JP5094330B2 - 電動ブラインドの制御装置 - Google Patents
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Description
エンコーダを備えた電動横型ブラインドでは、エンコーダによる速度検出機能により、モータの回転速度を低く設定して、騒音を低減するようにすることは容易である。しかし、エンコーダを具備する必要があるため、コストが上昇する。また、エンコーダで回転速度を安定して検出するために、エンコーダの取付精度を十分に確保する必要があり、組み立てコストが上昇する。
請求項3では、前記モータをDCモータで構成し、前記第一及び第二の制御手段は、前記モータにパルス信号を供給するとともに、該パルス信号のデューティ比を制御して、前記モータに供給する実効電圧を制御する。
請求項5では、前記第二の制御手段は、前記昇降時間に基づいて前記調整電圧を演算するための第一のテーブルを備えた。
請求項7では、前記第二の制御手段は、あらかじめ設定された初期電圧に基づいて前記モータを作動させて、該モータに流れる最大電流値を検出する電流計測部と、前記第一のテーブルで読み出したデューティ比を、前記最大電流値に基づいて補正する補整値を演算するための第二のテーブルを備えた。
図1は、制御装置の電気的構成を示す。入力部1は、リモコンの操作信号を受信し、その受信信号を演算部2に出力する。検出部3は上限リミットスイッチ及び下限リミットスイッチで構成され、スラット(日射遮蔽材)が上限まで引き上げられたとき及びスラットが下限まで下降されたとき、検出信号を演算部2に出力する。
電動横型ブラインドが設置場所に設置した後、制御装置の初期設定動作を開始するとき、リモコンの操作によりまずスラットの下降動作を開始する。
ステップ4で下限検出信号を受信すると、演算部2はステップ5に移行してモータの作動を停止させ、計測昇降時間tの計測を停止し、計測昇降時間tを記憶部6に格納する。
次に、演算部2は計測最大電流値iを測定して、設定最大電流値Iを設定する動作に移行する。図3に示すように、演算部2はまず設定昇降時間T及び設定最大電流値Iのいずれかが設定されていない状態かを判別する(ステップ11)。
ステップ15で上限検出信号を受信すると、演算部2はステップ16に移行してモータの作動を停止させ、計測最大電流値iの計測を停止し、計測最大電流値iを記憶部6に格納する。
このような動作により、95%の設定デューティ比Dmに基づいてスラットが下限から上限まで引き上げられ、その場合の計測最大電流値iが設定最大電流値Iとして記憶部6に格納される。そして、ここまでの動作で設定昇降時間Tと設定最大電流値Iの設定動作が終了する。
次いで、ステップ13に移行して設定デューティ比Dm(調整電圧)に基づいてスラットの引上げ動作が行われ、停止信号が入力されない状態で、上限リミットスイッチからの検出信号が入力されるまでスラットが引き上げられる(ステップ14〜17,ステップ19)。
以上のような動作により、スラットの最初のブラインドの昇降動作により、設定昇降時間Tと設定最大電流値Iが設定される。そして、その後は設定昇降時間Tと設定最大電流値Iに基づいて第一及び第二のテーブル8,9から読み出されるデューティ基準値Dと補整値dから算出される設定デューティ比Dmでモータが動作して、昇降動作が行われる。
(1)エンコーダを使用することなく、スラットを昇降し得る範囲でモータへの供給電圧を自動的に低電圧化して、モータ及びギヤボックスの回転速度を低下させて、騒音を低減することができる。従って、エンコーダを具備しない低コストの制御装置で、騒音を低減することができる。
(2)あらかじめ設定された設定デューティ比Dmでスラットの上限から下限までの下降動作を行って設定昇降時間Tを求め、その設定昇降時間Tに応じて第一のテーブル8で選択したデューティ基準値Dを、新たな設定デューティ比Dmとして設定することができる。設定昇降時間Tが短いほど、スラットの昇降高さが低く、モータの負荷が小さいので、第一のテーブル8で低い設定デューティ比Dmを選択できるようにすることで、モータに供給する電圧を実質的に低下させることができる。従って、モータ及びギヤボックスの回転速度を低下させて、騒音を低減することができる。
(3)設定昇降時間Tに基づいて第一のテーブル8から得られるデューティ基準値Dと、設定最大電流値Iに基づいて第二のテーブル9から得られる補正値dとで、設定デューティ比Dmを算出することができる。設定最大電流値Iが小さいほどモータの負荷が小さいので、第一のテーブル8で選択した設定デューティ比Dmを、さらに小さくする補正を第二のテーブル9に基づいて行なうことができる。従って、設定昇降時間Tと設定最大電流値Iとに基づいて、モータに供給する実効電圧をさらに低下させて騒音を低減することができる。
(4)複数の電動横型ブラインドを並設して、共通のリモコンで昇降操作する場合、各ブラインドのモータの負荷に応じて、騒音を低減し得る速度を自動的に設定することができる。従って、並行して動作する複数の電動横型ブラインドの騒音レベルを低下させることができる。
(5)スラットの左右幅が同じで高さが低いブラインドは、昇降時間が短いので、設定昇降時間Tによる補正によりモータに供給される実効電圧が低くなり、騒音を低減することができる。
(6)昇降高さが同じでも、スラットの左右幅が狭いブラインドは、モータの負荷が小さいので、設定最大電流値Iによる補正値dにより、モータにさらに最適な実効電圧を供給して騒音を低減することができる。
・スラットを引き上げるときと下降させるときとでは、モータの負荷が異なるため、スラットの引き上げ操作時と下降操作時とでそれぞれ異なるテーブルを用意して、異なるデューティ比で昇降制御するようにしてもよい。
・第一及び第二のテーブル8,9に基づいて生成した設定デューティ比Dmを、あらかじめ設定されたプログラムに基づいて演算部2で演算して生成するようにしてもよい。
・演算部2において、ブラインドの下降動作を繰り返した後、複数の計測昇降時間tの平均値t−aveを演算し、ステップ20〜21において平均値t−aveに基づいてデューティ比を求めてもよい。
・下限から上限までの計測昇降時間t−upを計測し、計測昇降時間t−upに基づく上昇用のデューティテーブルを設定してデューティ比を補正するようにしてもよい。なお、その場合の補正は、繰り返さないものとする。
・上記実施の形態の制御装置は、電動ロールブラインド、電動プリーツカーテン、電動たくし上げカーテン等の制御装置として使用することもできる。
Claims (8)
- 制御手段から出力される電圧に基づいてモータを作動させ、該モータの作動に基づいて日射遮蔽材を昇降する電動ブラインドにおいて、
前記制御手段は、
初期設定時に、あらかじめ設定された初期電圧に基づいて前記モータを作動させる第一の制御手段と、
前記第一の制御手段により前記日射遮蔽材が上限から下限までの範囲で昇降される昇降時間を計測する計時部と、
前記第一の制御手段の動作の後は、前記昇降時間が短いほど低電圧となる調整電圧を前記モータに供給する第二の制御手段と
を備えたことを特徴とする電動ブラインドの制御装置。 - 前記第二の制御手段は、前記昇降時間に基づいて、前記日射遮蔽材を引き上げるために必要となる最低レベルの前記調整電圧を演算して前記モータに供給することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
- 前記モータをDCモータで構成し、前記第一及び第二の制御手段は、前記モータにパルス信号を供給するとともに、該パルス信号のデューティ比を制御して、前記モータに供給する実効電圧を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の電動ブラインドの制御装置。
- 前記第一の制御手段は、
あらかじめ設定したデューティ比のパルス信号を前記モータに供給することを特徴とする請求項3記載の電動ブラインドの制御装置。 - 前記第二の制御手段は、
前記昇降時間に基づいて前記調整電圧を演算するための第一のテーブルを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電動ブラインドの制御装置。 - 前記第一のテーブルは、
前記昇降時間に対応するデューティ比を読み出し可能としたことを特徴とする請求項5記載の電動ブラインドの制御装置。 - 前記第二の制御手段は、
あらかじめ設定された初期電圧に基づいて前記モータを作動させて、該モータに流れる最大電流値を検出する電流計測部と、
前記第一のテーブルで読み出したデューティ比を、前記最大電流値に基づいて補正する補整値を演算するための第二のテーブルを備えたことを特徴とする請求項6記載の電動ブラインドの制御装置。 - 前記第二のテーブルは、前記最大電流値が小さいほど、前記デューティ比を小さくする補整値を読み出し可能としたことを特徴とする請求項7記載の電動ブラインドの制御装置。
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