JP2005300512A - 表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低コストでこれまでと同等以上の被検査物表面の欠陥検出能力を備え検査速度を高速化できるようにする。
【解決手段】感光体ドラムなどの被検査物12を矢印D方向に回転させながら、光源11から光を照射し、その反射光をエリアセンサカメラの第1カメラ13とラインセンサカメラの第2カメラ14で撮像する。第1カメラ13で撮像した画像を反射光位置算出部16で反射光位置を算出し、この位置変動に基づいて追従制御部17により第2カメラ14の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように、第2カメラ14の位置を位置調整部15によって調整する。第1カメラ13と第2カメラ14との間の角度Eは、第1カメラ13による光の検出処理時間と追従制御部17による追従遅れ時間とに相当する角度とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出して被検査物の表面形状や表面欠陥の検査を行う表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来より、被検査物表面の表面形状や表面欠陥を検査するため、一様な照明手段からの投射光を被検査物表面に照射し、その正反射光や拡散反射光からなる反射光分布が得られる画像を用いて、物体表面の傷や凹凸および汚れ等を検出もしくは検査することが一般的に行われている。
特に、ロール紙やシート等の平面状に広がる物体や円筒状の物体においては、撮像素子としてラインセンサを用いて、物体の相対的な移動や回転によって副走査を行い、表面画像を得るのは一般的である。
例えば、図30は、従来の表面層欠陥検出装置の構成を説明する斜視図である。図30に示す表面層欠陥検出装置は、被検査体(感光体ドラム)100、蛍光灯101、スリット102、光照射装置K、ラインセンサS、ラインセンサ指示装置Uなどを備え、帯状光(スリット光)あるいはラインセンサSの長手方向(多数の受光素子が列設された方向)をXとし、ラインセンサSの光軸方向(副走査方向)をYとし、被検査体100の表面とラインセンサSとの相対的移動方向をZとしている。
この図30の表面層欠陥検出装置は、複写機内部の部品である感光体ドラムや帯電ローラのような円筒状の物体を被検査体100とし、蛍光灯101からライン状の光を被検査体100に照射すると共に、その被検査体100を回転させながら被検査体100より反射されるライン状の光をラインセンサSで検出し、その検出画像を画像処理することで欠陥検出を行っている(特許文献1参照)。
このような検出手段を用いた場合、表面の凹凸を検出するためには、反射光分布が正反射光により近い位置で画像を取得することが望ましい。これは正反射光に近いほど出力変化の勾配が大きくなることで、表面の凹凸による光量の変化が大きくなるためで、より微小に緩やかに変化する凹凸に対しても敏感に反応することができる(特許文献2参照)。この正反射光部分は輝線(Emission Line もしくは Reflection Line)とも呼ばれる。
また、自重で変形するような剛性の低いワークに対して、ワーク形状計測手段により形状を測定し、被検査面位置とその面情報から照明手段の照射角度および高さ位置が一定になるように制御することで、曲面形状に対応した表面の欠陥を検出する表面欠陥検査方法があった(特許文献3参照)。
さらに、感光体ドラムの製造ラインでは、直径や生産タクトの異なる数種類の感光体ドラムを一つの製造ラインで混合生産する場合がある。このように、感光体ドラムの種類が変われば、検査条件も当然異なってくる。例えば、感光体ドラムの直径が異なると、撮像系と被検査物であるドラムとの位置を調整し直す作業が必要となるため、被検査物支持ローラを被検査物の径に合わせて交換することで、数種類の径の被検査物を検査できるようにした表面層欠陥検出装置があった(特許文献4参照)。
さらに、図31は、輝線追従制御を用いた表面欠陥検出装置の構成説明図である。図31に示す表面欠陥検出装置は、ライン光源110、感光体ドラム111、輝線111a、ハーフミラー112、エリアセンサ113、ラインセンサ114、移動ステージ115、追従制御システム116、および検査システム117などを備えている。この装置を用いて輝線111aの追従制御を実現するため、ハーフミラー112により分割した反射光をエリアセンサ113で撮像して輝線111aの位置を計測し、追従制御システム116がその変動に応じて移動ステージ115を移動させ、検査用のラインセンサ114を輝線垂直方向(図31中のY方向)に位置制御していた(非特許文献1参照)。
特開平5―107197号公報,図1 特開平9−325120号公報 特開2002−214147号公報 特許第3144185号公報 日本機械学会主催 ロボティクス・メカトロニクス講演会'03(ROBOMEC2003) 講演論文集「輝線追従制御を用いた高感度外観検査技術」
しかしながら、このような従来の表面欠陥検出装置にあっては、上記特許文献1あるいは2の場合、被検査物の形状の歪みや、回転のムラや振動によって反射光の受光位置とラインセンサの相対位置が変動することで、センサに入力する光量の変化として検出され、この変化を表面凹凸として誤って検出してしまうことから、ラインセンサを適当な位置まで離してより感度を下げざるを得ないという問題があった。
また、近年のレーザプリンタなどが高画質・高密度化するのに伴って、微小化する欠陥(例えば、φ0.5mmで高さ5μm程度に緩やかに変化する凹凸欠陥)については、これまでの従来方式では安定して検出できなくなってきているという問題があった。
さらに、複写機等のリサイクルに伴う感光体や定着ローラ等の部品を再利用する場合には、回収した部品の機能や形状等を適正に評価する必要があるが、リサイクル部品には製造時に発生しない微妙な磨耗やこすれ傷等が存在するため、これまで以上に高精度に部品の表面形状を測定する必要があった。
そこで、非特許文献1では、直接反射光に近い高感度な位置で検査用のラインセンサ114を追従制御させることにより、従来の表面欠陥検出装置で問題となっていた検査物の形状の歪み、回転ムラ、あるいは振動による反射光の受光位置とラインセンサの相対位置が変動することによるセンサ入力光量の変化が抑えられて、従来ノイズに埋もれていた微小な画像変化を検出することが可能になった。
しかしながら、非特許文献1のような輝線追従制御を行うと、撮像や画像処理を行うことによる時間遅れ、およびサーボ系の動作遅れ等の影響によって追従偏差が発生してしまい、これにより追従精度が低下して、欠陥検出感度を十分に上げられないという問題があった。
そこで、被検査物の回転に伴う反射光分布の変化は回転角によりほぼ一定となることから、1回転目に輝線変化を検出し、その変化量を用いて2回転目に追従動作を行う制御方法も考えられる。しかし、この反射光分布の変化パターンは、把持時の接触状態に依存するため、毎回異なる特性となることから毎回測定する必要があり、毎回余分に回転させるとそれだけ検出時間が長くなるという問題があった。特に、大径被検査物を測定する場合については、1回の回転時間自体が長い上、さらに余分な回転が加わると検査時間が大幅に長くなってしまうという問題があった。
また、非特許文献1では、高速度カメラを用いて100Hzの撮像周期で輝線を検出することで、画像処理の遅れによる偏差を±25μmに抑えているが、一般的なNTSC方式のカメラを使う場合と比べると高価となり、今後さらに検出感度を高くしていくためには、より高速なカメラや高性能な画像処理装置が必要となり、高価格化せざるを得ないという問題があった。
さらに、非特許文献1では、図31に示すように、検査用のラインセンサ114と反射光分布測定用のエリアセンサ113との間で視野を一致させるためにハーフミラー112を用いているが、両センサへ光を確実に導くためには、これまで以上に被検査物に強い光を投射しなくてはならず、感光体ドラムなどの光疲労によるダメージが心配になる上、ハーフミラー112にゴミや埃が付着すると検査画像にノイズが出てしまうという問題があった。
これらをまとめると、近年の複写機の高画質化に伴って、感光体ドラムなどの表面の微小な凹凸欠陥に対する検出性能を向上させるため、従来のラインセンサによる表面画像検査機に対して、輝線追従制御技術を適用して、反射光の変化に対して高感度な状態を維持し、高精度な欠陥検出を行う装置を開発する必要があったが、(1)追従遅れによる性能向上の限界、(2)ハーフミラーに付着する埃、ゴミによる画像ノイズ、(3)ハーフミラーによる光量分割分を補うための投射光量の増加等の3つの課題が生じている。
そこで、上記(1)の課題は、画像入力および処理にかかる時間を含めると、実際に輝線情報を得るために画像取り込み時間+転送時間が必要となることから、2フレームの遅れが生じ、さらに画像処理にかかる時間や追従動作の遅れもありさらに遅れによる偏差が大きくなる。100μm振幅/秒の回転振れに対して2フレーム遅れた時の偏差をシミュレートし、その絶対値の最大値を示したのが図32である。通常のビデオレートである30Hzのカメラでは、画像入力遅れによる偏差のみで10μm程度の偏差が残ってしまうため、上記非特許文献1では、100Hzの高速度カメラを用いて処理を行うことで、偏差を3μm程度にまで抑えたが、実際には回転振れに高周波成分が含まれているため、実際に発生する偏差は前記シミュレーションより大きくなる。
また、上記(2),(3)の課題については、検査用ラインセンサと光量分布測定用エリアカメラに入射する反射光が同じ分布になることを保証するため、ハーフミラーを用いたことで発生した問題である。勿論、ハーフミラーを無くせば問題は解決するが、2台の撮像系の分布が異なってくると、輝線追従制御が行えなくなるという問題があった。
また、上記特許文献4では、感光体ドラムの種類に応じて撮像系と被検査物であるドラムとの位置を調整するため、被検査物の種類分のローラが必要となり、それらを手作業で交換しなければならないことから調整に時間がかかる上、ドラムの直径の変化しか対応できないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、低コストで、これまでと同等以上の被検査物表面の欠陥検出能力を備え、検査速度を高速化することができる表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、前記第2の撮像手段の位置を調整する位置調整手段と、前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように前記位置調整手段を追従制御させる追従制御手段と、を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の表面欠陥検査装置において、前記所定の角度差は、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しいことを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の表面欠陥検査装置において、前記反射光位置算出手段により順次得られる反射光位置の変化状況に基づいて、所定進み時間後の反射光位置を予測する反射光位置予測手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の表面欠陥検査装置において、前記反射光位置予測手段による進み時間と、前記第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項3または4に記載の表面欠陥検査装置において、前記反射光位置予測手段の進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、請求項3または4に記載の表面欠陥検査装置において、前記反射光位置予測手段の進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段を一定角回転した状態で前記追従制御手段による追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項5または6に記載の表面欠陥検査装置において、前記第2の撮像手段が2次元撮像手段であることを特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置において、前記被検査物表面に対して一方向から照射する照明手段を備え、該照明手段からの照明光が前記被検査物に対して平行光であることを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置において、前記第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させる撮像角度調整手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、請求項9に記載の表面欠陥検査装置において、前記撮像角度調整手段を有する撮像手段が2次元撮像手段であることを特徴とする。
また、請求項11にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、前記第2の撮像手段の位置を調整する第1の位置調整手段と、前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段と連動して移動し、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段と、前記第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出手段と、前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように前記第1の位置調整手段を追従制御させる追従制御手段と、を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように角度差を調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項12にかかる発明は、請求項11に記載の表面欠陥検査装置において、前記第1の撮像手段の位置を調整する第2の位置調整手段をさらに備え、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように前記第1の撮像手段の位置を自動調整することを特徴とする。
また、請求項13にかかる発明は、請求項11または12に記載の表面欠陥検査装置において、前記第3の撮像手段の位置を調整する第3の位置調整手段をさらに備え、前記追従制御手段により前記第1の位置調整手段と該第3の位置調整手段とを連動させて位置調整を行うことを特徴とする。
また、請求項14にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、前記第2の撮像手段の位置を調整する第1の位置調整手段と、前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段と連動して移動し、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段と、前記第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出手段と、前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に基づいて将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を目標位置として前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御手段と、を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項15にかかる発明は、請求項14に記載の表面欠陥検査装置において、前記追従制御手段は、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように予測時刻を調整することを特徴とする。
また、請求項16にかかる発明は、請求項11〜15のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置において、前記被検査物の位置を調整する第4の位置調整手段をさらに備え、該第4の位置調整手段によって前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする。
また、請求項17にかかる発明は、請求項11〜15のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置において、前記第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整する第5の位置調整手段をさらに備え、該第5の位置調整手段によって前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする。
また、請求項18にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1および第2の撮像手段で検出する光検出ステップと、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項19にかかる発明は、請求項18に記載の表面欠陥検査方法において、前記所定の角度差は、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しいことを特徴とする。
また、請求項20にかかる発明は、請求項18に記載の表面欠陥検査方法において、前記反射光位置算出ステップで順次算出される反射光位置の変化状況に基づいて、所定進み時間後の反射光位置を予測する反射光位置予測ステップをさらに含んでいることを特徴とする。
また、請求項21にかかる発明は、請求項20に記載の表面欠陥検査方法において、前記反射光位置予測ステップによる進み時間と、前記第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当することを特徴とする。
また、請求項22にかかる発明は、請求項20または21に記載の表面欠陥検査方法において、前記反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする。
また、請求項23にかかる発明は、請求項20または21に記載の表面欠陥検査方法において、前記反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段を一定角回転した状態で前記追従制御ステップによる追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする。
また、請求項24にかかる発明は、請求項22または23に記載の表面欠陥検査方法において、前記第2の撮像手段が撮像する画像が2次元画像であることを特徴とする。
また、請求項25にかかる発明は、請求項18〜24のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法において、前記被検査物表面に対して一方向から平行光を照射する照明ステップを含むことを特徴とする。
また、請求項26にかかる発明は、請求項18〜25のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法において、前記第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させる撮像角度調整ステップを含むことを特徴とする。
また、請求項27にかかる発明は、請求項26に記載の表面欠陥検査方法において、前記撮像角度調整ステップで撮像角度を調整する撮像手段の撮像する画像が2次元画像であることを特徴とする。
また、請求項28にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1、第2および第3の撮像手段で検出する光検出ステップと、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、前記第2の撮像手段と連動して移動する前記第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出ステップと、を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように角度差を調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項29にかかる発明は、請求項28に記載の表面欠陥検査方法において、前記第1の撮像手段の位置を調整する位置調整ステップをさらに含み、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように前記第1の撮像手段の位置を自動調整することを特徴とする。
また、請求項30にかかる発明は、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1、第2および第3の撮像手段で検出する光検出ステップと、前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に基づいて将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を目標位置として前記第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、前記第2の撮像手段と連動して移動する前記第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出ステップと、を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置され、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする。
また、請求項31にかかる発明は、請求項30に記載の表面欠陥検査方法において、前記追従制御ステップは、前記追従偏差算出ステップにより算出された追従偏差が小さくなるように予測時刻を調整することを特徴とする。
また、請求項32にかかる発明は、請求項28〜31のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法において、前記被検査物の位置を調整する被検査物位置調整ステップをさらに含み、前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする。
また、請求項33にかかる発明は、請求項28〜31のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法において、前記第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整する撮像系位置調整ステップをさらに含み、前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする。
また、請求項34にかかる発明は、請求項18〜33のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
請求項1にかかる表面欠陥検査装置は、第1および第2の撮像手段により回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出し、反射光位置算出手段により第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、位置調整手段により第2の撮像手段の位置を調整し、追従制御手段により反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように位置調整手段を追従制御させ、第2の撮像手段が第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、高速度カメラや高性能な画像処理装置を使わなくても追従偏差を小さくできることから、検査装置を低コスト化すると共に、高精度な検査が可能となる。これにより、リサイクル部品などの微小な磨耗や傷も検出可能となる。また、ハーフミラーを使用しないので、被検査物に照射する光量を小さくして光疲労による劣化を軽減し、省エネルギー化が図れると共に、ゴミや埃が付着することによるノイズの発生も防止できる。
請求項2にかかる表面欠陥検査装置は、所定の角度差が第1の撮像手段による光の検出処理時間と追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しくなるようにしたため、追従遅れ時間と撮像位置による位相先行分を相殺して追従偏差を小さくすることができる。
請求項3にかかる表面欠陥検査装置は、反射光位置算出手段により順次得られる反射光位置の変化状況に基づいて、反射光位置予測手段が所定進み時間後の反射光位置を予測するようにしたため、追従偏差を小さくすることができる。
請求項4にかかる表面欠陥検査装置は、反射光位置予測手段による進み時間と第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、第1の撮像手段による光の検出処理時間と追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当するようにしたため、反射光位置の予測と撮像手段の観察角の差とを組み合わせることで、装置の大型化や被検査物の形状による誤差を低減することができ、追従制御性能をより向上させることができる。
請求項5にかかる表面欠陥検査装置は、反射光位置予測手段の進み時間を変化させて、第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整するようにしたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項6にかかる表面欠陥検査装置は、反射光位置予測手段の進み時間を変化させ、第2の撮像手段を一定角回転した状態で前記追従制御手段による追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整するようにしたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項7にかかる表面欠陥検査装置は、第2の撮像手段が2次元撮像手段としたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項8にかかる表面欠陥検査装置は、被検査物表面に対して一方向から照射する照明手段からの照明光が被検査物に対して平行光となるようにしたため、偏心量の変化を無くして追従精度を向上させることができる。
請求項9にかかる表面欠陥検査装置は、第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させる撮像角度調整手段を備えたため、追従偏差を最小化することができる。
請求項10にかかる表面欠陥検査装置は、撮像角度調整手段を有する撮像手段が2次元撮像手段としたため、追従偏差を最小化できると共に、追従性能を評価することができる。
請求項11にかかる表面欠陥検査装置は、第1および第2の撮像手段により回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出し、反射光位置算出手段により第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、第1の位置調整手段により第2の撮像手段の位置を調整すると共に、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段を連動して移動させ、該第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差算出手段により追従偏差を算出し、反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して追従制御手段により第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第1の位置調整手段を追従制御させ、第2の撮像手段が第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように角度差を調整して、第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、上記効果に加えて、追従偏差を常時算出することができるので、評価を行うための撮像系の入れ替え作業がなくなって調整が容易となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項12にかかる表面欠陥検査装置は、第1の撮像手段の位置を調整する第2の位置調整手段をさらに備え、追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように第1の撮像手段の位置を自動調整するようにしたため、検査条件や検査対象が変わったとしても、リアルタイムで算出される追従偏差が小さくなるように自動調整され、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項13にかかる表面欠陥検査装置は、第3の位置調整手段により第3の撮像手段の位置を調整し、追従制御手段により第1の位置調整手段と該第3の位置調整手段とを連動させて位置調整を行うようにしたため、第2の撮像手段と第3の撮像手段とは必ずしも同じ位置調整手段を使って位置調整を行う必要はなく、連動して移動可能なものであれば正確な追従偏差を求めることが可能であり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項14にかかる表面欠陥検査装置は、第1および第2の撮像手段により回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出し、反射光位置算出手段により第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、第1の位置調整手段により第2の撮像手段の位置を調整すると共に、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段を連動して移動させ、該第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差算出手段により追従偏差を算出し、反射光位置算出手段で算出された反射光位置に基づいて追従制御手段により将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を目標位置として第1の位置調整手段により第2の撮像手段の位置を追従制御させ、第2の撮像手段が第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように調整し、第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、上記効果に加えて、リアルタイムで追従偏差を算出し、その追従偏差が小さくなるように調整することにより、検査条件や検査対象が変わったとしても、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項15にかかる表面欠陥検査装置は、追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように、追従制御手段によって予測時刻を調整するようにしたため、検査条件や検査対象が変わったとしても、リアルタイムで算出される追従偏差が小さくなるように自動調整することで、調整作業にかかる時間を大幅に減らすことができ、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項16にかかる表面欠陥検査装置は、第4の位置調整手段により被検査物の位置を調整することで、被検査物表面から第2の撮像手段までの距離を調整するようにしたため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項17にかかる表面欠陥検査装置は、第5の位置調整手段により第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整することで、被検査物表面から第2の撮像手段までの距離を調整するようにしたため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項18にかかる表面欠陥検査方法は、光検出ステップにより回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1および第2の撮像手段で検出し、反射光位置算出ステップにより第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、追従制御ステップにより反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させ、第2の撮像手段を第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、その第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、高速度カメラや高性能な画像処理装置を使わなくても追従偏差を小さくできることから、検査装置を低コスト化すると共に、高精度な検査が可能となる。これにより、リサイクル部品などの微小な磨耗や傷も検出可能となる。また、ハーフミラーを使用しないので、被検査物に照射する光量を小さくして光疲労による劣化を軽減し、省エネルギー化が図れると共に、ゴミや埃が付着することによるノイズの発生も防止できる。
請求項19にかかる表面欠陥検査方法は、所定の角度差を第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しくなるようにしたため、追従遅れ時間と撮像位置による位相先行分を相殺して追従偏差を小さくすることができる。
請求項20にかかる表面欠陥検査方法は、反射光位置算出ステップで順次算出される反射光位置の変化状況に基づいて、反射光位置予測ステップにより所定進み時間後の反射光位置を予測するようにしたため、追従偏差を小さくすることができる。
請求項21にかかる表面欠陥検査方法は、反射光位置予測ステップによる進み時間と、第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、第1の撮像手段による光の検出処理時間と追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当するようにしたため、反射光位置の予測と撮像手段の観察角の差とを組み合わせることで、装置の大型化や被検査物の形状による誤差を低減することができ、追従制御性能をより向上させることができる。
請求項22にかかる表面欠陥検査方法は、反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整するようにしたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項23にかかる表面欠陥検査方法は、反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、第2の撮像手段を一定角回転した状態で追従制御ステップによる追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整するようにしたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項24にかかる表面欠陥検査方法は、第2の撮像手段が撮像する画像が2次元画像としたため、予測進み時間の補正を最適化することができる。
請求項25にかかる表面欠陥検査方法は、照明ステップにより被検査物表面に対して一方向から平行光を照射するようにしたため、偏心量の変化を無くして追従精度を向上させることができる。
請求項26にかかる表面欠陥検査方法は、撮像角度調整ステップにより第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させるようにしたため、追従偏差を最小化することができる。
請求項27にかかる表面欠陥検査方法は、撮像角度調整ステップで撮像角度を調整する撮像手段の撮像する画像を2次元画像としたため、追従偏差を最小化できると共に、追従性能を評価することができる。
請求項28にかかる表面欠陥検査方法は、光検出ステップにより回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1および第2の撮像手段で検出し、反射光位置算出ステップにより第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、追従制御ステップにより反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させ、追従偏差算出ステップにより第2の撮像手段と連動して移動する前記第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出し、第2の撮像手段を第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように角度差を調整し、第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、上記効果に加えて、追従偏差を常時算出することができるので、評価を行うための撮像系の入れ替え作業がなくなって調整が容易となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項29にかかる表面欠陥検査方法は、第1の撮像手段の位置を調整する位置調整ステップをさらに含み、追従偏差算出ステップにより算出された追従偏差が小さくなるように第1の撮像手段の位置を自動調整するようにしたため、検査条件や検査対象が変わったとしても、リアルタイムで算出される追従偏差が小さくなるように自動調整され、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項30にかかる表面欠陥検査方法は、光検出ステップにより回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1、第2および第3の撮像手段で検出し、反射光位置算出ステップにより第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出し、追従制御ステップにより反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に基づいて将来の反射光位置を予測し、追従偏差算出ステップにより予測した反射光位置を目標位置として第2の撮像手段の位置を追従制御させ、追従偏差算出ステップにより第2の撮像手段と連動して移動する第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出し、第2の撮像手段を第1の撮像手段に対して被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように調整し、その第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うようにする。このため、上記効果に加えて、リアルタイムで追従偏差を算出し、その追従偏差が小さくなるように調整することにより、検査条件や検査対象が変わったとしても、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項31にかかる表面欠陥検査方法は、追従偏差算出ステップにより算出された追従偏差が小さくなるように、追従制御ステップによって予測時刻を調整するようにしたため、検査条件や検査対象が変わったとしても、リアルタイムで算出される追従偏差が小さくなるように予測時刻を自動調整することにより、調整作業にかかる時間を大幅に減らすことができ、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項32にかかる表面欠陥検査方法は、被検査物位置調整ステップにより被検査物の位置を調整し、被検査物表面から第2の撮像手段までの距離を調整するようにしたため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項33にかかる表面欠陥検査方法は、撮像系位置調整ステップにより第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整し、被検査物表面から第2の撮像手段までの距離を調整するようにしたため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、常に高精度な表面欠陥検査を行うことができる。
請求項34にかかるプログラムは、請求項18〜33のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることができる。
以下に、本発明にかかる表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明の表面欠陥検査装置における構成の特徴は、所定速度で回転する被検査物からの反射光(あるいは拡散光)を検出するカメラ(撮像手段)を2ヶ所に配置し、第1カメラは反射光分布を検出するための画像を撮像して、反射光位置を算出し、その算出された反射光位置に対して第2カメラの視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2カメラの位置を追従制御させるものである。この追従制御を行うにあたって、被検査物が所定速度で回転しているため、第1カメラに対して第2カメラを被検査物の回転下流方向に配置し、その第1カメラと第2カメラとの間に所定の角度差を設けることにより、反射光分布の位置変動(位相)をその角度分だけ遅らせることが可能となる。つまり、第1と第2のカメラの角度差は、反射光分布の位置変動(位相)の遅れ時間に相当するため、反射光分布を検出して処理する時間や第2カメラ位置を調整して追従制御するための時間に相当する分だけ第1カメラと第2カメラとの間に角度差を設けることで、第1カメラで直前の被検査物表面の変位状況を検出して、同じ位相で第2カメラを追従制御させることが可能となる。このように、追従制御させた第2カメラを使って被検査物表面の欠陥検査を行うため、例えば被検査物を回転させる回転中心が偏心して、周期的に被検査物表面が変位する場合であっても、常に高精度に欠陥検査が行えるようにした点に本発明の特徴がある。
これに対して、従来の被検査物の表面欠陥検査装置では、検査用のラインセンサの位置が固定されていたり、また、上記非特許文献1の論文中にあるように、被検査物からの反射光の方向は、ワーク副走査時の回転振れ等の位置変動やワーク形状によっても変動するため、凹凸に対する検出感度の高い位置にラインセンサを設置しても、変動による輝度変化に伴うノイズ成分が大きくなるため欠陥を検出することができなかった。そこで、反射位置の変化を観測するために、反射光分布を測定する2次元センサを検査用のラインセンサとは別に設け、反射光分布の位置変動を画像計測して、その結果に応じてラインセンサ視野と輝線位置の相対的位置関係を一定に保つよう追従制御することにより、表面の微小な凹凸も画像として取得できるようになった。この手法は、被検査物表面の微小な凹凸が検出できると共に、基本的に表面の濃淡も画像上の濃淡として取得できるという特徴を持ち、1回の撮像で様々な種類の欠陥検査が行えるという利点を持っている。このような検査技術を輝線追従制御技術と称している。
以下の説明では、説明を容易にするため反射光分布として、輝線部(最も明るくなる正反射光部を指す)を用いて説明を行うことにするが、光学的な相対位置関係を一定にするために測定する反射光分布としては、必ずしもこの輝線に限定する必要はなく、例えば反射光分布の濃度傾き、一定濃度点による方法、あるいはその他様々な方法によって得ることも可能である。
また、以下の各実施例では、表面欠陥検査を行う被検査物として、複写機やレーザプリンタに利用する感光体ドラムを対象としたが、必ずしもこれに限定されず、同じ複写機やレーザプリンタに利用されている定着ドラム、帯電ローラ、缶ジュースといった円筒状の部品や製品であってもよく、さらに、球体や蒲鉾型といった物体のように、表面欠陥検査を行う対象物の断面形状が少なくとも円の一部を構成しているものであれば同様に適用することができる。
図1は、本実施例1にかかる表面欠陥検査装置の概略構成図であり、図2は、図1の被検査物を回転させて2つのカメラ位置における輝線の位置変化を測定した線図である。図1の表面欠陥検査装置10は、光源11、感光体ドラムなどの被検査物12、光量分布測定用に2次元画像が得られるエリアカメラが用いられ、撮像位置が固定された第1の撮像手段としての第1カメラ13、ここでは1次元画像が得られるラインセンサカメラが用いられ、撮像位置が移動可能な第2の撮像手段としての第2カメラ14、位置調整手段としての位置調整部15、反射光位置算出手段としての反射光位置算出部16、および追従制御手段としての追従制御部17などを備えている。そして、被検査物12は、表面欠陥検査を行う際に、矢印D方向に一定の速度で回転させ、光源11と2台のカメラ13,14を放射状に配置して、その角度差をEとする。
そして、図1に示すように、被検査物12の断面平面上で上記各構成部を配置することが効果的であることがわかった。その理由として、実際の表面欠陥検査を行う時の第2カメラ14は、ラインセンサカメラを用いるが、図2ではそのラインセンサカメラに代えて光量分布測定用の第1カメラ13と同じエリアカメラを配置し、被検査物12を回転した時の第1カメラ13と第2カメラ14のそれぞれの位置での輝線の位置変化を測定すると図2の線図のようになった。すなわち、第1カメラ13の波形に対して、被検査物12の回転下流方向に設けられた第2カメラ14もほぼ同じ波形となり、位相遅れが生じていることがわかる。この第1カメラ13と第2カメラ14の相関係数を求めると、0.997を越えており、非常に相関の高いことが分かった。これは被検査物である被検査物12の断面形状が真円に近いため、観測位置による誤差の影響が小さくなっているためと考えられる。
このように、被検査物12の回転下流方向に第2カメラ14の検査用ラインセンサを設けたことにより、従来と同等以上の偏差が確保できるようになったことから、上記非特許文献1においてハーフミラーを配置したことによる悪影響を排除することができ、第2カメラ14の位置を精度良く追従制御することにより、被検査物12表面の凹凸の欠陥検出精度を向上させられることがわかった。例えば、2台のカメラ13,14がなす角度を10°と15°にした時の位相差は、それぞれ約9.4°と14.2°となり、角度にほぼ比例することがわかった。
なお、本実施例1において、図1に示す2台のカメラ13,14を所定の角度差(E)を設けて実際に配置する場合は、検査用のラインセンサからなる第2カメラ14の角度を先に決めることが望ましい。それは、光源11からの光が被検査物12に入射し(入射角)、その表面で反射される角度(反射角)が決まってくるためで、最も効率良く受光できる位置に第2カメラ14を配置する必要があるからである。このようにして決まった第2カメラ14の位置から所定の角度だけずらした位置(図1では被検査物12の回転方向Dに対して上流側にずらした位置)に第1カメラ13を固定配置するようにする。もちろん、配置順序はこれに限定されず、第1カメラ13と第2カメラ14との角度差(E)を決めた後に、光源11を適正な位置に移動させても勿論良い。この発明の特徴は、第1カメラ13と第2カメラ14との間に所定の角度差(E)を設けたことにある。
上記現象を、幾何学的に詳しく考察すると以下のようになる。図3は、図1の光学系の構成図から被検査物断面における幾何学的な正反射モデルを作成した図であり、図4は、図3における被検査物中心の偏心量Reを変えた時の偏心角ψとX軸に対して被検査物中心から反射点までの角度θとの関係を示す線図であり、図5は、図3における点Pと原点Oとの間の距離bをカメラ視点での長さdに変換する説明図であり、図6は、一定の偏心半径Reにおけるカメラ視点での長さdの第1項(d1)と第2項(d2)の検出輝線変動状態を示す線図である。なお、ここでは、被検査物の断面形状を真円とし、偏心に関しては、偏心中心から一定径Reの円上を被検査物中心が移動するものとする。また、カメラ13,14に入る光はレンズ仰角方向とし、光源11はここでは点光源として光は放射状に出ているものと仮定する。
この時、図3に示すように、各角の関係は以下のようになる。
α=θ+φ‥‥(1)
β=θ−φ‥‥(2)
(1)+(2)より
α+β=2θ‥‥(3)
(1)−(2)より
α−β=2φ‥‥(4)
ただし、αは、X軸に対する光源から反射点Aの角度であり、βは、X軸に対するカメラ観察方向の角度であり、θは、X軸に対する被検査物中心から反射点Aの角度とし、φは、反射点Aに対する入出射角とする。
また、反射点A、光源11、カメラのそれぞれの位置関係は、(5)式のようになり
tan(α) = (y1-y0)/(x1-x0)‥‥(5)
偏心回転時の被検査物中心位置は、(6)式のようになる。
(Rx,Ry) = (Re*cos(ψ), Re*sin(ψ))‥‥ (6)
ただし、ψは、偏心角(0〜2π)であり、Reは、偏心半径とする。
続いて、被検査物円周上の点が反射点Aであり、Rを被検査物の半径とすると、
(x0,y0) = (R*cos(θ)+Rx, R*sin(θ)+Ry)‥‥(7)
(3)式より、tan(α) = tan(2θ-β)となり、
また、(5)式を用いてこれを変形すると、
(y1-y0)/(x1-x0) = tan(2θ-β)となる。
(6)式と(7)式から、
(y1- (R*sin(θ)+ Re*sin(ψ))/(x1-( R*cos(θ)+ Re*cos(ψ)) = tan(2θ-β)
‥‥(8)
ここで、βは固定であるので、ψを0〜2πまで変更したときに上記方程式が成り立つようなθを求めることができる。
β=-15°, R=15において、偏心量Re=0.05mmψと、Re=1.5mmでのψとθとの関係を示
したのが図4である。
次に、カメラ上での反射点の移動量は、カメラ観察方向により決定されることを説明する。まず、反射点Aを通りカメラ観察方向の傾きを持つ直線は、
y-y0 = tan(β)*(x-x0)‥‥(9)
となり、その(9)式のy切片(0,b)は、
b=y0-x0*tan(β)‥‥(10)
となる。図5より、bをカメラ視点での長さdに変換すると、
d=b*cos(β)=y0*cos(β)-x0*sin(β)‥‥(11)
となり、(6)→(7)→(11)と代入すると、
d=[ R*sin(θ)+ Re*sin(ψ) ]*cos(β)-[ R*cos(θ)+ Re*cos(ψ) ]* sin(β)
=R*[ sin(θ)*cos(β) - cos(θ)*sin(β)] + Re*[ sin(ψ)*cos(β) - cos(ψ)*sin(β)]
=R*sin(θ-β) + Re*sin(ψ-β)‥‥(12)
となる。β=15, Re = 0.05での(12)式の右辺の2項のそれぞれの変化(順にd1,d2
とする)を示したのが図6である。なお、平均値が異なるため、平均値を0に補正して表示してある。図6より偏差としては、第2項(d2)の影響が大きいことがわかる。
また、次の検討からも上記第2項の影響が大きいことが確認できる。
[第1項(d1)] Re = 0.05では、Δθ<0.02°程度。sinの微分値の最大値が1なので、
R=15では、(変化幅)< 15*0.02π/180 = 0.0052
[第2項(d2)] ψが0〜2πなので、変化幅はRe。 第1項の仮定から Re = 0.05
また、前述のようにθの変動量は、偏心量とほぼ比例するので、上記の各項間の関係は変わらない。故に、d2>>d1 が成立し、第2項が変化の主要因となることがわかる。
以上説明したように、被検査物が1回転するときにカメラに観察される輝線移動の位相は、第2項、すなわち、βによって決定され、輝線の変位は観察方向に依存しないことが分かる。
また、これを本実施例1のように、異なる2方向から観察したカメラに適用すると、図3の時計回りに回転 (ψ単調減少)するときは、βが大きいほど位相が進み、反時計回
りに回転 (ψ単調増加)するときは、βが小さいほど位相が進むことになる。
このように、光源11に対して2台のカメラ13,14を放射状に置いた場合は、被検査物の回転時における偏心量が被検査物の径より十分に小さく、被検査物断面が真円となる場合には、観察角にほぼ比例した位相差を持つことがわかった。
このことは、画像入力、画像転送、画像処理等による処理時間遅れと、輝線検出の安定化のために入れられるローパスフィルタ等の特性、ステージの特性等から得られる遅れ時間に相当する角度分を2台のカメラ13,14のなす角度Eでつけることにより、追従遅れ分を補正することが可能となる。例えば、遅れ時間が0.03秒で、1回転/秒、偏心周波数1Hzの時に、0.03/1x360 = 10.8 °に設定すれば良いことになる。
図7は、本実施例1の表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図である。図7に示す第1カメラ13、反射光位置算出部16、追従制御部17、および位置調整部15の各構成部は、図1と対応しているため、構成説明を省略する。まず、被検査物12における反射光分布画像を取得するため、第1カメラ13にて撮像された2次元画像を取り出す。この反射光分布画像は、反射光位置算出部16に送られて、輝度の重心や撮像パターンの位置等の反射光分布の位置情報から反射光位置を算出する。この反射光位置算出部16によって算出された反射光位置は、追従制御部17に送られ、反射光位置の変動を第2カメラ14の位置調整量に変換し、位置調整部15に調整位置情報を送ることにより、第2カメラ14の視野と反射光位置の相対的位置関係が常に一定に保たれるように第2カメラ14の位置を調整することが可能となる。
このように、本実施例1の発明によれば、光の検出時間やカメラ位置の調整に要する追従遅れ時間を気にする必要がなくなり、光源に対して放射状に配置した第1カメラと第2カメラの角度差を調整するだけで、追従遅れ時間分を容易に相殺することができるため、高速のカメラや演算装置を使う必要がなくなり、低コスト化できる。
また、本実施例1の発明によれば、従来よりも追従偏差を小さくすることにより高精度な表面欠陥検査を行うことができるため、リサイクル部品のような微小な傷や磨耗であっても検出可能となる。
さらに、本実施例1の発明によれば、ハーフミラーを使わなくてもよいため、感光体ドラムへ照射する光量が少なくて済み、省エネルギー化できると共に、感光体の疲労による劣化を軽減することができ、さらに、ハーフミラーに付着するゴミや埃によるノイズの発生も防止することができる。
本実施例2の特徴は、既に反射光分布を検出して算出したデータが幾つかある場合に、それらの反射光位置に基づいて、その先の反射光位置が予測できるようにした点にある。
まず、図2(1秒間に被検査物を1回転したときの輝線の変化)を見ると、被検査物が1回転する間の輝線の変化は、大まかにいうと1回転する間に回転周波数と同じく1Hzを基本周波数としていることがわかる。このため、数点の測定点を取り出した時に、それらはほぼ連続しており、多項式に近似することが可能となる。
図8は、測定点9点(t=0,10,,,80)に対する2次曲線近似を示した線図である。この
近似曲線を用いて、例えばt=90の点を取るようにすると、この点は将来輝線が来るであろうという予測点20となる。
図9は、図8の予測点を算出する手段を備えた本実施例2の表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図であり、図10は、図9の反射光位置予測部の具体的な構成例を示すブロック図であり、図11は、図9と異なる動作順序により処理を行って図8の予測点を算出する表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図である。
まず、図9に示す表面欠陥検査装置の基本的な構成は、上述した図1および図7で説明した第1カメラ13、反射光位置算出部16、追従制御部17、および位置調整部15については、同じであるため重複説明を省略する。この実施例2では、図9に示すように、反射光位置算出部16で算出された反射光位置に基づいて、反射光位置予測部18が予測を行い、その予測結果を用いて、追従制御部17で追従制御を行うようにする。
この反射光位置予測部18は、図10に示すように、複数の位置保存用メモリ18a〜18eと、それらに保存された位置データを用いて予測位置を求める予測演算処理部19とを備えている。そして、図9の反射光位置算出部16にて算出された反射光位置を、撮像毎に順次反射光位置予測部18に入力し、その内部にある位置保存用メモリの18aから18b、18cというように、上からデータを順次シフトさせながら記憶させるようにする。そして、予測演算処理部19では、位置保存用メモリ18a〜18eに保存されている予測に必要なデータ数分の過去から現在に至る位置データ(ここでは5個の位置データ)を用いて予測位置を求めるための予測演算処理を行うものである。
また、図11に示すように、本実施例2の特徴的な構成部である反射光位置予測部18が、図9では反射光位置算出部16と、追従制御部17との間に配置されて処理が行われていたが、図11に示すように、追従制御部17と位置調整部15との間に反射光位置予測部18を配置して処理することも可能である。この場合の動作は、追従制御部17から位置調整部15を制御するための調整位置データが反射光位置予測部18に入力されると、図10の位置保存用メモリ18a〜18eの上からデータを順次シフトしながら記憶させ、予測に必要なデータ数分の過去から現在に至る調整位置データ(ここでは5個の調整位置データ)を用いて、予測演算処理部19が予測位置を求めるための演算処理を行うようにする。
このように、本実施例2によれば、カメラによる画像入力時間や追従制御を行うための追従遅れ時間等を収集した既存のデータに基づいて予測演算処理を行うようにしたため、遅れによる性能低下をより一層小さくすることが可能となり、上記実施例1による第1カメラと第2カメラとの間に所定の角度差を設ける手段と組み合わせれば、さらに大きな遅れにも対応可能となる。
実施例3の特徴は、被検査物12に照射する光源31を上記実施例において光が放射状に出ていた光源(点光源)11とは異なり、平行光を出す光源(平行光源ともいう)31を用いている点にある。
上記実施例1では、図1の光源11から放射状に光が出ていたため、上記(8)式の方程式を解く必要があるが、本実施例3では、光源を図12のように平行な光源31に変えた時の正反射モデルで輝線変化とカメラの観察方向の関係を考えると、次のようになる。すなわち、平行光源を用いているため、αとβが一定となり、光の反射位置は、入射角と反射角が等しくなるので、φも一定となり、結局θが一定となることが分かる。
また、上記実施例1で説明したように、輝線位置は
d=R*sin(θ-β) + Re*sin(ψ-β) ‥‥(12)
で表すことができる。
ここで、(12)式の第1項(R*sin(θ-β))に注目すると、平行光源31を用いる場合には、θが一定、βがカメラの撮像角で一定であるので、θ−βも定数となる。このため、上記(12)式を定数Cを用いて表すと
d=C + Re*sin(ψ-β) ‥‥(12)’
となり、輝線位置変化の位相は完全にカメラの撮像角によって決定できることがわかる。
このように、実施例3によれば、上記実施例1および2のような放射光源を用いた例では、θの変化が大きい場合、すなわち、偏心量が大きい場合に影響の出ていた(12)式の第1項の位相ずれをなくすことが可能となり、輝線追従時における偏差を低減することができる。
なお、上記実施例3における説明は、被検査物の断面形状を真円と仮定しているが、実際に測定したところ、用いている感光体ドラムの形状が真円に近く、長径と短径の差が30mm径に対して10μm以下の0.03%存在しており、非常に真円に近いため観測点近傍では真円と仮定しても殆んど誤差は無いといえる。しかしながら、カメラ2台の観察角の差を大きくするほど位相が補正できるため、高速に回転している場合でも遅れを補正することが可能であるが、2台のカメラの観察角を大きくすればするほど、反射点が異なってくるため、真円という仮定から離れてくることになる。
すなわち、異なるカメラ間での観察位置が近接している場合は、被検査物形状のずれ(真円かどうか)は大きな問題とならないと考えられるが、2台のカメラの角度差が大きくなると形状の差異によって、測定する輝線の位置に誤差を生ずることになる。
また、2台のカメラの観察角を大きくとるということは、装置が大きくなることを意味しており、このような場合は、観察角の差と、輝線位置の予測とを組み合わせて利用することで装置を大型化することなく、検査精度を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例3によれば、輝線追従制御技術を用いて被検査物断面方向から見た時に、光源とカメラ2台を放射状に配置することにより、ハーフミラーによる弊害をなくし、かつ追従偏差を小さくできることが分かり、さらに、輝線追従制御技術と組み合わせて上記実施例2の輝線位置を予測することで、追従偏差をさらに小さくすることができる。
表面欠陥検査装置を実用化するにあたって、追従制御の性能を最大限生かすためには、処理遅れ量に対して同じだけの位相進み量に装置を設定する必要がある。しかし、画像入力・処理および位置制御に伴う、時間遅れ量は、画像入力フレームレートや、処理時間、輝線追従の帯域を制限するローパスフィルタの性能、および位置制御性能をシミュレートすることによって、ある程度見積ることが可能となるが、実際の装置においては誤差が生じてしまう。
そこで、本実施例4の位相調整手段を以下説明する。図13は、実施例4にかかる表面欠陥検査装置の概略構成図であり、図14は、予測による補正を行う際に予測時間幅を変えることで任意の点における予測を可能とした2次曲線近似を使った線図であり、図15は、回転振れのある被検査物に対して予測時刻を変えて輝線追従制御を行った時の偏差幅を示す線図である。
まず、2台のカメラの観察角の違いによる位相進み量の調整は、図13に示すように、光量分布測定用のエリアセンサである第1カメラ13に撮像角度調整部(回転ステージ)40に載せて行われる。実施例4では、図13に示すように、この撮像角度調整部40を第1カメラ13側につけたが、第2カメラ14側につけても勿論よい。
また、予測による補正を行うときは、近似曲線の方程式において、予測時刻 = (現在の時刻+予測時間幅)として、予測位置を求めることが可能となり、この予測時間幅を変えることによって、任意の点での予測が可能となり、これは補正位相量に相当している。
図14は、それを示す概念図であり、現在時刻 t=0 に対して、t=1.0の予測位置50と、t=1.5の予測位置51とを示している。また、図14に示すように、予測位置は近似曲線上にあるため、測定間隔よりも小さな値を取ることも可能である。また、時刻の単位は実時刻である必要はなく、図14のようにサンプリング間隔を1とすることにより、計算を簡略化することができる。
感光体ドラムなどの被検査物の外観検査を行う場合は、n次多項式の次数nを上げるほど測定点とのフィッティングがよくなるが、実際の輝線の挙動が正弦波的であり、測定点が正弦波の1/2周期より十分小さな値をとっているため、2次多項式を用いた輝線位置予測が一番追従性能が高いことが判明した。
そこで、多項式の次数n=2、測定点数m=6の条件下で、多項式による予測と、角度差を組み合わせたことによる輝線追従結果について説明する。2台のカメラの撮像角度差を15度とした状態で、100μm程度の回転振れがある被検査物に対して予測時刻を変えて輝線追従制御を行った時の偏差幅を示したのが図15である。時刻tはカメラの撮像間隔を1としており、1秒間に100フレーム撮像した結果である。また、被検査物の回転速度を1Hz、2Hz、3Hzと変更して実験を行ったものである。
図15に示すように、1Hzで回転した時はt=1〜1.5、2Hzと3Hzではt=3.5となっており、tを変えることで最適化できることがわかる。また、2Hzと3Hzにおいてどちらもt=3.5程度が最適なのは、3Hzで回転した時の撮像点数は、1
/2周期で100/3/2=16.6であり、測定点数6+予測点数が4程度になると、2次多項式での近似において誤差が生じてしまうためと考えられる。
このように、本実施例4によれば、少なくとも2台のカメラの撮像角度の調整、もしくは、予測時刻の調整のどちらか一方を行うことにより、輝線の追従性能を最適化することができる。
従来は、追従状態で実際に発生している偏差量を求めること自体が困難であったため、最適化を実施することができなかった。これは、追従するのがラインセンサ部であり、ラインセンサでは輝線垂直方向の光分布を検出することが難しかったためである。そこで、本実施例5では、追従偏差を最適化するため、以下の手法を開発した。
図16は、被検査物を追従制御せずに撮像した画像およびプロファイルを示した図であり、図17は、図16の輝度変化を縦軸(Y軸)とし輝線からの距離を横軸(X軸)としてプロットしたグラフである。
図16に示すように、横方向が被検査物の軸方向であり、縦方向が回転によって得られる副走査方向を示している。そして、図16中の輝度変化とは、被検査物の横方向の輝度積算値であり、回転振れによって明暗が変化している。また、図16中のさらに右側にはエリアセンサで計った輝線位置から求まる輝線からの距離を示している。そして、図17では、図16における輝度変化をY軸にとり、輝線からの距離をX軸として被検査物5本のそれぞれの結果を識別可能なマークを使ってプロットしたものである。
この図17の結果を見るとわかるように、被検査物の違いにかかわらず、輝線からの距離と輝度とが一定の対応関係にあることが分かる。例えば、追従制御を行った時の画像を取得したときの輝度変化が、図17に示す矩形の枠内に入る場合、追従による偏差の幅は50μmと評価することができる。
このように、実施例5によれば、追従偏差を最適化するため、被検査物を追従制御せずに撮像した画像の輝度変化と輝線からの距離をそれぞれX軸、Y軸にとってプロットすることにより、追従偏差を最小化したり、追従性能を評価することが可能となる。
図1における第2カメラ14は、被検察物表面の欠陥検査を行う場合はラインセンサを用いているが、本実施例6では、ラインセンサに代えて2次元撮像手段であるエリアカメラを用いて被検査物を追従制御し、そのエリアカメラによって求まる輝線位置の変化を求めたものである。図18は、そのエリアカメラを用いて被検査物を追従制御したときの輝線位置と時刻との関係を示したグラフである。
図18では、予測時刻をt=4とt=1に変えた場合の輝線位置変化の違いを示していて、この輝線位置の変化が追従偏差に相当するものである。そして、図18からわかるように、追従性能は予測時刻t=4 に対してt=1の方が高くなっていることが分かる。
また、図19は、ある撮像条件における反射光位置変化1と位相が異なる位置変化2と位置変化3とを示した図である。図19における横軸(X軸)は、1回転中の時間変化であり、縦軸(Y軸)は、変化量である。また、図19には、それぞれの位相に対する反射光位置変化1との差分を示している。例えば、反射光位置変化1に対して、追従遅れが生ずることにより、位置変化2や3のような位相差が生ずると、それぞれの差分値(変化1−変化2、変化1−変化3)が変化する。そこで、撮像角度調整手段により、撮像角度を調整することは、上記位相を調整することに相当し、第3の撮像手段での位置変化は、上記差分値に相当する。
このように、本実施例6によれば、第2カメラを2次元撮像手段に代えて、位置変化の振幅が小さくなるように角度を調整することにより、追従性能をさらに向上させることができる。
図20−1は、ラインセンサを傾けたことによる追従偏差の評価説明図であり、図20−2は、図20−1のラインセンサの輝度分布を示す線図である。本実施例7では、図20−1に示すように、ラインセンサ61を輝線60に対して角θだけ傾けて、追従制御を行うようにした場合である。この時の輝線移動量dは、x=d/sinθとなる。
このことは、図20−2に示すように、ラインセンサ61にて得られる輝度分布62が矢印G方向に移動することを示している。これを逆に考えると、図20−2のようなラインセンサの輝度分布の変化を見ることにより、輝線の変化量を求めることが可能なことを意味している。すなわち、d=x*sinθの変化を見るだけで、追従性能を評価することが可能となる。なお、図20−2における輝線中心については、最大値もしくは重心などを使って求めるようにする。
このように、本実施例7によれば、上記手法により追従性能が評価できるようになり、これに基づいてラインセンサの傾きを調整することにより、従来の輝線制御の偏差が±25μm程度であったものを、ここでは±5μm程度まで小さくすることが可能となり、被検査物表面の微小な凹凸欠陥を安定して検出することができる。
また、本実施例7によれば、2台のカメラの角度差と予測とを行って、追従制御することにより、カメラの撮像周波数を低くすることができるため、汎用品のカメラが利用可能となり、製品を安定供給できると共に、低価格化を実現することができる。
実施例8の特徴は、上記実施例で用いている第1カメラ(エリアセンサ)13と第2カメラ(ラインセンサ)14に加えて、追従偏差を算出するための光の反射光分布を測定する第3カメラ(エリアセンサ)71を用いた点にある。
図21は、実施例8にかかる表面欠陥検査装置の外観斜視図であり、図22は、図21の表面欠陥検査装置を平面方向から見た概略構成を説明するブロック図である。まず、図21の表面欠陥検査装置70は、ライン状の光を照射する光源11、不図示の回転モータを使って矢印D方向に一定の速度で回転する感光体ドラムなどの被検査物12、光量分布測定用の2次元画像を得るエリアセンサを用いた第1の撮像手段としての第1カメラ13、その第1カメラ13から所定角度だけ回転下流方向に配置され、1次元画像を得るラインセンサを用いた第2の撮像手段としての第2カメラ14、その第2カメラ14と連動して移動可能とし、追従偏差を算出するための光の反射光分布を測定するエリアセンサを用いた第3の撮像手段としての第3カメラ71、第1カメラ13の位置を調整(例えば、矢印I方向)する第2の位置調整手段としての位置調整部72、第2カメラ14と第3カメラ71とを連動させて位置を調整(例えば、矢印H方向)する第1の位置調整手段としての位置調整部73などで構成されている。
この図21の表面欠陥検査装置70は、より詳細には図22のように構成されており、光源11からライン状の光が被検査物12に照射されると、その反射光あるいは拡散光が上記した第1カメラ13、第2カメラ14、第3カメラ71にてそれぞれ検出される。エリアセンサからなる第1カメラ13にて取得された画像は、反射光位置算出手段としての反射光位置算出部16にて被検査物12の反射光分布を算出して、追従制御部17がその反射光位置の変化に応じて反射光位置とラインセンサである第2カメラ14との相対位置が一定となるように位置調整部73を矢印H方向に移動させる。これは、上記実施例1で説明したように、画像入力、画像転送、画像処理等による処理遅れ、あるいは、反射光分布を検出する際のノイズ除去のためのローパスフィルタや位置調整部(ステージ)の応答性によって遅れが生じるため、第2カメラ(ラインセンサ)14の位置は反射光位置の変化に対して一定の遅れで追従制御させるものである。
図22では、被検査物12の表面欠陥を検査する際に、被検査物12を矢印D方向に一定の速度で回転させ、光源11と第1カメラ13と第2カメラ14を放射状に配置し、その角度差をEとしたのは、上記した種々の処理時間や応答性によって遅れが生じるため、ラインセンサである第2カメラ14の位置を反射光位置の変化に対して一定の遅れをもって追従させるためである。ここでは、第1カメラ13の位置調整部72を矢印I方向に移動させてEの調整を行い、反射光位置と第2カメラ14の相対位置とが一定になるように制御する。
このように、被検査物12の反射光を異なる角度から検出する際に、検出された反射光位置の変化には位相差が生じる。これに関しては、上記実施例1において図5と式(9)〜(12)を用いて幾何学的に説明しているため、ここでは説明を省略する。
以上のことから、第1カメラ(エリアセンサ)13と第2カメラ(ラインセンサ)14とがなす角度を遅れに相当する角度Eに調整することで、追従遅れ分を補正することができる。しかしながら、画像処理や位置制御にともなう遅れ量は、シミュレーションによってある程度見積もることは可能であるが、実際の装置においては誤差が生じてしまうため、正確な角度Eを決めるには個々の装置での遅れ量を求める必要がある。その上、数種類の検査条件にてそれぞれの処理時間を求めるには膨大な手間と時間がかかることになる。
そこで、本実施例8では、位置調整部(ステージ)73上にエリアセンサである第3カメラ71を設けて、追従偏差を算出できるようにしている。その結果、遅れの要素一つ一つについて遅れ時間を求める必要がなくなり、システム全体の遅れである追従偏差を容易に求めることが可能となる。この追従偏差とは、第3カメラ71にて取得した画像に基づいて、追従偏差算出部74にて算出された反射光位置の変動幅に相当するものである。図21では、第3カメラ71を第2カメラ14の上部に位置するように描いたが、第3カメラ71は追従偏差を算出するためのエリアセンサであり、第2カメラ14のラインセンサと連動して移動し、反射光分布が検出できるものであれば、図22に示すように第2カメラ14の横に第3カメラ71を配置してもよく、その配置位置は限定されない。
そして、上記した位置調整部72を用いて矢印I方向に移動させ、第1カメラ13と第2カメラ14とがなす角度を変えながら追従偏差を算出することにより、角度Eと追従偏差との関係を求めることができる。この位置調整部72は、第1カメラ13の位置のみを調整するものであるが、要は第1カメラ13と第2カメラ14とがなす角度が変えられる手段であれば如何なる手段も採用することができる。但し、この位置調整部72は、第1カメラ13のみを調整する手段であるため、構造が簡単となり、低コストで実現できるという利点がある。
このように、本実施例8によれば、求めた角度Eと追従偏差との関係から追従偏差が最も小さくなるように位置調整部72によって第1カメラ13の位置を移動させ、第1カメラ13と第2カメラ14とがなす角度を調整することによって、一層感度よく被検査物の表面欠陥検査を行うことができる。
また、本実施例8によれば、第1カメラ13と第2カメラ14とがなす角度と追従偏差との関係を求め、適切な角度になるように角度Eを調整する動作を自動的に行うようにすることで、検査条件を変更した時の光学系の調整作業等を大幅に削減することが可能となり、製造工程における大幅な生産性向上を図ることができる。
上記実施例8では、第2カメラ14と第3カメラ71とを同じ位置調整部73上に配置することで、両者を連動して移動させるようにしたが、本実施例9では、第2カメラ14と第3カメラ71とをそれぞれ別の位置調整部を使って移動させる点に特徴がある。
図23は、実施例9にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。図23に示すように、表面欠陥検査装置75は、第2カメラ14の位置を調整する位置調整部76と、第3カメラ71の位置を調整する位置調整部77とを別々に備えているが、位置調整部76と位置調整部77とは同じ移動特性を持っており、追従制御部17によって同じように(例えば、矢印H方向に)移動制御を行うことができる。
実施例9にかかる制御動作は、第1カメラ13にて取得された画像に基づいて、反射光位置算出部16が反射光位置を算出し、その反射光位置の変化に応じて反射光位置と第3カメラ71との相対位置が一定となるように追従制御部17が位置調整部77を制御することにより第3カメラ71を追従移動させる。その際、第3カメラ71で捉えられた反射光位置の変動幅に相当する追従偏差は、追従偏差算出部74で算出され、その追従偏差ができるだけ小さくなるような第1カメラ13と第3カメラ71とがなす角度Eを求める。
続いて、第3カメラ71と第2カメラ14とがなす角度を、上記第1カメラ13と第3カメラ71とがなす角度Eに設定し、ここでは、第1カメラ13ではなく第3カメラ71を使って反射光分布を検出し、その反射光位置の変化に応じて第2カメラ14を追従制御しながら表面欠陥検査を行うものである。
このように、本実施例9によれば、第2カメラ14と第3カメラ71の位置を移動させる位置調整部76,77を別々に構成することにより、追従偏差が最も小さくなる角度差Eを第1カメラ13と第2カメラ71とを使って求め、その角度差Eを第2カメラ14と第3カメラ71とがなす角度とし、第2カメラ14を追従制御させながら表面欠陥検査を行うことができるため、非常に感度よく被検査物12の表面欠陥検査を行うことができる。
なお、図23に示した第1カメラ13の位置調整部72については、上記実施例8と同じであるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例10の特徴は、上記実施例8および9の場合、回転する被検査物12の反射光位置の変化の位相遅れを反射光位置を検出するエリアセンサと、表面欠陥検査を行うラインセンサとを所定の角度差Eに調整することで行っているが、本実施例10では、反射光位置の変化を多項式で近似した近似曲線を用いて将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を制御目標としてラインセンサを追従制御させることで、遅れによる追従性能の低下を防止するようにしたものである。
図24は、実施例10にかかる表面欠陥検査装置の外観斜視図であり、図25は、被検査物が一回転する間の反射光位置の変化と回転角度との関係を示す線図であり、図26は、追従偏差と予測時刻との関係を示す線図である。まず、図24の表面欠陥検査装置78の基本構成は、上記図21に示した実施例8の表面欠陥検査装置70とほぼ同様であって、被検査物12は不図示の回転モータを使って矢印D方向に一定速度で回転しており、光源11から被検査物12に向けて照射されたライン状の光が被検査物12表面で反射光あるいは拡散光となる。この反射光あるいは拡散光をエリアセンサである第1カメラ13で検出して反射光分布を得ている。
また、第1カメラ13から所定角度だけ被検査物12の回転下流方向に配置されたラインセンサからなる第2カメラ14では、反射光あるいは拡散光を検出することにより被検査物12の表面欠陥検査を行っている。
そして、第2カメラ14と同じ位置調整部73により連動して移動可能であって、追従偏差を算出するための光の反射光分布を測定するエリアセンサとしての第3カメラ71が備えられている。
被検査物12の反射光分布は、第1カメラ13によって取得された画像に基づいて算出され、第2カメラ14と第3カメラ71の位置を調整する位置調整部73により、反射光位置と第2カメラ14の相対位置が一定になるように追従制御している。
例えば、被検査物12が一回転する間の反射光位置の変化を回転角度との関係で求めると、図25に示すようにほぼ一回転を一周期として同じように変化することがわかる。このように、反射光位置の変化は上記実施例1で説明した多項式を使って近似することができ、この近似曲線を用いて将来の反射光位置を予測することが可能である。このため、予測した反射光位置を制御目標として第2カメラ14の位置調整部73を追従制御させることにより、第2カメラ14の追従遅れによる表面欠陥検査性能の低下を防止することができる。
本実施例10では、図26のように予測時刻を変えて追従制御を行った場合の偏差を示し、その予測時刻はカメラの撮像間隔を1としている。この図26には、被検査物12の回転速度が1Hz、2Hz、3Hzの場合のそれぞれのデータを、形状の異なるマークを使って識別可能に示してある。そこで、図26を見ると、予測時刻を変えることによって追従偏差が変化するため、適当な予測時刻を選んで追従制御を行うようにすれば、追従偏差を最小化できることがわかる。ただし、追従偏差が最小となる予測時刻は、被検査物12の回転速度等によって異なり、また予測を誤ると予測しない場合よりも追従偏差が大きくなることが考えられるため、常に撮像条件に応じてその都度、最適な予測時刻に調整する必要がある。
本実施例10では、図24に示すように、第2カメラ14を移動させる位置調整部73上にエリアセンサである第3カメラ71を搭載することにより、リアルタイムに追従偏差を算出することができ、予測時刻を変化させた場合であっても追従偏差を容易かつ正確に求めることができる。
なお、実施例10では、図24に示すように、エリアセンサである第3カメラ71をラインセンサである第2カメラ14の上部に配置させているが、この第3カメラ71は追従偏差を算出するためのセンサであって、第2カメラと連動して移動し、反射光分布が検出できるものであれば配置位置は必ずしも図24の場合に限定されない。例えば、上記図22に示すように、同じ位置調整部73上の第2カメラ14の横に第3カメラ71を配置してもよい。
このように、実施例10によれば、第3カメラ71を配置することによって、図26に示すような予測時刻と追従偏差との関係をリアルタイムで求めることが可能となり、求めた予測時刻と追従偏差の関係に基づいて追従偏差ができるだけ小さくなるように、予測時刻を調整すれば、一層感度良く欠陥検出を行うことができる。
また、実施例10によれば、予測時刻と追従偏差との関係を求めて、常に適切な予測時刻となるように予測時刻を自動調整する機能を持たせることにより、検査条件等を変更した場合の調整作業が大幅に削減可能となり、被検査物12である感光体ドラムなどを用いた画像形成装置の製造工程において生産性を向上させることができる。
上記実施例10では、第2カメラ14と第3カメラ71とを同じ位置調整部73上に配置し、両者を連動して移動させるようにしたが、本実施例11では、第2カメラ14と第3カメラ71とをそれぞれ別の位置調整部を使って移動させる点に特徴がある。
図27は、実施例11にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。図27に示すように、表面欠陥検査装置79は、第2カメラ14の位置を調整する位置調整部76と、第3カメラ71の位置を調整する位置調整部77とを別々に備えているが、要は第3カメラ71が第2カメラ14と連動して移動できれば追従偏差が算出できるので、位置調整部76と77に同じような移動特性を持たせ、追従制御部17により連動して(例えば、矢印H方向に)移動するように制御すればよい。
その際、第1カメラ13によって取得した画像に基づいて反射光位置算出部16で算出された反射光位置の変化に応じて、反射光位置と第3カメラ71との相対位置が一定となるように位置調整部77により第3カメラ71を追従移動させる。そして、追従偏差が小さくなるような予測時刻を求めて、その時の第3カメラ71と第2カメラ14とがなす角度と等しくなるように、第1カメラ13と第3カメラ71との角度を設定し、求めた予測時刻の反射光位置を目標位置として、第1カメラ13ではなく第3カメラ71にて検出した反射光分布に基づいて第2カメラ14を使って被検査物12の表面欠陥検査を行うようにする。
このように、実施例11によれば、ラインセンサである第2カメラの位置調整部76と連動して移動可能な別の位置調整部77上に、反射光位置の変化を検出するエリアセンサの第3カメラ71を配置し、第1カメラ13によって算出された反射光位置の変化に応じて、反射光位置と第3カメラ71との相対位置が一定となるように位置調整部77で追従移動させる。そして、追従偏差が小さくなるような予測時刻を求め、その時の第3カメラ71と第2カメラ14との角度に等しくなるように、第1カメラ13と第3カメラ71との角度を設定し、求めた予測時刻の反射光位置を目標位置として、第3カメラ71で検出した反射光分布に基づいて第2カメラ14で被検査物12の表面欠陥を検査するようにしたため、上記実施例10と同様に感度の良い欠陥検出を行うことができる。
実施例12の特徴は、被検査物の表面欠陥を検査する際に、径の異なる被検査物を回転台にセットすると、表面欠陥を検査する第2カメラと被検査物の表面までの距離が異なってくるため、被検査物側の位置を移動させて距離を一定に保つことのできる位置調整部を備えた点にある。
図28は、実施例12にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。図28に示すように、被検査物(実線)12と異なる径の被検査物(破線)81の表面欠陥を検査する際に、被検査物81をそのまま不図示の回転台上にセットすると、表面欠陥を検査する第2カメラと被検査物81の表面までの距離が異なってくるため、被検査物の位置を矢印J方向に移動可能な位置調整部82を備えている。
位置調整部82は、被検査物12,81の位置をその被検査物中心とラインセンサである第2カメラ14の中心とを結ぶ線上を前後移動(矢印J方向に移動)させるためのものである。なお、図28において、これ以外の構成部については、上記実施例8の図22と同様であるので、構成説明を省略する。
本実施例12では、径の異なる被検査物を検査する場合でも、位置調整部82により被検査物の位置を移動させることで、第2カメラ14から被検査物の表面までの距離が常に一定となるように調整することができる。もちろん、上記実施例1で説明した式(12)に示すように、被検査物からの反射光位置は被検査物半径にも依存するため、位置調整部82によって第2カメラ14から被検査物表面までの距離が一定となるように調整しても、検査条件は同じにならない。つまり、反射光位置の変動幅が変われば、当然位置調整部73の追従性も変わってくるので、被検査物の径によらずに同一条件で検査を行うためには、第2カメラ14から被検査物表面までの距離の調整に加えて、観察角度の調整もしくは予測時刻の調整を行う必要がある。しかし、これらの調整については、既に上記実施例にて自動調整が可能なことを説明しているため、ここでは重複説明を省略する。
このように、実施例12によれば、表面欠陥検査を行う被検査物の径が異なっていても、被検査物の位置を移動させる位置調整部82により、第2カメラから被検査物の表面までの距離が一定に保てるため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、被検査物の径毎に検査装置を変える必要がなくなって、設備コストの低減や生産性の向上を図ることができると共に、感度の良い表面欠陥検査を安定して行うことができる。
実施例13の特徴は、被検査物の表面欠陥を検査する際に、径の異なる被検査物を回転台にセットすると、表面欠陥を検査する第2カメラと被検査物の表面までの距離が異なってくるため、第1〜第3カメラや光源等からなる撮像系の位置を移動させて距離を一定に保つことのできる位置調整部を備えた点にある。
図29は、実施例13にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。図29に示すように、被検査物(実線)12と異なる径の被検査物(破線)81の表面欠陥を検査しようとすると、被検査物表面から第2カメラ14までの距離が異なってくることがわかる。上記実施例12では、被検査物の位置を移動させて調整を行ったが、本実施例13では、第1〜第3カメラや光源等からなる撮像系の位置を矢印K方向に移動させて距離を一定に保つようにした位置調整部83を備えている。
この実施例13の場合も、実施例12と同様に、被検査物の径が変わった場合に距離を一定に保つように調整するだけでなく、上述した観察角度の調整や予測時刻の調整を行う必要があるが、上記実施例で自動調整が可能なことを説明しているため、ここでは重複説明を省略する。
このように、実施例13によれば、表面欠陥検査を行う被検査物の径が異なっていても、撮像系の位置を移動させる位置調整部83により、第2カメラ14から被検査物表面までの距離が一定に保てるため、多様な径の被検査物にも対応可能となり、被検査物の径毎に検査装置を変える必要がなくなって、設備コストの低減や生産性の向上を図ることができると共に、感度の良い表面欠陥検査を安定して行うことができる。
なお、この実施例13では、さらに図28の被検査物を移動させる位置調整部82と図29の撮像系を異動させる位置調整部83とを具備させ、被検査物と撮像系の両方を移動させて距離を一定に保つように構成することも勿論可能である。
以上のように、本発明にかかる表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムは、主に製品出荷前の部品等を被検査物として光学的に表面形状や表面欠陥等を検査する際に用いられるもので、表面精度の求められる電子写真技術で使用される感光体ドラムや定着ローラなどから缶ジュースに至るまであらゆる物品の表面検査を行う表面欠陥検査装置、表面欠陥検査方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムに適している。
本実施例1にかかる表面欠陥検査装置の概略構成図である。 図1の被検査物を回転させて2つのカメラ位置における輝線の位置変化を測定した線図である。 図1の光学系の構成図から被検査物断面における幾何学的な正反射モデルを作成した図である。 図3における被検査物中心の偏心量Reを変えた時の偏心角ψとX軸に対して被検査物中心から反射点までの角度θとの関係を示す線図である。 図3における点Pと原点Oとの間の距離bをカメラ視点での長さdに変換する説明図である。 一定の偏心半径Reにおけるカメラ視点での長さdの第1項(d1)と第2項(d2)の検出輝線変動状態を示す線図である。 本実施例1の表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図である。 測定点に対する2次曲線近似を示した線図である。 図8の予測点を算出する手段を備えた本実施例2の表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図である。 図9の反射光位置予測部の具体的な構成例を示すブロック図である。 図9と異なる動作順序により処理を行って図8の予測点を算出する表面欠陥検査装置の処理動作の流れを説明する図である。 光源に平行光を用いた被検査物断面における幾何学的な正反射モデルを示す図である。 実施例4にかかる表面欠陥検査装置の概略構成図である。 予測による補正を行う際に予測時間幅を変えることで任意の点における予測を可能とした2次曲線近似を使った線図である。 回転振れのある被検査物に対して予測時刻を変えて輝線追従制御を行った時の偏差幅を示す線図である。 被検査物を追従制御せずに撮像した画像およびプロファイルを示した図である。 図16の輝度変化を縦軸(Y軸)とし輝線からの距離を横軸(X軸)としてプロットしたグラフである。 エリアカメラを用いて被検査物を追従制御したときの輝線位置と時刻との関係を示したグラフである。 ある撮像条件における反射光位置変化1と位相が異なる位置変化2と位置変化3とを示した図である。 ラインセンサを傾けたことによる追従偏差の評価説明図である。 図20−1のラインセンサの輝度分布を示す線図である。 実施例8にかかる表面欠陥検査装置の外観斜視図である。 図21の表面欠陥検査装置を平面方向から見た概略構成を説明するブロック図である。 実施例9にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。 実施例10にかかる表面欠陥検査装置の外観斜視図である。 被検査物が一回転する間の反射光位置の変化と回転角度との関係を示す線図である。 追従偏差と予測時刻との関係を示す線図である。 実施例11にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。 実施例12にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。 実施例13にかかる表面欠陥検査装置の概略構成を説明するブロック図である。 従来の表面層欠陥検出装置の構成を説明する斜視図である。 輝線追従制御を用いた表面欠陥検出装置の構成説明図である。 100μm振幅/秒の回転振れに対して2フレーム遅れた時の偏差をシミュレートしてその絶対値の最大値を示した線図である。
符号の説明
10 表面欠陥検査装置
11 光源
12 被検査物
13 第1カメラ
14 第2カメラ
15 位置調整部
16 反射光位置算出部
17 追従制御部
18 反射光位置予測部
18a〜18e 位置保存用メモリ
19 予測演算処理部
20 予測点
31 光源(平行光源)
40 撮像角度調整部
50,51 予測点
60 輝線
61 ラインセンサ
62 輝度分布
70 表面欠陥検査装置
71 第3カメラ
72,73 位置調整部
74 追従偏差算出部
75 表面欠陥検査装置
76,77 位置調整部
78,79,80 表面欠陥検査装置
81 被検査物
82,83 位置調整部

Claims (34)

  1. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、
    前記第2の撮像手段の位置を調整する位置調整手段と、
    前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように前記位置調整手段を追従制御させる追従制御手段と、
    を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  2. 前記所定の角度差は、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しいことを特徴とする請求項1に記載の表面欠陥検査装置。
  3. 前記反射光位置算出手段により順次得られる反射光位置の変化状況に基づいて、所定進み時間後の反射光位置を予測する反射光位置予測手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の表面欠陥検査装置。
  4. 前記反射光位置予測手段による進み時間と、前記第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当することを特徴とする請求項3に記載の表面欠陥検査装置。
  5. 前記反射光位置予測手段の進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする請求項3または4に記載の表面欠陥検査装置。
  6. 前記反射光位置予測手段の進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段を一定角回転した状態で前記追従制御手段による追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする請求項3または4に記載の表面欠陥検査装置。
  7. 前記第2の撮像手段が2次元撮像手段であることを特徴とする請求項5または6に記載の表面欠陥検査装置。
  8. 前記被検査物表面に対して一方向から照射する照明手段を備え、
    該照明手段からの照明光が前記被検査物に対して平行光であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置。
  9. 前記第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させる撮像角度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置。
  10. 前記撮像角度調整手段を有する撮像手段が2次元撮像手段であることを特徴とする請求項9に記載の表面欠陥検査装置。
  11. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、
    前記第2の撮像手段の位置を調整する第1の位置調整手段と、
    前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段と連動して移動し、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段と、
    前記第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出手段と、
    前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように前記第1の位置調整手段を追従制御させる追従制御手段と、
    を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように角度差を調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  12. 前記第1の撮像手段の位置を調整する第2の位置調整手段をさらに備え、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように前記第1の撮像手段の位置を自動調整することを特徴とする請求項11に記載の表面欠陥検査装置。
  13. 前記第3の撮像手段の位置を調整する第3の位置調整手段をさらに備え、前記追従制御手段により前記第1の位置調整手段と該第3の位置調整手段とを連動させて位置調整を行うことを特徴とする請求項11または12に記載の表面欠陥検査装置。
  14. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第1および第2の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出手段と、
    前記第2の撮像手段の位置を調整する第1の位置調整手段と、
    前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段と連動して移動し、回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を検出する第3の撮像手段と、
    前記第3の撮像手段で検出した光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出手段と、
    前記反射光位置算出手段で算出された反射光位置に基づいて将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を目標位置として前記第1の位置調整手段により前記第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御手段と、
    を備え、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  15. 前記追従制御手段は、前記追従偏差算出手段により算出した追従偏差が小さくなるように予測時刻を調整することを特徴とする請求項14に記載の表面欠陥検査装置。
  16. 前記被検査物の位置を調整する第4の位置調整手段をさらに備え、該第4の位置調整手段によって前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置。
  17. 前記第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整する第5の位置調整手段をさらに備え、該第5の位置調整手段によって前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一つに記載の表面欠陥検査装置。
  18. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1および第2の撮像手段で検出する光検出ステップと、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、
    前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、
    を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設け、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査方法。
  19. 前記所定の角度差は、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間とに相当する回転角度に等しいであることを特徴とする請求項18に記載の表面欠陥検査方法。
  20. 前記反射光位置算出ステップで順次算出される反射光位置の変化状況に基づいて、所定進み時間後の反射光位置を予測する反射光位置予測ステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項18に記載の表面欠陥検査方法。
  21. 前記反射光位置予測ステップによる進み時間と、前記第1および第2の撮像手段の角度差により得られる進み時間との和が、前記第1の撮像手段による光の検出処理時間と前記追従制御手段に伴う追従遅れ時間との和に相当することを特徴とする請求項20に記載の表面欠陥検査方法。
  22. 前記反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段における画像の明るさのばらつきが最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする請求項20または21に記載の表面欠陥検査方法。
  23. 前記反射光位置予測ステップによる進み時間を変化させ、前記第2の撮像手段を一定角回転した状態で前記追従制御ステップによる追従制御を行いながら、その反射光分布の変化が最も小さくなるように進み時間を調整することを特徴とする請求項20または21に記載の表面欠陥検査方法。
  24. 前記第2の撮像手段が撮像する画像が2次元画像であることを特徴とする請求項22または23に記載の表面欠陥検査方法。
  25. 前記被検査物表面に対して一方向から平行光を照射する照明ステップを含むことを特徴とする請求項18〜24のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法。
  26. 前記第1および第2の撮像手段の少なくとも一方の撮像角度を変化させる撮像角度調整ステップを含むことを特徴とする請求項18〜25のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法。
  27. 前記撮像角度調整ステップで撮像角度を調整する撮像手段の撮像する画像が2次元画像であることを特徴とする請求項26に記載の表面欠陥検査方法。
  28. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1、第2および第3の撮像手段で検出する光検出ステップと、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、
    前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に対して前記第2の撮像手段の視野における相対的位置関係がほぼ一定となるように第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、
    前記第2の撮像手段と連動して移動する前記第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出ステップと、
    を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置し、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように角度差を調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査方法。
  29. 前記第1の撮像手段の位置を調整する位置調整ステップをさらに含み、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように前記第1の撮像手段の位置を自動調整することを特徴とする請求項28に記載の表面欠陥検査方法。
  30. 回転する被検査物表面からの反射光あるいは拡散光を第1、第2および第3の撮像手段で検出する光検出ステップと、
    前記第1の撮像手段で検出した光の反射光分布から反射光位置を算出する反射光位置算出ステップと、
    前記反射光位置算出ステップで算出された反射光位置に基づいて将来の反射光位置を予測し、その予測した反射光位置を目標位置として前記第2の撮像手段の位置を追従制御させる追従制御ステップと、
    前記第2の撮像手段と連動して移動する前記第3の撮像手段で検出された光の反射光分布から追従偏差を算出する追従偏差算出ステップと、
    を含み、前記第2の撮像手段は、前記第1の撮像手段に対して前記被検査物の回転下流方向に配置され、第1の撮像手段と第2の撮像手段との間に所定の角度差を設けて、前記追従偏差算出ステップで算出された追従偏差が小さくなるように調整し、該第2の撮像手段によって被検査物表面の欠陥検査を行うことを特徴とする表面欠陥検査方法。
  31. 前記追従制御ステップは、前記追従偏差算出ステップにより算出された追従偏差が小さくなるように予測時刻を調整することを特徴とする請求項30に記載の表面欠陥検査方法。
  32. 前記被検査物の位置を調整する被検査物位置調整ステップをさらに含み、前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする請求項28〜31のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法。
  33. 前記第1〜3の撮像手段を少なくとも含む撮像系の位置を調整する撮像系位置調整ステップをさらに含み、前記被検査物表面から前記第2の撮像手段までの距離を調整することを特徴とする請求項28〜31のいずれか一つに記載の表面欠陥検査方法。
  34. 請求項18〜33のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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