JP2812508B2 - 遮光性組成物 - Google Patents

遮光性組成物

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JP2812508B2 JP1247530A JP24753089A JP2812508B2 JP 2812508 B2 JP2812508 B2 JP 2812508B2 JP 1247530 A JP1247530 A JP 1247530A JP 24753089 A JP24753089 A JP 24753089A JP 2812508 B2 JP2812508 B2 JP 2812508B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、機械物性、操作性、接着性等に優れる遮光
性組成物に関する。さらに、詳しくは、本発明は、例え
ば歯科治療において使用される高い機械物性、耐久性、
操作性、接着性等を示す遮光性組成物に関する。
発明の技術的背景 歯科治療において、う蝕等によって歯の歯冠部が欠損
した場合、金属と歯科用硬質レジンとを組み合わせた人
工歯冠(クラウン)を歯冠欠損部分に補綴する方法が採
られている。この場合、金属と硬質レジンとの間に、金
属の色を消すために、チタンホワイトなどの遮光性顔料
を多量に含有している遮光性硬化性組成物(オペーク
材)が用いられている。
従来は、このようなオペーク材として、ラジカル重合
性単量体、無機充填剤および過酸化物を含有する加熱硬
化型遮光性硬化物(特開昭61−12771号および特開昭61
−152715号公報参照)や、重合性(メタ)アクリル酸エ
ステル、光重合触媒および二酸化ジルコニウム、三酸化
タングステン、二酸化チタン等の顔料を含有する歯科用
基材(特開昭59−110606号公報参照)等が用いられてい
る。
しかしながら、歯科治療用オペーク材においては、顔
料とラジカル重合性単量体との馴染み(濡れ性)が悪い
ために、両者を良好に混合するのが困難であることが多
く、さらに、これらの混合物が時間を経過と共に分離す
ることがあると言う操作上の問題点があった。また、こ
のような組成物を用いて形成された硬化体においても、
同様の理由により、顔料とラジカル重合性単量体の重合
硬化物との界面付近に欠陥が生じ易く、このような欠陥
が生じた場合には、組成物の硬化体の機械物性(圧縮強
度、曲げ強度等)が低下するために、使用時にオペーク
材部分での破壊が生じる等の問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであり、特定の表面処理が施された顔
料を使用することにより、機械物性、耐久性、操作性等
の特性に優れた遮光性組成物を提供することを目的とし
ている。
さらに本発明は、機械物性、耐久性、操作性等の特性
に優れた遮光性接着性組成物を提供することを目的とし
ている。
発明の概要 本発明に係る遮光性組成物は、 チタネート系カップリング剤(A)で表面処理されて
いる顔料(B)、 ラジカル重合性単量体(C) および ラジカル重合開始剤(D) を含有することを特徴としている。
さらに、本発明に係る遮光性組成物は、 チタネート系カップリング剤(A)で表面処理されて
いる顔料(B)、 ラジラル重合性単量体(C)、 ラジカル重合開始剤 および 1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基
を含有する酸性基含有単量体(E)を含有することを特
徴としている。
本発明の遮光性組成物および遮光性接着性組成物で使
用される顔料は、その表面がチタネート系カップリング
剤で処理されているため、ラジカル重合性単量体等の他
の成分に対して濡れ性が良好であるため、ラジカル重合
性単量体等の他の成分とこの顔料とを良好に混合するこ
とができ、しかもこのような顔料を含む重合硬化体にお
いて、顔料とラジカル重合性単量体の重合硬化体との会
田で欠陥が生じにくい。従って、本発明の組成物および
接着性組成物を使用することにより、機械的特性に優れ
た硬化体が形成される。
発明の具体的な説明 以下に、本発明の遮光性組成物および遮光性接着性組
成物について詳述する。
本発明の遮光性組成物には、チタネート系カップリン
グ剤で表面処理した顔料、ラジカル重合性単量体および
ラジカル重合開始剤が含有されている。
本発明で使用される顔料(B)は、チタネート系カッ
プリング剤(A)でその表面が処理されている。
本発明において、顔料の表面を処理するために用いら
れいるチタネート系カップリング剤(A)としては、通
常使用されているものを使用することができ、このよう
なチタネート系カップリング剤の具体的な例としては、 イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、 イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、 イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネート、 テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チ
タネート、 テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)
ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、 ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセ
テートチタネート、 ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)エチレンチ
タネート、 イソプロピルトリオクタノイルチタネート、 イソプロリルジメタクリルイソステアロイルチタネー
ト、 イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネ
ート、 イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、 イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネ
ート、 イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、 および テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)
チタネートを挙げることができる。
このようなチタネート系カップリング剤は、単独で使
用することもできるし、組合わせて使用することもでき
る。このようなチタネート系カップリング剤の内でも、
とくにイソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタ
ネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタ
ネート、またはイソプロピルトリ(ジオクチルホスフェ
ート)チタネートを使用することが好ましい。
本発明において、上記のようなチタネート系カップリ
ング剤で表面処理される顔料(B)としては、有機顔料
および無機顔料のいずれをも使用することができる。本
発明において使用することができる顔料の具体的な例と
しては、 二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化タングス
テン、チタンイエロー、チタニア、ベンガラ、ウルトラ
マリンブルーおよび酸化鉄等を挙げることができる。
これらの顔料は単独であるいは組み合わせて使用する
ことができる。
このような顔料の内でも、とくに二酸化チタン、二酸
化ジルコニウム、三酸化タングステンまたはチタンイエ
ローを使用することが好ましい。
本発明において、ラジカル重合性単量体(C)として
は、単官能性単量体(C1)および/または多官能性単量
体(C2)を使用することもできる。
多官能性単量体(C1)としては、具体的には、単官能
性(メタ)アクリロイル化合物を使用することが好まし
い。
このような単官能性単量体(C1)としては、例えば、 メチル(メタ)アクリレート、 エチル(メタ)アクリレート、 ブチル(メタ)アクリレート、 ヘキシル(メタ)アクリレート、 2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、 ドデシル(メタ)アクリレート、 ラウリル(メタ)アクリレート、 シクロヘキシル(メタ)アクリレート、 ベンジル(メタ)アクリレート、 および イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸の炭化水素エステル; 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、 および 2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル; エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アク
リレート、 エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アク
リレート、 エチレングリコールモノドデシルエーテル(メタ)ア
クリレート、 ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)ア
クリレート、 ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)
アクリレート、 および ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)
アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールモノエ
ーテル(メタ)アクリレート; トリフロロエチル(メタ)アクリレート、 および パーフルオロオクチル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル; γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、 γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリ(トリメチル
シロキシ)シラン等の(メタ)アクリロキシアルキル基
を有するシラン化合物、 ならびに テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。
また、多官能性単量体(C2)として、例えば、 エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、 ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、 グリセリントリ(メタ)アクリレート、 および ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等
のアルカンポリオール(メタ)アクリレート; ならびに ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、 および ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート
等の(ポリ)オキシアルカンポリオールポリ(メタ)ア
クリレート等を挙げることができる。
さらに、多官能性単量体(C2)として、上記以外に
も、例えば、以下に示す式で表されるエポキシ(メタ)
アクリレート; (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは、0
または正の整数を示し、 R1は、−(CH2−、−(CH2 を表す。) 次式で表される脂肪族または芳香族系のジ(メタ)ア
クリレート; (式中、Rは水素又はメチル基を示し、R1 を表す。) 次式で表わされる脂肪族系ジ(メタ)アクリレート; (式中、Rは水素またはメチル基を示し、R1 を表す。) 等の化合物を挙げることができる。
さらには、分子中に少なくとも1つのウレタン結合を
有する多官能(メタ)アクリレート、例えば、ジイソシ
アネート化合物1モルと2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート2モ
ルとの付加物等も例示することができる。この場合に使
用されるジイソシアネート化合物としては、脂肪族脂環
族、芳香族ジイソシアネートのいずれをも用いることが
できる。従って、例えば、 ヘキサメチレンジイソシアネート、 リジンジイソシアネート、 2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、 ジシクロヘキシルジメチルメタン−p,p−ジイソシア
ネート、 イソホロンジイソシアネート、 トリレンジイソシアネート、 キシリレンジイソシアネート、 ジフェニルメタンジイソシアネート、 および ナフタレンジイソシアネート等を挙げることができ
る。
従って、前記分子中に少なくとも1つのウレタン結合
を有する多官能(メタ)アクリレートとして、例えば、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す) (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素またはメチル基を示す。)、 等を挙げることができる。
多官能(メタ)アクリレート系単量体としては、前記
例示したもの以外に、さらに、次式で表される化合物を
挙げることができる。
ただし、上記式において、Rは水素原子またはメチル
基を示し、R1は少なくとも1つの芳香環を有し、且つ、
分子内に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2
価の芳香族残基を示し、nおよびmはそれぞれ正の整数
を示す。
このような多官能(メタ)アクリレート系単量体の具
体例として、例えば、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 等を挙げることができる。
以上に例示した中では、単官能性単量体(C1)として
は、特に、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ド
デシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アク
リレートや、或いは2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ま
しく用いられる。
また、多官能性単量体(C2)としては、アルカンポリ
オールのポリ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシア
ルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、エポキ
シ(メタ)アクリレート、分子内に少なくとも1つのウ
レタン結合を有する脂肪族または脂環族(メタ)アクリ
レート、および芳香族を有する(ポリ)オキシアルカン
ポリオールのポリ(メタ)アクリレートが好ましく、特
に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、m+n=
2〜20である。)、 等が好ましい。
これらは単独にて、または二種以上の混合物として用
いることができる。
本発明においては、ラジカル重合開始剤(D)として
は、上記のような単量体を重合させて、硬化させ得る化
合物であればとくに限定なく使用することができる。こ
のようなラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、
アゾ系化合物、トリアルキルボロンおよびその類縁体、
有機過酸化物とアミン類との混合物等が用いられる。
有機過酸化物としては、通常、重合開始剤として用い
られるものであれば、特に限定されることなく、任意の
ものを用いることができる。例えば、ジベンゾイルパー
オキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、シ−t−ブ
チルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキサイドお
よびt−ブチルハイドロパーオキシベンゾエート等を挙
げることができる。
アゾ系化合物としても、通常、重合開始剤として用い
られるものであれば、特に限定されることなく、任意の
ものを用いることができる。例えば、2,2′−アゾビス
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2
−アゾビスイソブチルニトリル、ジメチル−2,2−アゾ
ビスイソブチレート、1,1′−アゾビス(1−シクロヘ
キサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イ
ソブチロニトリルおよび2,2′−アゾビス(2−メチル
ブチロニトリル)等を挙げることができる。
トリアルキルボロンとしては、例えば、トリエチルボ
ロン、トリ−n−プロピルボロン、トリイソプロピルボ
ロン、トリ−n−ブチルボロン、トリイソブチルボロ
ン、トリ−n−アミルボロン、トリイソアミルボロンお
よびトリ−s−アミルボロン等を挙げることができる。
また、これらの一部が酸化されたトリアルキルボロン類
縁体も用いることができる。
また、有機過酸化物とアミン類との混合物としては、
前述したような有機過酸化物と芳香族アミンとの混合物
が好ましく用いられる。芳香族アミンとしては、例え
ば、第1級、第2級および第3級アミンのいずれをも用
いることができるが、特に、第3級アミンが好ましく用
いられる。このような芳香族アミンとしては、例えば、
アニリン、トルイジン、キシリジン、フェニレンジアミ
ン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシ
エチル)アニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジ
エチルトルイジン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジ
エチルアニシジン、N,N−ジメチル−t−ブチルアニリ
ン、N,N−ジエチル−t−ブチルアニリン、N,N−ジメチ
ル−p−クロロアニリン、ジフェニルアミンおよびN,N
−(β−ビドロキシエチル)−p−トルイジン等を挙げ
ることができる。これらのなかでは、特に、N,N−ジメ
チル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−t−ブチ
ルアニリン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジメチル
−p−クロロアニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチ
ル)−p−トルイジン等のように、ベンゼン環のp−位
置に電子供与性の置換基を有する第3級芳香族アミンが
好ましく使用される。
また、本発明の組成物は、光照射によって硬化させ
て、接着機能を発現させるようにすることもできる。か
かる場合には、接着剤組成物は、ラジカル重合開始剤と
して、光重合開始剤を含有する。
ここで使用される光重合開始剤としては、通常は、α
−ケトカルボニル化合物が使用される。さらにこのβ−
ケトカルボニル化合物は、単独で使用することができる
他、アミン類若しくは芳香族系窒素含有縮合環化合物と
の組合せて使用することができる。
上記α−ケトカルボニル化合物としては、例えば、α
−ジケトン、α−ケトアルデヒド、α−ケトカルボン酸
およびα−ケトカルボン酸エステル等が好ましく用いら
れる。
より具体的には、例えば、 ジアセチル、2,3−ペンタジオン、2,3−ヘキサジオ
ン、ベンジル、4,4′−ジメトキシベンジル、4,4′−ジ
エトキシベンジル、4,4′−オキシベンジル、4,4′−ジ
クロロベンジル、4−ニトロベンジル、α−ナフチル、
β−ナフチル、カンファーキノンおよび1,2−シクロヘ
キサンジオン等のα−ジケトン、メチルグリオキザー
ル; フェニルグリオキザール等のα−ケトアルデヒド; ピルビン酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、
ピルビンメチル、ベンゾイルギ酸エチル、フェニルピル
ビン酸メチルおよびフェニルピルビン酸ブチル等のα−
ケトカルボン酸またはそのエステルを挙げることができ
る。
これらα−ケトカルボニル化合物のなかでは、特に、
安定性等の点から、α−ジケトンが好ましく、例えば、
特に、ジアセチル、ベンジルまたはカンファーキノンが
好ましく用いられる。
また、α−ケトカルボニル化合物と組合わせて用いら
れるアミン類としては、脂肪族アミンまたは芳香族アミ
ンが好ましい。特に好適な芳香族アミンは、次式で表わ
される置換芳香族アミンである。
ただし、上記式において、R1は水素、アルキル基また
はヒドロキシアルキル基を示し、R2は水素、アルキル
基、ヒドロキシアルキル基またはアリール基を示し、R3
はアシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、ヒドロキシアシル基、カルバモイル基(置換基を有
していてもよい)、シアノ基、ニトロ基またはハロゲン
原子を示す。
かかる置換芳香族アミンの具体例として、例えば、 4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジエチル
アミノベンズアルデヒド、4−(メチルフェニルアミ
ノ)ベンズアルデヒド、4−(β−ヒドロキシエチルア
ミノ)ベンズアルデヒドのようなアルデヒド類; 4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジエチルアミノ安
息香酸、4−(メチルフェニルアミノ)安息香酸、4−
(β−ヒドロキシエチルメチルアミノ)安息香酸、4−
ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジエチルアミノ安
安息香酸メチル、4−(メチルフェニルアミノ)安息香
酸メチル、4−(β−ヒドロキシエチルメチルアミノ)
安息香酸プロピルおよび4−ジメチルアミノ安息香酸フ
ェニルのような安息香酸誘導体、 4−ジメチルアミノフタル酸および4−ジメチルアミ
ノイソフタル酸ジメチルのようなフタル酸誘導体、 N,N−ジメチルシアノアニリン、N,N−ジメチルニトロ
アニリン、N,N−ジメチルクロロアニリン、N,N−ジメチ
ルプロモアニリン、N,N−ジメチル−o−ヨードアニリ
ン、N,N−ジエチルシアノアニリン、N,N−ジエチル−p
−クロロアニリン、N,N−ジプロピル−p−シアノアニ
リン、N,N−メチルフェニル−p−シアノアニリン、N,N
−β−ヒドロキシエチルメチル−p−クロロアニリン、
N,N−ジメチル−2,4−ジシアノアニリン、N,N−ジメチ
ル−2,4−ジニトロアニリンおよびN,N−ジメチル2,4−
ジクロロアニリンのようなアニリン化合物を挙げること
ができる。
これらの置換芳香族アミンのうちでは、4−ジアルキ
ルアミノベンズアルデヒド、4−ジアルキルアミノ安息
香酸、4−ジアルキルアミノ安息香酸エステル、N,N−
ジアルキル−p−シアノアニリン等が好ましく、特に、
4−ジエチルアミノ安息香酸が好ましく用いられる。
また、α−ケトカルボニル化合物と組合わせて用いら
れる芳香族系窒素含有縮合環化合物としては、次式で表
わされる硫黄化合物が好ましく用いられる。
ただし、上記式において、Xは、>NR2、酸素原子ま
たは硫黄原子を示し、Yは水素、−SR3または1〜3価
の金属を示し、R1はアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基またはハロゲン原子を示す。また、nは0〜4の整
数を示し、nが2以上のときはR1は相互に相異なる基で
あってもよい。さらに、R2は水素原子、アルキル基、ア
リール基またはアラルキル基を示す。またさらに、R3
アルキル基、アリール基または次式で表される基であ
る。
式中、X、R1およびnは前記と同じ意味である。
このような芳香族系窒素含有縮合環化合物としては、
例えば、 2−メルカプトベンツイミダゾール、2−メルカプト
ベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール、2−メ
ルカプトメチルベンゾチアゾール、ベジベンゾオキサジ
ルスルフイド、ジベンゾチアジルジスルフイド、2−
(フェニルチオ)ベンゾチアゾールや、これらの金属塩
(例えば、ナトリウム塩、亜鉛(II)塩、銅(II)塩、
ニッケル塩); 2−メルカプトジメチルベンツイミダゾール、2−メ
ルカプトジメチルベンゾオキサゾール、2−メルカプト
ジメチルベンゾチアゾール等を挙げることができる。
これらの硫黄化合物のなかでは、2−メルカプトベン
ツイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、
2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトメチ
ルベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフイド、
2−メルカプトベンツイミダゾール亜鉛(II)塩、2−
メルカプトベンゾチアゾール亜鉛(II)塩、2−メルカ
プトメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩が好ましく、
特に、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプ
トメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩、2−メルカプ
トメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩が好ましく用い
られる。
本発明で用いられる1分子中に少なくとも1個の(メ
タ)アクリロイル基を含有する酸性基含有単量体(E)
としては、 分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を
有する芳香族ポリカルボン酸またはその酸無水物(E1
や、あるいは 分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を
有するリン酸またはスルホン酸の部分エステル(例え
ば、リン酸のモノエステル、ジエステルまたはその混合
物、スルホン酸のモノエステル等)(E2)等を挙げるこ
とができる。
分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を
有する芳香族ポリカルボン酸またはその酸無水物(E1
としては、例えば、2つ以上のヒドロキシ基を有するア
ルカンポリオール(このポリオールは、ヒドロキシル基
以外に酸素原子を含有していても良い)のヒドロキシル
基のうちの少なくとも1つのヒドロキシル基が(メタ)
アクリル酸と共にエステル結合を形成しており、かつ、
少なくとも1つのヒドロキシル基が、3つ以上のカルボ
キシル基を有する芳香族ポリカルボン酸の1つのカルボ
キシル基とエステル結合を形成している構造を有する
(メタ)アクリロキシ基含有芳香族ポリカルボン酸また
はその酸無水物を挙げることができる。
上記3つ以上ののカルボキシル基を有する芳香族ポリ
カルボン酸のうちでは、さらに、3つ以上のカルボキシ
ル基のうちで少なくとも2つのカルボキシル基が芳香環
上に隣接する炭素原子に結合した芳香族ポリカルボン酸
であることが好ましく、かかる芳香族ポリカルボン酸の
具体例として、例えば、ヘミメリト酸、トリメリト酸、
プレニト酸、メロファン酸、ピロメリト酸等を挙げるこ
とができる。
前記(メタ)アクリロキシ基含有芳香族ポリカルボン
酸またはその酸無水物としては、例えば、4−(メタ)
アクリロキシメトキシカルボニルフタル酸またはその無
水物、4−(メタ)アクリロキシエトキシカルボニルフ
タル酸またはその無水物、4−(メタ)アクリロキシブ
トキシカルボニルフタル酸またはその無水物、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは6〜
12の整数を示す。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは2〜
50の整数を示す。)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜
50の整数を示す。)、 4−[2−ヒドロキシカルボニル]フテル酸またはその
酸無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)プロピル(メタ)アクリレートまたはその無水
物、2−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)−1,3
−ジメタクリロキシプロパンまたはその無水物等を挙げ
ることができる。
また、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキ
シ基を有するリン酸またはスルホン酸の部分エステル
(リン酸のモノエステル、ジエステルまたはその混合
物、スルホン酸のモノエステル)(E2)としては、具体
的には、例えば、2−(メタ)アクリロキシエチルフェ
ニルアシドホスフェート、ビス[2−(メタ)アクリロ
キシエチル]アシドホスフェート、ビス[3−(メタ)
アクリロキシプロピル]アシドホスフェート、2−(メ
タ)アクリロキシエチルフェニルホスフェート、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 tert−ブチルアクリルアミドスルホン酸 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)、 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す。)等を挙
げることができる。
分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を
含有する酸性基含有単量体(E1)のうちでは、分子内に
少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を含有する芳
香族ポリカルボン酸または酸無水物が好ましく用いられ
る。
これらの単量体は単独で、または二種以上の混合物と
して用いることができる。
この(E)成分を、他の成分(A)乃至(C)成分と
共に配合することにより接着性に優れた組成物を得るこ
とができるが、さらに、この(E)成分は、本発明で使
用される顔料(B)を製造する際に、チタネート系カッ
プリング剤(A)と共に配合することもできる。このよ
うにしてチタネート系カップリング剤(A)と1分子中
に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含有する
酸性基含有単量体(E)とを配合して表面処理すること
により、チタネート系カップリング剤(A)と上記酸性
基含有単量体(E)もしくはこの硬化体によって表面が
被覆された顔料(B)が得られる。
本発明の組成物は、以上に説明した成分に加えて、必
要に応じて、その他の成分、例えば、他の重合性単量
体、有機溶剤、粉末状無機充填剤、有機重合体、重合抑
制剤等の適宜量を含有することができる。
上記他の重合性単量体としては、例えば、塩化ビニ
ル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテルトウノビニルエーテル類、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、
スチルベン等のアルケニルベンゼン類等を挙げることが
できる。
有機溶剤としては、例えば、エタノール、アセトン、
酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
粉末状無機充填剤としては、例えば、カオリン、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム、シリカ、シリカ・アルミ
ナ、リン酸カルシウム、ガラス粉末、石英粉末等を挙げ
ることができる。
有機重合体としては、例えば、ワックス、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリアク
リル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸エチルこれらの共重合体等を挙げることができる。
本発明による組成物は、 (1) チタネート系カップリング剤(A)で表面処理された
した顔料(B)、 ラジカル重合性単量体(C)および 重合開始剤(D)、 または (2) チタネート系カップリング剤(A)で表面処理した顔
料(B)、 ラジカル重合性単量体(C)、 重合開始剤(D)および 1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基
を含有する酸性基含有単量体(E)からなり、さらに上
記(1)および(2)の組成物は必要に応じて前記その
他の添加剤を含有していても良い。
ここに、前記(A)、(B)、(C)、(D)および
(E)の各成分の配合量は、その用途に応じて、広範囲
に変化させることができる。
本発明の組成物において、チタネート系カップリング
剤(A)は、表面処理される顔料(B)に対して、通常
は0.1〜100重量%の量で使用される。特にチタネート系
カップリング剤(A)を、1〜20重量%の範囲内の量で
使用することが好ましい。
また、ラジカル重合性単量体(C)は、チタネート系
カップリング剤(A)で表面処理された顔料(B)に対
して、通常は5〜500重量%の量で使用される。特にラ
ジカル重合性単量体(C)を、20〜200重量%の範囲内
の量で使用することが好ましい。
さらに、重合開始剤(D)は、ラジカル重合性単量体
(C)に対して、通常は0.01〜100重量%を含有する。
特に重合開始剤(D)を、0.1〜30重量%の範囲内の量
で使用することが好ましい。
上記のような量で(A)乃至((D)の成分を配合す
ることにより本発明の遮光性組成物を得ることができ
る。そして、このような遮光性組成物さらに(E)成分
を配合することにより、とくに接着性を向上させること
ができる。
この場合に、1分子中に少なくとも1個の(メタ)ア
クリロイル基を含有する酸性基含有単量体(E)は、チ
タネート系カップリング剤(A)で表面処理された顔料
(B)に対して、通常は50重量%以下の量で使用され
る。殊に(E)成分を、0.1〜20重量%の範囲内の量で
使用することにより、接着性が特に優れた組成物を得る
ことができる。
本発明による組成分は、上記のような(A)乃至
(D)成分、若しくは(A)乃至(E)成分を混合して
調製することができるが、前記成分の一部、例えば重合
開始剤(D)を除く成分を予め溶剤に溶解しておき、使
用時に残余の成分、例えば重合開始剤(D)と混合して
使用することが好ましい。また、各成分を別々に被着面
に塗布し、被着面上で各成分を混合して硬化させること
もできる。上記のような方法を採用することにより、保
存中における組成物の硬化を有効に抑制することができ
る。
なお、ラジカル重合開始剤(D)のうち、前記したト
リアルカリボロンおよびその類縁体は、前記(A)、
(B)成分および(C)成分、さらに(E)成分等の単
量体と混合すると、通常、数秒から数十分の間に重合活
性を失うかまたは重合を開始させるので、トリアルカリ
ボロンおよびその類縁体は、通常は、前記(A)(B)
成分および(C)成分、さらに(E)成分等の単量体と
は別に保存し、使用直前に混合して使用される。
また、有機過酸化物とアミン類との混合物を使用する
場合、有機過酸化物とアミン類とを混合すると、これら
の間の酸化還元反応が進行して、比較的短時間で重合開
始活性を失うために、有機過酸化物とアミン類はこれら
を別々に保存しておき、使用直前に混合して使用するこ
とが好ましい。
このような本発明の組成物を、例えば通常使用されて
いる歯科用の接着性組成物などと同様にして使用するこ
とができる。
発明の効果 本発明の遮光性組成物は、チタネート系カップリング
剤で表面処理された顔料を含有することにより、従来の
歯科用遮光性組成物に較べて高い操作性と強度を有し、
また、さらに1分子中に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基を含有する酸性基含有単量体を添加すること
により、遮光性、初期接着性、接着耐久性、耐水性等の
バランスに優れた遮光性接着性組成物として好適に用い
ることができる。
さらに、本発明による遮光性組成物は、例えば、塗料
その他の被覆用組成物としても好適に用いることができ
る。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。な
お、以下において、略号はそれぞれ下記を意味する。
MMA:メチルメタクリレート 1G:エチレングリコールジメタクリレート 3G:トリエチレングリコールジメタクリレート NPG:ネオペンチルグリコールジメタクリレート GMA: 2,6E: UDMA: PMMA:ポリメチルメタクリレート BPO:ジベンゾイルパーオキサイド 4−META: TBB−O:トリ−n−ブチルボロンの部分酸化物 DEPT:N,N−ジエタノール−p−トルイジン CQ:カンファーキノン DEABA:N,N−ジエチルアミノ安息香酸 実施例1 二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)100重
量部に、アセトン50重量部にイソプロピルトリ(ジオク
チルホスフェート)チタネート(KR−12、味の素(株)
製)2重量部を溶解したものを添加し、良く混合して均
一な混合物とした。これを、エバポレーターを用いて室
温でアセトンを蒸発、除去して、チタネートカップリン
グ剤で表面処理した顔料を調製した。
実施例2 二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)100重
量部に、アセトン50重量部にイソプロピルジメタクリル
イソステアロイルチタネート(KR−7、味の素(株)
製)2重量部を溶解したものを添加し、良く混合して均
一な混合物とした。これを、エバポレーターを用いて室
温でアセトンを蒸発、除去して、チタネートカップリン
グ剤で表面処理した顔料を調製した。
実施例3 実施例1で調製したチタネート系カップリング剤で表
面処理した顔料のラジカル重合性単量体への分散性につ
いて検討した。
UDMA(アートレジンSH−50 OB、根上工業(株)性)5
0重量部、3G(NKエステル3G、新中村化学工業(株)
製)50重量部を混合し、均一な混合物とした。これに実
施例1および2で調製した、チタネート系カップリング
剤で表面処理した顔料、あるいは表面処理していない顔
料(二酸化チタン:ルチル型、和光純薬(株)製)を等
量混合し、それらの分散性を調べた。この結果、表面処
理していない顔料に対するラジカル重合性単量体の濡れ
が悪く、不均一部分が生じたりして分散性が低いのに対
して、チタネート系カップリング剤で表面処理した顔料
を用いると、混合後すぐにクリーム状の均一な組成物に
なり、分散性が大きく向上することがわかった。
実施例4 3G(NKエステル3G、新中村化学工業(株)製)100重
量部、実施例2で調製した、チタネート系カップリング
剤で表面処理した顔料100重量部、BPO(和光純薬製)1
重量部を混合し、充分練和して均一な組成とした。その
後、ガラス板上に固定したテフロン型に填入し、上面も
ガラス板で圧接固定した。この後、歯科用加熱加圧重合
釜(松風社製)で100℃、5kg f/cm2の条件で30分間重合
した。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるように#600エ
メリー紙にて研削した。
圧縮強さの測定 万能試験器オートグラフDCS−500(島津製作所製)試
料を置き、クロスヘッドスピード2mm/minで圧縮荷重を
加えた。試料が破壊したときの荷重を被圧縮面積で除し
た値を圧縮強さとした。
曲げ強さの測定 試料を支点間距離20mmでオートグラフDCS−500に固定
し、クロスヘッドスピード1mm/minで破断するまで中央
に荷重を加えた。なお、曲げ強さは次式により算出し
た。
曲げ強さ(δ)=3PL/(2bd2)(kg f/mm2) P:破断時の荷重(kg f) L:支点間距離(mm) b:試料の厚さ(mm) d:試料の幅(mm) 圧縮と曲げ試料ともに試料数は5個とし、平均値を算
出してMPaに変換した。
結果を表1に示す。
比較例1 3G(NKエステル3G、新中村化学工業(株)製)100重
量部、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)10
0重量部、BPO(和光純薬(株)製)1重量部を混合し、
充分練和して均一な組成物とした。その後、ガラス板上
に固定したテフロン型に填入し、上面もガラス板で圧接
固定した。この後、歯科用加熱加圧重合釜(松風社製)
で100℃、5kg f/cm2の条件で30分間重合した。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるように#600エ
メリー紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧
縮強さおよび曲げ強度を測定した。
結果を表1に示す。
実施例5 二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)100重
量部に、アセトン50重量部にイソプロピルトリ(ジオク
チルホスフェート)チタネート(KR−12、味の素(株)
製)2重量部および無水トリメリット酸4−メタクリロ
キシエチル2重量部を溶解したものを添加し、良く混合
して均一な混合物とした。これを、エバポレーターを用
いて室温でアセトンを蒸発、除去して、チタネートカッ
プリング剤および無水トリメリット酸4−メタクリロキ
シエチルで表面処理した顔料を調製した。
実施例6 二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)100重
量部に、アセトン50重量部にイソプロピルジメタクリル
イソステアロイルチタネート(KR−7、味の素製)2重
量部および無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチ
ルを溶解したものを添加し、良く混合して均一な混合物
とした。これを、エバポレーターを用いて室温でアセト
ンを蒸発、除去して、チタネートカップリング剤および
無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチルで表面処
理した顔料を調製した。
実施例7 実施例1で調製したチタネート系カップリング剤およ
び無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチルで表面
処理した顔料のラジカル重合性単量体への分散性につい
て検討した。
UDMA(アートレジンSH−500B、根上工業(株)製)50
重量部、3G(NKエステル3G、新中村化学工業製)50重量
部を混合し、均一な混合物とした。これにチタネート系
カップリング剤で表面処理した顔料、あるいは表面処理
していない顔料を等量混合し、それらの分散性を調べ
た。その結果、表面処理していない顔料に対するラジカ
ル重合性単量体の濡れが悪く、不均一部分が生じたりし
て分散性が低いのに対して、チタネート系カップリング
剤および無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチル
で表面処理した顔料を用いると、混合後すぐにクリーム
状の均一な組成物になり、分散性が大きく向上すること
がわかった。
実施例8 3G(ライトエステル3G、新中村化学製)100重量部、
実施例2で調製したチタネート系カップリング剤で表面
処理した顔料100重量部、BPO(和光純薬製)1重量部を
混合し、充分練和して均一な組成物とした。その後、ガ
ラス板上に固定したテフロン型内に填入し、上面もガラ
ス板で圧接固定した。この後、歯科用加熱加圧重合釜
(松風社製)で100℃、25kg f/cm2の条件で30分間重合
させた。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
実施例9 3G(ライトエステル3G、新中村化学(株)製)50重量
部、UDMA(アートレジンSH−500B、根上工業(株)製)
50重量部、実施例2で調製したチタネート系カップリン
グ剤および無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチ
ルで表面処理した顔料100重量部、BPO(和光純薬(株)
製)1重量部を混合し、充分練和して均一な組成物とし
た。その後、ガラス板上に固定したテフロン型に填入
し、上面もガラス板で圧接固定した。この後、歯科用加
熱加圧重合釜(松風社製)で100℃、5kg f/cm2の条件で
30分間重合させた。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
実施例10 UDMA(アートレジンSH−500B、根上工業(株)製)10
0重量部、実施例2で調製したチタネート系カップリン
グ剤および無水トリメリット酸4−メタクリロキシエチ
ルで表面処理した顔料100重量部、BPO(和光純薬(株)
製)1重量部を混合し、充分練和して均一な組成物とし
た。その後、ガラス板上に固定したテフロン型に填入
し、上面もガラス板で圧接固定した。この後、歯科用加
熱加圧重合釜(松風社製)で100℃、5kg f/cm2の条件で
30分間重合した。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
比較例2 3G(ライトエステル3G、新中村化学(株)製)100重
量部、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)10
0重量部、BPO(和光純薬(株)製)1重量部を混合し、
充分練和して均一な組成物とした。その後、ガラス板上
に固定したテフロン型に填入し、上面もガラス板で圧接
固定した。この後、歯科用加熱加圧重合釜(松風社製)
で100℃、5kg f/cm2の条件で30分間重合させた。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
比較例3 3G(ライトエステル3G、新中村化学(株)製)50重量
部、UDMA(アートレジンSH−500B、根上工業(株)製)
50重量部、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)
製)100重量部、BPO(和光純薬(株)製)1重量部を混
合し、充分練和して均一な組成物とした。その後、ガラ
ス板上に固定したテフロン型に填入し、上面もガラス板
で圧接固定した。この後、歯科用加熱加圧重合釜(松風
社製)で100℃、5kg f/cm2の条件で30分間重合させた。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
比較例4 UDMA(アートレジンSH−500B、根上工業(株)製)10
0重量部、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬製)100重
量部、BPO(和光純薬製)1重量部を混合し、充分練和
して均一な組成物とした。その後、ガラス板上に固定し
たテフロン型に填入し、上面もガラス板で圧接固定し
た。この後、歯科用加熱加圧重合釜(松風社製)で100
℃、5kg f/cm2の条件で30分間重合させた。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表2に示す。
実施例11 GMA(NKエステルD−GMA、新中村化学工業(株)製)
50重量部、NPG(NKエステルNPG、新中村化学工業(株)
製)50重量部およびDMPT(和光純薬(株)製)の混合物
100重量部に、実施例2で調製したチタネート系カップ
リング剤で表面処理した顔料80重量部、BPO(和光純薬
(株)製)1重量部を混合し、約30秒静かに練和して均
一な組成物とした。
このとき、両者のなじみは非常に良好で、練和開始後
数秒で均一なペースト状になった。練和後、直ちにガラ
ス板上に固定したテフロン型に填入し、上面もガラス板
で圧接固定した。この後、30分間室温で放置すると組成
物は重合、硬化した。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表3に示す。
比較例5 GMA(NKエステルD−GMA、新中村化学工業(株)製)
50重量部、NPG(NKエステルNPG、新中村化学工業(株)
製)50重量部およびDMPT(和光純薬製)の混合物100重
量部に、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬製)80重量
部、BPO(和光純薬(株)製)1重量部を混合し、約30
秒静かに練和して均一な組成物とした。
このとき、両者のなじみは実施例5の場合と比べて明
らかに悪く、不均一になり易かった。練和後、直ちにガ
ラス板上に固定したテフロン型に填入し、上面ガラス板
で圧接固定した。この後、30分間室温で放置すると組成
物は重合、硬化した。
重合後、型から取り外し、圧縮試験片は3mm×3mm×3m
m、曲げ試験片は2mm×2mm×250mmとなるようにエメリー
紙にて研削した後、実施例4と同様の方法で、圧縮強さ
および曲げ強さを測定した。
結果を表3に示す。
実施例12 二酸化チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)100重
量部に、アセトン200重量部に、イソプロピルイソステ
アロイルジアクリルチタネート(KR−11、味の素)10重
量部を溶解したものを添加し、良く混合して均一な混合
物とした。これを、エバポレーターを用いて室温でアセ
トンを蒸発、除去した後、減圧乾燥器中で更に減圧(約
10mmHg)下80℃で1時間加熱し、チタネートカップリン
グ剤で表面処理した顔料を調製した。
実施例13 PMMA粉末(スーパーボンド粉剤、サンメディカル社
製)70重量部に、実施例6で調製したチタネートカップ
リング剤で表面処理した顔料30重量部を混合し、良くか
き混ぜて均一な粉末とした。別に、MMA(和光純薬
(株)製)95重量部に4−META(サンメディカル社製)
5重量部を溶解した溶液を調製した。
歯科用コバルト−クロム合金(メタキャスト、サンメ
ディカル社製)の10mm×10mm×3mmの板の表面を#600の
エメリーペーパーで研磨した後、まず水、継いでアセト
ンで充分に洗浄した後、室温にに放置、乾燥した。この
板に直径5mmの穴が開いたセロハンテープを張り付け、
接着面積を規定した。
前記の粉末80重量部、溶液100重量部およびTBB−O
(サンメディカル社製)25重量部をすばやく混合してシ
ロップ状にした後、直ちにこれを用いて、前記コバルト
−クロム合金板と直径6mmのPMMA棒の先端とを接着し
た。
1時間後、この試料を60℃と4℃の水中にそれぞれ浸
漬するヒート・サイクルを2000回行った。その後、23℃
の温度にて2mm/minの引っ張り速度でPMMA棒とコバルト
−クロム合金板との間に接着強さを測定した。試験は、
5個の試料について行い、その平均値を接着強さとし
た。
結果を表4に示す。
比較例6 PMMA粉末(スーパーボンド粉剤)70重量部に、二酸化
チタン(ルチル型、和光純薬(株)製)30重量部を混合
し、良くかき混ぜて均一な粉末とした。別に、MMA(和
光純薬(株)製)95重量部に4−META(サンメディカル
社製)5重量部を溶解した溶液を調製した。
歯科用コバルト−クロム合金(メタキャスト、サンメ
ディカル社製)の10mm×10mm×3mmの板の表面を#600の
エメリーペーパーで研磨した後、まず水、継いでアセト
ンで充分に洗浄した後、室温にに放置、乾燥した。この
板に直径5mmの穴が開いたセロハンテープを張り付け、
接着面積を規定した。
前記の粉末80重量部、溶液100重量部およびTBB−O
(サンメディカル社製)25重量部をすばやく混合してシ
ロップ状にした後、直ちにこれを用いて、前記コバルト
−クロム合金板と直径6mmのPMMA棒の先端とを接着し
た。
1時間後、この試料を60℃と4℃の水中にそれぞれ浸
漬するヒート・サイクルを2000回行った。その後、23℃
の温度にて2mm/minの引っ張り速度でPMMA棒とコバルト
−クロム合金板との間の接着強さを測定した。試験は、
5個の試料について行い、その平均値を接着強さとし
た。
結果を表4に示す。
実施例14 PMMA粉末(スーパーボンド粉剤、サンメディカル社
製)50重量部に、実施例6で調製した、チタネートカッ
プリング剤で表面処理した顔料50重量部を混合し、良く
かき混ぜて均一な粉末とした。別に、IG(NKエステルI
G、新中村化学工業製)25重量部、2.6E(NKエステルD
−2.6E、新中村化学工業(株)製)50重量部、UDMA(ア
ートレジンSH−500B、根上工業(株)製)25重量部、CQ
(和光純薬(株)製)2重量部およ良くびDEABA(和光
純薬(株)製)2重量部を混合し、撹拌して均一な重合
性単量体混合物にした。
歯科用コバルト−クロム合金(メタキャスト、サンメ
ディカル社製)の10mm×10mm×3mmの板の表面を#600の
エメリーペーパーで研磨した後、まず水、継いでアセト
ンで充分に洗浄した後、室温に放置、乾燥した。この板
に厚さ50μm、直径5mmの穴が開いたセロハンテープを
張り付け、接着面積を規定した後、4−META(サンメデ
ィカル社製)5重量部とMMA(和光純薬製)95重量部と
の混合物を、筆を用いて薄く均一に塗布し、室温で5分
間放置、風乾した。
前記の粉末100重量部と、重合性単量体混合物100重量
部をすばやく混合し、均一なシロップ状にしてコバルト
−クロム合金表面のセロハンテープの穴の部分に少量た
らし、薄いセロハンをかぶせた上でさらにガラス板をの
せて押さえる事によって、このシロップの厚みを50μm
に規定した。
この試料を、歯科用可視光照射器(デンタカ射ラーX
S、クルツァー社製)に入れ、180秒光照して前記組成物
を重合、硬化させた。
この試料よりガラス板およびセロハンを取り除き、重
合、硬化した組成物の部分に歯科用接着剤(スーパーボ
ンド、サンメディカル社製)を用いて、直径60mmのPMMA
棒の先端を接着した。
1時間後、この試料を60℃と4℃の水中にそれぞれ浸
漬するヒート・サイクルを2000回行った。その後、23℃
の温度にて2mm/minの引っ張り速度でPMMA棒とコバルト
−クロム合金板との間の接着強さを測定した。試験は、
5個の試料について行い、その平均値を接着強さとし
た。
結果を表5に示す。
比較例7 PMMA粉末(スーパーボンド粉剤、サンメディカル社
製)50重量部に、二酸化チタン(ルチル型、和光純薬
(株)製)50重量部を混合し、良くかき混ぜて均一な粉
末とした。別に、IG(NKエステル1G、新中村化学工業
(株)製)25重量部、2.6E(NKエステルD−2.6E、新中
村化学工業(株)B、製)50重量部、UDMA(アートレジ
ンSH−500根上工業(株)製)25重量部、CQ(和光純薬
(株)製)2重量部およびDEABA(和光純薬(株)製)
2重量部を混合し、良く撹拌して均一な重合性単量体混
合物にした。
歯科用コバルト−クロム合金(メタキャスト、サンメ
ディカル社製)の10mm×10mm×3mmの板の表面を#600の
エメリーペーパーで研磨した後、まず水、継いでアセト
ンで充分に洗浄した後、室温に放置、乾燥した。この板
に、厚さ50μm、直径5mmの穴が開いたセロハンテープ
を張り付け、接着面積を規定した後、4−META(サンメ
ディカル社製)5重量部とMMA(和光純薬製)95重量部
との混合物を、筆を用いて薄く均一に塗布し、室温で5
分間放置、風乾した。
前記の粉末100重量部と、重合性単量体混合物100重量
部をすばやく混合し、均一なシロップ状にしてコバルト
−クロム合金表面のセロハンテープの穴の部分に少量た
らし、薄いセロハンをかぶせた上で更にガラス板をのせ
て押さえる事によって、このシロップの厚みを50μmに
規定した。
この試料を、歯科用可視光照射器(デンタカ ラーX
S、クルツァー社製)に入れ、180秒光照して前記組成物
を重合、硬化させた。
この試料よりガラス板およびセロハンを取り除き、重
合、硬化した組成物の部分に歯科用接着剤(スーパーボ
ンド、サンメディカル社製)を用いて、直径60mmのPMMA
棒の先端を接着した。
1時間後、この試料を60℃と4℃の水中にそれぞれ浸
漬するヒート・サイクルを2000回行った。その後、23℃
の温度にて27mm/minの引っ張り速度でPMMA棒とコバルト
−クロム合金板との間の接着強さを測定した。試験は、
5個の試料について行い、その平均値を接着強さとし
た。
結果を表5に示す。
フロントページの続き (72)発明者 本田 成道 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 福永 澄江 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−110606(JP,A) 特開 昭61−152715(JP,A) 特開 平2−8203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタネート系カップリング剤(A)で表面
    処理されている顔料(B)、 ラジカル重合性単量体(C) および ラジカル重合開始剤(D)を含有することを特徴とする
    遮光性組成物。
  2. 【請求項2】チタネート系カップリング剤(A)で表面
    処理されている顔料(B)、 ラジカル重合性単量体(C)、 ラジカル重合開始剤(D) および 1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を
    含有する酸性基含有単量体(E)を含有することを特徴
    とする遮光性組成物。
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