JP5105982B2 - 電子写真感光体及び該電子写真感光体を用いた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び該電子写真感光体を用いた電子写真装置 Download PDF

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本発明は、電子写真感光体及びこの電子写真感光体を用いた電子写真装置に関する。
電子写真感光体は、基本的には、帯電及び光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持体としての基体からなっている。なかでも、低価格及び高生産性の利点から、感光層として有機材料を用いた有機電子写真感光体が広く普及している。
このように潜像を形成する方式を採用する電子写真装置のうち、潜像の形成にレーザービームを像露光用の光源として使用する電子写真装置においては、潜像に干渉縞模様が現れるという問題がある。これは、感光層において吸収しきれなかったビーム光が基体で反射し、感光層の表面まで到達して再度反射を起こすことが原因とされている。
特許文献1及び2は、潜像に干渉縞が生じることを防ぐことを目的として、基体を粗面化させ、基体からの正反射成分を低減させた電子写真感光体を開示する。また、特許文献3及び4は、感光層と支持体との間に、拡散反射層ないし、粗面化された反射層を設けた電子写真感光体を開示する。また、特許文献3、5、6及び7は、感光層の内部に光散乱物質を混入させた電子写真感光体を開示する。また、特許文献8は、感光体の表層を粗面化させた電子写真感光体を開示する。また、特許文献9及び10は、感光体と支持体との間に光吸収層を設けた電子写真感光体を開示する。
これらの技術のうち、感光体と支持体との間に光吸収層を設ける方法では、光電変換に利用されるフォトン数が減少するという弊害があり、電子写真装置の高速化に伴う感光体への感度向上への要求と矛盾してしまうという問題があった。
感光体と支持体との間に光吸収層を設ける方法以外では、感光体の感度低下をもたらすものではないが、技術導入に伴って入射光あるいは反射光に乱反射成分を生じさせることとなる。このような乱反射成分は、潜像の解像力を低下させることとなり、電子写真装置の高精細化に伴って、画像特性に影響を与える可能性がある。
一方、干渉縞を消す方法として「1画素内で干渉縞を発生させることで画像全体としての干渉縞を打ち消す」という概念がある。1画素内で干渉縞を発生させるためには、像露光のビームスポット径内における感光層膜厚がλ/(2n)以上乱れていればよい。ここで、λは、入射光の波長を示し、nは、感光層の屈折率を示す。このように1画素を構成する面内において感光層の膜厚を不均一化させることを目的として、基体ないし表面を粗面化させた電子写真感光体が開示されている(特許文献11乃至13参照)。
上記の方法は、概念としては光散乱効果によって干渉縞を打ち消すという効果に言及していない。しかしながら、スポット径内で膜厚を不均一にしようとするために感光層ないし基体を粗面化しており、結果的には、上記と同様に、光散乱を免れ得ず、潜像の解像力低下を伴ってしまう。
以上のように、総合的な性能を向上させるにあたって、レーザー露光光に対する干渉縞等に対する上記の従来技術には、未だ改良の余地が残されているのが現状である。
特公平05−026191号公報 特開平04−269760号公報 特開昭60−086550号公報 特公平06−093129号公報 特公平04−062577号公報 特公平06−023852号公報 特開平08−234455号公報 特公平04−048387号公報 特開平07−295269号公報 特開2005−062521号公報 特開昭61−231561号公報 特開平10−301311号公報 特開2003−228198号公報 特開2003−057422号公報 特開2006−346748号公報 特開2006−212646号公報
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、レーザー走査によって像露光を受けた際に、良好な干渉縞防止性能が得られ、かつ、ライン再現性が良好で感度の高い電子写真感光体を提供することを目的とする。また、本発明は、このような電子写真感光体を用いた電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明による電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に形成された感光層とを有する電子写真感光体であって、
当該電子写真感光体の最表面層の表面は、凹凸形状を有し、
該最表面層の表面は、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、0.02μm≦RSm≦0.29μm、且つ、0.10≦RSm/Rδc≦2.00の関係を満たすことを特徴とする。
本発明による電子写真装置は、支持体と、該支持体上に形成された感光層とを有する電子写真感光体と;該電子写真感光体を帯電する帯電手段と;帯電された該電子写真感光体に単色光によって静電潜像を形成する露光手段と;該静電潜像をトナーによって現像し、トナー像を形成する現像手段と;該電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と;を少なくとも有する電子写真装置において、
該電子写真感光体の最表面層の表面は、凹凸形状を有し、
該最表面層の表面は、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、0.02μm≦RSm≦0.60μm、且つ、0.10≦RSm/Rδc≦2.00の関係を満たし、
該単色光の波長をλとしたとき、該RSmと該λとが、λ/40≦RSm≦λ/1.4の関係を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、感光体内部の多重散乱を抑え、高解像度の潜像を得ることができる。
(本発明による電子写真感光体)
本発明による電子写真感光体は、支持体と、この支持体上に設けられた感光層とを有する。本発明による電子写真感光体において、その最表面層は、凹凸形状を有し、この最表面は、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、下記の関係を満たすことを特徴とする。
0.02μm≦RSm≦0.60μm、且つ、0.10≦RSm/Rδc≦2.00
また、本発明による電子写真感光体において、最表面層の粗さ曲線要素の平均長さRSmは、0.48μm以下であることがより好ましく、0.29μm以下であることがさらに好ましい。
RSmが0.60μmを越えると、最表面層における内面反射の抑制効果が極めて少なくなり、感光体内部の多重散乱を抑えることによる高解像化が達成されない。
また、本発明による電子写真感光体において、粗さ曲線要素の平均長さRSmと粗さ曲線の切断レベル差Rδcとの比率RSm/Rδcは、0.57以下であることがより好ましい。
RSm/Rδcが2.00を越えると、最表面層における内面反射の抑制効果が極めて少なくなり、感光体内部の多重散乱を抑えることによる高解像化が達成されない。また、RSm/Rδcが0.57以下では、非常に高い内面反射の抑制効果が得られる。
一方、RSmが0.02μm未満であってRSm/Rδcが2.00未満である場合や、RSm/Rδcが0.10未満であってRSmが0.02μm以上である場合は、凹凸形状の機械的耐久性が著しく減少し、好ましくない。
本発明において、粗さ曲線の切断レベル差Rδc、及び粗さ曲線要素の平均長さRSmは、JIS B 0601−2001の規格に準じてそれぞれ得られるものである。なお、JIS B 0601−2001とは、日本工業標準調査会によって標準化された「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」なる規格である。特に、この測定に用いるパラメータは、下記の通りである。
基準長さ(L)=100μm
カットオフ値(λs)=0.25μm
カットオフ値(λc)=0.08mm
基準切断レベル(Rmr1)=10%
基準切断レベル(Rmr2)=90%
測定は、電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、この感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の測定点に対して上記パラメータに従って行う。
本発明において、粗さ曲線の切断レベル差Rδcは、上記の各測定点について得られたJIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差の算術平均値としたものである。また、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、基準長さにおける粗さ曲線要素の長さの平均である。
測定には、この方法を実行し得るものを用いれば、特に制約はない。例えば、(株)キーエンス製の超深度形状測定顕微鏡VK−9500、VK−9500GII、及びVK−9700、並びに(株)島津製作所製のナノサーチ顕微鏡SFT−3500の如きバイオレットレーザー顕微鏡が挙げられる。
本発明において、電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する方法しては、上記の関係を満たし得るものであれば、特に制約はない。例えば、レーザーアブレーション加工が挙げられる。加工時に使用する入射レーザーとしては、発振パルス幅が1ピコ秒未満であるフェムト秒超パルスレーザを用いてもよい。パルス幅が1ピコ秒以上であると、レーザー照射時の熱拡散により加工形状が乱れ易くなり好ましくない。具体的には、モードロックTi:サファイアレーザーが利用できる。更にはモードロックTi:サファイアレーザーからのレーザー光を波長変換したレーザー(SHG−Ti:サファイアレーザー、THG−Ti:サファイアレーザー、FHG−Ti:サファイアレーザー等)がより好適に利用できる。
フェムト秒レーザー加工による凹凸形成方法としては、複数の互いに干渉したレーザー光を照射する方法(特許文献14、15参照)や、加工閾値近傍のフルエンスで直線偏向のレーザー光を照射する方法(特許文献16参照)が利用できる。
図1に干渉レーザー方式の装置概略図を示す。12は光源部であり、フェムト秒レーザー発振器、発振器と同期させた光学シャッター、及びNDフィルターから構成され、必要なパルスエネルギーのパルスを必要な数だけ取り出せるようになっている。
このようにしてエネルギーとパルス数が制御されたパルスレーザ光であるフェムト秒レーザーパルスFは、まず、空間フィルタ及びλ/2板からなる波面成形部13を通過する。その後、波面成形部13を通過したフェムト秒レーザーパルスFは、ビームスプリッター14によって等しいエネルギーの二本のパルスビームFa、Fbに分割される。分割されたパルスビームFa、Fbはそれぞれ、ミラー15a、15bで向きを変えた後、ビーム整形手段であるマスク−レンズ系16a、16bを通過し、感光体11の表面で重なり合い干渉するパルスビームP1、P2となる。二つのパルスビームP1、P2の光軸はミラー15a、15bにより調整され、それらの光路は感光体11の表面で重なり合う。
フェムト秒レーザーのパルス長は通常30μmであるため、フェムト秒パルスを重なり合わせるには、ビームスプリッターから干渉領域までの光路長を、数μmのオーダーで一致させる必要がある。
そこで、数μmの光路長の調整を行うために、分割したパルスビームFa、Fbの片方の光路に光路長調整器17を設置している。具体的には、ビームスプリッター14を通過するか否かによって生じる光路長差を補正するため、適当な厚さの石英平板を挿入している。
パルスビームが感光体表面上にて重なり合い、干渉する様子を示した模式図を図2に示す。図2において、S1及びS2は、それぞれ、パルスビームP1の波面、及びパルスビームP2の波面を表す。A及びBは、それぞれ、干渉可能領域の末端を示し、区間A−Bが干渉可能領域に相当する。Lは、パルスビームP1及びP2のパルス長を表す。λは、パルスビームP1及びP2の波長を表す。θは、パルスビームP1及びP2の入射ベクトル角度を表す。dは、干渉よるレーザー光の感光体表面における空間強度分布のピッチを表す。干渉パターンのピッチdは、以下の式により算出される。
レーザー加工においては、図3に示すように、感光体11をワーク回転用モーター32で自転させつつ、レーザー照射装置21から照射されたパルスビームP1、P2のレーザー照射位置をワーク移動装置33で感光体の軸方向上にずらしていく。これにより、感光体の表面全域に効率良く加工を形成することができる。
さらに、ワーク回転移動装置34自体をレーザービームに対して90度回転させて再度加工を行うことで、本発明の表面形状を有する感光体を作成することができる。
また、本発明において、電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する別の方法として、所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接して形状転写を行う方法が挙げられる。
図4にその装置の断面の概略図を示す。加圧及び解除が繰り返し行える加圧装置41に所定のモールド42を取り付けた後、感光体11に対して所定の圧力でモールドを当接させて形状転写を行う。その後加圧を一旦解除し、感光体を回転させた後に、再度加圧して形状転写工程を行う。この工程を繰り返すことにより、感光体の全周にわたって所定のディンプル形状を形成することが可能である。
また、図5に示したように、加圧装置41に感光体11の全周長よりも長いモールド42を取り付けた後、感光体11に対して所定の圧力をかけながら、感光体を矢印の方向に回転、移動させてもよい。これにより、感光体全周にわたって所定のディンプル形状を形成することも可能である。
他の例として、シート状のモールドをロール状の加圧装置と感光体との間に挟み、モールドシートを送りながら表面加工することも可能である。なお、形状転写を効率的に行う目的で、モールドや感光体を加熱することも可能である。
モールド自体の材質や大きさ、形状は適宜選択することができる。材質としては、微細表面加工された金属、又はシリコンウエハーの表面にレジストによりパターンニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、所定の微細表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングされたものが挙げられる。モールド形状の一例を図6及び図7に示す。図6はモールド形状を上方向から見た図であり、図7はモールド形状を横方向から見た図である。
また、感光体に対して圧力を均一に付与する目的で、モールドと加圧装置との間に弾性体を設置することも可能である。
本発明は、表面が摩耗しにくい電子写真感光体ないし、電子写真感光体の表面を磨耗しにくい電子写真装置に適用されることが好ましい。
具体的には、本発明において、電子写真感光体の表面の弾性変形率は40%以上65%以下であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることがより一層好ましい。
また、電子写真感光体の表面のユニバーサル硬さ値(HU)は、150N/mm以上220N/mm以下であることが好ましい。
ユニバーサル硬さ値(HU)が大きすぎたり、また、弾性変形率が小さすぎると、電子写真感光体の表面の弾性力が不足する。そのため、電子写真感光体の周面とクリーニングブレードとの間に挟まれた、紙などの記録材に由来する紙粉やトナーが電子写真感光体の周面を擦ることによって、電子写真感光体の表面に傷が発生しやすくなる。それにともなって摩耗も発生しやすくなる。
また、ユニバーサル硬さ値(HU)が大きすぎると、たとえ弾性変形率が高くても弾性変形量は小さくなってしまうため、結果として電子写真感光体の表面の局部に大きな圧力がかかり、よって電子写真感光体の表面に深い傷が発生しやすくなる。
また、ユニバーサル硬さ値(HU)が上記範囲にあっても弾性変形率が小さすぎると、塑性変形量が相対的に大きくなってしまうため、電子写真感光体の表面に細かい傷が発生しやすくなり、また、摩耗も発生しやすくなる。これは、弾性変形率が小さすぎるだけでなくユニバーサル硬さ値(HU)が小さすぎる場合、特に顕著になる。
以上のように表面が摩耗しにくく、さらに傷が発生しにくい電子写真感光体は、上記の微細表面形状が初期から繰り返し使用後まで変化が非常に小さく、あるいは変化しないため、長期間繰り返し使用した場合にも初期の性能を良好に維持することができる。
本発明において、電子写真感光体の表面のユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率は、温度23℃/相対湿度50%環境下、微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した値である。このフィシャースコープH100Vは、測定対象(電子写真感光体の周面)に圧子を当接し、この圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読することにより連続的硬さが求められる装置である。
本発明においては、圧子として対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いた。これを、電子写真感光体の周面に押し当て、圧子に連続的にかける荷重の最終(最終荷重)を6mNとし、圧子に最終荷重6mNをかけた状態を保持する時間(保持時間)を0.1秒とした。また、測定点は273点とした。
フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略を図8に示す。また、本発明の電子写真感光体を測定対象としたときのフィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を図9に示す。図8及び図9中、縦軸は、圧子にかけた荷重F(mN)を、横軸は、圧子の押し込み深さh(μm)を示す。図8は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて荷重が最大になった(A→B)後、段階的に荷重を減少させた(B→C)ときの結果を示す。図9は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて最終的に荷重を6mNとし、その後、段階的に荷重を減少させたときの結果を示す。
ユニバーサル硬さ値(HU)は、圧子に最終荷重6mNをかけたときのこの圧子の押し込み深さから下記式により求めることができる。なお、下記式のそれぞれの略語は、下記の通りである。
HU ユニバーサル硬さ(N/mm
最終荷重(N)
最終荷重をかけたときの圧子の押し込まれた部分の表面積(mm
最終荷重をかけたときの圧子の押し込み深さ(μm)
また、弾性変形率は、圧子が測定対象(電子写真感光体の周面)に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち、圧子の測定対象(電子写真感光体の周面)に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めることができる。具体的には、弾性変形仕事量Weを全仕事量Wtで除した値(We/Wt)が弾性変形率である。なお、全仕事量Wtは、図8中のA−B−D−Aで囲まれる領域の面積であり、弾性変形仕事量Weは、図8中のC−B−D−Cで囲まれる領域の面積である。
次に、本発明による電子写真感光体の構成について説明する。
本発明による電子写真感光体は、上述のとおり、支持体と、この支持体上に設けられた感光層(以下単に「感光層」ともいう。)を有する電子写真感光体である。一般的には、円筒状支持体上に感光層を形成した円筒状有機電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状あるいはシート状の形状も可能である。
本発明による電子写真感光体において、感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であってもよい。また、感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。なかでも、本発明による電子写真感光体は、電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層がある。電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。さらに、耐久性能向上を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。
支持体の材料としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であればよく、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスの如き金属又は合金製が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子の如き導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体を用いることもできる。
また、支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の防止を目的として、切削処理、粗面化処理、又はアルマイト処理を施してもよい。ただし本願発明のうち最表面凹凸形状が、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、下記の関係を満たしている場合には、支持体表面は、平坦であってもよい。これにより、高い解像度が得られる。
0.02μm≦RSm≦0.6μm、且つ0.10≦RSm/Rδc≦0.57
支持体と後述の中間層あるいは感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、導電性顔料や抵抗調節顔料を結着樹脂に分散及び/又は溶解させた導電層用塗布液を用いて形成することができる。導電層用塗布液には、加熱又は放射線照射により硬化重合する化合物を添加してもよい。
導電層の膜厚は、0.2〜40μmであることが好ましく、さらには1〜35μmであることがより好ましく、さらには5〜30μmであることがより一層好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、下記のものが挙げられる。
スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンの如きビニル化合物の重合体/共重合体
ポリビニルアルコール
ポリビニルアセタール
ポリカーボネート
ポリエステル
ポリスルホン
ポリフェニレンオキサイド
ポリウレタン
セルロース樹脂
フェノール樹脂
メラミン樹脂
ケイ素樹脂
エポキシ樹脂
導電性顔料及び抵抗調節顔料としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスの如き金属(合金)の粒子;これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズの金属酸化物の粒子であってもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合するだけでもよいし、固溶体や融着の形にしてもよい。
支持体又は導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
中間層の材料としては、下記のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール
ポリ−N−ビニルイミダゾール
ポリエチレンオキシド
エチルセルロース
エチレン−アクリル酸共重合体
カゼイン
ポリアミド
N−メトキシメチル化6ナイロン
共重合ナイロン
にかわ
ゼラチン
中間層は、これらの材料を溶剤に溶解させることによって得られる中間層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の膜厚は、0.05〜7μmであることが好ましく、さらには0.1〜2μmであることがより好ましい。
本発明の感光層に用いられる電荷発生物質としては、下記のものが挙げられる。
ピリリウム、チアピリリウム系染料
各種の中心金属及び各種の結晶系(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料
アントアントロン顔料
ジベンズピレンキノン顔料
ピラントロン顔料
モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾの如きアゾ顔料
インジゴ顔料
キナクリドン顔料
非対称キノシアニン顔料
キノシアニン顔料
アモルファスシリコン
これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、下記のものが挙げられる。
ピレン化合物
N−アルキルカルバゾール化合物
ヒドラゾン化合物
N,N−ジアルキルアニリン化合物
ジフェニルアミン化合物
トリフェニルアミン化合物
トリフェニルメタン化合物
ピラゾリン化合物
スチリル化合物
スチルベン化合物
本発明による電子写真感光体において、感光層として電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離したものを用いる場合、電荷発生層は、本技術分野公知の方法で形成すればよい。例えば、公知の電荷発生材料を有する電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成されてもよい。このような電荷発生層用塗布液の調製方法としては、特に制約はなく、例えば、電荷発生物質を0.3〜4倍量(質量比)の結着樹脂及び溶剤とともに、公知の分散方法によりこの物質を分散する方法であってもよい。このような分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルが挙げられる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
本発明による電子写真感光体において、電荷輸送層は、本技術分野公知の方法で形成すればよい。例えば、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
電荷発生層及び電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、下記のものが挙げられる。
スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンの如きビニル化合物の重合体及び共重合体
ポリビニルアルコール
ポリビニルアセタール
ポリカーボネート
ポリエステル
ポリスルホン
ポリフェニレンオキサイド
ポリウレタン
セルロース樹脂
フェノール樹脂
メラミン樹脂
ケイ素樹脂
エポキシ樹脂
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、さらには0.1〜2μmであることがより好ましい。
電荷輸送層の膜厚は5〜50μmであることが好ましく、さらには10〜35μmであることがより好ましい。
本発明において、電子写真感光体に要求される特性の一つである耐久性能の向上にあたっては、上述の機能分離型感光体の場合、表面層となる電荷輸送層の材料設計は重要である。そのための手段として、高強度の結着樹脂を用いたり、可塑性を示す電荷輸送物質と結着樹脂との比率をコントロールしたり、高分子電荷輸送物質を使用するなどが挙げられる。なかでも、より耐久性能を発現させるためには、表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
本発明において、電荷輸送層自体を硬化系樹脂で構成し、上述の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層あるいは保護層として硬化系樹脂層を形成することが可能である。硬化系樹脂層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力との両立であり、電荷輸送物質及び重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
電荷輸送物質としては、公知の正孔輸送性化合物及び電子輸送性化合物が挙げられる。また、上記の重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーとしては、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の材料、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基を有する逐次重合系の材料が挙げられる。得られる電子写真特性、汎用性や材料設計、製造安定性の観点から、正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料との組み合わせが好ましい。なかでも、正孔輸送性基及びアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させる系が特に好ましい。硬化手段としては、熱、光、放射線を用いる公知の手段が利用できる。
硬化層の膜厚は、電荷輸送層の場合は前述と同様5〜50μmであることが好ましく、さらには10〜35μmであることがより好ましい。第二の電荷輸送層あるいは保護層の場合は、0.1〜20μmであることが好ましく、さらには1〜10μmであることがより好ましい。
本発明による電子写真感光体の各層には、各種添加剤を添加してもよい。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤の如き劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子の潤滑剤などが挙げられる。
(本発明による電子写真装置)
次に、図面を参照しながら、本発明による電子写真装置について説明する。
本発明による電子写真装置は、上記の本発明による電子写真感光体を少なくとも有し、帯電手段等の本技術分野公知の画像形成に用いる各手段をさらに有することを特徴とする。図10は、本発明による電子写真装置の一例の構成を概略的に示す図である。本発明による電子写真装置は、図10に示すように、上述の本発明の電子写真感光体1を少なくとも有する。また、本発明による電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を帯電させる帯電手段2、及び帯電した電子写真感光体1に形成すべき画像に応じたレーザー光Eを照射して電子写真感光体1に静電潜像を形成させる露光手段(図示せず)を有してもよい。この露光手段は、単色光によって、静電潜像を形成してもよい。また、本発明による電子写真装置は、静電潜像が形成された電子写真感光体1にトナーを供給して静電潜像が現像されてなるトナー像を形成する現像手段3、及びこのトナー像を電子写真感光体1の表面から転写材7に転写させる転写手段4を有してもよい。また、本発明による電子写真装置は、転写材7に転写されたトナー像を転写材に定着させる像定着手段8、及び転写後の電子写真感光体1の表面の付着物を除去するクリーニング手段5を有してもよい。また、本発明による電子写真装置は、クリーニング後の電子写真感光体1に静電履歴を消去するための光を照射する前露光手段6を有してもよい。
次に、本発明による電子写真装置を参照しながら、本発明による電子写真装置の制御について詳細に説明する。電子写真感光体1は、例えば、円筒状の形状を有するものであり、軸1aを有する。電子写真感光体1は、軸1aを中心に所定の周速度で回転駆動される(図10では、矢印方向)。電子写真感光体1は、回転過程で、例えばコロナ放電を用いる非接触式の帯電装置である帯電手段2により、静電潜像が担持されるように、その周面に正又は負の所定電位の均一な帯電を受ける。
次いで、電子写真感光体1は、露光部にて露光手段(図示せず)により像露光光Eを受ける。この像露光光は、単色光であってもよい。これにより電子写真感光体1の周面に、露光像に対応した静電潜像が順次形成される。
このように形成された静電潜像には、現像スリーブ3−1を介して現像手段3から供給されるトナーが付着しトナー像を形成する。なお、現像手段3は、例えば、トナーを収容するトナー容器と、トナー容器の開口部に回転自在に設けられている現像スリーブ3−1とを有してもよい。
電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段4が具備する電圧印加手段が印加する電圧によって、転写材7の表面に順次転写される。なお、転写材7は、電子写真感光体1と転写手段4との間に電子写真感光体1の回転に同期して供給されてもよい。
あるいは、転写工程は、以下のように、中間転写手段を用いて行われてもよい。つまり、中間転写手段(図示せず)を有する電子写真装置では、電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、電子写真感光体1から中間転写手段の表面に中間転写手段が具備する電圧印加手段が印加する電圧により、各色順次転写される。中間転写手段に転写されたトナー像は、引き続き、二次転写手段(図示せず)との間に電子写真感光体1の回転に同期して供給された転写材7の表面に、転写手段4の具備する電圧印加手段が印加する電圧により、順次転写される。
これらの転写手段が具備する電圧印加手段は、公知の電圧印加手段を用いてもよく、電子写真感光体の磨耗を低減させる観点から、コロナ帯電器を用いることが好ましい。
トナー像が転写された転写材7は、転写材7の未定着状態のトナー像を定着する像定着手段8に導入され像定着を受けた後、画像形成物(コピー)として機外へ出力される。なお、像定着手段8は、転写材7に存在する未定着トナーを転写材7に定着させ得る手段であれば特に制限されない。例えば、転写材7を加熱するためのヒータを内蔵する定着ローラと、定着ローラに向けて転写材7を押圧するための加圧ローラとを有してもよい。
一方、トナー像を転写した後の電子写真感光体1は、電子写真感光体1の表面に当接するクリーニングブレードを有するクリーニング手段5により、電子写真感光体1の表面に残存するトナー(残トナー)の除去を受け、清浄面化される。その後、電子写真感光体1の表面は、更に前露光手段6により除電処理されて繰り返して像形成に使用される。
本発明による電子写真装置は、本発明による電子写真感光体、及び前述した手段以外の他の手段をさらに有してもよい。他の手段としては、転写後又はクリーニング後の電子写真感光体の静電履歴を消去するための光を照射する前露光手段等の、電子写真の形成に関する種々の公知の手段が挙げられる。
本発明による電子写真装置において、単色光を発する露光手段を用いる場合、上記の電子写真感光体は、単色光の波長λとこの電子写真感光体の最表面層の粗さ曲線要素の平均長さRSmとが下記の関係を満たすものを用いることが好ましい。
λ/40≦RSm≦λ/1.4
この範囲の電子写真感光体を用いることにより、露光手段より発せられた露光光が最表面層よりも支持体側の層からの露光反射光が再び最表面層で反射する多重散乱光の量が減少し、高解像度の画像を得ることが可能となる。
本発明による電子写真装置において、電子写真感光体としては、上述の通り、支持体上に、少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層の順に積層されてなる積層型感光体を用いてもよい。この場合、電子写真感光体としては、支持体、及び支持体と電荷発生層との間の層の表面粗さが下記の関係を有するものを用いることが好ましい。

Rzjis≦λ/(2×n)
n:電荷輸送層の屈折率
Rzjis:JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の十点平均粗さ
このような範囲の電子写真感光体を用いることにより、支持体、及び支持体と電荷発生層との間の層からの散乱を抑えつつ、最表面層の多重反射防止効果との相乗効果で干渉縞を発生させることなく、非常に高解像度の画像を得ることが可能となる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
<1>感光体の製造
<感光体製造例1>
直径84mm、長さ370.0mmの表面切削加工されたアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、下記の成分からなる溶液を、ボールミルを用いて、約20時間、分散し、導電層用塗料を調製した。
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体 60部
〔商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製〕
酸化チタン〔商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製〕 15部
レゾール型フェノール樹脂 43部
〔商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70質量%〕
シリコーンオイル 0.015部
〔商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製〕
シリコーン樹脂 3.6部
〔商品名:トスパール120、東芝シリコーン(株)製〕
2−メトキシ−1−プロパノール 50部
メタノール 50部
このようにして調製した導電層用塗料をアルミニウムシリンダー上に浸漬法によって塗布し、温度140℃のオーブンで1時間加熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、下記成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した溶液を、前記導電層の上に浸漬塗布し、温度100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.45μmの中間層を形成した。
共重合ナイロン樹脂〔商品名:アミランCM8000、東レ(株)製〕 10部
メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
〔商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製〕
次に、下記成分からなる混液を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル700部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
CuKα特性X線回折のブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン 20部
下記構造式(1)のカリックスアレーン化合物 0.2部
ポリビニルブチラール 10部
〔商品名:エスレックBX−1、積水化学(株)製〕
シクロヘキサノン 600部
これを、浸漬コーティング法で、上記中間層上に塗布し、温度80℃のオーブンで15分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.170μmの電荷発生層を形成した。
次いで、下記成分をモノクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して、電荷輸送層用塗料を調製した。
下記構造式(2)の正孔輸送性化合物 70部
ポリカーボネート樹脂 100部
〔ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製〕
このように調製した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、温度100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
次いで、分散剤として、下記成分を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン〔商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製〕20部及び1−プロパノール20部の混合溶剤に溶解した。
フッ素原子含有樹脂〔商品名:GF−300、東亞合成(株)製〕 0.5部
これに、潤滑剤として、4フッ化エチレン樹脂粉体〔商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)10部を加えた。これを、高圧分散機〔商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics社製〕で58.8MPa〔600kgf/cm〕の圧力で4回の処理を施し均一に分散させた。これを、ポリフロンフィルター(商品名PF−040、アドバンテック東洋(株)製)を用いて濾過を行い、潤滑剤分散液を作成した。その後、この潤滑剤分散液に、下記成分を加え、ポリフロンフィルター〔商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)製〕で濾過を行い、第二電荷輸送層用塗料を調製した。
下記式(3)で示される正孔輸送性化合物 90部
1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン70部及び1−プロパノール 70部
この塗料を用いて、前記電荷輸送層上に第二電荷輸送層塗料を塗布した後、大気中温度50℃のオーブンで10分間乾燥した。その後、窒素中において加速電圧150KV、ビーム電流3.0mAの条件でシリンダーを200rpmで回転させながら1.6秒間電子線照射を行い、引き続いて窒素中において温度25℃から温度125℃まで30秒かけて昇温させ硬化反応を行った。なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ、15KGyであった。また、電子線照射及び加熱硬化反応雰囲気の酸素濃度は、それぞれ15ppm以下であった。その後、大気中において、上記の通り硬化反応を行ったシリンダーを温度25℃まで自然冷却し、温度100℃のオーブンで30分間の大気中後加熱処理を行って、膜厚5μmの第二電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
<フェムト秒レーザーによる凹凸の形成>
得られた電子写真感光体の最表面層にチタンサファイアレーザー(波長λ=800nm、パルス幅=120fs、発振周期40kHz、パルスエネルギー3mJ)を用いて凹凸を形成した。感光体表面における入射ベクトルのなす角度を45度、ピーク光強度を0.9μJ/cmと設定し、図3に示すように感光体を回転させ、照射位置を軸方向にずらしつつ照射を行うことを2回繰り返して、感光体No.1を得た。
<形成した凹部の観察>
得られた感光体No.1の表面形状をレーザー顕微鏡((株)キーエンス製VK−9700)で測定した。その結果、感光体の表面粗さ曲線の切断レベル差Rδcは、0.30μmであり、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、0.60μmであった。
<弾性変形率及びユニバーサル硬さ(HU)の測定>
得られた電子写真感光体No.1を、温度23℃/相対湿度50%環境下に24時間放置した後、弾性変形率及びユニバーサル硬さ(HU)を測定した。その結果、弾性変形率値は、54%であり、ユニバーサル硬さ(HU)値は、180N/mmであった。
<屈折率の測定>
前記電荷輸送層用塗料を用いて、ガラス基板上に電荷輸送層を塗工し、温度100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が10μmの塗膜を形成した。この塗膜の屈折率をアッベ屈折計にて測定したところ、屈折率(n)は、1.59であった。
<感光体製造例2>
感光体製造例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹凸部の形成>
得られた電子写真感光体に対して、図5に示した装置において、図11に示した形状転写用のモールドを設置し表面加工を行った。図11において、11−1は、上方向から見たモールドの形状を示し、11−2は、横方向から見たモールドの形状を示す。モールドの凸部の各頂点間の間隔(X、以下同様。)は、0.5μmであり、モールドの凸部の高さ(Y)は、0.5μmであった。加圧部分の電荷輸送層の温度が110℃となるように電子写真感光体及びモールドの温度を制御し、4.9MPa(50kg/cm)の圧力で加圧しながら、感光体を周方向に回転させて形状転写を行い、感光体No.2を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例3>
感光体製造例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹凸の形成>
感光体製造例2で使用したモールドに代えて、陽極酸化アルミ板から転写して得たモールドを用いた以外は実施例2と同様に加工を行って、感光体No.3を得た。なお、この際に使用したモールドの表面形状は、表面粗さ曲線の切断レベル差Rδcが、0.30μmであり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが、0.30μmであった。
<形成した凹部の観察>
得られた感光体No.3の表面形状をレーザー顕微鏡((株)キーエンス製VK−9700)で測定した。その結果、感光体の表面粗さ曲線の切断レベル差Rδcは、0.16μmであり、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、0.30μmであった。
<感光体製造例4>
感光体製造例1において、第二電荷輸送層を塗布した後、大気中温度50℃のオーブンで10分間乾燥するまでは、製造例1と同様の方法により作製した。上記の方法により作製された塗膜表面に対して、図5に示されたモールドによる圧接形状転写加工装置において、図11に示された形状転写用のモールドを設置し表面加工を行った。この時に使用したモールド凸部の各頂点間の間隔(X)は、0.5μm、モールド凸部の高さ(Y)は1.7μmであった。加工時の電子写真感光体及びモールドの温度を80℃に制御し、2MPaの圧力で加圧しながら、感光体を周方向に回転させ形状転写を行った。
その後、窒素雰囲気下において加速電圧150KV及びビーム電流3.0mAの条件で支持体を200rpmで回転させながら1.6秒間電子線照射を行った。引き続いて、窒素雰囲気下において、支持体周囲の温度を25℃から125℃まで30秒かけて昇温させ、表面層に含有される重合性材料の重合反応を行った。なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ、15KGyであった。また、電子線照射及び加熱重合反応雰囲気の酸素濃度は、それぞれ15ppm以下であった。その後、大気中において上記の通り硬化反応を行ったシリンダーを温度25℃まで自然冷却し、温度100℃のオーブンで30分間の大気中後加熱処理を行って、膜厚5μmの第二電荷輸送層を形成して、感光体No.4を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例5>
感光体製造例4において、この製造例で使用したモールドに代えて、X=0.33μm、Y=1.20μmのものを用いた以外は、感光体製造例4と同様に加工を行って、感光体No.5を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例6>
直径84mm、長さ370.0mmの表面切削加工されたアルミニウムシリンダーをバフ研磨し、シリンダー粗さ曲線の十点平均粗さRzjisを0.02μmとしたものを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、下記成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した溶液を、前記シリンダー上に浸漬塗布し、温度100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.15μmの中間層を形成した。なお、この中間層の粗さ曲線の十点平均粗さRzjisは、0.02μmであった。
共重合ナイロン樹脂〔商品名:アミランCM8000、東レ(株)製〕 10部
メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
〔商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製〕
この後、この中間層上に、感光体製造例4と同様に、電荷発生層、電荷輸送層、及び第二電荷輸送層の順で形成し、感光体製造例5と同様に加工を行って、感光体No.6を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例7>
感光体製造例6において、この製造例で使用したモールドに代えて、X=0.28μm、Y=1.05μmのものを用いた以外は、感光体製造例6と同様に加工を行って、感光体No.7を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例8>
感光体製造例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<フェムト秒レーザーによる凹凸の形成>
得られた電子写真感光体の最表面層に、チタンサファイアレーザーのTHG光(波長λ=267nm、パルス幅=110fs、発振周期40kHz、パルスエネルギー0.3mJ)を用いて、凹凸を形成した。感光体表面における入射ベクトルのなす角度を45度、ピーク光強度を0.4μJ/cmと設定し、図3に示すように感光体を回転させ、照射位置を軸方向にずらしつつ照射を行うことを2回繰り返して、感光体No.8を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例9>
直径84mm、長さ370.0mmの表面切削加工されたアルミニウムシリンダーをバフ研磨し、シリンダー粗さ曲線の十点平均粗さRzjisを0.02μmとしたものを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、下記成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した溶液を、前記シリンダーの上に浸漬塗布し、温度100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.15μmの中間層を形成した。なお、この中間層の粗さ曲線の十点平均粗さRzjisは、0.02μmであった。
共重合ナイロン樹脂〔商品名:アミランCM8000、東レ(株)製〕 10部
メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
〔商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製〕
この後、中間層上に、感光体製造例1と同様に、電荷発生層、電荷輸送層、及び第二電荷輸送層の順で形成し、感光体製造例8と同様にレーザー加工を行って感光体No.9を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例10>
感光体製造例2において、感光体製造例2で使用したモールドに代えて、X=0.6μm、Y=0.5μmとしたものを用いた以外は、感光体製造例2と同様に加工を行って、感光体No.10を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例11>
感光体製造例2において、感光体製造例2で使用したモールドに代えて、X=0.8μm、Y=1.0μmとしたものを用いた以外は、感光体製造例2と同様に加工を行って、感光体No.11を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例12>
感光体製造例6において、感光体にモールド転写による表面加工を行わないこと以外は、感光体製造例6と同様にして、感光体No.12を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例13>
感光体製造例6において、感光体にモールド転写による表面加工を行わないこと以外は、感光体製造例2と同様にして、感光体No.13を得た。形状計測結果を表1に示す。
<感光体製造例14>
感光体製造例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<研磨による凹凸の形成>
次いで、このようにして得た電子写真感光体に対して、下記の条件で、3分間、粗面化を行い、感光体No.14を得た。形状計測結果を表1に示す。
研磨シート: 商品名:C−2000、富士写真フィルム(株)製
研磨砥粒: Si−C(平均粒径:9μm)
基材: ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)
研磨シート送りスピード: 220mm/秒
電子写真感光体の回転数: 30rpm
押し当て圧: 3N/m
研磨シート及び電子写真感光体の回転方向: カウンター方向
<感光体製造例15>
感光体製造例1と同様に、電子写真感光体を作製した。
<ブラストによる凹凸の形成>
次に、このようにして得た電子写真感光体を、乾式ブラスト装置(不二精機製造所製)を用いて、下記条件にてブラスト処理を行った。
研磨材砥粒: 球状ガラスビーズ(平均粒径が30μm、商品名:UB−01L、(株)ユニオン製)
エア吹き付け圧力: 3.5kgf/cm
ブラストガン移動速度: 400mm/秒
ワーク(感光体)回転速度: 300rpm
ブラストガン吐出口と感光体の距離: 100mm
砥粒吐出角度: 90°
砥粒供給量: 200g/分
ブラスト回数: 片道×2回
更に、感光体表面に残存付着した研磨材を、圧縮エアを吹き付けることによって、除去し、感光体No.15を得た。形状計測結果を表1に示す。
<評価装置製造例1>
キヤノン(株)製の電子写真複写機iRC6800に以下の改造を施し、評価機No.1を作成した。
帯電装置を負帯電化。
プロセススピードを半速として、副走査方向の書き込み密度を1200dpi化。
現像剤をiRC 3220Nにて使用の現像剤に変更。
なお、評価機No.1の像露光に用いた単色光の波長λは、655nmであり、この光のスポット径は、50μmであった。
<評価装置製造例2>
評価機No.1にて施した改造に加え、さらに像露光用の半導体レーザーを発振波長407nmの窒化ガリウム型半導体レーザーに変更し、感光体表面におけるレーザービークスポット径を30μmとする改造を施して、評価機No.2を作成した。
(実施例1)
感光体製造例1で得た感光体No.1を、評価装置No.1に装着し、以下のように評価を行った。
まず、温度23℃/相対湿度50%環境下で、電子写真感光体の暗部電位(Vd)が−700V、明部電位(Vl)が−200Vになるように電位の条件を設定し、電子写真感光体の初期電位を調整した。
次に、ベタ黒の画像出力濃度がD=1.4となるように現像設定を行った上で、外部コントローラより出力解像度1200dpiの下記の各画像のチャートを出力した。
1ライン−1スペース画像(1L1S)
1ライン−2スペース画像(1L2S)
2ライン−2スペース画像(2L2S)
2ライン−3スペース画像(2L3S)
3ライン−3スペース画像(3L3S)
このようにして得られた出力画像を、光学顕微鏡により100倍に拡大してライン再現性を下記の基準に従って評価した。評価結果を表2に示す。
A:非常に明瞭
B:明瞭
C:ラインが一部不明瞭
D:ラインが不明瞭
E:ライン判別が困難
本実施例においては、少なくとも600dpiの1ライン1スペース相当の画像に関しては、明瞭に再現されており、良好な解像力を有する感光体が得られていることが判った。
(実施例2〜10)
画像出力に用いる感光体及び評価機を、表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に画像出力試験を行い、評価を行った。これらの実施例においては、実施例1よりさらに良好な解像力を有する感光体が得られている場合があることが判る。さらに、本願記載の画像形成方法を用いることにより、1200dpiの1ライン1スペース画像が明瞭に再現できており、解像度に優れた画像形成方法ならびに画像形成装置が提供できていることが判る。
(比較例1〜6)
画像出力に用いる感光体及び評価機を、表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様に画像出力試験を行い、評価を行なった。これらの比較例においては、600dpiの1ライン1スペース相当の画像においても明瞭に再現できておらず、本願実施例と比較して解像度の低い感光体しか得られていないことが判る。
本発明に用いることのできる感光体表面加工用レーザー光学系の概略を示す図である。 パルスビームが感光体表面上にて重なり合い、干渉する様子を示した模式図である。 本発明のレーザー加工装置の例の概略を示す図である。 本発明におけるモールドによる圧接形状転写加工装置の例の概略を示す図である。 本発明におけるモールドによる圧接形状転写加工装置の別の例の概略を示す図である。 本発明におけるモールドの形状の例を示す図である。 本発明におけるモールドの形状の例を示す図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略を示す図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を示す図である。 本発明による電子写真装置の一例の構成を概略的に示す図である。 感光体製造例2で使用したモールドの形状を示す図である。
符号の説明
1 感光体
1a 軸
2 帯電手段
3 現像手段
3−1 現像スリーブ
4 転写手段
5 クリーニング手段
6 前露光手段
7 転写材
8 定着手段
11 感光体
12 光源部
13 波面成形部
14 ビームスプリッター
15a ミラー
15b ミラー
16a マスク−レンズ系
16b マスク−レンズ系
17 光路長調整器
21 レーザー照射装置
32 ワーク回転用モーター
33 ワーク移動装置
34 ワーク回転移動装置
41 加圧装置
42 モールド
A 干渉可能領域の末端
B 干渉可能領域の末端
d ピッチ
E レーザー光
F フェムト秒レーザーパルス
Fa パルスビーム
Fb パルスビーム
L パルス長
P1 パルスビーム
P2 パルスビーム
S1 パルスビームP1の波面
S2 パルスビームP2の波面
X 凸部の各頂点間の間隔
Y 凸部の高さ
θ 入射ベクトル角度
λ 波長

Claims (7)

  1. 支持体と、該支持体上に形成された感光層とを有する電子写真感光体であって、
    当該電子写真感光体の最表面層の表面は、凹凸形状を有し、
    該最表面層の表面は、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、
    0.02μm≦RSm≦0.29μm、且つ、0.10≦RSm/Rδc≦2.00の関係を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記のRSm/Rδcは、0.10以上0.57以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記凹凸形状は、レーザーアブレーション加工によって形成されたものである、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 支持体と、該支持体上に形成された感光層とを有する電子写真感光体と;
    該電子写真感光体を帯電する帯電手段と;
    帯電された該電子写真感光体に単色光によって静電潜像を形成する露光手段と;
    該静電潜像をトナーによって現像し、トナー像を形成する現像手段と;
    該電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と;
    を少なくとも有する電子写真装置において、
    該電子写真感光体の最表面層の表面は、凹凸形状を有し、
    該最表面層の表面は、JIS B 0601−2001で定義される粗さ曲線の切断レベル差をRδc、粗さ曲線要素の平均長さをRSmとしたとき、0.02μm≦RSm≦0.60μm、且つ、0.10≦RSm/Rδc≦2.00の関係を満たし、
    該単色光の波長をλとしたとき、該RSmと該λとが、λ/40≦RSm≦λ/1.4の関係を満たすことを特徴とする電子写真装置。
  5. 前記RSmは、0.02μm以上0.29μm以下である、請求項4に記載の電子写真装置。
  6. 前記のRSm/Rδcは、0.10以上0.57以下である、請求項4又は5に記載の電子写真装置。
  7. 前記凹凸形状は、レーザーアブレーション加工によって形成されたものである、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の電子写真装置。
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