JP5109325B2 - 露光装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような露光装置では、通常、配置された各発光素子の発光光量を予め測定しておき、測定された各発光素子の発光光量から求められた光量補正値に基づいて、各発光素子の光量補正が行われる(例えば、特許文献1参照)。
また、駆動手段は、発光素子各々を順次点灯させるための信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、発光素子アレイ部材各々にて配列方向1番目に配置された発光素子の点灯可能状態が次に点灯可能状態となるまでの休止期間の長さが、基準クロックに発光素子アレイ部材に配列された発光素子の数を乗算した時間よりも短くなるように、転送周期を設定することを特徴とすることができる。
また、駆動手段は、発光素子各々を順次点灯させるための信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、タイミングを変更することにより転送周期を変更することを特徴とすることができる。さらに、駆動手段は、発光素子各々を順次点灯させるための信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、基準クロックの周波数を変更することにより転送周期を変更することを特徴とすることができる。
さらに、露光手段の駆動部にて画像形成装置のプロセス速度または露光手段が像保持体上を露光する際の副走査方向の露光密度に対応した転送周期を設定するための設定データを記憶する記憶手段をさらに備えたことを特徴とすることができる。
また、露光手段の発光素子アレイ部材は、複数の発光素子各々に対応して、発光素子各々を順次点灯可能状態に設定する複数のスイッチ素子をさらに有し、駆動部は、スイッチ素子が発光素子各々を順次点灯可能状態に設定するための信号を配列方向に転送する際の周期を変更可能であることを特徴とすることができる。
また、本発明の請求項2によれば、露光装置の小型化を図ることが可能となる。
また、本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、副走査方向に画像形成が移る際に発光素子アレイ部材に供給される電圧値にバラツキが生じるのを抑えることが可能となる。
また、本発明の請求項4によれば、駆動手段での駆動タイミングを維持しながら、転送周期を変更することができる。
また、本発明の請求項5によれば、発光素子各々での点灯タイミングを変更することなく、転送周期を変更することができる。
また、本発明の請求項7によれば、様々なプロセス速度や副走査方向の解像度に対応した転送周期を設定することが可能となる。
また、本発明の請求項8によれば、画像形成装置の小型化を図ることが可能となる。
図1は本実施の形態の露光装置の一例であるプリントヘッドが用いられた画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタであり、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成部としての画像形成プロセス部10、画像形成装置の動作を制御する制御手段の一例としての制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3等の外部装置に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部40を備えている。
ここで、各画像形成ユニット11は、現像器15に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、各画像形成ユニット11は、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト21から剥離され、搬送ベルト24により定着器25まで搬送される。定着器25に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器25によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に搬送される。
このように構成されたLPH14は、調整ネジ(図示せず)によってロッドレンズアレイ64の光軸方向に移動可能に構成され、ロッドレンズアレイ64の結像位置(焦点面)が感光体ドラム12表面上に位置するように調整されている。
また、LED回路基板62には、SLED63を駆動する信号(点灯信号)を生成する駆動手段(駆動部)の一例としての信号生成回路100およびレベルシフト回路104、所定の電圧を出力する3端子レギュレータ101、SLED63の光量補正データ等を記憶するEEPROM102、制御部30および画像処理部40との間で信号の送受信を行うハーネス103が備えられている。
本実施の形態のSLED63は、レベルシフト回路104を介して信号生成回路100に接続されている。レベルシフト回路104は、抵抗R1BとコンデンサC1、および抵抗R2BとコンデンサC2がそれぞれ並列に配置された構成を有し、それぞれの一端がSLED63の入力端子に接続され、他端が信号生成回路100の出力端子に接続されている。そして、信号生成回路100から出力される転送信号CK1R,CK1Cおよび転送信号CK2R,CK2Cに基づいて、転送信号CK1および転送信号CK2をSLED63に出力するように構成されている。
なお、本実施の形態のSLED63には、58個のSLEDチップが直列に配列されているが、図4では、1つのSLEDチップとそれに接続される信号ラインだけを示している。そして、以下の説明では、便宜上SLEDチップをSLED63と称することとする。
図4に示したSLED63では、各サイリスタS1〜S128のアノード端子(入力端)A1〜A128は電源ライン105に接続されている。この電源ライン105には3端子レギュレータ101の出力電圧VDD(VDD=+3.3V)が供給される。
奇数番目のサイリスタS1、S3、…、S127のカソード端子(出力端)K1、K3、…、K127には、信号生成回路100およびレベルシフト回路104からの転送信号CK1が転送電流制限抵抗R1Aを介して送信される。
また、偶数番目のサイリスタS2、S4、…、S128のカソード端子(出力端)K2、K4、…、K128には、信号生成回路100およびレベルシフト回路104からの転送信号CK2が転送電流制限抵抗R2Aを介して送信される。
また、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128と、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられたLED L1〜L128のゲート端子とは各々接続される。
さらに、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128には、ダイオードD1〜D128のカソード端子が接続されている。そして、サイリスタS1〜S127のゲート端子G1〜G127には、次段のダイオードD2〜D128のアノード端子に各々接続されている。すなわち、各ダイオードD1〜D128はゲート端子G1〜G127を挟んで直列接続されている。
ダイオードD1のアノード端子は転送電流制限抵抗R2Aおよびレベルシフト回路104を介して信号生成回路100に接続され、転送信号CK2が送信される。また、LED L1〜L128のカソード端子は、信号生成回路100に接続されて、点灯信号ΦIが送信される。
画像データ展開部110には、画像処理部40から画像データがシリアルに送信される。画像データ展開部110は、送信された画像データを例えば1〜128ドット目、129〜256ドット目、…、7297〜7424ドット目といったように、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)毎に送信する画像データに分割する等の処理を行う。そして、分割した画像データを点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。
EEPROM102には、LPH14の製造時に予め算出された各LED毎の光量補正データや、必要に応じて、その他の濃度ムラ補正のためのデータが格納されている。そして、マシン電源投入時に、EEPROM102から濃度ムラ補正データ部112に対して、各LED毎の光量補正データ等がダウンロードされる。濃度ムラ補正データ部112は、取得した各LED毎の光量補正データに基づいて、さらには、必要に応じて光量補正データとその他のデータとに基づいて、濃度ムラ補正データを生成し、それを点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。
図6(基準クロック発生部116の構成を説明するブロック図)に示したように、基準クロック発生部116は、水晶発振器140、分周器1/M142、分周器1/N144、位相比較器146、および電圧制御発振器148からなるPLL回路134と、ルックアップテーブル(LUT)132とを含んで構成されている。LUT132には制御部30からの光量調節データに基づいて分周比M、Nを決定するためのテーブルが記憶されている。水晶発振器140は分周器1/N144と接続されており、所定の周波数で発振し、発振した信号を分周器1/N144へと出力する。分周器1/N144はLUT132および位相比較器146と接続されており、LUT132からの光量調節データにより決定された分周比Nに基づいて水晶発振器140で発振された信号を分周する。位相比較器146は、分周器1/M142、分周器1/N144、および電圧制御発振器148と接続されており、分周器1/M142からの出力信号と、分周器1/N144からの出力信号とを比較する。この位相比較器146による比較結果(位相差)に応じて、電圧制御発振器148に供給するコントロール電圧が制御される。電圧制御発振器148はコントロール電圧に基づく周波数で、クロック信号を出力する。本実施の形態では、点灯可能期間を256に分割する周波数に相当するコントロール電圧が供給され、この周波数のクロック信号(基準クロック信号)を生成して、タイミング信号発生部114とすべての点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58とに出力する。また、電圧制御発振器148は分周器1/M142とも接続されており、電圧制御発振器148から出力されたクロック信号は、分周器1/M142にも分岐されて入力される。分周器1/M142は、LUT132からの光量調節データにより決定された分周比Mに基づいて、電圧制御発振器148からフィードバックされたクロック信号を分周する。
また、タイミング信号発生部114は、濃度ムラ補正データ部112および画像データ展開部110と接続されており、基準クロック発生部116からの基準クロック信号を基に、制御部30からのLsync信号と同期して、画像データ展開部110から各画素に対応した画像データを読み出すためのデータ読み出し信号、および濃度ムラ補正データ部112から各画素(各LED)に対応した濃度ムラ補正データを読み出すためのデータ読み出し信号を各々に対して出力している。さらに、タイミング信号発生部114は、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58とも接続されており、基準クロック発生部116からの基準クロック信号を基に、SLED63の点灯開始のトリガ信号TRGを出力している。
具体的には、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58は、図7(点灯時間制御・駆動部118の構成を説明するブロック図)に示したように、プリセッタブルデジタルワンショットマルチバイブレータ(PDOMV)160、直線性補正部162、AND回路170を含んで構成されている。AND回路170は、画像データ展開部110およびタイミング信号発生部114と接続されており、画像データ展開部110からの画像データが1(ON)のときには、タイミング信号発生部114からのトリガ信号TRGをPDOMV160に出力し、画像データが0(OFF)のときには、トリガ信号を出力しないように設定されている。PDOMV160は、AND回路170、OR回路168、濃度ムラ補正データ部112、および基準クロック発生部116と接続されており、AND回路170からのトリガ信号に同期して濃度ムラ補正データに応じたクロック数の点灯パルスを発生する。
点灯信号選択部169は、遅延選択レジスタ166に格納された点灯選択データに基づいて、AND回路167またはOR回路168からの出力のいずれか一方を選択する。そして、選択された点灯パルスが点灯信号ΦIとして、MOSFET172を介してSLED63へと出力される。
図8は、LED回路基板62上に形成された信号生成回路100とSLED63との間の配線を示した図である。図8に示したように、LED回路基板62上には、3端子レギュレータ101からの出力電圧を各SLEDチップに供給する電源ライン105および接地(GND)された電源ライン106、信号生成回路100から各SLEDチップに対して点灯信号ΦI(ΦI1〜ΦI58)を送信する信号ライン107(107_1〜107_58)、レベルシフト回路104から各SLEDチップに対して転送信号CK1(CK1_1〜1_6)を送信する信号ライン108(108_1〜108_6)、および転送信号CK2(CK2_1〜2_6)を送信する信号ライン109(109_1〜109_6)が配線されている。その際に、6組の転送信号CK1(CK1_1〜CK1_6),CK2(CK2_1〜CK2_6)は、1組の転送信号CK1,CK2当たりそれぞれ9〜10個のSLEDチップと接続されている。
(1)まず、制御部30から信号生成回路100にリセット信号が入力されることによって、信号生成回路100のタイミング信号発生部114では、転送信号CK1Cがハイレベル(以下、「H」と記す)、転送信号CK1Rが「H」に設定されて、転送信号CK1が「H」に設定される。また、転送信号CK2Cがローレベル(以下、「L」と記す)、転送信号CK2Rが「L」に設定されて、転送信号CK2が「L」に設定される。それにより、SLED63のすべてのサイリスタS1〜S128がオフの状態に設定される(図9(a))。
(2)リセット信号に続いて、制御部30から出力される水平同期信号Lsyncが「H」になり(図9(A))、SLED63の動作が開始される。そして、この水平同期信号Lsyncに同期して、図9(E)、(F)、(G)に示すように、転送信号CK2Cおよび転送信号CK2Rを「H」として、転送信号CK2を「H」とする(図9(b))。
(3)次に、図9(C)に示すように、転送信号CK1Rを「L」にする(図9(c))。
この状態においては、サイリスタS1のゲート電流が流れ始める。その際に、信号生成回路100のトライステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、電流の逆流防止を行う。
その後、サイリスタS1のゲート電流により、サイリスタS1がオンし始め、ゲート電流が徐々に上昇する。それとともに、レベルシフト回路104のコンデンサC1に電流が流れ込むことで、転送信号CK1の電位も徐々に上昇する。
そして、サイリスタS1が完全にオンし、定常状態になると、サイリスタS1のオン状態を保持するための電流がレベルシフト回路104の抵抗R1Bに流れるが、コンデンサC1には流れない。
なお、このとき、図9(B)に示すように、信号生成回路100のトライステートバッファB1Cをハイインピーダンス(Hiz)に設定する(図9(e))。
(8)図9(E)に示すように、この状態で転送信号CK2Cを「L」にすると(図9(h))、サイリスタS2がターンオンする。
(9)そして、図9(B)、(C)に示すように、転送信号CK1C、CK1Rを同時に「H」にすると(図9(i))、サイリスタS1はターンオフし、抵抗R1を通って放電することによってゲートG1電位は除々に下降する。その際、サイリスタS2は完全にオンする。そして、サイリスタS2のオンに同期させて点灯信号ΦIを「L」/「H」することで、LED L2を点灯/非点灯させることが可能となる。なお、この場合ゲートG1の電位はすでにゲートG2の電位より低くなっているため、LED L1がオンすることはない。
(10)このような動作を順次行い、LED L1〜L128を順次点灯させる。
本実施の形態のLPH14は、SLED63が点灯信号ΦIと転送信号CK1と転送信号CK2との3つの駆動信号で駆動されるので、図8に示したように、配線が簡素化され、LPH14の小型化を図ることが可能である。さらには、LPH14を搭載する画像形成装置を小型化することもできる。
一方、図11では、水平同期信号Lsyncは、プロセス速度(ここでは、150mm/sec)が100mm/secの場合よりも速いので、その出力周期は100mm/secの場合に比べて短く設定されている。そのため、信号生成回路100のタイミング信号発生部114では、サイリスタ転送周期はプロセス速度100mm/secの場合よりも短く設定される。また、休止期間もプロセス速度100mm/secの場合よりも短く設定される。
この点灯/転送期間中に低下した供給電圧は、休止期間中に徐々に回復して規定電圧V0に近づくが、休止期間の長短により、回復レベルが異なる。例えば、図10に示したプロセス速度100mm/secの場合には、休止期間が比較的長いことから回復量が大きく、規定電圧V0と供給電圧の電圧差Vg(Vg=V0−供給電圧)は比較的小さい。一方、図11に示したプロセス速度150mm/secの場合には、休止期間がプロセス速度100mm/secの場合よりも短いことから回復量が小さく、電圧差Vgは比較的大きい。
上記したように、信号生成回路100の濃度ムラ補正データ部112には、SLED63内の各LED毎の出射光量のバラツキ等を修正するための濃度ムラ補正データが記憶され、濃度ムラ補正データが点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力される。それにより、各LED毎の出射光量のバラツキが補正され、画像濃度の均一化が図られている。
その場合に、濃度ムラ補正データは、LPH14の製造時に予め算出された各LED毎の光量補正データに基づいて、さらには、必要に応じて光量補正データとその他のデータとに基づいて生成されるものである。しかし、各LED毎の光量補正データは、SLED63に同一値の電圧が供給されることを仮定して生成されたものである。そのため、上記したように、異なるプロセス速度が設定された場合に、休止期間の長短によりSLED63への供給電圧が異なる場合には、各LED毎の出射光量のバラツキを適正に補正することが困難となる。
すなわち、本実施の形態の信号生成回路100においては、設定可能な複数のプロセス速度の中の最も速いプロセス速度(例えば、150mm/sec)が設定された場合での休止期間の長さに、他のプロセス速度(例えば、100mm/sec)が設定された場合の休止期間の長さを合わせるように、プロセス速度毎のサイリスタ転送周期の変更が行われる。
この場合に、各プロセス速度毎のサイリスタ転送周期設定データは、記憶手段の一例としてのEEPROM102に記憶されており、マシン電源投入時に、EEPROM102から制御部30に対して、サイリスタ転送周期設定データがダウンロードされる。
そのため、SLED63に同一の出力電圧が供給されることを仮定して生成された各LED毎の光量補正データを用いることにより、異なるプロセス速度が設定された場合にも、各LED毎の出射光量のバラツキを適正に補正することが可能となる。
図11と図12とを比較すると容易に理解できるように、休止期間をほぼ一定の時間に合わせることで、プロセス速度が100mm/secの場合と、150mm/secの場合とにおいて、副走査方向Nライン目の後の休止期間を経て、次の副走査方向N+1ライン目の走査が開始される際には、ほぼ同一の電圧値が供給されることとなる。そのため、プロセス速度の異なる設定、例えばプロセス速度100mm/secと150mm/secとの双方の設定において、各LED毎の出射光量のバラツキを適正に補正することが可能となる。その結果、双方のプロセス速度において、画像濃度の均一性を確保することができる。
本実施の形態のタイミング信号発生部114では、基準クロック発生部116にて生成された基準クロック信号に基づいて、転送信号CK1,CK2を設定する転送信号CK1C,CK1Rおよび転送信号CK2C,CK2Rを出力するタイミングを設定している。そして、タイミング信号発生部114は、転送信号CK1C,CK1Rおよび転送信号CK2C,CK2Rを「H」から「L」、「L」から「H」とするタイミングを定める基準クロック信号のクロック数を、サイリスタ転送周期設定データに基づいて変更する。それにより、各プロセス速度毎に、サイリスタ転送周期設定データに基づくサイリスタ転送周期を設定する。
LED×Sclk+Wclk=Lsync …(1)
この場合に、サイリスタ転送周期に割り当て可能な最大クロック数を設定すると、Wclk=2(<128)、Sclk=16と設定される。すなわち、次式(2)のように設定される。
128×16+2=2050 …(2)
これに対して、サイリスタ転送周期に割り当て可能な最大クロック数を設定しない場合、例えば、次式(3)のようにWclk=130(≧128)、Sclk=15と設定したとした場合には、サイリスタ転送周期に割り当てることができる1クロック分が無駄になる。
128×15+130=2050 …(3)
なお、その場合に、各プロセス速度間での休止期間の時間の差が小さくなるように、いずれかまたは双方のプロセス速度にて設定する水平同期信号Lsyncの周期を、変更することも可能である。
また、その場合に、タイミング信号発生部114は、サイリスタ転送周期設定データに基づいて設定されたサイリスタ転送周期に対応した周期のトリガ信号TRGを生成する。それにより、サイリスタS1〜S128のサイリスタ転送周期と点灯信号ΦI1〜ΦI116の出力とを同期させることができる。
なお、本実施の形態の画像形成装置において、画像形成条件の他の例として、副走査方向の解像度(露光密度)の設定を変更することができるように構成することも可能である。その場合には、副走査方向の解像度の設定変更に対応させて、各副走査方向のライン間の休止期間がほぼ一定となるように、サイリスタ転送周期の設定を変更する構成とすることも可能である。
例えば、図10での設定において、休止期間のクロック数が130であったとした場合に、基準クロック信号の周期を短く設定することによって、休止期間の時間=130×基準クロック信号周期を短くすることができる。それにより、図10での休止期間と図11の休止期間とをほぼ同様の時間に設定することもできる。
なお、その際に、同時に、制御部30からサイリスタ転送周期を定めるサイリスタ転送周期設定データをタイミング信号発生部114に対して出力し、各プロセス速度の休止期間がほぼ一定時間となり、かつ、LEDの点灯可能時間も最大限に設定することができるように、サイリスタ転送周期も同時に変更するように構成することもできる。
それにより、副走査方向Nライン目の後の休止期間を経て、次の副走査方向N+1ライン目の走査が開始される際に、SLED63に対してほぼ同一の電圧値が供給されることが可能となる。そのため、異なる複数のプロセス速度が設定される場合や、副走査方向の解像度の設定が変更される場合にも、各LED毎の出射光量のバラツキを適正に補正することが可能となる。
Claims (8)
- 複数の発光素子が列状に配列された複数の発光素子アレイ部材と、
前記複数の発光素子アレイ部材各々に配列された前記複数の発光素子各々を順次点灯させるための信号を配列方向に所定の転送周期にて転送する駆動手段とを備え、
前記駆動手段は、前記信号を転送する際の前記転送周期が変更可能に構成され、露光する際のプロセス速度または副走査方向の露光密度の変更に対応して、前記発光素子を1ライン点灯させた後に次の1ラインを点灯させるまでの休止期間の時間の変動を小さくするように当該転送周期を変更することを特徴とする露光装置。 - 前記発光素子アレイ部材は、前記複数の発光素子各々に対応して、当該発光素子各々を順次点灯可能状態に設定する複数のスイッチ素子をさらに有し、前記駆動手段は、当該スイッチ素子が当該発光素子各々を順次点灯可能状態に設定するための信号を配列方向に転送する際の周期を変更可能であることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 前記駆動手段は、前記発光素子各々を順次点灯させるための前記信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、前記休止期間の長さが、当該基準クロックに当該発光素子アレイ部材に配列された当該発光素子の数を乗算した時間よりも短くなるように、前記転送周期を設定することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 前記駆動手段は、前記発光素子各々を順次点灯させるための前記信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、当該タイミングを変更することにより前記転送周期を変更することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 前記駆動手段は、前記発光素子各々を順次点灯させるための前記信号を所定の基準クロックに基づいて設定されたタイミングで転送するとともに、当該基準クロックの周波数を変更することにより前記転送周期を変更することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 像保持体と、
前記像保持体を露光する露光手段と、
前記露光手段の動作を制御する制御手段とを有し、
前記露光手段は、
複数の発光素子が列状に配列された複数の発光素子アレイ部材と、
前記複数の発光素子アレイ部材各々に配列された前記複数の発光素子各々を順次点灯させるための信号を配列方向に所定の転送周期にて転送する駆動部とを備え、
前記駆動部は、前記信号を転送する際の前記転送周期が変更可能に構成され、露光する際のプロセス速度または副走査方向の露光密度の変更に対応して、前記発光素子を1ライン点灯させた後に次の1ラインを点灯させるまでの休止期間の時間の変動を小さくするように当該転送周期を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 前記露光手段の前記駆動部にて前記プロセス速度または前記副走査方向の露光密度に対応した前記転送周期を設定するための設定データを記憶する記憶手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記露光手段の前記発光素子アレイ部材は、前記複数の発光素子各々に対応して、当該発光素子各々を順次点灯可能状態に設定する複数のスイッチ素子をさらに有し、前記駆動部は、当該スイッチ素子が当該発光素子各々を順次点灯可能状態に設定するための信号を配列方向に転送する際の周期を変更可能であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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