JP5094603B2 - せん断疲労試験用試験片 - Google Patents

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Description

本発明は、せん断疲労用試験片に関し、特に、正確な試験結果を得ることができるせん断疲労用試験片に関するものである。
従来から、板材同士をリベット、ファスナ等で結合した締結継手が所定の強度基準を満たすかどうかを確認するために、せん断疲労試験が行われている。かかるせん断疲労試験には、リベット、ファスナ等が締結される試験片が用いられる。このような従来の試験片100を図3に図示する。図3は、試験片100を用いてせん断疲労試験が行われる状態を図示しており、図3(a)は、試験片100の側面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における試験片100の部分拡大断面図である。試験片100は、被締結素材と同じ素材及び同じ板厚で構成された矩形状の板状部材で形成され、均一の板厚に設定されている。
図3に示すように、せん断疲労試験は、2枚の試験片100の一端を重ね合わせてリベット103で締結すると共に合わせ板102が接合される他端を試験装置に固定し、試験片100に対して、矢印aで示す引張方向及び矢印bで示す圧縮方向に所定荷重を繰り返し負荷することにより行われている。
かかるせん断疲労試験において、試験片100が薄板の場合、矢印bで示す圧縮方向の所定荷重を試験片100に負荷すると、試験片100が座屈してしまう。これに対して、せん断疲労試験は、試験片100が座屈した状態で行うことができないので、試験片100が座屈しないような対策が必要となる。
かかる対策として、試験片100の板厚を座屈しない板厚までに厚板化する(第1の従来技術)、試験片100に引張方向のみの所定荷重を負荷する(第2の従来技術)、特許文献1に開示されるような座屈防止用治具を試験片100に取り付ける(第3の従来技術)ということが行われていた。
実開昭61―102851号
しかしながら、上述した第1の従来技術では、試験片100を厚板化すると、試験片100が被締結素材の板厚と異なるため、締結継手について正確な試験結果を得ることができないという問題点があった。また、上述した第2の従来技術では、圧縮方向について試験を行うことができず、正確な試験結果が得られないという問題点があった。さらに、上述した第3の従来技術では、試験片100が試験対象である締結継手とは別の継手構造を有することとなり、かかる別の継手構造が試験結果に影響を及ぼし、やはり締結継手について正確な試験結果を得ることができないという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、正確な試験結果を得ることができるせん断疲労用試験片を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載のせん断疲労試験用試験片は、正面視矩形状に構成され一端同士が重ね合わされる一対の板状部材と、それら一対の板状部材の重ね合わされた部位を結合する締結部材とを備え、前記一対の板状部材の各他端が試験装置に固定され、その試験装置によって引張方向及び圧縮方向への荷重が繰り返し負荷されるものであって、前記一対の板状部材は、厚板部と、その厚板部よりも板厚が薄くされる薄板部とをそれぞれ備えると共に、前記板状部材の裏面側において、前記厚板部の裏面と薄板部の裏面とが同一の平面内に配設され、前記厚板部は、前記薄板部を囲繞すると共に前記試験装置に固定される他端まで連設され、前記一対の板状部材の裏面同士を重ね合わせ、前記薄板部同士を前記締結部材で結合している。
請求項2記載のせん断疲労試験用試験片は、請求項1記載のせん断疲労試験用試験片において、前記一対の板状部材は、前記薄板部と前記厚板部とを連結する連結部を備え、その連結部は、前記薄板部から前記厚板部にかけて板厚が漸増されている。
請求項3記載のせん断疲労試験用試験片は、請求項1又は2に記載のせん断疲労試験用試験片において、前記薄板部は、前記締結部材が締結される取付穴が穿設され、その取付穴を中心とした正面視円形状に形成されている。
請求項1記載のせん断疲労試験用試験片によれば、正面視矩形状に構成される一対の板状部材の一端同士が重ね合わせられ、この重ね合わされた部位が締結部材で結合されると共に一対の板状部材の各他端が試験装置に固定され、試験装置によって引張方向及び圧縮方向への荷重が繰り返し負荷されることにより、一対の板状部材の締結部材で結合した部分(締結継手)についてせん断疲労試験が行われる。
ここで、請求項1記載のせん断疲労試験用試験片によれば、一対の板状部材は、厚板部と、その厚板部よりも板厚が薄くされる薄板部とをそれぞれ備え、厚板部は、薄板部を囲繞すると共に試験装置に固定される他端まで連設されるので、薄板部を締結部材が締結される被締結素材と同じ板厚(薄板)に設定しても、一対の板状部材(薄板部)が座屈することを防止することができる。その結果、試験対象である締結継手について正確な試験結果を得ることができるという効果がある。
即ち、板状部材の裏面側において、厚板部の裏面と薄板部の裏面とが同一の平面内に配設されるので、板状部材の裏面が平坦状に形成される。よって、一対の板状部材の裏面同士を重ね合わせることができ、かかる薄板部同士を締結部材で結合するので、締結部材の周囲を被締結素材と同じ板厚とすることができる。従って、被締結素材の同じ板厚の薄板部について、上述した試験を行うことができる。
この場合でも、厚板部は薄板部を囲繞すると共に試験装置に固定される他端まで連設されるので、一対の板状部材は全体として剛性を確保することができる。従って、一対の板状部材は圧縮方向の荷重に耐えることができるので、薄板部が被締結素材と同じ薄板で構成される場合であっても、座屈防止用治具を用いることなく、一対の板状部材の締結部材で結合した部分(締結継手)についてせん断疲労試験を行うことができる。
結果として、厚板部により一対の板状部材の座屈を防止して、被締結素材と同じ板厚の薄板部について上述した試験を行うことができるので、試験対象である締結継手について正確な試験結果を得ることができる。
請求項2記載のせん断疲労試験用試験片によれば、請求項1記載のせん断疲労試験用試験片の奏する効果に加え、薄板部と厚板部とを連結する連結部は、薄板部から厚板部にかけて板厚が漸増されているので、上述した試験を行い所定の荷重を負荷した場合に、薄板部と厚板部との連結部に応力が集中して亀裂が発生することを防止することができるという効果がある。
これにより、一対の板状部材の締結部材で結合した部分(締結継手)から亀裂が発生する前に連結部から亀裂が発生することを防止することができるので、試験対象である締結継手について、正確な試験結果を得ることができるという効果がある。
請求項3記載のせん断疲労試験用試験片によれば、請求項1又は2に記載のせん断疲労試験用試験片の奏する効果に加え、薄板部は、締結部材が締結される取付穴を中心とした正面視円形状に形成されているので、取付穴から連結部(薄板部の外縁)までの距離を一定とすることができ、薄板部を他の形状で形成する場合に比べて連結部(薄板部の外縁)の一部に応力が集中することを防止して、かかる部分から亀裂が生じることを防止することができるという効果がある。
また、薄板部は正面視円形状に形成されているので、薄板部を切削加工する場合に、薄板部を簡易に削り出すことができる。よって、簡易に薄板部を形成することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるせん断疲労用試験片1を図示しており、図1(a)は、せん断疲労用試験片1の側面図であり、図1(b)は、図1の矢印Ib方向から視たせん断疲労用試験片1の正面図である。
図1に示すように、せん断疲労用試験片1は、被締結素材の締結部材であるリベット3で結合する部分(締結継手)が所定の強度基準を満たすかどうかを確認するために行うせん断疲労試験に用いられる試験片であって、正面視(図1(b)紙面手側から視て)矩形状に構成される板材である一対の板状部材10と、かかる一対の板状部材10の重ね合わされた部位を結合するリベット3とを備えている。
一対の板状部材10は、厚板部20と、その厚板部20よりも板厚が薄くされる薄板部30と、薄板部30と厚板部20とを連結する連結部40とを備えて構成されている。厚板部20と、薄板部30と、連結部40とについては、図2を用いて後に詳述する。
図1に示すように、一対の板状部材10は、各一端10A側の部分の裏面(図1右側の板状部材10は図1(a)上側面、図1左側の板状部材10は図1(a)下側面)同士が薄板部30を含む全範囲で重ね合わされ、それら重ね合わされた薄板部30がリベット3で結合されると共に、各他端10B(厚板部20)の裏面に合わせ板2が接合されている。
リベット3は、一対の板状部材10の重ね合わされた部分(薄板部30)を結合する軸状部材であって、頭部3aと後述する取付穴31(図2参照)に挿通される軸部3bとを備えて構成されている。頭部3aは後述する一方(図1(a)上方)の薄板部30の表面30b(図2参照)に係合されており、軸部3bの端部(図1(a)下側の端部)は、後述する他方(図1(a)下方)の薄板部30の表面30b側(図1下側)から突設されると共に、その突設された部位にはナット4が締結されている。
このように構成されたせん断疲労用試験片1によれば、一対の板状部材10の各他端10Bを試験装置(図示せず)にそれぞれ固定し、その試験装置により引張方向である矢印a方向及び圧縮方向である矢印b方向の荷重を繰り返し負荷することにより、上述したせん断疲労試験が行われる。
なお、合わせ板2の板厚寸法(図1(a)上下方向寸法)は、板状部材10の厚板部20と同じ寸法に設定されている。これにより、せん断疲労用試験片1(締結継手)に曲げモーメントが作用することを抑制して、せん断疲労試験をより正確に行うことができる。
図2(a)は、板状部材10の側面図であり、図2(b)は、図2(a)の矢印IIb方向から視た板状部材10の正面図であり、図2(c)は、図2(b)のIIc−IIc線における板状部材10の部分拡大断面図である。なお、図2(c)において、板状部材10は、その形状の理解を容易とするために、図2(a)及び図2(b)より大きい縮尺で図示されている。
図2に示すように、板状部材10は、上述したように厚板部20と、その厚板部20よりも板厚が薄くされる薄板部30と、薄板部30と厚板部20とを連結する連結部40とを備えて構成されている。
図2に示すように、厚板部20は、矢印bで示す圧縮方向(図2(b)右方向)に荷重が負荷された場合に、薄板部30が座屈することを防止するための部分であって、その板厚L1が被締結素材(せん断疲労用試験片1によってせん断強度の評価を行う締結継手の一部であって実際の製品に用いられる薄板、以下についても同様である)より厚く設定されている。かかる板厚L1は、試験装置(図示せず)により負荷される所定荷重に対して座屈しない厚さに設定されており、本発明の一実施の形態においては4mmに設定されている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、この厚板部20は、板状部材10の他端10B側(図2(a)及び図2(b)左側)に配設される本体部21と、その本体部21に連結されると共に板状部材10の長手方向(図2(b)左右方向)に延設され薄板部30の両側(図2(b)上側及び下側)に配設されるリブ部22と、そのリブ部22に連結されると共に板状部材10の一端10A側(図2(a)及び図2(b)右側)に配設されるガイド部23とを備えて構成されている。この厚板部20の寸法(即ち、本体部21と、リブ部22と、ガイド部23の寸法)と後述する薄板部30の寸法は、JIS規格(スポット溶接継手の引張せん断試験の場合、JISZ3136、JISZ3138)をベースとした上で、圧縮荷重に対応できるように改良が加えられている。
図2(b)に示すように、本体部21は、板状部材10の他端10B(図2(b)左側端)から薄板部30の手前まで、板状部材10の一端10A側(図2(b)右側)に延設される部分であって、上述した合わせ板1がその裏面21bに接合されている。
図2(b)に示すように、リブ部22は、本体部21と後述するガイド部23との間に配設される部分であって、薄板部30の外縁に沿って矢印a,bで示す引張及び圧縮方向(図2(b)左右方向)に延設されている。このリブ部により、矢印bで示す圧縮方向(図2(b)右方向)に荷重が負荷された場合に、薄板部30が座屈することを防止することができる。
また、図2(a)及び図2(c)で示すようにリブ部22の裏面22aは、薄板部30の裏面30aと同一平面内に配設されると共に、本体部21の裏面21aとも同一平面内に配設されている。
図2(b)に示すように、リブ部22の幅(図2(b)上下方向における寸法)は、板状部材10の他端10B側(図2(b)左側)の端部で最大に設定され、板状部材10の一端10A側(図2(b)右側)に近接するに従って漸減し、板状部材10の長手方向における薄板部30の中央で最小に設定され、その後、板状部材10の一端10A側(図2(b)右側)に近接するに従って漸増し、板状部材10の一端10A側(図2(b)右側)の端部で最大に設定されている。
このリブ部22の幅が狭すぎると後述する取付穴31よりも先にリブ部22から亀裂が発生する危険性がある。これを防止するために、リブ部22の幅を一定値以上確保する必要がある。このリブ部22の幅を確保するためには、板状部材10の幅を広げるか薄板部30の径を小さくする等の対策が必要となる。後者(薄板部30の径を小さくすること)については、試験結果に影響を与えることから、好ましくない。前者(板状部材10の幅を広くする)については、試験結果に影響を与えないが、試験装置(図示せず)への取付寸法上の制約がある。よって、板状部材10を試験装置に取り付けることができることができる最大限幅に設定(幅55mm)することにより、必要なリブ部22の幅を確保して取付穴31よりも先にリブ部22から亀裂が発生することを防止している。
結果として、このリブ部22の最小幅(板状部材10の長手方向における薄板部30の中央の両側に配設される部分)は、後述する取付穴31の直径より大きく設定されている。よって、矢印bで示す圧縮方向(図2(b)右方向)に荷重が負荷された場合に、薄板部30が座屈することを防止することができる。
図2(a)及び図2(b)に示すように、ガイド部23は、板状部材10の一端10A(図2(a)及び図2(b)右側端)から薄板部30の手前まで、板状部材10の一端10A側(図2(a)及び図2(b)右側)に延設される部分であって、一対の板状部材10の各一端10A側の裏面(図2(a)及び図2(b)の板状部材10の右側の下側面)同士が重ね合わされた場合に、薄板部30と共に互いに重ね合わされている。
また、図2(c)に示すように、ガイド部23の裏面23aと薄板部30の裏面30aとは同一平面内に配設されている。よって、ガイド部23aの裏面23aは、リブ部22の裏面23aと同一平面内に配設されている。
このガイド部23によって、一対の板状部材10の各一端10A側の裏面(図1参照)同士が重ね合わされた場合に、板状部材10がそれぞれ重ね合わされる方向(図2(a)及び図2(b)下方)に座屈することを防止することができる。
結果として、厚板部20により一対の板状部材10の座屈を防止して、被締結素材と同じ板厚の薄板部30について上述した試験を行うことができるので、試験対象である締結継手について正確な試験結果を得ることができる。
この点について、図1に戻り、図2と共に図1も参照して詳しく説明する。図1及び図2に示すように、一対の板状部材10の一方(図1(a)上側の板状部材10)のガイド部23の裏面23aは、一対の板状部材10の他方(図1(a)下側の板状部材10)の本体部21の裏面21aに重ね合わされる。
よって、例えば、一方の板状部材10(図1(a)上側の板状部材10)に、他方の板状部材10(図1(a)下側の板状部材10)に近接する方向(図1(a)下方向)への曲げモーメントが負荷された場合でも、一方の板状部材10(図1(a)上側の板状部材10)は、他方の板状部材10(図1(a)下側の板状部材10)のガイド部23に板状部材10の長手方向(図1(a)左右方向)にガイドされるので、一対の板状部材10が座屈することを防止することができる。
また、図2(b)で示すように、ガイド部23は、板状部材10の長手方向(図2(b)左右方向)において寸法L4に設定されている。その寸法L4は、薄板部30の半径L3より大きく設定されると共に薄板部30の直径(L3×2)より小さく設定されている。
よって、板状部材10の長手方向におけるガイド部23の寸法L4を薄板部30の半径L3より小さく設定した場合に比べて、ガイド部23の裏面の面積が大きく設定されるので、対向するガイド部23側(図2(a)及び図2(b)下側)への座屈を確実に防止することができる。
また、板状部材10の長手方向におけるガイド部23の寸法L4を薄板部30の直径より大きく設定した場合に比べて、ガイド部23の裏面の面積が小さく設定されるので、一対の板状部材10の裏面同士の接触面積が過大となることを防止することができる。
これにより、一対の板状部材10のガイド部23各裏面に摩擦による影響(摩擦熱による金属疲労等)が発生することを防止でき、せん断疲労用試験片1の精度低下を防止することができる。
図2(b)に示すように、薄板部30は、板状部材10の一端10A側(図2(a)及び図2(b)左側)に配設されて厚板部20に囲繞される部分であって、図2(c)に示すように板厚L2が被締結素材と同じ板厚に設定されている。なお、本発明の一実施の形態において、薄板部30の板厚は2mmに設定されている。
また、図2に示すように、薄板部30には、リベット3(図1参照)の軸部3bが挿通される取付穴31が穿設され、薄板部30は、その取付穴31を中心とした半径L3の正面視(図2(b)紙面手前側から視て)円形状に形成されている。
よって、取付穴31から薄板部30の外縁である連結部40の内縁までの距離(半径L3)を一定とすることができ、薄板部30を他の形状で形成する場合に比べて、連結部40の一部に応力が集中することを防止して、かかる部分から亀裂が生じることを防止することができる。
図2(c)に示すように、薄板部30は、板状部材10を表面(図2(c)上側面)側から切削加工することにより形成されている。よって、この薄板部30の表面30bは厚板部20の表面20bより一段低い位置に設定されている。
図2(b)に示すように、薄板部30は正面視(図2(b)紙面手前側から視て)円形状に形成されているので、薄板部30を切削加工する場合に、薄板部30を簡易に削り出すことができる。よって、簡易に薄板部30を形成することができる。
薄板部30の半径L3は、被締結素材において隣設するリベット3間の距離である実際のリベットピッチの半分の値以上に設定、即ち、薄板部30の直径(L3×2)が実際のリベットピッチ以上に設定され、実際のリベットピッチは、リベット3の軸部3bの略4倍に設定されている。このように、板状部材10のリベットピッチを実際のリベットピッチより大きく設定することにより、板状部材10の接触面間のリベット締結力が及ぼし合う範囲を完全にカバーすることができる。よって、正確な試験結果を得ることができる。
以上のように、一対の板状部材10は、厚板部20と、その厚板部20よりも板厚が薄くされる薄板部30とを備え、本体部21、リブ部22及びガイド部23(厚板部20)は、薄板部30を囲繞すると共に試験装置(図示せず)に固定される他端10Bまで連設されている。従って、薄板部30をリベット3が締結される被締結素材と同じ板厚(薄板)に設定しても、一対の板状部材10(薄板部30)が座屈することを防止することができる。その結果、試験対象である締結継手について正確な試験結果を得ることができる。
即ち、図2(c)に示すように、板状部材10の裏面側(図2(c)下側)において、厚板部20の裏面20aと薄板部30の裏面30aとが同一の平面内に配設されるので、板状部材10の裏面が平坦状に形成される。よって、一対の板状部材10の裏面同士を重ね合わせることができ、かかる薄板部30同士をリベット3(図1参照)で結合するので、リベット3の周囲(後述する取付穴31の周囲)を被締結素材と同じ板厚とすることができる。従って、被締結素材の同じ板厚の薄板部30について、上述した試験を行うことができる。
この場合でも、厚板部20は薄板部30を囲繞すると共に試験装置(図示せず)に固定される他端10Bまで連設されるので、一対の板状部材10は全体として剛性を確保することができる。従って、リベット3(図1参照)で薄板部30が結合された一対の板状部材10は、矢印bで示す圧縮方向(図2(b)右方向)の荷重に耐えることができるので、薄板部30が被締結素材と同じ薄板で構成される場合であっても、座屈防止用治具を用いることなく、一対の板状部材10のリベット3で結合した部分(締結継手)についてせん断疲労試験を行うことができる。
図2(c)に示すように、連結部40は、上述したように薄板部30と厚板部20とを連結する部分であって、連結部40の表面(図2(c)上側面)は、板状部材10の裏面側(図2(c)下側)に向かって凹む曲面形状に形成されると共に、連結部40の裏面(図2(c)下側面)は、薄板部30の裏面30b及びガイド部23の裏面23と同一平面上に形成されている。即ち、薄板部30から厚板部20にかけて板厚が漸増されている。
よって、上述した試験を行い所定の荷重を負荷した場合に、薄板部30と厚板部20とを連結する部分である連結部40に応力が集中して亀裂が発生することを防止することができる。
これにより、一対の薄板部30のリベット3(図1参照)で結合した部分(締結継手)から亀裂が発生する前に連結部40から亀裂が発生することを防止することができるので、試験対象である締結継手について、正確な試験結果を得ることができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、薄板部30は正面視円形状に構成されていたが、必ずしもこれに限られず、他の形状、例えば、板状部材10の長手方向に短径の長円形状で構成されてもよい。この場合、板状部材10の長手方向(図2(b)左右方向)におけるリブ部22の寸法が長尺となることを抑制することができるので、板状部材10の座屈を確実に防止することができる。但し、連結部40に応力が集中することを防止するために、連結部40は薄板部30から厚板部20にかけての板厚は漸増されていることが望ましい。
また、上記実施の形態では、本体部21、リブ部22及びガイド部23の板厚は同一にされていたが、必ずしもこれに限られず、リブ部22の板厚を本体部21及びガイド部23の板厚より厚く構成してもよい。この場合、リブ部22の剛性を向上させることができるので、薄板部30の座屈を確実に防止することができる。
さらに、上記実施の形態では、締結部材としてリベット3について説明したが、必ずしもこれに限られず、一対の板状部材10の薄板部30同士を連結するものであればよい。例えば、ファスナ、ボルト等であってもよい。
(a)は、本発明の一実施の形態におけるせん断疲労用試験片の側面図であり、(b)は、図1(a)の矢印Ia方向から視たせん断疲労用試験片の正面図である。 (a)は、板状部材の側面図であり、(b)は、図2(a)の矢印IIb方向から視た板状部材の正面図であり、(c)は、図2(b)のIIc−IIc線における板状部材の部分拡大断面図である。 (a)は、従来の試験片の側面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における試験片の断面図である。
符号の説明
1 せん断疲労用試験片
3 リベット(締結部材)
3a 頭部(締結部材の一部)
3b 軸部(締結部材の一部)
4 ナット(締結部材の一部)
10 板状部材
10A 一端(一対の板状部材の重ね合わされる部位)
10B 他端(一対の板状部材の各他端)
20 厚板部
21 本体部(厚板部の一部)
21a 裏面(厚板部の裏面)
22 リブ部(厚板部の一部)
22a 裏面(厚板部の裏面)
23 ガイド部(厚板部の一部)
23a 裏面(厚板部の裏面)
30 薄板部
30a 裏面(薄板部の裏面)
31 取付穴
40 連結部
L1 厚板部の板厚
L2 薄板部の板厚
矢印a 引張方向
矢印b 圧縮方向

Claims (3)

  1. 正面視矩形状に構成され一端同士が重ね合わされる一対の板状部材と、それら一対の板状部材の重ね合わされた部位を結合する締結部材とを備え、前記一対の板状部材の各他端が試験装置に固定され、その試験装置によって引張方向及び圧縮方向への荷重が繰り返し負荷されるせん断疲労用試験片において、
    前記一対の板状部材は、厚板部と、その厚板部よりも板厚が薄くされる薄板部とをそれぞれ備えると共に、前記板状部材の裏面側において、前記厚板部の裏面と薄板部の裏面とが同一の平面内に配設され、
    前記厚板部は、前記薄板部を囲繞すると共に前記試験装置に固定される他端まで連設され、
    前記一対の板状部材の裏面同士を重ね合わせ、前記薄板部同士を前記締結部材で結合することを特徴とするせん断疲労用試験片。
  2. 前記一対の板状部材は、前記薄板部と前記厚板部とを連結する連結部を備え、
    その連結部は、前記薄板部から前記厚板部にかけて板厚が漸増されていることを特徴とする請求項1記載のせん断疲労用試験片。
  3. 前記薄板部は、前記締結部材が締結される取付穴が穿設され、その取付穴を中心とした正面視円形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のせん断疲労用試験片。
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