JP5100437B2 - 日表示車過回転防止装置及びこれを備えた時計 - Google Patents

日表示車過回転防止装置及びこれを備えた時計 Download PDF

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Description

本発明は、日表示車過回転防止装置及びこれを備えた時計に係る。
同心状に相対回転可能な第一及び第二の日表示車であって第一の日表示車が所定回転位置に達する毎に伝達車を介して第二の日表示車を回転させるように構成されたものと、第一の日表示車を回転させるべく該日表示車に係合される日表示修正指示機構とを有する日表示装置を備えた時計は、知られている(特許文献1や特許文献2)。
特許文献1の時計の日表示装置では、第一の日表示車が日付の1の位を表示し、第二の日表示車が主として日付の10の位を表示し、第一の日表示車が所定回転位置に達すると第一及び第二の日表示車に対して偏心した日中間車を介して第二の日表示車が回転される。
この特許文献1の日表示装置において、第一及び第二の日表示車の回転は夫々のジャンパによって躍制されているけれども、日中間車は、第一の日表示車が所定回転位置に達した際に該第一の日表示車の係合部に係合されて回転されるものの、第一の日表示車が隣接する所定回転位置の間にある場合には、該第一の日表示車によってその回転が規制されることもないので、日表示修正指示機構の一部を構成する巻真を手動で急激に回転させて第一の日表示車が比較的高速に回転されると、所定回転位置を比較的高速回転のまま通過する第一の表示車によって比較的高速に回転駆動された日中間車がジャンパによる規正を越えて第二の日表示車を一目盛以上回転させる(過回転させる)虞れがある。
特許文献2には、過回転を防ぐべく、偏心位置の日中間車に相当する星形歯車要素の回転を躍制するジャンパ(第二の日表示車のジャンパとして機能)を設け、且つ該ジャンパと一体的に過回転防止用の突起を形成してスライド溝に係脱させることが提案されている。
しかしながら、特許文献2に開示の技術の場合、星形歯車要素が配置される狭いスペースにおいて該星形歯車要素のジャンパによる回転規正を行わせようとし且つ該ジャンパと一体的に突起を設けていることから、ジャンパや突起が適正な動作を行い難いだけでなく、該ジャンパが歯に追従したときには突起部による過回転の規正も行われない虞れがある。
特開2005−214837号公報 特表2006−522323号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであってその目的とするところは、第二の日表示車の回転を大きな力で規正することなくして、該第二の日表示車の過回転を防ぎ得る日表示車過回転防止装置及びこれを備えた時計を提供することにある。
本発明の日表示車過回転防止装置は、前記目的を達成すべく、同心状に相対回転可能な第一及び第二の日表示車であって第一の日表示車が所定回転位置に達する毎に伝達車を介して第二の日表示車を回転させるように構成されたものと、第一の日表示車を回転させるべく該日表示車に係合される日表示修正指示機構と、第一の日表示車が日表示修正指示機構の制御下で回転されて前記所定回転位置に近付いた際に、該第一の日表示車の回転速度を低下させる減速機構とを有する。
本発明の日表示車過回転防止装置では、「第一の日表示車が日表示修正指示機構の制御下で回転されて前記所定回転位置に近付いた際に、該第一の日表示車の回転速度を低下させる減速機構」が設けられているので、日表示修正指示機構の制御下で第一の日表示車が高速回転されるような事態が生じても、第一の日表示車が所定回転位置に近付くと、減速機構によって第一の日表示車の回転が低下せしめられるので、第二の日表示車が過回転せしめられる虞れを確実に低減させ得る。
また、ここで、第二の日表示車の過回転を防ぐために第二の日表示車の回転制御系を一切利用していないので、通常の日送りに際しては、第二の日表示車の回転に対して余計な負荷をかける等の虞れもない。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、前記減速機構は、第一の日表示車と板状支持体との間において第一の回動位置と第二の回動位置との間で回動可能に配置された減速レバーであって突起部を備えたものと、第一の日表示車が前記所定の回転位置に近付く前に前記減速レバーを第二の回動位置に偏倚させる偏倚手段と、前記第一の日表示車のうち前記減速レバーに対面する側の表面に形成された速度緩和ピンであって、前記減速レバーが第二の回動位置又はこれに近接した位置にあるときに前記第一の日表示車が日表示修正指示機構により回転されると、減速レバーの突起部にぶつかって該減速レバーを前記第一の回動位置に向かって回動させるものとを有する。
この場合、減速機構は日中間車ではなくて第一の日表示車の回転を減速させるべく第一の日表示車と板状支持体との間に配置されるものであるから、比較的大きなスペースの占有も可能になるので、確実な動作を行い易い。ここで、減速レバーの突起部は、典型的には、ピン状突起部からなり、時計の厚さ方向に突出する。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、前記偏倚手段は、前記第一の日表示車のうち前記減速レバーに対面する側の表面に形成され、該減速レバーが前記第一の回動位置又はこれに近接した位置にあり前記第一の日表示車が日表示修正指示機構により回転されると、減速レバーの突起部にぶつかって前記減速レバーを前記第二の回動位置に向かって回動させるレバー位置規制ピンからなる。
この場合、単なるピンとレバーとの組合せからなる簡単な構造であるから、長期間安定に動作され易い。但し、所望ならば、前記偏倚手段が、前記減速レバーを前記第二の回動位置に向かって偏倚させる弾性手段からなっていてもよい。
なお、典型的には、減速レバーは、第一の日表示車に対面する側の表面とは反対側の表面(板状支持体に対面する側の表面)に回転中心ピン及び作動規正ピンを備え、第一の日表示車に対面する側の表面に前記の突起部(典型的にはピン状突起部)に加えて浮上がり防止ピンを備える。ここで、回転中心ピン及び浮上がり防止ピンは減速レバーの基端部に形成され、作動規正ピン及びピン状突起部(度当りピン)は減速レバーの先端部に形成される。典型的には、回転中心ピンは地板の如き板状支持体の回転中心穴に嵌合され、作動規正ピンは地板の如き板状支持体の円弧状のレバー制御溝に遊嵌される。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、日修正の際における前記第一の日表示車の回転方向に関して、前記減速レバーの回動中心が該減速レバーの突起部よりも前方に位置する。
この場合、減速レバーがその回動中心の支持部において多少なりとも第一の日表示車の回転を規正するに寄与するから、第一の日表示車の回転を確実に減速しうる。但し、所望ならば、日修正の際における前記第一の日表示車の回転方向に関して、前記減速レバーの回動中心が該減速レバーの突起部よりも後方に位置していてもよい。その場合、減速レバーの慣性モーメントを大きくしておくことが好ましい。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、前記速度緩和ピンが前記レバー位置規制ピンよりも径方向外側に位置する。
この場合、減速レバーの回動動作が確実に行われ易い。但し、所望ならば、前記速度緩和ピンが前記レバー位置規制ピンよりも径方向内側に位置していてもよい。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、第一の日表示車が日付の1の位を表示し、第二の日表示車が主として日付の10の位を表示するように構成されている。
この場合、大きな文字による日表示が行われ易い。但し、所望ならば、第一及び第二の日表示車を、例えば、特許文献2に記載のような種々の組合せの表示に用いてもよい。
本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、第一の日表示車が所定回転位置に達すると第一及び第二の日表示車に対して偏心した日中間車を介して第二の日表示車が回転されるように構成される。
また、本発明の日表示車過回転防止装置では、典型的には、第一及び第二の日表示車の回転が夫々のジャンパによって躍制される。
なお、この場合、第二の日表示車の過回転が確実に抑制され得るようになっているので、該第二の日表示車の回転を躍制するジャンパのバネ力を強くする必要がなく、日送りに際して余計な負荷がかかるのが避けられ得る。
本発明の時計は、上述のような日表示車過回転防止装置を備える。
次に、本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
本発明の好ましい一実施例の日表示車過回転防止装置1を備えた本発明の好ましい一実施例の時計2は、大まかには、図1から図4に示したような構造を有すると共に図8に示したような外観を有する。
図8からわかるように、時計2は、例えば、時計ケース3内で文字板4の前面側に時針5a、分針5b及び秒針5cからなる時刻表示針5を備えると共に、文字板4の日表示窓6に、「1」の位の日文字である第一日文字7及び「10」の位の日文字である第二日文字8を表示する。9は巻真71(図1等)と一体的なリューズである。
図2及び図3からわかるように、時計2は、機枠ないし支持体として地板10や輪列受17を備える。時計2では、水晶缶21を含む発振回路からのクロックパルスに従ったタイミングでコイルブロック22やステータ23を備えたモータ24が駆動されて、四番車25、三番車26を介して四番車25につながった分車27、日の裏車(図示せず)を介して分車27につながった筒車28が回転され、四番車25、分車27及び筒車28に取付けられた秒針5c、分針5b及び時針5aが回転される。19は中心パイプである。
筒車28は、筒歯車28a及び日回し中間歯車28bを一体的に備え、筒車28の回転に応じて、該日回し中間歯車部28bにつながった日回し車31が回転され、該日回し車31の日送り爪32が回転される。
日車は、第一日表示車としての第一日車40と、第二日表示車としての第二日車60とからなる。第一日車40及び第二日車60は同心で、時刻表示針5と同様に、中心軸線Cのまわりで回転可能である。
第一日車40は、図6に示したように、概ね円環状の形状を有し、外側円環状部41と、該外側円環状部41の内周側に一体的につながった内側円環状部42とを有する。第一日車40の外側円環状部41の文字板側表面43には、「1」〜「31」に相当する「1」の位の日付を表す31個の文字からなる第一日文字7が形成されている。また、第一日車40の内側円環状部42は、その内周縁42aに、日送り爪32に係合されて回転される第一日車歯部44を備える。
第一日車40は、また、外側環状部41の内周縁46に四組の第二日車送り歯45a,45b,45c,45d(総称するとき又は相互に区別しないときには符号45で表す)を間隔をおいて備える。
図1、図5及び図6に示すように、第一日車40は、更に、外側円環状部41のうち文字板側表面43とは反対側(地板側)の表面47に、複数組のレバー位置規正ピン51及び速度緩和ピン52を備える。この例では、レバー位置規正ピン51a,51b,51c,51d及び速度緩和ピン52a,52b,52c,52dの組が四組あり、各組のピン51a,52a、ピン51b,52b、ピン51c,52c及びピン51d,52dは、上記の四組の第二日車送り歯45a,45b,45c,45dに対応する。
各レバー位置規正ピン51a,51b,51c,51dは、概ね、外側円環状部41の内周縁側に位置し、速度緩和ピン52a,52b,52c,52dは、概ね、外側円環状部41の径方向の中央部に位置する。
地板10のうち文字板4側には、第一日車40を回転自在に収容する環状凹部11が形成され、該環状凹部11のうちほぼ10時の領域の底面12には、回転中心穴13及び円弧状のレバー制御溝14が形成されている。
地板10のこの環状凹部11のうちこの10時の領域には、日車減速レバー54が回動自在に配置されている。
すなわち、日車減速レバー54は、細長い板状のレバー本体55と、該レバー本体55の基端部において地板10の底面12側に突出し回転中心穴13にA1,A2方向に回動自在に嵌合された回転中心ピン56と、該レバー本体55の先端部において地板10の底面12側に突出し回転レバー制御溝14の両端部に当接する二つの極端位置D1,D2間で該回転レバー制御溝14の長手方向に沿って移動自在に該回転レバー制御溝14に係合された作動規正ピン57と、該レバー本体55の先端部において第一日車40に対面する側に突出した度当りピン58と、該レバー本体55の基端部において第一日車40に対面する側に突出した浮上がり防止ピン59とを有する。
従って、日車減速レバー54は、回転中心穴13及び回転中心ピン56の中心軸線Aを中心として、A1,A2方向に回動可能である。日車減速レバー54の作動規正ピン57がレバー制御溝14内でその径方向外側端部に当接する極端位置D2以外にある場合、即ち、日車減速レバー54の作動規正ピン57がレバー制御溝14内でその径方向外側端部に当接する極端位置D2よりも径方向内側から作動規正ピン57がレバー制御溝14の径方向内側端部に当接する極端位置D1との間にある場合、第一日車40が、中心軸線CのまわりでC1方向に回動されると、該第一日車40のレバー位置規正ピン51が日車減速レバー54の度当りピン58にぶつかって、多少減速されると共に、日車減速レバー54をA2方向に回動させる。
また、日車減速レバー54は、該日車減速レバー54の作動規正ピン57がA2方向に回動した極端位置D2又はその近傍にある場合、第一日車40が中心軸線CのまわりでC1方向に回動されると、該第一日車40の速度緩和ピン52が日車減速レバー54の度当りピン58にぶつかって、減速されると共に、日車減速レバー54をA1方向に回動させる。
第二日車60は、その部品平面図を示す図7に加えて断面が見える図2からわかるように、円板状の本体部61と、該本体部61の外周部において0から3までの「10」の位の日文字である第二日文字8を表すべく、放射状に突出した12個の突出部62a,62b,62c,62d,・・・(相互に区別しないとき又は総称するときは符号62で表す)を備える。第二日車60は、また、その中央部に、地板10に向かって軸方向に突出し外周縁に第二日車駆動歯63を備える第二日車駆動歯車部64と、その中央部に地板10に向かって更に軸方向に突出し外周縁に第二日車躍制歯65を備える第二日車躍制歯車部66とを有する。
第一日車40の第二日車送り歯45と第二日車60の第二日車駆動歯63との間には、日中間車34が配置され、第一日車40が回転して所定の回転位置に達すると、第一日車40の第二日車送り歯45が日中間車34の爪部ないし歯部に係合して、該日中間車34を回す。この日中間車34の回転に応じて、これに噛合した第二日車駆動歯63(又は第二日車駆動歯車部64)が回転されて該第二日車駆動歯63(又は第二日車駆動歯車部64)と一体的な第二日車60が回転される。
なお、時計2は、更に、第一日車40の第一日車歯部44に係合されて該第一日車40の回転を躍制する第一日ジャンパ48を備えると共に、第二日車60の第二日車躍制歯65に係合されて該第二日車60の回転を躍制する第二日ジャンパ67を備える。
時計2では、巻真71に第一カレンダ修正車72が嵌合され、該巻真71がF1方向に引出されて日修正位置に設定された状態で、その中心軸線Gのまわりで回転されると、該回転に応じて第一カレンダ修正車72が回転される。第一カレンダ修正車72には、第二カレンダ修正車73が噛合し、該第二カレンダ修正車73には日修正車74が噛合している。なお、図4において、76はつづみ車、77は小鉄車、78は日車押さえである。
時計2では、巻真71が日修正位置に引出された状態で回転されると、第一カレンダ修正車72及び第二カレンダ修正車73の回転に応じて、日修正車74が揺動されて、第一日車40の第一日車歯部44に噛合して、第一日車40を回転させることにより、日修正が行われる。
次に、以上の如く構成された時計2の日修正動作を、「28日」から「30日」に修正する場合を例にとって、図1〜図8に加えて、図9〜図14に基づいて、順を追って詳細に説明する。
日修正を行う場合、図1及び図4に示したように、巻真71を日修正段(位置)までF1方向に引出しておいて、巻真71を回すことにより、第一および第二カレンダ修正車72,73を介して日修正車74をまわす。これにより、日修正車74が揺動して該日修正車74の歯部が第一日車40の第一日車歯部44に噛合し、日修正車74の回転に応じて、第一日車40を中心軸線Cのまわりで、C1方向に回動させる。
日修正のある時点で、図9に示したように、文字板4の日表示窓6から見える日付が「28」日であるとする。
この状態では、第一日車40のレバー位置規正ピン51及び速度緩和ピン52のいずれも日車減速レバー54の度当りピン58に当っていないので、図9に示したように、日車減速レバー54は、その作動規正ピン57がレバー制御溝14の両端部に当接する両極端位置D1,D2間の任意の位置を採る。
この図9の「28」日の状態から巻真71の回転により日修正車74により第一日車40がC1方向に回動される場合、「28」日から「29」日に日替わりが生じようとする時点では、図10に示したように、第一日ジャンパ48が第一日車歯部44に対してジャンプ動作に入る。一方、この時点では、第一日車40の第二日車送り歯45は日中間車34に係合していないので、日中間車34も第二日車60の回転されない。従って、第二日車60と一体的な第二日車躍制歯65に係合した第二日ジャンパ67の躍制爪部は第二日車躍制歯65を規正した状態に保たれている。
一方、この「28」日から「29」日に日替わりが生じようとする時点において、第一日車40のレバー位置規正ピン51が第一日車40のC1方向回転に伴い日車減速レバー54の度当りピン58に当る。なお、日車減速レバー54の度当りピン58がレバー制御溝14の半径方向外側端部に当接するA2方向極端位置D2にある場合には、レバー位置規正ピン51は度当りピン58に実際上触れないけれども、そのような状態は、少ないかむしろまれで、通常は、レバー位置規正ピン51がレバー制御溝14のいずれか一方の端部に触れる位置D1,D2以外の回動位置にある日車減速レバー54に対して、第一日車40のレバー位置規正ピン51がぶつかる。ここで、レバー位置規正ピン51は、必ず度当りピン58よりも径方向内側に位置し且つ図10に示したように斜めに傾斜した当接面を有するので、該レバー位置規正ピン51にぶつかった度当りピン58は、図10において矢印H2で示したように、径方向外向きにA2方向に揺動される。
なお、ここで、第一日車40が巻真71の回転により急激に比較的高速にC1方向に回転された場合、第一日車40のC1方向回転は、多くの場合、多少なりとも減速される。
第一日車40がC1方向に回転されて日表示窓6の表示が「29」日になると、図11に示したように、第一日ジャンパ48が第一日車40の第二日車送り歯45,45間に多少なりとも係合する。
この状態では、日車減速レバー54はその度当りピン58が第一日車40のレバー位置規正ピン51から逃げるようにA2方向に回動されているので、レバー位置規正ピン51が、A2方向に逃げた度当りピン58の横を通るように、第一日車40がC1方向に回転され得る。
一方、「29」日になると、第一日車40の第二日車送り歯45が、日中間車34の爪ないし歯に当接する。
すなわち、第一日車40が巻真71の回転により急激に比較的高速にC1方向に回転された場合、日車減速レバー54をA2方向に回動させることにより、レバー位置規正ピン51が度当りピン58の横を通って、第一日車40がC1方向に回転される。
図12に示すように、第一日車40が更にC1方向に回転されると、日表示窓6の表示が「29」からズレ始める。このとき、第一日ジャンパ48が第一日車歯部44に対してジャンプ動作に入り始める。また、今度は、日表示が「29」日から「30」日に変るべきときであり、第一日車40のC1方向回転に伴い該第一日車40の第二日車送り歯45が日中間車34を回転させ、第二日車駆動歯63の第二日車駆動歯車部64及びこれと一体的な第二日車躍制歯車部66を回転させるので、第二日車躍制歯65に係合していた第二日ジャンパ67もジャンパ動作に入り始める。
一方、第一日車40のC1方向回動に伴い、度当りピン58の横を通り過ぎたレバー位置規正ピン51に近接し且つ該ピン51よりも少し後方で径方向外側に位置する速度緩和ピン52が、度当りピン58の径方向外側の周壁部に、不可避的に当る。従って、速度緩和ピン52が度当りピン58に対してH1方向の力を及ぼし、日車減速レバー54をA1方向に回動させる。なお、ここで、速度緩和ピン52は正面衝突に近い(但し、必ず多少径方向外側から当るのであって正面衝突とは異なる)状態で日車減速レバー54に当ることから、第一日車40が高速で回転されていた場合、この衝突により、大きく減速される。
第一日車40が更にC1方向に回転されると、図13に示したように、一方では、第一日車40のC1方向回転に伴って第二日車送り歯45により日中間車34が回転され、第二日車駆動歯63を介して第二日車60がC2方向に回転されて、第二日文字8が日表示窓6内で大きくC2方向に移動した状態になる。このとき、第一日ジャンパ48はほぼ頂点が係合する程度にジャンプないし躍動した位置を採り、第二日ジャンパ67もほぼ頂点が係合する程度にジャンプないし躍動した位置(より厳密には、第二日ジャンパ67の頂点が第二日車躍制歯65の頂点に達する少し前(代わりに後でもよい)の位置)を採る。
一方、速度緩和ピン52によって径方向内側に偏った側面で度当りピン58に当って度当りピン58及び該ピン58がつながった日車減速レバー54をA1方向に揺動させた第一日車40は、そのC1方向回動に伴って、速度緩和ピン52が度当りピン58の横を通り過ぎる。
第一日車40が更にC1方向に回転されると、第一日ジャンパ48が躍動して次の第一日車歯部44,44間に嵌る。これに伴って、第一日車40の第二日車送り歯45が日中間車34を介して第二日車駆動歯63をC2方向に移動させ、第二日車60をC2方向に回転させるから、図14に示したように、第二日ジャンパ67の第二日車60の第二日車躍制歯部65,65間に嵌り込んで第二日車60の回転を規正する。
この状態では、図14に示したように、日表示窓6の第二日文字は「2」から完全に「3」に変り、また、第一日文字は、「9」から完全に「0」に変っている。
一方、日車減速レバー54は、丁度図9に示した「28」日と同じ状態にある。これは、28日よりも2日後に「29」から「30」への日替わりを要するのと同様に、30日よりも2地後に「31」から「01」への日替わりを要することによる。
なお、日修正に際して巻真71を急激で回すことにより第一日車40がC1方向に高速回転された場合であっても、第二日車60の回転を要するタイミング(この例では29日から30日に移り始めるとき)になると、速度緩和ピン52が日車減速レバー54の度当りピン58に当って第一日車40が大きく減速され得る。その結果、第二日車60の回転を要するタイミング(この例では、表示が30に変るとき)になると、日中間車34に対する回転駆動が抑えられ得るので、仮に、第二日ジャンパ67の躍制力が低めに抑えられていても、第二日車60が誤って二目盛以上回転(過回転)するのを、実際上確実に避け得る。
以上においては、日修正を行うべく、日修正位置に引出した巻真71を急激に回す場合について説明したけれども、通常運針の際の筒車28の回転に応じた日回し車31の回転に伴って日送り爪32が第一及び第二日車40,60を回転させる場合は、第一日車40がゆっくり回転されるので、日車減速レバー54が第一日車40の回転に対して抵抗になることなく回動され得るから、第二日ジャンパ67によって躍制された第二日車60の過回転が生じる虞れはない。
なお、レバー位置規制ピン51によって日車減速レバー54をA2方向に回動させる代わりに、例えば、図9において想像線で示したように、回転中心ピン56のまわりに偏倚ばね81を設けておいて、日車減速レバー54に対して常時A2方向の偏倚力を加えておき、第一日車40が所定回転位置に近付く前には日車減速レバー54がA2方向に回動されているようにしておいてもよい。偏倚ばね81をピン56に係合させる代わりに、レバー制御溝14内で作動規正ピン57に係合させてもよい。
本発明の好ましい一実施例の日表示車過回転防止装置を備えた本発明の好ましい一実施例の時計の平面説明図。 図1の時計の一部を示した断面説明図。 図1の時計の別の一部をて示した断面説明図。 図1の時計の日修正構造を主として示した断面説明図。 図1の時計の日表示車過回転防止装置を示した断面説明図。 図1の時計の第一日車の平面説明図。 図1の時計の第二日車の平面説明図。 図1の時計の文字板側の外観を示した平面説明図。 28日の状態における図1の時計の日修正動作の平面説明図。 28日から29日に変ろうとする状態における図1の時計の日修正動作の平面説明図。 29日の状態における図1の時計の日修正動作の平面説明図。 29日から30日に変ろうとする状態の前半の段階における図1の時計の日修正動作の平面説明図。 29日から30日に変ろうとする状態の後半の段階における図1の時計の日修正動作の平面説明図。 30日の状態における図1の時計の日修正動作の平面説明図。
符号の説明
2 時計
3 時計ケース
4 文字板
5 時刻表示針
5a 時針
5b 分針
5c 秒針
6 日表示窓
7 第一日文字
8 第二日文字
9 リューズ
10 地板
11 環状凹部
12 底面
13 回転中心穴
14 レバー制御溝
17 輪列受
19 中心パイプ
21 水晶缶
22 コイルブロック
23 ステータ
24 モータ
25 四番車
26 三番車
27 分車
28 筒車
28a 筒歯車
28b 日回し中間歯車
31 日回し車
32 日送り爪
34 日中間車
40 第一日車(第一日表示車)
41 外側円環状部
42 内側円環状部
42a 内周縁
43 文字板側表面
44 第一日車歯部
45,45a,45b,45c,45d 第二日車送り歯
46 内周縁
47 地板側表面
48 第一日ジャンパ
51,51a,51b,51c,51d レバー位置規制ピン
52,52a,52b,52c,52d 速度緩和ピン
54 日車減速レバー
55 レバー本体
56 回転中心ピン
57 作動規正ピン
58 度当りピン
59 浮上がり防止ピン
60 第二日車(第二日表示車)
61 本体部
62,62a,62b,62c,62d 突出部
63 第二日車駆動歯
64 第二日車駆動歯車部
65 第二日車躍制歯
66 第二日車躍制歯車部
67 第二日ジャンパ
71 巻真
72 第一カレンダ修正車
73 第二カレンダ修正車
74 日修正車
76 つづみ車
77 小鉄車
78 日車押さえ
81 偏倚ばね
A 中心軸線
A1,A2 回動方向
C 中心軸線
C1,C2 回転方向
D1,D2 極端位置
G 中心軸線
F1 引出方向
H1,H2 方向

Claims (9)

  1. 同心状に相対回転可能な第一及び第二の日表示車であって第一の日表示車が所定回転位置に達する毎に伝達車を介して第二の日表示車を回転させるように構成されたものと、
    第一の日表示車を回転させるべく該日表示車に係合される日表示修正指示機構と、
    第一の日表示車が日表示修正指示機構の制御下で回転されて前記所定回転位置に近付いた際に、該第一の日表示車の回転速度を低下させる減速機構とを有する日表示車過回転防止装置において、
    前記減速機構は、
    第一の日表示車と板状支持体との間において第一の回動位置と第二の回動位置との間で回動可能に配置された減速レバーであって突起部を備えたものと、
    第一の日表示車が前記所定の回転位置に近付く前に前記減速レバーを第二の回動位置に偏倚させる偏倚手段と、
    前記第一の日表示車のうち前記減速レバーに対面する側の表面に形成された速度緩和ピンであって、前記減速レバーが第二の回動位置又はこれに近接した位置にあるときに前記第一の日表示車が日表示修正指示機構により回転されると、減速レバーの突起部にぶつかって該減速レバーを前記第一の回動位置に向かって回動させるものとを有する日表示車過回転防止装置
  2. 前記偏倚手段は、前記減速レバーを前記第二の回動位置に向かって偏倚させる弾性手段からなる請求項1に記載の日表示車過回転防止装置
  3. 前記偏倚手段は、前記第一の日表示車のうち前記減速レバーに対面する側の表面に形成され、該減速レバーが前記第一の回動位置又はこれに近接した位置にあり前記第一の日表示車が日表示修正指示機構により回転されると、減速レバーの突起部にぶつかって前記減速レバーを前記第二の回動位置に向かって回動させるレバー位置規制ピンからなる請求項1に記載の日表示車過回転防止装置
  4. 日修正の際における前記第一の日表示車の回転方向に関して、前記減速レバーの回動中心が該減速レバーの突起部よりも前方に位置する請求項3に記載の日表示車過回転防止装置
  5. 前記速度緩和ピンが前記レバー位置規制ピンよりも径方向外側に位置する請求項3又は4に記載の日表示車過回転防止装置
  6. 第一の日表示車が日付の1の位を表示し、第二の日表示車が主として日付の10の位を表示するように構成されている請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の日表示車過回転防止装置
  7. 第一の日表示車が所定回転位置に達すると第一及び第二の日表示車に対して偏心した日中間車を介して第二の日表示車が回転されるように構成された請求項1から6までのいずれか一つの項に記載の日表示車過回転防止装置
  8. 第一及び第二の日表示車の回転が夫々のジャンパによって躍制されている請求項1から7までのいずれか一つの項に記載の日表示車過回転防止装置
  9. 請求項1から8までのいずれか一つの項に記載の日表示車過回転防止装置を備えた時計
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