JP5099325B2 - 弾性身体支持装置品 - Google Patents

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Description

本発明は、座椅子、椅子、腰掛け、背凭れ、脚載せ、座席、ソファー、ベッド等の身体を支えるために屋内、屋外、車内等で使用される身体支持装置品の向き合うフレームとフレームの間に弾性布帛を張設して身体を弾力的に支える腰掛け面や背凭れ面等のクッション面を構成した弾性身体支持装置品に関するものである。
向き合うフレームとフレームの間に複数枚の弾性布帛を所要の厚みの空気層を間に設けて重ねて張設した身体支持装置品は公知である(例えば、特許文献1参照)。
弾性布帛を硬質面材の上に張設する場合、体圧を受けて弾性布帛が深く沈み込んでも硬質面材に強く衝き当たることがないように、弾性布帛と硬質面材の間にクッション材を挿填した身体支持装置品も公知である(例えば、特許文献1参照)。
発泡ラバー、発泡ポリウレタン等の無数の気泡セルを囲む樹脂セル壁によって構成された樹脂発泡体、繊度30dtex以下の合成繊維を堆積した繊維積層ウェブ(例えば、特許文献2参照)、樹脂ポリマー製樹脂線条が絡み合った立体網状構造物(例えば、特許文献3参照)、表裏の経編地を連結糸で連結し、その表裏の経編地の間に連結糸が林立した空気層を形成したダブルラッシェル立体編地(例えば、特許文献4参照)は、クッション材として公知である。
特開2003−189981号公報 特許第3610405号公報(特開平09−173672) 特許第3667881号公報(特開平09−313430) 特許第3472732号公報(特開2001−089959)
弓の弦が矢筈からの集中応力を受けてV字状に撓み、そのV字状に撓んだ弦に矢筈が挟み込まれるように、弾性身体支持装置品のクッション面に張設された弾性布帛に載せて弾性布帛と共に沈み込む身体の被戴承部は、弾性布帛からの反力を受けると共に、弾性布帛に生じる窪みの周囲から挟み込まれるように圧迫される。
臀部のように窪んだ被戴承部では、その窪んだ被戴承部には弾性布帛に接しないので反力は作用せず、その窪んだ被戴承部の周囲に弾性布帛からの反力が集中し、而も、その周囲には窪んだ被戴承部に作用しない分だけ強い反力が作用する。
複数枚の弾性布帛を所要の厚みの空気層を間に設けて重ねて張設した身体支持装置品(例えば、特許文献1参照)では、体重に応じて弾性布帛から受ける反力が増減し、体重が軽ければ受ける反力が少なく、クッション面が柔らかく感じられるとしても、身体の被戴承部が触れるのは表層の弾性布帛だけであるから、複数枚の弾性布帛が重ねて張設されていても、窪んだ被戴承部では、その周囲に弾性布帛からの強い反力が集中して作用することには変りがなく、身体から伝わる体圧は弾性布帛に均等に分散され難い。
弾性布帛と硬質面材の間にクッション材を挿填した身体支持装置品(例えば、特許文献1参照)では、弾性布帛が大きく沈み込んで硬質面材に衝き当たる危険は避けられるものの、弾性布帛と硬質面材の間の空気層が薄い場合には、クッション材は衝突緩和に用をなさず、弾性布帛と硬質面材の間の空気層が厚い場合には、硬質面材に衝き当たる危険はないのでクッション材を挿填する意味がなく、硬質面材はクッション材の支持部材としての用をなすだけであり、弾性布帛には無関係の部材となる。
そこで本発明は、身体の被戴承部に押圧される弾性布帛が、弦が矢筈からの集中応力を受けてV字状に撓むようには窪むことなく、身体の被戴承部の起伏に応じて起伏変形し、身体の被戴承部からの体圧が弾性布帛に均等に分散し、弾性布帛からの反力が身体に集中して強く作用することがないようにすることを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、身体の被戴承部をフレームの間に張設された弾性布帛に載せた際に、硬質面材の上に載せたかのような衝突感を受けないようにすることにある。
本発明の第3の目的は、フレームの間に張設された弾性布帛からの集中反力や弾性布帛から受ける衝突感を緩和するために、弾性布帛の機能を損なうことなくクッション材を弾性身体支持装置品のクッション面に効果的に使用することにある。
本発明の第4の目的は、機能的に優れ、又、デザイン的にもシンプルで使用し易い弾性身体支持装置品を得ることにある。
本発明のその他の目的は、リサイクルし易い弾性身体支持装置品を得ることにある。
本発明に係る弾性身体支持装置品は、(イ) 身体支持装置品11の向き合うフレーム12aとフレーム12bの間に複数枚の弾性布帛21・22が所要の厚みの空気層23を間に挟んで重ねて張設されており、
(ロ) その最表面の表層弾性布帛21と、それに続く下層弾性布帛22の間の空気層23に、表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の間の距離G、つまり空気層23の厚みGよりも厚みHの厚いクッションパッド24が圧縮されて挿填されており、
(ハ) クッションパッド24を裁断して採取した一辺20cmの矩形の試験片の対角線上の角部に吊下用糸を縫い付け、その試験片を重量(A)を測定して水中に浸漬し、試験片内部の空気を排除して水中より引き上げ、水中より引き上げてから1分以内に吊下用糸をハンガーに引っ掛けて試験片を吊り下げ、水中より引き上げて60分経過した時点での試験片の重量(B)を測定し、その浸漬後の重量(B)と浸漬前の重量(A)の差(B−A=C)を浸漬前の重量(A)で除して示されるクッションパッドの保水率(ρ=100×C/A)が200%以下であり、
(ニ) クッションパッド24を裁断して採取した直径10cmの円形の試験片を水平なテーブル面に載置し、その試験片の上に直径10cmの円板を重ね合わせ、その試験片を50%圧縮して水平に30分間保ち、除重して水平に10分間保ち、その除重して10分間経過した時点での試験片の厚み(Q)を50%圧縮前の試験片の厚み(P)で除して示されるクッションパッドの圧縮弾性回復率(ε=100×Q/P)が90%以上であり、
(ホ) クッションパッド24を裁断して採取した直径10cmの円形の試験片に、直径10cmの円形押圧面を有する荷重測定装置のヘッドを当てて試験片を50%圧縮したときの押圧力が0.03〜0.70N/cm2 であり、
(ヘ) 張設するフレーム12aとフレーム12bの向き合う方向における表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の10%伸長時の伸長応力が15〜600N/5cmであり、
(ト) 下層弾性布帛22が表層弾性布帛21よりも強く緊張して張設されていることを第1の特徴とする。
本発明に係る弾性身体支持装置品の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(チ)
クッションパッド24が繊度100dtex以上の弾性線条25が絡み合って通気度(JIS−L−1096A法)100cc/cm2 ・sec以上の立体網状構造物を主材として構成しており、
(リ) その立体網状構造物の保水率が50%以下であり、
(ヌ) その立体網状構造物を含むクッションパッド全体24の保水率が100%以下である点にある。
本発明に係る弾性身体支持装置品の第3の特徴は、上記第1、第2の何れかの特徴に加えて、(オ) 表層弾性布帛21と下層弾性布帛22とクッションパッド24の素材がポリエステル系ポリマーである点にある。
本発明に係る弾性身体支持装置品の第4の特徴は、上記第1、第2、第3の何れかの特徴に加えて、(ワ) 弾性布帛21・22を張設するフレーム12の断面における左右両端部にフレーム12の長さ方向に続く蟻溝13a・13bが設けられており、
(カ) 表層弾性布帛21が、その端縁15を、向き合うフレーム12の外側の蟻溝13aに差し込まれて係止され、フレーム12の上面を囲撓して向き合うフレーム間12a・12bに張設されており、
(ヨ) 下層弾性布帛22は、その端縁16を向き合うフレーム12の内側の蟻溝13bに差し込まれて係止され、向き合うフレーム間12a・12bに張設されている点にある。
本発明においては、表層弾性布帛21が下層弾性布帛22に比して弛緩していても、その表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の間の空気層23に、その層厚Gよりも厚みHのクッションパッド24が圧縮されて挿填されているので、長期使用において表層弾性布帛21が更に弛緩しても、クッションパッド24からの押圧力を受けて脹れ上がるので、表層弾性布帛21に弛み皺が発生することがない。
表層弾性布帛21が下層弾性布帛22に比して弛緩しており、クッションパッド24を介して下層弾性布帛22に弾性的に押し上げられた状態にあるので、身体の被戴承部からの体圧が作用するときは、恰もクッションパッドの表皮を成すように表層弾性布帛21が窪み、更に体圧が強く作用して表層弾性布帛21が窪むと、表層弾性布帛21に生じる張力が作用して身体の被戴承部が支えられ、更に体圧が強く作用して表層弾性布帛21が窪むと、クッションパッド24を介して下層弾性布帛22に生じる張力が作用して表層弾性布帛21の沈み込み量が一定範囲に抑えられ、身体が安定に支えられる。
このように身体支持装置品11のクッション面18に身体の被戴承部を載せたとき、表層弾性布帛21からの張力が直ちに身体に伝わらず、クッションパッド24からの圧縮弾性反力が作用するので、その載せた瞬時にクッション面18から身体の被戴承部が受ける衝突感が和らぐ。
そのように身体の被戴承部を載せて生じるクッション面18から受ける反力が徐々に強く感じるので、使用開始時にクッション面18に載せて最初に受ける感触が柔らかく、長時間の使用において表層弾性布帛21と下層弾性布帛22によって二重に弾性的に支えられるので、心地のよい弾性身体支持装置品11が得られる。
体圧が強く作用して表層弾性布帛21が窪み、次いで、クッションパッド24が窪んでから下層弾性布帛22が窪んで張力が生じるようにするためには、クッションパッド24の50%圧縮時の押圧力は弱いほうがよい。
とは言え、表層弾性布帛21がクッションパッド24に押し上げられて脹れ上がり、身体の被戴承部の起伏に応じて変形するようにするためには、クッションパッド24の50%圧縮時の押圧力は強いほうがよい。
これらの点を考慮し、50%圧縮時の押圧力が0.04〜0.40N/cm2 になるように、好ましくは0.06〜0.30N/cm2 になるようにクッションパッド24を設計することが望ましい。
表層弾性布帛21が下層弾性布帛22に比して弛緩しており、圧縮されて弾性回復力を貯えたクッションパッド24からの圧縮弾性反力が表層弾性布帛21に絶えず作用しているので、起伏のある身体の被戴承部からの体圧が作用するときには、その作用しているクッションパッド24からの圧縮弾性反力によって表層弾性布帛21が身体の被戴承部の起伏に沿って変形し、身体の被戴承部からの体圧が表層弾性布帛21に分散し易くなるので、長期使用において痛みを感じさせたり褥瘡を誘発することのない弾性身体支持装置品11が得られる。
本発明において使用のクッションパッド24は、通気度が100cc/cm2 ・sec以上であり、保水率(ρ)が200%以下であることから、長時間の使用においてクッション面18から蒸れを感じることはない。
繊度100dtex以上の弾性線条25が絡み合って立体網状構造を成すクッションパッド24は、それと嵩密度や質量が同じの樹脂発泡体や繊維積層ウェブに比して比表面積が少なく、クッションパッド24の内部に大きい空隙を形成することが出来るので、その保水率を低くすることが出来、通気性がよく、蒸れ感を与えない。
そして、繊度100dtex以上の弾性線条25が絡み合って立体網状構造を成すクッションパッド24では、その構成する弾性線条25が樹脂発泡体を構成する樹脂セル壁や繊維積層ウェブを構成する繊度30dtex以下の合成繊維に比して剛直なことから、表層弾性布帛21に作用する圧縮弾性反力も強く、起伏のある身体の被戴承部からの体圧が作用するときには、その身体の被戴承部の起伏に沿って表層弾性布帛21が変形して、体圧分散型の弾性身体支持装置品11が得られる。
表層弾性布帛21と下層弾性布帛22とクッションパッド24の素材をポリエステル系ポリマーとするときは、弾性身体支持装置品11の廃棄時に素材を分別する必要がなく、リサイクルし易くなる。
本発明では、弾性布帛21・22を張設するフレーム12の左右両端に蟻溝13a・13bを設けたので、表層弾性布帛21の端縁15を向き合うフレーム12の外側の蟻溝13aに差し込んで係止し、フレーム12の上面を囲撓して向き合うフレーム間12a・12bに表層弾性布帛21を張設することが出来、下層弾性布帛22については、その端縁16を向き合うフレーム12の内側の蟻溝13bに差し込んで係止することによって向き合うフレーム間12a・12bに張設することが出来、フレームの構造がシンプルなことからデザイン的にも優れた新規な弾性身体支持装置品11が得られる。
図1は、本発明に係る椅子を図示し、弾性布帛21・22を張設するフレーム12は楕円形断面を成し、その長軸Xの左右両端に蟻溝13a・13bが設けられており、その短軸Yを中心に左右対称形の2つの半円形空洞14a・14bが長軸Yを境に上下対称に設けられている。
表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の各端縁15・16には袋状溝孔が設けられており、フレーム12の蟻溝13に差し込んだ端縁の袋状溝孔に軸材17が挿入され、その袋状溝孔が軸材17によって膨張して蟻溝内(13)に密着して内嵌し、表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の各端縁15・16をフレーム12に確り係止されている。
立体網状構造を成すクッションパッド24の弾性線条25は、ゴムやゴム弾性を有するプラスチックによって構成することが出来る。
ゴムによって立体網状構造のクッションパッド24を形成するためには、その構成する弾性線条25を未加硫ゴムによって押出成形し、それをカールさせながら堆積して加熱加硫し、立体網状構造に成形する。
その場合、未加硫状態の弾性線条25の形状を保持し易くするためには、ゴム被覆電線のように繊維糸条を芯材として未加硫ゴムによって弾性線条25を成形するとよい。
使用するゴムは、天然ゴムでも合成ゴムでもよい。
ゴム弾性プラスチックの弾性線条25によって立体網状構造のクッションパッド24を成形するためには、ゴム弾性プラスチックを加熱溶融し、押出成形機のノズルからゴム弾性プラスチックの弾性線条25を押し出しつつ、それを堆積して冷却固化するとよい。
そうすると、その堆積過程で弾性線条間を融着して所定の形状の立体網状構造のクッションパッド24が形成される。
ゴム弾性プラスチックには、ポリエーテル系エステルエラストマー、ポリトリメチレンテレフタレートエラストマー、ポリブチレンテレフタレートエラストマー、ポリプロピレンテレフタレートエラストマー、ポリ乳酸エラストマー等のポリエステル系エラストマーを用いるとよい。
クッションパッド24には、弾性線条25が絡み合った立体網状構造物の他に、樹脂発泡体や繊維積層ウェブ、ダブルラッシェル立体編地等を使用することが出来る。
その場合、樹脂発泡体や繊維積層ウェブ、ダブルラッシェル立体編地等は、ゴム弾性エラストマーを付与して圧縮弾性強度を高め、撥水剤を付与して保水率を200%以下に抑えて使用する。
因みに、厚みが35mm、縦横の寸法が200mmの平板な直方体を成し、空隙率が90%前後の樹脂発泡体(ウレタンフオーム)の保水率は500%前後であり、繊維間が熱融着した硬綿・樹脂綿と称される繊維積層ウェブの保水率は400%前後であり、繊度1500dtex前後の弾性線条25が絡み合った立体網状構造物の保水率は10%前後である。
クッションパッド24は、これらの資材を組み合わせた複層構造物であってもよいし、これらの資材をメッシュ布帛等に成る袋に裝填した物であってもよい。
従って、保水率が400%前後の繊維積層ウェブは、その厚みを5mm前後にし、弾性線条25が絡み合った立体網状構造物のカバーとしてクッションパッド24に使用することが出来る。
表裏何れか片面に凹凸のあるクッションパッド24の厚みHは、その片面の凸部の頂点から他の片面までの厚みとして測定し、表裏両面に凹凸のあるクッションパッド24の厚みHは、その片面の凸部の頂点から他の片面の凸部の頂点までの厚みとして測定する。
数種類の資材をメッシュ布帛等に成る袋に裝填したクッションパッドでは、それを裁断して一辺20cmの矩形の試験片として採取することは出来ないので、その数種類の資材をメッシュ布帛等に成る袋から一旦取り出し、その取り出されたメッシュ布帛等に成る袋を一辺20cmの矩形の袋に調製し、取り出された数種類の資材の中のクッションパッドの一辺20cmの矩形に該当する部分の資材を、その調製された一辺20cmの矩形の袋に裝填し直して試験用クッションパッドとし、その試験用クッションパッドを試験片として保水率の測定試験に用いる。
ドーナツ形や馬蹄形を成すクッションパッドのように、内側に直径5〜15cmの内接円を描くことが出来る程度の開口部をあったり、内側に隙間の多いメッシュ部がある等、形状が複雑で一辺20cmの矩形の試験片を採取することが出来ないクッションパッドでは、それを裁断することなく、そのクッションパッドそれ自体を試験片として保水率の測定試験に用いる。
本発明において、保水率の測定試験に用いる試験片のサイズを一辺20cmの矩形とするのは、本発明の対象となる身体支持装置品が、クッション面が直径30cm〜50cmの円に納まる座椅子や椅子の他に、クッション面が直径50cmの円に納まらないソファーやベッドも包含されることから、保水率の測定試験に用いる試験片のサイズを標準化するためである。
ソファーやベッドのようにクッション面が直径50cmの円に納まらない大型の身体支持装置品では、そのクッションパッドの何れかの部分から一辺20cmの矩形の試験片を採取すればよい。
本発明において、クッションパッド24の保水率は、前記の通り、一辺20cmの矩形の試験片に調製し、その対角線上の角部に吊下用糸を縫い付け、水中に浸漬し、引き上げ60分経過した時点での試験片の重量を測定して算定されるが、その場合、試験片の厚みは考慮されない。
何故なら、本発明における保水率は、クッションパッド24に使用する立体網状構造物、樹脂発泡体、繊維積層ウェブ、ダブルラッシェル立体編地等の資材の保水率ではなく、表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の間の空気層23に裝填して使用するクッションパッド24の保水率であり、そのクッションパッド24の厚みHや空気層23の厚みGは、座椅子、椅子、腰掛け、背凭れ、脚載せ、座席、ソファー、ベッド等の身体支持装置品の種類や仕様によって異なり、又、立体網状構造物、樹脂発泡体、繊維積層ウェブ、ダブルラッシェル立体編地等の資材を組み合わせてクッションパッド24を構成することが出来、その厚みHの如何に拘らず、表層弾性布帛21と下層弾性布帛22の間の空気層23に裝填して使用するクッションパッド24の保水率が200%以下であれば、その使用目的が達成されるからである。
クッションパッド24の保水率は低いほどよく、従って、保水率が20%以下で10%前後の弾性線条25が絡み合った低保水率の立体網状構造物を使用してクッションパッド24の保水率を50%以下に、好ましくは20%以下にすることが推奨される。
弾性布帛21・22には、破断伸度60%以上、15%伸長後の弾性回復率90%以上、単繊維繊度50dtex以上、10%伸長時の伸長応力0.1cN/dtex以上の弾性糸、例えば、単繊維繊度50〜3000dtexのポリエーテル系エステル弾性モノフィラメント糸を用いるとよい。
弾性布帛21・22には、弾性糸の他にポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン、ビニロン、レーヨン等の通常の非弾性繊維の紡績糸やマルチフィラメント糸を併用することが出来る。
弾性布帛21・22は、弾性糸を使用した織物、緯編地、経編地、緯糸挿入経編地、経糸挿入経編地の何れでもよく、それらは通気度(JIS−L−1096A法)50cc/cm2 ・sec以上のポーラスなメッシュ状布帛に織編成する。
本発明に係る弾性身体支持装置品の一部切截斜視図である。
符号の説明
11:身体支持装置品
12:フレーム
13:蟻溝
14:半円形空洞
15:端縁
16:端縁
17:軸材
18:クッション面
21:弾性布帛(表層弾性布帛)
22:弾性布帛(下層弾性布帛)
23:空気層
24:クッションパッド
25:弾性線条
G :表層弾性布帛と下層弾性布帛の間の距離(空気層厚み)
H :クッションパッドの厚み
X :短軸
Y :長軸

Claims (4)

  1. (イ) 身体支持装置品(11)の向き合うフレーム(12a)とフレーム(12b)の間に複数枚の弾性布帛(21・22)が所要の厚みの空気層(23)を間に挟んで重ねて張設されており、
    (ロ) その最表面の表層弾性布帛(21)と、それに続く下層弾性布帛(22)の間の空気層(23)に、表層弾性布帛(21)と下層弾性布帛(22)の間の距離(G)よりも厚み(H)の厚いクッションパッド(24)が圧縮されて挿填されており、
    (ハ) クッションパッド(24)を裁断して採取した一辺20cmの矩形の試験片の対角線上の角部に吊下用糸を縫い付け、その試験片を重量(A)を測定して水中に浸漬し、試験片内部の空気を排除して水中より引き上げ、水中より引き上げてから1分以内に吊下用糸をハンガーに引っ掛けて試験片を吊り下げ、水中より引き上げて60分経過した時点での試験片の重量(B)を測定し、その浸漬後の重量(B)と浸漬前の重量(A)の差(B−A=C)を浸漬前の重量(A)で除して示されるクッションパッドの保水率(ρ=100×C/A)が200%以下であり、
    (ニ) クッションパッド(24)を裁断して採取した直径10cmの円形の試験片を水平なテーブル面に載置し、その試験片の上に直径10cmの円板を重ね合わせ、その試験片を50%圧縮して水平に30分間保ち、除重して水平に10分間保ち、その除重して10分間経過した時点での試験片の厚み(Q)を50%圧縮前の試験片の厚み(P)で除して示されるクッションパッドの圧縮弾性回復率(ε=100×Q/P)が90%以上であり、
    (ホ) クッションパッド(24)を裁断して採取した直径10cmの円形の試験片に、直径10cmの円形押圧面を有する荷重測定装置のヘッドを当てて試験片を50%圧縮したときの押圧力が0.03〜0.70N/cm2 であり、
    (ヘ) 張設するフレーム(12a)とフレーム(12b)の向き合う方向における表層弾性布帛(21)と下層弾性布帛(22)の10%伸長時の伸長応力が15〜600N/5cmであり、
    (ト) 下層弾性布帛(22)が表層弾性布帛(21)よりも強く緊張して張設されている弾性身体支持装置品。
  2. (チ) クッションパッド(24)が繊度100dtex以上の弾性線条(25)が絡み合って通気度(JIS−L−1096A法)100cc/cm2 ・sec以上の立体網状構造物を主材として構成しており、
    (リ) その立体網状構造物の保水率が50%以下であり、
    (ヌ) その立体網状構造物を含むクッションパッド全体(24)の保水率が100%以下である前掲請求項1に記載の弾性身体支持装置品。
  3. (オ) 表層弾性布帛(21)と下層弾性布帛(22)とクッションパッド(24)の素材がポリエステル系ポリマーである前掲請求項1と2の何れかに記載の弾性身体支持装置品。
  4. (ワ) 弾性布帛(21・22)を張設するフレーム(12)の断面における左右両端部にフレーム12の長さ方向に続く蟻溝(13a・13b)が設けられており、
    (カ) 表層弾性布帛(21)が、その端縁(15)を、向き合うフレーム(12)の外側の蟻溝(13a)に差し込まれて係止され、フレーム(12)の上面を囲撓して向き合うフレーム間(12a・12b)に張設されており、
    (ヨ) 下層弾性布帛(22)は、その端縁(16)を向き合うフレーム(12)の内側の蟻溝(13b)に差し込まれて係止され、向き合うフレーム間(12a・12b)に張設されている前掲請求項1と2と3の何れかに記載の弾性身体支持装置品。
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