JP5093753B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、一般産業用電動機、自動車、及び船舶などに使用される電動式のアクチュエータに関する。
内燃機関でスクリューを駆動する比較的小型の船舶においては、前進方向へのスクリューの回転と、後進方向へのスクリューの回転との切換は、操作者により操作されたレバーに接続されたワイヤを介してドグクラッチを切り換えて、前進用ギヤ或いは後進用ギヤに係合させることで行っている。しかるに、近年においては、省力化のため電動にてドグクラッチの切換を行えないかという要請がある。ここで、例えば車両用のアクチュエータとしては種々のものが開発されており(特許文献1参照)、これを流用することも考えられる。
特開平9−224348号公報 特開2001−280438号公報
しかしながら、船舶用のアクチュエータは、外洋上で使用されることも考慮しなくてはならず、一般のアクチュエータとは異なった思想で開発することが望まれる。
例えば、一般的なリニアアクチュエータにおいては、軸方向の変位検出がなされて制御されることが多い為、軸方向変位する部分にリミットスイッチを設けて使用される。また、アクチュエータの駆動源となる電動モータは、ハウジング外壁に露出した状態で組み付けられることが多い。
しかるに、リニアアクチュエータのストローク位置検出をリミットスイッチで行おうとすると、ドグクラッチの前進位置と後進位置とを2ポジションで検出することとなる。かかる場合、途中の位置は検出できないことから、何らかの理由によりドグクラッチが2ポジションの間で停止した場合、いずれの方向に移動させるべきか駆動回路が判断できないという問題がある。
又、駆動源として電動モータを使用する一般的なリニアアクチュエータにおいては、放熱を促進させる等の理由で、電動モータは露出した状態でハウジングに取り付けられることが多い。しかるに、船舶等に用いられるアクチュエータは、以下のような特性が要求される。
(1)耐水性:電気部品である電動モータは、水分の内部浸入により作動不能となるものが大多数である。また、電動モータのケーシングは一般に鉄系金属であることが必須である為錆び易いという問題もある。特に、海水を浴びるような環境下では一層この問題が顕著となり、高機能な表面処理を施す必要が生じる。
(2)耐候性:野外での仕様に際しては、日光による樹脂、ゴム材料への攻撃、またオゾンによる攻撃にさらされる為、これらに耐えうる機能が要求される。
(3)耐油性:内燃機関の近傍で使用する際には、ギヤオイル、防錆オイル、ガソリンなどが飛散する恐れがあるので、これらに対する耐性が要求される。
(4)耐電波特性:特にレーダーなどを装備した船舶などに使用される場合、強い電波環境に曝される恐れがある為、それらに耐えうる特性が必要となる。
以上の特性を全て満たす電動モータは、量産化が非常に困難であるか、または製品コストが非常に高くなるという問題がある。
(5)耐塵性:屋外での使用に際して、塵、ほこり等の異物などが内部に侵入した場合、ボールねじ、軸受などの転動部品、及びギヤなどの噛合い部品の部品間に異物が噛み込む事により、各部品の磨耗を著しく促進させたり、又は作動部品のロック等の問題を引き起こすことがある。
更に、特許文献2のアクチュエータにおいては、軸方向に移動するシリンダの先端の支持穴を介してリンク部材に連結されている。この場合、シリンダに負荷される荷重は必ずしも軸方向のみではなく、ラジアル分力を受ける場合が多い。また、支持穴にはアクチュエータ本体の質量全てが付与される状態となる。この従来例は椅子等を駆動するためのアクチュエータものであるが、仮に船外機などに取り付けられるアクチュエータでは内燃機関の振動などがダイレクトに加わることもあり、本体の質量は振動加速度などにより増幅された力となって付与されるから、更に厳しい荷重条件となる。
この様な条件下、ギヤなどを収めたハウジングと、それを遮蔽するカバー部材とを、それぞれ船体に取り付けた場合、カバー部材に大きな力が加わることとなる。特に、船舶などで使用されるアクチュエータにおいては、ギヤなどを収めた密閉空間に異物や、水分などが浸入することは絶対に避けねばならず、従ってこの密閉空間を形作るハウジングとカバー部材の合せ面の接合には、高い精度とそれを保持する構造が必要となる。この様に物体構造として高い精度を与えられたハウジングとカバー部材に対し、更に外力が加えられることによる変形までも考慮した構造にすることには困難を伴う。
加えて、電動モータへの配線をどのようにして行うかといった問題、及び防水性を高めるために、アクチュエータの合わせ面にシール剤を塗布する際に、効率よく塗布できないといった問題もある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、汎用で低コストの電動モータを使用しながらも、厳しい環境下で使用できるアクチュエータを提供することを目的とする。
発明のアクチュエータは、被駆動部材を駆動するアクチュエータにおいて、
ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、回転軸を有する電動モータと、
前記回転軸から回転力を伝達されることにより、前記被駆動部材を駆動する駆動機構と、
複数のギヤを備え、前記電動モータの回転軸の回転力を前記駆動機構に伝達する第1動力伝達機構と、
測定軸の回転角度を検出するセンサと、
複数のギヤを備え、前記電動モータの回転軸の回転力を前記センサの測定軸に伝達する第2動力伝達機構と、を有し、
前記第1動力伝達機構の少なくとも1つギヤ、前記第2動力伝達機構の少なくとも1つギヤ中心を一致させるようにして単一の軸に互いに相対回転可能に支持されており
前記駆動機構は、前記ハウジングに対して回転する回転要素と、前記被駆動部材に連結された軸線方向移動要素と、前記回転要素と前記軸線方向移動要素との間に配置された転動体とを含み、前記回転要素の回転運動を、前記軸線方向移動要素の軸線方向運動に変換するボールねじ機構を有することを特徴とする。
発明によれば、前記第1動力伝達機構の少なくとも1つ以上のギヤの中心は、前記第2動力伝達機構の少なくとも1つ以上のギヤの中心と一致しているので、高いギヤ比の減速比を得るために複数段のギヤ列を用いた場合でも、コンパクトな構成とすることができる。
前記駆動機構は、前記ハウジングに対して回転する回転要素と、前記被駆動部材に連結された軸線方向移動要素と、前記回転要素と前記軸線方向移動要素との間に配置された転動体とを含み、前記回転要素の回転運動を、前記軸線方向移動要素の軸線方向運動に変換するボールねじ機構を有すると、逆作動可能であるから前記軸線方向移動要素側を動かすことができるため、例えば万が一アクチュエータに故障が生じたような場合にも、被駆動部材側を手動で移動させることができる。
前記第2動力伝達機構は2段以上のギヤ列を含むと、大きな減速比を創出できるから、最終的に検出機能を担うセンサとして許容検出範囲が1回転以下のものが使用可能となる。尚、許容検出範囲が1回転以下のポテシショメータは、許容検出範囲が多回転のものに比較して大きなコストメリットがある。
前記センサは、測定軸の測定可能範囲が360度以下のポテンシオメータであると、被駆動部材の大きなストロークを確保するためには、前記第2動力伝達機構は多段のギヤ列が必要になるので、本発明の構成が有効である。
前記ハウジングは導電性材料から形成され、前記電動モータは前記ハウジング内に収容されていると、前記電動モータが遮蔽されて外部の電波等の影響を受けにくくなる。
前記ハウジングは導電性材料から形成され、前記センサは前記ハウジング内に収容されていると、前記センサが遮蔽されて外部の電波等の影響を受けにくくなる。
前記第1動力伝達機構において、互いに噛合する一方のギヤの素材は樹脂であり、他方のギヤの素材は金属であると、ギヤ同士の溶着を防止すると共に、低騒音とすることができる。
前記ハウジングのみに、前記アクチュエータを固定するための脚部が形成されているので、前記ハウジングをボディ等に取り付けたときなど、ボディ等から前記カバー部材に無用な力が入力されることがないので、前記ハウジングと前記カバー部材との間から水漏れなどが生じることが抑制される。
前記カバー部材は樹脂材から形成されていると、軽量化・低コスト化が図れると共に、海水に曝されても錆ないので好ましい。
前記ハウジングは導電性材料から形成され、前記電動モータは前記ハウジング内に収容されており、前記電動モータに接続された配線は、前記ハウジングの内部と外部とを連通するブリーザパイプ内を通って外部の回路に接続されているので、前記ブリーザパイプ以外の場所を通って前記配線を設けた場合のシールの問題を回避できる。尚、ブリーザパイプとは、前記アクチュエータの内部と、大気とを連通するパイプ(ホースを含む)をいう。
前記ハウジングには、シール剤を塗布するための凹部が形成されているので、凹部に付着したシール剤が取れにくいという利点がある。
前記駆動機構は、前記ハウジングに対して回転する回転要素と、前記被駆動部材に連結された軸線方向移動要素と、前記回転要素と前記軸線方向移動要素との間に配置された転動体とを含み、前記回転要素の回転運動を、前記軸線方向移動要素の軸線方向運動に変換するボールねじ機構を有すると、逆作動可能であるから前記軸線方向移動要素側を動かすことができるため、例えば万が一アクチュエータに故障が生じたような場合にも、被駆動部材側を手動で移動させることができる。
前記動力伝達機構において、互いに噛合する一方のギヤの素材は樹脂であり、他方のギヤの素材は金属であると、ギヤ同士の溶着を防止すると共に、低騒音とすることができる。
前記駆動機構は、前記被駆動部材を駆動するために、前記ハウジングに対して相対移動可能な駆動軸を含み、前記ハウジングと前記駆動軸との間に配置されたシール部材は、二重リップ構造を備えていると、シールの劣化を抑制し、シール性能を長期間にわたって維持できる。
前記駆動機構は、前記被駆動部材を駆動するために、前記ハウジングに対して相対移動可能な駆動軸を含み、前記駆動軸には、前記被駆動部材と連結するための本孔と、前記本孔とは異なる予備孔を形成したので、前記被駆動部材との連結により前記本孔に摩耗等が生じた場合、その代わりに前記予備孔を用いて連結を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかかるアクチュエータを用いる船外機の概略図である。図2は、第1の実施の形態のアクチュエータの正面図である。図3は、図2のアクチュエータを矢印III方向に見た図である。図4は、図3の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。
図1において、船外機2は、船体1に固定されるケーシング2aと、その上部に取り付けられたカウリング2bとを有している。カウリング2bの内部には、出力軸3をケーシング2aに延在させてなるエンジン(不図示)が搭載されている。出力軸3の下端には、傘歯車3aが取り付けられている。
ケーシング2aの下部には、プロペラ軸4が水平に配置され、回転可能に支持されている。プロペラ軸4の図で右端側は、ケーシング2aから外部へ突出しており、その端部にプロペラ5が取り付けられている。
プロペラ軸4は、傘歯車3aに噛合する前進用傘歯車6と後進用傘歯車7とを貫通しており、また傘歯車6,7の間にドグクラッチ8を配置している。プロペラ軸4に対して、ドグクラッチ8は軸線方向に相対移動可能であるが一体的に回転するようになっており、また傘歯車6,7は相対回転可能となっている。図示していないが、ドグクラッチ8は、軸線方向両方向に向いた突起を有しており、図で左方に移動することで突起が傘歯車6の凹部と係合し、ドグクラッチ8と傘歯車6とが一体で回転する。一方、図で右方に移動することで突起が傘歯車7の凹部と係合し、ドグクラッチ8と傘歯車7とが一体で回転する。
ドグクラッチ8は、カム軸9により軸線方向に駆動されるようになっている。カム軸9は、操作軸10の回転に応じて軸線方向に変位するように連結されている。操作軸10は、被駆動部材であるリンク部材11を介して、船外機2の上部に配置された後述するアクチュエータ100の駆動軸117に連結されている。
図4において、円筒状のハウジング101は、アルミ製のハウジング本体101Aと、その端面に対してボルトB(図3)により組み付けられたアルミ又は樹脂製のカバー部材101Bと、モータブラケット101Cとからなる。ハウジング本体101Aの内部には、モータ室101aとねじ軸室101bとを有する。モータ室101a内には、モータ102が配置されている。モータ102は、板状のモータブラケット101Cに固定されており、モータブラケット101Cは、後述する玉軸受114の外輪をハウジング本体101Aとの間に挟み込み、且つハウジング本体101Aのモータ室101aとねじ軸室101bをふさぐようにして取り付けられている。
電動のモータ102の回転軸102aは、モータブラケット101Cから突出しており、その端部には金属製の第1ギヤ103が圧入により相対回転不能に取り付けられている。モータブラケット101Cの袋孔101eに一端を圧入嵌合した長軸104の周囲には、樹脂製の第2ギヤ105が回転自在に配置され、これは第1ギヤ103及び第3ギヤ106の大ギヤ部106aに噛合している。
第3ギヤ106は、大ギヤ部106aと小ギヤ部106bとを同軸に形成しており、更にねじ軸107の端部に、セレーション結合で相対回転不能に取り付けられている。第3ギヤ106の一部を覆うようにして、支持部材108がモータブラケット101Cに取り付けられている。ここで、第1ギヤ103,第2ギヤ105,第3ギヤ106が第1動力伝達機構を構成する。
ここで、第1ギヤ103,第2ギヤ105,第3ギヤ106の素材については、以下の組み合わせが好ましい。
第1の組み合わせ:第1ギヤ103(金属),第2ギヤ105(樹脂),第3ギヤ106(金属)
第2の組み合わせ:第1ギヤ103(樹脂),第2ギヤ105(金属),第3ギヤ106(樹脂)
第1動力伝達機構は、その機能からすれば、比較的大きなトルクを伝達する。依って、ギヤ同士の噛合い部においては強い接触力が作用する。このような作用が生じる中で、樹脂材料を使ったギヤ同士での噛合いを行うと、樹脂の性質上溶着、磨耗などの損耗が激しくなることがある。一方、樹脂と金属の接触は、その性質上溶着等を起こさない。そこで、この性質を利用して上記ギヤ材料の組合せを実施すれば、損耗を未然に防ぐことが可能となる。尚、全てのギヤを金属にすれば溶着などの問題は発生しないが、金属同士のギヤ噛合いでは騒音が激しくなる恐れがあり、ギヤ機構の中に一部樹脂材料のギヤを入れることにより騒音を抑制できる効果もある。依って、第1伝達機構のような3個のギヤを組合せる揚合には、上記組合せが最適である。
第2ギヤ105に隣接して配置された第4ギヤ109が、長軸104の周囲に回転自在に支持されている。樹脂製の第4ギヤ109は、第3ギヤ106の小ギヤ部106bに噛合した大ギヤ部109aと、小ギヤ部109bとを同軸に形成している。
第4ギヤ109の小ギヤ部109bは、長軸104に平行して支持部材108に植設された短軸110に対して回転自在に支持された第5ギヤ111の大ギヤ部111aに噛合している。樹脂製の第5ギヤ111は、大ギヤ部111aと小ギヤ部111bとを同軸に形成している。小ギヤ部111bは、第5ギヤ111に隣接して配置され長軸104の周囲に回転自在に支持された第6ギヤ112に噛合している。尚、長軸104及び短軸110と各ギヤとの間には、回転を円滑に行うためのブッシュが配置されていても良い。
センサとしてのポテンシオメータ113は、カバー部材101Bの孔101dに嵌合配置され小ねじSB(図3)で固定されている。ポテンシオメータ113の突き当て面113bには、孔101dの周囲を取り巻くようにして周溝113cが形成されている。周溝113c内には、O−リングORが収容されており、突き当て面113bとカバー部材101Bとの端面との間を介して、水等の異物の侵入することをを阻止するようになっている。シールのために、O−リングORを用いれば、調整のためにポテンシオメータ113を測定軸113a回りに回転させることが容易となる。但し、塗布タイプのシール剤を用いても良い。
ポテンシオメータ113の測定軸113aは第6ギヤ112に連結され、一体的に回転するようになっている。片持ち状に延在している長軸104の先端は、第6ギヤ112と測定軸113aとを介して、ポテンシオメータ113によって支持され、又は孔101dに支持される。ポテンシオメータ113は、測定軸113aの所定範囲(例えば90度)の角度を精度良く検出できるものである。ここで、第1ギヤ103,第2ギヤ105,第3ギヤ106、第4ギヤ109,第5ギヤ111,第6ギヤ112が第2動力伝達機構を構成する。カバー部材101Bは、各ギヤに異物が侵入しないように密閉するギヤカバーとしての機能を有する。尚、噛合するギヤの樹脂素材を互いに異なるものにすると、摩滅を抑制できるので好ましい。
尚、以上の変形例として、袋孔101eと長軸104の一端とを隙間嵌合とすることもできる。上述した実施の形態では、カバー部材101Bに第6ギヤ112が嵌合して組み付けられるが、モータブラケット101Cとカバー部材101Bとの間に芯ズレが生じた場合、組み込み不良や部品の渋り等を招く恐れがある。これに対し、かかる変形例によれば、隙間嵌合により長軸104の自由端側は、ある程度首振りが可能となり、モータブラケット101Cとカバー部材101Bとの間に芯ズレが生じても、これを吸収して上述の不具合を抑制できる。かかる場合、変形例の断面図にかかる図12に示すように、長軸104の一端近傍に周溝104aを形成し、その周囲にO−リングORを組み付けることにより、袋孔101eとの間にフリクションを発生することができ、これにより袋孔101eに対する長軸104の軸線方向移動を抑制することができる。
図4において、ねじ軸107は、ハウジング本体101Aに対して、図で右端側を玉軸受114により回転自在に支持されている。ねじ軸107は、左端側に雄ねじ溝107aを形成している。
ねじ軸107は、円筒状のナット115を貫通している。ナット115の内周面には、雄ねじ溝107aに対向して、雌ねじ溝115aが形成され、両ねじ溝107a、115aによって形成される螺旋状の空間(転走路)には、多数のボール116が転動自在に配置されている。ナット115は、ハウジング本体101Aに対して回り止め(一例を後述)が設けられ、ねじ軸室101b内において、軸線方向に相対移動可能だが、相対回転不能となっている。尚、軸線方向移動要素であるナット115と、回転要素であるねじ軸107と、転動体であるボール116とでボールねじ機構を構成し、このボールねじ機構と、以下の駆動軸117とで駆動機構を構成する。
ねじ軸107の左端は、丸軸状の駆動軸117に形成された袋孔117a内に侵入している。駆動軸117の図で右端は、ナット115に対して同軸に嵌合しピンで連結されて一体的に移動するようになっている。ハウジング本体101Aに対して、駆動軸117はブッシュ118により軸線方向に移動可能に支持されており、且つブッシュ118の左方(外部側)にはシール119が配置され、ハウジング本体101Aと駆動軸117との間から海水や塵埃等の異物が侵入することを防止している。
シール119は、ハウジング本体101Aの内周に嵌合した本体119aと、本体119aに対してハウジング本体101Aの外方に向かって延在し、駆動軸117の外周面に当接する第1リップ部119bと、本体119aに対してハウジング本体101Aの内方に向かって延在し、駆動軸117の外周面に当接する第2リップ部119cとを有する、いわゆる二重リップ構造をとる。特に、アクチュエータ100の外部側は、オゾンによる攻撃によって主としてゴム類の劣化が著しいという実情がある。このように二重リップ構造とすれば、オゾンに曝されやすい第1リップ部119bは多少劣化が進んでも、第1リップ部119bのシールにより第2リップ部119cにはオゾンが到達しにくくなり、これにより第2リップ部の劣化が抑制され、長期間にわたってシール性能を維持できる。
ハウジング本体101Aから突出した駆動軸117の端部には、リンク部材11に連結するための孔117bが形成されている。但し、変形例にかかる図13に示すように、リンク部材11に連結する本孔117bに隣接して、予備孔117b’を形成しても良い。リンク部材11に連結する本孔117bは、繰返し作動するうちに磨耗、変形等をすることがある。この本孔117bの変形は連結部のガタとして現れ、このガタは著しく制御精度を低下させる恐れがある。このような状況を見越し、制御に影響が現れた場合に備えて、精度の良い未使用の予備孔117b’を設けておけば、リンク部材11を本孔117bから、未使用の予備孔117b’につなぎ変えるだけで、再び高精度な制御性を復活させることが可能となる。
尚、ハウジング本体101Aは、図14(a)で上下に延在する3カ所の取り付け座101f、101gを有している。ハウジング本体101Aから突出した駆動軸117に近い2つの取り付け座101fは、それぞれボルト孔101hを有している。又、駆動軸117から遠い取り付け座101gは、ボルト孔101jを有している。B-B断面である図14(b)に示すように、ボルト孔101h内には、鍔付き円筒状のゴム又は樹脂製のカラーGCが嵌合配置され、C-C断面である図14(c)に示すように、ボルト孔101j内には、鍔付き円筒状の金属製のカラーMCが嵌合配置されている。
同じ力を受けたとき、金属製のカラーMCは変形が比較的小さいが、ゴム又は樹脂製のカラーGCの変形はそれより大きくなる。従って、ボルト孔101h、101jに不図示のボルトを挿通して、船外機2の不図示のフレームに取り付けたとき、リンク部材11との寸法誤差等によって、駆動軸117が図14(a)に矢印で示すように傾きが生じた場合でも、ゴム又は樹脂製のカラーGCが弾性変形することで、ボルト孔101jの周囲にハウジング本体101Aが揺動し、それにより駆動軸117とハウジング本体101A(ナット115)とのコジリを抑制し、円滑な動作を確保できる。一方、カラーGCより剛性が高く変形の小さな金属製のカラーMCを介して、不図示のボルトによりハウジング本体101Aは、図14(a)において上下左右方向に確実に位置決めされる。
図1において、モータ102の配線102bと、ポテンシオメータ113の配線113bは、不図示の駆動回路に接続されている。
次に、本実施の形態の動作について説明する。ここで、傘歯車3aが前進用傘歯車6と後進用傘歯車7のいずれにも常時噛合しているから、内燃機関が動作している限り、傘歯車3aから動力を伝達された傘歯車6,7は互いに逆方向に回転している。しかしながら、ニュートラルの状態においては、図1に示すように、ドグクラッチ8がいずれの傘歯車6,7と係合していないので、出力軸3の動力は、プロペラ軸4に伝達されずプロペラ5は回転しないこととなる。
ここで、ニュートラルの状態から、操作者が不図示のレバーを前進方向に操作したものとする。すると、図4において、モータ102に所定の極性の電力が供給され、回転軸102aが所定の方向に回転する。回転軸102aの回転力は、第1ギヤ103,第2ギヤ105,第3ギヤ106を介してねじ軸107に伝達されるので、ねじ軸107の回転に応じてナット115が図4で左方へと変位する。ナット115が左方に変位すると、駆動軸117が突出する方向に移動するので、図1においてリンク部材11が枢動する。従って操作軸10が所定の方向に回転し、不図示のカム機構を介してカム軸9が左方に移動し、ドグクラッチ8を前進用傘歯車6と係合させる。これにより出力軸3の動力を、傘歯車3a、6及びドグクラッチ8を介してプロペラ軸4に伝達し、プロペラ5を正回転させることができる。
一方、回転軸102aの回転力は、第1ギヤ103,第2ギヤ105,第3ギヤ106、第4ギヤ109,第5ギヤ111,第6ギヤ112を介してポテンシオメータ113の測定軸113aに伝達される。測定軸113aの回転に応じた信号は、ポテンシオメータ113から配線113bを介して不図示の駆動回路に入力される。かかる信号に基づいてねじ軸107が所定の回転量だけ回転したと判断すれば、駆動回路はモータ102への電力供給を停止させる。
これに対し、操作者が不図示のレバーを後進方向に操作したときは、図4において、モータ102に逆極性の電力が供給され、回転軸102aが逆方向に回転するので、上述とは逆の動作で、アクチュエータ100の駆動軸117が引き込む方向に移動する。従って、図1においてリンク部材11を介して操作軸10が逆方向に回転し、不図示のカム機構を介してカム軸9が右方に移動し、ドグクラッチ8を後進用傘歯車7と係合させる。これにより出力軸3の動力を、傘歯車3a、7及びドグクラッチ8を介してプロペラ軸4に伝達し、プロペラ5を逆回転させることができる。
本実施の形態によれば、第2ギヤ105,第4ギヤ109,第6ギヤ112の中心が一致し、同じ長軸104の周囲に回転自在に配置されているので、高いギヤ比の減速比を得るために5段のギヤ列を用いながら、コンパクトな構成とすることができる。この様に複数のギヤが内蔵されるアクチュエータ100内にあって3個のギヤが同一の回転中心軸を持つことは、中心軸の数が減じられること、中心軸を支えるハウジング類の支え穴が減じられる事など、多くのメリットを持つ。
特に、モータ102はモータブラケット101Cに固定され、玉軸受114を中間に挟み込む構成でハウジング101に固定するようにしている。アクチュエータに限らず、工業部品はコンパクトに製作されることが望まれるが、本実施の形態のアクチュエータ100が、その一例として船外機などの狭いケーシング2a内に納められる場合などは特にコンパクトさが要求される。コンパクトなアクチュエータの一形態として、図4に示すようにねじ軸107とモータ102の軸線とを平行に並べている。この場合、駆動系ギヤを境に図中右側よりモータ102を組み付けることが最も普通に行われる構造であるが、モータ軸線分だけ長さが出っ張ることとなりアクチュエータの全長が長くなる。これを避ける目的で、駆動源であるモータ102はモータブラケット101Cに固定され、玉軸受114を中間に挟み込む構成でハウジング本体101Aに固定する方法をとり、モータ102の軸線方向に長い部分がハウジング本体101Aのモータ室101aの奥に向う構造とすると好ましい。モータの向きだけを問題にするのであれば、特開2003−207013の従来例があるが、これはモータをハウジング内に収めてはいないものである。
更に本実施の形態によれば、従来技術のようなリミットスイッチ等による変位位置検出の代わりに、ねじ軸107の回転変位をポテンショメータ113で検出する為、任意の位置制御が可能となる。ねじ軸107の回転を直接検出するに当り、ねじ軸107は多回転である為、第2動力伝達機構のギヤ列を介して減速した回転変位をポテンショメータ113で検出する。一方、モータ102から出力される回転運動は、第1動力伝達機構のギヤ列を介して減速されねじ軸107へ伝達される。この2系統のギヤ列の一部に共通の回転中心軸を設けることで、コンパクトなレイアウトが可能となり、コスト的にも大きな貢献がある。
本アクチュエータで用いたボールねじ機構の代わりに、すべりねじ機構を用いても良いが、ボールねじ機構にすることで、高効率を確保できギヤ比の選択に自由度が増し、引いてはギヤの配置設計においても自由度が増すこととなる。更に、本アクチュエータにボールねじ機構を用いることは、ボールねじ機構の持つ高効率特性の一つである逆作動を利用出来るようになる。
一般に、転動体が介在しないすべりねじ機構においては逆作動が行えないので、出力軸側からの逆作動ができないことになる。しかしボールねじ機構では出力軸側から逆作動が可能となる。これはアクチュエータとしての利用範囲が格段に増すことになる。例えば図1に示すような船舶船外機の前後進の切替を行うドグクラッチ8の切替え部に使用可能となる。その理由は、ドグクラッチ8の切替えにおいては、何らかの不具合においてクラッチが外れた場合であっても、アクチュエータ100の駆動軸を外部から手動で可動させることが可能となり、船舶の海上漂流という望まれない事態を回避できるからである。
更に、モータ102をハウジング101内に収めることにより、シール性など特別な仕様を付加する必要がなくなる為安価なモータを使用することが出来る。更に、このハウジング101を導電性材料(鉄、アルミ、導電樹脂など)で製作すれば、モータ102、及びポテンショメータ113への電波が遮断され信頼性が増す。特に、洋上では高エネルギー電波が多い為このような導電物資で電気部品を覆うことが好ましい。これにより本アクチュエータの信頼性が向上し、船舶などへの普及が推進される。
図5は、第2の実施の形態のアクチュエータ200の正面図である。図6は、図5のアクチュエータを矢印VI方向に見た図である。図7は、図6の構成をVII-VII線で切断して矢印方向に見た図である。
本実施の形態においては、上述した実施の形態に対して、アルミ製のカバー部材201B内にポテンシオメータ113を固定配置した点が異なる。例えばレーダーなどを搭載した船舶においては、強い電波に曝される恐れがあるが、本実施の形態のようにポテンシオメータ113を導電性のハウジング101内に収容することで、その影響を回避できる。尚、それ以外の構成は上述した実施の形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図8は、第3の実施の形態にかかるアクチュエータ300の正面図である。本実施の形態においては、ハウジング本体301Aに、それぞれボルト孔を有する取り付け用の脚部301a、301b、301cを形成している。不図示のボルトを脚部301a、301b、301cのボルト孔に挿通して締結することで、アクチュエータ300をケーシング2a(図1)の取り付け面に固定することができる。一方、カバー部材301Bには、取り付け用の脚部を設けていない。
このように、ケーシング2aに取り付けるための脚部301a、301b、301cを、ハウジング本体301A側にのみ設けることで、取り付け面から受ける反力を全て剛性の高いハウジング本体301Aで受ける一方、カバー部材301Bが反力を受けないようにすれば、本来的にハウジング本体301A、カバー部材301Bの合せ面が開く方向の力が作用しない為、合せ面の密閉性に影響を与えることが抑制される。また、振動による荷重もハウジング本体301A側に集中し、合せ面に加わる荷重はカバー部材301Bの重さだけとなり、併せて合せ面のシール構造に大きな悪影響を与えない。また、このカバー部材301Bを樹脂などの軽量物で構成すれば、更に効果が上がることが期待される。
図9は、第4の実施の形態にかかるアクチュエータ400の上面図である。図10は、図9の構成をX-X線で切断して矢印方向に見た図である。本実施の形態においては、図10に示すようにカバー部材401B側にモータ402を取り付けている。モータ402の回転軸402aは、ハウジング本体401Aとカバー部材401Bとの間に挟み込まれた支持板401Cにより支持されたカップリング403を介して、ねじ軸407に連結されている。ねじ軸407は、ハウジング本体401Aに対して軸線方向にのみ移動可能なナット415内を通って、駆動軸417の内部まで延在している。駆動軸417は、ハウジング本体401Aに対してブッシュ418により軸線方向に相対移動可能に支持され、且つシール419により密封されている。
ハウジング本体401Aの図9で右端側の外周にはテーパ面401aが形成されている。一方、それに対向するカバー部材401Bの図9で左端側の外周にはテーパ面401bが形成されている。ハウジング本体401Aとカバー部材401Bとの合わせ面に板状のパッキンPを介在させて、両者を長いボルトLBを用いて固定したときに、その合わせ面の周囲には、テーパ面401a、401bにより形成される周溝(凹部)が形成される。ここに、図示しないシール剤を塗布すれば、シール剤が広がりにくく且つ剥がれにくいため、合わせ面に隙間が生じた場合でも高い密封性を維持することができる。特に、ケーシング2a(図1)の下部に配置されることが多いアクチュエータは、海水や内燃機関の潤滑油等を被りやすいので、このように合わせ面をシールすることは有効である。
尚、ハウジング401Aとカバー部材401Bの内部が密閉された状態であると、モータ402を駆動させてアクチュエータ400を作動させたときに、内圧が変化して駆動軸417の動作を妨げる恐れがある。これに対し、ハウジング本体401Aに開口401gを形成し、ここに不図示のブリーザパイプ(図1参照)を介して上方の大気空間と接続されるコネクタ420を埋設することができるが、コネクタ420とハウジング本体401Aとの密封性も問題となる。そこで、ハウジング本体401Aの外表面における開口401gの周囲に凹部401dを形成し、ここに図示しないシール剤を塗布することで密封性を高めることができるようにしている。
更に、モータ402への配線402bは、カバー部材401Bに形成した開口401eを介して外部へと引き出される。従って、配線402bとカバー部材401Bとの密封性も問題となる。そこで、配線402bをゴム製のグロメット421により気密保持した後、開口401eに押し込むようにしている。更に、カバー部材401Bの外表面における開口401eの周囲に、壁401fを形成し、壁401fの内側の領域A(凹部)に図示しないシール剤を塗布することで密封性を高めることができるようにしている。
図11は、第5の実施の形態にかかるアクチュエータ500の上面図である。本実施の形態においては、モータ402の配線は、コネクタ420及びブリーザパイプ12を介して上方へと引き出され、不図示の駆動回路に接続されている。従って、カバー部材401Bに配線引き出し用の開口やグロメット等は設ける必要がなく、コスト低減及びシール面の減少による漏れの抑制を図ることができる。それ以外の構成については、図9,10の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図15は、第5の実施の形態にかかるアクチュエータ600の構成を、駆動軸の軸線位置で切断して矢印方向に見た図である。図16は、図15の構成をXVI-XVI線で切断して矢印方向に見た図である。図17は、図16の構成をXVII-XVII線で切断して矢印方向に見た図である。
図15において、ハウジング501は、略中空円筒状の本体501aと、本体501aの一端を閉止するように固定されるカップ状の蓋部材501bとからなる。単純な円筒形状の内周を持つ本体501aの内部には、被駆動部材である円筒状の駆動軸502と、駆動軸502に連結されたナット503とが配置されている。駆動軸502は、図で左端を本体501から突出させており、図で右端には袋孔502aが形成されている。駆動軸502の外周は、本体501aに対してブッシュ504により摺動可能に支持されている。ブッシュ504に隣接して二重構造のリップ部を有するシール部材505が配置され、駆動軸502と本体501aとの間をシールすることで、外部から塵埃等が侵入することを抑制している。
ねじ軸506が、ナット503の内部を貫通し、駆動軸502の袋孔502aに対して出入り自在に侵入している。ねじ軸506の外周面には、雄ねじ溝506aが形成されている。一方、ねじ軸506を包囲するように配置されたナット503は、その外周下面に軸線方向に沿って溝503bを形成しており、且つ内周面に雌ねじ溝503aを形成している。対向する両ねじ溝506a、503a間に形成された転走路に沿って、複数のボール507が転動自在に配置されている。チューブ式のボール循環部材を有するナット503,ねじ軸506,ボール507及び後述する案内部材513とでボールねじ機構を構成する。
本体501aの端部に、軸受間座508を介して玉軸受509が配置され、ねじ軸506を回転自在に支持している。玉軸受509の外輪は、固定部材510により軸受間座508に対して固定されている。一方、玉軸受506の内輪は、止め輪511により駆動軸502に対して固定されている。従って、駆動軸502は、本体501aに対して回転のみ可能となっている。駆動軸502の図で右端には、ギヤ512がセレーションにより一体的に回転するように連結されている。
蓋部材501bの内側に取り付けられたモータ(不図示)より、ギヤ512に、複数のギヤを介して減速された回転力が伝達される。
図15において、金属板材をプレスして形成された案内部材513は、ナット503の溝503bに係合してなる直線状の案内部513aと、図で右端において案内部513aに対して直角に折り曲げられた係合部513bとを有している。更に、本体501aの図15で右端面には、溝状の凹部501cが形成されており(図17参照)、係合部513bは、それと同じ幅の凹部501cに係合している。略環状のブッシュ504は、周方向の一部に切欠504aを形成しており(図16参照)、案内部513aの図15で左端は、切欠504aに係合している。又、図17に示すように、ブッシュ504の外周には、突起504bが3カ所形成され、本体501aの内周面に形成された対応するくぼみ501dに係合している。従って、ブッシュ504は、本体501aに対して相対回転しないようになっている。
案内部513aの表面には、低摩擦化のための表面処理を施しても良い。かかる処理としては、皮膜処理、表面硬化処理等が考えられる。皮膜処理としては、例えばリン酸マンガン塩やリン酸亜鉛の皮膜形成、二酸化モリブデンによるコーティング、ベーキングによる焼成膜の形成、スズ、亜鉛、銀、クロム(硬質クロム)その他の金属のメッキ等が考えられる。また、表面硬化処理としては、例えば浸硫窒化、浸硫、液体窒化、レーザビーム焼入れ、高周波焼入れ、浸炭焼入れ、ショットピーニング等が考えられる。
操作者が不図示のスイッチを操作すると、不図示のモータから動力が伝達され、それによりギヤ512が回転駆動されるので、それと共にねじ軸506が回転する。ここで、ナット503は、回り止め機能を発揮する案内部材513により、軸線方向にのみスムーズに案内されるようになっているため、ねじ軸506の回転運動は、ナット503の軸線運動に効率よく変換され、それによりナット503が連結された駆動軸502を軸線方向に移動させることができる。
組み付け時には、ブッシュ504を組み付けた本体501aの右端から案内部材513を差し込み、案内部513aの先端を切欠504aに挿入すると共に、折り曲げた係合部513bを本体501aの凹部501cに係合させる。かかる構成によれば、特殊な工具を用いることなく、案内部材513を本体501aに容易に取り付けることができる。その後、溝503bに案内部513aが係合するようにして、ナット503と駆動軸502を本体501a内に挿入し、ねじ軸506等を組み付ければよい。
特に、案内部513aが長尺であった場合、案内部材513が片方のみ支持されていると、支持されていない側で案内部材513のねじりが生じ、回り止め機能が不足する恐れがある。これに対し、本実施の形態によれば、案内部513aの先端をブッシュ504の切欠504aに係合させており、これにより案内部材513の両端を本体501aに固定することができるので、案内部513aが長尺であっても、そのねじれを抑制し有効な回り止め機能を実現できる。
本実施の形態によれば、案内部材513を設けることで、ハウジング501の本体501aの内周を単純円形とでき、またナット503にも突起を設ける必要がなく、低コストでありながら有効な回り止め機能を実現できる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。本発明にかかるアクチュエータは、船舶用に限らず、車両用、一般産業機械用にも用いることができる。
本実施の形態にかかるアクチュエータを用いる船外機の概略図である。 第1の実施の形態のアクチュエータの正面図である。 図2のアクチュエータを矢印III方向に見た図である。 図3の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。 第2の実施の形態のアクチュエータ200の正面図である。 図5のアクチュエータを矢印VI方向に見た図である。 図6の構成をVII-VII線で切断して矢印方向に見た図である。 第3の実施の形態にかかるアクチュエータ300の正面図である。 第4の実施の形態にかかるアクチュエータ400の上面図である。 図9の構成をX-X線で切断して矢印方向に見た図である。 第5の実施の形態にかかるアクチュエータ500の上面図である。 上述した実施の形態の変形例にかかるアクチュエータの要部断面図である。 上述した実施の形態の変形例にかかるアクチュエータの外観図である。 図14(a)は、上述した実施の形態の変形例にかかるアクチュエータの外観図であり、図14(b)は、図14(a)の構成をB-B線で切断して矢印方向に見た図であり、図14(c)は、図14(a)の構成をC-C線で切断して矢印方向に見た図である。 第5の実施の形態にかかるアクチュエータ600の構成を、駆動軸の軸線位置で切断して矢印方向に見た図である。 図15の構成をXVI-XVI線で切断して矢印方向に見た図である。 図16の構成をXVII-XVII線で切断して矢印方向に見た図である。
符号の説明
1 船体
2 船外機
2a ケーシング
2b カウリング
3 駆動軸
3a 傘歯車
4 プロペラ軸
5 プロペラ
6 前進用傘歯車
7 後進用傘歯車
8 ドグクラッチ
9 カム軸
10 操作軸
11 リンク部材
12 ブリーザパイプ
17 駆動軸
100 アクチュエータ
101 ハウジング
101A ハウジング本体
101B カバー部材
101C モータブラケット
101a モータ室
101b ねじ軸室
101d 孔
102 モータ
102a 回転軸
102b 配線
103 第1ギヤ
104 長軸
105 第2ギヤ
106 第3ギヤ
106a 大ギヤ部
106b 小ギヤ部
107 ねじ軸
107a 雄ねじ溝
108 支持部材
109 第4ギヤ
109a 大ギヤ部
109b 小ギヤ部
110 短軸
111 第5ギヤ
111a 大ギヤ部
111b 小ギヤ部
112 第6ギヤ
113 ポテンシオメータ
113a 測定軸
113b 配線
114 玉軸受
115 ナット
115a 雌ねじ溝
116 ボール
117 駆動軸
117a 袋孔
118 ブッシュ
119 シール
200 アクチュエータ
201B カバー部材
300 アクチュエータ
301A ハウジング本体
301B カバー部材
301a 脚部
400 アクチュエータ
401A ハウジング本体
401B カバー部材
401C 支持板
401a テーパ面
401b テーパ面
401g 開口
401d 凹部
401e 開口
401f 壁
402 モータ
402a 回転軸
402b 配線
403 カップリング
407 ねじ軸
415 ナット
417 駆動軸
418 ブッシュ
419 シール
420 コネクタ
421 グロメット
500 アクチュエータ
501 ハウジング
501a 本体
501b 蓋部材
501c 凹部
502 駆動軸
502a 袋孔
503 ナット
503a 雌ねじ溝
503b 溝
504 ブッシュ
504a 切欠
504b 突起
505 シール部材
506 ねじ軸
506a 雄ねじ溝
507 ボール
508 軸受間座
509 玉軸受
510 固定部材
511 止め輪
512 ギヤ
513 案内部材
513a 案内部
513b 係合部
600 アクチュエータ
B ボルト
LB ボルト

Claims (9)

  1. 被駆動部材を駆動するアクチュエータにおいて、
    ハウジングと、
    前記ハウジングに取り付けられ、回転軸を有する電動モータと、
    前記回転軸から回転力を伝達されることにより、前記被駆動部材を駆動する駆動機構と、
    複数のギヤを備え、前記電動モータの回転軸の回転力を前記駆動機構に伝達する第1動力伝達機構と、
    測定軸の回転角度を検出するセンサと、
    複数のギヤを備え、前記電動モータの回転軸の回転力を前記センサの測定軸に伝達する第2動力伝達機構と、を有し、
    前記第1動力伝達機構の少なくとも1つギヤ、前記第2動力伝達機構の少なくとも1つギヤ中心を一致させるようにして単一の軸に互いに相対回転可能に支持されており
    前記駆動機構は、前記ハウジングに対して回転する回転要素と、前記被駆動部材に連結された軸線方向移動要素と、前記回転要素と前記軸線方向移動要素との間に配置された転動体とを含み、前記回転要素の回転運動を、前記軸線方向移動要素の軸線方向運動に変換するボールねじ機構を有することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記第2動力伝達機構の前記少なくとも1つのギヤは、前記前記第1動力伝達機構における動力伝達に寄与しないことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記第2動力伝達機構は2段以上のギヤ列を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記センサは、測定軸の測定可能範囲が360度以下のポテンシオメータであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記ハウジングは導電性材料から形成され、前記電動モータは前記ハウジング内に収容されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記ハウジングは導電性材料から形成され、前記センサは前記ハウジング内に収容されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記第1動力伝達機構において、互いに噛合する一方のギヤの素材は樹脂であり、他方のギヤの素材は金属であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記駆動機構は、前記被駆動部材を駆動するために、前記ハウジングに対して相対移動可能な駆動軸を含み、前記ハウジングと前記駆動軸との間に配置されたシール部材は、二重リップ構造を備えていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 前記駆動機構は、前記被駆動部材を駆動するために、前記ハウジングに対して相対移動可能な駆動軸を含み、前記駆動軸には、前記被駆動部材と連結するための本孔と、前記本孔とは異なる予備孔を形成したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアクチュエータ。
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