する必要があ
り、前記(d)の方法により散乱光を受光することでは検
出できなかった。
【0007】またこの(d)の応用例としてラインセンサ
の受光位置をハロゲン光スリット光の正反射光位置に設
定する方法も考えられるが、ハロゲン光をスリット光に
変換する光ファイバーアレイはファイバーの出射端面に
おいて光量の不均一が著しく発生し、これがセンサ信号
のノイズ成分となることや、ファイバーからの光はシリ
ンダーレンズにより方向が揃っていることが原因で感光
体機能上全く問題のない基板の金属表面の周期数mmの
「うねり」をセンサが検出し、これがノイズ成分となる
こと、等により感光体塗布層の欠陥のみを抽出すること
が困難であった。
【0008】本発明者は前述の事情に鑑み、基材の表面
に形成された表面層の欠陥を精度良く検出する方法を研
究した結果、次のような事実を確認した。図11に示す
感光体01は基材02とその表面に形成された感光層0
3とから構成され、感光層03は前記基材02上に順次
積層されたアンダーコート層04、電荷発生層05、お
よび電荷輸送層06から構成されている。前記感光体0
1の、感光層03表面に発生する欠陥03aは、主に表
面の微妙な凸凹によるものである。このような感光層0
3の表面に蛍光灯(白色拡散光源)のスリット光像(帯
状光)を投射して感光層03に写像されたスリット光像
を目視観察すると、前記スリット光像の境界線部分にお
いて、感光層03表面の凸凹により、本来直線となるス
リット光像の境界線が凸凹状の乱れた線として見える。
すなわち、感光層05表面の凸凹による微弱な散乱光R
1(図11参照)が発生し、感光層03表面のスリット
光の長手方向に沿う境界線部分において散乱光Rに差異
がみられる。この場合、図12に示すように、正常感光
層からの反射散乱光Rの通常レベルに対して局所的に正
方向のレベル(プラス+のレベル)の反射散乱光08を
検出することができる。この散乱光08に対しては、信
号抽出回路を設け、正方向の閾値T1を設定して欠陥検
出信号を抽出することが可能である。
【0009】したがって、ラインセンサの受光素子の受
光視野を前記スリット光像の長手方向に沿う境界線部分
に合わせた姿勢(すなわち第1検出姿勢)P1における
ラインセンサの検出光量信号により前記感光層表面の凹
凸を検出することが可能である。なお、前記(d)で説明
した従来の光ファイバー束を用いたハロゲン光スリット
光では、光線の方向が揃っていることと照度が数万lx
(ルックス)と非常に高いことにより、微妙な凸凹には
光が全て照射され、凸凹を可視化することが出来なかっ
た。
【0010】また図11に示すように、ドラム表面の感
光層03が全て剥離し、基板02が露出したような欠陥
「機械傷」03bは散乱光R2を強く発生するものであ
り、蛍光灯(白色拡散光源)のスリット光像の境界線部
分に視野を合わせる前記第1検出姿勢P1で検出するこ
とができることも確認した。
【0011】ところで、感光層03表面の電荷輸送層0
6が透光性を有する場合には、前記電荷輸送層06また
は電荷発生層05の各膜厚の変化05a,06bや感光層
03中の不純物07により欠陥が発生する。前記各膜厚
の変化量や層中の不純物07等は、大きさが数μm以下
であり、最表面の凸凹としては全く表れないため、前記
ラインセンサの受光視野を感光層03表面のスリット光
の長手方向に沿う境界線部分に設定した第1検出姿勢P
1では検出することができない。
【0012】透光性を有する感光層03において、最表
面の電荷輸送層06の感光体材料が無色で透過率が高い
ものに対して電荷発生層05は感光体材料の分光分布特
性から赤、青、茶などの色を持ち透過率は低い。また電
荷発生層05の下層の基板02は、鏡面加工ないしは、
均一な粗面加工アルミパイプであり、基板02表面まで
到達した光は反射される。このため電荷発生層05の膜
厚変化による欠陥は、目視観察では蛍光灯(白色拡散光
源)のスリット光を投射して感光層03に写像されたス
リット光像の中心線部分に欠陥があるとき、色と濃度の
変化である「色むら」を有するスリット光像となって見
える。
【0013】実験からラインセンサの姿勢(または受光
位置)を、感光層表面の蛍光灯(白色拡散光源)のスリッ
ト光像の中心線部分からの反射光を受光する第2検出姿
勢(スリット光中心線受光位置)P2に設定すること
で、感光層03の各膜厚の変化05a,06aや層中の不
純物07により発生する欠陥検出信号が得られることを
確認した。 実験から前記第2検出姿勢P2ではスリット
光像の検出信号は、センサの信号レンジの半分程度(4
Vピークに対して2V程度)のレベルが得られた。前記
第2検出姿勢(スリット光中心線受光位置)P2では、
欠陥検出信号は図13に示すように、正常感光層からの
反射散乱光Rのレベルに対して高いレベル09と低いレ
ベル010が発生するが、これに対しては、信号抽出回
路を設け、正方向の閾値T2と負方向の閾値T3を設定し
て欠陥検出信号を抽出することが可能である。なお、帯
状の白色拡散光を被検査体表面に照射してその表面層か
らの前記帯状光の反射光量により表面層の欠陥を検出す
る方法は、前記感光体表面の感光層の欠陥検出以外の種
々の表面層の欠陥検出に利用することができる。
【0014】本発明は前述の確認事項、すなわち光量分
布の均一な帯状の白色拡散光を用いることにより表面層
の各種欠陥を容易に検出できるという事実に鑑み、表面
層の欠陥を高精度で容易に検出することができ、しかも
光源装置の構成が簡素な表面層欠陥検出装置を提供する
ことを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明の
構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易
にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだ
ものを付記している。なお、本発明を後述の実施例の符
号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易に
するためであり、本発明の範囲を実施例に限定するため
ではない。前記課題を解決するために、本発明の表面層
欠陥検出装置は、基材(2)とその表面に形成された表
面層(3)とを有する被検査体(1)の表面に検査用の
帯状光を照射する光照射装置(K)と、前記表面層
(3)からの前記帯状光の反射光量を検出する多数の受
光素子(Si)が直線に沿って配置されたラインセンサ
(S)と、このラインセンサ(S)と前記被検査体
(1)とを前記多数の受光素子(Si)が列設された方
向(X)と垂直な方向(Z)に相対的に移動させる移動
装置とを備え、前記ラインセンサ(S)によって検出さ
れる前記表面層(3)からの反射光量により表面層欠陥
を検出する表面層欠陥検出装置において、前記光照射装
置(K)の出射する帯状光を白色拡散光とし、前記ライ
ンセンサ(S)の受光視野を前記被検査体(1)表面上
の前記帯状光の長手方向に伸びる境界線部分に設定した
ことを第1の特徴とする。
【0016】また、本発明の表面層欠陥検出装置は、基
材(2)とその表面に形成された透光性の表面層(3)
とを有する被検査体(1)の表面に検査用の帯状光を照
射する光照射装置(K)と、前記表面層(3)からの前
記帯状光の反射光量を検出する多数の受光素子(Si)
が直線に沿って配置されたラインセンサ(S)と、この
ラインセンサ(S)と前記被検査体(1)表面とを前記
多数の受光素子(Si)が列設された方向(X)と垂直
な方向(Z)に相対的に移動させる移動装置とを備え、
前記ラインセンサ(S)によって検出される前記表面層
(3)からの反射光量により表面層欠陥を検出する表面
層欠陥検出装置において、前記光照射装置(K)の出射
する帯状光を白色拡散光とし、前記ラインセンサ(S)
の受光視野を前記被検査体(1)表面上の前記帯状光の
長手方向に伸びる中心線の位置に設定したことを第2の
特徴とする。
【0017】さらに、本発明の表面層欠陥検出装置は、
基材(2)とその表面に形成された表面層(3)とを有
する被検査体(1)の表面に検査用の帯状光を照射する
光照射装置(K)と、前記表面層(3)からの前記帯状
光の反射光量を検出する多数の受光素子(Si)が直線
に沿って配置されたラインセンサ(S)と、このライン
センサ(S)と前記被検査体(1)表面とを前記多数の
受光素子(Si)が列設された方向(X)と垂直な方向
(Z)に相対的に移動させる移動装置とを備え、前記ラ
インセンサ(S)によって検出される前記表面層(3)
からの反射光量により表面層欠陥を検出する表面層欠陥
検出装置において、前記光照射装置(K)の出射する帯
状光を白色拡散光とし、前記ラインセンサ(S)の姿勢
を調整可能に支持するとともに、ラインセンサ(S)の
姿勢をその受光視野が前記被検査体(1)表面上の前記
帯状光の長手方向に伸びる境界線部分に設定された第1
検出姿勢(P1)および前記受光視野が前記被検査体
(1)表面上の前記帯状光の長手方向に伸びる中心線の
位置に設定された第2検出姿勢(P2)に選択的に保持
するラインセンサ支持装置(U)を設けたことを第3の
特徴とする。
【0018】前記第1,2,または3の各特徴を有する
本発明において帯状の白色拡散光を出射する光照射装置
(K)は、拡散面の照度が高く光量分布の均一性が良好
で且つ低コストで容易に入手できる蛍光灯(16)とこ
の蛍光灯(16)からの出射光を帯状光とするスリット
(18a)とから構成することができる。また、前記帯
状の白色拡散光を出射する光照射装置(K)は、ハロゲ
ン光源に基端側を対向させたファイバー束の先端をライ
ン状に配置し、そのライン状のファイバー束先端に近接
して表面を散乱処理したシリンダーレンズ等による完全
拡散板を配置した構成とすることもできる。
【0019】
【作用】前記第1の特徴を備えた本発明の表面層欠陥検
出装置によれば、帯状の白色拡散光が前記被検査体
(1)表面に照射される。そして、前記ラインセンサ
(S)はその受光視野が前記被検査体(1)表面上の前
記帯状光の長手方向に伸びる境界線部分に設定されてい
る。前記被検査体(1)表面に照射された白色拡散光
は、前記基材(2)表面とその表面に形成された表面層
(3)により反射される。この場合、表面層(3)表面
の前記帯状光の境界線部分上の凸凹の存在、または表面
層(3)が全て剥離してその下の基板(2)が露出した
ような欠陥の存在は、ラインセンサ(S)の各受光素子
(Si)による光量検出信号の異常として(すなわち、
欠陥検出信号として)検出される。
【0020】また、本発明の第2の特徴を備えた表面層
欠陥検出装置は、基材(2)とその表面に形成された透
光性の表面層(3)とを有する被検査体の検査をするの
に使用される。前記第2の特徴を備えた本発明の表面層
欠陥検出装置によれば、帯状の白色拡散光が前記被検査
体(1)表面に照射される。そして、前記ラインセンサ
(S)はその受光視野が前記被検査体(1)表面上の前
記帯状光の長手方向に伸びる中心線の位置に設定されて
いる。前記被検査体(1)表面に照射された白色拡散光
は、前記基材(2)表面とその表面に形成された透光性
の表面層(3)により反射される。この場合、表面層
(3)を形成する透光性の層(例えば電荷発生層
(5)、電荷輸送層(6)等)の各膜厚の変化や各層中
の不純物の存在は、ラインセンサ(S)の各受光素子
(Si)による光量検出信号の異常として(すなわち、
欠陥検出信号として検出される。
【0021】また、前記第3の特徴を備えた本発明は、
帯状の白色拡散光が前記被検査体(1)表面に照射され
る。そして、前記ラインセンサ(S)はラインセンサ支
持装置(U)により、その受光視野が前記被検査体
(1)表面上の前記帯状光の長手方向(X)に伸びる境
界線部分に設定された第1検出姿勢(P1)および前記
受光視野が前記被検査体(1)表面上の前記帯状光の長
手方向(X)に伸びる中心線の位置に設定された第2検
出姿勢(P2)に選択的に保持される。前記第1検出姿
勢(P1)においては、表面層(3)表面の前記帯状光
の境界線部分上の凸凹の存在、または表面層(3)が全
て剥離してその下の基板(2)が露出したような欠陥の
存在は、ラインセンサ(S)の各受光素子(Si)によ
る光量検出信号の異常として(すなわち、欠陥検出信号
として)検出される。また、被検査体(1)が基材
(2)とその表面に積層された多層構造の透光性の表面
層(3)とを有する場合、前記第2検出姿勢(P2)に
おいては、表面層(3)を形成する透光性の各層(例え
ば電荷発生層(5)、電荷輸送層(6)等)の各膜厚の
変化や各層(5,6)中の不純物の存在は、ラインセン
サ(S)の各受光素子(Si)による光量検出信号の異
常として(すなわち、欠陥検出信号)として検出され
る。
【0022】
【実施例】次に本発明の表面層欠陥検出装置の一実施例
を図面を用いて説明する。図1,図2,図3は表面層欠
陥検出装置の一実施例の説明図で、図1は概略斜視図、
図2,3は図1の平面図である。そして、図2は本実施
例の表面欠陥検出装置のラインセンサSが第1検出姿勢
P1(後述)に保持されている状態を示す図であり、図
3は第2検出姿勢P2(後述)に保持されている状態を
示す図である。図1,2,3において、被検査体として
の感光体ドラム1は、前記図11に示す感光体01と略
同様の構成を備えており、円筒状のアルミ基材2とその
表面に形成された多層構造の有機質の透光性の感光層
(表面層)3とから構成されている。そして、感光層3
は図2,3に示すように、前記アルミ基材2表面に順次
積層されたアンダーコート層4,電荷発生層5、および
電荷輸送層6から構成されている。前記感光体ドラム1
を支持するドラム支持装置Dは、ケース11を備えてい
る。ケース11上面には、ドラム支持部材12が回転可
能に支持されている。ドラム支持部材12の上面には前
記感光体ドラム1が装着されるドラム装着部が形成され
ており、下面には歯車13が設けられている。前記ケー
ス11内には、ステッピングモータ14が収納されてお
り、ステッピングモータ14の出力軸に固定された駆動
歯車15は、前記歯車13と噛み合っている。したがっ
て、前記ドラム支持部材12に装着された感光体ドラム
1は、前記ステッピングモータ14により一定回転速度
で回転駆動されるようになっている。
【0023】前記感光体ドラム1表面にその軸線に平行
な検査用の帯状光(スリット光)を照射する光照射装置
Kは白色拡散光源としての蛍光灯16と、反射鏡17
と、スリット形成板18とから構成されている。スリッ
ト形成板18にはスリット18aが形成されている。光
照射装置Kは、前記スリット18aから出射した白色拡
散光の帯状光(以下、「スリット光」ともいう)を前記
ドラム支持部材12に装着された感光体ドラム1表面
に、前記感光ドラム1の軸線と平行に照射するように配
置されている。本実施例では、前記スリット18aから
感光体ドラム1表面までの距離は約100mm、スリッ
ト光の縦幅は約15mm、φ84mmの感光体ドラム1
表面でのスリット光の横幅は約5mmに設定されてい
る。蛍光灯は一般に、拡散面の照度が高く光量分布の均
一性が良好であるので、本発明で使用する光源として適
している。
【0024】実験により、感光層3の検査に使用する蛍
光灯の種類としては、演色性改善のために用いられる3
波長域発光管に対して、分光分布の比較的広い白色蛍光
灯がはよい。これは、3波長域発光管の分光分布が3種
類の波長に集中しているため、感光層の表面と、下層の
感光層の表面による干渉光が発生しやすく信号上ノイズ
となって表れるためである。これに対して白色蛍光灯は
分光分布が比較的広く分布しており、干渉光の発生が少
ない。感光体ドラム1表面での前記スリット光の境界部
の反射光により感光体ドラム表面での微妙な凸凹を感度
よく検出するためには完全な拡散光源であることが望ま
しく、また、故障信号の感度向上のために、前記境界線
部分のコントラストは強いほど良い。これには蛍光灯ス
リット光装置の背面反射板12は艶消し黒塗装などの無
反射処理を行い背面反射板による2次反射を押さえると
よく、さらに市販のアパチャー管蛍光灯のような背面方
向の照度分布が小さく、前面開口部の光量の高いものを
用いるのがよい。センサ信号レベルを向上させるため
に、蛍光灯光源には商用周波数点灯や高周波点灯方式に
比べ直流点灯方式が好ましい。実験によれば直流点灯方
式は、商用周波数点灯に比べ約10%照度が向上した。
【0025】ラインセンサ支持装置Uにより互いに直交
するX,Y,Z軸回りに姿勢調整可能に支持されたライ
ンセンサSは、その長手方向(すなわち、X軸)に沿っ
て配置された2の12乗=4096個の受光素子Si(i
=1,2,…4096)(図2,3参照)とこれらの各
受光素子Siに前記感光体ドラム1表面に照射されたス
リット光像を結像させる縮小光学系Saとから構成され
ている。
【0026】前記ラインセンサ支持装置Uは、ラインセ
ンサSの長手方向に延びるX軸回りに回転調整される回
転テーブル21を備えている。回転テーブル21上に
は、ラインセンサSの光軸に平行なY軸および前記X軸
に垂直な軸回りに揺動可能なZ軸揺動テーブル22がZ
軸回りの姿勢を調整可能に支持されている。前記Z軸揺
動テーブル22上には、ラインセンサSの光軸に平行な
Y軸回りに揺動可能なY軸揺動テーブル23がY軸回り
の姿勢を調整可能に支持されている。したがって、ライ
ンセンサ支持装置Uは、ラインセンサSの姿勢をその受
光視野が前記感光体ドラム1表面上の前記スリット光像
の長手方向に伸びる境界線部分の位置に設定された図2
に示す第1検出姿勢(スリット光境界線受光姿勢)P1
および前記受光視野が前記感光体ドラム1表面上の前記
スリット光像の長手方向に伸びる中心線部分に設定され
た図3に示す第2検出姿勢(スリット光中心線受光姿
勢)P2に選択的に保持する機能を有している。
【0027】前記ラインセンサSの検出姿勢の調整精度
は検査面(感光体ドラム表面)上のセンサ分解能の10
倍程度あればよく、姿勢調整の分解能及び2箇所の受光
視野(ラインセンサSの前記第1または第2検出姿勢の
受光視野)の位置の繰り返し精度は、φ84の被検査ド
ラム(感光体ドラム)1を光学倍率5倍程度で受光する
場合において0.01度程度であり、これらは3軸回り
の姿勢調整可能な市販の自動ステージで容易に実現でき
る。ラインセンサSと光照射装置Kとの位置関係は、図
2,3に示すように、光照射装置Kの投光角度24とラ
インセンサSの受光角度25を等しくする。これによ
り、正反射光受光の位置となり光照射装置Kのスリット
光の感光層3に写像されるスリット光像をラインセンサ
Sが受光することができる。前記角度24,25として
は5度〜60度程度まで配置可能であるが、特に10〜
20度程度が欠陥を検出し易い。
【0028】図4は前記図1,2,3に示した感光層欠
陥検出装置の回路部分すなわち欠陥信号抽出回路Eの説
明図である。図4において、ラインセンサSの前記40
96(2の12乗)個の各受光素子Si(i=1〜409
6)で検出した検出光量信号は、A/D(アナログ/デ
ジタル)変換器31に入力されている。A/D変換器3
1は、入力信号(前記検出光量信号)を6ビットのデジ
タル信号、すなわち2の6乗=64レベルのデジタル光
量検出信号Vi(i=1〜4096)に変換して加算器3
2に出力している。
【0029】加算器32は、前記A/D変換器31から
入力される各受光素子Siのデジタル光量検出信号とラ
ッチ33の出力信号とを加算して前記ラッチ33に出力
している。ラッチ33は、本実施例では18ビットのメ
モリにより構成されており、前記2の12乗個の各受光
素子Si(i=1〜4096)が出力する6ビットのデジ
タル光量検出信号Viを1ライン分記憶できるように構
成されている。前記加算器32およびラッチ33は、前
記ラインセンサSの駆動信号と同周期のサンプリングク
ロック信号34によって作動し、ラッチ33には前記受
光素子Siの1主走査ライン分の光量検出信号Viの総和
ΣViがラッチされるように構成されている。
【0030】また、ラッチ33は、主走査ラインの1ラ
イン毎の走査開始信号であるスタートパルス35をカウ
ントするカウンタ36が「1」をカウントする毎にラッ
チ33のラッチ信号をシフトレジスタ37に出力すると
ともにラッチデータがリセットされるように構成されて
いる。したがって、前記カウンタ36が「1」をカウン
トする毎にシフトレジスタ37には、常に受光素子Si
の1ライン分の検出光量の総和が出力される。
【0031】前記カウンタ36の出力信号はレジスタ3
8にも入力されている。このレジスタ38はカウンタ3
6からの入力信号に応じて、前記受光素子Siの1ライ
ン分の検出光量の総和が入力された前記シフトレジスタ
37の保持データを12ビット分下位側にシフトさせる
機能を有している。前記保持データが12ビット分下位
側にシフトされたシフトレジスタ37の保持データは、
前記4096(2の12乗)個の各受光素子Siが検出
した検出光量の平均値Vaとなる。
【0032】なお、本実施例では、主走査ラインを1ラ
イン分走査する毎に各受光素子Siの検出光量の平均値
Vaがシフトレジスタ37に保持されるように構成され
ているが、前記平均値Vaは、主走査ラインをnライン
分走査する毎にシフトレジスタ37に保持されるように
構成することも可能である。たとえば、前記平均値Va
が、主走査ラインを4ライン分(2の2乗ライン分)走
査する毎に検出されるように構成することが可能であ
る。この場合、前述の本実施例において、ラッチ33の
メモリは20ビット構成とし、前記カウンタ36は4ラ
インカウントする毎にラッチ33およびレジスタ38に
信号を出力するように構成し、シフトレジスタ37の下
位側へのシフトを14ビットとすればよい。このような
構成とすることにより、シフトレジスタ37が出力する
前記平均値Vaは、主走査ラインの4ライン分の検出光
量の平均値とすることができる。
【0033】前記A/D変換器31の出力する各受光素
子Siのデジタル検出光量信号Viおよび前記シフトレジ
スタ37の出力する検出光量の平均値Vaは、減算器3
9に入力されている。減算器39は入力信号Vi,Vaの
差Vi−Vaを出力しており、Vi−Vaは、比較器C1,
C2に入力されている。比較器C1,C2には閾値メモリ
M1,M2の出力信号が入力されている。閾値メモリM1
には、閾値T11,T12,…T1n(n=4096)、および閾
値T21,T22,…T2n(n=4096)が記憶されている。
閾値T11,T12,…T1n(n=4096)は前記ラインセン
サSが前記第1検出姿勢(スリット光境界線受光姿勢)
P1に在るときの各受光素子Siの前記6ビットのデジタ
ル検出光量信号Viと比較されるプラス側の6ビットの
閾値であり、閾値T21,T22,…T2n(n=4096)は前
記ラインセンサSが前記第2検出姿勢(スリット光中心
線受光姿勢)P2に在るときの各受光素子Siの前記6ビ
ットのデジタル検出光量信号Viと比較されるプラス側
の6ビットの閾値である。
【0034】閾値メモリM2には、閾値T31,T32,…
T3n(n=4096)が記憶されている。閾値T31,T32,
…T3n(n=4096)は前記ラインセンサSが前記第2検
出姿勢(スリット光境界線受光姿勢)P2に在るときの
各受光素子Siの6ビットのデジタル検出光量信号Viと
比較されるマイナス側の6ビットの閾値である。前記各
閾値T11,T12,…T1n(n=4096)、閾値T21,T2
2,…T2n(n=4096)、および閾値T31,T32,…T3
n(n=4096)は、検査対象となる感光体ドラム1と略
同様に構成された欠陥の無い感光体ドラム表面の検出光
量信号に対応して設定された閾値である。
【0035】前記各閾値メモリM1,M2は、前記ライン
センサSの検出姿勢に応じた閾値選択信号A(図4参
照)、および前記サンプリングクロック信号34と同周
期の読出クロック信号Bによって各閾値T1i(i=1,
2,…,n、n=4096),またはT2i,T3iが読み
出されるように構成されている。すなわち、閾値選択信
号Aが前記第1検出位置P1に対応する「0」のときに
は閾値メモリM1から6ビットの閾値T1iが読み出さ
れ、閾値メモリM2からは「0」が出力される。また、
閾値選択信号Aが前記第2検出位置P2に対応する
「1」のときには閾値メモリM2から6ビットの閾値T2
iが読み出され、閾値メモリM2からは閾値T3iが出力さ
れる。
【0036】前記比較器C1は、入力されたVi−Vaに
一定値Voを加算して得られるVi−Va+Voと閾値メモ
リM1から呼び出される閾値T1iまたはT2iとの差Vi−
Va−Vo−T1i(またはT2i)を算出し、その算出値を
欠陥判別回路H1に出力している。欠陥判別回路H1は、
前記算出値が正の場合には欠陥検出信号を出力するよう
に構成されている。また、前記比較器C2は、入力され
たVi−Vaに一定値Voを加算して得られるVi−Va+
Voと閾値メモリM2から呼び出される閾値T3iとの差V
i−Va−Vo−T3iを算出し、その算出値を欠陥判別回
路H2に出力している。欠陥判別回路H2は、前記算出値
が負の場合には欠陥検出信号を出力するように構成され
ている。 前記符号32〜38で示された構成要素から
検出物理量平均値算出手段(すなわち、検出光量平均値
算出手段)E1が構成され、また、前記シフトレジスタ
37により検出物理量平均値記憶手段(すなわち、検出
光量平均値記憶手段)が構成されている。また、前記符
号31〜39,C1,C2,H1,H2,M1,M2等で示さ
れた構成要素から前記欠陥信号抽出回路Eが構成されて
いる。
【0037】次に前述の構成を備えた本発明の一実施例
の作用を説明する。前記光照射装置Kの白色拡散光源と
しての蛍光灯16からの出射光はスリット18aにより
前記ラインセンサSの受光素子Si列の方向と平行な帯
状のスリット光として前記感光体ドラム1表面に照射さ
れる。この状態で、前記ラインセンサSの受光視野を前
記感光体ドラム1表面上の前記帯状のスリット光の長手
方向に伸びる境界線部分に設定する。すなわち、ライン
センサSを第1検出姿勢P1に保持する。そして、ライ
ンセンサ3により感光体ドラム1表面からスリット光の
反射散乱光を受光して主走査を行うとともに、前記ドラ
ム支持装置Dのドラム支持部材12を回転させることに
より感光体ドラム1表面とラインセンサSとを副走査方
向に相対的に移動させる。本実施例では走査速度として
は、主走査が1KHz程度、副走査が0.2回転/秒程
度である。 前記感光体ドラム1表面に照射された帯状
の白色拡散光(スリット光)は、前記基材2表面とその
表面に積層された多層構造の透光性の感光層3により反
射される。ラインセンサSが第1検出姿勢P1に保持さ
れている場合、感光層3表面の前記帯状のスリット光の
長手方向に延びる境界線部分上の凸凹の存在、または感
光層3が全て剥離してその下の基板2が露出したような
欠陥の存在により、ラインセンサSの各受光素子Siに
よる光量検出信号が変化する。
【0038】すなわち図4から分かるように、感光体ド
ラム1表面のスリット光の境界線部分からの反射光量
は、ラインセンサSの各受光素子Siによって検出さ
れ、順次A/D変換器31によってデジタル検出光量信
号Viに変換される。前記A/D変換器31から加算器
32に入力される6ビットのデジタル検出光量信号の最
初の値V1(受光素子S1によって検出された第1ライン
のデジタル検出光量信号)は、ラッチ33の出力する1
8ビットの信号「00000000000000000
0」と加算される。このときの加算器32の出力信号は
V1であり、これはラッチ33にラッチされる。次に加
算器32に入力されるデジタル検出光量信号の値V2
(受光素子S2によって検出されたデジタル検出光量信
号)は前記ラッチ33の出力するデジタル検出光量信号
V1と加算される。このときの加算器32の出力信号は
V1+V2である。このようにして主走査ラインの1ライ
ン分の走査を行うとラッチ33には、主走査ラインの1
ライン分の検出光量信号の総和がラッチされる。
【0039】前記主走査ラインの1ライン分の走査が終
了して次のラインすなわち第2ラインの走査が開始され
ると、走査開始信号であるスタートパルス35をカウン
トするカウンタ36が「1」をカウントしてラッチ33
およびレジスタ38に信号を出力する。このカウンタ3
6の出力信号により、ラッチ33のラッチ信号(前記主
走査ラインの1ライン分の検出光量信号の総和)はシフ
トレジスタ37に出力されるとともに前記ラッチ33に
保持された信号はリセットされる。したがって、前記カ
ウンタ36が「1」をカウントする毎にシフトレジスタ
37には、常に受光素子Siの1ライン分の検出光量の
総和が出力される。
【0040】前記カウンタ36の出力信号が入力された
レジスタ38は、前記受光素子Siの1ライン分の検出
光量の総和が入力されたシフトレジスタ37の保持デー
タを12ビット分だけ下位側にシフトさせる。前記保持
データが12ビット分下位側にシフトされたシフトレジ
スタ37の保持データは、前記4096(2の12乗)
個の各受光素子Si(i=1〜4096)が検出した1
ライン分の検出光量Vi(i=1〜4096)の平均値Va
(=ΣVi/4096)となる。
【0041】一方前記主走査ラインの最初の1ライン分
のデジタル検出光量信号Viは、前記加算器32に入力
されるとともに、減算器39にも入力されている。とこ
ろが、前記主走査ラインの最初の1ライン分の走査中
は、前記シフトレジスタ37の出力は0である。したが
って、最初の1ラインの走査中の減算器39の出力は、
Vi−0となる。この最初の1ラインの走査によって得
られる欠陥判別回路H1の欠陥判別信号は本実施例では
無視することにする。この場合最初の1ラインの走査で
は、そのラインの欠陥判別は行われないことになるが、
感光体ドラム1を一回転させて、さらにもう1ライン分
回転させて欠陥判別を行うことにより、前記最初の1ラ
インの欠陥判定を行うことができる。
【0042】主走査ラインの2ライン目以降の走査にお
いては、減算器39には、A/D変換器31からのデジ
タル検出光量信号Viおよび1ライン前の検出光量の平
均値Vaが入力される。この場合例えば、第m−1ライ
ンの走査によって図5に示すデジタル検出光量信号の平
均値Va,m-1が得られ、第mラインの走査によって図5
に示すデジタル検出光量信号Vi,mが得られる。また、
第n−1ラインの走査によって図5に示すデジタル検出
光量信号の平均値Va,n-1が得られ、第nラインの走査
によって図5に示すデジタル検出光量信号Vi,nが得ら
れる。この図5に示す場合、第mラインの走査のときに
シフトレジスタ37から出力される感光層3の反射光量
の平均値Va,m-1は、第nラインの走査のときにシフト
レジスタ37から出力される反射光量の平均値Va,n-1
よりも大きいことになる。
【0043】この場合、感光体ドラム1の第mラインの
走査を行う部分の近傍と、第nラインの走査を行う部分
の近傍とは反射光量の平均値が異なることを意味してい
る。このような場合には、第mラインの走査によって得
られるデジタル検出光量信号Vi,mと、第nラインの走
査によって得られるデジタル検出光量信号Vi,nに対し
て、同一の閾値を適用して欠陥判定を行うことはできな
い。
【0044】そこで、前記減算器39により全受光素子
Si(i=1,2,…,4096)に対してVi−Vaを
算出すると、前記第m,nラインのデジタル検出光量信
号Vi,m,Vi,nに対して図6A,6BのようなデータV
i,m−Va,m-1,Vi,n-Va,n-1が得られる。但し、前記V
a,m-1およびVa,n-1は、それぞれ第m−1ライン目およ
び第n−1ライン目の各受光素子Siのデジタル検出光
量信号の平均値である。
【0045】減算器39の出力するVi−Vaは比較器C
1,C2に入力される。前記感光体ドラム1が前記第1検
出位置に保持されている場合、前記閾値選択信号Aが前
記第1検出位置P1に対応する「0」であり、このとき
には閾値メモリM1から6ビットの閾値T1iが読み出さ
れ、閾値メモリM2からは0が出力される。この場合、
比較器C1は、減算器39からの入力信号Vi−Vaに一
定値Voを加えた値すなわちVi−Va+Voと、閾値メモ
リM1からの入力信号T1iとを比較する。前記一定値Vo
を加える理由は、比較器C1で閾値T1iと比較する検出光
量の値をプラスの値に統一するとともに、閾値T1iのデ
ータの値をプラスの値に統一するためである。
【0046】比較器C1により全受光素子Si(i=1,
2,…,4096)に対してVi−Va+Voを算出する
と、前記第m,nラインのデジタル検出光量信号Vi,
m,Vi,nに対して図7A,7Bに実線で示すようなデー
タVi,m−Va,m-1+VoおよびVi,n-Va,n-1+Voが得
られる。この図7Aおよび7Bに示すデータVi,m−V
a,m-1+VoおよびVi,n-Va,n-1+Voは、前記感光体ド
ラム1の第mラインの走査を行う部分の近傍と、第nラ
インの走査を行う部分の近傍との反射光量の平均値のバ
ラツキを補正したデジタル検出光量信号である。この反
射光量の平均値のバラツキを補正した図7A,7Bに示
すデジタル検出光量信号Vi,m−Va,m-1+VoおよびV
i,n-Va,n-1+Voに対しては、同一の閾値T1i(図7
A,7Bの点線参照)を適用して欠陥判定を行うことが
できる。
【0047】比較器C1は、減算器39から入力される
各受光素子Si毎に入力される信号Vi−VaにVoを加え
た値Vi−Va+Voと、前記各受光素子Siに対応して閾
値メモリM1から読みだされた閾値T1iとの差であるVi
−Va+Vo−T1i(図7A,7B参照、但し、図7A,
7Bにおいては、第mラインおよび第nラインのViの
値には添字「,m」および「,n」が付記され、第m−1ラ
インおよび第n−1ラインのVaの値には添字「,m-1」
および「,n-1」が付記されている。)に応じた信号を欠
陥判別回路H1に出力する。図7A,7Bから分かるよ
うにVi−Va+VoがT1iよりも小さい場合はVi−Va
+Vo−T1iが負の値となるが、大きい場合はVi−Va
+Vo−T1iが正の値となる。比較器C1は、前記Vi−
Va+Vo−T1iの値が負の場合は「0」を出力し、正の
場合は「1」を出力する。欠陥判別回路H1は、比較器
C1の出力信号が「0」の場合には「0」を、正の場合
には「1」を記憶する。すなわち、欠陥判別回路H1
は、各受光素子Siの検出信号を2値化して記憶する。
【0048】図8A,8Bは、比較器C1の出力信号を
2値化した信号の説明図であり、前記図7A,7Bの信
号から得られる信号である。前記比較器C1の出力信号
が正の値の場合すなわち欠陥判別回路H1が「1」を記
憶している部分に対応する感光体ドラム1の感光層3に
は欠陥が存在することを意味する。そして、その欠陥は
各受光素子Si毎に検出されるので、欠陥部分の面積の
大きさ等も判別することができる。
【0049】なお、ラインセンサSが前記第1検出姿勢
P1に保持されている場合、感光層3表面の凹凸の存在
に応じて各受光素子Siのデジタル検出光量信号は正の
方向に変化し、負の方向に変化する欠陥検出信号は表れ
ない。したがって、この第1検出姿勢P1でのラインセ
ンサSによる光量測定においては、負の方向の閾値は不
要であるので、前記閾値メモリM2から出力される閾値
は0となるように設定されている。
【0050】前述のようにして、ラインセンサSを前記
第1検出姿勢P1に保持した状態で感光体ドラム1を1
回転以上させてその表面の全面を検査した後、前記ライ
ンセンサ支持装置Uの回転テーブル21を回転させて、
前記ラインセンサSの受光視野を前記感光体表面上の前
記帯状のスリット光の長手方向に伸びる中心線に設定す
る。すなわち、ラインセンサSを第2検出姿勢P2に保
持する。ラインセンサSがこの第2検出姿勢P2に保持
されている場合、感光層3を形成する透光性の各層(例
えば電荷発生層4,6、電荷輸送層5等)の各膜厚の変
化や各層中の不純物の存在は、ラインセンサSの各受光
素子Siによる光量検出信号の異常として(すなわち、
欠陥検出信号として)検出される。
【0051】ラインセンサSが第2検出姿勢P2に保持
されている場合も、前記第1検出姿勢P1に保持されて
いる場合と同様に、減算器39の出力信号はVi−Vaと
なる。なお、この第2検出姿勢P2の場合、閾値選択信
号Aが前記第2検出位置P2に対応する「1」となって
おり、このときには閾値メモリM2から6ビットの閾値
T2iが出力され、閾値メモリM2からは閾値T3iが出力
される。この場合、比較器C1は、減算器39からの入
力信号Vi−Vaに一定値Voを加えた値すなわちVi−V
a+Voと、閾値メモリM1からの入力信号T2iとを比較
する。また、比較器C2は、減算器39からの入力信号
Vi−Vaに一定値Voを加えた値すなわちVi−Va+Vo
と、閾値メモリM2からの入力信号T3iとを比較する。
【0052】比較器C1,C2では全受光素子Si(i=
1,2,…,4096)に対してVi−Va+Voが算出
され、前記第m,nラインのデジタル検出光量信号Vi,
m,Vi,nに対して図9A,9Bに実線で示すようなデー
タVi,m−Va,m-1+VoおよびVi,n-Va,n-1+Voが得
られる。この図9A,9Bに示す第m,nラインのデー
タVi,m−Va,m-1+VoおよびVi,n-Va,n-1+Voは、
前記感光体ドラム1の第mラインの走査を行う部分の近
傍と、第nラインの走査を行う部分の近傍との反射光量
の平均値のバラツキを補正したデジタル検出光量信号で
ある。この反射光量の平均値のバラツキを補正した各ラ
イン(第mラインおよび第nライン)のデジタル検出光
量信号Vi,m−Va,m-1+VoおよびVi,n-Va,n-1+Vo
に対しては、同一の閾値T2i,T3i(図9A,9Bの点
線参照)を適用して欠陥判定を行うことができる。
【0053】すなわち、比較器C1は、減算器39から
入力される各受光素子Si毎に入力される信号Vi−Va
にVoを加えた値Vi−Va+Voと、前記各受光素子Si
に対応して閾値メモリM1から読みだされた閾値T2iと
の差であるVi−Va+Vo−T2i(図9A,9B参照、
但し、図9A,9Bにおいては、第mラインおよび第n
ラインのViの値には添字「,m」および「,n」が付記さ
れ、第m−1ラインおよび第n−1ラインのVaの値に
は添字「,m-1」および「,n-1」が付記されている。)に
応じた信号を欠陥判別回路H1に出力する。また、比較
器C2は、前記信号Vi−Va+Voと、閾値メモリM2か
ら読みだされた閾値T3iとの差であるVi−Va+Vo−
T3iに応じた信号を欠陥判別回路H2に出力する。
【0054】図9A,9Bから分かるようにVi−Va+
VoがT2iよりも小さい場合はVi−Va+Vo−T2iが負
の値となるが、大きい場合はVi−Va+Vo−T2iが正
の値となる。比較器C1は、前記Vi−Va+Vo−T2iの
値が負の場合は「0」を出力し、正の場合は「1」を出
力する。欠陥判別回路H1は、比較器C1の出力信号が
「0」の場合には「0」を、正の場合には「1」を記憶
する。すなわち、欠陥判別回路H1は、各受光素子Siの
検出信号を2値化して記憶する。
【0055】また図9A,9Bから分かるように、Vi
−Va+VoがT3iよりも大きい場合はVi−Va+Vo−
T3iが正の値となるが、小さい場合はVi−Va+Vo−
T3iが負の値となる。比較器C2は、前記Vi−Va+Vo
−T3iの値が正の場合は「0」を出力し、負の場合は
「1」を出力する。欠陥判別回路H2は、比較器C1の出
力信号が「0」の場合には「0」を、正の場合には
「1」を記憶する。すなわち、欠陥判別回路H2は、各
受光素子Siの検出信号を2値化して記憶する。
【0056】図10A,10Bの上段のグラフは、比較
器C1の出力する2値化信号(閾値T2iとの比較によっ
て得られる信号)の説明図であり、図10A,10Bの
下段のグラフは、比較器C2の出力する2値化信号(閾
値T3iとの比較によって得られる信号)の説明図であ
る。そして、図10Aは前記図9Aの信号から得られる
信号であり、また、図10Bは前記図9Bの信号から得
られる信号である。前記各欠陥判別回路H1,H2が
「1」を記憶している部分(すなわち、比較器C1の出
力信号が正の値の部分および比較器C2の出力信号が負
の値の部分)に対応する感光体ドラム1の感光層3には
欠陥が存在することを意味する。そして、その欠陥は各
受光素子Si毎に検出されるので、欠陥部分の面積の大
きさ等も判別することができる。
【0057】なお、ラインセンサS1が第2検出姿勢P
2にあるときに検出される欠陥は、感光層3を形成する
透光性の各層(例えば電荷発生層4,6、電荷輸送層5
等)の各膜厚の変化や各層中の不純物の存在に基づく欠
陥である。
【0058】前記実施例では、光照射装置に白色散乱光
を出射する蛍光灯16とスリット18aとを用いてい
る。前記蛍光灯16は安価で市販されており、完全拡散
光を容易に出射させることができるので、光照射装置K
を低コストで製作することができる。また、前記実施例
では、感光体ドラム1表面に投影されるスリット光の像
の長手方向に延びる境界線部分と、中心線の位置との2
カ所にラインセンサSの受光視野を設定するので、感光
層3表面の凹凸を検出できるとともに、多層からなる感
光層3の微妙な膜厚の変化による前記「色むら」や「し
み」などの欠陥を検出することができる。さらに前記実
施例では、前記感光体ドラム1表面に照射されたスリッ
ト光像をラインセンサSの受光素子Siに結像させる手
段として縮小光学系Saを用いているので、装置の小型
化が可能となる。さらにまた、感光層3表面の帯状のス
リット光の長手方向に延びる境界線部分からの反射光を
検出することにより、感光層3の表面部分の欠陥を検出
し、前記スリット光の中心線部分からの反射光により感
光層3の内部の欠陥を検出できるので、欠陥種類の分類
が可能となる。
【0059】以上、本発明の感光層故障検出装置の実施
例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱
することなく、種々の小設計変更を行うことが可能であ
る。たとえば、本発明の対象となる感光体は、実施例で
示した鏡面加工された金属ドラム上に塗布された透光性
を持つ感光体に限るものではなく、レーザプリンタ用に
金属ドラム基板を粗面加工してある感光体ドラムであっ
ても、また金属ドラムに限らずシート状の基板に塗布さ
れた感光体であっても、また透光性のない皮膜であって
も、塗布された感光体が均一で鏡面状であるから、同様
に欠陥を検出することが可能である。また感光体表面に
限らず、基板上に均一に皮膜を設けた表面の欠陥検査に
も有効である。
【0060】
【発明の効果】前述の本発明は、検査用の帯状光として
分光分布の広い白色散乱光を用いるので、レーザ光を投
光して検出する方式のような干渉縞を発生することがな
く欠陥位置を容易に抽出することができる。前記白色散
乱光は、蛍光灯、または、ハロゲンランプおよび光散乱
板等を用いて容易に出射させることができる。したがっ
て、本発明は、表面層の欠陥を高精度で容易に検出する
ことができ、しかも光源装置の構成が簡素な表面層欠陥
検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は表面層欠陥検出装置の一実施例の概略
斜視図である。
【図2】 図2は同実施例の概略平面図で、ラインセン
サSが第1検出姿勢(受光視野が帯状光の境界線部分に
設定されている姿勢)に保持されている状態を示す図で
ある。
【図3】 図3は同実施例の概略平面図で、ラインセン
サSが第2検出姿勢(受光視野が帯状光の中心線部分に
設定されている姿勢)に保持されている状態を示す図で
ある。
【図4】 図4は同実施例の回路部分の説明図である。
【図5】 図5は同実施例においてラインセンサSが第
1検出姿勢P1に有るときの作用説明図で、各受光素子
Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,Vi,nと、
第m−1,n−1ラインの検出信号の平均値Va,m-1,
Va,n-1とを示す図である。
【図6】 図6は同実施例においてラインセンサSが第
1検出姿勢P1に有るときの作用説明図で、各受光素子
Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,Vi,nか
ら、第m−1,n−1ラインの検出信号の平均値Va,m-
1,Va,n-1を減算した値を示す図である。
【図7】 図7は同実施例においてラインセンサSが第
1検出姿勢P1に有るときの作用説明図であり、また、
各受光素子Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,
Vi,nから、第m−1,n−1ラインの検出信号の平均
値Va,m-1,Va,n-1を減算した値に一定値Voを加えた
値と、閾値T1iとを示す図で、比較器C1で比較される
信号の説明図である。
【図8】 図8は同実施例においてラインセンサSが第
1検出姿勢P1に有るときの作用説明図で、各受光素子
Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,Vi,nか
ら、第m−1,n−1ラインの検出信号の平均値Va,m-
1,Va,n-1を減算した値に一定値Voを加えた値から、
閾値T1iを減算した後整形して得られる欠陥検出信号、
すなわち比較器C1の出力信号の説明図である。
【図9】 図9は同実施例においてラインセンサSが第
2検出姿勢P2に有るときの作用説明図であり、また、
各受光素子Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,
Vi,nから、第m−1,n−1ラインの検出信号の平均
値Va,m-1,Va,n-1を減算した値に一定値Voを加えた
値と、閾値T2i,T3iとを示す図で、比較器C1,C2
で比較される信号の説明図である。
【図10】 図10は同実施例においてラインセンサS
が第1検出姿勢P1に有るときの作用説明図で、各受光
素子Siの第mおよびnラインの検出信号Vi,m,Vi,n
から、第m−1,n−1ラインの検出信号の平均値Va,
m-1,Va,n-1を減算した値に一定値Voを加えた値か
ら、閾値T2i,T3iを減算した後整形して得られる欠陥
検出信号、すなわち比較器C1,C2の出力信号の説明図
である。
【図11】 図11は感光体(被検査体)の表面層(感
光層)の欠陥状態とその欠陥部分での反射光との説明図
である。
【図12】 図12は感光体(被検査体)の表面層(感
光層)に照射された帯状の白色拡散光の長手方向に沿う
境界線部分からの反射光をラインセンサSの各受光素子
Siで検出したときの検出光量と、検出される欠陥の説
明図である。
【図13】 図13は感光体(被検査体)の表面層(感
光層)に照射された帯状の白色拡散光の長手方向に沿う
中心線部分からの反射光をラインセンサSの各受光素子
Siで検出したときの検出光量と、検出される欠陥の説
明図である。
【符号の説明】
1…被検査体(感光体ドラム)、2…基材、3…表面層
(感光層)、16…蛍光灯、18a…スリット、K…光
照射装置、P1…第1検出姿勢、P2…第2検出姿勢、S
…ラインセンサ、Si…受光素子、U…ラインセンサ支
持装置、X…帯状光(スリット光)の長手方向またはラ
インセンサSの長手方向(多数の受光素子Siが列設さ
れた方向)、Y…ラインセンサの光軸方向、Z…被検査
体1表面とラインセンサSとの相対的移動方向、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−54438(JP,A) 特開 平2−201142(JP,A) 特開 昭60−86405(JP,A) 特開 昭61−264209(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材とその表面に形成された表面層とを
    有する被検査体の表面に検査用の帯状光を照射する光照
    射装置と、前記表面層からの前記帯状光の反射光量を検
    出する多数の受光素子が直線に沿って配置されたライン
    センサと、このラインセンサと前記被検査体とを前記多
    数の受光素子が列設された方向と垂直な方向に相対的に
    移動させる移動装置とを備え、前記ラインセンサによっ
    て検出される前記表面層からの反射光量により表面層欠
    陥を検出する表面層欠陥検出装置において、 前記光照射装置の出射する帯状光を白色拡散光とし、前
    記ラインセンサの受光視野を前記被検査体表面上に写像
    される前記帯状光の長手方向に伸びる境界線部分に設定
    したことを特徴とする表面層欠陥検出装置。
  2. 【請求項2】 基材とその表面に形成された透光性の表
    面層とを有する被検査体の表面に検査用の帯状光を照射
    する光照射装置と、前記表面層からの前記帯状光の反射
    光量を検出する多数の受光素子が直線に沿って配置され
    たラインセンサと、このラインセンサと前記被検査体表
    面とを前記多数の受光素子が列設された方向と垂直な方
    向に相対的に移動させる移動装置とを備え、前記ライン
    センサによって検出される前記表面層からの反射光量に
    より表面層欠陥を検出する表面層欠陥検出装置におい
    て、 前記光照射装置の出射する帯状光を白色拡散光とし、前
    記ラインセンサの受光視野を前記被検査体表面上に写像
    される前記帯状光の長手方向に伸びる中心線の位置に設
    定したことを特徴とする表面層欠陥検出装置。
  3. 【請求項3】 基材とその表面に形成された表面層とを
    有する被検査体の表面に検査用の帯状光を照射する光照
    射装置と、前記表面層からの前記帯状光の反射光量を検
    出する多数の受光素子が直線に沿って配置されたライン
    センサと、このラインセンサと前記被検査体表面とを前
    記多数の受光素子が列設された方向と垂直な方向に相対
    的に移動させる移動装置とを備え、前記ラインセンサに
    よって検出される前記表面層からの反射光量により表面
    層欠陥を検出する表面層欠陥検出装置において、 前記光照射装置の出射する帯状光を白色拡散光とし、 前記ラインセンサの姿勢を調整可能に支持するととも
    に、ラインセンサの姿勢をその受光視野が前記被検査体
    表面上に写像される前記帯状光の長手方向に伸びる境界
    線部分に設定された第1検出姿勢および前記受光視野が
    前記被検査体表面上に写像される前記帯状光の長手方向
    に伸びる中心線の位置に設定された第2検出姿勢に選択
    的に保持するラインセンサ支持装置を設けたことを特徴
    とする表面層欠陥検出装置。
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