JP5111961B2 - 摺動面構造 - Google Patents

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Description

本発明は、摺動面構造に関するものである。
従来には、摺動面構造として、摺動面に微小くぼみ(マイクロピット)を形成することで、摩擦係数の低減を実現したものがある(特許文献1)。
また、従来からエンジニアリングセラミックスである窒化ケイ素(Si3N4)や炭化ケイ素(SiC)は水中での摺動において、なじみ過程後に極めて低い低摩擦係数を発現することが知られている。これは、トライボケミカル反応が生じるからである。ここで、トライボケミカル反応とは、窒化ケイ素セラミックス等が水と反応して水和物(水和ゲル)となる反応である。
このため、従来には、炭化ケイ素(SiC)からなる摺動面にマイクロピットを形成することで、摩擦係数の低減と焼付き荷重の向上を実現しようとしたものがある(非特許文献2)。さらには、動圧効果に最適化したマイクロピットとトライボケミカル反応の促進に最適化したマイクロピットを複合することで、摩擦係数の低減と焼付き荷重の向上を一層図ろうとしたものがある(非特許文献3)。
特開平3−172608号公報 手嶋芳博 石山朝彦 浦晟 油潤滑下における摺動面上の円形気孔の深さと直径による摩擦係数への影響 トライボロジスト 44、10(1996)816 足立幸志 大塚克則 王暁雷 セラミックスの水潤滑特性に及ぼす表面テクスチャの影響 砥粒加工学会誌 50、2(2006)294
しかしながら、動圧効果に最適化したマイクロピットとトライボケミカル反応の促進に最適化したマイクロピットを複合したとしても、適用する摺動面において流体潤滑能力が高いといえない場合がある。また、マイクロピットでは、なじみ過程に時間が掛かる欠点もある。
本発明は、上記課題に鑑みて、低摩擦を実現でき、しかもなじみ過程の短縮化を図ることができる摺動面構造を提供する。
本発明の摺動面構造は、第1部材の摺動面と第2部材の摺動面とが潤滑剤下で相対的に摺動する摺動面構造であって、第1部材と第2部材との少なくともいずれか一方の摺動面に、微小の凹部と微小の凸部とが交互に所定ピッチで配設されるグレーティング部を摺動方向に沿って複数個形成し、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部間にランド部を設け、前記グレーティング部の周期構造は、一方の端縁が摺動面から開放され、他方の端縁が摺動面内に止まり、かつ、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して対称となる傾斜角を有するものである。
本発明の摺動面構造によれば、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向摺動方向に対して対称となる傾斜角を有するものであるので、潤滑剤を内側へ案内するグレーティング部(入口側)において正圧が生じ、逆に潤滑剤を外側へ案内するグレーティング部(出口側)において負圧が生じる。しかし、出口側のキャビテーションによる負圧の制限から負荷能力が生じる。このように、流体の流入・流出を積極的に引き起こすことになり、高い負荷能力が得られる。しかも、摺動方向が正逆方向にかかわらず、摺動面内に潤滑剤を取り込むことが可能となる。
グレーティング部は、周期構造の方向が摺動方向に対して対称となる第1グレーティング部及び第2グレーティング部を備え、第1グレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して+10°〜+80°の傾斜角を有し、第2グレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して−10°〜−80°の傾斜角を有するものとすることができる。
摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部間にランド部を設けている。さらには、このランド部の表面に、摺動方向に対して直交する方向に沿って延びる複数の凹凸からなるグレーティング状の周期構造部を設けてもよい。潤滑剤を内側(例えば、摺動方向に対して内径側)へ案内するグレーティング部(入口側)において正圧が生じ、逆に潤滑剤を外側例えば、摺動方向に対して外径側)へ案内するグレーティング部(出口側)において負圧が生じるものであるので、隣り合うグレーティング部間にランド部を設けることによって、入口側で流体の膜厚が大きくなるように、ランド部が弾性変形していわゆるくさびを形成することになる。
前記第1部材と第2部材とが相対的に回転するものであっても、相対的に直線摺動するものであってもよい。
グレーティング部を有する部材がシリコン系セラミックスであり、潤滑剤がOH基を有することによって、シリコン系セラミックスの部材の摺動面が他方の部材にて削れた場合、一方の部材の摺動面には新生面が形成され、OH基を有する潤滑剤とシリコン系セラミックスとがトライボケミカル反応する。
前記グレーティング部の凹凸ピッチを10μm以下とするのが好ましく、グレーティング部の凹部の深さを1μm以下とするのが好ましい。
グレーティング部は、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成されているのが好ましい。
本発明の摺動面構造では、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向を摺動方向に対して対称に配設したことによって、流体の流入・流出を積極的に引き起こすことになり、高い負荷能力が得られる。これによって、安定した低摩擦摺動面の形成が可能となる。しかも、第1部材と第2部材との相対的摺動方向が1方向に限定されず、その使用用途が拡大する。
グレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して傾斜角を持つため、摺動面により多くの潤滑剤を摺動面内に取り込むことができ、より効果的に低摩擦摺動面の形成が可能である。周期構造の方向が10°〜80°の範囲外の角度で傾斜する場合、潤滑剤を十分に摺動面内に取込んだり、潤滑剤を摺動面外へ流出させたるすることができず、高い負荷能力が得られない。
グレーティング部間にランド部を設けることによって、前記したキャビテーションによる負圧制限による負荷能力が生じることに加え、くさび効果にて高い負荷能力が生じる。また、ランド部の表面に周期構造部を設けることによって、このランド部の表面においても、重畳されたくさび効果が生じ、一層優れた潤滑作用が発揮される。
第1部材と第2部材とが相対的に回転しても、相対的に直線摺動するものであっても、優れた潤滑機能を発揮することができ、この摺動面構造の使用用途が広がる。
グレーティング部を有する部材がシリコン系セラミックスであり、潤滑剤がOH基を有するものであれば、トライボケミカル反応によって、水和潤滑膜を形成することができ、低速時に優れた特性を示す低摩擦摺動面を形成することができる。
グレーティング部の凹凸ピッチを10μm以下とした場合、きめ細かく潤滑剤を行き渡らせることができて、トライボケミカル反応を促進できる。また、潤滑剤の漏れ(側方漏れ)を冗長的に抑えることができ、効率的に動圧を得ることができる。グレーティング部の凹部の深さを1μm以下とした場合、動圧発生時の浮上量の変動を減少でき、剛性向上に寄与する。
グレーティング部は、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成したものでは、機械加工では困難なサブミクロンの周期ピッチと凹凸深さを持つものを容易に形成できる。このため、なじみが早く低摩擦で理想的な摺動面特性が得られる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図13に基づいて説明する。
摺動面構造は、第1部材1の摺動面1aと第2部材2の摺動面2aとが、OH基を有する潤滑剤下で相対的に摺動するものであって、例えば、ポンプの軸受部等に使用することができる。この場合、第1部材1をディスク(円盤体)とし、第2部材2をリング体としている。ここで、潤滑剤とは水、アルコール等種々のものを選択でき、この摺動面構造が用いられる用途に応じて変更される。すなわち、水中ポンプにこの摺動面構造が用いられれば、潤滑剤が水となる。なお、水としては、純水、上下道水、雨水、海水、河川水等を使用することができる。
第1部材1及び第2部材2はともに、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のシリコン系セラミックスからなる。また、第1部材1の摺動面1aには、複数の凹凸からなるグレーティング部3が周方向に沿って所定ピッチで配設される。
図5に示すように、各グレーティング部3は微小の凹部4と微小の凸部5とが交互に所定ピッチで配設される。なお図5においては、グレーティング部3の凹部4及び凸部5を実際より大きく拡大して記載しており、実際には、グレーティング部3の凹凸ピッチを10μm以下とし、グレーティング部3の凹部4の深さを1μm以下とするのが好ましい。
グレーティング部3は、図4に示すように、周期構造の方向が第1部材1と第2部材2との摺動方向Aに対して対称となる第1グレーティング部3a及び第2グレーティング3bとを備え、第1グレーティング部3aと第2グレーティング3bとが周方向(摺動方向)に沿って交互に配設されている。第1グレーティング部3aの傾斜角度を+θ°とすれば、第2グレーティング3bの傾斜角度は対称である−θ°である。
グレーティング部3は、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成している。具体的には、図7に示すフェムト秒レーザ表面加工装置を使用する。レーザ発生器11(チタンサファイアフェムト秒レーザ発生器)で発生したレーザ(例えば、パルス幅:120fs、中心波長800nm、繰り返し周波数:1kHz、パルスエネルギー:0.25〜400μJ/pulse)は、ミラー12により加工材料Wに向けて折り返され、メカニカルシャッタ13に導かれる。レーザ照射時はメカニカルシャッタ13を開放し、レーザ照射強度は1/2波長板14と偏光ビームスプリッタ16によって調整可能とし、1/2波長板15によって偏光方向を調整し、集光レンズ(焦点距離:150mm)17によって、XYθステージ19上の加工材料W表面に集光照射する。
すなわち、アブレーション閾値近傍のフルエンスで直線偏光のレーザをワーク(加工材料)Wに照射した場合、入射光と加工材料Wの表面に沿った散乱光またはプラズマ波の干渉により、波長オーダのピッチと溝深さを持つグレーティング状の周期構造を偏光方向に直交して自己組織的に形成する。このとき、フェムト秒レーザをオーバラップさせながら走査させることで、周期構造を広範囲に拡張することができる。
レーザのスキャンは、レーザを固定して加工材料Wを支持するXYθステージ19を移動させても、XYθステージ19を固定してレーザを移動させてもよい。あるいは、レーザとXYθステージ19を同時移動させてもよい。なお、前記図5は、前記フェムト秒レーザ表面加工装置にて形成したグレーティング部3を電子顕微鏡で撮像した図である。
この実施形態では、図4に示すように、グレーティング部3a、3b間には、グレーティング部を有さないランド部6が形成されている。このため、第1部材の摺動面1aと第2部材2の摺動面2aとを重ね合わせた際には、図6(a)に示すように、第1部材1のランド部6の上面(摺動面)とこれに対向する第2部材2の摺動面2aとの間に潤滑剤(OH基を有する潤滑剤)が介在される。
この場合、第1部材1の摺動面1aと第2部材2の摺動面2aとが潤滑剤下で相対的に摺動することになる。この図例では、第1部材1側を固定して、第2部材2側を回転させている。摺動方向Aに沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向を摺動方向に対して対称に配設したことによって、図9の矢印B1、B2、B3に示すように、第1グレーティング部3aからこの摺動面構造内に入って、この第1グレーティング部3aの隣(時計廻り方向の隣)である第2グレーティング部3bからこの摺動面構造外へ流出する。
潤滑剤を内側(摺動方向Aに対して内径側)へ案内するグレーティング部(入口側)3aにおいて正圧が生じ、逆に潤滑剤を外側(摺動方向Aに対して外径側)へ案内するグレーティング部(出口側)3bにおいて負圧が生じる。このため、隣り合うグレーティング部間にランド部6を設けることによって、図6(b)に示すように、入口側で流体の膜厚が大きくなるように、ランド部6が弾性変形していわゆるくさびを形成することになり、大きな負荷能力が生じる。また、第1グレーティング部3aで流体(潤滑剤)の圧力が大きくなり、第2グレーティング部3bではキャビテーションによる負圧の制限が生じることからも負荷能力が生じる。このように、流体の流入・流出を積極的に引き起こすことにより、高い負荷能力が得られる。
また、摺動方向Aを正回転とした場合、この摺動方向Aと反対の方向、つまり逆回転させた場合は、図9の矢印B1、B2、B3と反対に、第2グレーティング部3bからこの摺動面構造内に入って、この第2グレーティング部3bの隣(反時計廻り方向の隣)である第1グレーティング部3aからこの摺動面構造外へ流出する。
従って、逆回転させた場合、第2グレーティング部3bが正圧を生じる入口側となり、第1グレーティング部3aが負圧を生じる出口側となる。このため、入口側で流体の膜厚が大きくなって、ランド部6が弾性変形してくさびを形成することになり、大きな負荷能力が生じる。また、第2グレーティング部3bで流体(潤滑剤)の圧力が大きくなり、第1グレーティング部3aではキャビテーションによる負圧の制限が生じることからも負荷能力が生じる。
このように、摺動方向Aに沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向を摺動方向に対して対称としたことによって、摺動方向が正逆方向にかかわらず、摺動面内に潤滑剤を取り込むことが可能となる。
摺動速度が低く、十分な負荷能力が得られない場合、第1部材1と第2部材2との摺動によって、グレーティング部3の凸部5が粉砕等の機械的刺激を受ける。その結果表面では、格子欠落による触媒作用、温度上昇、結合開裂によるダングリングボンドの形成等が起きて化学的活性の高い新生面ができる。それらは雰囲気中の分子や潤滑剤と容易に反応を引き起こすため、摩擦面では複雑な化学現象が誘起される。摩擦により活性化された表面で起きる反応はトライボケミカル反応と呼ばれ、摩擦材料の最表面の性状を変化させ、摩擦特性に大きな影響を与える。
すなわち、摩擦面では、第1部材1を窒化ケイ素にて構成した場合、窒化ケイ素の成分Si34が潤滑剤の水H2Oと化学反応を起こし、SiO2とNH3という物質ができる。すなわち、次の化1で示す化学反応が生成される。
さらにSiO2は水と反応することで、より柔らかい水和物(水和ゲル)になる。この水和ゲルが摺動面上に膜状に形成され、潤滑剤として作用して摩擦を下げる働きをなす。したがって、摺動速度が低く、十分な負荷能力が得られない場合でも低摩擦係数を得ることができる。
本発明の摺動面構造では、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部3の周期構造の方向を摺動方向に対して対称に配設したことによって、流体の流入・流出を積極的に引き起こすことになり、高い負荷能力が得られる。これによって、安定した低摩擦摺動面の形成が可能となる。しかも、第1部材1と第2部材2との相対的摺動方向が1方向に限定されず、その使用用途が拡大する。
グレーティング部3の周期構造の方向が摺動方向に対して傾斜角を持つため、摺動面により多くの潤滑剤を摺動面内に取り込むことができ、より効果的に低摩擦摺動面の形成が可能である。
グレーティング部3a、3b間にランド部6を設けることによって、キャビテーションによる負圧制限による負荷能力が生じることに加え、くさび効果にて高い負荷能力が生じる。
グレーティング部3を有する部材がシリコン系セラミックスであり、潤滑剤がOH基を有するものであれば、トライボケミカル反応によって、水和潤滑膜を形成することができ、低摩擦摺動面を形成することができる。
グレーティング部3の凹凸ピッチを10μm以下とした場合、きめ細かく潤滑剤を行き渡らせることができて、トライボケミカル反応を促進できる。また、潤滑剤の漏れ(側方漏れ)を冗長的に抑えることができ、効率的に動圧を得ることができる。グレーティング部3の凹部4の深さを1μm以下とした場合、動圧発生時の浮上量の変動を減少でき、剛性向上に寄与する。
グレーティング部3は、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成したものでは、機械加工では困難なサブミクロンの周期ピッチと凹凸深さを持つものを容易に形成できる。このため、なじみが早く低摩擦で理想的な摺動面特性が得られる。
本発明の他の実施形態として、図示省略するが、ランド部6の表面に摺動方向に対して直交する方向に沿って伸びる多数の凹凸からなるグレーティング状の周期構造部を設けてもよい。このような周期構造部をランド部6の表面に設けることによって、このランド部6の表面においても、重畳されたくさび効果が生じ、一層優れた潤滑作用が発揮される。なお、ランド部6の周期構造部も、前記したフェムト秒レーザ表面加工装置にて形成することができる。
また、別の実施形態として、ランド部6を有さないものであってもよい。すなわち、第1グレーティング部3aと第2グレーティング部3bとを連続状に形成してもよい。この場合、くさび効果が生じないが、第2グレーティング部(出口側)3bのキャビテーションによる負圧の制限から負荷能力が生じ、低摩擦摺動面を形成することができる。
ところで、前記実施形態では、第1部材1と第2部材2とが相対的に回転するものであるが、本発明としては、第1部材1と第2部材2とが相対的に直線的運動するものであってもよい。この場合、第1部材1と第2部材2とはリング体や円盤体に限るものではない。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記実施形態では、グレーティング部3をディスク(円盤体)である第1部材1に形成したが、リング体である第2部材2に形成してもよい。また、第1部材1がリング体であってもよい。すなわち、第1部材1と第2部材2とがともにリング体であってもディスクであってもよい。トライボケミカル反応を利用する場合は、グレーティング部3が構成される側の部材としては、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のシリコン系セラミックスから構成する必要があるが、他方の部材として、このようなシリコン系セラミックスに限るものではなく、このシリコン系セラミックスと同等又はこれ以上の硬度を有するものであればよい。また、流体による負荷能力は形状に起因するものであるから、トライボケミカル反応を利用しない場合には部材の材質や潤滑剤に制限はない。
また、第1部材1と第2部材2の相対的な回転には、第1部材1を固定して、第2部材2を回転させても、逆に、第2部材2を固定して、第1部材1を回転させてよく、さらには、第1部材1と第2部材の両方を回転させてもよい。第1部材1と第2部材2とが相対的に回転する場合、第1部材1を軸部材とし、第2部材2をこの第1部材1に外嵌される円筒体であってもよい。
本発明の摺動面構造として、種々の機器の摺動部に配置することができる。なお、グレーティング部3a、3bにおいて、前記実施形態では形成される凹凸は直線状であるが、湾曲したものであってもよい。また、各グレーティング部3a、3bの大きさ、配設ピッチ等は、使用する第1・第2部材の大きさ、材質、潤滑剤の種類、摺動速度等に応じて種々変更することができる。
図8に示すような実験装置を用いた実験を行った。この実験装置は、固定側ディスク試験片21を収納する収納体30と、この収納体30の軸部31を支持する軸受32と、この軸受32を支持する脚体33と、収納体30に押圧力を付与するシリンダ34と、固定側ディスク試験片21上に載置される回転側リング試験片22に回転力を付与する回転体35とを備える。
収納体30は、有底短円筒体からなる収納本体36と、この収納本体36の底壁36aから垂下される前記軸部31とからなり、この収納本体36に固定側ディスク試験片21が収納された状態で、純水が充填される。このため、回転側リング試験片22の摺動面(下面)と固定側ディスク試験片21の摺動面(上面)とが純水に浸漬される。また、収納本体36にはゴムパッド(防振ゴム)37が敷設され、このゴムパッド37上に固定側ディスク試験片21が載置される。
回転体35は、回転円盤38と、この回転円盤38から上方に延びる軸部39とを備え、この軸部39が駆動手段であるモータの出力軸に連結される。また、シリンダ34のピストンロッド34aの先端に、荷重を検出するロードセル40が付設され、このロードセル40を介して収納体30の軸部31を押圧する。このため、ロードセル40によって、この押圧荷重を検出することができる。
さらに、この装置が載置固定される基台41には支柱42が立設され、この支柱42にロードセル44が付設され、収納体30に付設されたカンチレバー43を介してこのロードセル44にて摺動トルクを検出することができる。
回転側リング試験片22と固定側ディスク試験片21とは、ともにSiC(炭化ケイ素)を用い、表面粗さRa0.02以下、平面度0.1μm以下に仕上げた。また、回転側リング試験片22には、図3に示すように、その反摺動面に一対の径方向溝45を形成し、固定側ディスク試験片21には、図2に示すように、その外径面に一対の切欠面46が形成されている。回転側リング試験片22は外径を16mmとし、内径を10mmとし、固定側ディスク試験片21は直径を20mmとし、2面幅(切欠面間寸法)を18mmとしている。
また、固定側ディスク試験片21にグレーティング部3を形成するが、この場合、各グレーティング部(周期構造)3は、Ti:Sapphireレーザ(パルス幅120fs,中心波長800nm,繰返し周波数1kHz)を用いて形成した。シリンドリカルレンズにより、ピッチ円直径D(図4参照)が15mmの位置にレーザを集光し,幅W(図9参照)が2mm幅でスパイラル状の周期構造を間欠的に形成した。周期構造凸部先端のレーザ非照射部からの高さ減少量は数十nm以下とした。両方向の回転に対応するため、隣り合う区画の周期構造の方向が対称となるようにし、図9に示すように、3種類のパターン(傾斜角θ=±30°、±45°、±60°)を作製した。周期構造は中心角α(図4参照)が15°を1区画(半径方向2mm×円周方向約2mm)とし、中心角β(図4参照)が7.5°の鏡面部分(ランド部6)を挟んで8ペア(16区画)形成した。周期構造の加工領域は外径17mm、内径13mmとなるため、リング試験片(外径16mm、内径10mm)の直径13mm以上の部分のみが周期構造と接触する。
4種類の試験片(前記3種の試験片と、周期構造を有さない鏡面の試験片)に対して、なじみ処理を行わず摺動試験を行った。荷重は50.5Nで一定とし、負荷直後に摺動速度を1.2m/s〜0.14m/sまで5分毎に段階的に減速させ、サンプリング周波数1Hzで摩擦係数の変化を調べた。その結果を図10のグラフで示した。図10(a)は周期構造を有さない鏡面の試験片を示し、図10(b)は傾斜角θが±30°の試験片を示し、図10(c)は傾斜角θが±45°の試験片を示し、図10(d)は傾斜角θが±60°の試験片を示している。なお、図10(a)のみ縦軸のスケールが相違する。
鏡面の試験片においては、図10(a)に示すように、動圧効果が生じないため、摺動開始直後からやや不安定な摩擦係数を示した。その後、摺動速度0.54m/s(摺動開始後20分)で急激に摩擦係数が大きくなり、高摩擦の状態を持続した後、摩擦係数が急速に低下した。一方、周期構造を形成した試験片においては、図10(b)(c)(d)に示すように、傾斜角θに関わらず流体潤滑となり、摺動速度の低下とともに摩擦係数が低下し,摩擦係数は0.01以下まで低減された。なお、摺動特性に明確な傾斜角依存性は見られなかった。
方向が異なるスパイラル状周期構造を交互に配置したパターンで負荷能力が発現する現象は、なじみ処理前の試験片を使用しており、実験中になじみが進行した様子もないことから、SiCに限定した現象ではなく、あらゆる材質の試験片でも同様の効果が得られる。負荷能力発現のメカニズムは、次のように考えられる。2つの周期構造の区画に挟まれた鏡面部分(ランド部)に着目すると、流体が流入する側の周期構造との境界(入口側)では大きな正圧が生じ、流出側の境界(出口側)では大きな負圧が生じる。すると入口側で流体の膜厚が大きくなるように試験片が弾性変形し、くさびを形成することから負荷能力が生じることになる。また、出口側のキャビテーションによる負圧の制限からも負荷能力が生じる。これらによって、スパイラル状の周期構造は流体の流入・流出を積極的に引き起こすため、高い負荷能力が得られている。また、試験片の弾性変形によるくさび形成が負荷能力発生の要因であるので、縦弾性係数の低い材料ほど負荷能力が発生しやすい。
次に、鏡面の試験片および周期構造を形成した試験片に対し、荷重50.5N、摺動速度0.04mm/sの条件でなじみ処理を行い、その間の摩擦係数変化をサンプリング周波数1Hzで測定した。その結果(なじみ過程の摩擦係数の変化)を図11に示す。図11(a)は周期構造を有さない鏡面の試験片を示し、図11(b)は傾斜角θが±30°の試験片を示し、図11(c)は傾斜角θが±45°の試験片を示し、図11(d)は傾斜角θが±60°の試験片を示している。摺動速度を0.04mm/sまで低下させると、図11(a)(b)(c)(d)に示すように、摺動直後は全ての試験片で流体潤滑から混合潤滑へ移行する。
図11(a)に示すように、鏡面の試験片では摩擦係数が0.1を越える状態が摺動後10m程度続いた後、一定の摩擦係数を示すまでには20m弱の摺動距離が必要であった。一方、周期構造を形成した試験片では、図11(b)(c)(d)に示すように、すべての傾斜角θで鏡面の試験片よりなじみ過程が著しく短縮された。顕著な傾斜角依存性は認められないが、傾斜角θの増加にともない初期摩擦係数が大きくなった。また、摩擦係数の収束までの摺動距離については、図11(b)(c)に示すように、傾斜角θが±30°と±45°では4m程度で差が認められないが、図11(d)で示すように、±60°では2m程度となった。
摺動速度が十分に速い場合、3種類の傾斜角θでほぼ同等の流体膜厚が確保され、摩擦係数に差は生じない。しかし、摺動速度が0.04mm/sまで低下した場合、傾斜角θが大きくなると水を引き込みにくくなるため、傾斜角θの増加にともない流体膜厚が減少し、初期摩擦係数が大きくなったとも考えられる。
なじみ処理後の試験片は図12に示すように摺動部が親水化しており、なじみ過程で何らかの改質が生じている。SiC(炭化ケイ素)の水潤滑における低摩擦化にはSiC(炭化ケイ素)と水のトライボケミカル反応が重要な役割を果たしていることが示唆されており、なじみ過程の短縮化は周期構造により引き込まれた水がトライボケミカル反応を促進したためだと考えられる。鏡面の試験片では動圧効果は期待できず、また2面間への水の供給機能もないため、トライボケミカル反応がなかなか進まず、摩擦係数が安定するには相応の摺動距離が必要である。
一方、周期構造を形成した試験片では、周期構造により引き込まれた水は図9に示すように、傾斜角θが大きくなるほどリング内周部まで侵入すると思われる。すなわち、傾斜角θが図9(a)に示すように±30°の場合や図9(b)に示すように±45°の場合、矢印B1、B2に示すように、水の大半は2つの周期構造の区画に挟まれたランド分6(鏡面部分)を通過するのに対し、傾斜角θが図9(c)に示すように±60°の場合、矢印B3に示すように、周期構造に沿ってリング内周部まで水が浸入しやすくなるため、最も短い摺動距離で摩擦係数が収束したものと考えられる。
また、荷重50.5N、摺動速度0.04m/s、摺動距離144m(摺動時間1時間)のなじみ処理を行った試験片を用い、前記なじみ処理前の摺動試験と同様の試験を行った。すなわち、なじみ処理後の摺動特性について調べた。その結果を図13に示す。傾斜角依存性はほとんど見られなかったため、図13においては、鏡面および傾斜角θ=±45°の結果を示す。すなわち、図13(a)は周期構造を有さない鏡面の試験片を示し、図13(b)は傾斜角θが±45°の試験片を示す。なお、比較のため、周期構造を間欠状にせず、水を引き込む方向のみに周期構造を形成(傾斜角θ=45°、ピッチ円直径15mm、周期構造幅2mm)した片回転型試験片の結果を図13(c)に示す。
鏡面の試験片は、図13(a)に示すように、なじみ処理前(図10(a)参照)と大きく異なり、なじみ処理後の摩擦係数は大きく低減された。しかし、摩擦係数の速度依存性は比較的高く、摺動速度1.2m/sでの摩擦係数は0.018程度となり、周期構造を形成した試験片の2倍程度の値となった。また、摺動速度の低下とともに摩擦係数は大きく減少し、低速時には周期構造を形成した試験片の摩擦係数に近づく傾向が見られた。これは、鏡面の試験片は動圧効果が期待できず、水和潤滑膜による潤滑が支配的であるため、トライボケミカル反応により生成される水和潤滑膜の膜厚は極薄く、流体潤滑膜のように摺動速度や荷重に大きく依存することはなく、ほぼ一定の厚さと考えられるため、高速摺動時にはせん断抵抗により比較的高い摩擦係数が生じたものと考えられる。
両回転に対応した傾斜角θ=±45°の周期構造を形成した試験片は、図13(b)に示すように、なじみ処理前(図10(c)参照)から流体潤滑であったため、なじみ処理の前後で摩擦係数の挙動にほとんど変化は見られなかった。摺動速度の低下にともない摩擦係数の低下は見られるが、鏡面の基板と比較すると摩擦係数の速度依存性は小さかった。また、片回転型である傾斜角θ=45°の周期構造を形成した試験片(図13(c)参照)と比較してもほとんど同等の摩擦係数となった。
前記実施例より、以下の結論を得た。(1)方向が対称となるスパイラル状周期構造を間欠的かつ交互に配置することで摩擦係数0.01以下の流体潤滑が得られる。(2)摩擦係数の傾斜角依存性は傾斜角θが±30°〜±60°の範囲ではほとんど認められない。(3)正逆転可能な周期構造パターンを形成することで、なじみ過程を鏡面試験片の1/5以下に短縮できる。(4)なじみ過程後の鏡面試験片の摩擦係数は速度依存性が比較的高く,摺動速度1.2m/sでの摩擦係数は正逆転可能な周期構造を形成した試験片の2倍程度となる。(5)正逆転可能な周期構造パターンの摩擦係数は片回転型スパイラルパターンとほぼ同等の摩擦係数を示す。
本発明の実施形態を示す摺動面構造の簡略図である。 前記摺動面構造の第1部材の平面図である。 前記摺動面構造の第2部材の斜視図である。 グレーティング部の簡略図である。 前記摺動面構造のグレーティング部の電子顕微鏡写真である。 前記摺動面構造を示し、(a)は摺動前の簡略断面図であり、(b)は摺動中の簡略断面図である。 前記摺動面構造のグレーティング部を形成するためのレーザ表面加工装置の簡略図である。 実施例に使用した摺動試験装置の簡略断面図である。 試験片を示し、(a)は周期構造の方向が±30°の場合の簡略図であり、(b)周期構造の方向が±45°の場合の簡略図であり、(c)周期構造の方向が±60°の場合の簡略図である。 なじみ処理前の摩擦係数の変化を示すグラフ図である。 なじみ過程の摩擦係数を示すグラフ図である。 なじみ処理後の試験片の簡略図である。 なじみ処理を行った試験片の摩擦係数の変化を示すグラフ図である。
符号の説明
1 第1部材
1a 摺動面
2 第2部材
2a 摺動面
3 グレーティング部
3a グレーティング部
3b グレーティング
6 ランド部

Claims (10)

  1. 第1部材の摺動面と第2部材の摺動面とが潤滑剤下で相対的に摺動する摺動面構造であって、第1部材と第2部材との少なくともいずれか一方の摺動面に、微小の凹部と微小の凸部とが交互に所定ピッチで配設されるグレーティング部を摺動方向に沿って複数個形成し、
    摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部間にランド部を設け、
    前記グレーティング部の周期構造は、一方の端縁が摺動面から開放され、他方の端縁が摺動面内に止まり、かつ、摺動方向に沿って隣り合うグレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して対称となる傾斜角を有することを特徴とする摺動面構造。
  2. 周期構造の端縁の開放位置が、潤滑剤を内側へ案内する入口側となり、この周期構造の下流側でランド部を挟んで隣合う周期構造の端縁の開放位置が、潤滑剤を外側へ案内する出口側となることを特徴とする請求項1の摺動面構造。
  3. グレーティング部は、周期構造の方向が摺動方向に対して対称となる第1グレーティング部及び第2グレーティング部を備え、第1グレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して+10°〜+80°の傾斜角を有し、第2グレーティング部の周期構造の方向が摺動方向に対して−10°〜−80°の傾斜角を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の摺動面構造。
  4. 前記ランド部の表面に、摺動方向に対して直交する方向に沿って延びる複数の凹凸からなるグレーティング状の周期構造部を設けことを特徴とする請求項3に記載の摺動面構造。
  5. 前記第1部材と第2部材とが相対的に回転することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の摺動面構造。
  6. 前記第1部材と第2部材とが相対的に直線摺動することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の摺動面構造。
  7. グレーティング部を有する部材がシリコン系セラミックスであり、潤滑剤がOH基を有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の摺動面構造。
  8. 前記グレーティング部の凹凸ピッチが10μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの摺動面構造。
  9. 前記グレーティング部の凹部の深さが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかの摺動面構造。
  10. 前記グレーティング部は、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかの摺動面構造。
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