JP5104985B2 - 化粧シート - Google Patents
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Description
化粧シートの装飾模様としては、木目、節目、文字、記号等さまざまなものがある。これらの意匠は、主として化粧シート中の柄印刷層によって表現される。
さらには、その凹凸を利用して化粧シート表面の表面保護層又は透明性樹脂層の凹部を着色して着色樹脂層を形成させ、絵柄層にある模様と当該着色樹脂層の模様を組み合わせた化粧シートが提案されている(特許文献2参照)。
一方、木目、節目等の自然物を模様柄とした場合はより実物に見えれば見えるほど、商品価値が上がる。ところが、従来の化粧シートでは、この点においてもなお改善の余地があった。
本発明は、このような課題に対して、優れた耐候性、耐傷性、及び加工性を有する化粧シートを提供することを目的とするものである。
(1)基材上に、少なくとも、柄印刷層、透明樹脂層、プライマー層及び表面保護層を有する化粧シートであって、基材がポリオレフィン系樹脂からなり、プライマー層がポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体及びアクリルポリオールからなり、該ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比が80:20〜20:80であり、表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであり、かつ、該表面保護層のJIS K 7127に準拠した以下の測定条件で測定した引張試験における引張伸度が10〜50%である化粧シート、
測定条件;;厚さ50μm、幅25mm、長さ120mmの試験片を用い、引張速度30mm/分、チャック間距離80mm、標線間距離50mm、温度23℃の条件で破断するまでの引張伸度を測定する、
(2)前記プライマー層を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のウレタン成分とアクリル成分との質量比が80:20〜20:80である上記(1)に記載の化粧シート、
(3)前記透明樹脂層の表面保護層側に凹部を有し、該凹部にはワイピング加工が施され、該ワイピング加工に用いられるインキ組成物が着色剤及びポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールからなるバインダーにより構成される上記(1)又は(2)に記載の化粧シート、
(4)ワイピング加工に用いられるインキ組成物を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のウレタン成分とアクリル成分との質量比が80:20〜20:80である上記(3)に記載の化粧シート、
(5)ワイピング加工に用いられるインキ組成物を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比が80:20〜20:80である上記(3)又は(4)に記載の化粧シート、
(6)前記表面保護層が凹部を有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化粧シート、
(7)表面保護層及び/又はプライマー層中に紫外線吸収剤を0.5〜20質量%及び光安定剤を1〜8質量%含有する上記(1)〜(6)のいずれかに記載の化粧シート、
(8)柄印刷層と透明樹脂層の間に接着剤層を有する上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化粧シート、
(9)基材の裏面に裏面プライマー層を有する上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化粧シート、
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化粧シートの表面保護層が最表面層となるように当該シートが被着材に積層されてなる化粧板、及び
(11)前記被着材が鋼板である上記(10)に記載の化粧板、
を提供するものである。
上記ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等がある。
柄印刷層の形成は、通常はインキを用い、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の公知の印刷法等で形成できる。
バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の公知のバインダーの中から、要求される物性、印刷適性等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2ヒドロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂のほか、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いることができる。
これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
着色層3bに用いるインキとしては、絵柄層3aで用いたのと同様のものを用いることができる。
本発明においては、紫外線吸収能が高く、また紫外線等の高エネルギーに対しても劣化しにくいトリアジン系がより好ましい。
また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基などの重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
また、透明樹脂層4における光安定剤の含有量は、通常0.05〜0.8質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲である。0.05質量%以上であると本発明の化粧シートに十分な耐候性を付与することができ、0.8質量%以下であると、ブリードアウトすることがない。
難燃剤は、耐燃性を付与するために添加される。例えば、塩化パラフィン、トリクレジルホスフェート、塩素化油、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラブロモビスフェノールA、ジブロモプロピルホスフェート、トリ(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、酸化アンチモン、含水アルミナ、ホウ酸バリウム等を好適に用いることができる。
酸化防止剤は、酸化分解を抑制ないしは防止するために添加される。例えば、アルキルフェノール類、アミン類、キノン類等が好適である。
本発明では、特に溶融押出により透明樹脂層4を形成することが好ましい。とりわけ、透明樹脂層4は、ポリオレフィン系樹脂を溶融押出によって塗工することが望ましい。具体的には、柄印刷層3上に予め接着剤層8を形成し、当該接着剤層8上にポリプロピレン系熱可塑性エラストマーを溶融押出して塗工することにより透明樹脂層4を好適に形成することができる。溶融押出の方法は、例えばTダイ等を用いる公知の方法に従って実施すればよい。
なお、透明樹脂層4の厚みは、最終製品の用途、使用方法等により適宜設定できるが、一般的には20〜250μm、特に50〜200μm程度とすることが好ましい。
接着剤層8の形成に用いられるインキとしては、バインダーに必要に応じて、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、紫外線吸収剤、光安定剤及び硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、アクリル/ポリウレタン系共重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で、又は2種以上の混合物として使用することができる。また、これらのうち、特にアクリル/ポリウレタン系共重合体が、柔軟性、強靭性及び弾性を兼ね備えており好ましい。なお、環境を考慮した場合には、塩素を含有する樹脂系は使用しないことが好ましい。
また、接着剤層8の厚さとしては、通常2〜25μmの範囲であり、3〜20μmの範囲が好ましい。
エンボス加工は、化粧シートに木材板表面等所望のテクスチャーを付与するために行われる。例えば、加熱ドラム上で透明樹脂層4を構成する樹脂を加熱軟化させた後、さらに赤外線輻射ヒーターで140〜180℃に加熱し、所望の形の凹凸模様を設けたエンボス板で加圧、賦形し、冷却固定して形成する。これは、公知の枚葉又は輪転式のエンボス機を使用すればよい。
または、柄印刷層3上に透明樹脂層4を積層する工程で同時にエンボス加工を行う方法(いわゆるダブリングエンボス法)を用いてもよい。
ワイピング加工とは、エンボス加工で設けた凹部にドクターブレードで表面をかきながら着色インキ組成物を充填する加工をいう。
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、ポリカーボネートジオールと(ジ)イソシアネートを反応させて得られるポリカーボネート系ポリウレタン高分子を、ラジカル重合開始剤として使用して、アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる樹脂であって、柔軟性に富み表面保護層6や接着剤の硬化収縮に追従し易いとともに耐候性が高い。
前記ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体と該アクリルポリオールの質量比は80:20〜20:80の範囲が好ましい。この範囲であると、イソシアネートとの2液架橋により硬くなり、耐溶剤性が向上する上、十分な柔軟性が得られる。なお、ウレタンアクリル共重合体のみであると、柔らかく、十分な耐溶剤性が得られない場合がある。以上の点から、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比は70:30〜30:70の範囲がより好ましい。
なお、着色インキ中のバインダーの含有量としては本発明の効果を奏する範囲で特に限定されないが、通常は15〜25質量%である。
このような光沢度に設定する方法は限定されないが、例えば樹脂にマット剤等を含有させる方法がある。
マット剤の粒径については特に制限はなく、用途等に応じて適宜決定することができる。一般的には、粒径2μm〜6μmの範囲であり、特に粒径3μm〜5μmの範囲とすることがより好ましい。マット剤の粒径が上記の範囲内である場合、塗工面の荒れが生じにくい。また、マット剤の含有量についても特に制限はなく、高度にマット化するには添加量は0.5〜5質量%とすればよく、さらに好ましくは2〜4質量%である。
プライマー層5は上記ワイピング加工に用いられるインキ組成物で使用するバインダー樹脂と同様のものを用いる。すなわち、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールからなる樹脂を用いる。これらの樹脂を用いることで、極めて高い耐候性を本発明の化粧シート1に付与することができる。
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のアクリル成分とウレタン成分の質量比は、特に制限されないが、耐候性を向上させるとの観点から、前記と同様にウレタン成分:アクリル成分の質量比を80:20〜20:80の範囲とすることが好ましく、70:30〜30:70の範囲とすることがより好ましい。
また、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比は80:20〜20:80である。この範囲であると、イソシアネートとの2液架橋により硬くなり、耐溶剤性が向上する上、十分な柔軟性が得られる。なお、ウレタンアクリル共重合体のみであると、柔らかく、十分な耐溶剤性が得られない。以上の点から、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比は70:30〜30:70の範囲がより好ましい。
また、プライマー層の形成は、上記樹脂組成物をそのままで又は溶媒に溶解若しくは分散させた状態で用い、公知の印刷方法、塗布方法等によって行うことができる。
なお、平均粒径の測定方法としては特に制限はなく、レーザー回折法、コールカウンター法、沈澱法等の公知の方法により測定できる。
紫外線吸収剤(UVA)の含有量は、表面保護層及び/又はプライマー層中に0.5〜20質量%の範囲であることが好ましい。0.5質量%以上であると本発明の化粧シートに十分な耐候性を付与することができ、20質量%以下であると、ブリードアウトすることがない。以上の観点から、表面保護層及び/又はプライマー層中の紫外線吸収剤(UVA)の含有量は0.5〜15質量%の範囲がさらに好ましい。
また、光安定剤(HALS)の含有量は、表面保護層及び/又はプライマー層中に1〜8質量%の範囲であることが好ましい。1質量%以上であると本発明の化粧シートに十分な耐候性を付与することができ、8質量%以下であると、ブリードアウトすることがない。以上の観点から、表面保護層及び/又はプライマー層中の光安定剤(HALS)の含有量は1〜5質量%の範囲がさらに好ましい。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコールなどが、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物などが用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知の着色用顔料などが用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
本発明においては、このようにして調製された塗工液を、基材の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上であると所望の機能を有する硬化樹脂層が得られる。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy、好ましくは10〜100kGy、さらには30〜70kGyの範囲で選定される。
引張伸度が10%以上であると、本発明の化粧シートを、例えば鋼板に貼付し、90度程度の曲げ加工を行っても、表面に割れ、白化が目立たない。また、硬化時に大きなストレスが層内に残留することがなく、経時により層が脆化し、後にクラックが発生することもない。
一方、引張伸度の上限については特に制限はないが、引張伸度が10〜350%の範囲が好ましく、耐溶剤性・耐薬品性・耐汚染性を考慮すると、引張伸度は10〜50%の範囲がさらに好ましい。
引張伸度の測定は、JIS K 7127に準拠したもので、PET基材上に厚さ50μmの表面保護層を形成し、これを剥離して、裁断することで幅25mm、長さ120mmの試験片を得る。この試験片を用いて、引張速度30mm/分、チャック間距離80mm、標線間距離50mm、温度23℃の条件で行い、該試験片が破断するまでの引張伸度を測定する。
本発明の化粧シートが適用される被着材は、特に制限されるものではなく、公知の化粧シートと同様のものを用いることができる。例えば、木質材、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラス等が挙げられる。特に、本発明化粧シートは、鋼板などの金属材料、木質材に好適に使用することができる。鋼板としては、具体的には、溶融亜鉛メッキ鋼板等が挙げられ、木質材としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。
なお、接着剤で本発明の化粧シートを各種被着材に接着するに際し、裏面プライマー層7を設けることが接着性を高めることができ好ましい。
(評価方法)
(1)表面保護層の引張伸度
明細書本文中に記載する方法により行った。
アイスーパーUVテスター(岩崎電気(株)製)を用いて、800時間まで測定し、シート表面にクラックや白化などの外観変化が生じる時間で評価した。
300g/cm2のオモリに、ガーゼを輪ゴムで取り付け、エタノールを染み込ませる。各実施例及び比較例にて製造した化粧シートの表面をエンボス導管に対し垂直に50往復し、化粧シートの表面を目視により、またガーゼの着色状態を目視により評価した。また、エタノールに代えて、メチルエチルケトンを染みこませたガーゼを用いて、上記と同様の試験を行った。評価基準は以下のとおりである。
5.ガーゼの着色が見られず、かつ、化粧シート表面の変化が見られなかった。
4.ガーゼの着色及びシート表面の変化がごく僅かに見られた。
3.ガーゼの着色及びシート表面の変化が少し見られた。
2.ガーゼの着色及び変化が明らかに見られた。
1.ガーゼの着色及びシート表面の変化が顕著に見られた。
各実施例及び比較例にて製造した化粧シートを鋼板に貼付して、90度の折り曲げ加工を行い、その際にクラックが生じるか否かを目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;良好
△;軽微な割れ又は白化が認められるが、実用的には違和感がない程度である。
×;割れ又は白化が認められる。
各実施例及び比較例にて製造した化粧シートについて、スチールウールを用いて、300g/cm2の荷重をかけて擦り、外観を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;外観にほとんど変化なし。
△;外観に軽微な傷つきや艶変化がある。
×;外観に傷つきがあり、艶変化がある。
各実施例及び比較例にて製造した化粧シートについて、パネラーが実施例1と比較例1との意匠性(どちらがより実物の木目に似ているか否か)を比較した。パネラー50人中、38人が実施例1の意匠性の優位性を支持した。
基材2として、着色ポリプロピレン樹脂(厚さ80μm)からなる樹脂シートを用意した。この表面及び裏面にコロナ放電処理を施した後、表面に木目柄をグラビア印刷により形成し、柄印刷層3を得た。一方、裏面には、ウレタン系樹脂をバインダーとした裏面プライマー層7(厚さ2μm)をグラビア印刷により形成した。
次いで、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーをTダイで溶融して得た透明樹脂層4(厚さ80μm)を形成し、2液硬化型ウレタン樹脂からなる塗液を塗工して接着剤層8(乾燥状態での厚さ15μm)を形成した上に、透明樹脂層4をドライラミネート法により積層させた。
次に、透明樹脂層4の表面を赤外線非接触方式のヒーターで加熱し、透明樹脂層4の表面を柔らかくした。その後、直ちに基材2と反対側の透明樹脂層4の表面に対し熱圧によるエンボス加工を行い、木目導管溝模様の凹凸模様を賦形した。
このインキ組成物とヘキサンメチレンジイソシアネート(硬化剤)とを100対5の質量割合で混合し、該混合物を上記透明樹脂層4に塗布してワイピング加工することにより、上記透明樹脂層4の凹部に着色樹脂層9を形成した。なお、塗布量は1.5g/m2であった。
この樹脂組成物とヘキサンメチレンジイソシアネート(硬化剤)とを100対5の質量割合で混合し、該混合物を透明樹脂層4及び着色樹脂層9上に塗布してプライマー層5を形成した。
プライマー層に用いる樹脂、表面保護層に用いる樹脂、着色樹脂層に用いる樹脂及び紫外線吸収剤を第1表に記載するものとすること以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。
*2 HMDI;ヘキサメチレンジイソシアネート
*3 ポリエステル系ウレタンアクリル;ポリエステル系ウレタンアクリル共重合体
*4 ポリエステル系ウレタンアクリル/アクリルポリオール;ポリエステル系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの混合物
2.基材
3.柄印刷層
3a.絵柄層
3b.着色層
4.透明樹脂層
5.プライマー層
6.表面保護層
7.裏面プライマー層
8.接着剤層
9.着色樹脂層
Claims (11)
- 基材上に、少なくとも、柄印刷層、透明樹脂層、プライマー層及び表面保護層を有する化粧シートであって、基材がポリオレフィン系樹脂からなり、プライマー層がポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体及びアクリルポリオールからなり、該ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比が80:20〜20:80であり、表面保護層が電子線硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであり、かつ、該表面保護層のJIS K 7127に準拠した以下の測定条件で測定した引張試験における引張伸度が10〜50%である化粧シート。
測定条件;厚さ50μm、幅25mm、長さ120mmの試験片を用い、引張速度30mm/分、チャック間距離80mm、標線間距離50mm、温度23℃の条件で破断するまでの引張伸度を測定する。 - 前記プライマー層を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のウレタン成分とアクリル成分との質量比が80:20〜20:80である請求項1に記載の化粧シート。
- 前記透明樹脂層の表面保護層側に凹部を有し、該凹部にはワイピング加工が施され、該ワイピング加工に用いられるインキ組成物が着色剤及びポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールからなるバインダーにより構成される請求項1又は2に記載の化粧シート。
- ワイピング加工に用いられるインキ組成物を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のウレタン成分とアクリル成分との質量比が80:20〜20:80である請求項3に記載の化粧シート。
- ワイピング加工に用いられるインキ組成物を構成するポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体とアクリルポリオールの質量比が80:20〜20:80である請求項3又は4に記載の化粧シート。
- 前記表面保護層が凹部を有する請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
- 表面保護層及び/又はプライマー層中に紫外線吸収剤を0.5〜20質量%及び光安定剤を1〜8質量%含有する請求項1〜6のいずれかに記載の化粧シート。
- 柄印刷層と透明樹脂層の間に接着剤層を有する請求項1〜7のいずれかに記載の化粧シート。
- 基材の裏面に裏面プライマー層を有する請求項1〜8のいずれかに記載の化粧シート。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の化粧シートの表面保護層が最表面層となるように当該シートが被着材に積層されてなる化粧板。
- 前記被着材が鋼板である請求項10に記載の化粧板。
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