JP5101983B2 - 金属コート物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の請求項1による金属コート物は、表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が10〜100nmの径で同等の深さまたは高さの凹部もしくは突起である超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面がナトリウムイオンを含まない厚さ2nm以上の酸化アルミニウム薄層で覆われているアルミニウム合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなるものである。
本発明による金属コート物は金属合金部品を被コート物とし、これにコート材を塗布硬化させてなるものであり、これを特徴づける要素について、金属合金部品の条件、金属合金材の化学エッチング、表面硬化処理・微細エッチング、コート材、金属合金部品への塗布とその後処理工程、焼付け・塗膜接着力の測定試験にわけて説明する。
本発明でいう金属合金部品、すなわち「NAT」で被着材として使用する金属合金には理論上で特に制限がない。全金属種としてもよいのだが、実際に意味を有しているのは硬質で実用的な金属種、合金種である。すなわち、水銀は当然ながら液状だから本発明に関係しないが鉛など軟質金属種も本発明で考える金属種からは除外されている。当然だが、化学的には存在するが大気中で活発に反応するアルカリ金属種、アルカリ土類金属種(マグネシウムを除いて)も基本的には除外の対象である。
腐食には全面腐食、孔食、疲労腐食など種類があるが、その金属合金に対して全面腐食を生じる薬品種を選んで試行錯誤し、適当なエッチング剤を選ぶことができる。例えば「化学工学便覧(化学工学協会編集)」)では、アルミニウム合金は塩基性水溶液、マグネシウム合金が酸性水溶液で、ステンレス鋼や一般鋼材全般が塩酸等ハロゲン化水素酸、亜硫酸、硫酸、これらの塩等の水溶液で全面腐食すると記載されている。
金属合金種によっては前記の化学エッチングを行っただけで同時にナノオーダーの微細エッチングもなされ、さらに幸運な合金種では表面の自然酸化層がもとよりも厚くなって硬化処理も処理済みになっている場合もある。例えば、純チタン系のチタン合金は化学エッチングだけを行ったつもりであったが、前記のように全てが片付いた。しかし多くの場合、化学エッチングにてミクロンオーダーの大きな凹凸面を作った後に微細エッチングや表面硬化処理を行う必要がある。この時でも意外な化学現象に見舞われることが多くある。
塗料、ワニスの分類はベースポリマーとなる合成樹脂種で言うことが多いので、ここでもそれに従う。熱硬化性塗料、ワニスの種類として、フェノール樹脂系、アミノ樹脂系(ユリア樹脂系、メラミン樹脂系)、エポキシ樹脂系、熱硬化性アクリル樹脂系等がある。さらには特許文献7に示されるようなワニス、すなわちポリアミック酸を経由しない熱硬化性のポリイミドワニスがあり、「リカコートSN−20(新日本理化社製)」として市販されている。
前記の液処理、乾燥を行った金属合金部品にコート材を塗布する。塗布は、刷毛塗り、ローラー塗り、スプレー塗装などの通常の方法が使用できる。本発明での特徴は超微細凹部に未硬化のベースポリマーが入り込むことによっているので、塗布後に行う好ましい処理法として以下がある。すなわち、塗布品をまずは数十分放置するか、60〜100℃で予備乾燥して溶剤の一部を揮発させるのが好ましい。
詳細に言えば、未硬化ベースポリマーの粘度によるが、この操作時の温度における粘度が20〜50Pa秒かそれ以下であれば、3mmHgと常圧の減圧/常圧戻し3サイクルにて意図する侵入は十分なされるように思われる。
前記のような工程で処理した塗布済み金属は、焼き付け炉(熱風乾燥機)に装填され、170〜200℃まで昇温され、その温度に30〜60分おかれて焼付けするのが普通である。なお、前記したポリイミドワニス「リカコートSN−20(新日本理化社製)」については、明確な硬化機構が分かっていないが、焼付け温度は250〜300℃である。もともとN-メチルピロリドン(以下、「NMP」という。)等の高沸点溶剤が含まれており、昇温と焼付けの過程で揮発し、さらにこの250℃以上の高温で環化などの硬化が進むものと想像される。
ただし、前述したようにコート材は接着剤ではない。測定されたせん断破断力の値だけでなく、破断面観察の結果も重要である。すなわち、せん断破断力が低くても、破断面観察結果から非常に強く接着したコート材であると評価することがある。
実施例で明らかとなるが、本発明に従って作成した金属合金片はコート材との接着性に非常に優れている。その利点を明確に引き出すには塗布後の特殊な処理も必要だが、接着強度が特別に必要な塗装用途が生じた場合、非常に有効な手段になることがわかった。
図1(a)に示すようにコート材で接着された金属合金小片A,B同士に引っ張り破断試験を行い、その接着力データとその破壊面観察から種々の解析ができる。
図1(b)はやや大きめの金属合金片Cをコートしたものを示しており、塗装、塩水噴霧、屋外放置等の試験に使用したものを示している。寸法はe=25mm、f=100mmとした。この場合も厚さは材質により異なる。
<X線表面観察(XPS観察)>
数μm径の表面を深さ1〜2nmまでの範囲で構成元素を観察する形式のESCA「AXIS−Nova(クラトス/島津製作所社製)」を使用した。
<電子線表面観察(EPMA観察)>
数μm径の表面を深さ数μmまでの範囲で構成元素を観察する形式の電子線マイクロアナライザー「EPMA1600(島津製作所社製)」を使用した。
<電子顕微鏡観察>
SEM型の電子顕微鏡「JSM−6700F(日本電子)」を使用し1〜2KVにて観察した。
<走査型プローブ顕微鏡観察>
「SPM−9600(島津製作所社製)」を使用した。
<複合体の接合強度の測定>
引っ張り試験機「モデル1323(アイコーエンジニヤリング社製)」を使用し、引っ張り速度10mm/分でせん断破断力を測定した。
接合系の実験例について説明を行う。
以下では、金属合金部品の表面処理、金属合金の塗装とその接着力の測定、比較用試験、その他に分けて説明する。
[実験例1](アルミニウム合金の表面処理)
市販の1.6mm厚A5052板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を水に投入して60℃、濃度7.5%の水溶液とした。これに前記アルミニウム合金板材を7分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした1%濃度の塩酸水溶液を用意し、これに前記の合金板材を1分浸漬してよく水洗した。次いで別の槽に40℃とした1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液を用意し、先ほどの合金板材を2分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした3%濃度の硝酸水溶液を用意し、これに前記合金板材を1分浸漬し水洗した。
市販の3mm厚A7075板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を水に投入して60℃、濃度7.5%の水溶液とした。これに前記アルミニウム合金板材を7分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした1%濃度の塩酸水溶液を用意し、これに前記の合金板材を1分浸漬してよく水洗した。次いで別の槽に40℃とした1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液を用意し、先ほどの合金板材を4分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした3%濃度の硝酸水溶液を用意し、これに前記合金板材を1分浸漬し水洗した。
その1個を電子顕微鏡観察したところ40〜100nm径の凹部で覆われていることがわかった。1万倍、10万倍電顕写真を図3に示す。また、別の1個を走査型プローブ顕微鏡にかけて粗度データを得た。これによると山谷平均間隔(RSm)は3〜4μm、最大高さ(Rz)は1〜2μmであった。
市販の1mm厚AZ31B板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のマグネシウム合金用脱脂剤「クリーナー160(メルテックス社製)」を水に投入して65℃、濃度7.5%の水溶液とした。これに前記マグネシウム合金板材を5分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした1%濃度の水和クエン酸水溶液を用意し、これに前記の合金板材を6分浸漬してよく水洗した。
次いで45℃とした過マンガン酸カリを2%、酢酸を1%、水和酢酸ナトリウムを0.5%含む水溶液に1分浸漬し、15秒水洗し、90℃にした温風乾燥機に15分入れて乾燥した。乾燥後、アルミ箔で前記マグネシウム合金板材をまとめて包み、さらにこれをポリ袋に入れて封じ保管した。
鋳造用マグネシウム合金AZ91Dのダイカスト品から機械加工で1mm×45mm×18mmの多数の長方形板状片を削り出した。槽に市販のマグネシウム合金用脱脂剤「クリーナー160(メルテックス社製)」を水に投入して65℃、濃度7.5%の水溶液とした。これに前記マグネシウム合金板材を5分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした1%濃度のマロン酸水溶液を用意し、これに前記の合金板材を2.25分浸漬してよく水洗した。次いで別の槽に65℃とした1%濃度の炭酸ナトリウムと1%濃度の炭酸水素ナトリウムを含む水溶液を用意し、先ほどの合金板材を5分浸漬してよく水洗した。
市販の1mm厚の純銅系銅合金であるタフピッチ銅(C1100)板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」7.5%含む水溶液を60℃として5分浸漬して水洗し、次いで40℃とした1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液に1分浸漬して水洗し予備塩基洗浄した。
市販の0.8mm厚のリン青銅(C5191)板材を購入し18mm×45mmの長方形片に切断し、金属板1である銅合金片とした。槽に市販のアルミ合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む水溶液を60℃として脱脂用水溶液とした。ここへ前記銅合金板材を5分浸漬して脱脂し、よく水洗した。続いて別の槽に25℃とした銅合金用エッチング材「CB5002(メック社製)」を20%、30%過酸化水素を18%含む水溶液を用意し、これに前記銅合金片を15分浸漬し水洗した。
市販の0.7mm厚の鉄含有銅合金「KFC(神戸製鋼所社製)」板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」7.5%含む水溶液を60℃として5分浸漬して水洗し、次いで40℃とした1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液に1分浸漬して水洗し予備塩基洗浄した。次いで25℃とした銅合金用エッチング材「CB5002(メック社製)」を20%、30%過酸化水素を18%含む水溶液を用意し、これに前記銅合金片を8分浸漬し水洗した。
市販の0.5mm厚の特殊銅合金「KLF5(神戸製鋼所社製)」板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」7.5%含む水溶液を60℃として5分浸漬して水洗し、次いで40℃とした1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液に1分浸漬して水洗し予備塩基洗浄した。次いで25℃とした銅合金用エッチング材「CB5002(メック社製)」を20%、30%過酸化水素を18%含む水溶液を用意し、これに前記銅合金片を5分浸漬し水洗した。次いで別の槽に65℃とした苛性ソーダを10%、亜塩素酸ナトリウムを5%含む水溶液を酸化用水溶液として用意し、前記の合金板材を1分浸漬してよく水洗した。
市販の純チタン型チタン合金JIS1種「KS40(神戸製鋼所社製)」1mm厚板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む水溶液を60℃として脱脂用水溶液とした。前記水溶液に前記チタン合金板材を5分浸漬して脱脂し、よく水洗した。続いて別の槽に60℃とした1水素2弗化アンモニウムを40%含む万能エッチング材「KA−3(金属加工技術研究所社製)」を2%含む水溶液を用意し、これに前記チタン合金片を3分浸漬しイオン交換水でよく水洗した。
市販のα−β型チタン合金「KSTI−9(神戸製鋼社製)」の1mm厚板材を切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む水溶液を60℃として脱脂用水溶液とした。前記水溶液に前記チタン合金板材を5分浸漬して脱脂してよく水洗した。次いで別の槽に40℃とした苛性ソーダ1.5%濃度の水溶液を用意し、1分浸漬して水洗した。次いで別の槽に、市販汎用エッチング試薬「KA−3(金属加工技術研究所社製)」を2重量%溶解した水溶液を60℃にして用意し、これに前記チタン合金片を3分浸漬しイオン交換水でよく水洗した。
市販のステンレス鋼SUS304の1mm厚板材を入手し、切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。槽に市販のアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む水溶液を60℃として脱脂用水溶液とした。前記水溶液に前記ステンレス鋼板材を5分浸漬して脱脂してよく水洗した。
市販の厚さ1.6mmの冷間圧延鋼材「SPCCブライト」板材を購入し、切断して大きさ18mm×45mmの多数の長方形の鋼材片とした。この鋼材片の端部に穴を開け、十数個に対し塩化ビニルでコートした銅線を通し、鋼材片同士が互いに重ならないように銅線を曲げて加工し、全てを同時にぶら下げられるようにした。槽にアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」7.5%を含む水溶液を60℃とし、鋼材片を5分浸漬して水道水(群馬県太田市)で水洗した。
[実験例13〜24](金属合金の塗装とその接着力の測定)
金属用焼付け塗料であり、変性エポキシ系塗料である「ボンデ88ブラック(ミカサペイント社製)」を入手した。成分表によると、変性エポキシ樹脂19.0%、フェノール樹脂3.5%、防錆用顔料3.0%、顔料(カーボンブラック)1.3%、溶剤(芳香族炭化水素、アルコール系、グリコールエステル系、ケトン系、エステル系)72.7%、サイズ剤(シリコーンオイル)0.5%が含まれている。以上からこの塗料はエポキシ系塗料、詳しくはフェノール樹脂を含むエポキシ系塗料であることがわかる。
[実験例25、26](アルミニウム合金の表面処理:比較用)
一方、実験例1、2と同様にA5052、A7075アルミニウム合金を処理するが現在普通に行われている処理法とした。具体的には、脱脂工程を行った後、市販のアルミニウム合金用の塗装前処理薬「アロクロム705(日本パーカライジング社製)」の調整液をメーカー指示どおりに作成し、40℃にて1分浸漬し、よく水洗して90℃×15分で乾燥させた。「アロクロム705」はクロメート処理液である。
AZ31B、AZ91Dマグネシウム合金の1mm×45mm×18mmの多数の長方形片を使用した。槽に市販のマグネシウム合金用脱脂剤「クリーナー160(メルテックス社製)」を水に投入して65℃、濃度7.5%の水溶液とした。これに前記マグネシウム合金板材を5分浸漬してよく水洗した。続いて別の槽に40℃とした市販のマグネシウム合金エッチング材「マグトリートE5109(メルテックス社製)」の10倍希釈液を用意し、これに前記の合金板材を3分浸漬してよく水洗した。
この化成処理法全体は処理剤メーカー(メルテックス社)の標準処方でありそれに従った。乾燥後、アルミ箔で前記マグネシウム合金板材をまとめて包み、さらにこれをポリ袋に入れて封じ保管した。
実験例5〜8で使用したのと同じC1100、C5191、KFC、KLF5銅合金の長方形片を使用した。#1000サンドペーパーで軽く磨いてから市販のアルミ用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む60℃の水溶液に5分浸漬してよく水洗し、90℃の熱風乾燥機に15分入れて乾燥させた。
実験例9、10で使用したのと同じKS−40、KSTI9チタン合金の長方形片を使用した。市販のアルミ用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を7.5%含む60℃の水溶液に7分浸漬してよく水洗し、90℃の熱風乾燥機に15分入れて乾燥した。
[実験例35](ステンレス鋼の表面処理:比較用)
実験例11と同様にステンレス鋼SUS304板片を処理するが脱脂工程までとし、具体的には脱脂材水溶液に7分浸漬し水洗して乾燥したものを用意した。
市販の厚さ1.6mmの冷間圧延鋼「SPCCブライト」板材を18mm×45mmの長方形片に切断し、鋼材片とした。槽にアルミニウム合金用脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」7.5%を含む水溶液を60℃とし、鋼材片を5分浸漬して水道水(群馬県太田市)で水洗した。
次いで別の槽に55℃とした80%正リン酸を1.5%、酸化亜鉛を0.21%、塩基性炭酸ニッケルを0.23%、珪弗化ナトリウムを0.16%、を溶解した水溶液を用意し、前記鋼材片を2分間浸漬し、水洗した。これは鋼材の錆び止めに使用するリン酸亜鉛系処理の標準的な方法である。
金属用焼付け塗料であり、変性エポキシ系塗料である「ボンデ88ブラック(ミカサペイント社製)」を使用し、実験例25〜36で得られた表面処理済みの各種金属合金に塗装した。その方法は実験例13〜24と同様に行った。焼付け後に1週間放置し、引っ張り試験機で引っ張り破断し、塗料と金属合金との接着力を測定した。せん断破断力を3対の平均で出した。その結果を表1に示す。
表1から分かるが、何れの金属種においても本発明に従ったものは接着力が通常処理した物に比較して強かった。
[実験例49〜51](アルミニウム合金の表面処理:詳細解明)
1.6mm厚A5052板材を切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。このA5052アルミニウム合金片を実験台にして、本発明に至るまでの表面処理の程度と、その「ボンデ88」による接着力の変化を調べた。
表2は実験例49〜51及び実験例13の結果をまとめたものである。表2から明らかなように、A5052アルミニウム合金に対して実験例49、実験例51、実験例13と順に高くなる接着力を示した。しかし実験例50のアルカリエッチングしたA5052での接合力が異常に弱い。理由は明らかでないが、ナトリウムイオンの残存による影響であると考えられる。
1.6mm厚A5052板材を切断して45mm×18mmの多数の長方形片とした。このA5052アルミニウム合金片を実験例1に従って処理した。一方、ポリアミック酸の脱水硬化型でないポリイミド系ワニス「リカコートSN−20(新日本理化社製)」を入手した。先ほどのアルミニウム合金片端部に筆塗りして1時間放置した。次いで80℃とした温風乾燥機中に1時間放置した。
一方、実験例13に従って通常の化成処理をしたA5052アルミニウム合金片も作成し、上記と全く同様にして「リカコートSN−20」を使用してアルミニウム合金片同士を接着した。引っ張り試験機でせん断破断力を測定したところ、215Kgf/cm2であった。
B:金型合金小片
W:重なり部分
C:金属合金片
Claims (17)
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が10〜100nmの径で同等の深さまたは高さの凹部もしくは突起である超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面がナトリウムイオンを含まない厚さ2nm以上の酸化アルミニウム薄層で覆われているアルミニウム合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が5〜20nmの径で2〜200nmの長さの棒状物が無数に錯綜した形の超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面がマンガン酸化物の薄層で覆われているマグネシウム合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が5〜20nmの径で10〜30nmの長さの棒状突起が無数に生えた直径80〜100nmの球状物が不規則に積み重なった形状の超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面がマンガン酸化物の薄層で覆われているマグネシウム合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が20〜40nmの粒径物や不定多角形状物が積み重なった溶岩台地斜面デコボコ地面状の超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が金属酸化物またはマンガン酸化物の薄層を有しているマグネシウム合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が直径または長径短径の平均が10〜150nmの穴の開口部または凹部が30〜300nmの非定期な間隔で全面に存在する超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主として酸化第2銅の薄層で覆われている銅合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が直径または長径短径の平均が10〜200nmの凸部が混ざり合って全面に存在する超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主として酸化第2銅の薄層で覆われている銅合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が直径または長径短径の平均が10〜150nmの粒径物または不定多角形状物が連なり一部融け合って積み重なった形状の超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主として酸化第2銅の薄層で覆われている銅合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が直径10〜20nmの粒径物及び50150nm径の不定多角形状物が混ざり合って積み重なった溶岩台地斜面ガラ場状のような超微細凹凸面でほぼ全面が覆われた形状であり、かつ前記表面が主として酸化第2銅の薄層で覆われている銅合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が高さ及び幅が10〜350nm長さが10nm以上の山状または連山状凸部が10〜350nmの周期で全面に存在する超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主としてチタン酸化物の薄層で覆われているチタン合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSmが1〜10μm、最大粗さ高さRzが1〜5μmの粗度を有する面とされるとともに該面が10μm角の面積内に円滑なドーム状形状と枯葉状形状の双方が存在する超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主としてチタン及びアルミニウムを含む金属酸化物薄層で覆われているα−β型チタン合金製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が直径20〜70nmの粒径物または不定多角形状物が重なった溶岩台地斜面ガラ場状の超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面が主として金属酸化物の薄層で覆われているステンレス鋼製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が高さ80〜150nm、奥行き80〜200nmで幅が数百〜数千nmの階段形状が無限に続いている超微細凹凸面で覆われた形状であり、かつ前記表面がマンガン酸化物、クロム酸化物または亜鉛リン酸化物の薄層で覆われている鋼材製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が高さ80〜150nm、奥行き80〜500nmで幅が数百〜数千nmの階段形状が無限に続いている超微細凹凸面でほぼ全面が覆われた形状であり、かつ前記表面がマンガン酸化物、クロム酸化物または亜鉛リン酸化物の薄層で覆われている鋼材製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 表面が化学エッチングにより山谷平均間隔RSm及び最大粗さ高さRzで表した粗度が0.5〜10μmの粗度を有する面とされるとともに該面が高さ50〜100nm、奥行き80〜200nmで幅が数百〜数千nmの階段形状が無限に続いている超微細凹凸面でほぼ全面が覆われており、かつ前記表面がマンガン酸化物、クロム酸化物または亜鉛リン酸化物の薄層で覆われている鋼材製の金属合金部品を被コート物とし、該被コート物に1液性熱硬化型コート材を塗布硬化させてなることを特徴とする金属コート物。
- 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の金属コート物において、前記1液性熱硬化性コート材がエポキシ系、フェノール樹脂系、またはポリイミド系のコート材のいずれかであることを特徴とする金属コート物。
- 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の金属コート物の製造方法であって、
金属合金材を機械的加工で形状化し金属合金部品とする形状化工程と、
形状化された前記金属合金部品の表面を山谷平均間隔RSmが1〜10μmで最大粗さ高さRzが0.2〜5μmの粗度を有する凹凸面上に5〜500nmの不定期な周期の超微細凹凸面が形成された形状になるように処理する化学エッチング含む各種液処理工程と、
前記各種液処理工程により処理された金属合金部品に1液性熱硬化型コート材を塗布する工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする金属コート物の製造方法。 - 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の金属コート物の製造方法であって、
金属合金材を機械的加工で形状化し金属合金部品とする形状化工程と、
形状化された前記金属合金部品の表面を山谷平均間隔RSmが1〜10μmで最大粗さ高さRzが0.2〜5μmの粗度を有する凹凸面上に5〜500nmの不定期な周期の超微細凹凸面が形成された形状になるように処理する化学エッチング含む各種液処理工程と、
前記各種液処理工程により処理された金属合金部品に1液性熱硬化型コート材を塗布して金属コート物とする工程と、
コート材を塗布した前記金属コート物を密閉容器に収納して減圧しその後に加圧する操作を行う塗料の染み込まし工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする金属コート物の製造方法。
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