JP5097986B2 - 液封センサ - Google Patents

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Description

本発明は、封入された液体をセンシングに利用した液封センサに関する。
一般に、センサは、(圧)力や、変位、速度、加速度、角速度などの物理量(又はその変化)を検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものであり、これらのセンサは、各種の電子機器等に組み込まれて、状態の検出や自動制御などに幅広く利用されている。
その中でも、半導体素子からなる半導体センサは、固体であるため振動や加速度等に強く信頼性が高いといった利点がある。このため、各種の民生機器や自動車等に搭載するための様々な半導体センサが開発されている(例えば、特許文献1などを参照。)。
しかしながら、半導体センサは、更なる小型化及び薄型に伴って、半導体基板上に立体的に作り込んでいくことが困難となってきている。その結果、面内方向(X,Y方向)に限らず、鉛直方向(Z方向)や軸回り方向(θ方向)といった検出方向の自由度を高めることが困難となってきている。
特開平5−26754号公報
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、検出方向の自由度を高めることができるセンサとして、封入された液体をセンシングに利用した新規な液封センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る液封センサは、液体を封入する液封部と、液封部に封入された液体の変動を検出する検出部とを備え、前記液封部は、前記液体の液滴が形成された前記検出部のダイヤフラム面上を可撓性膜で覆うことにより、前記液体を液滴の状態で気密に封止してなり、前記可撓性膜が、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなり、前記検出部は、前記ダイヤフラムの前記液封部とは反対側に、該ダイヤフラムの撓みを検出する複数の素子を備えることを特徴とする。
この液封センサでは、ある方向に加速度が加わった際に、液封部に封入された液体の変動を検出部が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサに加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部内の液体が移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。さらに、この液封センサでは、液封部に封入される液体の粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することができる。
また、上記液封部は、液体の液滴が形成された前記検出部のダイヤフラム面上を可撓性膜で覆うことにより、液体を液滴の状態で気密に封止してなるので、上記液封部を簡便な構造としながら、小型且つ安価に製造することができる。
さらに、上記可撓性膜は、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなるので、液体の液滴が形成された面上を化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜で覆うことにより、液体を液滴の状態で気密に封止することができる。したがって、この化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜は、上記可撓性膜として非常に適している。
また、上記液体は、シリコーンオイルからなることが好ましい。
この場合、耐熱性及び耐寒性に優れ、粘度の温度依存性も小さいことから、上記液封部に封入される液体として非常に適している。
また、前記液封部が、前記検出部を挟んだ両側に配置されていることとしてもよい。
また、上記検出部の素子には、接点素子、静電容量素子、圧電素子、抵抗素子、光検出素子及び感磁素子の何れかを用いることができる。
また本発明の液封センサは、液封部の液体中を移動自在に設けられる移動体と、移動した移動体を液封部の待機位置に戻すための制御部と、を備えることとしてもよい。
この場合、液封センサの液封部を形成する際、移動体が液体の表面張力を補助するようにして液体を保持するので、液封部の成形がより行いやすくなり形状の自由度が増す。
また、上記移動体は、液体より比重が大きいこととしてもよい。
この場合、液封センサに加速度が加わると、液体より比重の大きな移動体が液体中を移動することにより液体の変動が増大されるので、検出部の検出の感度が高まるとともに精度が向上する。また加えられた加速度が減じると、移動体は制御部によって元の待機位置に戻されるようになっているので、検出の精度が確保される。
また、上記移動体は、球状に形成されており、制御部は、移動体を保持可能な凹状に形成されていることとしてもよい。
この場合、移動体は、液体中の移動の抵抗が低減され、移動しやすくされているので、液体の変動をより確実に増大させるようになっている。従って、検出部の検出の精度がより向上する。また、制御部は、例えば略円錐穴状若しくは略すり鉢状からなる凹状に形成されており、移動した移動体を元の待機位置に自然に戻すようになっている。すなわち、制御部は、移動体を待機位置に戻すために特別な外部エネルギー等を必要とせず、簡便に構成されている。
また、上記移動体が、磁気的に吸引される性質の金属材料又は磁力を生じる磁性部材のうちいずれか一方からなり、制御部が、他方からなることとしてもよい。
この場合、例えば移動体が、鉄、コバルト、ニッケル又はガドリニウムやこれらを含有する合金等の、磁力に反応して吸引される性質の金属材料からなり、また制御部が、マグネット等の、磁力を発生する磁性部材で形成されている。そして、液封センサに加速度が加えられていない状態では、この移動体は制御部の生じる磁力により待機位置に保持されている。また、液封センサに加速度が加えられた状態では、移動体が前記磁力に抗して液封部の液体中を移動し、液体の変動を増大させるようになっている。また、加えられた加速度が減じた際には、制御部の吸引作用によって元の待機位置に迅速に戻されるようになっている。従って、多種多様な検出の要望に対応することが可能である。
また本発明の液封センサは、前記検出部のダイヤフラムの前記液封部とは反対側には、スペーサを介することにより空隙を設けて基板が貼り合わされており、前記検出部の素子は、前記基板と前記ダイヤフラムとの互いに対向する面に、対として設けられていることとしてもよい。
また、前記基板の上にパッケージを被せることによって、このパッケージと前記基板との間の密閉された空間内に前記液封部を封入したこととしてもよい。
以上のように、本発明によれば、検出方向の自由度を高めることができる小型の液封センサを安価に提供することが可能である。
以下、本発明を適用した液封センサについて、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態として図1に示す液封センサ1について説明する。
この液封センサ1は、図1(a),(b)に示すように、基板2上に配置された検出部3と、この検出部3上に配置された液封部4とを備え、この液封部4に封入された液体Lの変動を検出部3が検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものである。
基板2には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などを用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板2は、後述する検出部3又はその一部を構成するものや、液封部4の一部を構成するものであってもよい。また、基板2には、検出部3と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
検出部3は、液封部4に封入された液体Lの変動を検出するものとして、接点素子を用いている。具体的に、この検出部3は、基板2の上にスペーサ5を介してダイヤフラム6が貼り合わさることによって、基板2とダイヤフラム6との間に空隙が設けられた構造を有している。そして、基板2とダイヤフラム6との互いに対向する面には、相対する一対の接点電極7a,7bからなる接点素子7が設けられている。また、接点素子7は、基板2を平面視したときに、液封部4の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この接点素子7は、検出部3の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。なお、接点素子7の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば接点素子7を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、接点素子7をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
また、各接点素子7は、一対の接点電極7a,7bのうち、一方の接点電極7aが基板2に埋め込み形成され、他方の接点電極7bがダイヤフラム6にパターン形成されてなるものの、このような構成に必ずしも限定されるものではない。なお、基板2及びダイヤフラム6には、図示を省略するものの、各接点電極7a,7bと電気的に接続される配線等が設けられている。
液封部4は、液体Lの液滴が形成された面上を可撓性膜8で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部4は、上記検出部3の上に液体Lを適量滴下し、この液体Lの液滴が形成された面上に、化学気相成長法(CVD法)を用いてパラキシリレン系樹脂膜(パリレンという。)からなる可撓性膜8を形成することによって、液体Lを液滴の状態で気密に封止してなる。パラキシリレン系樹脂は、ガスバリア性や、耐薬品性、耐熱性、耐寒性などに優れており、このようなパラキシリレン系樹脂としては、例えば、ポリモノクロロパラキシリレン(パリレンC)や、ポリパラキシリレン(パリレンN)、ポリジクロロパラキシリレン(パリレンD)などを挙げることができる。そして、このCVD法により形成されるパリレンは、液体Lを液滴の状態で気密に封止することができ、微小化も容易なことから、上記可撓性膜8として非常に適している。
液体Lとしては、パリレンにより封入可能なものであればよく、例えば、シリコーンオイルや、キシレンオイル、グリスなどを用いることができる。その中でも、シリコーンオイルは、耐熱性及び耐寒性に優れ、粘度の温度依存性も小さいことから、上記液封部4に封入される液体Lとして非常に適している。
また、液封センサ1は、基板2の上にパッケージ9を被せることによって、このパッケージ9と基板2との間の密閉された空間内に上記液封部4を封入した構造となっている。
以上のような構造を有する液封センサ1は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ1では、図2(a)〜(c)に示すように、ある方向に加速度が加わった際に、液封部4内の液体Lが、この液封センサ1に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において当該加速度の度合いに応じた液体Lの偏り(液体Lの重量分布の偏り)が発生する。このとき、検出部3では、液体Lの重量分布の偏りが生じた部分のダイヤフラム6が撓むことにより、この部分にある接点素子7の一対の接点電極7a,7bが接触することになる。これにより、検出部3では、液封部4に封入された液体Lの偏りの度合いと方向とを検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力する。これにより、液封センサ1では、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
以上のように、この液封センサ1では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部4に封入された液体Lの変動を検出部3が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ1に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部4内の液体Lが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ1では、液封部4に封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ1では、液封部4に封入された液体Lの変動を検出部3が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、本発明は、上記液封センサ1の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記液封センサ1は、液封部4に封入された液体Lの変動を検出するものとして、上記接点素子7の他にも、例えば、静電容量素子や、圧電素子、抵抗素子、光検出素子、感磁素子などを用いた構成としてもよい。
また、上記液封センサ1は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として図3に示す液封センサ20について説明する。
この液封センサ20は、図3(a)に示すように、基板21の両面にスペーサ22を介して一対のダイヤフラム23a,23bが貼り合わされることによって、基板21と一対のダイヤフラム23a,23bとの間に空隙が設けられた構造を有している。また、一対のダイヤフラム23a,23bの互いに対向する面とは反対側の面には、それぞれ液体Lを封入する一対の液封部24a,24bが設けられている。
基板21には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などを用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板21は、後述する検出部26又はその一部を構成するものや、液封部24a,24bの一部を構成するものであってもよい。また、基板21には、検出部26と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
一対の液封部24a,24bは、上記液封部4と同様に、液体Lの液滴が形成された面上を可撓性膜25で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、これら一対の液封部24a,24bは、それぞれのダイヤフラム23a,23bの上に液体Lを適量滴下し、この液体Lの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜25を形成することによって、液体Lを液滴の状態で気密に封止してなる。
この液封センサ20は、一対の液封部24a,24bに封入された液体Lの変動を検出する検出部26として、静電容量素子を用いている。具体的に、一方のダイヤフラム23aと基板21との互いに対向する面には、相対する一対の電極27a,27bからなる第1の静電容量素子27が設けられている。また、他方のダイヤフラム23bと基板21との互いに対向する面には、相対する一対の電極28a,28bからなる第2の静電容量素子28が設けられている。
これら第1及び第2の静電容量素子27,28は、基板21を平面視したときに、一対の液封部24a,24bの中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、これら第1及び第2の静電容量素子27,28は、検出部26の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。なお、第1及び第2の静電容量素子27,28の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば第1及び第2の静電容量素子27,28を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、第1及び第2の静電容量素子27,28をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
また、各第1及び第2の静電容量素子27,28は、一対の電極27a,27b及び一対の電極28a,28bのうち、一方の電極27a,28aが基板21に埋め込み形成され、他方の電極27b,28bがダイヤフラム23a,23bにパターン形成されてなるものの、このような構成に必ずしも限定されるものではない。なお、基板21及び一対のダイヤフラム23a,23bには、図示を省略するものの、各電極27a,27b及び各電極28a,28bと電気的に接続される配線等が設けられている。
また、この液封センサ20は、一対のダイヤフラム23a,23bの上にパッケージ29を被せることによって、このパッケージ29と一対のダイヤフラム23a,23bとの間の密閉された空間内に上記液封部24a,24bを封入した構造としてもよい。
以上のような構造を有する液封センサ20は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ20では、ある方向に加速度が加わった際に、一対の液封部24a,24b内の液体Lが、この液封センサ20に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた液体Lの偏り(液体Lの重量分布の偏り)が発生する。このとき、検出部26では、液体Lの重量分布の偏りが生じた部分の一対のダイヤフラム23a,23bが撓むことにより、この部分にある第1及び第2の静電容量素子27,28の静電容量が変化することになる。これにより、検出部26では、一対の液封部24a,24bに封入された液体Lの偏りの度合いと方向とを検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力する。これにより、液封センサ20では、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
特に、このような構造を有する液封センサ20では、ダイヤフラム23a,23bと直交する方向(以下、鉛直方向という。)の加速度に対する感度を高めることができる。具体的に、この液封センサ20では、図3(b)に示すように、鉛直方向に加速度が加わった際に、一対の液封部24a,24b内の液体Lが、この液封センサ20に加わる加速度の方向に移動しようとする。すなわち、検出部26では、一対の液封部24a,24b内の液体Lが鉛直方向の一方側に移動しようとするため、ダイヤフラム23a,23bがそれぞれ同一方向に撓むことになる。例えば図3(b)に示す場合には、第1の静電容量素子27を構成する一対の電極27a,27bが離間する一方、第2の静電容量素子28を構成する一対の電極28a,28bが近接することになる。この場合、第1及び第2の静電容量素子27の静電容量の変化は正反対となる。これにより、液封センサ20では、鉛直方向の加速度に対する感度を高めることが可能である。
以上のように、この液封センサ20では、ある方向に加速度が加わった際に、一対の液封部24a,24bに封入された液体Lの変動を検出部26が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ20に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に一対の液封部24a,24b内の液体Lが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ20では、一対の液封部24a,24bに封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ20では、一対の液封部24a,24bに封入された液体Lの変動を検出部26が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、上記液封センサ20は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
参考例
次に、参考例として図4に示す液封センサ40について説明する。
この液封センサ40は、図4(a),(b)に示すように、基板41上に配置された検出部42と、この検出部42上に配置された液封部43とを備え、この液封部43に封入された液体Lの変動を検出部42が検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものである。
基板41には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などを用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板41は、後述する検出部42又はその一部を構成するものや、液封部43の一部を構成するものであってもよい。また、基板41には、検出部42と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
検出部42は、液封部43に封入された液体Lの変動を検出するものとして、フォトディテクタなどの光検出素子を用いている。具体的に、この検出部42は、基板41の上に配置された複数の光検出素子44を有し、この光検出素子44は、基板41を平面視したときに、液封部43の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この光検出素子44は、検出部42の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。また、基板41には、図示を省略するものの、各光検出素子44と電気的に接続される配線等が設けられている。なお、光検出素子44の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば光検出素子44を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、光検出素子44をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
液封部43は、液体Lの液滴が形成された面上を可撓性膜45で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部43は、上記検出部42の上に液体Lを適量滴下し、この液体Lの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜45を形成することによって、液体Lを液滴の状態で気密に封止してなる。
また、可撓性膜45の上には、液封部43を覆う遮光膜46が設けられている。この遮光膜46は、例えばAl膜などからなり、CVD法を用いて可撓性膜45が形成された面上を覆うように形成されている。また、遮光膜46には、開口部46aが設けられ、この開口部46aは、液封部43の上部中央、すなわち、基板41を平面視したときに、検出部42の中央部に位置するように設けられている。
以上のような構造を有する液封センサ40は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ40では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部43内の液体Lが、この液封センサ40に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた液封部43の歪みが発生し、その結果、遮光膜46に設けられた開口部46aの位置がずれることになる。このとき、検出部42では、開口部46aを通過する光を複数の光検出素子44が受光しながら、受光する光の強度変化を検出する。これにより、液封センサ40では、各光検出素子44が出力する信号に基づいて、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
以上のように、この液封センサ40では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部43に封入された液体Lの変動を検出部42が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ40に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部43内の液体Lが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ40では、液封部43に封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ40では、液封部43に封入された液体Lの変動を検出部42が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、参考例として示す液封センサ40の構成に必ずしも限定されるものではなく、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記液封センサ40は、図5(a),(b)に示すように、遮光膜46に複数の開口部46aを設けた構成としてもよい。具体的に、これら複数の開口部46aは、上記各光検出素子44の直上に位置するように上記遮光膜46に形成されている。
この場合、検出部42では、複数の開口部46aを通過する光を複数の光検出素子44が受光しながら、各光検出素子44が受光する光の強度が変化することになる。したがって、この場合も、各光検出素子44が出力する信号から加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
なお、上記液封センサ40は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
参考例
次に、参考例として図6に示す液封センサ60について説明する。
この液封センサ60は、図6(a),(b)に示すように、基板61上に配置された検出部62と、この検出部62上に配置された液封部63とを備え、この液封部63に封入された液体Lの変動を検出部62が検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものである。
基板61には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などを用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板61は、後述する検出部62又はその一部を構成するものや、液封部63の一部を構成するものであってもよい。また、基板61には、検出部62と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
検出部62は、液封部63に封入された液体Lの変動を検出するものとして、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などからなる圧電素子を用いている。具体的に、この検出部62は、基板61の上に配置された複数の圧電素子64を有し、この圧電素子64は、基板61を平面視したときに、液封部63の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この圧電素子64は、検出部62の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。また、基板61には、各圧電素子64が配置された位置の厚みを薄くするための複数の凹部65が設けられている。また、基板61には、図示を省略するものの、各圧電素子64と電気的に接続される配線等が設けられている。なお、圧電素子64の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば圧電素子64を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、圧電素子64をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
液封部63は、液体Lの液滴が形成された面上を可撓性膜66で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部63は、上記検出部62の上に液体Lを適量滴下し、この液体Lの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜66を形成することによって、液体Lを液滴の状態で気密に封止してなる。
また、液封センサ60は、基板61の上にパッケージ67を被せることによって、このパッケージ67と基板61との間の密閉された空間内に上記液封部63を封入した構造となっている。
以上のような構造を有する液封センサ60は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ60では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部63内の液体Lが、この液封センサ60に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた液体Lの偏り(液体Lの重量分布の偏り)が発生する。このとき、検出部62では、重量分布の偏りが生じた部分の圧電素子64に対する圧力が増すことになる。これにより、検出部62では、液封部63に封入された液体Lの偏りの度合いと方向とを検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力する。これにより、液封センサ60では、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
以上のように、この液封センサ60では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部63に封入された液体Lの変動を検出部62が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ60に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部63内の液体Lが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ60では、液封部63に封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ60では、液封部63に封入された液体Lの変動を検出部62が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、上記液封センサ60は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
(第の実施形態)
次に、第の実施形態として図7に示す液封センサ80について説明する。
この液封センサ80は、図7(a),(b)に示すように、基板81上に配置された検出部82と、この検出部82上に配置された液封部83とを備え、この液封部83に封入された液体Lの変動を検出部82が検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものである。
基板81には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などを用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板81は、後述する検出部82又はその一部を構成するものや、液封部83の一部を構成するものであってもよい。また、基板81には、検出部82と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
検出部82は、液封部83に封入された液体Lの変動を検出するものとして、接点素子を用いている。具体的に、この検出部82は、基板81の上にスペーサ84を介してダイヤフラム85が貼り合わさることによって、基板81とダイヤフラム85との間に空隙が設けられた構造を有している。そして、基板81とダイヤフラム85との互いに対向する面には、相対する一対の接点電極86a,86bからなる接点素子86が設けられている。また、接点素子86は、基板81を平面視したときに、液封部83の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この接点素子86は、検出部82の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。なお、接点素子86の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば接点素子86を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、接点素子86をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
また、各接点素子86は、一対の接点電極86a,86bのうち、一方の接点電極86aが基板81に埋め込み形成され、他方の接点電極86bがダイヤフラム85にパターン形成されてなるものの、このような構成に必ずしも限定されるものではない。なお、基板81及びダイヤフラム85には、図示を省略するものの、各接点電極86a,86bと電気的に接続される配線等が設けられている。
ダイヤフラム85は、可撓性を有する例えばポリイミドフィルムやシリコン膜等により形成されている。またダイヤフラム85の液体L側の面には、略円錐穴状若しくは略すり鉢状からなる凹状の制御部87が形成されている。図7(b)に示すように、この制御部87は、その表面がダイヤフラム85の周囲から略中央に向け漸次下方に傾斜するようにして形成されており、最深部分が前記略中央に設定されていて後述する移動体の待機位置とされている。なお、制御部87は凹状に形成されていればよく、本実施形態に限らずに、例えば多段円柱穴状や碗状又はそれ以外の形状であっても構わない。またダイヤフラム85をポリイミドフィルムで形成した場合には、制御部87や接点電極86bのパターン形成が容易となるのでより好ましい。
液封部83は、球状の移動体89の周囲を液体Lの液滴で覆い、さらに該液滴が形成された面上を可撓性膜88で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部83は、上記検出部82の上に移動体89を載置し、該移動体89を覆うようにして液体Lを適量滴下し、この液体Lの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜88を形成することによって、液体Lを液滴の状態で気密に封止してなる。これによれば、移動体89が液体Lの表面張力を補助するようにして液体を保持するので、液封部の成形がより行いやすくなり形状の自由度が増す。すなわち、例えば液封センサ80のダイヤフラム85と直交する鉛直方向(図7(b)における上下方向)の液封部83の厚みをより大きくすることも可能である。
液体Lとしては、パリレンにより封入可能なものであればよく、例えば、シリコーンオイルや、キシレンオイル、グリスなどを用いることができる。その中でも、シリコーンオイルは、耐熱性及び耐寒性に優れ、粘度の温度依存性も小さいことから、上記液封部83に封入される液体Lとして非常に適している。
また、移動体89は、液封部83の可撓性膜88内で液体L中を移動自在とされている。移動体89は、液体Lよりも比重の大きい金属材料等で形成されている。また移動体89は、ダイヤフラム85の制御部87に載置されており、この液封センサ80に加速度が加わっていない状態では、制御部87の最深部分(待機位置)に保持されている。
また、液封センサ80は、基板81の上にパッケージ90を被せることによって、このパッケージ90と基板81との間の密閉された空間内に上記液封部83を封入した構造となっている。
以上のような構造を有する液封センサ80は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ80では、図8(a)〜(c)に示すように、ある方向に加速度が加わった際に、液封部83内の液体Lが、この液封センサ80に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において当該加速度の度合いに応じた液体Lの重量分布の偏りが発生する。さらに、本実施形態の液体L中には、該液体Lよりも比重の大きな移動体89が移動自在に配置されているので、加速度が加わる方向に移動体89も移動する。そして液体Lの重量分布の偏りに当該移動体89の重量が加わって、前記偏りがより確実に生じるようになっている。
このとき、検出部82では、液体Lの重量分布の偏りが生じた部分のダイヤフラム85が撓むことにより、この部分にある接点素子86の一対の接点電極86a,86bが接触することになる。これにより、検出部82では、液封部83に封入された液体Lの偏りの度合いと方向とを検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力する。これにより、液封センサ80では、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
また、液封センサ80に加えられた加速度が減じると、図8(b)に示すように、移動体89はダイヤフラム85の制御部87の傾斜に沿って最深部分(待機位置)へと戻り、保持される。
以上のように、この液封センサ80では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部83に封入された液体Lの変動を検出部82が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ80に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部83内の液体Lが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。さらに本実施形態では、移動体89の移動により液体Lの変動が増大されるので、検出部82の検出の感度が高まるとともに精度が向上する。
また移動体89は、球状に形成されているため、液体L中の移動の抵抗が低減されて、移動しやすくされているとともに、液体Lの変動をより確実に増大させるようになっている。従って、検出部82の検出の精度がより向上する。
また加えられた加速度が減じると、移動体89は制御部87によって元の待機位置に戻されるようになっているので、検出の精度が確保されている。すなわち、制御部87は、凹状に形成されているので、加えられた加速度が減じた際には、移動した移動体89を元の待機位置に自然に戻すようになっている。従って、制御部87は、移動体89を待機位置に戻すために特別な外部エネルギー等を必要とせず、簡便に構成されている。
また、この液封センサ80では、液封部83に封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ80では、液封部83に封入された液体Lの変動を検出部82が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、本発明は、上記液封センサ80の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、移動体89は、その形状が本実施形態の球状に限定されるものではなく、略立方体状、略直方体状、略円盤状又は略円柱状等それ以外の形状であっても構わない。また、その数量も1つに限定されるものではなく、複数設けられていることとしてもよい。
また、移動体89の比重は液体Lより大きいこととして説明したが、これに限られるものではない。
また、上記液封センサ80は、液封部83に封入された液体Lの変動を検出するものとして、上記接点素子86の他にも、例えば、静電容量素子や、圧電素子、抵抗素子、感磁素子などを用いた構成としてもよい。
また、検出部82は、液体Lの変動を検出する代わりに、移動体89の変動を検出するように構成されていても構わない。この場合には、例えば移動体89として磁性を有する金属材料を用いるとともに、検出部82として磁気抵抗素子やホール素子等からなる感磁素子を用いて構成することができる。
また、上記液封センサ80は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
また、本発明の上記液封センサ80は、図9(a),(b)の変形例に示すように、制御部91として、例えばNi合金からなる渦巻き状の磁気コイル(磁性部材)92を備えることとしてもよい。磁気コイル92は、例えばポリイミドフィルムからなるダイヤフラム93の略中央に配設され、図示しない配線等に電気的に接続されていて、電流を印加されて磁力を発生するようになっている。そして、磁気コイル92の配置される前記略中央の部分が、移動体94の待機位置に設定されている。
移動体94は、鉄、コバルト、ニッケル又はガドリニウムやこれらを含有する合金等の、磁力に反応して吸引される性質の金属材料からなり、球状に形成されている。また移動体94は、この液封センサ80に加速度が加わった際には、磁気コイル92の磁力に抗して液封部83の液体L中を移動可能とされている。
すなわち、移動体94は、加速度が加えられた際には液体L中を移動し液体Lの変動を増大させ、加えられた加速度が減じた際には、磁力を発生する制御部91の吸引作用によって元の待機位置に迅速に戻されて、保持されるようになっている。従って、より多種多様な検出の要望に対応することが可能である。
なお、制御部91としては、磁気コイル92の代わりに常時磁力を発生するマグネット等を用いても構わない。
又、制御部91を、磁力に反応して吸引される性質の金属材料で形成するとともに、移動体94を、磁力を発生するマグネット等で形成することとしても構わない。
図1は、第1の実施形態として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図2は、図1に示す液封センサのセンシングを説明するための断面図であり、(a)は、一方の側に加速度が加わった状態、(b)は、静止した状態、(c)は、他方の側に加速度が加わった状態を示す図である。 図3は、第2の実施形態として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図4は、参考例として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図5は、参考例として示す液封センサの変形例であり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図6は、参考例として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図7は、第の実施形態として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図8は、図7に示す液封センサのセンシングを説明するための断面図であり、(a)は、一方の側に加速度が加わった状態、(b)は、静止した状態、(c)は、他方の側に加速度が加わった状態を示す図である。 図9は、第の実施形態として示す液封センサの変形例であり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。
符号の説明
1 液封センサ(第1の実施形態)
2 基板
3 検出部
4 液封部
5 スペーサ
6 ダイヤフラム
7 接点素子
7a,7b 接点電極
8 可撓性膜
9 パッケージ
20 液封センサ(第2の実施形態)
21 基板
22 スペーサ
23a,23b 一対のダイヤフラム
24a,24b 一対の液封部
25 可撓性膜
26 検出部
27 第1の静電容量素子
27a,27b 一対の電極
28 第2の静電容量素子
28a,28b 一対の電極
29 パッケージ
40 液封センサ(参考例
41 基板
42 検出部
43 液封部
44 光検出素子
45 可撓性膜
46 遮光膜
46a 開口部
60 液封センサ(参考例
61 基板
62 検出部
63 液封部
64 圧電素子
65 凹部
66 可撓性膜
67 パッケージ
80 液封センサ(第の実施形態)
81 基板
82 検出部
83 液封部
84 スペーサ
85,93 ダイヤフラム
86 接点素子
86a,86b 接点電極
87,91 制御部
88 可撓性膜
89,94 移動体
90 パッケージ
92 磁気コイル
L 液体

Claims (10)

  1. 液体を封入する液封部と、
    前記液封部に封入された液体の変動を検出する検出部とを備え
    前記液封部は、前記液体の液滴が形成された前記検出部のダイヤフラム面上を可撓性膜で覆うことにより、前記液体を液滴の状態で気密に封止してなり、
    前記可撓性膜が、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなり、
    前記検出部は、前記ダイヤフラムの前記液封部とは反対側に、該ダイヤフラムの撓みを検出する複数の素子を備えることを特徴とする液封センサ。
  2. 前記液体が、シリコーンオイルからなることを特徴とする請求項に記載の液封センサ。
  3. 前記液封部が、前記検出部を挟んだ両側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液封センサ。
  4. 前記検出部の素子が、接点素子、静電容量素子、圧電素子、抵抗素子、光検出素子及び感磁素子の何れかであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液封センサ。
  5. 前記液封部の前記液体中を移動自在に設けられる移動体と、
    移動した前記移動体を前記液封部の待機位置に戻すための制御部と、を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液封センサ。
  6. 前記移動体は、前記液体より比重が大きいことを特徴とする請求項に記載の液封センサ。
  7. 前記移動体は、球状に形成されており、
    前記制御部は、前記移動体を保持可能な凹状に形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の液封センサ。
  8. 前記移動体が、磁気的に吸引される性質の金属材料又は磁力を生じる磁性部材のうちいずれか一方からなり、
    前記制御部が、他方からなることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の液封センサ。
  9. 前記検出部のダイヤフラムの前記液封部とは反対側には、スペーサを介することにより空隙を設けて基板が貼り合わされており、
    前記検出部の素子は、前記基板と前記ダイヤフラムとの互いに対向する面に、対として設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液封センサ。
  10. 前記基板の上にパッケージを被せることによって、このパッケージと前記基板との間の密閉された空間内に前記液封部を封入したことを特徴とする請求項9に記載の液封センサ。
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