JP5099091B2 - 補強シート付き電解質膜−触媒層積層体及びそれを具備する固体高分子形燃料電池 - Google Patents

補強シート付き電解質膜−触媒層積層体及びそれを具備する固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体及びそれを具備する固体高分子形燃料電池に関するものである。
燃料電池は、電解質の両面に電極が配置され、水素と酸素の電気化学反応により発電する電池であり、発電時に発生するのは水のみである。このように、燃料電池は従来の内燃機関と異なり、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないために次世代のクリーンエネルギーシステムとして普及が見込まれている。その中でも特に固体高分子形燃料電池は、作動温度が低く、電解質の抵抗が少ないことに加え、活性の高い触媒を用いるため小型でも高出力を得ることができ、家庭用コージェネレーションシステム等として早期の実用化が見込まれている。
この固体高分子形燃料電池は、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用い、当該電解質膜の両面に触媒層及びガス拡散層を順に積層している。そして、この触媒層及びガス拡散層からなる電極の周囲を囲むようにガスケットを配置し、さらにこれをセパレータで挟んだ構造を有している。また、ガスケットは位置精度の観点から電極の一回り外側を囲むように設置されているため、ガスケットと電極との間には隙間が形成されており、この隙間部分に対応する電解質膜は、電極またはガスケットのどちらにも押さえられていない状態となっている。ここで、上記固体高分子形燃料電池の発電及び非発電を繰り返すと、電解質膜は、湿潤状態と乾燥状態とを繰り返すが、この上記隙間部分に対応する電解質膜は、電極またはガスケットで押さえられていないため、膨張と収縮が繰り返される(非特許文献1参照)。この結果、電解質膜が疲労してしまい、長時間使用すると、電解質膜が破損してしまう問題を有している。
この問題を解消するため、例えば特許文献1に開示された固体高分子形燃料電池は、電極とガスケットとの間の隙間に補強膜をさらに設けている。この補強膜は、ガスケットと同様に中央部に開口部を有する枠状に形成されており、前記補強膜の外周縁部がガスケットと電解質膜との間に挟まれており、前記補強膜の内周縁部は、セパレータとガス拡散層との間に挟まれている。このように、特許文献1の固体高分子形燃料電池は、補強膜を使用して、ガスケットと電極との間の隙間部分を拘束して、電解質膜の膨張・収縮を抑制して緩和しようとしている。
しかしながら、特許文献1の補強膜は、フッ素樹脂等の単層で構成される膜であって、当該膜上に直接ガスケットが配置されているものであるが、このような構成を採用することによっても、電解質膜の膨張及び収縮が充分に緩和することが不可能である。それ故、長時間電池を作動した場合には、電解質膜の破損を充分に防止できないおそれがあり、より一層の改善が要望されている。
また、特許文献2では、電解質膜の外縁表面の少なくとも一部に第1外縁部材及び第2外縁部材を介して狭持されるとともに、電解質膜の外縁側面が前記第1外縁部材及び前記第2外縁部材によって固定されず、前記第1外縁部材及び前記第2外縁部材の、前記電解質膜側の表面が電解質膜に対して易滑性を有しており、乾湿変化等により、電解質膜の寸法が変化しても、電解質膜がシール部材に対して滑ることができるため、寸法変化によって電解質膜に生じる応力を低減できるので、電解質膜の破損を防ぐことができるとしている。
しかしながら、特許文献2は、電解質膜の外縁側面がシール部材により固定されておらず、膨張及び収縮は抑制されないため、長時間電池を作動した場合には、電解質膜の破損を充分に防止できないおそれがあり、また、固定されていないことから、ガスリークのおそれがあるため、より一層の改善が要望されている。
特許第3052536号公報 特開2008−34116号公報
Application Brief TA No.76 2005. 6 SIIナノテクノロジー社
本発明の課題は、電解質膜の膨張及び収縮を充分に抑制して、長時間電池を作動させても電解質膜の破損が起こらず、ガスリークの発生を抑制できる電解質膜−触媒層積層体を提供することである。
本発明者らは、上記問題に鑑み、鋭意研究を行った結果、特定の層構造及び特定の材料を使用した補強シートを使用することにより、上記問題が解決された電解質膜−触媒層積層体が得られることを見出した。本発明はこのような知見に基づき、完成されたものである。すなわち、本発明は、下記の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体に係る。
項1.固体高分子電解質膜及び触媒層を備えた電解質膜−触媒層積層体であって、
(1)前記固体高分子電解質膜の両面にそれぞれ触媒層が積層されており、
(2)前記固体高分子電解質膜の外周側面に接するように、前記電解質膜−触媒層積層体の少なくとも一方面に、中央に開口部を有する枠状の補強シートが設置されており、
(3)前記補強シートが、(i)固体高分子電解質アイオノマー樹脂を含む第1接着層と、(ii)ポリオレフィンシート、繊維質シート及び多孔質シートから選ばれる少なくとも1種のシートとから構成されており、
(4)前記補強シートを構成する第1接着層が、固体高分子電解質膜の外周側面に固着している、
ことを特徴とする補強シート付き電解質膜−触媒層積層体。
項2.前記(ii)の繊維質シートが不織布である、項1に記載の電解質膜−触媒層積層体。
項3.前記(ii)の繊維質シートの材質が、(A)天然繊維、又は(B)融点が200℃以上である合成樹脂からなる繊維である、項1又は2に記載の電解質膜−触媒層積層体。
項4.前記(ii)のポリオレフィンシートが、ポリエチレン又はポリプロピレンである、項1に記載の電解質膜−触媒層積層体。
項5.前記(ii)のシート上の第1接着層とは反対側にさらに、第2接着層が形成されてなる、項1〜4のいずれかに記載の電解質膜−触媒層積層体。
項6.前記第2接着層上にさらに、ガスケットが配置されてなる、項5に記載の電解質膜−触媒層積層体。
項7.項1〜6のいずれかに記載の電解質膜−触媒層積層体を具備する、固体高分子形燃料電池。
1.補強シート付き電解質膜−触媒層積層体
本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体は、固体高分子電解質膜及び触媒層を備えた電解質膜−触媒層積層体であって、
(1)前記固体高分子電解質膜の両面にそれぞれ触媒層が積層されており、
(2)前記固体高分子電解質膜の外周側面に接するように、前記電解質膜−触媒層積層体の少なくとも一方面に、中央に開口部を有する枠状の補強シートが設置されており、
(3)前記補強シートが、(i)第1接着層と、(ii)ポリオレフィンシート、繊維質
シート及び多孔質シートから選ばれる少なくとも1種のシートとから構成されており、
(4)前記補強シートを構成する第1接着層が、固体高分子電解質膜の外周側面に固着している。
このように、特定の補強シートを配置することにより、電解質膜−触媒層積層体の破損を抑制することができ、水素等の燃料ガスのガスリークを防止することができる。
本発明で使用される電解質膜−触媒層積層体は、例えば、図1に示すように、固体高分子電解質膜(以下、単に、「電解質膜」ともいう。)の外周縁部を除いた両面(上面及び下面)にそれぞれ触媒層が積層されているもの(第1の態様)でもよいし、図2に示すように、触媒層と電解質膜が同一の形状及び大きさであり、電解質膜の全面(上面及び下面)にそれぞれ触媒層が積層されているもの(第2の態様)でもよい。
なかでも、以下に説明する補強シート中の第1接着層が、電解質膜と固着しやすい点から、電解質膜の少なくとも片面側の触媒層が電解質膜よりも一回り小さく形成されていることが好ましい。この場合、電解質膜の少なくとも片面の外周縁部上には触媒層が形成されていない。このときの電解質膜の外周縁から触媒層の外周縁までの距離Aは特に制限されないが、例えば0〜10mm程度(特に1〜8mm程度)であることが好ましい。
本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体は、固体高分子電解質膜の外周側面に接するように、前記電解質膜−触媒層積層体の少なくとも一方面に、中央に開口部を有する枠状の補強シートが設置されている。そして、補強シートは、(i)第1接着層と、(ii)ポリオレフィンシート、繊維質シート及び多孔質シートから選ばれる少なくとも1種のシート(以下、「補強基材シート」ともいう。)から構成されており、その第1接着層が電解質膜の外周側面に固着している。
電解質膜の外周縁部を除いた両面に触媒層が積層されている場合(図1)
例えば、図3に示すように、第1接着層は、電解質膜の上面及び下面の外周縁部並びに側面に覆うように電解質膜に配置されてなり、それぞれの箇所で固着されている場合があげられる。第1接着層の上面及び下面には、それぞれ補強基材シートが積層されている。補強基材シートは第1接着層の表面全面に積層されていてもよく、一部のみに積層されていてもよいが、本発明では、平面視で第1接着層と補強基材シートとが実質的に同一の形状及び大きさであることが好ましい。
この補強シートは、電解質膜の外周側面に接するように、電解質膜−触媒層積層体の少なくとも一方面に配置され、電解質膜の外周側面と固着していればよく、例えば、図4に示すように、電解質膜の外周縁部のみならず、電解質膜上に形成されている触媒層の外周縁部上にも配置していてもよい。
なお、電解質膜からはみ出た補強シートの距離Bは特に制限されないが、例えば5〜50mm程度(特に10〜30mm程度)であることが好ましい。また、電解質膜の外周縁部上(さらには、触媒層の外周縁部上)に積層されている補強シートの距離Cは限定的でないが、例えば1〜30mm程度(特に3〜20mm程度)であることが好ましい。
本発明で使用する補強シートの外側(すなわち、第1接着層とは反対側の補強基材シートの表面)には、さらに、第2接着層が積層されていてもよく、さらに第2接着層上にガスケットが配置されていてもよい(図5)。これにより、より確実にガスリークを防止することができる。また、この場合においても、この補強シート及びガスケットは、例えば、電解質膜の外周縁部のみならず、電解質膜上に形成されている触媒層の外周縁部上にも配置されていてもよい(図6)。
以上のようにして得られた本発明の電解質膜−触媒層積層体の両面の触媒層上に公知又は市販のガス拡散層を配置することにより電解質膜−電極接合体が得られる。また、当該電解質膜−電極接合体の両面に公知又は市販のセパレータを配置することにより固体高分子形燃料電池を製造できる。
電解質膜の全面(上面及び下面)に触媒層が積層されている場合(図2)
この場合、図7に示すように、第1接着層は、電解質膜の側面並びに触媒層の側面及び外周縁部を覆うように配置されてなり、それぞれの箇所で固着されている。第1接着層の上面及び下面には、それぞれ補強基材シートが積層されている。補強基材シートは第1接着層の表面全面に積層されていてもよく、一部のみに積層されていてもよいが、本発明では、平面視で第1接着層と補強基材シートとが実質的に同一の形状及び大きさであることが好ましい。
なお、電解質膜からはみ出た補強シートの距離Bは特に制限されないが、例えば5〜50mm程度(特に10〜30mm程度)であることが好ましい。また、触媒層の外周縁部上に積層されている補強シートの距離Cは限定的でないが、例えば1〜30mm程度(特に3〜20mm程度)であることが好ましい。
本発明で使用する補強シートの外側(すなわち、第1接着層とは反対側の補強基材シートの表面)には、さらに、第2接着層が積層されていてもよく、さらに第2接着層上にガスケットが配置されていてもよい(図8)。これにより、より確実にガスリークを防止することができる。
以上のようにして得られた本発明の電解質膜−触媒層積層体の両面の触媒層上に公知又は市販のガス拡散層を配置することにより電解質膜−電極接合体が得られる。また、当該電解質膜−電極接合体の両面に公知又は市販のセパレータを配置することにより固体高分子形燃料電池を製造できる。
なお、上記では、電解質膜−触媒層積層体の両面に補強シートが配置されている場合のみを説明したが、これに限られるものではなく、電解質膜−触媒層積層体の一方面のみ(例えば、上面又は下面)に、枠状に形成された補強シートを配置することによっても形成でき、これによっても電解質膜破れ改善の効果を有する。この例として、枠状に形成された補強シートを、電解質膜−触媒層積層体の上面のみに配置した態様を、電解質膜と触媒層の大きさが異なる場合と同じ場合のそれぞれについて、図9及び10に示す。
カソード触媒層は、ラジカルの攻撃を受けやすく、作動中の生成水の増減により膨潤・収縮が生じたり、触媒層と電解質膜の剥がれが生じやすいためこれを防止するにはカソード側に設置するのが望ましい。
アノード触媒層は低加湿条件で、水がプロトンとともにカソード側に移行して乾燥しやすく触媒層や膜が収縮する事により触媒層と電解質膜の剥がれが生じやすいため、アノード側にエッジシールを形成した場合はこれを防止する事ができる。
また、アノード側とカソード側の両面に補強シートを設置する場合は、アノード側とカソード側で異なる構成(大きさ、形状、組成)のエッジシール材を貼り合わせるのも好適である。
なお、アノード触媒層とカソード触媒層を補強シートにより保護し、長時間運転時の電解質膜−触媒層積層体の耐久性をより向上させるという点から、補強シートは、両面に設置されるのが好ましい。
なお、本発明では、第1態様と第2態様のうち、電解質膜の外周縁部を除いた両面に触媒層が積層されており、電解質膜の上面と下面で触媒層の開口部の大きさが異なる場合、及び、電解質膜の全面に触媒層が積層されており、触媒層の開口部の大きさが異なる場合は、上記で説明した範囲内で、触媒層の外周縁までの距離A、電解質膜からはみ出た補強シートの距離Bおよび触媒層の外周縁部上に積層されている補強シートの距離Cを選択することができる。
また、触媒層は電解質膜の上面と下面で大きさが異なっていてもよい。触媒層の大きさを変えることで、触媒層転写時の触媒層が電解質膜に与える損傷を抑えることができる。カソード触媒層はラジカルの攻撃を受けやすく、作動中の生成水の増減により膨潤・収縮が生じたり、触媒層と電解質膜の剥がれが生じやすい。そのため、カソード触媒層を大きくした部分にエッジシールを設置すればよい。
一方、アノード触媒層は低加湿条件で、水がプロトンとともにカソード側に移行して乾燥しやすく触媒層や膜が収縮する事により触媒層と電解質膜の剥がれが生じやすい。そのため、アノード触媒層を大きくした部分にエッジシールを設置すればよい。
次に、上記のように構成された電解質膜−触媒層積層体の各構成要素の材質について説明する。
固体高分子電解質膜
固体高分子電解質膜は、公知又は市販のものを使用することができるが、例えば、基材上に水素イオン伝導性高分子電解質を含有する溶液を塗工し、乾燥することによっても製造することができる。水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂、より具体的には、炭化水素系イオン交換膜のC−H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入することで、化学的に非常に安定し、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン伝導性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」(登録商標)、旭硝子(株)製の「Flemion」(登録商標)、旭化成(株)製の「Aciplex」(登録商標)、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」(登録商標)等が挙げられる。
また、炭化水素系電解質イオン伝導性高分子電解質として、アルドリッチ社のスルホン化(ポリスチレン−ブロック−ポリ(エチレン−ランダム−ブチレン)−ブロック−ポリスチレン)等も使用できる。
液状物質を含浸させたイオン伝導性高分子電解質膜も使用することができる。この液状物質を含浸させたイオン伝導性高分子電解質膜としては、特に制限されるわけではなく、水素イオン伝導性のものであればよく、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、多孔質高分子基材フィルムにリン酸を含浸させた膜を挙げることができる。このような液状物質を含浸させたイオン伝導性電解質膜の具体例としては、例えば、BASF社製の「Celtec P」等が挙げられる。
水酸基イオンを伝導するものとして、炭化水素系及びフッ素樹脂系のいずれかの高分子電解質膜も用いることができる。本発明に用いるアニオン高分子電解質膜は高濃度のアルカリ水溶液を用いた場合は、耐高濃度アルカリ性のフッ素樹脂系高分子電解質膜を使用することが好ましく、低濃度もしくはアルカリ水溶液を用いない場合は、コスト面からも炭化水素系が好ましい。これらの選択はシステムにより適宜最適化される。
本発明で使用できる炭化水素系のアニオン高分子電解質膜としては、旭化成(株)製のアシプレックス(登録商標)A−201、211、221等、トクヤマ(株)製のネオセプタ(登録商標)AM−1、AHA等、フッ素樹脂系のアニオン交換膜としては、東ソー(株)製のトスフレックス(登録商標)IE−SF34等がある。
固体高分子電解質含有溶液中に含まれる固体高分子電解質の濃度は、通常5〜60重量%程度、好ましくは20〜40重量%程度である。なお、電解質膜の膜厚は通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度である。
また、固体高分子電解質膜は、水の吸収・放出に伴い、寸法形状が変化し、膨張収縮することが知られており(非特許文献1参照)、燃料電池を運転する温度及び湿度により、0〜10%程度寸法が変化する。
触媒層
触媒層は、公知又は市販の白金含有の触媒層(カソード触媒及びアノード触媒)である。具体的には、触媒層は、(1)触媒粒子を担持させた炭素粒子及び(2)水素イオン伝導性高分子電解質を含有する。触媒粒子としては、例えば、白金、白金合金、白金化合物等が挙げられる。白金合金としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄から選ばれる少なくとも1種の金属と、白金との合金等が挙げられる。なお、通常は、カソード触媒層に含まれる触媒粒子は白金であり、アノード触媒層に含まれる触媒粒子は前記金属と白金との合金である。また、水素イオン伝導性高分子電解質としては、上述した電解質膜に使用されるものと同じ材料を使用することができる。
接着層
接着層を構成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、固体高分子電解質アイオノマー樹脂等が挙げられる。
固体高分子電解質膜が膨張収縮することから、膨張収縮時に補強シートも追従できることが好ましく、固体高分子電解質アイオノマー樹脂等が特に好ましい。
固体高分子電解質アイオノマーとしては、Nafion(登録商標)アイオノマー溶液(デュポン社製)、Aciplex(登録商標)アイオノマー溶液(旭化成(株)製)、Flemion(登録商標)アイオノマー溶液(旭硝子(株)製)等が好適に使用できる。
また、炭化水素系アイオノマーとして、例えば、芳香族ポリエーテルスルホン酸と芳香族ポリチオエーテルスルホン酸の共重合体のクロロメチル化物をアミノ化して得られる電解質や、フッ素系として、例えば、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンポリマーの末端をジアミンで処理し4級化したポリマー或いはポリクロロメチルスルチレンの4級化物等のポリマーで好適には溶媒可溶性のものも使用できる。
これら電解質は通常、アルコール、エーテル等の有機溶剤や有機溶剤と水との混合溶剤に5〜30重量%程度の濃度で分散されている。
なお、第1接着層及び第2接着層は、上述した樹脂で構成されていれば特に制限はなく、第1接着層を構成する樹脂及び第2接着層を構成する樹脂は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
ポリオレフィンシート、繊維質シート及び多孔質シート
本発明は、上記第1接着層の上面及び下面に、ポリオレフィンシート、繊維質シート及び多孔質シートから選ばれる少なくとも1種のシート(補強基材シート)が積層されている。これにより、補強シートに剛性を保ちながら、フレキシブル性を与えることができる。
本発明では、第1接着層の上面及び下面に積層される補強基材シートは、同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、上面には、繊維質シートを積層し、下面には多孔質シートを積層したり、その逆にしたりしてもよい。
ポリオレフィンシートを構成するポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、 ポリスチレン、ポリメチルペンテン等が挙げられ、耐熱性や耐久性の観点から、ポリプロピレンが好ましい。
繊維質シートは、例えば、有機繊維及び無機繊維のいずれの繊維から構成されていてもよい。
有機繊維としては、天然繊維及び合成樹脂繊維のいずれも使用することができる。
天然繊維としては、セルロース、羊毛、絹、綿、麻等が挙げられる。
合成樹脂繊維を構成する合成樹脂としては、例えば融点が200℃以上を有する市販のものを広く使用でき、具体的には、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン(230〜240℃)、ポリフェニレンオキサイド(285〜288℃)、ポリサルホン、ポリエーテルエーテルケトン(334℃)、ポリフェニレンサルファイド(280℃)等の合成樹脂が挙げられる。
本発明では、特にポリエステルが好ましく、中でも全芳香族ポリエステルが好ましい。このような全芳香族ポリエステルとしては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との共重合体((株)クラレ製「ベクトラン」、(株)クラレ製「ベクルス」)、p−ヒドロキシ安息香酸とテレフタール酸と4,4’−ジヒドロキシビスフェニルとの共重合体(住友化学(株)製「スミカスーパー」)等が例示できる。
無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、岩石繊維等が挙げられる。
繊維質シートは、織布であってもよく、不織布であってもよい。また、繊維質シートは、未延伸シートであってもよく、一軸又は二軸方向に延伸した延伸シートを多孔質化したものであってもよい。
本発明では不織布が好ましく、この中でも、合成樹脂繊維からなる不織布が好ましく、特に、全芳香族ポリエステル繊維からなる不織布が好ましい。これにより、剛性、フレキシブル性等を一段と向上させることができる。
不織布は、湿式法及び乾式法のいずれの方法で得られたものであってもよいが、コスト、耐溶剤性等の点から乾式法が好ましく、乾式法の中でもメルトブローン法が特に好ましい。
繊維質シートの目付け量は限定的でないが、例えば5〜25g/m程度とすればよい。繊維質シートの密度も限定的でなく、好ましくは0.15〜0.45g/cm程度とすればよい。この範囲とすることにより、フレキシブル性等がより一層向上する。
多孔質シートを構成する材料は、上記合成樹脂繊維を構成する合成樹脂と同様のものが挙げられる。多孔質シートの空隙率は、例えば10〜80体積%程度、好ましくは25〜70体積%程度とすればよい。
多孔質シートは、例えば、ニードルパンチ法;エンボスロール法;熱溶融穿孔法;ナイフ、カッター、ロータリーダイロール等を用いた物理的穿孔法;レーザービーム加工;コロナ放電;プラズマ放電等の公知の方法により製造することができる。
補強シート
本発明で使用する補強シートは、例えば、図11に示されるように、中央に平面視で開口部を有する枠状をしており、上記第1接着層の上面及び下面に補強基材シートが積層されてなるものである。補強シートの開口部の形状及び補強シートそのものの外形はそれぞれ限定的でなく、図11のように共に矩形であってもよく、また円形であってもよい。
補強シートの厚みは限定的でないが、通常、20〜150μm程度、好ましくは30〜100μm程度である。
本発明では、補強シートにおいて、補強基材シートとして繊維質シート及び/又は多孔質シートを使用した場合、第1接着層が補強基材シート内部に侵入していることが好ましい。これにより、第1接着層と補強基材シートとの密着性が向上し、電池作動時に補強基材シートの剥離を防止することができる。侵入している接着層の厚みは限定的でないが、1〜5μm程度であることが好ましい。
また、第2接着層が形成されている場合は、当該第2接着層の一部も補強シート内部に侵入していることが好ましい。侵入している接着層の厚みは限定的でないが、1〜5μm程度であることが好ましい。
本発明の補強シートは、例えば、固体高分子電解質アイオノマーを、ダイコート等を用いて上記補強基材シート上にコーティングすることにより製造することができる。
本発明で使用する補強シートは、上述の第1接着層の上面及び/又は下面に上述の補強基材シートが積層されてなるものである。従って、本発明で使用する補強シートは、剛性を保ちながらフレキシブル性を持つため、電解質膜−触媒層積層体に設置した場合に、電解質膜−触媒層積層体の寸法変化(電池作動時における電解質膜の膨張及び収縮)を抑制できる。すなわち、電解質膜が膨張する場合は電解質膜を膨張しないように圧縮する力が働き、電解質膜が収縮する場合は収縮する力を緩和するよう力が働くため、電解質膜の形状をなるべく一定にさせて、電解質膜の膨張及び収縮を抑制できる。その結果、電解質膜−触媒層積層体の破損を抑制することができ、水素等の燃料ガスのガスリークを防止することができる。
ガスケット
本発明では、必要に応じて、補強シートの第2接着層上にさらにガスケットを配置してもよい。
ガスケットとしては、熱プレスに耐えうる強度を保ち、外部に燃料及び酸化剤を漏出しない程度のガスバリア性を有しているものを使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレートシート、テフロン(登録商標)シート、シリコーンゴムシート、ニトリルゴムシート、エチレンプロピレンゴムシート、アクリルゴムシート等を例示することができる。
ガスケットの厚みは、触媒層の厚みとガス拡散層の厚みとの和の±20μm程度の範囲で調整することが好ましい。
2.補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の製造方法
本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体は、例えば、(1)固体高分子電解質膜の両面に触媒層を形成させ、次いで、(2)中央に開口部を設けた枠状の補強シート2枚を接着層が対向するように当該触媒層形成電解質膜に配置し、熱プレスすることにより製造される。この際、必ずしも枠状の補強シートを2枚使用する必要があるわけではなく、1枚のみを使用して製造することもできる。
(1)触媒層の形成
固体高分子電解質膜の両面に触媒層を形成させるに当たっては、例えば、触媒層形成用転写シートを触媒層が電解質膜に対面するように配置し、転写シートの背面側から加熱プレスを施して触媒層を電解質膜に転写させて、転写シートの転写用基材を剥離する。この際、作業性を考慮すると、触媒層を電解質膜の両面に同時に積層することが好ましいが、片面ずつ触媒層を形成してもよい。
加熱プレスの加圧レベルは、転写不良を避けるために、通常0.5〜20MPa程度、好ましくは1〜10MPa程度がよい。
この加圧操作の際に、加圧面を加熱するのが好ましい。加熱温度は、電解質膜の破損、変形等を避けるために、通常200℃以下、好ましくは150℃以下がよい。このように電解質膜の両面に触媒層を形成することで電解質膜−触媒層積層体が形成される。なお、電解質膜よりも一回り小さい触媒層を用いる場合には、電解質膜の外周縁部は露出された状態となっている。
触媒層形成用転写シートは、転写される触媒層が転写用基材に形成されたものである。触媒層形成用転写シートは、例えば、上述した触媒粒子を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を溶剤に混合、分散して触媒層形成用ペースト組成物を調製し、形成される触媒層が所望の膜厚になるように触媒層形成用ペースト組成物を公知の方法に従い、必要に応じて離型層を介して、転写用基材上に塗工することにより製造される。なお、電解質膜よりも一回り小さい触媒層を使用する場合には、電解質膜よりも一回り小さい形状となるように、触媒層形成用ペースト組成物を転写用基材に塗工すればよい。
触媒層形成用ペースト組成物を塗布するに際しては、その方法は特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
溶剤は限定的でなく、公知又は市販のものを広く使用できるが、本発明では、特に、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数1〜4程度の1価又は多価のアルコールが好ましい。これらの溶剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用できる。
触媒層形成用ペースト組成物を塗工した後、所定の温度及び時間で乾燥することにより転写用基材上に触媒層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度とすればよい。乾燥時間は、乾燥温度等により異なり一概には言えないが、通常5分〜2時間程度、好ましくは10分〜1時間程度とすればよい。
転写用基材としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリパラバン酸アラミド、ポリアミド(ナイロン等)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを挙げることができる。また、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性フッ素樹脂を用いることもできる。さらに転写用基材は、高分子フィルム以外にアート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、ノート用紙、コピー用紙等の非塗工紙であっても良い。本発明では、安価で入手が容易な高分子フィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート等がより好ましい。転写用基材の厚さは、取り扱い性及び経済性の観点から通常6〜100μm程度、好ましくは10〜30μm程度とするのがよい。
(2)補強シートの取り付け方
次いで、上記電解質膜−触媒層積層体に、例えば、開口部を設けた枠状の補強シート2枚を第1接着層が対向するように当該触媒層形成電解質膜に配置し、熱プレスすることにより、補強シートを取り付ける。
より詳細には、例えば、電解質膜の外周縁部を除いた両面に触媒層が積層されている場合(図1)には、電解質膜−触媒層積層体の上面及び下面に開口部を設けた枠状の補強シートをそれぞれ配置する。このとき各補強シートの第1接着層が互いに向き合うように各補強シートを配置する。次いで、補強シートの開口部から触媒層が外周縁部を除いて露出するよう、補強シートをそれぞれ電解質膜の外周縁部上に配置し、次いで、加熱プレスを行う。この際、補強シートは、電解質膜の外周縁部上のみならず、触媒層の外周縁部上にも配置されていてもよい。
この際、加熱プレスを行うことにより、2枚の補強シートの接着層同士が熱融着されて、実質的に一つの第1接着層を形成することとなる。
なお、補強シートを取り付ける際には、上述したように、開口部を設けた枠状の補強シートを1枚のみ使用し、電解質膜−触媒層積層体の片面のみに補強シートを取り付けてもよい。この場合には、枠状の補強シートを1枚のみ使用し、電解質膜−触媒層積層体の上面又は下面に設置すること以外は上記と同様に取り付けることができる。
加熱温度は、接着層が溶融する温度で行う限り限定的でないが、通常60〜160℃、好ましくは80〜130℃程度である。加圧レベルは、通常0.05〜5MPa程度、好ましくは0.1〜1MPa程度である。
なお、必要に応じて、補強シート上にガスケットを設けてもよい。このガスケットを設ける場合は、補強シートを、補強基材シートの一方面に第1接着層が積層され、他方面に第2接着層が設けられた補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層の積層体)を使用し、当該第2接着層上にガスケットを加熱プレスすればよい。加熱プレスの条件は、上記第1接着層を設ける際と同様の条件とすればよい。
本発明の電解質膜−触媒層積層体の両面に公知又は市販のガス拡散層を設けることにより、電解質膜−電極接合体(MEA)を得ることができ、さらに当該電解質膜−電極接合体に公知又は市販のセパレータを設けることにより、固体高分子形燃料電池を得ることができる。
本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体によれば、電解質膜−触媒層積層体の破損を充分に抑制できる。そのため、長時間電池を作動させた場合でも水素等の燃料ガスのガスリークを防止でき、燃料電池の耐久時間を向上させることができる。
図1は、電解質膜と、電解質膜より一回り小さい触媒層を用いて得られる電解質膜−触媒層積層体の斜視図(a)及び断面図(b)の一例を示す。 図2は、形状及び大きさが同一の電解質膜と触媒層を用いて得られる電解質膜−触媒層積層体の斜視図(a)及び断面図(b)の一例を示す。 図3は、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図4は、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図5は、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図6は、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図7は、触媒層と電解質膜の形状及び大きさが同一の電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図8は、触媒層と電解質膜の形状及び大きさが同一の電解質膜−触媒層積層体を用いて得られる本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図9は、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用い、当該電解質膜−触媒層積層体の上面のみに、枠状に形成した補強シートを設置して得られた本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図10は、触媒層と電解質膜の形状及び大きさが同一の電解質膜−触媒層積層体を用い、当該電解質膜−触媒層積層体の上面のみに、枠状に形成した補強シートを設置して得られた本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図11は、本発明に用いる補強シートの平面図の一例を示す。 図12は、実施例13及び15のように、触媒層が電解質膜より一回り小さい電解質膜−触媒層積層体を用い、当該電解質膜−触媒層積層体の上面と下面に形状の異なる補強シートを設置して得られた本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。 図13は、実施例14及び16のように、触媒層と電解質膜の形状及び大きさが同一の電解質膜−触媒層積層体を用い、当該電解質膜−触媒層積層体の上面と下面に形状の異なる補強シートを設置して得られた本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図の一例を示す。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
電解質膜は、75mm×75mmの大きさに切断された膜厚50μmのナフィオン膜NRE212CS(デュポン社製)を使用した。
次に、触媒層形成用転写シートを次の要領で作製した。まず、白金触媒担持カーボン(白金担持量:45.7wt%、田中貴金属工業(株)製、「TEC10E50E」)2gに、1−ブタノール10g、3−ブタノール10g、フッ素樹脂(5wt%ナフィオンバインダー、デュポン社製)20g及び水6gを加え、これらを分散機にて攪拌混合することにより、触媒層形成用ペースト組成物を調製した。次に、調製したペースト組成物をポリエステルフィルム(東レ(株)製、「X44」、厚さ25μm)に触媒層乾燥後の白金重量が0.4mg/cmとなるように塗工し、乾燥して、触媒層形成用転写シートを作製した。
以上のように作製した触媒層形成用転写シートを60mm×60mmの大きさに切断し、電解質膜の両面それぞれに触媒層が電解質膜側を向くように中心を合わせて配置した。そして、135℃、5.0MPa、150秒の条件で熱プレスすることで、電解質膜の両面に触媒層を形成し、電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、触媒層の厚さは20μmであった。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例1の補強シートを得た。
この補強シートを110mm×110mmの大きさに切断し、その中央部に50mm×50mmの大きさの開口部を形成した。そして、補強シート2枚を各々の接着層が電解質膜−触媒層積層体を向くように、電解質膜−触媒層積層体の両面に中心を合わせて配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることで補強シートの第1接着層を電解質膜−触媒層積層体に熱融着させることにより、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例2
電解質膜は、75mm×75mmの大きさに切断された膜厚50μmのアシプレックス膜(SF−702X、厚さ50μm、旭化成(株)製)を使用した。
次に、触媒層形成用転写シートを次の要領で作製した。まず、白金触媒担持カーボン(白金担持量:45.7wt%、田中貴金属工業(株)製、「TEC10E50E」)2gに、1−ブタノール10g、3−ブタノール10g、フッ素樹脂(5wt%アシプレックスアイオノマー、旭化成(株)製)20g及び水6gを加え、これらを分散機にて攪拌混合することにより、触媒層形成用ペースト組成物を調製した。次に、調製したペースト組成物をポリエステルフィルム(東レ(株)製、「X44」、厚さ25μm)に触媒層乾燥後の白金重量が0.4mg/cmとなるように塗工し、乾燥して、触媒層形成用転写シートを作製した。
以上のように作製した触媒層形成用転写シートを60mm×60mmの大きさに切断し、電解質膜の両面それぞれに触媒層が電解質膜側を向くように中心を合わせて配置した。そして、135℃、5.0MPa、150秒の条件で熱プレスすることで、電解質膜の両面に触媒層を形成し、電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、触媒層の厚さは20μmであった。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、5wt%アシプレックスアイオノマー(旭化成(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例2の補強シートを得た。
この補強シートを110mm×110mmの大きさに切断し、その中央部に50mm×50mmの大きさの開口部を形成した。そして、補強シート2枚を各々の接着層が電解質膜−触媒層積層体を向くように、電解質膜−触媒層積層体の両面に中心を合わせて配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることで補強シートの第1接着層を電解質膜−触媒層積層体に熱融着させることにより、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例3
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリエチレンフィルム(LIX−0、厚さ60μm、東洋紡績(株)製、「リックス」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例3の補強シートを得た。
次いで、この実施例3の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例4
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートは全芳香族ポリエステル繊維からなる不織布(目付け14g/cm、厚さ50μm、密度0.21g/cm、(株)クラレ製、
「ベクルスMBBK14F」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「
DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例4の補強シートを得た。
次いで、この実施例4の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例5
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはアクリル繊維(日本エクスラン工業(株)製、「プレリール」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例5の補強シートを得た。
次いで、この実施例5の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例6
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、エポキシ樹脂接着剤(「EXA−4710」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例6の補強シートを得た。
次いで、この実施例6の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例7
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、アクリル樹脂接着剤(「アクリディック」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例7の補強シートを得た。
次いで、この実施例7の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例8
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、上記第2接着層の上に、エチレンプロピレンゴム製のガスケット(NOK(株)製、「EPDM」、厚さ200μm)を配置することにより、実施例8の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層/ガスケット)を得た。
この実施例8の補強シート2枚を用いること以外は、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体(ガスケット付き)を作製した。
実施例9
実施例2と同様の材料を使用し、実施例2と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に第1接着層として、5wt%アシプレックスアイオノマー(旭化成(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%アシプレックスアイオノマー(旭化成(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、上記第2接着層の上に、エチレンプロピレンゴム製のガスケット(NOK(株)製、「EPDM」、厚さ200μm)を配置することにより、実施例9の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層/ガスケット)を得た。
この実施例9の補強シート2枚を用いること以外は、実施例2と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体(ガスケット付き)を作製した。
実施例10
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリエチレンフィルム(LIX−0、厚さ60μm、東洋紡績(株)製、「リックス」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例10の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
この実施例10の補強シート2枚を用いること以外は、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例11
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートは全芳香族ポリエステル繊維からなる不織布(目付け14g/cm、厚さ50μm、密度0.21g/cm、(株)クラレ製、「ベクルスMBBK14F」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例11の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
この実施例11の補強シート2枚を用いること以外は、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例12
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはアクリル繊維(日本エクスラン工業(株)製、「プレリール」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例12の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、この実施例12の補強シート2枚を用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例13
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に第1接着層として、エポキシ樹脂接着剤(「EXA−4710」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、エポキシ樹脂接着剤(「EXA−4710」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、上記第2接着層の上に、エチレンプロピレンゴム製のガスケット(NOK(株)製、「EPDM」、厚さ200μm)を配置することにより、実施例8の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層/ガスケット)を得た。
この実施例13の補強シート2枚を用いること以外は、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体(ガスケット付き)を作製した。
実施例14
実施例2と同様の材料を使用し、実施例2と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に第1接着層として、アクリル樹脂接着剤(「アクリディック」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、アクリル樹脂接着剤(「アクリディック」、DIC(株)製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、上記第2接着層の上に、エチレンプロピレンゴム製のガスケット(NOK(株)製、「EPDM」、厚さ200μm)を配置することにより、実施例14の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層/ガスケット)を得た。
この実施例14の補強シート2枚を用いること以外は、実施例2と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体(ガスケット付き)を作製した。
実施例15
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を60×60mm、触媒層を60×60mmとして、電解質膜と触媒層の寸法が同じ大きさの電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例15の補強シートを得た。
この補強シートを110mm×110mmの大きさに切断し、その中央部に50mm×50mmの大きさの開口部を形成した。そして、補強シート2枚を各々の接着層が電解質膜−触媒層積層体を向くように、電解質膜−触媒層積層体の両面に中心を合わせて配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることで補強シートの第1接着層を電解質膜−触媒層積層体に熱融着させることにより、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例16
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を60×60mm、触媒層を60×60mmとして、電解質膜と触媒層の寸法が同じ大きさの電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはアクリル繊維(日本エクスラン工業(株)製、「プレリール」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例16の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。
次いで、この実施例16の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
実施例17
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を75mm×75mm、触媒層を60×60mmとして、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例17の補強シートを得た。
この補強シート2枚を110mm×110mmの大きさに切断し、各補強シートの中央部に50mm×50mmの大きさの開口部、及び52×52mmの大きさの開口部をを形成した。
そして、開口部の異なる2種類の補強シートを各々の第1接着層が電解質膜−触媒層積層体を向くように、電解質膜−触媒層積層体の両面に中心を合わせて配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることで補強シートの第1接着層を電解質膜−触媒層積層体に熱融着させることにより、実施例13の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、実施例17の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図は、図12に示されるとおりである。
実施例18
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を60mm×60mm、触媒層を60×60mmとして、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはポリプロピレンフィルム(P2732、厚さ20μm、東洋紡績(株)製、「パイレン−OT」)の一方の面に接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例18の補強シートを得た。
この補強シート2枚を110mm×110mmの大きさに切断し、各補強シートの中央部に50mm×50mm、及び52×52mmの大きさの開口部を形成した。そして、開口部の異なる2種類の補強シートを各々の接着層が電解質膜−触媒層積層体を向くように、電解質膜−触媒層積層体の両面に中心を合わせて配置し、100℃、1.0MPa、30秒の条件で熱プレスすることで補強シートの第1接着層を電解質膜−触媒層積層体に熱融着させることにより、実施例18の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、実施例18の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図は、図13に示されるとおりである。
実施例19
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を75mm×75mm、触媒層を60×60mmとして電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはアクリル繊維(日本エクスラン工業(株)製、「プレリール」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例19の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。この補強シート2枚を110mm×110mmの大きさに切断し、各補強シートの中央部に50mm×50mm、及び52×52mmの大きさの開口部を形成した。
次いで、この実施例19の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、実施例19の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図は、図12に示されるとおりである。
実施例20
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜を60mm×60mm、触媒層を60×60mmとして電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。補強シートはアクリル繊維(日本エクスラン工業(株)製、「プレリール」)の一方の面に第1接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工した後、他方の面にも第2接着層として、5wt%ナフィオン溶液(「DE520」、デュポン社製)をダイコート法で乾燥後の接着層の重量が3g/mとなるように塗工し、乾燥して、実施例20の補強シート(第1接着層/補強基材シート/第2接着層)を得た。この補強シート2枚を110mm×110mmの大きさに切断し、各補強シートの中央部に50mm×50mm、及び52×52mmの大きさの開口部を形成した。
次いで、この実施例20の補強シートを用い、実施例1と同様にして、補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。なお、実施例20の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体の断面図は、図13に示されるとおりである。
比較例1
補強シートを用いずに、実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
比較例2
補強シートを用いずに、実施例2と同様の材料を使用し、実施例2と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
比較例3
実施例1と同様の材料を使用し、実施例1と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。100mm角のポリプロピレンシート(東レ(株)製、「トレファンBO」、厚さ40μm)を使用し、次いで、その中央部に50mm×50mmの大きさの開口部を形成した。このポリプロピレンシートを補強シートとして計2枚使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
比較例4
実施例2と同様の材料を使用し、実施例2と同様の方法により、電解質膜−触媒層積層体を作製した。
続いて、補強シートを作製した。100mm角のポリプロピレンシート(東レ(株)製、「トレファンBO」、厚さ40μm)を使用し、次いで、その中央部に50mm×50mmの大きさの開口部を形成した。このポリプロピレンシートを補強シートとして計2枚使用したこと以外は、実施例2と同様にして、比較例4の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を作製した。
各実施例及び比較例に使用した材料は、表1及び2に示すとおりである。
Figure 0005099091
Figure 0005099091
(評価方法1)
実施例1〜20及び比較例1〜4の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体について、それぞれ各触媒層表面にガス拡散層(カーボンペーパー)を熱プレスにより積層することにより電解質膜−電極接合体(MEA)を作製し、さらにこのMEAにセパレータを設置して固体高分子形燃料電池をそれぞれ作製し、負荷変動サイクル試験を実施した。このときの測定条件は、セル温度80℃、燃料利用率70%、酸化剤利用率40%、加湿温度50℃とした。負荷変動条件は1分間間隔で0.01A/cmと0.3A/cmを走査することで行った。なお、評価は、連続運転可能時間、ガスリーク量及び電解質膜の破れの有無で評価した。
電流電圧測定評価の結果を表3に示す。
Figure 0005099091
電流電圧測定評価の結果、実施例1〜20の燃料電池セルの連続運転可能時間は960〜1000時間であり、比較例1〜4の燃料電池セルの耐久性時間は250〜500時間であり、実施例のセルのほうが耐久性に優れることがわかった。
また、水素ガスリーク量を電気的に測定した結果、実施例1〜20の燃料電池セルは1.2〜2.3mA/cmと、初期性能とあまり変わらなかったが、比較例1〜4の燃料電池では15.2〜16.3mA/cmであり、これは電解質膜の劣化による水素漏れが原因であると考えられる。
さらに、評価後、燃料電池セルを分解したところ、実施例1〜20では電解質膜の破損は見られなかった。一方、比較例1〜4は目視により電解質膜の破損が見られた。
特に、比較例3及び4では、ポリプロピレンからなる補強シートを設けたにもかかわらず、充分な改善効果が得られなかった。これは、補強シートを電解質膜に固着させていないことによるものと考えられる。
(評価方法2)
実施例1〜20及び比較例1〜4の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体について、恒温恒湿槽での保管試験を行い、各温度及び湿度での寸法変化について、金尺を用いて目視により寸法計測を行い、保管試験前後での寸法変化率を表した。なお、値がプラスの場合は膨張、マイナスの場合は収縮していることを示す。
(寸法変化率)=(評価後の寸法−評価前の寸法)/(評価前の寸法)×100(%
保管試験の結果を表4に示す。
Figure 0005099091
このように、実施例1〜20の固体高分子形燃料電池では、耐久時間の上昇がみられ、寸法の変化率が抑えられていることから、本発明の補強シート付き電解質膜−触媒層積層体を用いると電解質膜破損の問題が解決されたことがわかる。
1 電解質膜
2 触媒層
3 第1接着層
4 補強基材シート
5 補強シート
6 第2接着層
7 ガスケット
8 開口部

Claims (7)

  1. 固体高分子電解質膜及び触媒層を備えた電解質膜−触媒層積層体であって、
    (1)前記固体高分子電解質膜の両面にそれぞれ触媒層が積層されており、
    (2)前記固体高分子電解質膜の外周側面に接するように、前記電解質膜−触媒層積層体の少なくとも一方面に、中央に開口部を有する枠状の補強シートが設置されており、
    (3)前記補強シートが、(i)固体高分子電解質アイオノマー樹脂を含む第1接着層と、(ii)ポリオレフィンシート、繊維質シート及び多孔質シートから選ばれる少なくとも1種のシートとから構成されており、
    (4)前記補強シートを構成する第1接着層が、固体高分子電解質膜の外周側面に固着している、
    ことを特徴とする補強シート付き電解質膜−触媒層積層体。
  2. 前記(ii)の繊維質シートが不織布である、請求項1に記載の電解質膜−触媒層積層体。
  3. 前記(ii)の繊維質シートの材質が、(A)天然繊維、又は(B)融点が200℃以上である合成樹脂からなる繊維である、請求項1又は2に記載の電解質膜−触媒層積層体。
  4. 前記(ii)のポリオレフィンシートが、ポリエチレン又はポリプロピレンである、請求項1に記載の電解質膜−触媒層積層体。
  5. 前記(ii)のシート上の第1接着層とは反対側にさらに、第2接着層が形成されてなる、請求項1〜4のいずれかに記載の電解質膜−触媒層積層体。
  6. 前記第2接着層上にさらに、ガスケットが配置されてなる、請求項5に記載の電解質膜−触媒層積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電解質膜−触媒層積層体を具備する、固体高分子形燃料電池。
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