JP5246681B2 - 液封センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁性流体をセンシングに利用した液封センサに関する。
一般に、センサは、(圧)力や、変位、速度、加速度、角速度などの物理量(又はその変化)を検出し、その検出結果を電気信号に変換して出力するものであり、これらのセンサは、各種の電子機器等に組み込まれて、状態の検出や自動制御などに幅広く利用されている。
その中でも、半導体素子からなる半導体センサは、固体であるため振動や加速度等に強く信頼性が高いといった利点がある。このため、各種の民生機器や自動車等に搭載するための様々な半導体センサが開発されている(例えば、特許文献1などを参照。)。
しかしながら、半導体センサは、更なる小型化及び薄型に伴って、半導体基板上に立体的に作り込んでいくことが困難となってきている。その結果、面内方向(X,Y方向)に限らず、鉛直方向(Z方向)や軸回り方向(θ方向)といった検出方向の自由度を高めることが困難となってきている。
そこで、このような従来の半導体センサとは全く異なる手法を用いて、検出方向の自由度を高めるための技術が提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。具体的に、この非特許文献1には、磁性体と感磁素子との組み合わせによって加速度を検出する加速度センサが記載されている。この加速度センサは、図6に示すように、磁気抵抗素子(MR素子)101が配置された基板102上に、ポール103を介して弾性マグネット104を取り付けた構造を有している。なお、ポール103は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)からなり、弾性マグネット104は、このPDMS中に磁性粉末を分散させたものからなる。この加速度センサでは、加速度が加わったときに弾性マグネット104がポール103ごと傾くことで、基板102上のMR素子101は弾性マグネット104が傾く方向とその度合いを磁気的に検出する。そして、この検出結果から加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
しかしながら、この磁気センサの場合、加速度の検出方向を広げるという点では優れているものの、細いポール103の上に重量物である弾性マグネット104を形成する必要があるため、精度良く形成することが難しいといった欠点がある。
特開平5−26754号公報 K.L.Phan,A.Mauritz and F.G.A.Homburg、「A NOVEL ERASTOMER−BASED MAGNETORESISTIVE ACCELEROMETER」、Transducer & EUROSENSORS '07、p1479−1482
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、検出方向の自由度を高めることができるセンサとして、磁性流体をセンシングに利用した新規な液封センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る液封センサは、界面活性剤を含む磁性流体を封入する液封部と、液封部を封止すると共に外部磁界を遮断するシールドパッケージと、シールドパッケージ内に配置されて磁性流体を磁化させるマグネットと、液封部に封入された磁性流体の磁気的な変動を検出する感磁部とを備え、液封部は、感磁部が配置された基板の面上に、磁性流体の液滴を形成し、この液滴の表面及びこの液滴が形成された基板の面上を可撓性膜で覆うことにより、液滴を気密に封止してなり、マグネットは、平面視で感磁部の中央部に位置するようにシールドパッケージ内に配置されていることを特徴とする。
この液封センサでは、液封部内の磁性流体がマグネットにより磁化されて、マグネットのある感磁部の中央部側へと引き寄せられた状態から、ある方向に加速度が加わった際に、液封部に封入された磁性流体の磁気的な変動を感磁部が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサに加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部内の磁性流体が移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。また、この液封センサでは、液封部に封入される磁性流体が界面活性剤を含むことで、界面活性剤が強磁性粒子の表面に吸着し、強磁性粒子が凝集したり、重力によって沈降したりすることなく、安定した分散状態を保ちながら、磁性流体が磁性を帯びた液体として機能する。さらに、この液封センサでは、液封部に封入される磁性流体の粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することができる。さらにまた、液封部を簡便な構造としながら、小型且つ安価に製造することができる。
さらに、上記可撓性膜は、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなることが好ましい。
この場合、磁性流体又は磁性粒子が分散された液体の液滴が形成された面上を化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜で覆うことにより、液滴を気密に封止することができる。したがって、この化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜は、上記可撓性膜として非常に適している。
また、上記感磁部には、磁気抵抗素子又はホール素子の何れかを用いることができる。
以上のように、本発明によれば、検出方向の自由度を高めることができる小型の液封センサを安価に提供することが可能である。
以下、本発明を適用した液封センサについて、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
先ず、第1の実施形態として図1及び図2に示す液封センサ1について説明する。
この液封センサ1は、図1(a),(b)に示すように、基板2上に配置された感磁部3と、この感磁部3上に配置された液封部4とを備え、この液封部4に磁性流体MLが封入された構造を有している。
基板2には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などの非磁性基板を用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板2は、後述する感磁部3又はその一部を構成するものや、液封部4の一部を構成するものであってもよい。また、基板2には、感磁部3と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
感磁部3は、液封部4に封入された磁性流体MLの磁気的な変動を検出するものとして、磁気抵抗素子やホール素子などの感磁素子を用いることができる。具体的に、この感磁部3は、基板2の上に配置された複数の感磁素子5を有し、この感磁素子5は、基板2を平面視したときに、液封部4の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この感磁素子5は、感磁部3の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。また、基板2には、図示を省略するものの、各感磁素子5と電気的に接続される配線等が設けられている。さらに、基板2の表面には、感磁素子5等を保護するために、例えば酸化膜若しくはポリイミド膜などからなる保護膜6が設けられている。
なお、感磁素子5の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば感磁素子5を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、感磁素子5をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
液封部4は、磁性流体MLの液滴が形成された面上を可撓性膜7で覆うことにより、磁性流体MLを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部4は、上記保護膜6が形成された感磁部3の上に磁性流体MLを適量滴下し、更に、この磁性流体MLの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜7を形成することによって、磁性流体MLの液滴を気密に封止してなる。
磁性流体MLは、微細な強磁性粒子を界面活性剤と共にベースとなる水や油、有機溶媒などの分散媒に分散させたものからなり、界面活性剤が強磁性粒子の表面に吸着することで強磁性粒子が凝集したり、重力によって沈降したりすることなく、安定した分散状態を保ちながら、磁性を帯びた液体として機能するものである。
また、液封センサ1は、基板2の上にシールドパッケージ8を被せることによって、このシールドパッケージ8と基板2との間の密閉された空間内に感磁部3及び液封部4を封入した構造となっている。(なお、図1(a)ではシールドパッケージ8を図示せず。)このシールドパッケージ8は、液封部4を保護すると共に、この液封部4に封入された磁性流体MLが外部からの磁界の影響を受けることがないように、例えばパーマロイなどの磁気シールド材料からなる。
また、液封センサ1は、このシールドパッケージ8内に配置されて、磁性流体MLを磁化させるマグネット9を備えている。このマグネット9は、液封部4の上部中央の直上、すなわち、基板2を平面視したときに、感磁部3の中央部に位置するように、シールドパッケージ8の裏面に設けられている。これにより、液封部4内の磁性流体MLは、マグネット9により磁化されて、マグネット9のある感磁部3の中央部側へと引き寄せられる。
以上のような構造を有する液封センサ1は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ1では、図2(a)〜(c)に示すように、ある方向に加速度が加わった際に、液封部4内の磁性流体MLが、この液封センサ1に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた磁性流体MLの偏りが発生する。このとき、感磁部3では、磁性流体MLが偏ることにより発生した磁界の変化を複数の感磁素子5が検出する。そして、液封センサ1では、この検出結果から液封部4に封入された磁性流体MLの偏りの度合いと方向とを求めることによって、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
以上のように、この液封センサ1では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部4に封入された磁性流体MLの磁気的な変動を感磁部3が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ1に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部4内の磁性流体MLが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ1では、液封部4に封入される磁性流体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ1では、液封部4に封入された磁性流体MLの磁気的な変動を感磁部3が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、上記液封センサ1は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された磁性流体MLをセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として図3に示す液封センサ20について説明する。
この液封センサ20は、図3(a),(b)に示すように、基板21上に配置された感磁部22と、この感磁部22上に配置された液封部23とを備え、この液封部23に磁性粒子MPが分散された液体Lが封入された構造を有している。
基板21には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などの非磁性基板を用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板21は、後述する感磁部22又はその一部を構成するものや、液封部23の一部を構成するものであってもよい。また、基板21には、感磁部22と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
感磁部22は、液封部23に封入された磁性粒子MPの磁気的な変動を検出するものとして、磁気抵抗素子やホール素子などの感磁素子を用いることができる。具体的に、この感磁部22は、基板21の上に配置された複数の感磁素子24を有し、この感磁素子24は、基板21を平面視したときに、液封部23の中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この感磁素子24は、感磁部22の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所に配置されている。また、基板21には、図示を省略するものの、各感磁素子24と電気的に接続される配線等が設けられている。さらに、基板21の表面には、感磁素子24等を保護するために、例えば酸化膜若しくはポリイミド膜などからなる保護膜25が設けられている。
なお、感磁素子24の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば感磁素子24を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所に配置した構成や、感磁素子24をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
液封部23は、磁性粒子MPが分散された液体Lの液滴が形成された面上を可撓性膜26で覆うことにより、液体Lを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この液封部23は、上記保護膜25が形成された感磁部22の上に、磁性粒子MPが分散された液体Lを適量滴下し、更に、この液体Lの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜26を形成することによって、磁性粒子MPが分散された液体Lの液滴を気密に封止してなる。
液体Lとしては、パリレンにより封入可能なものであればよく、例えば、シリコーンオイルや、キシレンオイル、グリスなどを用いることができる。その中でも、シリコーンオイルは、耐熱性及び耐寒性に優れ、粘度の温度依存性も小さいことから、上記液封部4に封入される液体Lとして非常に適している。
磁性粒子MPとしては、例えばフェライトなどの強磁性体粒子を用いることができる。
また、液封センサ20は、基板21の上にシールドパッケージ27を被せることによって、このシールドパッケージ27と基板2との間の密閉された空間内に感磁部22及び液封部23を封入した構造となっている。(なお、図2(a)ではシールドパッケージ27を図示せず。)
また、液封センサ20は、このシールドパッケージ27内に配置されて、磁性粒子MPを磁化させるマグネット28を備えている。このマグネット28は、液封部23の上部中央の直上、すなわち、基板21を平面視したときに、感磁部22の中央部に位置するように、シールドパッケージ27の裏面に設けられている。これにより、液封部23内の磁性粒子MPは、マグネット28により磁化されて、このマグネット28に引き寄せられながら液封部23内の上部中央に凝集することになる。
以上のような構造を有する液封センサ20は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ20では、図4(a)〜(c)に示すように、ある方向に加速度が加わった際に、液封部23内の液体Lが、この液封センサ20に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた液体Lの偏りが発生すると共に、この液体L中の磁性粒子MPも、マグネット9の磁気的な吸引力に抗して加速度が加わる方向へと移動することになる。
このとき、感磁部22では、磁性粒子MPが移動することにより発生した磁界の変化を複数の感磁素子24が検出する。そして、液封センサ20では、この検出結果から液封部23に封入された磁性粒子MPの偏りの度合いと方向とを求めることによって、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。なお、液封部23内の磁性粒子MPは、加速度が無くたった後は、マグネット28に引き寄せられて、再び液封部23内の上部中央に凝集することになる。
以上のように、この液封センサ20では、ある方向に加速度が加わった際に、液封部23に封入された磁性粒子MPの磁気的な変動を感磁部22が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ20に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に液封部23内の磁性粒子MPが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ20では、液封部23に封入される液体Lの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ20では、液封部23に封入された磁性粒子MPの磁気的な変動を感磁部22が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、上記液封センサ20は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された磁性流体MLをセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として図5に示す液封センサ40について説明する。
この液封センサ40は、図5(a),(b)に示すように、基板41の両面に配置された第1の感磁部42及び第2の感磁部43と、これら第1及び第2の感磁部42,43上に配置された一対の液封部44a,44bとを備え、これら一対の液封部44a,44bに磁性流体MLが封入された構造を有している。
基板41には、例えばシリコン基板やガラス基板、プラスチック基板などの非磁性基板を用いることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、基板2は、後述する第1及び第2の感磁部42,43又はその一部を構成するものや、液封部44の一部を構成するものであってもよい。また、基板2には、第1及び第2の感磁部42,43と電気的に接続される配線等を形成してもよい。
第1及び第2の感磁部42,43は、一対の液封部44a,44bに封入された磁性流体MLの磁気的な変動を検出するものとして、磁気抵抗素子やホール素子などの感磁素子を用いることができる。具体的に、これら第1及び第2の感磁部42,43は、それぞれ基板41の上に配置された複数の感磁素子45を有し、この感磁素子45は、基板41を平面視したときに、一対の液封部44a,44bの中央部と、この中央部を挟んだ互いに直交する2方向の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、この感磁素子45は、第1及び第2の感磁部42,43の中央部と、この中央部を挟んだ四方の合計5箇所(×2)に配置されている。また、基板41には、図示を省略するものの、各感磁素子45と電気的に接続される配線等が設けられている。さらに、基板41の両面には、感磁素子45等を保護するための保護膜46が設けられている。
なお、感磁素子45の配置や数については、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば感磁素子45を中央部とこの中央部を挟んだ八方の合計9箇所(×2)に配置した構成や、感磁素子45をアレイ状に複数並べて配置した構成としてもよい。
一対の液封部44a,44bは、上記液封部4と同様に、磁性流体MLの液滴が形成された面上を可撓性膜47で覆うことにより、磁性流体MLを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、これら一対の液封部44a,44bは、上記保護膜46が形成された第1及び第2の感磁部42a,43bの上に、磁性流体MLを適量滴下し、更に、この磁性流体MLの液滴が形成された面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜47を形成することによって、磁性流体MLの液滴を気密に封止してなる。
また、液封センサ40は、基板41の両面にシールドパッケージ48を被せることによって、これらシールドパッケージ48と基板41との間の密閉された空間内に第1及び第2の感磁部42.43及び一対の液封部44a,44bを封入した構造となっている。(なお、図5(a)ではシールドパッケージ48を図示せず。)
また、液封センサ40は、これらシールドパッケージ48内に配置されて、磁性流体MLを磁化させるマグネット49を備えている。このマグネット49は、一対の液封部44a,44bの上部中央の直上、すなわち、基板41を平面視したときに、第1及び第2の感磁部42,43の中央部に位置するように、シールドパッケージ48の裏面にそれぞれ設けられている。これにより、一対の液封部44a,44b内の磁性流体MLは、マグネット49により磁化されて、マグネット49のある第1及び第2の感磁部42,43の中央部側へと引き寄せられる。
以上のような構造を有する液封センサ40は、例えば物体に加わる加速度を計測する加速度センサとして機能する。具体的に、この液封センサ40では、ある方向に加速度が加わった際に、一対の液封部44a,44b内の磁性流体MLが、この液封センサ40に加わる加速度の方向に移動しようとするため、その加速度が加わる方向において加速度の度合いに応じた磁性流体MLの偏りが発生する。このとき、第1及び第2の感磁部42,43では、磁性流体MLが偏ることにより発生した磁界の変化を複数の感磁素子5が検出する。そして、液封センサ40では、この検出結果から一対の液封部44a,44bに封入された磁性流体MLの偏りの度合いと方向とを求めることによって、加速度の方向とその度合いを計測することが可能となっている。
特に、このような構造を有する液封センサ40では、基板41と直交する方向(以下、鉛直方向という。)の加速度に対する感度を高めることができる。具体的に、この液封センサ40では、図5(b)に示すように、鉛直方向に加速度が加わった際に、一対の液封部44a,44b内の液体Lが、この液封センサ40に加わる加速度の方向に移動しようとする。すなわち、第1の感磁部42では、一方の液封部44a内の磁性流体MLが感磁素子45から離間する方向に移動し、第2の感磁部43では、他方の液封部44b内の磁性流体MLが感磁素子45に近接する方向に移動することになる。この場合、第1及び第2の感磁部42,43の感磁素子45が検出する磁界の変化は正反対となる。これにより、液封センサ40では、鉛直方向の加速度に対する感度を高めることが可能である。
以上のように、この液封センサ40では、ある方向に加速度が加わった際に、一対の液封部44a,44bに封入された磁性流体MLの変動を第1及び第2の感磁部42,43が検出することによって、何れの方向においても加速度に対する感度を高めることができる。すなわち、この液封センサ40に加速度が加わったときには、加速度が加わる方向に一対の液封部44a,44b内の磁性流体MLが移動する(偏る)ため、このような簡便な構成でありながら、検出方向の自由度を高めることが可能である。
また、この液封センサ40では、一対の液封部44a,44bに封入される磁性流体MLの粘性を変えることによって、検出感度を容易且つ自由に設定することが可能である。さらに、この液封センサ40では、一対の液封部44a,44bに封入された磁性流体MLの変動を第1及び第2の感磁部42,43が検出する構成のため、温度による特性の変化が小さく、その検出感度を安定化させることが可能である。
なお、本発明は、上記液封センサ40の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記液封センサ40では、上記磁性流体MLの代わりに、磁性粒子MPを分散させた液体Lを上記一対の液封部44a,44bに封入した構成とすることも可能である。
また、上記液封センサ40は、上述した加速度センサとして機能するものに限らず、例えば、物体に加わる角速度を計測する角速度センサ(ジャイロセンサ)や、物体に加わる圧力を計測する圧力センサ等として用いることができ、封入された液体をセンシングに利用したセンサとして幅広く利用することが可能である。
図1は、第1の実施形態として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図2は、図1に示す液封センサのセンシングを説明するための断面図であり、(a)は、一方の側に加速度が加わった状態、(b)は、静止した状態、(c)は、他方の側に加速度が加わった状態を示す図である。 図3は、第2の実施形態として示す液封センサであり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 図4は、図3に示す液封センサのセンシングを説明するための断面図であり、(a)は、一方の側に加速度が加わった状態、(b)は、静止した状態、(c)は、他方の側に加速度が加わった状態を示す図である。 図5は、第3の実施形態として示す液封センサの変形例であり、(a)は、その平面図(b)は、その断面図である。 従来の加速度センサの一例を示す断面図である。
符号の説明
1…液封センサ(第1の実施形態) 2…基板 3…感磁部 4…液封部 5…感磁素子 6…保護膜 7…可撓性膜 8…シールドパッケージ 9…マグネット
20…液封センサ(第2の実施形態) 21…基板 22…感磁部 23…液封部 24…感磁素子 25…保護膜 26…可撓性膜 27…シールドパッケージ 28…マグネット
40…液封センサ(第3の実施形態) 41…基板 42…第1の感磁部 43…第2の感磁部 44a,44b…一対の液封部 45…感磁素子 46…保護膜 47…可撓性膜 48…シールドパッケージ 49…マグネット
ML…磁性流体 MP…磁性粒子 L…液体

Claims (4)

  1. 界面活性剤を含む磁性流体を封入する液封部と、
    前記液封部を封止すると共に外部磁界を遮断するシールドパッケージと、
    前記シールドパッケージ内に配置されて前記磁性流体を磁化させるマグネットと、
    前記液封部に封入された磁性流体の磁気的な変動を検出する感磁部とを備え、
    前記液封部は、前記感磁部が配置された基板の面上に、前記磁性流体の液滴を形成し、この液滴の表面及びこの液滴が形成された基板の面上を可撓性膜で覆うことにより、前記液滴を気密に封止してなり、
    前記マグネットは、平面視で前記感磁部の中央部に位置するように前記シールドパッケージ内に配置されていることを特徴とする液封センサ。
  2. 前記可撓性膜が、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなることを特徴とする請求項1に記載の液封センサ。
  3. 前記液封部及び前記感磁部が、前記基板の両面にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液封センサ。
  4. 前記感磁部が、磁気抵抗素子又はホール素子からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液封センサ。
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