JP5103317B2 - 缶洗浄装置及び缶の洗浄方法 - Google Patents
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Description
この缶洗浄装置は、缶体を搬送するための搬送路と、各工程において水、洗浄液等の処理液を噴霧するための複数のスプレーを備えた洗浄部と、洗浄部によって洗浄された缶体を乾燥させる乾燥部と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
水洗工程、脱脂工程、水洗工程、化成処理工程、水洗工程、純水工程の各工程においては、搬送路上において、缶底部を上方に向けて起立させられた複数の缶体にその上下方向から洗浄液等の処理液を吹き付けることによって、缶体の表面洗浄等を行う。
そのため、従来の缶洗浄装置においては、倒れた缶体(倒缶)が後工程に流出しないために、洗浄部と乾燥部との間に、吸引搬送機(いわゆるバキュームトランスファー)が配設されている。
この場合、倒缶した缶体が十分に洗浄されないのみならず、倒缶の内部に処理液が残存しており、この処理液によって倒缶の周辺にある正常に起立した缶体を汚染してしまうという問題があった。
この場合、光エリアセンサによって搬送路上のすべての缶体を監視することが可能となり、倒缶を確実に検知することができる。
この場合、乾燥部にて発生した倒缶は、吸引搬送機に吸着されないことになり、倒缶のみが排除されることになる。なお、この吸引搬送機を用いた場合、前述のように吸着された缶体と缶体との間に倒缶が挟まれた状態で搬送されて、後工程へ倒缶が移送される可能性があるが、たとえ倒缶が後工程に流出したとしても、この倒缶は乾燥部で発生したものであるため、他の正常な缶体を汚染するおそれはない。
本実施形態である缶洗浄装置10は、有底円筒状をなす缶体50の表面を洗浄して、後工程である印刷工程に適した表面状態とするものである。
缶体50は、図5に示すように、有底円筒状をなしており、缶軸Oを中心とする円筒状をなす胴部51と、胴部51の缶軸O方向一端側(図5において下側)に向けて開口した開口部52と、胴部51の缶軸O方向他端側(図5において上側)に設けられた缶底部53と、を有している。
缶底部53には、缶軸O方向一端側に向けて凹んだドーム部54と、このドーム部54の外周縁部から缶軸O方向他端側に向けて突出した環状凸部55と、が設けられている。
缶体50は、コンベア部11B、12Bに開口部52が接地され、缶底部53が上方を向くように起立した状態で、第1搬送路11、第2搬送路12によって搬送される。
2次洗浄部22は、洗浄液を噴出するノズル部22Aと、廃液を受けるタンク部22Bと、缶体50を上方から押さえ付けるホールドダウンベルト22Cと、を備えており、1次洗浄部21で落とし切れなかった油分を除去するものである。
1次リンス部24は、缶体50の上下方向から洗浄液を噴出するノズル部24Aと、廃液を受けるタンク部24Bと、を備えており、脱脂処理部23によって付着した脱脂処理液を除去するものである。なお、1次リンス部24においては、上下のノズル部24Aが搬送方向に複数組(図1においては2組)配設されている。
2次リンス部26は、缶体50の上下方向から洗浄液を噴出するノズル部26Aと、廃液を受けるタンク部26Bと、を備えており、化成処理部によって付着した化成処理液を除去するものである。なお、2次リンス部26においては、上下のノズル部26Aが搬送方向に複数組(図1においては2組)配設されている。
乾燥部30は、第2搬送路12の下流端に設けられており、純水洗浄部27で洗浄された缶体50を乾燥させるものである。
第1倒缶検知部41及び第2倒缶検知部42は、図4に示すように、赤外光を第2搬送路12上の缶体50に向けて発振する投光機43と、缶体50で反射した赤外光を検出する受光機44と、を有しており、倒缶が発生した場合には、投光機43から発振された赤外光が受光機44で検出されるように、投光機43と受光機44の位置、角度が調整されている。
ここで、本実施形態においては、第2吸引搬送機14が倒缶のみを排出する単缶排出機構とされ、搬出コンベア33が倒缶及びその周辺の缶体50を排出する複数缶排出機構とされている。
第1搬送路11の上流側(図1において左側)から、DI加工によって成形されて表面に潤滑油等が付着した缶体50が装入される。缶体50は、その缶底部53が上方を向くように起立した状態で搬送され、1次洗浄部21、2次洗浄部22、脱脂処理部23、1次リンス部24、化成処理部25、2次リンス部26で洗浄、表面処理され、第1吸引搬送機13によって、第2搬送路12へと移送される。
このとき、第1搬送路11内で発生した倒缶は、第1吸引搬送機13に吸引されず、通常、第2搬送路12には移送されない。しかしながら、稀に、起立して吸引された缶体50と缶体50との間に倒缶が挟まれ、第2搬送路12に流出することがある。
ここで、乾燥部30の装入口31に配設された第1倒缶検知部41によって倒缶が検知されず、乾燥部30の排出口32に配設された第2倒缶検知部42によってのみ倒缶が検知された場合には、乾燥部30の内部で倒缶が発生したと判断される。そこで、搬出コンベア33は所定位置のままとし、第2吸引搬送機14(単缶排出機構)によって倒缶のみが排除される。
一方、乾燥部30で発生した倒缶は、その周辺の缶体50を汚染するおそれはないため、第2吸引搬送機14(単缶排出機構)によって倒缶のみが排除される。これにより、汚染のおそれのない缶体50を必要以上に排除する必要がなくなり、缶体50の歩留まりを向上させることができる。なお、第2吸引搬送機14によって、起立して吸引された缶体50と缶体50との間に倒缶が挟まれた状態で搬送され、後工程へ倒缶が移送されたとしても、この倒缶は乾燥部30で発生したものであるため、他の正常な缶体50を汚染するおそれがない。
例えば、洗浄部の構成や、第1搬送路、第2搬送路の構成は、本実施形態に限定されることはなく、洗浄する缶体に応じて適宜設定することができる。
また、複数缶排出機構として、揺動可能な搬出コンベアを適用したものとして説明したが、これに限定されることはなく、昇降可能な搬出コンベアであってもよいし、一定量の缶体を搬送路から押し出すものであってもよい。
20 洗浄部
30 乾燥部
31 装入口
32 排出口
33 搬出コンベア(複数缶排出機構)
41 第1倒缶検知部
42 第2倒缶検知部
50 缶体
Claims (4)
- 有底筒状をなす缶体をその缶軸方向を上下方向に向けて起立させた状態で搬送するとともに缶体の表面を洗浄する缶洗浄装置であって、
前記缶体に処理液を供給して洗浄する洗浄部と、洗浄された缶体を乾燥させる乾燥部と、を有し、
前記乾燥部の装入口に、倒缶を検知する第1倒缶検知部が配設されるとともに、前記乾燥部の排出口に、倒缶を検知する第2倒缶検知部が配設されており、
前記排出口には、倒缶のみを排出する単缶排出機構と、倒缶及びその周辺の缶体を排出する複数缶排出機構と、が設けられており、
前記第1倒缶検知部で倒缶が検知された場合には、前記複数缶排出機構によって倒缶及びその周辺の缶体を排出し、前記第2倒缶検知部でのみ倒缶が検知された場合には、前記単缶排出機構によって倒缶を排出するように指令を発信する倒缶排出判断部を備えていることを特徴とする缶洗浄装置。 - 前記第1倒缶検知部及び前記第2倒缶検知部の少なくとも一方は、光エリアセンサであることを特徴とする請求項1に記載の缶洗浄装置。
- 前記単数缶排出機構が、起立された前記缶体を吸着して搬送する吸引搬送機であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の缶洗浄装置。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された缶洗浄装置を用いた缶の洗浄方法であって、
前記乾燥部の装入口に配設された前記第1倒缶検知部で倒缶が検知された場合には、前記複数缶排出機構によって倒缶及びその周辺の缶体を排出し、前記第2倒缶検知部でのみ倒缶が検知された場合には、前記単缶排出機構によって倒缶を排出することを特徴とする缶の洗浄方法。
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