JP5112670B2 - 置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、医薬、農薬等の製造中間体等として有用な置換アミノ酸シッフ塩基化合物を、効率よく工業的に有利に製造する方法に関する。
医薬品や農薬等に代表される生理活性物質には、下記式(A)
Figure 0005112670
(式中、R、Rはアルキル基等を表し、*は不斉炭素原子を表す。)で示される部分構造を有するものが多い。したがって、前記式(A)で示される構造を有する化合物を効率よく製造する方法の開発が必要とされている。
また、近年においては、医薬品、農薬、生理活性物質等の種々の分野において、ラセミ体や光学純度の低いものを用いる場合には、目的とする生物学的活性を著しく低下させたり、毒性を有するものとなったりする場合があることから、光学純度の高いものが望まれている。そして、その製造方法においても、光学純度の高い化合物を工業的に有利に製造する方法の開発が要望されている。
このような要望に応えるべく、特許文献1及び非特許文献1には、式(B)
Figure 0005112670
(式中、Rは水素原子等を、Rはアリール基等を、R〜Rは、それぞれ独立して、アルキル基等を表す。)示される化合物を、四級アンモニウム塩、及び水酸化カリウム又は水酸化セシウムの存在下、式(C):R(式中、Rはアルキル基等を表し、Xはハロゲン原子を表す。)で示される有機ハロゲン化合物と反応させることにより、式(D)
Figure 0005112670
(式中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示される化合物を得る方法が提案されている。
しかしながら、これらの文献記載の方法によれば、前記式(B)で示される化合物として、Rがアルキル基である化合物を使用する場合(すなわち、四級アルキル化反応を行う場合)には、塩基として高価な水酸化セシウムを使用しなければならないため、工業的生産には適さないものであった。
特開2005−232103号公報 J.Am.Chem.Soc.,127,5073(2005)
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、医薬、農薬等の製造中間体等として有用な、式(3)で示される置換アミノ酸シッフ塩基化合物、及び式(31)で示される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物を、効率よく工業的に有利に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、式(1−1)
Figure 0005112670
で表される化合物に、ヨウ化n−ブチルを反応させるに際し、反応系に、水酸化カリウム及び18−クラウン−6を存在させておくと、目的物である式(3−1)
Figure 0005112670
で表される化合物が収率よく得られることを見出した。また、この反応系に、さらに、下記(b−1)
Figure 0005112670
のごとく光学活性四級アンモニウム塩を共存させておくと、下記(3−2)
Figure 0005112670
で表される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物を効率よく得ることができることを見出した。そして、これらの知見を一般化することにより、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、式(1)
Figure 0005112670
(式中、Rは、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
は、水素原子、水酸基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、又は式:N(r)(r)で表される基を表す。
、rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。また、r1及びr2は一緒になって結合して、窒素原子を含んで環を形成していてもよい。
は、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、又は置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基を表し、
Arは、置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
で示されるアミノ酸シッフ塩基化合物を、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物又はアルカリ土類金属炭酸塩、及びクラウンエーテルの存在下、式(2):R−L(式中、Rは、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルキニル基、又は、置換基を有していてもよいC〜C20アラルキル基を表し、Lは脱離基を表す。)で示される化合物と反応させることを特徴とする、式(3)
Figure 0005112670
(式中、R〜R及びArは、前記と同じ意味を表す。)で示される置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法が提供される。
本発明の第2によれば、式(1)
Figure 0005112670
(式中、Rは、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
は、水素原子、水酸基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、又は式:N(r)(r)で表される基を表す。
、rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。また、r及びrは一緒になって結合して、窒素原子を含んで環を形成していてもよい。
は、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、又は置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基を表し、
Arは、置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
で示されるアミノ酸シッフ塩基化合物を、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物又はアルカリ土類金属炭酸塩、クラウンエーテル、及び光学活性四級アンモニウム塩の存在下、
式(21):R41−L(式中、R41は、Rと同一ではなく、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルキニル基、又は、置換基を有していてもよいC〜C20アラルキル基を表し、Lは脱離基を表す。)
で示される化合物と反応させることを特徴とする、式(31)
Figure 0005112670
(式中、R〜R、R41及びArは前記と同じ意味を表し、*は不斉炭素原子であることを示す。)で示される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法が提供される。
本発明の光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法においては、前記光学活性四級アンモニウム塩として、下記(I)〜(V)
Figure 0005112670
(式中、r10は、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
また、一分子中に存在する複数のr10同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
11、r12、r13はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
また、一分子中に存在する複数の、r11同士、r12同士、r13同士は互いに同一であっても相異なっていてもよい。
さらに、r11とr12が結合して、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、若しくは置換基を有していてもよい芳香環を形成していてもよい。
14、r15、r16及びr17はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、又は式;Si(ra)(rb)(rc)で表される基を表す。
ra、rb、rcはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。
また、一分子中に存在する複数の、r14同士、r15同士、r16同士、r17同士は互いに同一であっても相異なっていてもよい。
18は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキニルオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキルオキシ基を表す。
また、一分子中に存在する複数のr18同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
19〜r23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。
また、一分子中に存在する複数の、r19同士、r20同士、r21同士、r22同士、及びr23同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
さらに、r19〜r23のうち、隣接する二つが一緒になって結合して、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、若しくは置換基を有していてもよい芳香環を形成していてもよい。
Aは、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。
(*)は不斉炭素原子を表し、(**)は軸不斉が存在することを表す。また、式(III)において、r12が水素原子以外のとき、式(III)で表される化合物は、さらに軸不斉を有している。
は、マイナス1価に相当する対イオンを表す。)
のいずれかで示される化合物を用いることが好ましい。
本発明の置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法によれば、医薬、農薬等に用いる生理活性物質の製造中間体として有用な、前記式(3)で示される置換アミノ酸シッフ塩基化合物を、効率よく工業的に有利に製造することができる。
本発明の光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法によれば、医薬、農薬等に用いる生理活性物質の製造中間体として有用な、前記式(31)で示される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物を、効率よく工業的に有利に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
1)置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法
本発明の第1は、前記式(1)で示されるアミノ酸シッフ塩基化合物(以下、「化合物(1)」ということがある。)を、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属炭酸塩、及びクラウンエーテルの存在下、前記式(2)で示される化合物(以下、「化合物(2)」ということがある。)と反応させることを特徴とする、前記式(3)で示される置換アミノ酸のシッフ塩基化合物(以下、「化合物(3)」ということがある。)の製造方法である。
(1)化合物(1)
本発明の製造方法においては、出発原料として化合物(1)を用いる。
前記式(1)において、Rは、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cのシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cのアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cのシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
前記Rの、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基のC〜Cのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいC〜Cのシクロアルキル基のC〜Cのシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいC〜Cのアルケニル基のC〜Cのアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいC〜Cのシクロアルケニル基のC〜Cのシクロアルケニル基としては、1−シクロブテニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいC〜Cのアルキニル基のC〜Cのアルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ヘプチニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいヘテロアリール基のヘテロアリール基としては、1−ピリジル基、2−ピリジル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、イミダゾール−4−イル基、イミダゾール−2−イル基、フラン−2−イル基、フラン−3−イル基、2−チエニル基、3−チエニル基、インドール−2−イル基、インドール−3−イル基、インドール−4−イル基、オキサゾール−2−イル基、4−チアゾ−ル−2−イル基、テトラゾ−ル−5−イル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、1−アントリルメチル基、1−フェナントリルメチル基等が挙げられる。
前記置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基のヘテロアラルキル基は、ヘテロ環基を置換基として有するアルキル基である。該アルキル基の炭素数は特に制限されないが、好ましくは1〜6である。
ヘテロ環基としては、環内に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を1〜4個有する、3〜8員のヘテロ環の基が挙げられる。
ヘテロアラルキル基の具体例としては、1−ピリジルメチル基、2−ピリジルメチル基、1−ピロリルメチル基、2−ピロリルメチル基、イミダゾール−4−イルメチル基、イミダゾール−2−イルメチル基、フラン−2−イルメチル基、フラン−3−イルメチル基、2−チエニルメチル基、3−チエニルメチル基、インドール−2−イルメチル基、インドール−3−イルメチル基、インドール−4−イルメチル基、オキサゾール−2−イルメチル基、4−チアゾ−ル−2−イルメチル基、テトラゾ−ル−5−イルメチル基等が挙げられる。
前記アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に制限されず、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノ基、N−アミジノアミノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の任意の位置で置換していてもよく、同一又は相異なって複数個がこれらの基に結合していてもよい。
前記シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基及びヘテロアラルキル基の置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に制限されず、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;カルボキシル基;アミノ基;アミド基;アミノ基;N−アミジノアミノ基;ニトロ基;シアノ基;等が挙げられる。
これらの置換基は、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基及びヘテロアラルキル基の任意の位置で置換していてもよい。また、同一又は相異なって複数個がこれらの基に結合していてもよい。
これらの中でも、入手容易性等の観点から、前記Rとしては、天然アミノ酸の側鎖に該当する基であるのが好ましい。例えば、水素原子;メチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、メルカプトメチル基、2−メチルチオエチル基、カルボキシメチル基、アミノカルボニルメチル基、2−カルボキシエチル基、2−アミノカルボニルエチル基、3−(N−アミジノアミノ)プロピル基、4−アミノブチル基、イミダゾール−4−イルメチル基、ベンジル基、4−ヒドロキシベンジル基、インドール−3−イルメチル基等が挙げられる。
は、水素原子、水酸基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、又は式:N(r)(r)で表される基を表す。
前記Rの、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基のC〜Cアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基等が挙げられる。
前記C〜Cアルコキシ基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノ基、N−アミジノアミノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、アルコキシ基の任意の位置で置換していてもよく、同一又は相異なって複数個がアルコキシ基に結合していてもよい。
式:N(r)(r)で表される基において、r、rはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。また、rおよびrは一緒になって結合して、窒素原子を含んで環を形成していてもよい。
、rの、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基、置換基を有していてもよいC〜Cアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
、rの、置換基を有していてもよいアルコキシ基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
、rの、置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
前記r、rの置換基を有していてもよいアリール基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基;等が挙げられる。これらの置換基は、アリール基の任意の位置で置換していてもよく、同一又は相異なって複数個がアリール基に結合していてもよい。
また、r及びrは一緒になって結合して、r及びrが結合する窒素原子を含んで環を形成していてもよい。
かかる環の具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環などが挙げられる。
前記式:N(r)(r)で表される基の具体例としては、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基、4−メチルフェニルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、フェニルメチルアミノ基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
は、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、又は置換基を有していてもよいC〜Cアルコキシ基を表す。
前記Rの置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
また、前記Rの置換基を有していてもよいC〜Cのアルコキシ基としては、前記Rで例示したものと同様のものが挙げられる。
Arは、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
前記Arのアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
前記Arのアリール基の置換基としては、反応に不活性な基であれば、特に制限されないが、より収率よく目的物が得られる観点から、電子吸引性基が好ましい。
かかる電子吸引性基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基、等が挙げられる。これらの置換基は、アリール基の任意の位置で置換していてもよく、同一又は相異なって複数個が置換していてもよい。
本発明においては、化合物(1)は、光学活性な化合物でなくても、光学活性な化合物であってもよいが、より光学純度の高い光学活性な置換アミノ酸シッフ塩基化合物を得る上では、光学活性な化合物であることが好ましい。
化合物(1)は、従来公知の方法で製造することができる。
例えば、前記式(1)中、Rが、水素原子又は置換基を有していてもよいC1−6アルキル基である化合物〔式(1a)で表される化合物〕は、下記式に示すように、式(5)で表されるアルデヒド又はケトンと、式(6)で表されるα−アミノ酸、α−アミノ酸エステル又はα−アミノ酸アミドとを反応させることにより得ることができる。この場合、光学活性なα−アミノ酸、α−アミノ酸エステル又はα−アミノ酸アミドを用いることで、光学活性な化合物(1a)を得ることができる。
Figure 0005112670
(式中、Ar、R、Rは前記と同じ意味を表す。R3aは、水素原子又は置換基を有していてもよいC1−6アルキル基を表す。)
また、前記式(1)中、Rが、置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基である化合物〔式(1b)で表される化合物〕は、下記式に示すように、式(7)で表されるイミデート化合物と、式(6)で表されるα−アミノ酸、α−アミノ酸エステル又はα−アミノ酸アミドとを反応させることにより得ることができる。この場合、光学活性なα−アミノ酸、α−アミノ酸エステル又はα−アミノ酸アミドを用いることで、光学活性な化合物(1b)を得ることができる。
Figure 0005112670
(式中、Ar、R、Rは前記と同じ意味を表す。R3bは、置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基を表す。)
上記各反応は、適当な有機溶媒中、所望により酸触媒の存在下に行うことができる。
用いる酸触媒としては、濃硫酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸一水和物、モレキュラーシーブ等が挙げられる。
この反応に用いる有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン等の非極性有機溶媒が好ましい。
反応は、0℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で円滑に進行する。
反応時間は、通常数分から数十時間である。
なお、化合物(1)には、式:(Ar)(R)C=N−に基づく立体異性体(syn異性体及びanti異性体)が存在し得る。本発明においては、化合物(1)として、syn異性体のみのもの、anti異性体のみのもの、syn異性体及びanti異性体の異性体混合物のいずれも用いることができる。
本発明に用いる化合物(1)の代表例としては、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005112670
(式中、Wは、水素原子;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;メチル基等のアルキル基;トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;メトキシ基等のアルコキシ基;トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;等を表す。R、Rは前記と同じ意味を表す。)
(2)化合物(2)
本発明においては、前記化合物(1)と化合物(2)とを反応させる。
式(2)中、Rは、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルキニル基、又は、置換基を有していてもよいC〜C20アラルキル基を表す。
これらの基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
本発明においては、前記式(2)で表される化合物は、式(2)中、Rがアルケニル基又はアラルキル基であるとき、Lから数えて2番目までの、主鎖を構成する原子はすべて炭素原子であり、Lから数えて2番目の炭素原子は全てSP炭素原子であるものが好ましい。
Lは脱離基を表す。脱離基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基等のスルホニルオキシ基;等が挙げられる。
化合物(2)の具体例としては、1−ブロモプロパン、2−ブロモプロパン、1−ブロモブタン、1−ブロモペンタン、1−ブロモヘキサン、1−ブロモヘプタン、1−ブロモオクタン、1−ブロモ−2−シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチルブロミド、3−ブロモ−1−プロペン、4−ブロモ−1−ブテン、5−ブロモ−1−ペンテン、6−ブロモ−1−ヘキセン、7−ブロモ−1−ヘプテン、8−ブロモ−1−オクテン、ベンジルブロミド、フェネチルブロミド、1−ヨードプロパン、2−ヨードプロパン、1−ヨードブタン、1−ヨードペンタン、1−ヨードヘキサン、1−ヨードヘプタン、1−ヨードオクタン、ヨードシクロペンタン、1−ヨード−2−シクロヘキシルエチル、ベンジルクロリド等のハロゲン化アルキル;メチルメタンスルホネート、エチルメタンスルホネート、プロピルメタンスルホネート、メチルフェニルスルホネート、メチルp−トルエンスルホネート、メチルトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸エステル;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の製造方法によれば、化合物(2)として、1−ヨードブチル等の反応性に乏しいアルキルハライドを用いる場合であっても、反応が円滑に進行し、収率よく目的物を得ることができる。
(3)アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩
本発明においては、塩基として、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物又はアルカリ土類金属炭酸塩(以下、「アルカリ金属水酸化物等」ということがある。)の少なくとも一種を用いる。
用いるアルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムが挙げられる。
用いるアルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウムが挙げられる。
用いるアルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムが挙げられる。
用いるアルカリ土類金属炭酸塩としては、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムが挙げられる。
これらの中でも、収率よく目的物が得られること等の観点から、(リチウム、ナトリウム若しくはカリウム)の水酸化物又はこれらの炭酸塩が好ましく、製造コストの観点から、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが好ましく、水酸化カリウムが特に好ましい。
後述するように、本発明によれば、後述するようにクラウンエーテルを用いるため、廉価な(リチウム、ナトリウム若しくはカリウム)の水酸化物又はこれらの炭酸塩を用いる場合であっても、水酸化セシウムを用いる場合と同様に、反応が円滑に進行して、目的物を高収率で得ることができる。
アルカリ金属水酸化物等は水溶液として用いるのが好ましい。
アルカリ金属水酸化物等の使用量は、特に制約はなく、通常化合物(1)に対して、1〜10当量である。
(4)クラウンエーテル
本発明においては、上記したアルカリ金属水酸化物等に加えて、クラウンエーテルを用いる。このように組み合わせて用いることにより、安価な水酸化カリウムを用いる場合であっても、収率よく目的物を得ることができる。
クラウンエーテルは、式:(−CH−CH−O−)で表される大環状のエーテル化合物である。クラウンエーテルは、環の内側に酸素原子の非共有電子対を有するため、金属カチオンを環内に取り込み、該金属カチオンを安定化させる性質を有する。
クラウンエーテルとしては、例えば、次のようなものが挙げられる。
Figure 0005112670
クラウンエーテルはこれらに限定されることはなく、例えば、鎖上に置換基を有しているものであってもよい。
これらの中でも、本発明においては、収率よく目的物が得られることから、18−クラウン−6の使用が好ましい。
クラウンエーテルの使用量は、用いる四級アンモニウム塩1モル対して、通常、0.1〜0.9モル、好ましくは0.3〜0.7モルである。
(5)溶媒
本発明において、反応は溶媒中で行うのが好ましい。
用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば、特に制限されない。例えば、n−ペンタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素;が挙げられる。これらの中でも、芳香族炭化水素が好ましく、トルエンが特に好ましい。
溶媒の使用量は、特に制約はないが、化合物(1)1gに対して、通常、0.1〜100mlである。
(6)反応方法
本発明において、反応を行う方法としては、特に制限はない。例えば、(i)化合物(1)、化合物(2)、及びクラウンエーテルの溶媒溶液中に、アルカリ金属水酸化物等の水溶液を添加して、所定温度で所定時間撹拌する方法、(ii)化合物(1)、及びクラウンエーテルの溶媒溶液中に、化合物(2)とアルカリ金属水酸化物等の水溶液を添加した後、化合物(2)を添加して、所定温度で所定時間撹拌する方法等が挙げられ、(i)の方法が好ましい。
反応温度は、通常、−20℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲、好ましくは、10〜30℃である。
反応時間は、反応規模等にもよるが、通常、数分から数十時間、好ましくは数十分から数時間である。
反応の終了は、反応液から原料の化合物(1)が消失することで確認することができる。化合物(1)の消失の確認は、例えば、反応液をサンプリングし、液体クロマトグラフィー又はNMR等の公知の分析手段により行うことができる。
2)光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法
本発明の第2は、前記式(1)で示されるアミノ酸シッフ塩基化合物を、アルカリ金属水酸化物等、クラウンエーテル、及び光学活性四級アンモニウム塩の存在下、前記式(21)で示される化合物と反応させることを特徴とする、前記式(31)で示される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法である。
本発明の光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法に用いる光学活性四級アンモニウム塩としては、鏡像関係にある異性体が存在する四級アンモニウム塩であって、該異性体の一方が他方よりも過剰に存在するものであれば、特に限定されないが、下記式(I)〜(V)のいずれかであるのが好ましい。
Figure 0005112670
上記式(I)〜(V)中、r10は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜18のアルキル基)、置換基を有していてもよいシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)、置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基)、置換基を有していてもよいアルケニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基)、置換基を有していてもよいアルキニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルキニル基)、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基(好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基)、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
前記r10の、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、及び置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
また、一分子中に存在する複数のr10同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
11、r12、r13はそれぞれ独立して、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜18のアルキル基)、置換基を有していてもよいシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル基)、置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基)、置換基を有していてもよいアルケニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基)、置換基を有していてもよいアルキニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルキニル基)、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基(好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基)、又は置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基を表す。
前記r11、r12、r13の、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、及び置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
また、一分子中に存在する複数の、r11同士、r12同士、及びr13同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
さらに、r11とr12が結合して、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、若しくは置換基を有していてもよい芳香環を形成していてもよい。
前記置換基を有していてもよいアルキレン基のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基のアルキレンモノオキシ基としては、−OCH−、−CHCHO−、−CHOCH−、−CHCHOCH−、CHCHOCHCH−、等が挙げられる、
置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基のアルキレンジオキシ基としては、−OCHO−、−OCHCHO−、−CHOCHCHO−、等が挙げられる。
置換基を有していてもよい芳香環の芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピペリジン環等が挙げられる。
14、r15、r16及びr17はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜18のアルキル基)、置換基を有していてもよいアルケニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基)、置換基を有していてもよいアルキニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルキニル基)、置換基を有していてもよいアラルキル基(好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基)、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、又は式;Si(ra)(rb)(rc)で表される基を表す。
前記r14、r15、r16及びr17の、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
前記式;Si(ra)(rb)(rc)で表される基において、ra、rb、rcはそれぞれ独立して、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;又は、フェニル基、4−メチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基を表す。
前記式;Si(ra)(rb)(rc)で表される基の具体例としては、シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
また、一分子中に存在する複数の、r14同士、r15同士、r16同士、及びr17同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
18は、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜18のアルキル基)、置換基を有していてもよいアルケニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基)、置換基を有していてもよいアルキニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルキニル基)、置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基)、置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニルオキシ基)、置換基を有していてもよいアルキニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜18のアルキニルオキシ基)、置換基を有していてもよいアラルキル基(好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基)、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基(好ましくは炭素数7〜20のアラルキルオキシ基)、置換基を有していてもよいヘテロアラルキルオキシ基を表す。
前記r18の、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアラルキル基の具体例としては、前記Rで例示したのと同様のものが挙げられる。
前記r18の、置換基を有していてもよいアルコキシ基のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基窓が挙げられる。
前記r18の、置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基のアルケニルオキシ基としては、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基等が挙げられる。
前記r18の、置換基を有していてもよいアルキニルオキシ基のアルキニルオキシ基としては、1−プロピニルオキシ基、2−プロピニルオキシ基、1−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基等が挙げられる。
前記r18の、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基のアラルキルオキシ基としては、1−ピリジルメトキシ基、2−ピリジルメトキシ基、1−ピロリルメトキシ基、2−ピロリルメトキシ基、イミダゾール−4−イルメトキシ基、イミダゾール−2−イルメトキシ基、フラン−2−イルメトキシ基、フラン−3−イルメトキシ基、2−チエニルメトキシ基、3−チエニルメトキシ基、インドール−2−イルメトキシ基、インドール−3−イルメトキシ基、インドール−4−イルメトキシ基、オキサゾール−2−イルメトキシ基、4−チアゾ−ル−2−イルメトキシ基、テトラゾ−ル−5−イルメトキシ基等が挙げられる。
前記アルコキシ基、アルケニルオキシ基及びアルキニルオキシ基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノ基、N−アミジノアミノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、アルコキシ基、アルケニルオキシ基及びアルキニルオキシ基の任意の位置で置換していてもよく、同一又は相異なって複数個がこれらの基に結合していてもよい。
前記アラルキルオキシ基及びヘテロアラルキルオキシ基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;カルボキシル基;アミノ基;アミド基;N−アミジノアミノ基;ニトロ基;シアノ基;等が挙げられる。
これらの置換基は、アラルキルオキシ基及びヘテロアラルキルオキシ基の任意の位置で置換していてもよい。また、同一又は相異なって複数個がこれらの基に結合していてもよい。
また、一分子中に存在する複数のr18同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
19〜r23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。
前記r19〜r23の、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、及び置換基を有していてもよいヘテロアリール基の具体例としては、前記r11、r12、r13の、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、及び置換基を有していてもよいヘテロアリール基の具体例として列記したものと同様のものが挙げられる。
また、前記r19〜r23の、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基の具体例としては、前記r18の置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基の具体例として列記したものと同様のものが挙げられる。
また、一分子中に存在する複数の、r19同士、r20同士、r21同士、r22同士、及びr23同士は、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
さらに、r19〜r23のうち、隣接する二つが一緒になって結合して、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、もしくは置換基を有していてもよい芳香環を形成していてもよい。
前記置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、もしくは置換基を有していてもよい芳香環の具体例としては、前記r11とr12が結合して形成する、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンモノオキシ基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、若しくは置換基を有していてもよい芳香環の具体例として列記したものと同様のものが挙げられる。
Aは、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。
前記Aの置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいヘテロアリール基のヘテロアリール基は、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれた1から3個のヘテロ原子を含む5員若しくは6員のアリール又はそれらにベンゼン環が縮合したものである。
その具体例としては、チエニル基、フラニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル機等が挙げられる。
(*)は不斉炭素原子を表し、(**)は軸不斉が存在することを表す。
また、式(III)において、r12が水素原子以外のとき、式(III)で表される化合物は、さらに軸不斉を有している。
は、マイナス1価に相当する対イオンを表す。
の具体例としては、F、Cl、Br、I、HSO 、NO 、CHCOO、1/2(SO 2−)、PF 、ClO 、SbF 、AsF 、BF 、1/2(SiF 2ー)等が挙げられる。
前記(I)〜(V)で表される化合物の具体例としては、特開2005−232103号公報、特開2001−48866号公報、2002−326992号公報、特開2003−081976号公報、J,Am.Chem.Soc.,119,12414−12415(1997)等に記載の光学活性四級アンモニウム塩、次の式(a)〜(d)で表される化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005112670
光学活性四級アンモニウム塩の使用量は、化合物(1)に対して、通常、0.1〜5モル%、好ましくは0.7〜1.3モル%である。
前記式(21)で表される化合物において、式(21)中、R41は、Rと同一ではなく、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルキニル基、又は置換基を有していてもよいC〜C20アラルキル基を表し、Lは脱離基を表す。
これらの具体例は、前記式(2)中、Rの、置換基を有していてもよいC〜Cのアルキル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルケニル基、置換基を有していてもよいC〜Cシクロアルケニル基、置換基を有していてもよいC〜C18アルキニル基、又は置換基を有していてもよいC〜C20アラルキル基の具体例として列記したものと、同様のものが挙げられる。
本発明の光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法は、反応系に光学活性四級アンモニウム塩をさらに添加すること以外は、上述した本発明の置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法と同様に実施することができる。
本発明において、反応を行う方法としては、より具体的には、(α)化合物(1)、化合物(2)、光学活性四級アンモニウム塩、及びクラウンエーテルの溶媒溶液中に、アルカリ金属水酸化物等の水溶液を添加して、所定温度で所定時間撹拌する方法、(β)化合物(1)、光学活性四級アンモニウム塩及びクラウンエーテルの溶媒溶液中に、化合物(2)とアルカリ金属水酸化物等の水溶液を添加した後、化合物(2)を添加して、所定温度で所定時間撹拌する方法等が挙げられ、(α)の方法が好ましい。
いずれの場合も反応終了後においては、通常の後処理を行い、蒸留法、カラムクロマトグラフィー等の公知の分離・精製方法により、目的とする化合物(3)を単離することができる。
以上のようにして得られる光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物(31)は、医薬、農薬等の製造中間体等として有用である。例えば、下記に示すように、本発明の製造方法により得られた化合物(31)を加水分解することにより、光学活性アミノ体(7)に誘導することができる。
Figure 0005112670
(式中、Ar、R〜R及び*は前記と同じ意味を表す。)
次に、実施例により本発明をより詳細に説明する。但し、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
なお、光学純度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析(CHIRALCEL AD−H、ダイセル化学社製)により決定した。なお、溶離液として、n−ヘキサン:イソプロピルアルコール=99:1(体積比))を用いた。
(実施例1)
Figure 0005112670
式(1−1)で表される化合物((E)異性体)68mg(0.25mmol)、下記式(b−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩2.4mg(1mol%)、18−クラウン−6 0.3mg(0.5mol%)、及び1−ヨードブタン 230mgを、トルエン1.5ml中、室温(20℃)で混合した。この溶液中に、撹拌下、50%水酸化カリウム水溶液0.5mlを滴下し、さらに同温度で3時間撹拌した。反応混合物に水、ジエチルエーテルを加えて有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧除去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン:ジエチルエーテル=15:1(体積比))により精製し、式(3−1)で表される2−メチル−2−{〔1−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチル(E)イリデン〕アミノ}ヘキサノイック酸エチルエステルを得た。収率は88%(シリカゲル上で分解したアミノ体を含む)。また、光学純度は87%eeであった。
このもののH−NMRスペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl,TMS)δppm:8.31(S,1H)、7.88(d,2H)、7.67(d,2H)、4.21(q,2H)、1.88−1.94(m,2H)、1.50(s,3H)、1.25−1.36(m,4H)、1.28(t,3H)、0.91(t,3H)
(実施例2)
実施例1において、下記式(b−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩の代わりに、下記式(c−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩を用いる以外は、実施例1と同様にして式(3−1)で表される化合物を得た。収率は85%(シリカゲル上で分解したアミノ体を含む)。また、光学純度は66%eeであった。
(実施例3)
実施例1において、下記式(b−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩の代わりに、下記式(d−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩を用いる以外は、実施例1と同様にして式(3−1)で表される化合物を得た。収率は90%(シリカゲル上で分解したアミノ体を含む)。また、光学純度は80%eeであった。
(実施例4)
Figure 0005112670
実施例1において、1−ヨードブタン 230mgの代わりに、ヨードイソブタン 230mgを用いる以外は、実施例1と同様にして式(3−2)で表される2,4−ジメチル−2−{〔1−(4−トリフルオロメチルフェニル)メチル(E)イリデン〕アミノ}ヘキサノイック酸エチルエステルを得た。収率は91%(シリカゲル上で分解したアミノ体を含む)。また、光学純度は88%eeであった。
このもののH−NMRスペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl,TMS)δppm:8.33(S,1H)、7.88(d,2H)、7.67(d,2H)、4.20(q,2H)、1.73−1.96(m,3H)、1.51(s,3H)、1.28(t,3H)、0.94(d,3H)、0.93(d,3H)
(実施例5)
実施例4において、下記式(b−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩の代わりに、下記式(d−1)で表される光学活性四級アンモニウム塩を用いる以外は、実施例4と同様にして式(3−2)で表される化合物を得た。収率は89%(シリカゲル上で分解したアミノ体を含む)。また、光学純度は90%eeであった。
Figure 0005112670

Claims (1)

  1. 式(1)
    Figure 0005112670
    (式中、R 〜Cアルキル基を表し、 〜Cアルコキシ基を表し、 水素原子を表し、Arアリール基を表す。)
    で示されるアミノ酸シッフ塩基化合物を、
    リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物、クラウンエーテル、及び、
    下記(b−1)、(c−1)又は(d−1)
    Figure 0005112670
    のいずれかで示される光学活性四級アンモニウム塩の存在下、
    式(21):R41−L(式中、R41は、Rと同一ではなく、C 〜Cのアルキル基を表す。)で示される化合物と反応させることを特徴とする、式(31)
    Figure 0005112670
    (式中、R〜R、R41及びArは前記と同じ意味を表し、*は不斉炭素原子であることを示す。)
    で示される光学活性置換アミノ酸シッフ塩基化合物の製造方法。
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