JP4797554B2 - プリントヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents
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ところが、SLED内の各LEDにおいては、画像信号として同一のパルス幅の信号を受けても、各LEDそれぞれの発光光量は一般に異なるものとなる。すなわち、製造上のバラツキによる各LEDの発光特性差や、各LEDの配置位置のバラツキ等に起因して、LPHから出射される際のLEDの光量は、それぞれがバラツキを有している。主走査方向にライン状にLEDが配列された構造のLPHでは、各LEDの光量のバラツキは画像品質に大きな影響を与え、副走査方向に沿ったスジや主走査方向における濃度ムラ等の画質欠陥を発生させることとなる。そのため、LPH内に配置される各LEDの光量を補正し、すべてのLEDの光量が所定の範囲内に収まるように設定する必要がある。
ここで具体例を挙げて説明する。例えば、副走査方向での解像度を4800dpi、画像形成装置のプロセススピードを200mm/secとすると、LPHでの1画素当たりの駆動周期は約206nsecとなる。そのうち、スイッチング部(サイリスタ)での転送時間が50nsecである。そして、LPHにおいては、各LEDの光量補正を行なうために、パルス幅による光量補正幅が設けられており、通常、光量補正幅は最大補正値/最小補正値=2に設定されている。さらにLPHには、LPHの全体光量を調整するための調整幅も設定されており、通常、全体光量調整幅は最大基準光量/最小基準光量=3に設定されている。そうすると、各LEDの最大点灯時間が(206−50)nsecであるのに対して、最小点灯時間は、各LEDの光量補正および全体光量調整が行なわれることから、(206−50)・(1/2)・(1/3)=26nsecとなる可能性がある。
そのため、高解像度の画像形成装置においては、感光体の感度変化等に対応させてLPHの全体光量を小さく設定した際に、駆動回路からの各LEDを点灯する画像信号の出力波形の歪みに起因して、各LED間の光量のバラツキが大きくなるという問題がある。その結果、高解像度の低光量設定時において、形成された画像にはスジや画像濃度ムラといった画像不良が生じるおそれがある。
なお、高解像度の低光量設定時において生じる各LED間の光量のバラツキは、回路構成により生じる出力波形の歪みに起因するものである。そのため、上記した特許文献1に記載された技術のように、単にLED毎の補正データに基づいて各画素毎の点灯時間(パルス幅)を補正するだけでは、各LED間の光量のバラツキは解消することができない。
また、駆動回路は、画像形成装置からの発光素子全体の光量を指示する指示信号に基づいてパルス幅を設定することを特徴とすることができる。さらに、駆動回路は、画像形成装置から発光素子全体の光量を所定値以上に設定する指示信号を受けた場合に、パルス幅を指示信号に基づいて上記した所定値以上の領域で変化させることを特徴とすることもできる。加えて、駆動回路は、画像形成装置から発光素子全体の光量を所定値よりも小さく設定する指示信号を受けた場合に、パルス幅を上記した所定値に固定することを特徴とすることもできる。
また、電圧供給部は、画像形成装置からの発光素子全体の光量を指示する指示信号を電圧値に変換するDA変換器と、DA変換器からの電圧値により出力電圧を変化させるレギュレータとを含むことを特徴とすることができる。特に、電圧供給部は、レギュレータに配設された分圧抵抗値を変化させることで出力電圧を変化させることを特徴とすることもできる。
ここで、制御部からプリントヘッドの全体光量を所定値よりも小さく設定する指示信号を受けた場合に、駆動回路は指示信号に基づいてパルス幅を上記した所定値に固定することを特徴とすることができる。また、制御部からプリントヘッドの全体光量を所定値以上に設定する指示信号を受けた場合に、駆動回路は指示信号に基づいてパルス幅を変化させるとともに、電圧供給部は電源電圧値を所定値に固定することを特徴とすることもできる。
図1は本実施の形態にて測定対象となるLEDプリントヘッドが用いられた画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタ1であり、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置(IIT)3に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部(IPS:Image Processing System)40を備えている。
さらに、現像器15の下流側近傍には、感光体ドラム12に対向して、感光体ドラム12上に形成されたテスト用パッチ(濃度見本)のトナー像濃度を検出する濃度検出回路17が備えられている。この濃度検出回路17は制御部30に接続され、トナー像濃度検出値を出力する。
ここで、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、現像器15に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト21から剥離され、搬送ベルト24により定着器25まで搬送される。定着器25に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器25によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に搬送される。
このように構成されたLPH14は、調整ネジ(図示せず)によってロッドレンズアレイ64の光軸方向に移動可能に構成され、ロッドレンズアレイ64の結像位置(焦点面)が感光体ドラム12表面上に位置するように調整される。
また、LED回路基板62には、信号発生回路100、レベルシフト回路104、電源電圧を出力する3端子レギュレータ101、SLED63における光量補正値データ等を記憶するEEPROM102、デジタルカラープリンタ1本体との間で信号の送受信を行なうハーネス103が備えられている。
図5は、LED回路基板62上に形成されている配線図を示した図である。図5に示したように、LED回路基板62上には、各SLEDチップに電力を供給する+3.8Vの電源ライン105および接地(GND)された電源ライン106、信号発生回路100から各SLEDチップに対して点灯信号ΦI(ΦI1〜ΦI58)を送信する信号ライン107(107_1〜107_58)、転送信号CK1(CK1_1〜1_6)を送信する信号ライン108(108_1〜108_6)、転送信号CK2(CK2_1〜2_6)を送信する信号ライン109(109_1〜109_6)が配線されている。
そして、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)には、信号ライン107を介して、CHIP1〜CHIP58に対する点灯信号ΦIが入力される。また、信号ライン108を介して転送信号CK1(CK1_1〜1_6)、信号ライン108を介して転送信号CK2(CK2_1〜2_6)がそれぞれCHIP1〜CHIP58に入力される。
図6は、SLED63の回路構成を説明する図である。本実施の形態のSLED63は、レベルシフト回路104を介して信号発生回路100に接続されている。レベルシフト回路104は、抵抗R1BとコンデンサC1、および抵抗R2BとコンデンサC2がそれぞれ並列に配置された構成を有し、それぞれの一端がSLED63の入力端子に接続され、他端が信号発生回路100の出力端子に接続されている。そして、信号発生回路100から出力される転送信号CK1R,CK1Cおよび転送信号CK2R,CK2Cに基づいて、転送信号CK1および転送信号CK2をSLED63に出力するように構成されている。
なお、本実施の形態のSLED63には、58個のSLEDチップが直列に配列されているが、図6では、1つのSLEDチップだけを示している。そして、以下の説明では、便宜上SLEDチップをSLED63と称することとする。
なお、ここでは、LED L1〜L128への電流の供給を制御するサイリスタS1〜S128とダイオードD1〜D128とで主に構成される部分を転送部と呼ぶ。
奇数番目サイリスタS1、S3、…、S127のカソード端子(出力端)K1、K3、…、K127には、信号発生回路100からレベルシフト回路104および転送電流制限抵抗R1Aを介して転送信号CK1が送信される。
また、偶数番目のサイリスタS2、S4、…、S128のカソード端子(出力端)K2、K4、…、K128には、信号発生回路100からレベルシフト回路104および転送電流制限抵抗R2Aを介して転送信号CK2が送信される。
また、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128と、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられたLED L1〜L128のゲート端子とは各々接続される。
さらに、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128には、ダイオードD1〜D128のカソード端子が接続されている。そして、サイリスタS1〜S127のゲート端子G1〜G127には、次段のダイオードD2〜D128のアノード端子に各々接続されている。すなわち、各ダイオードD1〜D128はゲート端子G1〜G127を挟んで直列接続されている。
ダイオードD1のアノード端子は転送電流制限抵抗R2Aおよびレベルシフト回路104を介して信号発生回路100に接続され、転送信号CK2が送信される。また、LED L1〜L128のカソード端子は、信号発生回路100に接続されて、点灯信号ΦIが送信される。
図7は、信号発生回路100およびレベルシフト回路104から出力される駆動信号を示すタイミングチャートである。なお、図7に示すタイミングチャートでは、すべてのLEDが光書き込みを行う(発光する)場合について表記している。
(1)まず、画像形成装置から信号発生回路100にリセット信号(RST)が入力されることによって、信号発生回路100では、転送信号CK1Cをハイレベル(以下、「H」と記す。)、転送信号CK1Rを「H」として、転送信号CK1が「H」に設定され、また、転送信号CK2Cをローレベル(以下、「L」と記す。)、転送信号CK2Rを「L」として、転送信号CK2がローレベル(「L」)に設定されて、すべてのサイリスタS1〜S128がオフの状態に設定される(図7(a))。
(2)リセット信号(RST)に続いて、信号発生回路100から出力されるライン同期信号Lsyncが「H」になり(図7(A))、SLED63の動作を開始する。そして、このライン同期信号Lsyncに同期して、図7(E)、(F)、(G)に示すように、転送信号CK2Cおよび転送信号CK2Rを「H」として、転送信号CK2を「H」とする(図7(b))。
(3)次に、図7(C)に示すように、転送信号CK1Rを「L」にする(図7(c))。
この状態においては、サイリスタS1のゲート電流が流れ始める。その際に、信号発生回路100のトライステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、電流の逆流防止を行う。
その後、サイリスタS1のゲート電流により、サイリスタS1がオンし始め、ゲート電流が徐々に上昇する。それとともに、レベルシフト回路104のコンデンサC1に電流が流れ込むことで、転送信号CK1の電位も徐々に上昇する。
そして、サイリスタS1が完全にオンし、定常状態になると、サイリスタS1のオン状態を保持するための電流がレベルシフト回路104の抵抗R1Bに流れるが、コンデンサC1には流れない。
なお、このとき、図7(B)に示すように、信号発生回路100のトライステートバッファB1Cをハイインピーダンス(Hiz)に設定する(図7(e))。
(8)図7(E)に示すように、この状態で転送信号CK2Cを「L」にすると(図7(h))、サイリスタスイッチS2がターンオンする。
(9)そして、図7(B)、(C)に示すように、転送信号CK1C、CK1Rを同時に「H」にすると(図7(i))、サイリスタスイッチS1はターンオフし、抵抗R1を通って放電することによってゲートG1電位は除々に下降する。その際、サイリスタスイッチS2は完全にオンする。したがって、点灯信号端子IDからの画像データに対応した点灯信号ΦIを「L」/「H」することで、LED L2を点灯/非点灯させることが可能となる。なお、この場合ゲートG1の電位はすでにゲートG2の電位より低くなっているため、LED L1がオンすることはない。
それにより、点灯信号ΦIが出力されて画像形成が終了した後の、感光体ドラム12(図1参照)が回転を停止した状態を含んだ非定常動作時においては、SLED63の転送部に対して電流が印加されない。そのため、感光体ドラム12が回転を停止している状態では、LED L1〜L128とともに、転送部に配置されたサイリスタS1〜S128およびダイオードD1〜D128にも電流が流れることはなく、サイリスタS1〜S128およびダイオードD1〜D128から光が出射されることがないので、感光体ドラム12が不要に露光されることが抑えられている。
図8は、信号発生回路100の構成を示すブロック図である。信号発生回路100は、画像データ展開部110、濃度ムラ補正データ部112、タイミング信号発生部114、基準クロック発生部116、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)に対応して設けられた点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58により主要部が構成されている。
画像データ展開部110には、画像処理部(IPS)40から画像データがシリアルに送信されてくる。画像データ展開部110は、送信された画像データを1〜128ドット目、129〜256ドット目、…、7297〜7424ドット目と各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)毎の画像データに分割する。画像データ展開部110は点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58と接続されており、分割した画像データを各々対応する点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。
EEPROM102には、各LED毎の光量補正値データが格納されている。そして、マシン電源投入時に、EEPROM102から濃度ムラ補正データ部112に対して、各LED毎の光量補正値データがダウンロードされる。それにより、濃度ムラ補正データ部112には、光量補正値データが濃度ムラ補正データとして記憶される。
まず、LPH14が光プロファイル測定装置に設置され、各LEDを点灯させて各LEDの光量分布データを測定する。そして、測定された光量分布データに関して、LEDの配列方向(主走査方向)の各座標位置における主走査方向とは直交する方向(副走査方向)の積分値を算出し、主走査方向での光量分布(光プロファイル)を得る。
続いて、光プロファイルにおける谷から谷までの光量を積分し、この積分値を谷から谷までの距離で割算することで谷と谷との間の領域の光量(露光エネルギ)密度を算出する。このようにして求められた各領域の露光エネルギ密度を各LEDの補正特性値とする。そして、この補正特性値を所定の目標値に合わせるように、目標値との誤差分に応じて光量を増減して、すべての領域における補正特性値がフラット(平坦)になるようにする。そして、このような平坦化処理された各領域毎の光量補正値を各LEDについての光量補正値とする。
図9(基準クロック発生部116の構成を説明するブロック図)に示したように、基準クロック発生部116は、水晶発振器140、分周器1/M142、分周器1/N144、位相比較器146、および電圧制御発振器148からなるPLL回路134と、ルックアップテーブル(LUT)132とを含んで構成されている。
LUT132には制御部30からの光量調整データ1に基づいて分周比M、Nを決定するためのテーブルが記憶されている。水晶発振器140は分周器1/N144と接続されており、所定の周波数で発振し、発振した信号を分周器1/N144へと出力する。分周器1/N144はLUT132および位相比較器146と接続されており、LUT132からの光量調整データ1により決定された分周比Nに基づいて水晶発振器140で発振された信号を分周する。位相比較器146は、分周器1/M142、分周器1/N144、および電圧制御発振器148と接続されており、分周器1/M142からの出力信号と、分周器1/N144からの出力信号とを比較する。この位相比較器146による比較結果(位相差)に応じて、電圧制御発振器148に供給するコントロール電圧が制御される。電圧制御発振器148はコントロール電圧に基づく周波数で、基準クロック信号を出力する。本実施の形態では、点灯可能期間を256に分割する周波数に相当するコントロール電圧が供給され、この周波数の基準クロック信号を生成して、すべての点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58へ出力する。また、電圧制御発振器148は分周器1/M142とも接続されており、電圧制御発振器148から出力された基準クロック信号は、分周器1/M142にも分岐されて入力される。分周器1/M142は、LUT132からの光量調整データ1により決定された分周比Mに基づいて、電圧制御発振器148からフィードバックされた基準クロック信号を分周する。
また、タイミング信号発生部114は、濃度ムラ補正データ部112および画像データ展開部110と接続されており、基準クロック発生部116からの基準クロック信号を基に、制御部30からのLsync信号と同期して、画像データ展開部110から各画素に対応した画像データを読み出すためのデータ読出し信号、および濃度ムラ補正データ部112から各画素(各LED)に対応した濃度ムラ補正データを読み出すためのデータ読出し信号を各々に対して出力している。さらに、タイミング信号発生部114は、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58とも接続されており、基準クロック発生部116からの基準クロック信号を基に、制御部30からのLsync信号と同期して、SLED63の点灯開始のトリガ信号を出力している。
具体的には、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58は、図10(点灯時間制御・駆動部118の構成を説明するブロック図)に示したように、プリセッタブルデジタルワンショットマルチバイブレータ(PDOMV)160、直線性補正部162、AND回路170を含んで構成されている。
AND回路170は、画像データ展開部110およびタイミング信号発生部114と接続されており、画像データ展開部110からの画像データが1(ON)のときには、タイミング信号発生部114からのトリガ信号(TRG)をPDOMV160に出力し、画像データが0(OFF)のときには、トリガ信号を出力しないように設定されている。PDOMV160は、AND回路170、OR回路168、濃度ムラ補正データ部112、および基準クロック発生部116と接続されており、AND回路170からのトリガ信号に同期して濃度ムラ補正データに応じたクロック数の点灯パルスを発生する。
遅延回路164−0〜164−7は、PDOMV160と接続されており、各々がPDOMV160からの点灯パルス信号を遅延させるための異なる時間が設定されている。遅延選択レジスタ166は遅延信号選択部165および点灯信号選択部169と接続されており、遅延選択レジスタ166には、SLED63内の各LED毎の遅延選択データ、および点灯信号選択データが格納されている。各LED毎の遅延選択データおよび点灯信号選択データは予め測定され、EEPROM102に格納されている。EEPROM102に格納された遅延選択データおよび点灯信号選択データは、マシン電源投入時に濃度ムラ補正データ部112を介して遅延選択レジスタ166にダウンロードされる。なお、格納手段としてフラッシュROMを用いることもでき、その場合には、フラッシュROM自体を遅延選択レジスタ166として機能させることができる。
図11(a)に示したように、LEDから実際に光が出射される際には、点灯信号ΦIの出力波形が完全な矩形とはならないこと等から、発光開始時間に遅延が生じ、その遅延時間も通常3〜15nsec程度のバラツキを持ったものとなる。そこで、本実施の形態のLPH14では、直線性補正部162により、画像形成装置で使用されるパルス幅領域において、LEDからの光の光量特性が目標光量特性とほぼ一致するように、点灯信号ΦIのパルス幅をオフセットさせている。
図11(b)は、LEDへの点灯信号ΦIのパルス幅にオフセット補正を行なった場合のLEDの光量特性(実線)を示したものである。図11(b)では、使用されるパルス幅領域の下限のパルス幅(オフセット補正位置)にて、LEDの光量が目標光量と一致するように、オフセット量を定めている。そして、オフセット量は、このような方法で各LED毎に測定され、遅延選択データとしてEEPROM102に格納される。
点灯信号選択部169は、遅延選択レジスタ166に格納された点灯選択データに基づいて、AND回路167またはOR回路168からの出力のいずれか一方を選択する。そして、選択された点灯パルスが点灯信号ΦIとしてMOSFET172を介してLPH14へと出力される。
図12は、ゲイン補正およびオフセット補正が施されたLEDの光量特性を示した図である。図12では、一例として、画像形成装置で使用されるパルス幅領域の中央位置(ゲイン補正位置)を基準としてゲイン補正を行なった場合を示している。
このように、本実施の形態の点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58では、各画素(各LED)の点灯パルス(パルス幅)を濃度ムラ補正データおよび遅延選択データに基づいて補正することで、画像形成装置で使用されるパルス幅領域での光量特性を目標光量特性とほぼ一致させて、LPH14に出力している。それにより、使用パルス幅領域において、すべてのLEDの光量が所定の範囲内に収まるように設定している。
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(図1参照)では、所定のタイミングで感光体ドラム12上にテスト用パッチ(濃度見本)が形成され、濃度検出回路17はそのトナー像濃度を検出する。濃度検出回路32で検出されたトナー像濃度データは、制御部30に出力され、制御部30では、入力されたトナー像濃度データからLPH14での光量を演算して光量調整データを生成する。そして、生成された光量調整データは、光量調整データ1として基準クロック発生部116へ出力され、光量調整データ2として電源電圧制御部119へ出力される。
光量調整データ(光量調整データ1および光量調整データ2)は、例えば感光体ドラム12の感度の変動、潜像電位(暗部電位VHや明部電位VL)の変動、さらには現像器15内の現像剤量の変動等が要因となってトナー像濃度に変動が生じることから、これを一定に維持するために、LPH14での全体光量(LPH14内のLED全体の光量)を調整するために用いるデータである。そのため、光量調整データは、LPH14のSLED63を駆動する点灯信号ΦIのパルス幅を指示する指示値として出力される。
なお、LPH14での全体光量は点灯信号ΦIのパルス幅が長くなるのに伴って大きくなるので、パルス幅指示値が大きい程、LPH14での全体光量を大きく設定することを意味する。
一方、光量調整データ2が所定値よりも小さなパルス幅を指示する場合には、光量調整データ2を入力したDA変換器120では、3端子レギュレータ101に対し、光量調整データ2に対応して設定された制御電圧Vcontを出力する。そして3端子レギュレータ101は、入力した制御電圧Vcontに応じて出力電圧Vsubを+3.8V以下に設定する。
図13は、DA変換器120からの制御電圧Vcontと3端子レギュレータ101の出力電圧Vsubとの関係の一例を示した図である。図13に示したように、出力電圧Vsubは、制御電圧Vcontに対してリニアに変化するように設定されている。本実施の形態の3端子レギュレータ101では、制御電圧Vcontを1.61〜1.9Vの範囲で可変させることで、出力電圧Vsubが3.2〜3.8Vの範囲でリニアに変化するように設定されている。
一方、光量調整データ2が所定値以上のパルス幅を指示する場合には、DA変換器120では制御電圧Vcontを固定値(Vcont1:図13の例では1.9V)に設定する。それにより、3端子レギュレータ101の出力電圧Vsubは、3.8Vに固定される。
以下に、高解像度に設定された場合に使用されるパルス幅領域におけるLEDの光量制御について説明する。
そのため、図11および図12での使用パルス幅領域よりもパルス幅が短い領域を使用する高解像度の画像形成装置においては、LPH14の全体光量を小さく設定した際に、信号発生回路100からの各LEDを点灯する点灯信号ΦIの出力波形の歪みに起因して、各LED間の光量のバラツキが大きくなるという問題がある。その結果、高解像度の低光量設定時において、形成された画像にはスジや画像濃度ムラという画像不良が生じることとなる。
すなわち、図14に示したように、副走査方向の解像度が通常の例えば2400dpiに設定された場合の使用パルス幅領域1においては、ゲイン補正およびオフセット補正を施すことにより、LPH14でのLEDの光量特性を目標とする光量特性にほぼ一致させることが可能である。ところが、副走査方向の解像度が高解像度である例えば4800dpiに設定された場合には、パルス幅のより短い領域(使用パルス幅領域2)が用いられることなり、LEDの発光光量とパルス幅とがリニアな特性を有していない領域(誤差の大きな領域)を含むこととなる。そのため、LPH14でのLEDの光量特性を目標とする光量特性に一致させることができず、各LED間の光量のバラツキが大きくなる。
すなわち、目標光量特性との誤差が大きな領域においては、基準クロック信号を固定基準クロック周期Tofに設定しておき、SLED63の電源ライン105(図6参照)に供給される電源電圧Vsubを光量調整データ2に応じて+3.8V以下に低下させることにより、LEDの光量を調整している。
そのため、目標光量特性との誤差が大きな領域ではパルス幅が固定されるので、パルス幅を短くすることによる点灯信号ΦIの出力波形に相対的に大きな歪みが生じることを抑制することができ、LEDの発光光量を安定化させることが可能となる。加えて、その状態でSLED63の電源ライン105に供給される電源電圧Vsubを光量調整データ2に応じて+3.8V以下に低下させることにより、LEDの光量を目標光量特性にほぼ一致するように調整することが可能となる。
それにより、副走査方向の解像度が例えば4800dpiの高解像度に設定される場合においても、すべてのLEDの光量が所定の範囲内に収まるように設定することができる。
一方、所定値よりも小さなパルス幅の領域においては、光量調整データ1に基づいて基準クロック周期Toを固定値Tofに設定しておく。そして、SLED63の電源ライン105(図6参照)に供給される電源電圧Vsubを光量調整データ2に応じて+3.8V以下に設定することにより、LEDの全体光量を調整している。すなわち、所定値よりも小さなパルス幅領域では、光量調整データに応じてSLED63への電源電圧Vsubを変化させることにより、LPH14の全体光量を調整している。
そのため、画像形成装置における高解像度化に対応して、副走査方向の解像度が例えば4800dpiに設定された場合においても、パルス幅のより短い使用パルス幅領域において、LEDの光量を目標光量特性にほぼ一致するように調整することが可能となる。それにより、すべてのLEDの光量が所定の範囲内に収まるように設定することができ、高解像度の低光量設定時においても、スジや画像濃度ムラという画像不良の発生が抑えられた高品質が画像を形成することが可能となる。
Claims (4)
- 画像形成装置にて像担持体を露光するプリントヘッドであって、
ライン状に配列された複数の発光素子と、
前記発光素子全体の光量を指示する指示値に対応したパルス幅からなる点灯信号を当該発光素子に出力して、当該発光素子を駆動する駆動回路と、
前記発光素子全体の光量を指示する指示値に対応した電圧値の出力電圧を当該発光素子に供給する電圧供給部とを備え、
前記駆動回路は、前記点灯信号を前記発光素子に出力するに際し、前記指示値が所定値以上である場合に当該指示値に対応して変化させた前記パルス幅を設定し、当該指示値が当該所定値よりも小さい場合に当該指示値に拘らず固定された当該パルス幅を設定するとともに、
前記電圧供給部は、前記出力電圧を前記発光素子に供給するに際し、前記指示値が前記所定値以上である場合に当該指示値に拘らず固定された前記電圧値を設定し、当該指示値が当該所定値よりも小さい場合に当該指示値に対応して変化させた当該電圧値を設定することを特徴とするプリントヘッド。 - 前記電圧供給部は、前記画像形成装置からの前記発光素子全体の光量を指示する前記指示値を電圧値に変換するDA変換器と、当該DA変換器からの電圧値により前記出力電圧を変化させるレギュレータとを含むことを特徴とする請求項1記載のプリントヘッド。
- 前記電圧供給部は、前記レギュレータに配設された分圧抵抗値を変化させることで前記出力電圧を変化させることを特徴とする請求項2記載のプリントヘッド。
- 感光体と、
前記感光体を露光するプリントヘッドと、
前記プリントヘッドの全体光量を指示する指示値を出力する制御部とを有し、
前記プリントヘッドは、
ライン状に配列された複数の発光素子と、
前記制御部からの前記指示値に対応したパルス幅からなる点灯信号を前記発光素子に出力して、当該発光素子を駆動する駆動回路と、
前記制御部からの前記指示値に対応した電圧値の出力電圧を前記発光素子に供給する電圧供給部とを備え、
前記駆動回路は、前記点灯信号を前記発光素子に出力するに際し、前記指示値が所定値以上である場合に当該指示値に対応して変化させた前記パルス幅を設定し、当該指示値が当該所定値よりも小さい場合に当該指示値に拘らず固定された当該パルス幅を設定するとともに、
前記電圧供給部は、前記出力電圧を前記発光素子に供給するに際し、前記指示値が前記所定値以上である場合に当該指示値に拘らず固定された前記電圧値を設定し、当該指示値が当該所定値よりも小さい場合に当該指示値に対応して変化させた当該電圧値を設定することを特徴とする画像形成装置。
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