JP3845286B2 - 形状測定装置及び形状測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば円筒状被検物等の表面形状や、キズや膨らみ,うねり,へこみ等の欠陥を検出する形状測定装置及び形状測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感光体ドラムなどの円筒状被検物の欠陥検査方法として、例えば特開平2−201142号公報及び特開平4−169840号公報が開示されている。特開平2−201142号公報に示された異常検出方法は、図15に示すように、光源31からのレーザ光ビーム32を回転多面鏡36を介して感光体ドラム33の軸方向に走査するように照射し、この走査光はドラム30の感光層表面にて反射し、正常な表面からの反射光は、ほぼ受光器35に進入して反射光の強度が検出され、受光器5の出力は所定の演算処理部等に入力される。ここでの処理で検出値が異常に低下したときに、表面状態の異常として検出する。また、特開平4−169840号公報に示された円周表面傷検査方法は、図16に示すように、ハロゲン光源等を備えた投光器41から感光体ドラム43へ向けてスリット光42を投射し、感光体ドラム43の表面欠陥によって散乱された散乱光をレンズ44によって集光してラインセンサ45で受光して欠陥による散乱光により異常を検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
感光体にはピンホールや打痕,擦り傷,気泡の巻き込み,クラック,ゴミ等の付着による欠陥及び感光層の膜厚のムラや液ダレ,支持体の傷等多種多様な欠陥が生ずる可能性がある。上記のような光学式検査装置による場合は、ピンホールや打痕,擦り傷,ゴミ等の付着による欠陥のように、表面の凹凸の変化率の大きな欠陥は精度良く検出できるが、感光層の膜厚ムラ等の如く凹凸の変化率の小さい欠陥あるいは支持体の傷のように感光体表面に凹凸の変化のない欠陥に対しては検出精度に問題があった。
【0004】
一方、三次元測定法の1手法としてモアレ法が挙げられる。モアレ法には、実体格子型と格子投影型があり、様々な分野において広く利用されている。格子投影型のモアレ法とは、図17に示すように、投影用と観察用とに、それぞれ小さな格子G1,G2を配置し、G1をレンズL1により物体に投影し、物体形状に応じて変形した格子線をレンズL2を通じてもう一つの格子G2上に結像させ、縞等高線を基準面から所定距離のところに生じさせるようにしたものである。実体格子型のモアレ法とは、図18に示すように、基準面に一つの格子Gを設置し、図19に示すように、レンズL1の位置に点光源S1を置き、レンズL2の位置に観察眼eを置いて、格子Gの光源S1による影を物体上に落し、物体形状に応じて変形した格子Gの影を形成させ、これを格子Gを通して観察することにより、この格子Gと変形した格子の影とによって生じるモアレ縞を観測する方法である。
【0005】
この実体格子型のモアレ法を例にとり、さらに詳しく説明する。図19に示すように、光源S1及び観測点S2と物体Oとの間の同一平面に格子G1,G2を配置し、光源S1と観察点S2の距離をd、光源S1及び観察点S2から格子G1,G1までの距離をL、格子G1,G2から物体Oまでの距離をh、格子G1,G2はいずれもピッチsをもつが、格子G1、G2は面内で互いにεだけずれている(格子ピッチの位相でいえば2πε/s)とすると、下記(1)式で表せる。
cos(2π/s)・[{dh−ε(h+L)}/(h+L)] (1)
形成されるモアレ縞(等高線)は、格子面を基準(0次)として、格子面から離れるに従い、順に1次、2次とカウントされる次数を持つ。そこで縞次数Nのモアレ縞をcos2πNと置くことによって得られる。その結果、第N次のモアレ等高線は基準面からhだけ離れた下記(2)式で示される位置に形成される。
={(Ns+ε)L}/(d−Ns−ε) (2)
これは位置の座標xを含んでおらず、縞次数Nによって定める固有の値となっている。すなわち等高線が形成されていることを示す。
【0006】
図20に示す実体格子型のモアレ法は、図19に示す格子G1,G2を1枚の連続した格子Gとしたものに相当し、ε=0となる。(2)式から下記(3)式が成り立つ。
=(NsL)/(d−Ns) (3)
但し、等高線といいながら、その間隔ΔhN=hN+1−hNは一定ではなく、次数Nによって異なってしまう。
【0007】
従来、モアレ法による三次元形状測定法は対象物を直観的に把握することはできるが、(1)凹凸の判定がし難い、(2)高感度の三次元測定には不向き(現時点ではモアレ縞等高線の間隔は10μm程度が限界とされている)、(3)モアレ縞のビジビリティーが縞ごとに均一でないためモアレ像を画像処理の対象として扱いにくい等々の問題が指摘されている。この問題は、格子投影型の場合、2枚の格子を利用しているために、その一方を移動させて縞走査すなわちモアレ縞の位相をシフトさせることによって、等高線間隔を等価的に細かく分割するとともに、対象の凹凸判定や測定感度の向上が可能である。
【0008】
この位相シフト法の原理を説明する。位相変調された縞画像は、図21に示すように、バイアスをa、振幅をb、操作可能な位相をθ、高さに相当する位相値をΦとすると、下記式で表せる。
I=I(θ)=a(x,y)+b(x,y)cos{Φ(x、y)+θ}
ここで求めたいのは各点(x、y)における位相Φ(x、y)である。バイアスaや振幅bは、表面の反射率や汚れなどで変化する未知数成分なので、位相θを0、π/2、πと変化させた下記式で示される3つの縞画像を生成する。
I=I(0)=a(x,y)+b(x,y)cos{Φ(x、y)+θ}
I=I(π/2)=a(x,y)+b(x,y)cos{Φ(x、y)+θ}
I=I(π)=a(x,y)+b(x,y)cos{Φ(x、y)+θ}
そして下記(4)式で位相Φ(x、y)を算出すれば反射率や汚れ成分を除去して、各点の位相Φ(x、y)を求めることができる。
Φ(x、y)=tan−1{(I3−I2)/(I1−I2)}+π/4 (4)
【0009】
しかし、実体格子型の場合には格子Gが一枚であるため、格子投影型のモアレ法のような位相シフトを行っても、すべての次数の縞等高線の位相を揃えながら位相を変えることはできない。このような問題点に対して、例えば特許第2887517号公報に示す高感度三次元測定法では、格子面の垂直移動と光源又は観察点の水平移動を同時に行うことにより、各次数のモアレ縞の位相にほぼ大きな変化をきたすことなく、各次数の縞の位相がほぼ揃った状態で測定対象に対する縞位相のシフトができるので、複数枚の縞画像から位相シフト法の原理に基いて処理することができ、これによって測定対象に対するモアレ縞による測定点の密度が増大するとともに、モアレ縞1周期について約1/40〜1/100程度の物理的な分割が可能となり、実体格子型のモアレ法では困難とされていた面の凹凸の判定や測定感度の向上を図ることができる。
【0010】
しかし、このように位相シフト法を適用して円筒状被検物等の全面測定を行う場合、少なくとも被検物を3回転以上させて位相シフトさせるために格子移動とモアレ縞の撮像を繰り返す必要があり測定に時間がかかる。また、格子を複数方向(平行と回転)に移動させる必要があるため、装置構成が複雑になる等の問題がある。
【0011】
特開平7−332956号公報に示された表面形状測定装置や文献「位相シフトによる実体格子型モアレ法」(1991年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集)、「液晶ガラスのフラットネス計測」(O plus E 1996年9月)では、平行光を与えることにより、縞次数による縞間隔の違いをなくしているため、全ての縞の位相を揃えながらシフトさせている。さらに、これらの方法では格子運動のみにより位相シフトさせることが可能である。
【0012】
しかし依然として円筒状被検物等の全面測定を行う場合、位相シフトした画像を得るために、格子移動と撮像という動作を繰り返し被検物を3回転以上させる必要があるため測定時間の増大を招く。また、特開平10−54711号公報に示された表面形状測定方法では、被検物の高さを変えることにより位相シフトさせている。この場合においても被検物の移動と撮像を複数回繰り返す必要があるため測定時間の増大を招く。また、凹凸形状の定量化に関しては明確な方法が充分に説明されてない。
【0013】
この発明は上述した問題点を解消し、ローラ部品等の円柱状被検物や液晶等の平面状被検物を対象とし、実体格子型のモアレ法に位相シフト法を適用し、さらに1回の1連の撮像により位相シフトした画像を得ることにより、高速に測定を行う形状測定を行い、その定量的な形状データから被検物表面の検査を行うとともに位相シフト誤差量を低減させることができる形状測定装置及び形状測定方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る形状測定装置は、画素が直線状に集積された受光素子を少なくとも3ライン有するセンサが設けられた実体格子型のモアレ光学系と、被検物を保持して回転させる把持回転機構と、受光素子の並び方向において被検物表面の回転振れを測定する回転振れ測定手段とを有し、被検物を回転させ、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域をその縞次数近辺に限定し、上記センサによって得られる位相シフトしたモアレ縞データから形状測定を行い、形状測定中に回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することを特徴とする。
【0015】
上記回転振れ測定手段は距離センサを使用すると良い。また、回転振れ測定手段として、ライン光源とエリアセンサを有し、被検物の受光素子側の頂点位置を検出して受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定するようにしても良い。
【0016】
また、回転振れ測定手段の測定結果により、受光素子の位置又は被検物の位置を移動して、常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御する。
【0017】
さらに、センサとして多数ラインの画素列が存在するエリアセンサを用い、回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、位相シフト誤差が生じないようにエリアセンサ内の画像データを選択しても良い。
【0018】
また、回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から位相シフト誤差量を算出し、エリアセンサで得られた形状データを位相シフト誤差量を用いて補正すると良い。
【0019】
この発明に係る形状測定方法は、被検物を回転させ、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域をその縞次数近辺に限定し、画素が直線状に集積された受光素子を少なくとも3ライン有するセンサが設けられた実体格子型のモアレ光学系のセンサによって得られる位相シフトしたモアレ縞データから形状測定を行い、形状測定中に受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することを特徴とする。
【0020】
上記センサとして多数ラインの画素列が存在するエリアセンサを用い、受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、位相シフト誤差が生じないようにエリアセンサ内の画像データを選択することを特徴とする。
【0021】
また、受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から位相シフト誤差量を算出し、エリアセンサで得られた形状データを位相シフト誤差量を用いて補正すると良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の形状測定装置の構成を示す斜視図である。図に示すように、円筒状被検物1の形状や欠陥を検出する形状測定装置2は、円筒状被検物1を固定する把持冶具3と、把持冶具3を回転する回転モータ4と、自動ステージ5に設けられた測定ヘッド6と距離センサ7を有する。把持冶具3は、例えば三つ爪チャック等を有し、円筒状被検物1を芯出しして固定する。自動ステージ5は、円筒状被検物1の軸方向であるx方向に移動するx方向自動ステージ8と、x方向自動ステージ8に設けられ、x方向と受光素子11の光軸方向であるz方向と直交するy方向に移動するy方向自動ステージ9を有し、x方向自動ステージ8により測定ヘッド6を円筒状被検物1の軸方向に移動させ、y方向移動ステージ9により測定ヘッド6をy方向に移動する。そして円筒状被検物1を把持冶具3で固定し、回転モータ4により把持冶具3を回転しながら、測定ヘッド6を円筒状被検物1の軸方向に移動させて、円筒状被検物1の全面の測定を行う。
【0023】
測定ヘッド6は、図2の斜視図に示すように、光源10と、光源10より円筒状被検物1側に設けられた格子パターン11と、格子パターン11に対して円筒状被検物1と反対側で、格子パターン11に対して光源10と同じ距離を隔てて設けられたレンズ12と、レンズ12に対して格子パターン11と反対側に設けられた受光素子13を有する。受光素子13は、少なくとも3ラインのライン状に画素が集積されている。ここでは3ラインの場合に関して説明する。受光素子13の各ラインを、図3に示すように、A列とB列とC列とし、受光素子13と格子パターン11と円筒状被検物1の位置関係は、図3及び図4に示すように被検物1が円筒状であることを利用して、画素列A,B,Cの視野に対応する高さを変化させてやる。また、受光素子13の画素列A,B,Cはy方向に並んでいる。ここで所望のステップ量が与えられるように、円筒状被検物1の回転スピードと受光素子13の走査周期と撮像倍率と画素列A,B,C間の距離を調節してやる。
【0024】
この受光素子13の画素列A,B,Cで円筒状被検物1を撮像するときは、まず、図4に示すように、時刻tにおいてA列で円筒状被検物1の領域3(ステップ0面)を、B列で領域2(ステップ1面)を、C列で領域1(ステップ2面)撮像する。次に時刻tにおいては、A列で領域4(ステップ0面)を、B列で領域3(ステップ1面)を、C列で領域2(ステップ2面)を撮像する。さらに、時刻tではA列で領域5(ステップ0面)を、B列で領域4(ステップ1面)を、C列で領域3(ステップ2面)を撮像する。これを繰り返すことにより、画像メモリ上に、図5に示すように、各時刻ごとの画素列A,B,Cによる検出データが得られる。そこで、時刻t1のA列のデータと時刻tのB列のデータと時刻tのC列のデータを下記(4)式
Φ(x、y)=tan−1{(I3−I2)/(I1−I2)}+π/4 (4)
から領域3の形状測定を行うことができる。この定量的な形状データをもとに円筒状被検物1の表面に生じるうねりやへこみ等の欠陥検査や平坦度の検査を行う。
【0025】
厳密には、縞次数により縞間隔が異なるので、測定する縞次数によりステップ量が異なり測定誤差が生じるが、レンズ12から格子パターン11までの距離L=200mm、光源10とレンズ12の距離70mm、格子パターン11の格子間隔s=83.3μm(12本/mm)とした場合、下記(3)式
=(NsL)/(d−Ns) (3)
によりモアレ等高線縞hは、図6に示すようになる。ここで、円筒状被検物1の基準高さを縞次数n=3の位置に、測定範囲をn=2〜4の約480μmの範囲に設定したとすると、Δh=239.423μm、Δh=239.995μmの差は0.572μmとわずかであり、高低差が数μm程度のうねりやへこみを測定するには問題のないレベルである。
【0026】
以上の方法においては、円筒状被検物1と受光素子13の画素列A,B,Cの位置関係が非常に重要となってくる。すなわち、円筒状被検物1が回転振れの影響でy方向に移動した場合、所望のステップ量からずれてしまうので形状データに誤差が生じる。一方、円筒状被検物1が受光素子13の光軸方向zに振れた場合は、ステップ量は変わらないため回転振れを含めた形状データが得られるが、円筒状被検物1の1周に対応する周波数成分を取り除く等の周波数処理により取り除くことができる。すなわち、位相シフトモアレ法を用いた円筒状被検物1の形状測定において、常に測定ヘッド6と円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定となるように制御し、位相シフト誤差量を低減させることが必要である。
【0027】
そこで図7に示すように、距離センサ7により円筒状被検物1のy方向の回転振れ量を測定し、その測定結果に基いて受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係をy方向において一定に保ちながら、円筒状被検物1を回転させて撮像していく。この距離センサ7の代わりに、図8に示すように、投光部14と受光部15からなら外径測定機を用いたり、円筒状被検物1の稜線を他のカメラで撮像し画像処理によりその位置を算出することにより円筒状被検物1の回転振れを測定するようにしても良い。
【0028】
この受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係をy方向において一定に保つために、図9に示すように、距離センサ7の測定結果に基づき、受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定になるように、y方向自動ステージ15により受光素子13の位置を制御する。ここで円筒状被検物1を保持して回転する把持冶具3と回転モータ4をy方向に移動自在な自動ステージに設けて、距離センサ7の測定結果に基づき、受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定になるようにしても良い。
【0029】
また、円筒状被検物1のy方向の回転振れ量を測定する距離センサ12の代わりに、図10に示すように、円筒状被検物1のz方向の頂点位置16を測定し、その測定結果に基いて受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定になるようにしても良い。この円筒状被検物1の頂点位置16の検出方法としては、例えば図11に示すように、光切断法を使用すれば良い。この光切断法は、図11に示すように、円筒状被検物1にライン光源17から光を投影して、x方向とy方向にそれぞれ画素列を有するエリアセンサ18でレンズ19を介して観察する。このときエリアセンサ18では、図12に示すように、円筒状被検物1の形状に応じて円弧20が観察される。この円弧20の頂点位置16を画像処置によって検出し、そのy方向位置を測定する。この頂点位置16を基準にして、受光素子13の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定になるように保つようにする。
【0030】
また、距離センサ7の測定結果により、測定ヘッド6又は円筒状被検物1をy方向に移動して、受光素子11の画素列A,B,Cと円筒状被検物1の位置関係がy方向において一定になるようにする代わりに、図13に示すように、受光素子13として多数ラインの画素列を有するエリアセンサ21を用いても良い。このエリアセンサ21が例えば100ラインの画素列を有し、所望のステップ量が得られる画像データは10ラインと15ライン及び20ライン目に対応しているとする。この場合、円筒状被検物1を回転させながらエリアセンサ21で1フレーム目、2フレーム目、3フレーム目…と撮像を行い画像データを保存しておく。また、距離センサ7で円筒状被検物1のy方向の回転振れも測定し記憶しておく。そして1フレーム目撮像時の回転振れ測定値が「0」であれば、10ラインと15ライン及び20ライン目の画像データを選択し、回転振れが生じていればその量に応じ、所望のステップ量が得られるように例えば15ラインと20ライン及び25ライン目というように画像データを選択して形状データを算出すれば良い。
【0031】
また、図14に示すように、実際の形状データをx、測定値をyとすると、位相シフト誤差がない場合、y=xの関係になる。しかし、位相シフト誤差があるにも関わらず(4)式を使って形状データを算出すると、形状データにも誤差が生じy=ax+bという関係になる。そこで、距離センサ7で円筒状被検物1のy方向の回転振れを測定しておき、その測定値からシフト誤差量を算出する。このシフト誤差量がわかれば、y=ax+bの未知数であるa,bが判明し、位相シフト誤差がない値に補正することができる。
【0032】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、被検物を回転させ、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域をその縞次数近辺に限定し、画素が直線状に集積された受光素子を少なくとも3ライン有するセンサが設けられた実体格子型のモアレ光学系のセンサによって得られる位相シフトしたモアレ縞データから形状測定を行い、形状測定中に回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定して常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することにより、形状を測定しているときの位相シフト誤差を低減することができ、被検物等の表面形状や、キズや膨らみ,うねり,へこみ等の欠陥を精度良く検出することができる。
【0033】
また、回転振れ測定手段として距離センサを使用したり、ライン光源とエリアセンサを有し、被検物の受光素子側の頂点位置を検出して受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定することにより、被検物表面の回転振れを精度良く測定することができる。
【0034】
さらに、回転振れ測定手段の測定結果により、受光素子の位置又は被検物の位置を移動して、常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することにより、簡単な構成でセンサと被検物の相対的位置を自動的に調整することができる。
【0035】
また、センサとして多数ラインの画素列が存在するエリアセンサを用い、回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、位相シフト誤差が生じないようにエリアセンサ内の画像データを選択することにより、形状を測定しているときの位相シフト誤差を精度良く低減することができる。
【0036】
さらに、受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から位相シフト誤差量を算出し、エリアセンサで得られた形状データを位相シフト誤差量を用いて補正することにより、位相シフト誤差による形状測定誤差を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の形状測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】測定ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図3】受光素子と格子パターンと円筒状被検物の位置関係を示す配置図である。
【図4】受光素子の画素列の測定領域を示す配置図である。
【図5】受光素子の画素列の時刻毎の測定データを示す説明図である。
【図6】受光素子の画素列の測定データを示す説明図である。
【図7】円筒状被検物に対する距離センサの配置図である。
【図8】円筒状被検物表面の回転振れを測定する外径測定機の構成図である。
【図9】円筒状被検物表面の回転振れが生じたときの受光素子の移動方向を示す配置図である。
【図10】円筒状被検物の頂点位置と受光素子の位置配置関係を示す配置図である。
【図11】光切断法により円筒状被検物の頂点を測定する測定装置の構成図である。
【図12】測定した頂点位置を示す説明図である。
【図13】エリアセンサを有する受光素子と格子パターンと円筒状被検物の位置関係を示す配置図である。
【図14】位相シフト誤差の有無による測定値の変化特性図である。
【図15】従来の構成を示す配置図である。
【図16】他の従来例の構成を示す配置図である。
【図17】格子投影型のモアレ法の説明図である。
【図18】実体格子型のモアレ法の説明図である。
【図19】モアレ法による光源と観測点と格子及び物体の配置図である。
【図20】実体格子型のモアレ法の光源と観測点と格子及び物体の配置図である。
【図21】位相変調された縞画像の光強度特性図である。
【符号の説明】
1;円筒状被検物、2;形状測定装置、3;把持冶具、4;回転モータ、
5;自動ステージ、6;測定ヘッド、7;距離センサ、
8;x方向自動ステージ、9;y方向自動ステージ、10;光源、
11;格子パターン、12;レンズ、13;受光素子。

Claims (9)

  1. 画素が直線状に集積された受光素子を少なくとも3ライン有するセンサが設けられた実体格子型のモアレ光学系と、被検物を保持して回転させる把持回転機構と、受光素子の並び方向において被検物表面の回転振れを測定する回転振れ測定手段とを有し、
    被検物を回転させ、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域をその縞次数近辺に限定し、上記センサによって得られる位相シフトしたモアレ縞データから形状測定を行い、形状測定中に回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することを特徴とする形状測定装置。
  2. 上記回転振れ測定手段は距離センサである請求項1記載の形状測定装置。
  3. 上記回転振れ測定手段はライン光源とエリアセンサを有し、被検物の受光素子側の頂点位置を検出して受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定する請求項1記載の形状測定装置。
  4. 上記回転振れ測定手段の測定結果により、受光素子の位置又は被検物の位置を移動して、常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御する請求項1記載の形状測定装置。
  5. 上記センサとして多数ラインの画素列が存在するエリアセンサを用い、回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、位相シフト誤差が生じないようにエリアセンサ内の画像データを選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の形状測定装置。
  6. 上記回転振れ測定手段で受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から位相シフト誤差量を算出し、エリアセンサで得られた形状データを位相シフト誤差量を用いて補正する請求項5記載の形状測定装置。
  7. 被検物を回転させ、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域をその縞次数近辺に限定し、画素が直線状に集積された受光素子を少なくとも3ライン有するセンサが設けられた実体格子型のモアレ光学系のセンサによって得られる位相シフトしたモアレ縞データから形状測定を行い、形状測定中に受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から常にセンサと被検物の位置関係が受光素子の並び方向において一定となるように制御することを特徴とする形状測定方法。
  8. 上記センサとして多数ラインの画素列が存在するエリアセンサを用い、受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、位相シフト誤差が生じないようにエリアセンサ内の画像データを選択することを特徴とする請求項7記載の形状測定方法。
  9. 上記受光素子の並び方向における被検物表面の回転振れを測定し、その結果から位相シフト誤差量を算出し、エリアセンサで得られた形状データを位相シフト誤差量を用いて補正する請求項8記載の形状測定方法。
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