JP2003057191A - 円筒状被検物形状測定装置及び該円筒状被検物形状測定装置の調整方法と信号処理方法 - Google Patents

円筒状被検物形状測定装置及び該円筒状被検物形状測定装置の調整方法と信号処理方法

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JP2003057191A
JP2003057191A JP2001248925A JP2001248925A JP2003057191A JP 2003057191 A JP2003057191 A JP 2003057191A JP 2001248925 A JP2001248925 A JP 2001248925A JP 2001248925 A JP2001248925 A JP 2001248925A JP 2003057191 A JP2003057191 A JP 2003057191A
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Ryuji Sakida
隆二 崎田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状被検物表面形状の測定を正確かつ迅速
に実施可能な円筒状被検物形状測定装置の調整方法を提
供する。 【解決手段】 実体格子型モアレ光学系における特定縞
次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、該
縞次数近辺に限定して測定する測定ヘッド4が、直線状
に配設された少なくとも3ライン以上の画素列からなる
受光素子を備え、把持治具2にて把持して回転モータ3
により回転させて円筒状被検物1の表面形状の測定を行
なう際に、円筒状被検物1の中心線の垂直上方向を示す
頂点位置調整用のマークや円筒状被検物1の軸方向を表
す平行調整用のマークを備えることにより、かかるマー
クを該受光素子によって観察しながら、円筒状被検物1
と該受光素子との位置を調整する。また、受光素子によ
る撮像位置に所定の間隔を有する撮像倍率調整用のマー
クを備えることにより、該マークを該受光素子で観察し
ながら、前記受光素子の撮像倍率を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状被検物形状
測定装置及び該円筒状被検物形状測定装置の調整方法と
信号処理方法に関し、特に、円筒状被検物の表面形状の
計測、あるいは、表面の傷や膨らみやうねり又は凹み等
の欠陥検出を行なう円筒状被検物形状測定装置及び該円
筒状被検物形状測定装置の調整方法と信号処理方法に関
する。また、本発明に係る円筒状被検物形状測定装置
は、部品認識等のロボットビジョンにも適用することが
できる。
【0002】
【従来の技術】感光体ドラムなどの円筒状被検物の従来
の欠陥検査方法としては、例えば、特開平2−2011
42号公報「感光層表面の異常検出方法」あるいは特開
平4−169840号公報「円周表面傷検査方法および
装置」が例示される。図21は、従来の実施例として、
特開平2−201142号公報に記載されている円筒状
被検物の表面形状の異常検出方法を示す概略構成図であ
る。図21において、光源11からのレーザ光ビーム1
2を、回転多面鏡16を介して、ステッピングモータ1
4により回転する感光体ドラム13の軸方向に走査する
ように、走査光として、照射させる。該走査光は、感光
体ドラム13の感光層表面にて反射され、正常な表面か
らの反射光は、ほぼ受光器15に照射されて、反射光の
強度が検出され、出力は、所定の演算処理部等に入力さ
れる。演算処理部における処理において、反射光の強度
検出値が異常に低下した場合には、感光体ドラム13の
感光層表面状態の異常として検出される。
【0003】一方、図22は、従来の他の実施例とし
て、特開平4−169840号公報に記載されている円
筒状被検物の表面形状の異常検出方法を示す概略構成図
である。図22において、ハロゲン光源等を備えた投光
器21から感光体ドラム23へ向けてスリット光22が
投射される。感光体ドラム23の表面欠陥によって散乱
された散乱光は、レンズ24によって集光され、ライン
センサ25で受光される。ここで、ラインセンサ25
は、画素列を有し、その受光範囲は、感光体ドラム23
表面上の受光範囲23aで示される範囲である。ここで
は、欠陥による散乱光の異常を検出している。なお、感
光体ドラム23の表面欠陥としては、ピンホール,打
痕,擦り傷,気泡の巻き込み,クラック,ゴミ等の付着
による欠陥ならびに感光層の膜厚のムラ,液ダレや支持
体の傷等、多種多様な欠陥が生ずる可能性がある。
【0004】一方、表面形状の欠陥を検出するための三
次元測定法の1手法としては、モアレ法が挙げられる。
モアレ法には、実体格子型と格子投影型とがあり、様々
な分野において広く利用されている。モアレとは、格子
を2枚重ね合わせた際に別の縞模様(即ち、モアレ縞)
が生じる現象のことであり、このモアレ縞を用いて、物
体の形状を等高線として観測することができる。
【0005】格子投影型のモアレ法とは、図23の概念
図に示すように、投影用と観察用として、同一平面内
に、それぞれ小さな格子G1,G2を配置し、格子G1
レンズL1により物体に投影し、投影された物体形状に
応じて変形した格子G1に対応する格子線を、レンズL2
を通じて、もう一つの格子G2上に結像させ、モアレ縞
等高線を基準面から所定距離のところに生じさせるよう
にしたものである。
【0006】また、実体格子型のモアレ法とは、図24
の概念図に示すように、物体から所定の距離をおいた基
準面に一つの格子Gを設置し、図23に示すレンズL1
の位置に点光源Sを、図23に示すレンズL2の位置に
観察点eを配置して、基準面に設置された前記格子Gに
対する光源Sによる影を物体上に投影させ、物体形状に
応じて変形して形成された格子Gの影を、再度、格子G
を通して、観察点eにおいて観察することにより、この
格子Gと物体形状に応じて変形した格子Gの影G'とに
よって生じるモアレ縞を観測するものである。
【0007】ここで、実体格子型のモアレ法を例に取
り、モアレ法について更に詳しく説明する。図25のモ
アレ法の詳細説明図に示すように、格子Gのピッチを
s、光源Sと観察点eとの距離をdとする。また、光源
S及び観察点eから格子Gまでの距離をl、格子Gの基
準面からモアレ縞(等高線)までの距離をhとする。か
かる場合において、同一平面内にある2枚の格子Gと
G'とは、いずれもピッチsを有するが、格子Gと格子
G'とが、同一面内で互いにε(格子ピッチの位相で表
現すると、2πε/s)だけ、ずれているものとする
と、形成されるモアレ縞(等高線)は、
【0008】
【数1】
【0009】と表わすことができる。形成されるモアレ
縞(等高線)は、格子面を基準(0次)として、格子面
から離れるに従い、順に、1次、2次とカウントされる
次数を有する。そこで、一般に、モアレ縞次数Nのモア
レ縞(等高線)をcos2πNと置くと、式(1)よ
り、第N次のモアレ等高線は、格子Gの基準面から、次
の式(2)にて示されるhNだけ、格子Gの基準面から
離れた位置に、モアレ縞次数Nのモアレ縞が形成される
ことになる。
【0010】
【数2】
【0011】ここで、式(2)にて示される次数Nのモ
アレ縞の高さhNは、位置に関する座標xを含んでおら
ず、モアレ縞次数Nによって、位置の座標xにかかわり
なく、定められる固有の値となっている。即ち、等高線
が形成されていることを示している。
【0012】また、図26の実体格子型モアレ法の詳細
説明図に示すように、Sを点光源として、eの位置に観
察点を置き、基準面に同じ連続した格子Gを配置した構
成とした場合、1枚の連続した(従って、ずれ量ε=0
となる)格子パターンGを配した実体格子型に相当する
ことになる。ここで、ε=0であるので、式(2)か
ら、
【0013】
【数3】
【0014】が成り立つ。ただし、等高線といいなが
ら、各等高線の間隔ΔhN=hN+1−hNやΔhN+1=h
N+2−hN+1は、互いに等しい一定の値ではなく、モアレ
縞次数Nによって異なってしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平2−2
01142号公報や特開平4−169840号公報に記
載されているような光学式検査装置による場合にあって
は、ピンホール,打痕,擦り傷,ゴミ等の付着による欠
陥の如く、感光体ドラムなどの円筒状被検物における表
面凹凸の変化率が大きな欠陥に対しては、高い検出力を
発揮することが出来るが、感光体ドラム感光層の膜厚ム
ラ等の如く、凹凸の変化率が小さい欠陥あるいは支持体
の傷のように感光体表面に凹凸の変化がない欠陥に対し
ては、検出精度に問題がある。
【0016】一方、従来のモアレ法による三次元形状測
定法は、対象物を直観的に把握することはできるが、
(1)凹凸の判定がし難い、(2)現時点では、モアレ
縞等高線の間隔は10μm程度が限界とされていて、高
感度の三次元測定には不向きである、(3)モアレ縞の
ビジビリティ(Visibility)が縞毎に均一で
ないため、モアレ像を画像処理の対象として扱いにく
い、等々の問題が指摘されている。
【0017】かかる問題点は、格子投影型によるモアレ
法の場合にあっては、二枚の格子を利用しているため
に、その一方を移動させることにより、縞走査、つま
り、モアレ縞の位相をシフトさせることによって、等高
線間隔を等価的に細かく分割するとともに、対象物の凹
凸判定や測定感度の向上が可能である。格子投影型によ
るモアレ法の場合におけるモアレ縞の位相をシフトさせ
る位相シフト法の原理について説明する。
【0018】位相シフトされたモアレ縞画像の光の強度
Iと基準面となる格子からの距離hとの関係についての
模式図を、図27に示す。操作可能な位相をθとした場
合において、位相シフト即ち位相変調された縞画像の光
の強度Iは、図27に示すように、バイアス即ちオフセ
ットをa、振幅をbとし、各点(x,y)における高さ
h(即ち、基準面となる格子からの距離h)に相当する
位相値をΦ(x,y)とした場合、
【0019】
【数4】
【0020】と表わすことができる。ここで、式(4)
において、求めたい値は、各点(x,y)における位相
値Φ(x,y)である。また、バイアスaや振幅bは、
対象物の表面の反射率や汚れなどによって変化する未知
数成分である。位相θに関して、0,π/2,πと3つ
の位相に変化させた場合における縞画像の光の強度
1、I2、I3は、式(4)より、それぞれ、
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】
【0023】
【数7】
【0024】と生成されることになる。而して、式
(4)乃至式(6)より、各点(x,y)における位相
値Φ(x,y)は、
【0025】
【数8】
【0026】として求めることができる。式(8)によ
り、位相Φ(x,y)を算出すれば、対象物の反射率や
汚れ成分に基づく影響を受けるバイアスaや振幅bを除
去して、各点の位相Φ(x、y)を求めることができ
る。
【0027】しかしながら、実体格子型によるモアレ法
の場合においては、格子が一枚であるため、前述のごと
き格子投影型によるモアレ法のような位相シフトを行な
ったとしても、すべてのモアレ縞次数に関するモアレ縞
等高線の位相を揃えながら、位相を変えることはできな
い。
【0028】このような問題点に対して、例えば、特第
2887517号公報「実体格子型のモアレトポグラフ
ィーによる高感度三次元測定法」においては、格子面の
垂直移動と光源又は観察点の水平移動とを、同時に行な
うことにより、各次数のモアレ縞の位相に大きな変化を
来たすことなく、各次数のモアレ縞の位相がほぼ揃った
状態で、測定対象物に対するモアレ縞位相のシフトがで
きるように考慮がなされている。而して、複数枚の縞画
像を位相シフト法の原理に基づいて処理することがで
き、これによって、測定対象物に対するモアレ縞による
測定点の密度を増大させることができると共に、モアレ
縞1周期について、約1/40〜1/100程度の物理
的な分割が可能となり、実体格子型によるモアレ法の場
合には、困難とされていた対象物の表面の凹凸の判定や
測定感度の向上を図ることができる。
【0029】しかしながら、特第2887517号公報
に記載されているような、位相シフト法を適用して、感
光体ドラムのごとき円筒状の被検物等の全面測定を行な
うような場合、少なくとも円筒状被検物を3回転以上回
転させて位相シフトさせるために、格子移動とモアレ縞
の撮像とを繰り返す必要があるため、測定に時間がかか
る。また、格子を複数方向(平行と回転)に移動させる
必要があるため、装置構成が複雑になる等の問題があ
る。
【0030】特開平07−332956号公報「表面形
状測定装置」や文献「位相シフトによる実体格子型モア
レ法」(東京農工大学 吉沢 徹他、1991年度精密工
学会秋季大会学術講演会講演論文集)、あるいは、「液
晶ガラスのフラットネス計測」(山武ハネウェル株式会
社 藤原 久利、O plus E 1996年9月)に
おいて記載されている技術は、平行光を与えることによ
り、モアレ縞次数による縞間隔の違いをなくしているた
め、全ての縞の位相を揃えながらシフトさせている。更
には、これらの方法においては、格子の移動のみにより
位相シフトさせることが可能である。
【0031】しかしながら、依然として、円筒状被検物
等の全面測定を行なう場合、位相シフトした画像を得る
ために、格子移動とモアレ縞の撮像という動作を繰り返
し、円筒状被検物を3回転以上させる必要があるため、
測定時間の増大を招くことに変わりはない。
【0032】また、特開平10−54711号公報「表
面形状計測方法」においては、被検物の高さを変えるこ
とにより、位相シフトさせているが、かかる場合におい
ても、被検物の移動と撮像を複数回繰り返す必要がある
ため、測定時間の増大を招く。また、被検物表面の凹凸
形状の定量化に関しては、明確な方法が充分には説明さ
れていない。
【0033】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、感光体ドラムやローラ部品等の円筒状被検物
を対象とし、実体格子型のモアレ法に位相シフト法を適
用し、更に、1回の1連の撮像により位相シフトした画
像を得ることにより、高速に被検物形状の定量的測定を
行なうことを可能とし、かかる定量的な形状データに基
づいて、円筒状被検物表面の検査を行なう測定方法を採
用した円筒状被検物形状測定装置を提供すると共に、正
確に位相シフトされた画像が得られ、円筒状被検物の表
面形状に対する測定精度を向上させることを可能とする
調整方法あるいは信号処理方法及び該調整方法あるいは
信号処理方法を採用した円筒状被検物形状測定装置を提
供せんとするものである。
【0034】即ち、具体的には、本発明は、次のごとき
目的を有するものである。 (請求項1,6に記載の発明の目的)円筒状被検物の中
心線の垂直上方向を示す頂点位置と受光素子との位置関
係を正確に調整する第1の調整方法及び該調整方法を採
用した円筒状被検物形状測定装置を提供する。
【0035】(請求項2,6に記載の発明の目的)円筒
状被検物の前記頂点位置と受光素子との位置関係を正確
に調整する第2の調整方法及び該調整方法を採用した円
筒状被検物形状測定装置を提供する。
【0036】(請求項3,6に記載の発明の目的)円筒
状被検物の軸方向と受光素子の画素列のライン配設方向
とを互いに正確に平行な位置関係に調整する調整方法及
び該調整方法を採用した円筒状被検物形状測定装置を提
供する。更には、受光素子による円筒状被検物の撮像視
野位置を所望の撮像倍率を得られる位置に正確に調整す
る調整方法及び該調整方法を採用した円筒状被検物形状
測定装置を提供する。
【0037】(請求項4,6に記載の発明の目的)円筒
状被検物の回転振れの影響を低減させる調整方法及び該
調整方法を採用した円筒状被検物形状測定装置を提供す
る。
【0038】(請求項5,6に記載の発明の目的)円筒
状被検物の回転振れの影響を低減させる信号処理方法及
び該信号処理方法を採用した円筒状被検物形状測定装置
を提供する。
【0039】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、実体格子型のモアレ光学系を用い、特定の縞次数の
モアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさせ、測定領域
を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設された少なく
とも3ライン以上の複数本の画素列からなる受光素子に
よって、受光される位相シフトさせたモアレ縞データか
ら、円筒状被検物の表面形状の測定を行なう円筒状被検
物形状測定装置の調整方法において、前記円筒状被検物
の中心線の垂直上方向を示す頂点位置調整用マークを備
えることにより、該頂点位置調整用マークを前記受光素
子によって観察しながら、前記円筒状被検物の前記頂点
位置に前記受光素子を位置合わせする調整を行なう円筒
状被検物形状測定装置の調整方法とすることを特徴とす
るものである。
【0040】而して、円筒状被検物の中心線の垂直上方
向を示す頂点位置の調整を行なうことにより、正確に位
相シフトした画像が得られ、円筒状被検物の表面形状に
対する測定精度を向上させることができる。
【0041】請求項2に記載の発明は、実体格子型のモ
アレ光学系を用い、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位
相だけ正確にシフトさせ、測定領域を該縞次数近辺に限
定して、直線状に配設された少なくとも3ライン以上の
複数本の画素列からなる受光素子によって、受光される
位相シフトさせたモアレ縞データから、円筒状被検物の
表面形状の測定を行なう円筒状被検物形状測定装置の調
整方法において、前記円筒状被検物上にスポット光を所
定の角度で照射させ、一体化されている前記スポット光
及び前記受光素子と、前記円筒状被検物との相対位置
を、前記円筒状被検物の軸方向と直交する方向に変位さ
せ、前記受光素子により観察される前記スポット光の前
記円筒状被検物からの受光位置の変化を観察することに
よって、前記円筒状被検物の中心線の垂直上方向を示す
頂点位置に前記受光素子を位置合わせする調整を行なう
円筒状被検物形状測定装置の調整方法とすることを特徴
とするものである。
【0042】而して、円筒状被検物の前記頂点位置調整
を行なうことにより、正確に位相シフトした画像が得ら
れ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上さ
せることができる。
【0043】請求項3に記載の発明は、実体格子型のモ
アレ光学系を用い、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位
相だけ正確にシフトさせ、測定領域を該縞次数近辺に限
定して、直線状に配設された少なくとも3ライン以上の
複数本の画素列からなる受光素子によって、受光される
位相シフトさせたモアレ縞データから、円筒状被検物の
表面形状の測定を行なう円筒状被検物形状測定装置の調
整方法において、前記円筒状被検物の軸方向を表す平行
調整用マークを備えることにより、該平行調整用マーク
を前記受光素子によって観察しながら、及び/又は、前
記受光素子による撮像位置に所定の間隔を有する撮像倍
率調整用マークを備えることにより、該撮像倍率調整用
マークを前記受光素子で観察しながら、前記受光素子の
画素列のライン配設方向と前記円筒状被検物の軸方向と
の位置関係を平行とする平行調整を行なう、及び/又
は、前記受光素子の撮像倍率の調整を行なう円筒状被検
物形状測定装置の調整方法とすることを特徴とするもの
である。
【0044】而して、円筒状被検物と受光素子との方向
を調整することにより、正確に位相シフトした画像が得
られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上
させることができる。更には、円筒状被検物に対する撮
像倍率の調整を行なうことにより、正確に位相シフトし
た画像が得られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定
精度を向上させることができる。
【0045】請求項4に記載の発明は、実体格子型のモ
アレ光学系を用い、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位
相だけ正確にシフトさせ、測定領域を該縞次数近辺に限
定して、直線状に配設された少なくとも3ライン以上の
複数本の画素列からなる受光素子によって、受光される
位相シフトさせたモアレ縞データから、円筒状被検物の
表面形状の測定を行なう円筒状被検物形状測定装置の調
整方法において、前記円筒状被検物の軸方向と直交する
方向に移動可能な移動機構を前記受光素子に備え、か
つ、前記円筒状被検物の代わりに回転振れや真円度の精
度が非常に高いマスタワークを用いた場合における当該
円筒状被検物測定装置の回転振れを距離センサにより予
め測定し、前記円筒状被検物の表面形状を測定する際
に、前記回転振れの測定結果に基づいて、前記移動機構
によって前記受光素子の位置を移動させる、及び/又
は、前記円筒状被検物の軸方向と直交する方向に移動可
能な移動機構を前記受光素子に備え、前記円筒状被検物
の表面形状を測定する際に、距離センサにより測定され
た回転振れの測定結果に基づいて、前記移動機構によっ
て前記受光素子の位置を移動させる円筒状被検物形状測
定装置の調整方法とすることを特徴とするものである。
【0046】而して、円筒状被検物の回転振れに応じ
て、受光素子の位置を調整して変位させることにより、
正確に位相シフトした画像が得られ、円筒状被検物の表
面形状に対する測定精度を向上させることができる。
【0047】請求項5に記載の発明は、実体格子型のモ
アレ光学系を用い、特定の縞次数のモアレ縞を所望の位
相だけ正確にシフトさせ、測定領域を該縞次数近辺に限
定して、直線状に配設された少なくとも3ライン以上の
複数本の画素列からなる受光素子によって、受光される
位相シフトさせたモアレ縞データから、円筒状被検物の
表面形状の測定を行なう円筒状被検物形状測定装置の信
号処理方法において、前記受光素子により測定された前
記円筒状被検物に関する形状データの中から、前記円筒
状被検物の円周方向において円周長周期間隔で生起する
形状データを除外する円筒状被検物形状測定装置の信号
処理方法とすることを特徴とするものである。
【0048】而して、円筒状被検物の円周長周期で現れ
る回転振れに伴う形状データを除外することにより、回
転振れに伴う形状データの変化を除去することができ、
円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上させる
ことができる。
【0049】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載の円筒状被検物形状測定装置の調整方
法を用いて調整を行なう円筒状被検物形状測定装置とす
ることを特徴とするものである。
【0050】而して、円筒状被検物の前記頂点位置調整
を行なうことにより、正確に位相シフトした画像が得ら
れ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上さ
せることができる。また、円筒状被検物と受光素子との
方向を調整することにより、正確に位相シフトした画像
が得られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を
向上させることができる。また、円筒状被検物の回転振
れに応じて、受光素子の位置を調整して変位させること
により、正確に位相シフトした画像が得られ、円筒状被
検物の表面形状に対する測定精度を向上させることがで
きる。更には、円筒状被検物の円周長周期で現れる回転
振れに伴う形状データを除外することにより、回転振れ
に伴う形状データの変化を除去することができ、円筒状
被検物の表面形状に対する測定精度を向上させることが
できる。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明に係る円筒状被検物形状測
定装置及び該円筒状被検物形状測定装置の調整方法と信
号処理方法について、以下に図面を参照しながら説明す
る。
【0052】まず、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の構成について、図1を用いて、概略説明を行な
う。ここに、図1は、本発明に係る円筒状被検物形状測
定装置の構成の一例を示す概略構成図である。図1に示
す本発明に係る円筒状被検物形状測定装置は、ローラ部
品等の円筒状被検物(場合によっては、液晶等の平面状
被検物も含む)を対象とし、実体格子型のモアレ法に位
相シフト法を適用して、更に、1回の1連の撮像により
位相シフトした画像を得ることにより、高速に被検物形
状の定量的測定を行なうことを可能とし、もって、測定
された定量的な形状データに基づいて、円筒状被検物の
表面形状を、正確かつ迅速に測定検査を行なうことを可
能とする被検物形状測定装置である。
【0053】即ち、図1に示すように、まず、円筒状被
検物1を三つ爪チャック等の芯を出すことができる把持
治具2により固定し、該把持治具2を、回転モータ3な
どの回転機構により回転させることにより、円筒状被検
物1の円周方向全周に亘り、該円筒状被検物1の表面形
状を測定ヘッド4により測定を行なう。更に、測定ヘッ
ド4を円筒状被検物1の軸方向に移動させる機構とし
て、移動ステージ5を設けることにより、円筒状被検物
1の軸方向も含め全面に亘り、該円周状被検物1の表面
形状について測定を行なう。
【0054】図2に、図1のごとき本発明に係る円筒状
被検物形状測定装置において使用される測定ヘッド4の
一構成例を示す。即ち、測定ヘッド4は、図2に示すよ
うに、円筒状被検物1の表面に、格子パターン4bを介
して、照射するスポット光源4aを備えて、円筒状被検
物1の表面の形状により、生成されるモアレ縞を、レン
ズ4cを介して、受光し撮像する受光素子4dを備えて
いる。
【0055】また、受光素子4dは、図3に示すよう
に、3ライン以上の直線状に画素が配設され集積されて
いる複数本の画素列から構成されているものを用いる。
図3においては、3ラインの画素列からなる受光素子4
dの場合に関して示しており、各ラインを画素列A列,
B列,C列としている。
【0056】また、受光素子4d,レンズ4c,格子パ
ターン4b,円筒状被検物1の位置関係は、図4及び図
5の配置図に示すように、被検物(円筒状被検物1)が
円筒状であることを利用して、受光素子4dに関する画
素列A列,B列,C列それぞれの視野に対応する高さを
変化させている。ここで、各画素列毎の視野に対応する
高さの差として、所望のステップ量(即ち、0,π/
2,π)が与えられるように、円筒状被検物1の回転ス
ピードと受光素子4dの走査周期,撮像倍率,画素列間
距離を調節する。
【0057】即ち、図5の配置図に示すように、まず、
時刻t1において、画素列A列で円筒状被検物1上の領
域3(ステップ0)を、画素列B列で円筒状被検物1上
の領域2(ステップ1)を、画素列C列で円筒状被検物
1上の領域1(ステップ2)を撮像する。次に、時刻t
2においては、画素列A列で円筒状被検物1上の領域4
(ステップ0)を、画素列B列で円筒状被検物1上の領
域3(ステップ1)を、画素列C列で円筒状被検物1上
の領域2(ステップ2)を撮像する。更に、時刻t3
おいては、画素列A列で円筒状被検物1上の領域5(ス
テップ0)を、画素列B列で円筒状被検物1上の領域4
(ステップ1)を、画素列C列で円筒状被検物1上の領
域3(ステップ2)を撮像する。
【0058】かかる撮像を実施した場合の測定結果とし
て、画像メモリ上の各ステップ(即ち、画素列A列,B
列,C列)には、例えば、図6に示すような円筒状被検
物1上の各領域の画像データが得られる。即ち、時刻t
1における画素列A列(ステップ0)の画像データと、
時刻t2における画素列B列(ステップ1)の画像デー
タと、時刻t3における画素列C列(ステップ2)の画
像データとを用いることにより、前述した式(8)か
ら、円筒状被検物1上の領域3における表面形状の測定
即ち位相値Φ(x,y)の測定を行なうことができる。
かかる定量的な形状データを基にして、円筒状被検物1
の表面に生じているうねりや凹み等の欠陥検査や平坦度
の検査を行なうことができる。
【0059】また、モアレ縞次数によりモアレ縞間隔が
異なるので、測定するモアレ縞次数により、必要とする
ステップ量が異なることとなり、一定のステップ量のみ
を用いる場合においては、厳密には測定誤差が生じる。
しかしながら、例えば、図2あるいは図25に示すよう
に、スポット光源4a及びレンズ4cと格子パターン4
bまでの距離l=200mm、スポット光源4aとレン
ズ4cとの距離d=70mm、格子パターン4bのピッ
チs=83.3μm(12本/mm)とした場合、式
(3)より、格子パターン4dからの距離を示すモアレ
縞次数Nのモアレ等高線hNは、図7のように求められ
る。ここで、円筒状被検物1のモアレ縞の基準高さを、
モアレ縞次数N=3の位置に特定して設定し、かつ、測
定範囲(測定領域)を、N=2〜4の約480μmの範
囲に限定して設定したとすると、モアレ縞次数N=2と
モアレ縞次数N=3との間隔Δh2=239.423μm
であり、一方、モアレ縞次数N=3とモアレ縞次数N=
4との間隔Δh3=239.995μmであり、両者の差
は0.572μmと僅かである。従って、円筒状被検物
1の表面形状の高低差が、数μm程度のうねりや凹みを
測定する場合においては、全く問題とならないレベルで
ある。
【0060】なお、以上のごとき円筒状被検物1の表面
形状の測定方法にあっては、円筒状被検物1と受光素子
4dとの位置関係の調整が非常に重要となってくる。例
えば、受光素子4dの位置が、所定の位置よりも、円筒
状被検物1の軸方向と直角な方向に更にずれていたとす
ると、所望のステップ量(前述のステップ0乃至2)を
与えることができなくなり、測定誤差が大きくなる。本
発明は、円筒状被検物形状測定装置における、かかる円
筒状被検物1と受光素子4dとの位置関係に関する正確
な調整を可能とする解決手段を提供しているものであ
る。
【0061】まず、請求項1に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の調整方法及びかかる調整方法を
用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形状測
定装置について、図8を用いて説明する。ここに、図8
は、把持治具2により把持した際における円筒状被検物
1の中心線の垂直上方向となる頂点位置に受光素子4d
の位置を調整するための頂点位置調整用マーク6の一例
を示す模式図である。図8に示すように、把持治具2に
より円筒状被検物1を把持した際に、円筒状被検物1の
中心線の垂直上方向である頂点位置を示す頂点位置調整
用マーク6を、配置するような方法を用いて、受光素子
4dとの位置合わせを行なう。図8においては、頂点位
置調整用マーク6として、複数個の×印を用いている
が、頂点位置が判れば、如何なる記号即ちマークを用い
ても構わない。また、頂点位置調整用マーク6を示すマ
ークの個数はいくつであってもよい。ここで、かかる頂
点位置調整用マーク6を、受光素子4dを構成する画素
列A列,B列,C列のいずれかによって最も感度良く受
光できるように、該頂点位置調整用マーク6を受光素子
4dにて観察しながら、受光素子4dの位置を調整す
る。而して、受光素子4dを構成する画素列A列,B
列,C列のうちのいずれか特定の画素列と、円筒状被検
物1の頂点位置との位置関係を合わせることができ、円
筒状被検物1と受光素子4dとの位置調整を正確に行な
うことができる。
【0062】次に、請求項2に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の調整方法及びかかる調整方法を
用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形状測
定装置について、図9乃至図11を用いて説明する。こ
こに、図9は、把持治具2により把持した際における円
筒状被検物1の中心線の垂直上方向である頂点位置を検
出し、該頂点位置に受光素子4dの位置を調整する他の
例を説明するための円筒状被検物1の構成例を示す構成
図である。また、図10は、把持治具2により把持した
際における円筒状被検物1の中心線の垂直上方向である
頂点位置を検出する動作を説明するための模式図であ
り、図11は、円筒状被検物1の軸方向と直交するy方
向への測定ヘッド4の移動量yと受光素子4dにおける
スポット位置の変位量xとの関係を示す模式図である。
【0063】図9に示すように、円筒状被検物1の軸方
向(x方向)に対して所定の角度で、スポット光源4a
から、レーザ光源のようなスポット光を照射する。かか
るスポット光を、受光素子4dとしてそれぞれがx方向
に沿って画素が配列されている画素列A列,B列,C列
のいずれかにより観察する。図10に示すように、円筒
状被検物1の表面の高さがz0からz1にzだけ変化する
と、該高さの変化に応じてスポット光が照射される高さ
も変化し、その結果、受光素子4dで観察されるスポッ
ト位置は、軸方向であるx方向にx0からx1へと変化す
ることになる。
【0064】即ち、図9に戻り、受光素子4d,レンズ
4c,スポット光源4aを一体にして、円筒状被検物1
の軸方向であるx方向と直交するy方向に移動させた場
合にあっては、スポット光が照射される円筒状被検物1
の表面の高さが変化するため、受光素子4dで観察され
るスポット位置は、円筒状被検物1の軸方向即ちx方向
に、図11に示すような軌跡を描いて変位する。かかる
場合において、スポット位置の変曲点の位置xtが、円
筒状被検物の頂点位置Tであることを示している。而し
て、測定ヘッド4を円筒状被検物1の軸方向即ちx方向
と直交するy方向に移動しながら、受光素子4dを構成
する画素列A列,B列,C列のいずれかによって、スポ
ット位置の変曲点の位置xtを観察することにより、円
筒状被検物1の軸方向(x方向)と直交するy方向に関
して、受光素子4dを構成する画素列A列,B列,C列
のうちのいずれか特定の画素列と、円筒状被検物1の頂
点位置との位置関係を合わせることができ、円筒状被検
物1と受光素子4dとの位置調整を正確に行なうことが
できる。
【0065】次に、請求項3に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の調整方法及びかかる調整方法を
用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形状測
定装置について、図12を用いて説明する。ここに、図
12は、把持治具2により把持した際における円筒状被
検物1の軸方向と受光素子4dの画素列配列方向との位
置を平行にする調整を行なうための平行調整用マーク7
の一例を示す模式図である。図12に示すように、把持
治具2により円筒状被検物1を把持した際に、円筒状被
検物1の軸方向を示す平行調整用マーク7を、配置する
ような方法を用いて、受光素子4dの画素列配列方向を
調整する。即ち、かかる平行調整用マーク7を、受光素
子4dを構成する画素列A列,B列,C列のいずれかの
全画素によって最も感度良く受光できるように、該平行
調整用マーク7を受光素子4dにて観察しながら、受光
素子4dの位置を調整する。而して、受光素子4dを構
成する画素列A列,B列,C列の画素列方向と、円筒状
被検物1の軸方向とを平行な位置とするように、互いの
位置関係を合わせることができ、円筒状被検物1と受光
素子4dとの位置調整を正確に行なうことができる。
【0066】次に、請求項3に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の他の調整方法及びかかる調整方
法を用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形
状測定装置について、図13を用いて説明する。ここ
に、図13は、把持治具2により把持した際における円
筒状被検物1の撮像倍率を調整するための撮像倍率調整
用マーク8の一例を示す模式図である。図13に示すよ
うに、把持治具2により円筒状被検物1を把持した際に
おける円筒状被検物1の撮像位置に、所望の撮像倍率に
応じた所定の間隔を有する複数本の直線状のマークから
なる撮像倍率調整用マーク8を、配置するような方法を
用いる。ここで、かかる間隔を有する撮像倍率調整用マ
ーク8を、受光素子4dを構成する画素列A列,B列,
C列によって最も感度良く受光できるように、該撮像倍
率調整用マーク8を受光素子4dにて観察しながら、受
光素子4dの位置やレンズ4cの位置を調整する。更
に、同時に、受光素子4dにて受光された信号を観察し
ながら、レンズ4cのフォーカス調整も行なっておく。
而して、所望の撮像倍率により、円筒状被検物1の表面
形状の撮像を行なうことができるように、受光素子4d
を構成する画素列A列,B列,C列の画素列と、円筒状
被検物1との位置関係を正確に位置調整することができ
る。
【0067】次に、請求項1又は2及び請求項3に記載
の発明における円筒状被検物形状測定装置の調整方法及
びかかる調整方法を用いた請求項6に記載の発明に係る
円筒状被検物形状測定装置について、図14のフローチ
ャートを用いて説明する。ここに、図14は、請求項
5,13に記載の発明において適用される調整方法の動
作を説明するためのフローチャートである。請求項5,
13に記載の発明による調整方法にあっては、まず、請
求項4,12に記載の発明による調整方法に基づいて、
前述のように、撮像倍率及びレンズ4cのフォーカス調
整を行なった後(ステップS1)、次に、請求項3,1
1に記載の発明による調整方法に基づいて、受光素子4
dを構成する画素列A列,B列,C列の画素列配列方向
と、円筒状被検物1の軸方向との位置関係に関する平行
調整を行ない(ステップS2)、更に、請求項1,9あ
るいは請求項2,10のいずれかに記載の発明による調
整方法に基づいて、円筒状被検物1の頂点位置に受光素
子4dを位置合わせする(ステップS3)。
【0068】ここで、再度、撮像倍率を確認し(ステッ
プS4)、撮像倍率が所望の倍率に合致していれば(ス
テップS4のYES)、位置の調整は終了となるが、合
致していない場合には(ステップS4のNO)、ステッ
プS1に戻り、更に調整し直すこととなる。而して、か
かる位置調整作業が繰り返して行なわれることにより、
最終的な位置調整がなされる。
【0069】なお、かかる調整方法を適用する場合にあ
っては、図13に示すような所望の撮像倍率に応じた所
定の間隔を有する複数本の直線状のマークを、平行調整
用マーク兼撮像倍率調整用マーク兼頂点位置調整用マー
クとして用いることとし、かかる直線状のマークの方向
を用いて、円筒状被検物1の軸方向と受光素子4dの画
素列配列方向とを平行とする平行調整を行ない、更に、
該直線状のマークの間隔を所望の撮像倍率に応じた所定
の間隔とした複数本の直線状のマークを用いて、撮像倍
率に関する受光素子4dの位置やレンズ4cの位置の調
整を行ない、複数本の直線状のマークのうち中心の位置
にある直線を用いて、円筒状被検物1の中心線の垂直上
方向となる頂点位置に受光素子4dの位置を調整し、更
に、該直線状のマークを、所望の撮像高さに設定してお
けば、前述した請求項1乃至4あるいは9乃至12に記
載の発明全てに亘る位置調整を、1つのマークのみを用
いて行なうことが可能となる。なお、位置調整の順序
は、前述の順序に限るものではなく、任意の順序で行な
うことが可能である。
【0070】次に、請求項4に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の調整方法及びかかる調整方法を
用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形状測
定装置について、図15及び図16を用いて説明する。
ここに、図15は、円筒状被検物の回転振れに伴う影響
を低減させる例を説明する円筒状被検物形状測定装置の
構成例を示す構成図である。図16は、円筒状被検物1
の回転振れの大きさと距離センサとの出力の大きさとの
関係を模式的に示すグラフである。
【0071】図15に示すように、測定ヘッド4を円筒
状被検物1の軸方向(x方向)に移動させるためのx方
向移動ステージ5a上に、円筒状被検物1との間の距離
を測定することが可能な距離センサ9と、測定ヘッド4
を円筒状被検物1の軸方向と直交するy方向に移動させ
るためのy方向移動ステージ5bとを搭載している。こ
こで、距離センサ9は、円筒状被検物1の軸方向である
x方向と直交するy方向において、円筒状被検物1との
間の距離を測定するものである。
【0072】而して、まず、回転振れや真円度の精度が
非常に高いマスタワーク10を、円筒状被検物1の代わ
りに、把持治具2によってセットした後、測定領域の全
域に亘り、距離センサ9を用いて、マスタワーク10と
の距離を測定する。かかる測定結果に基づいて、回転振
れやx方向移動ステージ5aとマスタワーク10との間
の平行度(即ち、両者間の距離の変位度)が、測定領域
の全域に亘り、極力小さくなるように、把持治具2やx
方向移動ステージ5aの位置調整を行なう。
【0073】しかしながら、一般的には、いかに位置調
整を綿密に行なったとしても、回転振れや平行度を完全
には調整し切ることができない場合が普通である。而し
て、円筒状被検物1の代わりにセットしているマスタワ
ーク10の軸方向の数カ所(例えば、左端と中央と右端
の3カ所)において、距離センサ9を用いて、マスタワ
ーク10表面の軸方向(即ちx方向)と直交するy方向
の距離を測定する。距離センサ9により測定されたy方
向距離の出力に関して、模式的に示している図16にお
いては、距離センサ9により測定されるマスタワーク1
0の軸方向の測定位置として、左端と中央と右端の3カ
所x1,x2,x3において、マスタワーク10を1回転
させたときの回転振れの振幅(両矢印マーク)と回転振
れの中心(黒点)p1,p2,p3との測定結果をプロッ
トして示している。ここで、回転振れの振幅は、主に、
マスタワーク10の加工精度や把持治具2の位置調整に
影響され、一方、回転振れの中心位置p1,p2,p
3は、主に、x方向移動ステージ5aとマスタワーク1
0の平行度に影響される。
【0074】ここで、マスタワーク10の軸方向即ちx
方向の各位置における回転振れの中心位置を、図16に
示す数カ所の中心位置p1,p2,p3の測定結果を用い
て、破線lにて示すごとく、1次補間して求めておく。
而して、実際の円筒状被検物1の測定に当たっては、x
方向の各位置における回転振れの中心位置のずれに相当
する値だけ、y方向移動ステージ5bにより、y方向に
測定ヘッド4を移動させて、常に、測定ヘッド4の受光
素子4dと円筒状被検物1との位置関係が、y方向にお
いて、一定になるように調整する。
【0075】従って、実際の円筒状被検物1の表面形状
を測定する際に、回転振れの影響を低減させた状態とす
ることができ、受光素子4dと円筒状被検物1との位置
関係を正確に合わせることができる結果、正確に位相シ
フトした画像が得られ、円筒状被検物の表面形状に対す
る測定精度を向上させることができる。
【0076】次に、請求項4に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の別の調整方法及びかかる調整方
法を用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検物形
状測定装置について、図17を用いて説明する。ここ
に、図17は、円筒状被検物1の回転振れに伴う影響を
低減させる他の例を説明する円筒状被検物形状測定装置
の構成例を示す構成図である。以下に記載の本発明にお
いては、前述の請求項4,6に記載の先の発明の場合と
は異なり、予め、マスタワーク10を用いて測定してお
くのではなく、実際の円筒状被検物1の測定中におい
て、図17に示すように、距離センサ9により、円筒状
被検物1の軸方向(x方向)と直交するy方向の変位を
測定し、該測定結果に基づいて、y方向移動ステージ5
bを用いて、測定ヘッド4をy方向に移動させ、常に、
受光素子4dと円筒状被検物1との位置関係が、円筒状
被検物1の軸方向と直交するy方向において、一定にな
るように調整するものである。
【0077】而して、実際の円筒状被検物1の表面形状
を測定する際に、回転振れが検出される都度、回転振れ
の影響を低減させた状態に設定することができ、受光素
子4dと円筒状被検物1との位置関係を正確に合わせる
ことができる結果、正確に位相シフトした画像が得ら
れ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上さ
せることができる。
【0078】次に、請求項5に記載の発明における円筒
状被検物形状測定装置の信号処理方法及びかかる信号処
理方法を用いた請求項6に記載の発明に係る円筒状被検
物形状測定装置について、図18乃至図20を用いて説
明する。図18は、円筒状被検物1の回転振れがある場
合における受光素子4dの測定結果を示す形状データの
模式図であり、図19は、図18に示す形状データに関
する2次元フーリエ変換による周波数変換結果を示す模
式図であり、図20は、図19に示す周波数変換結果に
基づいて、図18に示す形状データの補正を施した補正
形状データの模式図である。
【0079】一般に、回転振れは、円筒状被検物1の円
周長周期の間隔にて現れるものである。従って、円筒状
被検物1に回転振れが伴っている場合において、円筒状
被検物1の表面形状の測定結果として得られる形状デー
タは、例えば、図18に示すようになる。即ち、図18
に示すように、形状データは、受光素子4dの画素の視
野に対応する高さに応じて、色の濃さが変化する。ここ
で、横軸は、円筒状被検物1の軸方向であるx方向の位
置を示し、縦軸は、円筒状被検物1の円周方向y'の位
置を示している。即ち、円筒状被検物1に回転振れが伴
っている場合、図18に示すように、円筒状被検物1の
表面形状の凹凸に応じて形成される(即ち、円筒状被検
物1の表面形状の凹凸に対する受光素子4dの画素の視
野に対応する高さに応じて形成される)形状データAの
他に、円周長周期間隔にて回転振れに応じて形成される
形状データBも表示されることになる。
【0080】回転振れに応じて形成される形状データ
B、即ち、円周方向y'に円周長周期の間隔で現れる形
状データBを、円筒状被検物1の表面形状の凹凸に応じ
て形成される形状データAから分離するためには、フー
リエ変換等の周波数変換処理が用いられる。まず、図1
8に示すごとき形状データに対して、2次元フーリエ変
換を施すと、図19に示すようなパターンが生成され
る。ここに、図19は、横軸が、円筒状被検物1の軸方
向即ちx方向の周波数fxを示し、縦軸が、円筒状被検
物1の円周方向y'の周波数fy'を示している。また、
図19においては、色の濃さにより、回転振れや凹凸の
振幅の大きさを示している。
【0081】即ち、円筒状被検物1の回転振れ等があっ
た場合にあっては、図19に示すように、円筒状被検物
1の表面形状の凹凸に応じて形成される形状データAに
対応した比較的高周波の領域A'以外に、回転振れに応
じて形成される円周長周期間隔に対応した比較的低周波
の円周長周波数の領域B'にも振幅の大きな値が見られ
る。
【0082】従って、円周長周期に対応した比較的低周
波の周波数即ち円周長周波数成分をカットして、逆フー
リエ変換を施すと、図20に示すように、円周長周期間
隔で現れていた低周波成分が取り除かれて、円筒状被検
物1上の表面形状の凹凸に応じて形成される形状データ
Aのみを正確に測定することができる。形状データに対
するかかる信号処理を施すことにより、回転振れに対す
る影響を除去することが可能となり、円筒状被検物の表
面形状に対する測定精度を向上させることができる。
【0083】
【発明の効果】本発明に係る円筒状被検物形状測定装置
の調整方法及び該調整方法を用いた円筒状被検物形状測
定装置によれば、円筒状被検物の中心線の垂直上方向を
示す頂点位置の調整を行なうことにより、正確に位相シ
フトした画像が得られ、円筒状被検物の表面形状に対す
る測定精度を向上させることができる。
【0084】また、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の調整方法及び該調整方法を用いた円筒状被検物形
状測定装置によれば、円筒状被検物と受光素子との方向
を調整することにより、正確に位相シフトした画像が得
られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向上
させることができる。
【0085】また、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の調整方法及び該調整方法を用いた円筒状被検物形
状測定装置によれば、円筒状被検物に対する撮像倍率の
調整を行なうことにより、正確に位相シフトした画像が
得られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向
上させることができる。
【0086】更に、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の調整方法及び該調整方法を用いた円筒状被検物形
状測定装置によれば、円筒状被検物の前記頂点位置に関
する調整、円筒状被検物と受光素子との方向に関する調
整、及び、円筒状被検物に対する撮像倍率の調整の全て
を行なうことにより、より正確に位相シフトした画像が
得られ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を更
に向上させることができる。
【0087】更に、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の調整方法及び該調整方法を用いた円筒状被検物形
状測定装置によれば、円筒状被検物の回転振れに応じ
て、受光素子の位置を調整して変位させることにより、
正確に位相シフトした画像が得られ、円筒状被検物の表
面形状に対する測定精度を向上させることができる。
【0088】更に、本発明に係る円筒状被検物形状測定
装置の信号処理方法及び該信号処理方法を用いた円筒状
被検物形状測定装置によれば、円筒状被検物の円周長周
期で現れる回転振れに伴う形状データを除外することに
より、回転振れに伴う形状データの変化を除去すること
ができ、円筒状被検物の表面形状に対する測定精度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る円筒状被検物形状測定装置の構
成の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1のごとき本発明に係る円筒状被検物形状
測定装置において使用される測定ヘッドの一構成例であ
る。
【図3】 3ライン以上のライン状に画素が配列され集
積されている画素列からなる受光素子の構成例である。
【図4】 受光素子,レンズ,格子パターン,円筒状被
検物の位置関係を示す配置図である。
【図5】 受光素子,レンズ,格子パターン,円筒状被
検物の位置関係を示す配置図である。
【図6】 画像メモリ上の各ステップ(即ち、画素列A
列,B列,C列)に格納される円筒状被検物上の各領域
に関する画像データの一例である。
【図7】 格子パターンからの距離を示すモアレ縞次数
Nのモアレ等高線h Nの一例を示す算出例である。
【図8】 把持治具により把持した際における円筒状被
検物の中心線の垂直上方向となる頂点位置に受光素子の
位置を調整するための頂点位置調整用マークの一例を示
す模式図である。
【図9】 把持治具により把持した際における円筒状被
検物の中心線の垂直上方向である頂点位置を検出し、該
頂点位置に受光素子の位置を調整する他の例を説明する
ための円筒状被検物の構成例を示す構成図である。
【図10】 把持治具により把持した際における円筒状
被検物の中心線の垂直上方向である頂点位置を検出する
動作を説明するための模式図である。
【図11】 円筒状被検物の軸方向と直交するy方向へ
の測定ヘッドの移動量と受光素子におけるスポット位置
の変位量との関係を示す模式図である。
【図12】 把持治具により把持した際における円筒状
被検物の軸方向と受光素子の画素列配列方向との位置を
平行にする調整を行なうための平行調整用マークの一例
を示す模式図である。
【図13】 把持治具2により把持した際における円筒
状被検物の撮像倍率を調整するための撮像倍率調整用マ
ークの一例を示す模式図である。
【図14】 請求項5,13に記載の発明において適用
される調整方法の動作を説明するためのフローチャート
である。
【図15】 円筒状被検物の回転振れに伴う影響を低減
させる例を説明する円筒状被検物形状測定装置の構成例
を示す構成図である。
【図16】 円筒状被検物の回転振れの大きさと距離セ
ンサとの出力の大きさとの関係を模式的に示すグラフで
ある。
【図17】 円筒状被検物の回転振れに伴う影響を低減
させる他の例を説明する円筒状被検物形状測定装置の構
成例を示す構成図である。
【図18】 円筒状被検物1の回転振れがある場合にお
ける受光素子の測定結果を示す形状データの模式図であ
る。
【図19】 図18に示す形状データに関する2次元フ
ーリエ変換による周波数変換結果を示す模式図である。
【図20】 図19に示す周波数変換結果に基づいて、
図18に示す形状データの補正を施した補正形状データ
の模式図である。
【図21】 従来の円筒状被検物表面形状の異常検出方
法を示す概略構成図である。
【図22】 従来の円筒状被検物表面形状の異常検出方
法を示す他の概略構成図である。
【図23】 格子投影型のモアレ法を説明するための概
念図である。
【図24】 実体格子型のモアレ法を説明するための概
念図である。
【図25】 モアレ法を更に詳しく説明する詳細説明図
である。
【図26】 実体格子型のモアレ法を更に詳しく説明す
る詳細説明図である。
【図27】 位相シフトされたモアレ縞画像の光の強度
と基準面となる格子からの距離との関係についての模式
図である。
【符号の説明】
1…円筒状被検物、2…把持治具、3…回転モータ、4
…測定ヘッド、4a…スポット光源、4b…格子パター
ン、4c…レンズ、4d…受光素子、5…移動ステー
ジ、5a…x方向移動ステージ、5b…y方向移動ステ
ージ、6…頂点位置調整用マーク、7…平行調整用マー
ク、8…撮像倍率調整用マーク、9…距離センサ、10
…マスタワーク、11…光源、12…レーザ光ビーム、
13…感光体ドラム、14…ステッピングモータ、15
…受光器、16…回転多面鏡、21…投光器、22…ス
リット光、23…感光体ドラム、23a…受光範囲、2
4…レンズ、25…ラインセンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA47 AA49 AA53 BB06 BB27 DD06 EE00 FF08 HH06 JJ02 JJ05 JJ25 PP02 PP13 QQ00 QQ16 QQ24 2G051 AA90 AB07 AB10 BA10 CB10 5B047 AA07 AA11 AB02 BB02 BC05 BC11 BC16 CA12 CB09 CB23 DC06 5B057 AA04 BA02 BA13 DA01 DC09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実体格子型のモアレ光学系を用い、特定
    の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさ
    せ、測定領域を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設
    された少なくとも3ライン以上の複数本の画素列からな
    る受光素子によって、受光される位相シフトさせたモア
    レ縞データから、円筒状被検物の表面形状の測定を行な
    う円筒状被検物形状測定装置の調整方法において、前記
    円筒状被検物の中心線の垂直上方向を示す頂点位置調整
    用マークを備えることにより、該頂点位置調整用マーク
    を前記受光素子によって観察しながら、前記円筒状被検
    物の前記頂点位置に前記受光素子を位置合わせする調整
    を行なうことを特徴とする円筒状被検物形状測定装置の
    調整方法。
  2. 【請求項2】 実体格子型のモアレ光学系を用い、特定
    の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさ
    せ、測定領域を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設
    された少なくとも3ライン以上の複数本の画素列からな
    る受光素子によって、受光される位相シフトさせたモア
    レ縞データから、円筒状被検物の表面形状の測定を行な
    う円筒状被検物形状測定装置の調整方法において、前記
    円筒状被検物上にスポット光を所定の角度で照射させ、
    一体化されている前記スポット光及び前記受光素子と、
    前記円筒状被検物との相対位置を、前記円筒状被検物の
    軸方向と直交する方向に変位させ、前記受光素子により
    観察される前記スポット光の前記円筒状被検物からの受
    光位置の変化を観察することによって、前記円筒状被検
    物の中心線の垂直上方向を示す頂点位置に前記受光素子
    を位置合わせする調整を行なうことを特徴とする円筒状
    被検物形状測定装置の調整方法。
  3. 【請求項3】 実体格子型のモアレ光学系を用い、特定
    の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさ
    せ、測定領域を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設
    された少なくとも3ライン以上の複数本の画素列からな
    る受光素子によって、受光される位相シフトさせたモア
    レ縞データから、円筒状被検物の表面形状の測定を行な
    う円筒状被検物形状測定装置の調整方法において、前記
    円筒状被検物の軸方向を表す平行調整用マークを備える
    ことにより、該平行調整用マークを前記受光素子によっ
    て観察しながら、及び/又は、前記受光素子による撮像
    位置に所定の間隔を有する撮像倍率調整用マークを備え
    ることにより、該撮像倍率調整用マークを前記受光素子
    で観察しながら、前記受光素子の画素列のライン配設方
    向と前記円筒状被検物の軸方向との位置関係を平行とす
    る平行調整を行なう、及び/又は、前記受光素子の撮像
    倍率の調整を行なうことを特徴とする円筒状被検物形状
    測定装置の調整方法。
  4. 【請求項4】 実体格子型のモアレ光学系を用い、特定
    の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさ
    せ、測定領域を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設
    された少なくとも3ライン以上の複数本の画素列からな
    る受光素子によって、受光される位相シフトさせたモア
    レ縞データから、円筒状被検物の表面形状の測定を行な
    う円筒状被検物形状測定装置の調整方法において、前記
    円筒状被検物の軸方向と直交する方向に移動可能な移動
    機構を前記受光素子に備え、かつ、前記円筒状被検物の
    代わりに回転振れや真円度の精度が非常に高いマスタワ
    ークを用いた場合における当該円筒状被検物測定装置の
    回転振れを距離センサにより予め測定し、前記円筒状被
    検物の表面形状を測定する際に、前記回転振れの測定結
    果に基づいて、前記移動機構によって前記受光素子の位
    置を移動させる、及び/又は、前記円筒状被検物の軸方
    向と直交する方向に移動可能な移動機構を前記受光素子
    に備え、前記円筒状被検物の表面形状を測定する際に、
    距離センサにより測定された回転振れの測定結果に基づ
    いて、前記移動機構によって前記受光素子の位置を移動
    させることを特徴とする円筒状被検物形状測定装置の調
    整方法。
  5. 【請求項5】 実体格子型のモアレ光学系を用い、特定
    の縞次数のモアレ縞を所望の位相だけ正確にシフトさ
    せ、測定領域を該縞次数近辺に限定して、直線状に配設
    された少なくとも3ライン以上の複数本の画素列からな
    る受光素子によって、受光される位相シフトさせたモア
    レ縞データから、円筒状被検物の表面形状の測定を行な
    う円筒状被検物形状測定装置の信号処理方法において、
    前記受光素子により測定された前記円筒状被検物に関す
    る形状データの中から、前記円筒状被検物の円周方向に
    おいて円周長周期間隔で生起する形状データを除外する
    ことを特徴とする円筒状被検物形状測定装置の信号処理
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の円筒
    状被検物形状測定装置の調整方法を用いて調整を行なう
    ことを特徴とする円筒状被検物形状測定装置。
JP2001248925A 2001-08-20 2001-08-20 円筒状被検物形状測定装置及び該円筒状被検物形状測定装置の調整方法と信号処理方法 Pending JP2003057191A (ja)

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