JP5110845B2 - 歯科貴金属接着性オペークペースト - Google Patents
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Description
(B)光重合開始剤、
(C)フィラー、および
(D)顔料
を含有する重合性組成物からなり、0.5mm厚さの硬化体のコントラスト比Yb/Ywが0.8以上であることを特徴とする、歯科貴金属接着性オペークペーストである。
これら化合物A1、A4、A5及びA9において、R2の炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては、−(CH2)6−、−(CH2)10−、−CH2CH2CH(CH2CH3)CH2CH2−等の炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基や、−CH2−C6H4−CH2−基、−CH2CH2−C6H4−CH2CH2−基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。
名称または構造
・硫黄原子を含有する重合単量体;
3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
D−2.6E:2,2−ビス(4−(メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル)プロパン
UDMA:1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)2,2,4−トリメチルヘキサン
・光重合開始剤
CQ:カンファーキノン
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
DMBE:4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル
DMPT:N,N−ジメチル−p−トルイジン
DMEM:N,N−ジメチルアミノエチル メタクリレート
・フィラー;
F−1:平均粒径0.2μm球状シリカ−ジルコニア、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
F−2:平均粒径;3.0μm不定形シリカ-ジルコニア、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
・顔料
酸化チタン:平均粒径0.25μm
黄顔料:ピグメントイエロー95
赤顔料:ピグメントレッド166
青顔料:ピグメントブルー60
なお、物性の評価は以下の方法で行った。
(1) コントラスト比
オペークペーストを使用して、歯科用可視光線照射器(デメトロンLCT カー社製)を用いて0.5mm厚さの硬化体を作製し、色差計(東京電色社製)で黒背景、白背景でXYZ表色系の三刺激値のうち明るさに関するY値をそれぞれ測定し、測定値を下式(C)に代入してコントラスト比を得た。なお、後述するペースト均一性目視試験において、×評価になるような顔料の分散性の悪い試料では、均質性の良い部分にて測定した。
(2) 接着性測定方法
歯科用貴金属合金に対する接着強さ被着体である、歯科用金−銀−パラジウム合金「金パラ12」(トクヤマデンタル社製 10×10×3mm)と純金板(10×10×3mm)をそれぞれ#1500の耐水研磨紙で磨いた後にサンドブラスト処理し、その処理面に接着面積を固定するために4mmφの穴を開けた接着テープを貼り付けた。この面に実施例または比較例のオペークペーストを直接充填し、歯科用可視光線照射器で光照射を行った。次いで、あらかじめサンドブラスト処理を行った8mmφ×18mmのSUS304製丸棒を、合成瞬間接着剤(東亞合成株式会社製「アロンアルファ」(登録商標))を滴下した接着面に押しつけて接着を行った。1時間後に接着試験片を37℃水中に浸漬し、24時間後、島津製作所製オートグラフ(クロスヘッドスピード10mm/分)を用いて引張接着強さを測定した。各々6個の試験片の測定値を平均し、測定結果とした。また、その標準偏差も求めた。
(3) 金属色遮蔽性
金属面にオペークペーストを塗布し、歯科用可視光線照射器で硬化させた。これを三回繰り返した際の、塗布表面の色調を目視で評価し、ペースト自身の色調と同等の色調を示すものについては○、ペースト自身の色調よりも暗い外観を示すものについては×とした。
(4) ペースト均一性目視試験
金属面にオペークペーストを塗布してその塗布面を目視により観察した際に、ペーストが全て均一な外観ならば◎、微小な斑が僅かに確認されるものの、ほぼ均一な外観であり、使用にあたり問題がないならば○、凝集による大きな班やムラが認められ、均一な外観でないものについては×とした。
実施例1
0.32gのMTU−6、3.68gの3G、0.04gのCQ、0.04gのDMBEからなるマトリックスモノマーをあらかじめ調製しておく。次に、F−1 6gとマトリックスモノマー4gと酸化チタン0.48gをメノウ乳鉢に入れ、暗所にて十分に混練し均一な低粘度ペーストにした後に脱泡し、オペークペーストとした。
実施例1と同様に、表1に示す組成のオペークペーストを調製し、純金、歯科用貴金属合金「金パラ12」に対する接着強度を測定した。その結果、表2に示したように、いずれの組成においても高い接着強さが得られた。また、その際の0.5mm厚さの硬化体のコントラスト比はいずれもYb/Yw=0.8以上であり、金属色を遮蔽していた。さらに、全ての実施例において、ペーストの性状はほとんど均一か全て均一のいずれかであった。
実施例1と同様に表1に示す組成に、黄顔料であるピグメントイエロー95を0.004g、赤顔料であるピグメントレッド166を0.001g、青顔料であるピグメントブルー60を0.00048gを加え、歯牙に近い色調のオペークペーストを調整し、純金、歯科用貴金属合金「金パラ12」に対する接着強度を測定した。その結果、表2に示したように高い接着力が得られ、また、金属色を遮蔽していた。さらに、0.5mm厚硬化体のコントラスト比はYb/Yw=0.994であった。また、ペーストの性状は全て均一であった。
表1に示す組成のオペークペーストを調製し、純金、歯科用貴金属合金「金パラ12」に対する接着強さを測定した。その結果、表2に示したように、硫黄原子を含有する重合性単量体を添加しなかった例(比較例1)ではいずれの金属に対しても接着強さは低下した。さらに、顔料を添加しなかった例(比較例2)ではコントラスト比はYb/Yw=0.326であり、金属遮蔽性が見られなかった。
Claims (3)
- (A)下記一般式A1、A4、A5及びA9で示される化合物から選ばれる少なくとも一種の硫黄原子を含有する重合性単量体を含有する重合性単量体成分、
(B)光重合開始剤、
(C)フィラー、および
(D)顔料
を含有する重合性組成物からなり、0.5mm厚さの硬化体のコントラスト比Yb/Ywが0.8以上であることを特徴とする、歯科貴金属接着性オペークペースト。 - 一般式A1、A4、A5及びA9で示される化合物において、R2が夫々炭素数5〜12の2価の飽和炭化水素基である請求項1に記載の歯科貴金属接着性オペークペースト。
- 重合性組成物が、(A)硫黄原子を含有する重合性単量体を0.01〜10質量%含有する重合性単量体成分100質量部、
(B)光重合開始剤0.003〜5質量部、
(C)フィラー10〜900質量部、および
(D)顔料2〜25質量部
からなるものである請求項1又は2に記載の歯科貴金属接着性オペークペースト。
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