JP2010228238A - バルブユニット、流体供給装置、流体噴射装置、バルブユニットの製造方法及びバルブユニットの製造装置 - Google Patents

バルブユニット、流体供給装置、流体噴射装置、バルブユニットの製造方法及びバルブユニットの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニット、流路ユニット、流体供給装置、流体噴射装置、バルブユニットの製造方法及びバルブユニットの製造装置を提供する。
【解決手段】バルブユニットは、インク流路49とインク供給室44及び連通孔50を介して連通する圧力室46と、閉弁状態となることにより連通孔50を閉鎖する弁体51と、圧力室46の一壁面を構成し、圧力室46内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部56と、受圧部56に対して中心位置が一方側に偏心した状態で、受圧部56の一面側に固定された受圧板57とを備え、受圧板57は、受圧部56の中心付近が圧力室46の内方へ変位するのに伴い、一方側の端部よりも受圧部56の中心位置に近接する他方側の端部の方が内方へ大きく変位することにより、弁体51を開弁状態となる方向に押圧する。
【選択図】図4

Description

本発明は、バルブユニット、流体供給装置、流体噴射装置、バルブユニットの製造方法及びバルブユニットの製造装置に関する。
流体噴射ヘッド(記録ヘッド)から流体(インク)をターゲットに対して噴射する流体噴射装置として、例えば、インクジェット式プリンターが知られている。こうしたプリンターにあっては、記録ヘッドにインクを安定して供給することが望ましいため、従来、インク流路の途中にインクの流動圧を調整するためのバルブユニットを備えたプリンターが提案されている(例えば、特許文献1)。
具体的には、特許文献1のプリンターに備えられたバルブユニットは、流路形成部材の一面側に設けられた凹部をフィルム部材で被覆することで囲み形成される圧力室と、フィルム部材の中央付近に固定された受圧板と、圧力室にインクを供給するための供給路を開閉する弁体(バルブ)とを備えていた。また、流路形成部材の他面側に設けられ、圧力室内と供給路を介して連通されたインク供給室内には、弁体を閉弁状態となる方向に付勢する付勢部材が収容されていた。
このバルブユニットは、記録ヘッドからインクが噴射されて圧力室内のインク量が減少すると、圧力室内に負圧が生じてフィルム部材が圧力室の内方へ変位するようになっていた。そして、フィルム部材とともに変位した受圧板が弁体を付勢部材の付勢力に抗して押圧することにより、弁体が供給路を開放する開弁状態となって、圧力室内へインクが供給されるようになっていた。
このように、特許文献1のプリンターでは、バルブユニットに組み込まれた流動圧調整機構によって、噴射されるインクの量に応じて、記録ヘッドへ適切な量のインクを安定して供給することができるようになっていた。
国際公開第2003/041964号パンフレット
ところで、こうしたバルブユニットには、例えばインクの噴射制御を行うための基板など、他の機構が一体的に組み込まれたり、近接して配置されたりすることがある。そして、プリンターを小型化するためには、流動圧調整機構と、隣接する他の機構との間に無駄なスペースが生じないようにすることが好ましい。
その点、特許文献1のバルブユニットにおいて、圧力室を構成する凹部は、その開口面積が受圧面積となるので、わずかな圧力変動にも反応することができるように開口面積を広く確保する必要がある。これに対して、インク供給室はそれほど広く確保する必要がないものの、受圧板の変位を適切にとらえるために、圧力室を構成する凹部の底面において中央付近となる位置に弁体を配置する必要があった。そのため、流路形成部材の他面側であって、一面側に圧力室が配置されたインク供給室の周囲には、隣接する機構との間に無駄なスペースが生じてしまっていた。
すなわち、従来のバルブユニットには、構成要素間の配置上の制限によって、スペースを効率的に活用することができないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニット、流路ユニット、流体供給装置、流体噴射装置、バルブユニットの製造方法及びバルブユニットの製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流路ユニットは、流体流路と連通孔を介して連通する圧力室と、閉弁状態となることにより前記連通孔を閉鎖する弁体と、前記圧力室の一壁面を構成し、該圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、該受圧部に対して中心位置が一方側に偏心した状態で、前記受圧部の一面側に固定された受圧板とを備え、該受圧板は、前記受圧部の中心付近が前記圧力室の内方へ変位するのに伴い、前記一方側の端部よりも前記受圧部の中心位置に近接する他方側の端部の方が前記内方へ大きく変位することにより、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧する。
この構成によれば、受圧板は受圧部に対して中心位置が一方側に偏心した状態で固定されているので、一方側の端部よりも受圧部の中心位置に近接する他方側の端部の方が大きく変位するように傾動することにより、弁体を開弁状態となる方向に押圧することができる。すなわち、弁体を受圧部の中央付近に配置していなくても、受圧板で弁体を押圧することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニットを提供することができる。
本発明の流路ユニットにおいて、前記受圧板は、前記受圧部の変位に伴って、前記一方側の端部を支点として傾動する。
この構成によれば、受圧板は一方側の端部を支点として傾動するので、圧力室内の圧力変動をより正確に弁体の変位状態に反映させることができる。
本発明の流路ユニットにおいて、前記連通孔は、前記圧力室における前記受圧部と対向する壁面の前記一方側に偏心した位置に設けられ、前記受圧板は、中心位置が前記弁体に対向するように配置される。
この構成によれば、連通孔は圧力室における受圧部と対向する壁面の一方側に偏心した位置に設けられているので、連通孔に繋がる流体流路を、受圧板の偏心方向における一方側寄りに配置することができる。これにより、偏心方向における他方側には、流体流路が配置されないスペースができるので、このスペースに他の機構を配置することで、効率的にスペースを活用することができる。また、受圧板は中心位置が弁体に対向するように配置されるので、受圧部の撓み変位に伴って、弁体を直接押圧することができる。
本発明の流路ユニットにおいて、前記受圧部は、前記弁体が前記受圧板の押圧により開弁状態となる方向に最大限変位した状態でも、さらに変位可能な撓みを有している。
この構成によれば、撓み変位する際の受圧部の反力が小さくなるので、圧力変動に対する受圧部の反応性を高めることができる。
本発明の流路ユニットにおいて、前記弁体を常には閉弁状態となる方向に付勢する付勢部材をさらに備え、前記圧力室は、定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口を、前記受圧部を構成するフィルム部材によって被覆することで囲み形成され、前記付勢部材は、前記流路形成部材の他面側に形成された流体供給室内に収容されるとともに、前記圧力室は前記連通孔を通じて前記流体供給室内と連通している。
この構成によれば、流路形成部材の他面側に形成された流体供給室を一方側に偏らせた位置に配置することができる。したがって、流路形成部材の他面側において、偏心方向における他方側には、流体供給室が配置されないスペースができるので、このスペースに他の機構を配置することで、効率的にスペースを活用することができる。
上記目的を達成するために、本発明の流体供給装置は、上流側から下流側へ向けて流体を供給するための流体流路と、上記バルブユニットとを備えた。
この構成によれば、上記バルブユニットと同様の作用効果を得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の流体噴射装置は、流体を収容した流体収容体と、前記流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、前記流体収容体から前記流体噴射ヘッドへ向けて前記流体を供給するための流体流路と、上記バルブユニットとを備えた。
この構成によれば、上記バルブユニットと同様の作用効果を得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明のバルブユニットの製造方法は、定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口をフィルム部材で被覆することで囲み形成される圧力室と、閉弁状態となることにより前記凹部の底面に設けられた連通孔を閉鎖する弁体と、前記フィルム部材によって構成され、前記圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、該受圧部の一面側に固定された受圧板とを備えたバルブユニットの製造方法であって、前記フィルム部材の一面側に前記受圧板を固定する受圧板固定工程と、前記流路形成部材の一面に、前記凹部の開口に対して前記受圧板の中心位置が一方側に偏心した状態となるように前記フィルム部材を配置する配置工程と、前記受圧板が前記一方側の端部を支点として前記凹部の内方へ傾動して、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、前記フィルム部材の中心側を前記凹部の内方へ押し込んで撓み変位させる押し込み工程と、該押し込み工程を経て撓み変位した状態の前記フィルム部材を前記流路形成部材に溶着することで、前記圧力室を囲み形成する圧力室形成工程とを備えた。
この構成によれば、受圧板が一方側の端部を支点として凹部の内方へ傾動して、弁体を開弁状態となる方向に押圧するのに適切な撓み状態でフィルム部材を流路形成部材に溶着することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニットを精度よく製造することができる。
上記目的を達成するために、本発明のバルブユニットの製造装置は、定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口をフィルム部材で被覆することで囲み形成される圧力室と、閉弁状態となることにより前記凹部の底面に設けられた連通孔を閉鎖する弁体と、前記フィルム部材によって構成され、前記圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、該受圧部に対して中心位置が一方側に偏心した状態で、前記受圧部の一面側に固定された受圧板とを備えたバルブユニットの製造装置であって、前記フィルム部材を間に介在させた状態で前記凹部の周縁に当接する当接部と、前記受圧部を構成する前記フィルム部材の中心側を前記凹部の内方へ押し込んで撓み変位させる突起部とを備え、該突起部は、前記受圧板が前記一方側の端部を支点として前記凹部の内方へ傾動して、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、前記受圧板の傾動角度を規定する傾斜部を有する。
この構成によれば、傾斜部によって受圧板の傾動角度を容易に規定することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニットを効率よく製造することができる。
本発明のバルブユニットの製造装置において、前記突起部は、前記受圧板の偏心方向に沿って前記傾斜部と並ぶように形成され、前記受圧板が前記傾動角度に規定された状態から、前記フィルム部材をさらに前記内方へ向けて撓み変位させる突設面を有し、前記傾斜部は、前記偏心方向における長さが、前記受圧板の前記偏心方向における長さとほぼ一致するように形成されている。
この構成によれば、傾斜部は、偏心方向における長さが、受圧板の偏心方向における長さとほぼ一致するように形成されているので、突設面はフィルム部材のみを押圧することとなる。したがって、突設面によって、受圧板が傾動角度に傾動した状態でも、フィルム部材がさらに変位可能な撓みを形成することができる。これにより、撓み変位する際の受圧部の反力が小さくなるので、圧力変動に対する反応性の高いバルブユニットを製造することができる。
実施形態におけるインクジェット式プリンターの平面図。 実施形態におけるバルブユニットの構成を説明するための分解斜視図。 実施形態におけるバルブユニットの側面図。 図3におけるA−A線矢視断面図で、(a)は閉弁状態となっている場合を示す模式図、(b)は開弁状態となっている場合を示す模式図。 (a)はヒートブロックの正面図、(b)はヒートブロックの側面図。 実施形態におけるバルブユニットの製造方法を説明するための断面図。 従来のバルブユニットの構成を示す断面図。
以下、本発明の流体噴射装置をインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という)に具体化した実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は、各図中に矢印で示した方向を基準として示すものとする。
図1に示すように、プリンター11は、略矩形箱状をなす本体ケース12を備えるとともに、この本体ケース12内の前方下部には、プラテン13が主走査方向となる本体ケース12の長手方向(図1において左右方向)に沿って配設されている。プラテン13は、記録用紙などの記録媒体Pを支持する支持台であって、このプラテン13上には、図示しない紙送り機構により記録媒体Pが主走査方向と直交する副走査方向(前方向)に給送されるようになっている。
本体ケース12内においてプラテン13の後部上方には、主走査方向に延びる棒状のガイド軸14が架設され、このガイド軸14にはキャリッジ15が主走査方向へ移動可能な状態で支持されている。また、本体ケース12内の後方側面においてガイド軸14の両端部と対応する位置には、駆動プーリ16及び従動プーリ17が回転自在に支持されている。駆動プーリ16にはキャリッジモータ18が連結されているとともに、対をなすプーリ16,17間には無端状のタイミングベルト19が掛装されている。そして、キャリッジ15の後端側はタイミングベルト19に接続されているので、キャリッジモータ18の駆動により、キャリッジ15はガイド軸14に沿って主走査方向に往復移動するようになっている。
本体ケース12内の一端側(図1では右端側)には箱形のカートリッジホルダ20が設けられている。カートリッジホルダ20には、流体としてのインクを収容した流体収容体としてのインクカートリッジ21が、インクの色毎に複数個(本実施形態においては4個)、着脱可能に装着されている。
各インクカートリッジ21はカートリッジホルダ20に装着されることで、インク供給チューブ22の上流端に接続されるようになっている。また、各インク供給チューブ22の下流端は、キャリッジ15上に搭載されたバルブユニット23の上流側と接続されるとともに、バルブユニット23の下流側はキャリッジ15の下面側に設けられた流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド24に接続されている。そして、記録ヘッド24の下面にて構成されるノズル形成面(図示略)には、複数のノズル開口(図示略)が形成されている。
バルブユニット23は、記録ヘッド24に各色のインクを安定して供給するための流動圧調整機構を備えたもので、ノズル開口からインクが噴射されて、バルブユニット23の下流側に負圧が生じた場合には、その負圧を解消する分量のインクを記録ヘッド24側に供給することで、インクの流動圧を調整するようになっている。なお、本実施形態においては、各バルブユニット23で2色分のインクの流動圧を調整することができるように、1つのバルブユニット23内に2系統の流動圧調整機構が内蔵されている。
カートリッジホルダ20とプラテン13との間、すなわち、記録媒体Pが至らない非印刷領域には、プリンター11の電源オフ時や記録ヘッド24をメンテナンスする場合にキャリッジ15の待機場所となるホームポジションHPが設けられている。また、キャリッジ15がホームポジションHPに配置されたときの下方となる位置には、記録ヘッド24のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット25が備えられている。
メンテナンスユニット25はキャップ26及び吸引ポンプ27等を構成要素として備え、キャリッジ15がホームポジションHPに配置された場合には、キャップ26が記録ヘッド24に対してノズル開口を囲むように当接して、ノズル開口を保護するようになっている。また、キャップ26が記録ヘッド24に当接した状態で吸引ポンプ27を駆動することで、記録ヘッド24内にある増粘したインクや気泡などを排出させるクリーニングが行われるようになっている。
カートリッジホルダ20の上側には、加圧ポンプ28が配置されている。加圧ポンプ28には空気供給路29の上流端が接続されているとともに、空気供給路29の途中位置には圧力検出器30及び大気開放弁31が接続されている。また、空気供給路29は大気開放弁31の下流側に配設された分配器32を境にインクカートリッジ21の個数と同数に分岐されている。
分岐された各空気供給路29は、それぞれの下流端が各々対応するインクカートリッジ21に接続されている。加圧ポンプ28の駆動によって生成された加圧空気は空気供給路29を介してインクカートリッジ21内に圧送されるとともに、加圧空気の加圧力によって、インクカートリッジ21に収容されたインクが記録ヘッド24側に加圧供給されるようになっている。
そして、副走査方向に記録媒体Pを所定距離搬送する搬送処理と、キャリッジ15とともに主走査方向に沿って移動する記録ヘッド24のノズル開口からインクを噴射する印刷処理とを交互に行うことにより、記録媒体Pに対する記録処理が実行されるようになっている。
次に、バルブユニット23の構成について説明する。
図2に示すように、バルブユニット23は樹脂材料からなる定形性の流路形成部材40を備えている。
流路形成部材40の上面には、インク供給チューブ22の下流端が接続される接続部40aがインクの色毎に設けられている。そして、流路形成部材40の右面には、前側に位置する凹部41と、後側に位置する凹部42とが形成されている。また、図示は省略するが、流路形成部材40の左面には、右面側と前後方向における配置が反転された態様で、前側に凹部42が、後側に凹部41が形成されている。すなわち、流路形成部材40の左右の側面には、凹部41と凹部42とが前後方向及び左右方向に並ぶように形成されている。
図3に示すように、凹部41は、圧力室形成凹部41aと、圧力室形成凹部41aから凹部42に向かう方向に延びる流路形成凹部41bとから構成されているとともに、凹部42は凹部41の圧力室形成凹部41aよりも開口面積が小さくなっている。なお、本実施形態において、圧力室形成凹部41aは、円弧状の下壁、平面状の上壁41c、凹部42の底面にあたる側面視D形状の側壁41d及び側壁41dと同形状の開口を有している。
そして、各凹部42の開口が封止部材43で封止されることでインク供給室44が囲み形成されるとともに、各凹部41の開口が可撓性を有するフィルム部材45(図2参照)によって被覆されることで、圧力室46と流体流路としてのインク流路47とが囲み形成されるようになっている。なお、図3においては、凹部41,42の形状を明示するために、フィルム部材45の図示を省略している。
本実施形態において、一色のインクに対応する流動圧調整機構は、上述した接続部40aに繋がるインク供給室44及び圧力室46を各1つ備えているので、以下の説明においては、図1〜図3において左右方向となる流路形成部材40の厚さ方向を方向X、上方向を方向Z、図1〜図3において前後方向となる方向X及び方向Zと直交する方向を方向Yとして、流動圧調整機構等の構成を説明する。
図4に示すように、接続部40aとインク供給室44は、流体流路としてのインク流路49によって接続されている。また、流路形成部材40の一面側に形成された圧力室46は、連通孔50を通じて流路形成部材40の他面側に形成されたインク供給室44と連通している。すなわち、インク供給チューブ22を通じて供給されたインクは、流路形成部材40において上流側となるインク流路49から、インク供給室44、連通孔50、圧力室46、インク流路47を順次流れて、下流側となる記録ヘッド24側に供給されるようになっている。なお、本実施形態において、バルブユニット23は流体供給装置を構成している。
インク供給室44と圧力室46の間には、閉弁状態となることにより連通孔50を閉鎖する弁体51が配置されている。弁体51は、インク供給室44側に配置される板状部52と、板状部52から突設されて、連通孔50を通じて先端側が圧力室46内に突出する態様となるロッド部53とを備えている。また、インク供給室44内には、弁体51を常には閉弁状態となる方向に付勢する付勢部材54が配設されているとともに、板状部52の連通孔50と対向する一面側には、ロッド部53を囲むようにシール部材55が固定されている。
圧力室46において、連通孔50は側壁41dの一方側(図3〜図6において、偏心方向Zとして示す上方側)に偏心した位置に設けられている。そして、圧力室46における側壁41dと対向する一壁面は、フィルム部材45によって構成される受圧部56となっている。
受圧部56の側壁41dと対向する一面側には、円盤形状の受圧板57が溶着により固定されている。この受圧板57は、図3に示すように、受圧部56の中心位置Aに対して中心位置Bが一方側(偏心方向Z側)に偏心した状態でフィルム部材45に固定されることで、中心位置Bが弁体51のロッド部53の先端側と対向するように配置されている。
図4に示すように、受圧板57の弁体51に対する対向面58には係止部58aが設けられているとともに、側壁41dには連通孔50と対応する位置に係止用凹部59が設けられている。そして、受圧板57の対向面58と側壁41dとの間には、端部が係止部58aと係止用凹部59とに係止されたコイルばね60が弁体51のロッド部53を囲むように配設されている。なお、図4(a)に示すように、コイルばね60の付勢力によって、受圧板57は常には弁体51のロッド部53から離間した状態とされている。
次に、以上のように構成されたバルブユニット23の製造方法について説明する。
始めに、受圧板固定工程として、フィルム部材45の一面側に受圧板57を溶着により固定する。なお、受圧板57の固定方法は溶着に限らないが、受圧板57の全面をフィルム部材45に対して貼付することが望ましい。
また、流路形成部材40の凹部42内に弁体51及び付勢部材54を収容して、凹部42を封止部材43で封止する。この時、弁体51は付勢部材54の付勢力によって圧力室46側に押圧され、シール部材55によって連通孔50は閉鎖された状態となる。
続いて、凹部41内にコイルばね60を収容し、閉弁状態とされた弁体51のロッド部53を囲むように、側壁41dに設けられた係止用凹部59に一端側を係止させる。
さらに、配置工程として、流路形成部材40の側面に、圧力室形成凹部41aの開口に対して、受圧板57の中心位置Bが完成時に上方側となる偏心方向Z側に偏心した状態となるように、フィルム部材45を配置する。このとき、受圧板57の対向面58に設けられた係止部58aに、コイルばね60の他端側が係止されるようにする。
次に、押し込み工程として、受圧板57が偏心方向Z側の端部E1(図3参照)を支点として反偏心方向Z側の端部E2(図3参照)が圧力室形成凹部41aの内方へ傾動して、弁体51を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、受圧部56を構成するフィルム部材45の中心側を圧力室形成凹部41aの内方へ押し込んで撓み変位させる。
最後に、圧力室形成工程として、押し込み工程を経て撓み変位した状態のフィルム部材45を流路形成部材40に熱溶着することで、圧力室46を囲み形成する。
ここで、押し込み工程及び圧力室形成工程において使用されるバルブユニット23の製造装置について説明する。
本実施形態の製造装置は、図5に示す金属材料からなるヒートブロック70を備えている。そして、ヒートブロック70は、フィルム部材45を間に介在させた状態で凹部41の周縁に当接する平面状の当接部71と、受圧部56を構成するフィルム部材45の中心側を圧力室形成凹部41aの内方へ押し込んで撓み変位させる突起部72とを備えている。
図5(b)に示すように、突起部72は、受圧板57が端部E1を支点として端部E2が圧力室形成凹部41aの内方へ傾動して、弁体51を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、受圧板57の傾動角度αを規定する平面状の傾斜部73を有している。すなわち、傾斜部73と当接部71とは、角度αで交差する態様となっている。また、図5(a)に示すように、傾斜部73は偏心方向Zにおける長さが、受圧板57の偏心方向Zにおける長さとほぼ一致するように形成されている。
さらに、突起部72には、偏心方向Zに沿って傾斜部73と並ぶように連続形成された突設面74を有している。この突設面74は、当接部71と平行をなす平面状に形成されているとともに、受圧板57が傾動角度αに規定された状態から、フィルム部材45をさらに圧力室形成凹部41aの内方へ向けて撓み変位させるために設けられている。なお、本実施形態において、圧力室形成凹部41aの方向Xにおける深さは約1.5mmであるのに対して、突設面74と当接部71との方向Xにおける高低差は約1.0mmに設定されている。すなわち、受圧部56は、圧力室形成凹部41aの開口から内方に向けて3分の2程度の深さとなる位置まで変位可能な状態とされる。なお、突起部72は断熱性の材料から構成されている。
次に、ヒートブロック70を用いてバルブユニット23を製造する方法について説明する。
上記押し込み工程において、図6に示すように、1対のヒートブロック70の間に、フィルム部材45を間に介在させた状態で流路形成部材40を狭持するように、ヒートブロック70を互いに近接する方向に移動させる。
このとき、各当接部71が各凹部41の周縁に当接する。また、突起部72は傾斜部73がフィルム部材45とともに受圧板57を押圧することにより、受圧板57は偏心方向Z側の端部E1を支点として、反偏心方向Z側となる端部E2が凹部41における圧力室形成凹部41aの内方へ傾動される。これにより、受圧板57は弁体51が開弁状態となる傾動角度αに規定される。
さらにこのとき、突設面74がフィルム部材45のみを押圧して圧力室形成凹部41aの内方へ向けて撓み変位させる。これにより、フィルム部材45は突設面74に押圧された部分が圧力室形成凹部41aの内方へ向けて最も大きく撓んだ状態となる。したがって、受圧部56は弁体51が受圧板57の押圧により開弁状態となる方向に最大限変位した状態でも、さらに変位可能な撓みを有することになる。
そして、受圧部56全体としては、側面視において圧力室形成凹部41aの中心側の領域(図3に点線で示す側面視D字形状の領域)が圧力室形成凹部41aの内方に撓み変位されることになる。一方、受圧部56において、圧力室46の上壁41cと受圧板57の端部E1との間に位置する領域は、突起部72による押圧を受けていないので、撓み変位されてない。
なお、受圧部56は、端部E1よりも反偏心方向Z側となる下方側において、半分以上の領域が撓み変位されるように、傾斜部73及び突設面74の形状及び面積を設定することが望ましい。また、受圧部56及び受圧板57は、圧力室46の側壁41d又は圧力室形成凹部41aの開口の形状にあわせて、上下方向及び前後方向の長さ比が1に近い形状、例えば円形又は正方形に近い形状にすることで、圧力変動を効率よくとらえることができる。
そして、圧力室形成工程においては、ヒートブロック70の当接部71で凹部41の周縁に適度な圧力をかけることで、フィルム部材45が撓みを有した状態で、流路形成部材40の両面側に熱溶着させる。このとき、フィルム部材45全体を加熱すると、ヒートブロック70による押圧を解除した後に、放熱に伴って受圧部56が縮んでしまう虞があるが、突起部72が断熱性を備えることにより、押し込み工程において形成した撓みの状態を保持することができる。
次に、以上のように構成されたバルブユニット23の作用について説明する。
プリンター11にインクカートリッジ21が装着されて加圧ポンプ28が駆動されると、インク供給チューブ22及びインク流路49を通じてインク供給室44内にインクが充填される。続いて、キャップ26が記録ヘッド24に当接した状態で吸引ポンプ27が駆動されると、圧力室46内に負圧が生じるため、受圧部56が圧力室46の内方へ変位してコイルばね60及び付勢部材54の付勢力に抗して弁体51を開弁状態となる方向に押圧する。すると、圧力室46とインク供給室44との間が連通された開弁状態となり、連通孔50、圧力室46及びインク流路47内にもインクが充填される。
そして、吸引ポンプ27の駆動が停止されると、バルブユニット23内へのインクの充填が終了して、図4(a)に示すように、弁体51は付勢部材54の付勢力によって閉弁状態とされる。
その後、印刷が開始されてノズル開口からインクが噴射されると、図4(b)に示すように、圧力室46内に生じた負圧によって受圧部56の中心付近が圧力室46の内方へ変位するのに伴い、受圧板57が上方側の端部E1よりも受圧部56の中心位置Aに近接する下方側の端部E2の方が内方へ大きく変位する。そして、受圧板57がコイルばね60及び付勢部材54の付勢力に抗して弁体51を押圧し、連通孔50から離間させる。
これにより、インク供給室44内から圧力室46内にインクが供給され、圧力室46内の負圧が解消される。すると、受圧部56の中心付近が圧力室46の外方へ向かって変位するのに伴って、受圧板57の下方側の端部E2も外方へ向かって変位する。すなわち、受圧部56において、圧力室46の上壁41cと受圧板57の端部E1との間に位置する領域には撓みが形成されていないため、受圧板57は受圧部56の変位に伴って偏心方向Z側の端部E1を支点として傾動する。
プリンター11における印刷時には、このようにバルブユニット23が開弁動作及び閉弁動作を繰り返すことにより、ノズル開口から吐出されるインクの量に応じて、適切な量のインクが安定して記録ヘッド24に供給される。なお、どの程度の負圧が生じた場合にバルブユニット23が開弁状態とされるかは、付勢部材54及びコイルばね60の付勢力によって調整することができる。
このように、本実施形態のバルブユニット23によれば、弁体51を受圧部56の中央付近に配置していなくても、受圧部56の撓み変位の状態を制御することでインクの流動圧を調整することができるので、連通孔50に繋がるインク流路49やインク供給室44を、受圧板57の偏心方向Z側寄りに配置することができる。これにより、流路形成部材40の他面側であって、一面側に圧力室46が配置されたインク供給室44の周囲に、図4(b)に示すスペースS1を確保することができる。したがって、このスペースS1に、例えばインクの噴射制御を行うための基板など、他の機構を配置することで、特に上下方向において効率的にスペースを活用することができる。
これに対して、図7に示す従来のバルブユニット23Aは、圧力室形成凹部41aとフィルム部材45によって圧力室46が囲み構成され、フィルム部材45からなる受圧部56に固定された受圧板57で弁体51を押圧する構成は本実施形態と共通していた。しかし、受圧板57を受圧部56の中央付近に配置していたため、圧力室46の側壁41dにおいて中央付近となる位置に弁体51を配置する必要があった。そのため、流路形成部材40Aの他面側であって、一面側に圧力室46が配置されたインク供給室44の周囲に確保されるスペースS2は、本実施形態のスペースS1より小さく、十分に活用することができなかった。
すなわち、本実施形態によれば、ヒートブロック70の突起部72によって受圧板57の傾動角度α及びフィルム部材45の撓み状態を規定することにより、圧力室46を構成する凹部41や受圧板57など、従来の構成要素をそのまま活用しつつ、従来よりも広いスペースS2を確保することができる。
上記説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)受圧板57は受圧部56に対して中心位置Bが一方側に偏心した状態で固定されているので、一方側の端部E1よりも受圧部56の中心位置Aに近接する他方側の端部E2の方が大きく変位するように傾動することにより、弁体51を開弁状態となる方向に押圧することができる。すなわち、弁体51を受圧部56の中央付近に配置していなくても、受圧板57で弁体51を押圧することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニットを提供することができる。
(2)受圧板57は一方側の端部E1を支点として傾動するので、圧力室46内の圧力変動をより正確に弁体51の変位状態に反映させることができる。
(3)連通孔50は圧力室46における受圧部56と対向する側壁41dの一方側に偏心した位置に設けられているので、連通孔50に繋がるインク流路49やインク供給室44を、受圧板57の偏心方向Zにおける一方側寄りに配置することができる。これにより、偏心方向Zにおける他方側には、インク流路等が配置されないスペースS1ができるので、このスペースS1に他の機構を配置することで、効率的にスペースを活用することができる。また、受圧板57は中心位置Bが弁体51に対向するように配置されるので、受圧部56の撓み変位に伴って、弁体51を直接押圧することができる。
(4)フィルム部材45が突設面74に押圧されることにより、受圧部56は弁体51が受圧板57の押圧により開弁状態となる方向に最大限変位した状態でも、さらに変位可能な撓みを有することになる。これにより、撓み変位する際の受圧部56の反力が小さくなるので、圧力変動に対する受圧部56の反応性を高めることができる。
(5)流路形成部材40の他面側に形成されたインク供給室44を一方側に偏らせた位置に配置することができる。したがって、流路形成部材40の他面側において、インク供給室44の下方側にはスペースS1ができるので、このスペースS1に他の機構を配置することで、効率的にスペースを活用することができる。
(6)ヒートブロック70によって、受圧板57が一方側の端部E1を支点として圧力室形成凹部41aの内方へ傾動して、弁体51を開弁状態となる方向に押圧するのに適切な撓み状態でフィルム部材45を流路形成部材40に溶着することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニット23を精度よく製造することができる。
(7)傾斜部73によって受圧板57の傾動角度αを容易に規定することができるので、構成要素間の配置の自由度が高いバルブユニット23を効率よく製造することができる。
(8)傾斜部73は、偏心方向Zにおける長さが、受圧板57の偏心方向Zにおける長さとほぼ一致するように形成されているので、突設面74はフィルム部材45のみを押圧することとなる。したがって、突設面74によって、受圧板57が傾動角度αに傾動した状態でも、フィルム部材45がさらに変位可能な撓みを形成することができる。これにより、撓み変位する際の受圧部56の反力が小さくなるので、圧力変動に対する反応性の高いバルブユニット23を製造することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態では、受圧板57の中心位置Bが完成時に上方側となる偏心方向Z側に偏心した状態となるようにしたが、偏心方向Zは上方向に限らず、隣接する機構等の関係で任意の方向に偏心させることができる。
・ヒートブロック70の突起部72が突設面74を備えない構成としてもよい。また、傾斜部73と突設面74とが連続形成されていなくてもよい。
・ヒートブロック70の突起部72は、必ずしも断熱性の材料から構成する必要はなく、金属材料で一体形成した後、傾斜部73及び突設面74に断熱加工を施すようにしてもよいし、断熱加工を施さなくてもよい。
・コイルばね60及び付勢部材54を備えない構成とすることもできる。
・受圧板57は円盤形状に限らず、例えば多角形状など任意の形状にすることができる。また、圧力室46やインク供給室44を構成する凹部41,42についても、任意の形状にすることができる。
・付勢部材54はコイルばねや板ばね、弾性部材など、付勢力を付与することのできる任意の部材を用いることができる。
・バルブユニット23は、インクの色毎に設けるようにしてもよい。
・フィルム部材45を流路形成部材40に対して固定する方法は熱溶着に限らず、例えば振動溶着など、任意の方法で固定することができる。
・上記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
11…流体噴射装置としてのプリンター、21…流体収容体としてのインクカートリッジ、23…バルブユニット、24…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、40…流路形成部材、41a…凹部としての圧力室形成凹部、41d…底面及び受圧部と対向する壁面としての側壁、44…流体供給室としてのインク供給室、45…フィルム部材、46…圧力室、47,49…流体流路としてのインク流路、50…連通孔、51…弁体、54…付勢部材、56…受圧部、57…受圧板、71…当接部、72…突起部、73…傾斜部、74…突設面、A…受圧部の中心位置、B…受圧板の中心位置、E1…一方側の端部、E2…他方側の端部、Z…偏心方向、α…傾動角度。

Claims (10)

  1. 流体流路と連通孔を介して連通する圧力室と、
    閉弁状態となることにより前記連通孔を閉鎖する弁体と、
    前記圧力室の一壁面を構成し、該圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、
    該受圧部に対して中心位置が一方側に偏心した状態で、前記受圧部の一面側に固定された受圧板とを備え、
    該受圧板は、前記受圧部の中心付近が前記圧力室の内方へ変位するのに伴い、前記一方側の端部よりも前記受圧部の中心位置に近接する他方側の端部の方が前記内方へ大きく変位することにより、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧することを特徴とするバルブユニット。
  2. 前記受圧板は、前記受圧部の変位に伴って、前記一方側の端部を支点として傾動することを特徴とする請求項1に記載のバルブユニット。
  3. 前記連通孔は、前記圧力室における前記受圧部と対向する壁面の前記一方側に偏心した位置に設けられ、
    前記受圧板は、中心位置が前記弁体に対向するように配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバルブユニット。
  4. 前記受圧部は、前記弁体が前記受圧板の押圧により開弁状態となる方向に最大限変位した状態でも、さらに変位可能な撓みを有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のバルブユニット。
  5. 前記弁体を常には閉弁状態となる方向に付勢する付勢部材をさらに備え、
    前記圧力室は、定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口を、前記受圧部を構成するフィルム部材によって被覆することで囲み形成され、
    前記付勢部材は、前記流路形成部材の他面側に形成された流体供給室内に収容されるとともに、前記圧力室は前記連通孔を通じて前記流体供給室内と連通していることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のバルブユニット。
  6. 上流側から下流側へ向けて流体を供給するための流体流路と、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載のバルブユニットとを備えたことを特徴とする流体供給装置。
  7. 流体を収容した流体収容体と、前記流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、前記流体収容体から前記流体噴射ヘッドへ向けて前記流体を供給するための流体流路と、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載のバルブユニットとを備えたことを特徴とする流体噴射装置。
  8. 定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口をフィルム部材で被覆することで囲み形成される圧力室と、閉弁状態となることにより前記凹部の底面に設けられた連通孔を閉鎖する弁体と、前記フィルム部材によって構成され、前記圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、該受圧部の一面側に固定された受圧板とを備えたバルブユニットの製造方法であって、
    前記フィルム部材の一面側に前記受圧板を固定する受圧板固定工程と、
    前記流路形成部材の一面に、前記凹部の開口に対して前記受圧板の中心位置が一方側に偏心した状態となるように前記フィルム部材を配置する配置工程と、
    前記受圧板が前記一方側の端部を支点として前記凹部の内方へ傾動して、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、前記フィルム部材の中心側を前記凹部の内方へ押し込んで撓み変位させる押し込み工程と、
    該押し込み工程を経て撓み変位した状態の前記フィルム部材を前記流路形成部材に溶着することで、前記圧力室を囲み形成する圧力室形成工程とを備えたことを特徴とするバルブユニットの製造方法。
  9. 定形性を有する流路形成部材の一面に形成された凹部の開口をフィルム部材で被覆することで囲み形成される圧力室と、閉弁状態となることにより前記凹部の底面に設けられた連通孔を閉鎖する弁体と、前記フィルム部材によって構成され、前記圧力室内の圧力変動に基づいて撓み変位する受圧部と、該受圧部に対して中心位置が一方側に偏心した状態で、前記受圧部の一面側に固定された受圧板とを備えたバルブユニットの製造装置であって、
    前記フィルム部材を間に介在させた状態で前記凹部の周縁に当接する当接部と、
    前記受圧部を構成する前記フィルム部材の中心側を前記凹部の内方へ押し込んで撓み変位させる突起部とを備え、
    該突起部は、前記受圧板が前記一方側の端部を支点として前記凹部の内方へ傾動して、前記弁体を開弁状態となる方向に押圧した状態となるように、前記受圧板の傾動角度を規定する傾斜部を有することを特徴とするバルブユニットの製造装置。
  10. 前記突起部は、前記受圧板の偏心方向に沿って前記傾斜部と並ぶように形成され、前記受圧板が前記傾動角度に規定された状態から、前記フィルム部材をさらに前記内方へ向けて撓み変位させる突設面を有し、
    前記傾斜部は、前記偏心方向における長さが、前記受圧板の前記偏心方向における長さとほぼ一致するように形成されていることを特徴とする請求項9に記載のバルブユニットの製造装置。
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