JP3777545B2 - パネル形クッション体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、座蒲団のように床面に置き敷きし、或いは、腰掛けの表面に載せて使用され、或いは又、クッション材として車両、船舶、航空機などの座席のフレームに組み込んで使用することも出来るパネル型クッション体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
座蒲団や車両、船舶、航空機などの座席に使用されるクッション材には、中綿と称される繊維を堆積した繊維ウェブ、樹脂綿と称される繊維間が接着された繊維ウェブ、繊維を堆積してニードルパンチングを施したニードルパンチングフェルト等の繊維集合体、ラバーフオームやウレタンフオーム等の樹脂発泡体、繊維集積材と発泡樹脂体を積層した複合積層体等が使用されている。これらの中で樹脂発泡体は、燃え易く、その難燃化が難しく、燃焼時に発生する有害ガスが問題となる。又、ニードルパンチングフェルト等の繊維集合体は、難燃化し易い面もあるが、樹脂発泡体に比して見掛け比重が重く、圧縮弾性回復力を欠き、ヘタリ易く“煎餅布団”のようになり易い。そして、複合積層体は、廃棄時に繊維と発泡樹脂に分別し難く、リサイクル・再利用し難い点で問題になる。そこで本願出願人は、伸長率200%に伸長後の弾性回復力が99%以上となる弾性糸を用いて構成された弾性布帛をフレームに張設したパネル型クッション体を開発した。このパネル型クッション体は、塑性変形(ヘタリ)し難く、軽くて持ち運び易く、難燃化の問題もなく、廃棄時には弾性布帛とフレームに容易に分別することが出来てリサイクル・再利用し易い等、従来のクッション材に比して多くの利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このパネル型クッション体では、弱く張設された弾性布帛に体重をかけるときは伸びて大きく窪み、姿勢が不安定になって疲れを感じさせ、強く緊張させて張設した弾性布帛からは反力が腿部に集中作用して痛みを感じさせるなど、そのクッション性に対する評価が、体重のかけ方や体の姿勢、体重等、人によって区々になり、その椅子や座椅子、車両座席(シート)等への品質的に安定した適用が困難に思われた。
【0004】
【発明の目的】
そこで本発明は、実用的で新規な椅子や座椅子、車両座席等の商品化に適用し得る品質的に安定したパネル型クッション体を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)に係るパネル型クッション体は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(d) 面状資材12が、弾性糸を用いて構成された弾性布帛によって構成されており、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム13に係止されていることを第1の特徴とする。
【0006】
本発明(請求項2)に係るパネル型クッション体の第2の特徴は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(e) 面状資材12が、弾性糸を用いて構成された複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………によって構成されており、(f) それら複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………が、表裏向き合った複層構造を成し、(g) それら複数枚の弾性布帛12E・12F・12G…が、それぞれその構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム13に係止されており、(h) 表裏向き合っている複数枚の各弾性布帛間12E・12F・12Gの臨界面において、接合されず互いに離間自在になっている点にある。
【0007】
本発明(請求項3)に係るパネル型クッション体の第3の特徴は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(i) 面状資材12が、非弾性糸を用いて構成された非弾性布帛12Hによって構成されている点にある。
【0008】
本発明(請求項4)に係るパネル型クッション体の第4の特徴は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(j) 面状資材12が、弾性糸を用いて構成された弾性布帛12Eと非弾性糸を用いて構成された非弾性布帛12Hによって構成されており、(k) それらの弾性布帛12Eと非弾性糸12Hが、表裏向き合った複層構造を成し、(l) その弾性布帛12Eが、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム13に係止されており、(m) 表裏向き合っている弾性布帛12Eと非弾性布帛12Hが、その間の臨界面において、接合されず互いに離間自在になっている点にある。
【0009】
本発明(請求項5)に係るパネル型クッション体は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(n) 面状資材12の弾性布帛11に向き合う対向面に起伏16が形成されていることを第5の特徴とする。
【0010】
本発明(請求項6)に係るパネル型クッション体は、(a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛11を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁21と端縁22をフレーム13に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材12を、その向き合う端縁と端縁を、弾性布帛11とは別個にフレーム13に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛11と面状資材12が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(o) 面状資材12の弾性布帛11に向き合う対向面に、その弾性布帛11に向けて貫通した開口17が設けられている点にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の特徴を、図2は本発明の第2の特徴を、図3は本発明の第3の特徴を、図4は本発明の第4の特徴を、図5は本発明の第5の特徴を、そして、図6は本発明の第6の特徴を図示する。
【0012】
弾性糸には、破断伸度が60%以上であり、伸び率30%に伸長後の弾性回復率が90%以上になるポリエーテルエステルエラストマー弾性糸、スパンデックス糸等が用いられる。好ましい弾性糸は、低融点ポリエーテルエステルエラストマーを鞘成分とし、高融点ポリエーテルエステルエラストマーを芯成分とする熱融着性と熱収縮性を兼ね備えた芯鞘複合フイラメント弾性糸である。弾性布帛11は織機や編機によって織成或いは編成される。織機による場合、弾性糸を緯糸に用いる。しかし、弾性糸を経糸と緯糸の双方に用いて縦横に伸縮性のある弾性布帛を織成することも出来、又、非弾性糸を経糸に用い、弾性糸を緯糸に用い、弾性布帛11を弾性糸(緯糸)がエンドレスベルト(無端)状に続く袋織にすることも出来る。編機による場合、非弾性糸を地糸に用い、弾性糸を挿入糸に用い、それらの弾性糸と非弾性糸を異なる給糸口から給糸し、非弾性糸(地糸)によって編地を編成し、その非弾性糸(地糸)が形成するニットループとシンカーループの間に弾性糸(挿入糸)を挿入し(狭み込み)、弾性糸(挿入糸)が編目ループを形成することなく、コース方向にエンドレスベルト状に真っ直ぐ弾性糸(挿入糸)を連続させて弾性布帛11を編成するとよい。編機には、横編機(2列針床横編機、丸編機)が使用される。非弾性糸には、破断伸度が60%未満であり、伸び率30%未満に伸長後の弾性回復率が90%未満であるナイロン、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等、通常の合成繊維フイラメント糸を用いる。好ましい非弾性糸は、ポリエーテルエステルエラストマー弾性糸と繊維素材が似かよったポリエステルフイラメント糸である。
【0013】
面状資材12を1枚又は複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………によって構成したパネル型クッション体では、その上に体重がかかると、先ず、表面層の弾性布帛11(以下、第1弾性布帛と言う。)が伸長して窪む。その窪みの深さがある程度に達すると、表面層に向き合う裏面層の表側の弾性布帛12E(以下、第2弾性布帛と言う。)に第1弾性布帛11が触れ、第1弾性布帛11と共に第2弾性布帛12Eも伸長して窪む。このように第1弾性布帛11が最初に伸長し、次いで第2弾性布帛12E、その第2弾性布帛12Eに向き合う裏面層の次の弾性布帛12F(以下、第3弾性布帛と言う。)、その第3弾性布帛12Fに向き合う裏面層の次の弾性布帛12G(以下、第4弾性布帛と言う。)と、伸長して窪む第1弾性布帛11の深さに応じて面状資材12を構成している複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………が次々と伸長して窪む。
【0014】
その伸長して窪むとき次々と発生する第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 、第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 、第3弾性布帛12Fからの弾性回復力K3 、第4弾性布帛12Gからの弾性回復力K4 ………を合計した弾性回復力K(=K1 +K2 +K3 +K4 +………)が、パネル型クッション体に作用する体重Wに達した時点で第1弾性布帛11の窪みが止まり、パネル型クッション体がそれ以上に窪まない安定状態を維持することになる。従って、体重が軽い人が腰を降ろせば第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 だけで安定状態に達することもあり、他の人では第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 によって安定状態に保たれ、別の他の人では第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 と第3弾性布帛12Fからの弾性回復力K3 によって安定状態に保たれる。
【0015】
その複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の中の最下層の弾性布帛が伸長して窪み始めるときの第1弾性布帛11の窪みの深さεを一定量に設定し、パネル型クッション体に作用することが予定される体重の最大量WMAX を弾性回復力の合計量K(=K1 +K2 +K3 +K4 +………)が上回るように、第1弾性布帛11と面状資材の各弾性布帛12E・12F・12G………の弾性回復力と、面状資材12を構成する弾性布帛12E・12F・12G………の枚数を設定すれば、体重の異なる何れの人が腰を降ろしても一定の深さεまで窪んで弾性的に安定状態に保たれるパネル型クッション体が得られることになる。
【0016】
表面層や裏面層を構成する第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の間の隙間(間隔)の有無は必ずしも問題にならない。何故なら、第2弾性布帛12E、第3弾性布帛12F、第4弾性布帛12G………を弛ませてフレーム13に張設し、その弛み量を第2弾性布帛12E、第3弾性布帛12F、第4弾性布帛12G………の順に順次大きく(多く)しておくと、それらの弛み分は第1弾性布帛11に生じる窪みの深さεに応じて伸ばされ、その第1弾性布帛11の窪みの深さεに応じて第2弾性布帛12E、第3弾性布帛12F、第4弾性布帛12G………が、順次伸長されて緊張状態になるからである。
【0017】
表面層や裏面層を構成する第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の弾性回復力の強弱や、その強弱に応じた配置(積層)の順序は必ずしも問題とされない。何故なら、体重Wは、それらの弾性回復力を合計した合力によって支えられるからである。しかし、第1弾性布帛11の窪みが緩やかに深まり、腰を降ろして受けるパネル型クッション体からの反力を和らげるためには、第1弾性布帛11から第2弾性布帛12E、第3弾性布帛12F、第4弾性布帛12G………の順に順次強く緊張させてフレーム13に張設する。
【0018】
即ち、第2弾性布帛12Eは、フレーム13に張り渡されてパネル型クッション体の表面を構成する第1弾性布帛11よりも強く緊張させ、その伸長されてフレーム13に取り付けられた状態における第2弾性布帛12Eを破断するまで引っ張った時のフレーム13に取り付けられていた状態からの伸び率が、フレーム13に張り渡されている第1弾性布帛11を破断するまで引っ張った時のフレーム13に張り渡されていた状態からの伸び率よりも小さくなるようにする。第3弾性布帛12Fや第4弾性布帛12G………も同様に、破断するまで引っ張った時のフレーム13に張り渡されていた状態での伸び率が、それぞれ第2弾性布帛12Eや第3弾性布帛12Fの伸び率よりも小さくする。このようにフレーム13に張設された第1弾性布帛11や第2、第3、第4弾性布帛12E・12F・12G………の弾性回復力の強弱は、フレーム13に張設された状態においてどの程度の伸び率をもって緊張されているか、或いは、どの程度弛ませてフレーム13に張設されているかによって決まるので、フレーム13に張設される前の生機の状態の第1弾性布帛11や第2、第3、第4弾性布帛12E・12F・12G………は、弾性的に同質のものであっても異質のものであってもよい。
【0019】
体重が作用したとき、第1弾性布帛11が大きく窪まないようにするには、第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の間の隙間(間隔)をなくし、表裏向き合っている臨界面において互いに離間自在な密着状態にするとよい。複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………に成る面状資材12の最下層に体重が作用することは殆どないので、その最下層は弾性を有しない資材で構成してもよい。第1弾性布帛11と面状資材12の間に、第1弾性布帛11に生じる窪みの深さεに応じた一定の厚みの空隙層14を設ける場合、面状資材12には非弾性糸を用いて構成された非弾性布帛12Hを使用することが出来る。そのように非弾性布帛12Hを使用すると、勢いよく体重が作用しても、第1弾性布帛11が深く窪むことはなく、体重が可撓な非弾性布帛12Hで支えられるので、強い反力をパネル型クッション体から受けることはない。非弾性布帛12Hには、梱包資材として使用されているような強い布帛の他にハンモックのようなネットを使用することも出来る。
【0020】
第1弾性布帛11と面状資材12の間に、第1弾性布帛11に生じる窪みの深さεに応じた一定の厚みの空隙層14を設ける場合、面状資材12には、非弾性布帛12Hや軟質プラスチック等の可撓性シートの他に、硬質プラスチック板や金属板、木材等のように硬い材料を使用することが出来る。しかし、そのように硬質の面状資材12では、パネル型クッション体の用途に応じ、その使用上当たる身体の部位の体形に応じた起伏16を面状資材12の第1弾性布帛11に向き合う対向面に形成するか、又は、第1弾性布帛11に向けて貫通した開口17を設ける。そのように体形に合わせた起伏16や開口17を付けておくと、第1弾性布帛11が体形に合わせて無理なく変形し、第1弾性布帛11に当たる身体の部位全体に反力が均等に作用し、第1弾性布帛11が身体にフィットして座り心地よく、椅子や座席に適したパネル型クッション体が得られる。硬質の面状資材12は、体重が作用して生じる第1弾性布帛11の窪みの深さを一定の限度で抑えるものであるから、第1弾性布帛11と面状資材12の空隙層14の厚みは1〜5cmにすればよい。
開口17には、弾性布帛やネットその他の非弾性布帛を張り渡すとよい。そのように開口15を設けると、体形に応じて第1弾性布帛11が変形し易くなり、仮に、その開口15において第1弾性布帛11が大きく窪んで変形しても、第1弾性布帛11が開口17の周縁に支えられて格別大きく変形することはなく、その開口17に向けて作用する体重が、その周縁に囲まれる第1弾性布帛全体に分散されるので、身体の角張った部位にパネル型クッション体からの反力が集中作用して痛みを感じるような不具合は生じない。
【0021】
第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………は、その縦方向か横方向の何れか一方に弾性糸が使用されたものであればよい。第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………は、弾性糸が縦方向と横方向の双方に使用されたものであってもよい。そのように縦方向と横方向の双方に弾性糸が使用された弾性布帛(11・12E・12F・12G………)では、全周縁がフレームに係止される。フレーム13は、その弾性糸の長さ方向において向き合う一対の支桿23・23を有するものとする。弾性糸が第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の縦方向か横方向の何れか一方にだけ使用されている場合、それらの弾性布帛(11・12E・12F・12G………)は、その使用されている弾性糸の長さ方向を必ずしも縦方向か横方向の何れか一方に揃えてフレーム13に張り渡す必要はなく、それらの弾性糸の長さ方向を変えてフレーム13に張り渡すことも出来る。フレーム13は、パイプ、丸棒、角棒、細幅平板等の細長い桿材を継ぎ合わされたラーメン構造やトラスト構造を成すもの、或いは、プラスチック射出成形や金属板のプレス加工等によって構成されてシエル構造を成すものであってもよい。硬質プラスチック板や金属板、木材等のように硬い材料で面状資材12を構成する場合、フレーム13は、その硬質の面状資材12と一体成形することも出来る。
【0022】
弾性糸の引張強度、伸度、破断強度等の物性品質は、その繊維素材、織度(太さ)、混織・合撚方法、芯鞘複合断面構造等の仕様によって異なる。そして、弾性布帛の引張強度、伸度、破断強度等の物性品質も、弾性糸の仕様、弾性糸の使用密度(経糸密度、緯糸密度、ウエール密度、コース密度)、弾性糸の使用量、樹脂コート仕上や熱処理仕上の有無、非弾性糸と弾性糸との混用方法、織組織や編組織における弾性糸の曲折形状・構造、非弾性シート(布帛)との貼合の有無等の仕様によって異なる。そして、弾性布帛11・12E・12F・12G………は、フレームに取り付けるための仕立て方や、フレームへの取り付け方によって、フレームへの張設状態において破断するまで引っ張った時の伸び率が異なり、フレームへの張設状態において伸長して生じる弾性回復力(K1 ・K2 ・K3 ・K4 ……)も異なり、そのクッション性も微妙に変化し、品質の安定したパネル型クッション体が得難い面がある。
【0023】
これらの点を考慮して、第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の各弾性布帛12E・12F・12G………は、それぞれ、表布18と裏布19が端縁21・22で連続した袋状二重構造を成すものとして、織機か編機によって形成(織編)する。織機によって弾性布帛を形成する場合、弾性糸を緯糸に用い、弾性糸(緯糸)がエンドレスベルト(無端)状に続く袋織にする。編機によって弾性布帛を形成する場合、編機には横編機(2列針床横編機、丸編機)を使用し、弾性糸を挿入糸に用い、地糸が形成するニットループとシンカーループの間に弾性糸(挿入糸)を挿入し(狭み込み)、弾性糸(挿入糸)が編目ループを形成することなく、コース方向にエンドレスベルト状に真っ直ぐ連続させて第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の各弾性布帛12E・12F・12G………を編成する。そのように形成された第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の各弾性布帛12E・12F・12G………は、それぞれ、図10に図示する如く、その表布18と裏布19の間の空洞20に一対の支桿23・23を差し込んでフレーム13に係止する。その空洞20は、端縁21・22を係止する支桿23と支桿23の間で表布18と裏布19を一体化し、その一体化された部分によって左右に2分割されたものでもよい。その場合、図11に図示する如く、表布21と裏布22が支桿23と支桿23の間で一体化した緻密な平布24を形成し、端縁21・22において支桿23を差し込むことの出来るトンネル状溝孔25を形成する。そうすると、第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の各弾性布帛12E・12F・12G………を、それぞれ、設定された伸び率をもってフレーム13に取り付けることが出来、品質の安定したパネル型クッション体が得られる。
【0024】
更に好ましくは、弾性糸には、低融点ポリエーテルエステルエラストマーを鞘成分とし、高融点ポリエーテルエステルエラストマーを芯成分とする熱融着性と熱収縮性を兼ね備えた芯鞘複合フイラメント弾性糸である。弾性布帛に非弾性糸を併用するときは、非弾性糸には、ポリエーテルエステルエラストマー弾性糸と繊維素材が似かよったポリエステルフイラメント糸を使用する。そうすると、第1弾性布帛11や第2、第3、第4………の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………を格別伸長させることなくフレーム13に取り付け、その後に加熱して弾性糸を熱融着させると共に熱収縮性させ、そのとき顕現する所定の収縮率をもって弾性布帛を緊張状態にすることが出来、品質の安定したパネル型クッション体が得られる。
【0025】
第1弾性布帛11と面状部材12の間にはクッション材15を挟み込むことが出来る(図8参照)。そのクッション材15には、硬質の面状部材12に付設した起伏16と同様に起伏を付け、或いは、そのクッション材15のクッション性を部分的に変えておくとよい。クッション材15には、中綿と称される繊維を堆積した繊維ウェブ、樹脂綿と称される繊維間が接着された繊維ウェブ、繊維を堆積してニードルパンチングを施したニードルパンチングフェルト等の繊維集合体、ラバーフオームやウレタンフオーム等の樹脂発泡体、繊維集積材と発泡樹脂体を積層した複合積層体、通常ダブルラッシェル経編機によって二重に編成される表布と裏布の間を連結糸で連結し、その連結糸に支えられる内部空隙層を形成した立体編地が使用される。
【0026】
パネル型クッション体は、その使用される椅子や車両座席、背凭れ、座椅子、ヘッドレスト、ベット等の商品として体裁を整えるために、その表面を布帛や皮革等の化粧材で表面を被覆することが出来る。その表面の化粧材と弾性布帛の間には、パネル型クッション体に保温性や断熱性を付与し、或いは、パネル型クッション体のクッション性を高めるために、比較的に薄い繊維集合体、樹脂発泡体、繊維集積体と発泡樹脂体との複合積層体等の填料を狭み込むことが出来、全体として凸凹・起伏のあるパネル型クッション体に仕上げる。
【0027】
【実施例】
図7は本発明の第1実施例を図示し、フレーム13は、第1弾性布帛11と面状部材12を係止する4本の支桿23と、それらの支桿23を連結する2本の連結材26で構成されている。第1弾性布帛11は織成されており、その左右の端縁21・22には、支桿23を差し込むトンネル状溝孔(25)が形成されている。面状部材12は、第1弾性布帛11と同じ弾性布帛(第2弾性布帛)によって構成されている。第2弾性布帛12には、第1弾性布帛11と同様に、支桿23を差し込むトンネル状溝孔(25)が左右の端縁に沿って形成されている。支桿23にはパイプが使用されている。連結材26は、金属丸棒の両端部を同じ方向に折り曲げ、その突き出た突出端部27を更に同じ方向に折り曲げると共に、その突出端部27の2つの折曲角と折曲角の中間部分に、先端の第1先端部31に平行に第2先端部32を突設して構成され、その両端の突出端部27・27はF形状になっている。
【0028】
パネル型クッション体は、第1弾性布帛11と第2弾性布帛12の各溝孔(25)に支桿23を差し込み、その第1弾性布帛11の溝孔(25)から突き出た先端28に連結材の第1先端部31を嵌め合わせ、第2弾性布帛12の溝孔(25)から突き出た先端28に連結材の第2先端部32を嵌め合わせて構成されている。第1弾性布帛11の向き合う端縁21から端縁22までの幅Mは、連結材の両端の突出端部27と突出端部27の間の距離Lよりも狭く、第2弾性布帛12の向き合う端縁21から端縁22までの幅Nは更に狭くなっている。このため、フレーム13に張り渡された状態において、第2弾性布帛12は第1弾性布帛11よりも大きく伸長されて強く緊張しており、第2弾性布帛12の端縁21と端縁22が向かい合う方向における破断伸度は、その大きく伸長されている分(M−N)だけ、弾性布帛11の端縁21と端縁22が向かい合う方向における破断伸度よりも少なく設定されている。
【0029】
図8は第2実施例を図示し、フレーム13は面状部材を構成する非弾性布帛12の全周縁を係止するパイプによって枠形に組み立てられ、その四隅にパイプによる支柱29を立てたフレーム本体と、金属丸棒の両端を同じ方向に折り曲げたコ字形の2本の支桿23・23で構成されている。第1弾性布帛11は袋状に織成されており、その空洞(20)に差し込んだ2本の支桿23・23の折れ曲がって突き出た突出端28を支柱29に嵌め合わせてパネル型クッション体が構成される。表布(18)と裏布(19)が重なって袋状になった弾性布帛11の向かい合う端縁21から端縁22までの幅Mは、フレーム13の支柱29と支柱29の間隔Lより狭くなっており、フレーム13に張り渡した状態において、弾性布帛11は支桿23・23によって緊張されている。弾性布帛11と非弾性布帛(面状部材)12の間には、繊維間が接着された厚手の不織布15(樹脂綿)が挿填されている。
【0030】
図9は本発明の第3実施例を図示し、フレーム13は、プラスチック射出成形により、腰掛け部の面状部材12Aと背凭れ部の面状部材12Bの各端縁を側面材30で連結して一体的に形成されている。腰掛け部12Aには左右対称に開口17・17が設けられ、背凭れ部12Bの腰掛け部から続く部分は広い開口17になっている。腰掛け部12Aの中央部16は隆起しており、その中央部16から端縁33・33に至る部分は盆地のようになだらかに窪んだ窪みになっている。腰掛け部12Aと背凭れ部12Bに張り渡される各第1弾性布帛11の端縁21・22にはトンネル状溝孔(25)が形成されており、そこに差し込んだ支桿23の両端を腰掛け部12Aと背凭れ部12Bの各端縁33にビス止め固定してパネル型クッション体が構成される。
【0031】
【発明の効果】
本発明(請求項1)によると、重い体重が作用して第1弾性布帛11が大きく窪むとしても、第1弾性布帛11が第2弾性布帛12Eに触れると、第1弾性布帛11から作用する弾性回復力K1 の他に第2弾性布帛12Eからも弾性回復力K2 が作用するので、極端に窪んで座り心地を損なうことがない。
そして、弾性布帛は、ゴムシートと異なり、無数の弾性糸や無数の弾性繊維が織組織や編組織に従って規則的に配列された一種の繊維集合体であり、それに作用する体重は無数の各弾性糸に細かく分散され、そのとき各弾性糸が異なる弾性挙動を示し、その体重に対する弾性布帛の弾性回復力は無数の各弾性糸・無数の弾性繊維の弾性回復力の総和として生じるので、程よいクッション性をもって身体を支えることになる。そして、パネル型クッション体が、第1弾性布帛11と第2弾性布帛12と言う薄くて軽く、容易に分解することの出来る2枚のシートを主材として構成されるので、車両や船舶や航空機の座席の軽量化の要求に応えることが出来る。
【0032】
本発明(請求項2)によると、第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と、第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 と、第3弾性布帛12Fからの弾性回復力K3 と、第4弾性布帛12Gからの弾性回復力K4 ………との総和としての弾性回復力K(=K1 +K2 +K3 +K4 +………)によって身体を支えられ、軽い人では第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 だけで支えられ、他の人では第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 との総和によって支えられ、又、別の他の人では第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 と第3弾性布帛12Fからの弾性回復力K3 との総和によって支えられると言うように、体重の如何によらず、又、体重のかかり具合にもよらず、常に第1弾性布帛11が一定の深さまで窪んだ状態において身体が支えられる品質の安定したパネル型クッション体が得られる。
【0033】
そして、弾性回復力Kが、第1弾性布帛11からの弾性回復力K1 と、第2弾性布帛12Eからの弾性回復力K2 と、第3弾性布帛12Fからの弾性回復力K3 と、第4弾性布帛12Gからの弾性回復力K4 ………との総和(K1 +K2 +K3 +K4 +………)として設定されるので、所要の弾性回復力が生じるようにするためにフレームに張設する際に、弾性布帛の張り具合を格別加減する必要はなく、重ね合わせる面状部材の複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の数によってパネル型クッション体のクッション性を加減することが出来るので、品質の安定したパネル型クッション体を効率的に組み立てることが出来る。
【0034】
本発明(請求項3と請求項4)によると、体重が強く作用する場合でも、非弾性布帛12Hに当たって第1弾性布帛11に出来る窪みが一定の深さで止まり、その止める非弾性布帛12Hが可撓性のある布帛なので、その非弾性布帛12Hから痛みを伴う反力として受けることもなくなる。
【0035】
本発明(請求項5)によると、面状部材12が、硬い硬質プラスチック板や金属板、木材等の硬い材料に成るものでも、第1弾性布帛11が面状部材12に圧着され、体形に合った起伏16に合わせて変形し、第1弾性布帛11に当たる身体の部位全体に第1弾性布帛11からの弾性回復力が均等に作用し、第1弾性布帛11が身体にフィットして心地よいクッション性が感じられるようになる。
【0036】
本発明(請求項6)によると、第1弾性布帛11が面状部材12に圧着されると、開口17に向けて作用する体重が、その周縁に囲まれる第1弾性布帛全体に分散され、その開口17に当たる身体の部位では、硬い面状部材12から解放され、硬い面状部材12からの反力が作用せず、第1弾性布帛11からの弾性回復力だけが作用し、又、第1弾性布帛11に生じる窪みの深さが面状部材12によって一定範囲に抑えられ、安定した姿勢に保たれるので、面状部材12からの反力を受けて痛みや疲れを感じることがなく、体重をかけてパネル型クッション体を長時間使用することが出来る。
【0037】
このように本発明によると、品質(クッション性)が安定しており、使用して疲れや痛みを感じず、身体にフィットして心地よく、車両座席に使用するときは軽くて車両の軽量化にもなり、第1弾性布帛11と面状部材12とフレーム13に容易に分解することができるので、廃棄時にはリサイクル・再利用し易い等の点で実用価値が高く、面状部材12に使用される複数枚の弾性布帛12E・12F・12G………の枚数や組み合わせ形によってクッション性を的確に調整することが出来、品質の安定したパネル型クッション体を効率的に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図2】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図3】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図4】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図5】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図6】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図7】本発明に係るパネル形クッション体の組立斜視図であり、一部を円で囲んで拡大して図示している。
【図8】本発明に係るパネル形クッション体の組立斜視図である。
【図9】本発明に係るパネル形クッション体の組立斜視図である。
【図10】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【図11】本発明に係るパネル形クッション体の断面正面図である。
【符号の説明】
11 弾性布帛(第1弾性布帛)
12 面状部材(第2弾性布帛・第3弾性布帛・第4弾性布帛・非弾性布帛)
13 フレーム
14 空隙層
15 クッション材(不織布)
16 起伏
17 開口
18 表布
19 裏布
20 空洞
21・22 端縁
23 支桿
24 平布
25 トンネル状溝孔
26 連結材
27 突出端部
28 支桿の先端
29 支柱
30 側面材
31 第1先端部
32 第2先端部
33 端縁
Claims (6)
- (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(d) 面状資材(12)が、弾性糸を用いて構成された弾性布帛によって構成されており、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム(13)に係止されているパネル型クッション体。
- (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(e) 面状資材(12)が、弾性糸を用いて構成された複数枚の弾性布帛(12E・12F・12G………)によって構成されており、(f) それら複数枚の弾性布帛(12E・12F・12G………)が、表裏向き合った複層構造を成し、(g)
それら複数枚の弾性布帛(12E・12F・12G………)が、それぞれその構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム(13)に係止されており、(h) 表裏向き合っている複数枚の各弾性布帛間(12E・12F・12G)の臨界面において、接合されず互いに離間自在になっているパネル型クッション体。 - (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(i) 面状資材(12)が、非弾性糸を用いて構成された非弾性布帛(12H)によって構成されているパネル型クッション体。
- (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(j) 面状資材(12)が、弾性糸を用いて構成された弾性布帛(12E)と非弾性糸を用いて構成された非弾性布帛(12H)によって構成されており、(k) それらの弾性布帛(12E)と非弾性糸(12H)が、表裏向き合った複層構造を成し、(l) その弾性布帛(12E)が、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁と端縁がフレーム(13)に係止されており、(m) 表裏向き合っている弾性布帛(12E)と非弾性布帛(12H)が、その間の臨界面において、接合されず互いに離間自在になっているパネル型クッション体。
- (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(n) 面状資材(12)の弾性布帛(11)に向き合う対向面に起伏(16)が形成されているパネル型クッション体。
- (a) 弾性糸を用いて構成された弾性布帛(11)を、その構成する弾性糸の長さ方向において向き合う端縁(21)と端縁(22)をフレーム(13)に係止して張り渡して構成される表面層と、(b) 面状資材(12)を、その向き合う端縁と端縁を、前記弾性布帛(11)とは別個にフレーム(13)に係止して張り渡して構成される裏面層が、表裏向き合った2層構造を成し、(c) 弾性布帛(11)と面状資材(12)が、表裏向き合っている臨界面において、接合されておらず互いに離間自在になっており、(o) 面状資材(12)の弾性布帛(11)に向き合う対向面に、その弾性布帛(11)に向けて貫通した開口(17)が設けられているパネル型クッション体。
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