JP5098653B2 - 流体収容体ホルダ及び流体噴射装置 - Google Patents

流体収容体ホルダ及び流体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばインクカートリッジ等の流体収容体を着脱可能とする流体収容体ホルダ及び同ホルダを備えたインクジェット式記録装置等の流体噴射装置に関する。
従来、流体噴射ヘッドからターゲットに流体を噴射する流体噴射装置の一つとしてインクジェット式記録装置(以下、「プリンタ」という)が広く知られている。こうしたプリンタのうち、インク(流体)を収容したインクカートリッジ(流体収容体)から記録ヘッド(流体噴射ヘッド)にインクを供給するタイプのプリンタには、インクカートリッジを着脱可能とするカートリッジホルダ(流体収容体ホルダ)が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1のプリンタのカートリッジホルダには、インクカートリッジのインク導出口(流体導出口)に対して挿脱可能なインク供給針(流体導出部材)と、インクカートリッジの加圧空気導入口(収容体側流通口)に対して密接可能な空気導入部材(作動流体流通部材)がインクカートリッジの取り出し方向に向けて平行に設けられている。そして、インクカートリッジを装着方向に移動させることにより、インク供給針がインク導出口に挿入されると共に空気導入部材の先端が加圧空気導入口に密接された状態となってインクカートリッジが所定の装着位置に装着されるようになっている。また、その装着位置からインクカートリッジを取り出し方向に移動させることにより、インク供給針がインク導出口から抜かれると共に空気導入部材の先端が加圧空気導入口から離間した状態となってインクカートリッジがカートリッジホルダから取り外されるようになっている。
特開2007−137072号公報
ところで、カートリッジホルダに対するインクカートリッジの装着時の最終段階及びカートリッジホルダからのインクカートリッジの取り外し時の最初に、カートリッジホルダにおける空気導入部材の先端には装着方向に向けて移動するインクカートリッジから押圧力が加わることになる。そのため、特許文献1のプリンタのカートリッジホルダでは、空気導入部材の先端部分を、円筒状の支持管と、その支持管に対して摺動可能に嵌合された筒状の摺動部材と、摺動部材を常には空気導入部材の先端方向に向けて付勢するコイルばねとからなる構成としている。
そして、インクカートリッジの装着時の最終段階及びカートリッジホルダからのインクカートリッジの取り外し時の最初においてインクカートリッジからの押圧力が加えられた場合には、摺動部材がコイルばねの付勢力に抗してインクカートリッジから加えられた押圧力に従い後退移動するようにしている。また、後退移動させられた摺動部材をコイルばねの付勢力で空気導入部材の先端方向に付勢することで、空気導入部材の先端ともなる摺動部材の先端開口をインクカートリッジの加圧空気導入口に対して密接させるようにしていた。
しかしながら、こうしたカートリッジホルダにおける空気導入部材の構成では、複数の部材(支持管、摺動部材、コイルばね)を組み付けする必要があり、カートリッジホルダの組み立て効率が悪くなると共に、部材点数が増加することによって生産コストの低減を図ることが困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を少なくして組み立て効率の向上及び生産コストの低減を図ることができる流体収容体ホルダ及びそのような流体収容体ホルダを備えた流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流体収容体ホルダは、内部に流体を収容する流体収容体が所定方向に移動することにより着脱可能とされる装着位置を備えると共に、該装着位置に前記流体収容体が装着された場合に該流体収容体に設けられた作動流体の収容体側流通口に対して作動流体の流通を可能とするようにホルダ側流通口を密接させる作動流体流通部材を備えた流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体流通部材は、固定端を支点として自由端側が弾性変形可能な片持ち梁状をなし、前記ホルダ側流通口が自由端に設けられると共に、該ホルダ側流通口と作動流体流通源との間を連通する作動流体流路が自由端から固定端側にかけて設けられ、前記流体収容体が前記装着位置に対する着脱時に前記収容体側流通口を前記ホルダ側流通口に当接させた状態で自由端側に押圧力を付与するように移動した場合に自由端側が固定端を支点として弾性変形する構成とされている。
上記構成によれば、作動流体流通部材は、その固定端が固定されることで流体収容体ホルダへの組み付けが完了する。また、流体収容体の着脱時において流体収容体が収容体側流通口を自由端に設けられたホルダ側流通口に当接させた状態で自由端側に押圧力を付与するように移動した場合には、固定端を支点として自由端側が弾性変形する。そして、そのように弾性変形した後における弾性復帰力が作動流体流通部材におけるホルダ側流通口と流体収容体における収容体側流通口とを密接させ得る付勢力として機能する。そのため、この作動流体流通部材とは別部品構成の摺動部材や付勢部材を更に組み付けることも不要となる。したがって、部品点数を少なくして組み立て効率の向上及び生産コストの低減を図ることができる。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体流通部材は、前記ホルダ側流通口を前記流体収容体の前記収容体側流通口に密接させた状態において、前記流体収容体内に作動流体を加圧供給することにより該流体収容体内を加圧する構成、又は前記流体収容体内から作動流体を吸引することにより該流体収容体内を負圧状態にする構成とされている。
上記構成によれば、作動流体流通部材を介して流体収容体内に作動流体を加圧供給するようにした場合、その加圧力に基づき流体収容体内から収容されている流体を加圧状態で導出することができる一方、作動流体流通部材を介して流体収容体内から作動流体を吸引するようにした場合、その吸引力に基づき流体収容体内を負圧状態にすることができる。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体流通部材の一面側には、固定端側から自由端まで延びる溝部が形成されると共に、該溝部を被覆するように前記作動流体流路を形成するためのフィルムが貼着される一方、前記作動流体流通部材の自由端における他面側には、前記ホルダ側流通口が一面側の前記溝部内に連通するように設けられている。
上記構成によれば、作動流体流路を形成するために例えばシリコンチューブ等からなる作動流体流通チューブを引き回すことが必要でなくなる。したがって、シリコンチューブ等において懸念される流体漏れを抑制できると共に、引き回しスペースがなくなるため、小型化要請にも好適に対応することができる。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体流通部材の自由端からは、前記流体収容体の前記装着位置からの取り出し方向に向けて延びる筒部が設けられ、該筒部の先端の開口部により前記ホルダ側流通口が構成されると共に、前記作動流体流通部材の近傍には該作動流体流通部材の自由端側が弾性変形した場合に前記筒部を軸方向に沿って摺動案内するためのガイド部が設けられている。
上記構成によれば、作動流体流通部材の自由端側が流体収容体から押圧力を受けて弾性変形する場合にも先端の開口部がホルダ側流通口を構成する筒部はガイド部によって軸方向に摺動案内される。そのため、流体収容体の収容体側流通口と作動流体流通部材のホルダ側流通口との密接状態を良好に維持することができる。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体流通部材は、弾性を有する板状の流路形成部材から弾性変形可能な片持ち梁状をなすように切り抜き形成されたものである。
上記構成によれば、片持ち梁状をなす作動流体流通部材の固定端を流体収容体ホルダに対して直接固定する場合よりも、そのような作動流体流通部材が切り抜き形成された流路形成部材を流体収容体ホルダに固定する場合の方が、流体収容体ホルダの組み付け作業が容易になる。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記流路形成部材には、前記流体収容体に前記収容体側流通口とは別に設けられた流体導出口に対して挿脱自在な流体導出部材が前記流体収容体の前記装着位置からの取り出し方向に向けて延びるように設けられると共に、前記流体導出口及び前記流体導出部材を介して前記流体収容体内から導出される流体を該流体が消費される下流側に向けて流通させるための流体流路が前記作動流体流通部材の切り抜き部位を回避するように形成されている。
上記構成によれば、流路形成部材を組み付けすることにより、流体収容体内に収容されている流体の流路構成と、該流体を良好に流体収容体内から導出させるために流体収容体との間で流通させられる作動流体の流路構成を迅速且つ容易に完了することができる。
また、本発明の流体収容体ホルダは、前記装着位置において前記作動流体流通部材の前記ホルダ側流通口に前記収容体側流通口を密接させた状態にある流体収容体に対して該流体収容体の取り出し方向への移動を規制するように係止可能な係止機構を備えた。
上記構成によれば、装着位置において流体収容体は係止機構が係止することにより取り出し方向への移動が規制される。したがって、装着位置においては、作動流体流通部材のホルダ側流通口に収容体側流通口を密接させた状態が良好に維持される。
また、本発明の流体収容体ホルダにおいて、前記作動流体は空気である。
上記構成によれば、作動流体は空気であるため、作動流体が例えばシリコンオイル等の液体である場合と比較して、粘性が低い分だけ流体収容体と作動流体流通部材との間での作動流体(この場合は空気)の流通の応答性を向上することができる。また、作動流体供給路をチューブで構成する場合には、内部を流通する空気は液体よりも軽量であるので、チューブ重量も軽くなる。
また、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、上記構成の流体収容体ホルダとを備えた。
上記構成によれば、上記流体収容体ホルダの発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明を、液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)及び該プリンタにおけるカートリッジホルダに具体化した実施形態を図1〜図10に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明において、「前後方向」、「上下方向」、「左右方向」をいう場合は図に矢印で示す方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、プリンタ10のフレーム11内にはプラテン12が架設されている。プラテン12上には、図示しない紙送りモータを有する紙送り機構により図示しないターゲットとしての記録用紙が給送されるようになっている。また、フレーム11内には、プラテン12の長手方向と平行に、棒状のガイド部材13が架設されている。
ガイド部材13には、キャリッジ14が、該ガイド部材13の軸線方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ14は、フレーム11内に設けられた一対のプーリ15a間に張設されたタイミングベルト15を介してキャリッジモータ16に連結されている。そして、キャリッジ14は、キャリッジモータ16の駆動により、ガイド部材13に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ14のプラテン12に対向する面には、記録用紙に向けてインク(流体)を噴射することにより消費する流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド17が搭載されている。また、キャリッジ14上には、一時貯留したインクを記録ヘッド17に供給するバルブユニット18が、プリンタ10において使用されるインクの色(種類)に対応して複数個(本実施形態では4個)備えられている。
図1におけるフレーム11の一端部(右端部)には、流体収容体ホルダとしてのカートリッジホルダ20が設けられている。このカートリッジホルダ20には、流体収容体としてのインクカートリッジ21が着脱可能に複数個(本実施形態では4個)装着されている。カートリッジホルダ20には、一端がキャリッジ14上の各バルブユニット18とそれぞれ接続された複数本(本実施形態では4本)のインク供給チューブ22の他端がそれぞれ接続されている。
また、カートリッジホルダ20の上側には、作動流体流通源としての加圧ポンプ23が設けられているとともに、該加圧ポンプ23は、複数本(本実施形態では4本)の空気供給チューブ24を介してカートリッジホルダ20に接続されている。なお、カートリッジホルダ20に各インクカートリッジ21を装着した状態では、各インクカートリッジ21は、各インク供給チューブ22及び各空気供給チューブ24とそれぞれ接続されるようになっている。
そして、加圧ポンプ23を駆動すると、各空気供給チューブ24を介して各インクカートリッジ21内に作動流体としての空気がそれぞれ圧送され、該空気により各インクカートリッジ21内のインクがそれぞれ加圧され、該各インクが各インク供給チューブ22を介して各バルブユニット18に加圧供給されるようになっている。
次に、インクカートリッジ21及びインクカートリッジ21が装着されるカートリッジホルダ20の構成について図2及び図3に基づき詳述する。
インクカートリッジ21は、薄型の直方体形状をなすカートリッジケース25を備え、該カートリッジケース25内には、インクカートリッジ21毎に色の異なるインクを充填した可撓性を有するインクパック(図示略)がそれぞれ収容されている。なお、各インクカートリッジ21は、誤装着防止用突起21aの形状が相違する以外は同一構成であるため、以下では複数(本実施形態では4つ)あるインクカートリッジ21のうち一つのインクカートリッジ21を例示して説明することにする。そして、カートリッジホルダ20については、その一つのインクカートリッジ21が装着される箇所を部分的に説明することにする。
図2に示すように、カートリッジケース25においてカートリッジホルダ20への装着方向側の面となる前面の中央部には、流体導出口としてのインク導出口26がカートリッジケース25の内外を貫通するように形成されている。また、カートリッジケース25の前面においてカートリッジホルダ20に装着された場合にインク導出口26の下側となる位置には、インクカートリッジ21内に加圧ポンプ23から空気供給チューブ24を介して加圧供給される空気を導入するための収容体側流通口としての空気導入口27が貫通形成されている。
また、カートリッジケース25の上面の前端部にはICチップ(図示略)が設けられている。ICチップには、該ICチップを備えたインクカートリッジ21のインクの種類(色)及びそのインクの残量などに関する情報が、インクカートリッジ21毎にそれぞれ記録されている。さらに、カートリッジケース25の側面(本実施形態では左側面)の前端部には、図7に示すように側面視略三角形状をなす係止部28が隆起形成されている。この係止部28の具体的構成については後述する。
一方、カートリッジホルダ20は、前後方向が開口した四角筒状をなすホルダケース29と、ホルダケース29に対して前面側の開口を閉塞するように固定される弾性材料(例えば合成樹脂)からなる板状の流路形成部材30を備えている。ホルダケース29の後面側にはホルダケース29内にインクカートリッジ21を挿入可能とする挿入口31が形成されている。そして、カートリッジホルダ20のホルダケース29内にインクカートリッジ21を挿入した際に、インクカートリッジ21のICチップとホルダケース29の上壁部に設けられた端子32が接触し、ICチップに記録されている各種の情報がプリンタ10の制御装置(図示略)に入力されるようになっている。
また、ホルダケース29の内奥部には、ホルダケース29内を前側の機構収容部33と後側のカートリッジ装着部34とに仕切る仕切り壁35が上下方向に沿うように設けられている。仕切り壁35においてカートリッジ装着部34側となる後面の上下2箇所からは位置決めピン36,37(図6参照)がインクカートリッジ21の取り出し方向となる後方に向けて突出形成されている。そして、カートリッジ装着部34内の装着位置(図2及び図8に示す位置)にインクカートリッジ21が装着される際には、各位置決めピン36,37がインクカートリッジ21のカートリッジケース25の前面に形成された位置合わせ孔(図示略)に挿入されることにより、インクカートリッジ21の位置合わせが行われるようになっている。
また、仕切り壁35には、カートリッジ装着部34内の装着位置にインクカートリッジ21が装着された場合においてインクカートリッジ21のインク導出口26と前後方向で対応することになる位置に貫通孔38が貫通形成されると共に、空気導入口27と前後方向で対応することになる位置に円形のガイド部としてのガイド孔39が貫通形成されている。また同様に、仕切り壁35においてカートリッジ装着部34内の装着位置にインクカートリッジ21が装着された場合にインクカートリッジ21の係止部28と前後方向で対応することになる位置には矩形状の窓部40が貫通形成されている。
一方、ホルダケース29の機構収容部33内には固定軸41が仕切り壁35の窓部40と対応する高さ位置に設けられ、この固定軸41に対して係止機構としてのつる巻きばね42が巻き掛けられている。つる巻きばね42は、固定軸41に対する巻き掛け部位から後方に向けて直線状に延びる針金状の係止ロッド42aが仕切り壁35の窓部40に挿入されている。そして、インクカートリッジ21がホルダケース29のカートリッジ装着部34内に装着されていない場合、係止ロッド42aは、その先端に左右方向への屈曲形状をなすように曲げ形成された係止突部43を仕切り壁35の後面上部付近から後方に向けて水平に延設されたストッパ壁44に当接させることにより、図2において固定軸41を中心とする時計方向への回動付勢が規制されるようになっている。
図2及び図3(a)に示すように、流路形成部材30において、その中央部を挟んで上下方向及び左右方向に離間する二位置には、固定ボルト45を挿通するための挿通孔46が貫通形成されている。また、ホルダケース29の前面において、流路形成部材30の挿通孔46と前後方向で対応する位置には、固定ボルト45の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部(図示略)を有するボルト穴46aが形成されている。そして、このボルト穴46aに挿通孔46を位置合わせした状態で固定ボルト45を回動操作して固定ボルト45の雄ねじ部とホルダケース29のボルト穴46aの雌ねじ部を螺合させることにより、流路形成部材30はホルダケース29に対して固定されるようになっている。
また、流路形成部材30がホルダケース29に固定された場合において流路形成部材30におけるホルダケース29の上壁よりも上方となる位置には、左右二箇所に連通孔47,48が前後方向に貫通形成されている。同様に、流路形成部材30がホルダケース29に固定された場合にホルダケース29の仕切り壁35に形成された貫通孔38及びガイド孔39に対応する位置には連通孔49,50が前後方向に貫通形成されている。
また、流路形成部材30の前面には、連通孔47を始点として鉛直方向下方に向けて直線状をなし且つ連通孔49の近傍で斜め左側下方に向けて湾曲して連通孔49に至る溝部51が設けられている。同様に、流路形成部材30の前面には、連通孔48を始点として鉛直方向下方に向けて直線状をなし且つ連通孔50の近傍で湾曲して連通孔50に至る溝部52が設けられている。
また、流路形成部材30において溝部52の両側縁及び下方の連通孔50の周縁に沿う部分には、溝部52の湾曲形状に沿った略U字状の中抜き部53が切り抜き形成されている。その結果、流路形成部材30において溝部52に沿う切り抜き部位は、連通孔48側となる上端側を流路形成部材30に対する固定端とすると共に連通孔50側となる下端側を自由端とする片持ち梁状をなすように形成されている。すなわち、流路形成部材30において溝部52に沿う切り抜き部位は、その下端側が上端側の固定端を支点として前後方向に弾性変形可能な弾性片部54となっている。
そして、以上のような溝部51,52が形成された流路形成部材30の前面には、ガスバリア性を有するフィルムFが熱溶着により貼着されている。その結果、各溝部51,52及びこれらの溝部51,52の上下両端に連通する各連通孔47〜50は、それらの前面側への開口がフィルムFで被覆されることにより、流路形成部材30の前面側には連通孔47と連通孔49の間に亘るインク流路及び連通孔48と連通孔50の間に亘る空気流路が形成されることになる。そして、本実施形態では、連通孔47と連通孔49の間に亘る溝部51を含んで形成されるインク流路により流体流路が構成されると共に、連通孔48と連通孔50の間に亘る溝部52を含んで形成される空気流路により作動流体流路が構成されている。なお、フィルムFは熱溶着後に中抜き部53に沿って切断し、弾性片部54の作動を妨げないようにしている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、流路形成部材30においてホルダケース29側となる後面には、インク流路を構成する溝部51の上端部に連通する連通孔47の一端が開口しており、この連通孔47の後面側開口に対してインク供給チューブ22の上流端が接続されるようになっている。また、流路形成部材30の後面において、インク流路を構成する溝部51の下端部に連通する連通孔49と対応する部分からは、その連通孔49に基端側が連通する流体導出部材としてのインク供給針55がホルダケース29の挿入口31方向となる後方に向けて延びるように設けられている。
インク供給針55は、その内部が中空状をなすように形成されており、その先端部にはインク導出孔56が形成されている。また、インク供給針55は、先端側がホルダケース29の仕切り壁35に形成された貫通孔38内に挿通されており、先端部が仕切り壁35から突出した状態となっている。そして、インクカートリッジ21をカートリッジホルダ20に挿入した場合には、インク供給針55の先端部がカートリッジケース25の前面に形成されたインク導出口26を介してインクカートリッジ21内に挿入されるようになっている。すなわち、インクカートリッジ21内のインクは、インク導出口26にインク供給針55が挿入されることにより、インク供給針55及びインク流路を構成する溝部51及びインク供給チューブ22を介して記録ヘッド17側へ導かれるようになっている。
また、流路形成部材30の後面には、空気流路を構成する溝部52の上端部に連通する連通孔48の一端が開口しており、この連通孔48の後面側開口に対して空気供給チューブ24の下流端が接続されている。また、流路形成部材30の後面において、空気流路を構成する溝部52の下端部に連通する連通孔50と対応する部分からは、その連通孔50に基端側が連通する略円筒形状の空気導入筒部57がホルダケース29の挿入口31方向となる後方に向けて延びるように設けられている。
空気導入筒部57は、その先端の開口部57aがホルダ側流通口として機能する構成とされている。そして、そのような開口部57aが形成された先端側がホルダケース29の仕切り壁35に形成されたガイド孔39内に挿通されており、弾性片部54を撓ませることにより仕切り壁35の壁面に直交する前後方向に摺動可能な構成となっている。また、空気導入筒部57における仕切り壁35よりも前側(すなわち、基端側)となる外周面の複数箇所(本実施形態では3箇所)からは径方向外方に向けて突出する突部58が等角度間隔をおいて形成されている。そして、これらの突部58と流路形成部材30の後面との間に位置するようにして空気導入筒部57の外周面上にはコイルスプリング60が嵌合されている。
その結果、空気導入筒部57は、その基端方向となる前方に向けて移動するように押圧力を受けた場合には、弾性片部54の弾性復帰力及びコイルスプリング60の付勢力により、元の位置(図2,図3,図6に示す位置)に復帰するようになっている。そして、空気導入筒部57は、その軸方向の中途から先端側が仕切り壁35からカートリッジ装着部34内へ突出した状態となるようにして仕切り壁35のガイド孔39に挿入されている。なお、空気導入筒部57は、その前後方向における全長がインク供給針55よりも短くなるように設計されている。
また、空気導入筒部57における仕切り壁35よりも突出した先端部には、ゴム等の可撓性材料からなる略円筒形状のシール部材61が嵌着されている。そして、空気導入筒部57は、インクカートリッジ21をカートリッジホルダ20に挿入した場合には、弾性片部54の弾性力及びコイルスプリング60の付勢力により、カートリッジケース25の前面に形成された空気導入口27に対してシール部材61を介して加圧空気を流通可能に密接するようになっている。すなわち、本実施形態では、以上のような空気流路を構成する溝部52及び空気導入筒部57が形成された弾性片部54により、作動流体としての加圧空気をインクカートリッジ内に加圧供給するための作動流体流通部材が構成されている。
なお、上記説明では、流路形成部材30が、各インク色に個別対応する空気流路毎に一つずつ設けられた構成を例示しているが、これは次のように構成してもよい。すなわち、各インク色に個別対応する連通孔50及び溝部52を同一の流路形成部材30に形成すると共に、各溝部52を連結する溝部を更に形成する。そして、流路形成部材30にフィルムFを溶着することにより、インク色に個別に対応する複数の空気流路を形成する。このように構成すれば、各空気流路は相互に連通しているため、空気供給チューブ24を一つ設けるだけで、各色のインクカートリッジ内に加圧空気を供給することができ、プリンタ10の小型化を図ることができる。
次に、上述したカートリッジホルダ20の作用を図4〜図10に従って説明する。
まず、カートリッジホルダ20にインクカートリッジ21を装着する場合には、図4に示すように、カートリッジホルダ20におけるホルダケース29の挿入口31からインクカートリッジ21を挿入する。そして、図5に示すように、ホルダケース29の内奥部となるカートリッジ装着部34内の装着位置までインクカートリッジ21を押し込むことで、ホルダケース29の上壁部に設けられた端子32とインクカートリッジ21におけるカートリッジケース25の上面の前端部に設けられたICチップとが接触し、ICチップとプリンタ10の制御部とが電気的に接続される。
このとき、図6に示すように、インクカートリッジ21がホルダケース29内の中程まで挿入されると、インクカートリッジ21におけるカートリッジケース25の前面に形成された位置合わせ孔にはホルダケース29の仕切り壁35に突出形成された位置決めピン36,37が挿入され、これによってインクカートリッジ21がホルダケース29内にて上下左右方向に位置決めされる。また、この装着時には、インクカートリッジ21におけるカートリッジケース25の左側面の前端部に隆起形成された略三角形状の係止部28に対してホルダケース29内に設けられたつる巻きばね42における係止ロッド42aの係止突部43が係止することにより、インクカートリッジ21は装着位置に抜け止め規制された状態で係止保持される。
すなわち、図7に示すように、インクカートリッジ21におけるカートリッジケース25の左側面の前端部には略三角形状をなす係止部28が隆起形成されている。そして、この係止部28の周囲には、係止部28における略三角形状の周壁に沿うように、つる巻きばね42における係止ロッド42aの先端の係止突部43を係合可能とする係合溝62が形成されている。
ここで、係止部28の周壁に沿う係合溝62は、ホルダケース29におけるストッパ壁44と平行に延びる部分の溝深さが他の部分の溝深さとは異なるように形成されている。すなわち、ストッパ壁44と平行に延びる部分は、前端側の台形状をなす部分が係止部28の隆起高さよりは低く且つ係合溝62における他の部分よりは溝深さが浅い段差部62aとされ、この段差部62aから後端側に連続する長方形状の部分が係合溝62における他の部分と斜面状に連なる斜面部62bとされている。
そして、段差部62aにおける前面側の斜状をなす壁面と係止部28における前面側の斜状をなす壁面とにより、係止部28には前後方向に斜状をなして連続するガイド壁面28aが形成されている。また、係止部28における後面側の上下方向に沿う壁面には前方側に凹んだ係止凹部28bが形成されると共に、この係止凹部28bの上下方向の中間位置と対応する高さ位置で係合溝62の後側の壁面からは水平方向前側に係止壁面62cが延設されている。
そのため、インクカートリッジ21がホルダケース29内に挿入されると、ホルダケース29におけるストッパ壁44に係止突部43が当接した状態にあるつる巻きばね42の係止ロッド42aは、その先端の係止突部43が係合溝62の段差部62aにおける前面側の斜状をなす壁面(ガイド壁面28aの上部)に摺接する。そして、その係止突部43がガイド壁面28aによって下方へ摺動ガイドされることにより、係止ロッド42aは固定軸41を支点として蓄力状態で下方へ撓むように揺動する。
そして、図8(a)に示すように、コイルスプリング63の付勢力に抗してインクカートリッジ21をホルダケース29内に装着位置を若干過ぎる位置まで押し込むと、つる巻きばね42の係止ロッド42aは先端の係止突部43が係止部28のガイド壁面28aの後端部に到達する。このとき、インクカートリッジ21は、ホルダケース29の空気導入筒部57の開口部57aに対して空気導入口27を密接させた状態で差込方向となる前方に押し込まれる。
そのため、ホルダケース29の空気導入筒部57は、コイルスプリング60の付勢力及び弾性片部54の弾性力に抗してインクカートリッジ21により前方に押圧されると共に、仕切り壁35のガイド孔39に水平方向に摺動ガイドされつつ前方に移動する。その結果、溝部52が形成された弾性片部54は、その上端側が片持ち梁状をなすように流路形成部材30に固定支持されているため、その下端側が上端側を支点として空気導入筒部57の移動により前方に押し込まれた分だけS字状をなすように撓み変形する(図8(b)参照)。
そして、その状態からインクカートリッジ21が差込方向に更に押し込まれると、つる巻きばね42における係止ロッド42aの先端に形成された係止突部43は、つる巻きばね42の弾性復帰力によりインクカートリッジ21の係止部28のガイド壁面28aの後端部を上方に乗り越えて離間した後、係合溝62内の係止壁面62cに当接する。そして、インクカートリッジ21の押し込みが停止されると、カートリッジホルダ20は、コイルスプリング60の付勢力によりインクカートリッジ21を挿入口31方向に移動させる。
これによって、つる巻きばね42の係止ロッド42aの係止突部43は、インクカートリッジ21の係合溝62の係止壁面62cから前方に離間した後に係止部28の係止凹部28b内に係止する(図9参照)。そして、溝部52が形成された弾性片部54は、インクカートリッジ21の押し込みにより空気導入筒部57を介して前方に押圧されることで撓み変形していた下端側が弾性片部54自体の弾性復帰力及びコイルスプリング60の付勢力により変形前の状態に復元される。そして、この弾性復帰力が空気導入筒部57の先端に形成された開口部57a(シール部材61の開口部でもある)とインクカートリッジ21における空気導入口27とを密接させ得る付勢力として機能する。
そして、つる巻きばね42の係止ロッド42aの係止突部43がインクカートリッジ21の係止部28の係止凹部28bに係止すると、インクカートリッジ21は、挿入口31方向への移動が規制されることにより装着位置に固定される。これによって、インクカートリッジ21には、空気導入筒部57の開口部57aを空気導入口27に対して密着させた状態でインク導出口26にインク供給針55が挿入される。この状態からフレーム11内に配設された加圧ポンプ23によって生成された加圧空気が、加圧空気流路を構成する溝部52及び空気導入筒部57を介してインクカートリッジ21内に導入されると、インクカートリッジ21内のインクパックは加圧される。そして、インクパック内のインクは、インク供給針55、インク流路を構成する溝部51、及びインク供給チューブ22を介して記録ヘッド17に加圧供給される。
一方、ホルダケース29内に装着されているインクカートリッジ21を取り外す際には、再度、インクカートリッジ21をコイルスプリング63の付勢力に抗してホルダケース29内に若干押し込む。このとき、空気流路を構成する溝部52が形成された弾性片部54の下端側は、空気導入筒部57の移動により前方に押し込まれた分だけS字状をなすように撓み変形するようになっている(図10参照)。また、つる巻きばね42の係止ロッド42aの係止突部43は、インクカートリッジ21の係止部28の係止凹部28bから後方に離間した後、ホルダケース29のストッパ壁44に当接する。その結果、つる巻きばね42の係止ロッド42aの係止突部43によるインクカートリッジ21の係止状態は解除される。
インクカートリッジ21の係止状態が解除されてからインクカートリッジ21の押し込みが停止されると、カートリッジホルダ20は、コイルスプリング63の付勢力によりインクカートリッジ21を挿入口31方向に移動させる。その結果、インクカートリッジ21をカートリッジホルダ20から取り外すことが可能となる。なお、このとき、カートリッジホルダ20のつる巻きばね42の係止ロッド42aは、その先端の係止突部43がホルダケース29のストッパ壁44に当接した状態で係合溝62内を斜面部62bから段差部62aを乗り越えるように移動した後、再度、カートリッジホルダ20の挿入口31に向けた姿勢をとることとなる。すなわち、カートリッジホルダ20は、上記のようなサイクルによりインクカートリッジ21を着脱可能となっている。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態において、空気流路を構成する溝部52が形成された弾性片部54は、その弾性片部54が片持ち梁状をなすように切り抜き形成された流路形成部材30と共にホルダケース29に固定されることでカートリッジホルダ20への組み付けが完了する。また、インクカートリッジ21の着脱時において、インクカートリッジ21が空気導入口27を弾性片部54の自由端から延設された空気導入筒部57の開口部57aに当接させた状態で自由端側に押圧力を付与するように移動した場合には、上方の固定端を支点として自由端側が弾性変形する。そして、そのように弾性変形した後における弾性復帰力が空気導入筒部57の開口部57aとインクカートリッジ21における空気導入口27とを密接させ得る付勢力として機能する。そのため、この溝部52が形成された弾性片部54とは別部品構成の摺動部材や付勢部材を更に組み付けることが不要となる。したがって、部品点数を少なくして組み立て効率の向上及び生産コストの低減を図ることができる。
(2)上記実施形態において、カートリッジホルダ20は、空気流路を構成する溝部52の連通孔50に基端側が連通した空気導入筒部57の開口部57aをインクカートリッジ21の空気導入口27に密接させることにより、空気流路を介してインクカートリッジ21内に空気を加圧供給する構成となっている。そのため、空気の加圧力に基づきインクカートリッジ21内からインクを加圧状態で導出することができる。
(3)上記実施形態において、空気流路を構成する溝部52には、その前面側の開口を被覆するようにフィルムFが流路形成部材30に貼着されることにより空気流路が形成されている。そのため、空気流路を形成するために例えばシリコンチューブ等からなる空気供給チューブを引き回すことが必要でなくなる。したがって、シリコンチューブ等において懸念されるインク漏れを抑制できると共に、引き回しスペースがなくなるため、小型化要請にも好適に対応することができる。
(4)上記実施形態において、空気流路を構成する溝部52が形成された弾性片部54の自由端側がインクカートリッジ21から押圧力を受けて弾性変形する場合にも先端に開口部57aを有する空気導入筒部57は仕切り壁35のガイド孔39によって軸方向に摺動案内される。そのため、インクカートリッジ21の空気導入口27と空気導入筒部57の開口部57aとの密接状態を良好に維持することができる。
(5)上記実施形態において、空気流路を構成する溝部52が形成された弾性片部54は、弾性を有する板状の流路形成部材30から弾性変形可能な片持ち梁状をなすように切り抜き形成されている。そのため、弾性片部54と同一形状の片持ち梁状をなす部材における固定端をカートリッジホルダ20に対して直接固定する場合よりも、そのような溝部52を有する弾性片部54が切り抜き形成された流路形成部材30をカートリッジホルダ20に固定する場合の方が、カートリッジホルダ20の組み付け作業が容易になる。
(6)上記実施形態において、流路形成部材30には、インクカートリッジ21に設けられたインク導出口26に対して挿脱自在なインク供給針55がインクカートリッジ21の取り出し方向に向けて延設されると共に、このインク供給針55と共にインク流路を構成する溝部51及び空気流路を構成する溝部52が形成されている。そのため、こうした流路形成部材30を組み付けることにより、インクカートリッジ21内に収容されているインクの流路構成と、インクを良好にインクカートリッジ内から導出させるためにインクカートリッジとの間で流通させられる加圧空気の流路構成を迅速かつ容易に完了することができる。
(7)上記実施形態において、カートリッジホルダ20には、装着位置にあるインクカートリッジ21の係止部28に対して取り出し方向への移動を規制するように係止可能な係止突部43を有するつる巻きばね42が設けられている。そのため、装着位置においては、空気導入筒部57の開口部57aにインクカートリッジ21の空気導入口27を密接させた状態が良好に維持される。
(8)上記実施形態において、インクカートリッジ21内に導入される作動流体は空気であるため、作動流体が例えばシリコンオイル等の液体である場合と比較して、粘性が低い分だけインクカートリッジ21と空気導入筒部57との間での作動流体の流通の応答性を向上することができる。また、作動流体供給路をチューブで構成する場合には、内部を流通する空気は液体よりも軽量であるので、チューブ重量も軽くなる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、空気導入筒部57をホルダケース29の挿入口31方向に付勢するコイルスプリング60は省いてもよい。すなわち、溝部52が形成された弾性片部54自体の弾性復帰力だけで空気導入筒部57の開口部57aをインクカートリッジ21の空気導入口27に密接させるようにしてもよい。このようにした場合には、更に部品点数を少なくすることでカートリッジホルダ20の組み付け性の向上及び生産コストの低減を図ることができる。
・上記実施形態において、インク流路は、空気流路を形成する流路形成部材30とは別部品のインク供給チューブがインク供給針55の基端に直接連結される構成としてもよい。
・上記実施形態において、空気流路は、流路形成部材30の一面側に溝部52を設けた後にその開口をフィルムFにより被覆することにより形成するのではなく、流路形成部材30の内部に中空状の空気流路を上下方向に貫通形成することにより構成してもよい。
・上記実施形態において、空気流路を構成する溝部52が形成された弾性片部54の自由端から空気導入筒部57を突出形成することなく、インクカートリッジ21の空気導入口27からインクカートリッジ21の装着方向に向けて中空状の空気導入用の円筒部を延設し、その先端を弾性片部54の自由端における連通孔50の後面側開口に対して密接させる構成としてもよい。
・上記実施形態において、インクカートリッジ21の空気導入口27と空気導入筒部57の開口部57aとを、シール部材61を介在することなく密接させる構成としてもよい。
・上記実施形態において、空気供給チューブ24の上流端に作動流体流通源としての負圧発生装置を接続することにより、インクカートリッジ21内に作用する負圧を調整することでインクカートリッジ21からのインクの導出を制御してもよい。
・上記実施形態において、インクカートリッジ21内を加圧もしくは減圧する作動流体として空気を使用したが、シリコンオイル等の液体を作動流体として使用してもよい。
・なお、本明細書における「流体」には、インク以外の他の液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体も含むものとする。そして、こうした「流体」を噴射したり吐出したりする液体噴射装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。
本実施形態におけるインクジェット式プリンタの平面図。 本実施形態におけるカートリッジホルダの一部省略斜視図。 (a)はカートリッジホルダの要部拡大分解斜視図、(b)は流路形成部材を取り出し方向となる後面側から見た正面図。 インクカートリッジを装着する途中のカートリッジホルダの側面図。 インクカートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの側面図。 インクカートリッジの装着開始時のカートリッジホルダの動作を示す断面図。 インクカートリッジの装着開始時のカートリッジホルダの動作を示す要部拡大断面図。 (a)はインクカートリッジの装着直前のカートリッジホルダの動作を示す断面図、(b)は(a)の一部概略拡大断面図。 インクカートリッジを装着完了時のカートリッジホルダの動作を示す断面図。 インクカートリッジを取り外す途中のカートリッジホルダの動作を示す断面図。
符号の説明
10…流体噴射装置としてのプリンタ、17…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、20…流体収容体ホルダとしてのカートリッジホルダ、21…流体収容体としてのインクカートリッジ、23…作動流体流通源としての加圧ポンプ、26…流体導出口としてのインク導出口、27…収容体側流通口としての空気導入口、30…流路形成部材、39…ガイド部としてのガイド孔、42…係止機構を構成するつる巻きばね、51…流体流路としてのインク流路の一部を構成する溝部、52…作動流体流路としての空気流路の一部を構成する溝部、54…作動流体流通部材としての弾性片部、55…流体導出部材としてのインク供給針、57…筒部としての空気導入筒部、57a…ホルダ側流通口としての開口部、F…フィルム。

Claims (7)

  1. 内部に流体を収容する流体収容体を装着する装着部と、前記装着部に前記流体収容体が装着される場合、前記流体収容体に設けられた収容体側流体流通口と連通するホルダ側流体流通口を有する流体流通部材と、を備えた流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体流通部材は、固定端を支点として自由端側が弾性変形可能な片持ち梁状部と、前記ホルダ側流体流通口へ流体を供給可能な流体流通路とを有し、
    前記ホルダ側流体流通口は、前記流体流通部材の自由端側に配置され
    前記流体流通路は、前記流体流通部材の固定端側から自由端側まで形成される溝部と、前記溝部を被覆する被覆部材と、により形成されるとともに、前記流体流通路における自由端側には、前記ホルダ側流通口が設けられることを特徴とする流体収容体ホルダ。
  2. 請求項1記載の流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体流通部材は、前記流体収容体が装着される装着面側に延びるとともに前記ホルダ側流通口を有する筒部と、前記筒部を摺動させるガイド部と、を備えることを特徴とする流体収容体ホルダ。
  3. 請求項1〜のうち何れか一項に記載の流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体収容体が装着される場合、前記流体収容体の取り出し方向への移動を規制する係止機構を備えたことを特徴とする流体収容体ホルダ。
  4. 請求項1〜のうち何れか一項に記載の流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体収容体が前記流体収容体ホルダに装着される場合、前記流体流通部材は前記流体収容体内に流体を供給することを特徴とする流体収容体ホルダ。
  5. 請求項1〜のうち何れか一項に記載の流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体収容体が前記流体収容体ホルダに装着される場合、前記流体流通部材は前記流体収容体内から流体を導出することを特徴とする流体収容体ホルダ。
  6. 請求項1〜のうち何れか一項に記載の流体収容体ホルダにおいて、
    前記流体流通部材は、弾性を有する板状部材から切り抜き形成されることを特徴とする流体収容体ホルダ。
  7. 流体を噴射する流体噴射ヘッドと、請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載の流体収容体ホルダとを備えたことを特徴とする流体噴射装置。
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