JP5092328B2 - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力消費回路を用いることなくブラシレスモータの回生による減速(制動)が可能なモータ制御装置及びモータ制御方法に関する。
頻繁に運転、停止を繰返す機器例えばミシンにおいては、ミシン主軸の駆動源としてインバータ回路により制御されるブラシレスモータが用いられているが、減速停止時にブラシレスモータからの回生電力が電源側の平滑用コンデンサの端子電圧を上昇させるため、電力消費回路が設けることが余儀なくされている。
このため、従来では、ブラシレスモータのモータ電流を回転座標系のq軸電流(磁束と直交したモータ電流成分)とd軸電流(磁束と平行したモータ電流成分)とに分け、q軸電流を調整して制動トルクを制御し、d軸電流を調整して回生エネルギーを制御する構成とし、更に、平滑用コンデンサの端子電圧が所定値を超えたときに、直流電圧に対する比例積分制御を行なってd軸電流を出力する構成として、電力消費回路を省略するようにしている(例えば特許文献1の第1実施形態)。
また、従来では、上位制御系からのトルク指令であるq軸電流指令値を入力として、このq軸電流指令値からブラシレスモータの入出力電力が0になるd軸電流を生成する構成として、電力消費回路を省略するようにしている(例えば特許文献1の第3実施形態)。
特開2002−84780号公報
前者の従来構成では、平滑用コンデンサの端子電圧が制限上限値に近づくに従ってより多くのd軸電流を流すような指令になる比例積分制御を用いているので、ブラシレスモータ、負荷、インバータ回路の損失等、組み合わせられるシステムの物理的条件に応じた最適な比例ゲイン及び積分ゲイン設定しないと、比例積分制御の特性上、制限上限値(電圧制限)を超えてしまうという問題がある。
また、後者の従来構成では、回生電圧を制御するd軸電流指令式は、q軸電流とブラシレスモータの回転数とに比例しているので、高回転数域で急制動する必要がある場合等には、より多くのd軸電流を流す指令となるが、インバータ回路に流せる電流には限界があるので、充分なd軸電流を流すことができなくなって、所望の回生電圧制御が不可能になる問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、システムの物理的条件(物理量)の設定を行なうことなく、簡便に回生電圧制御を行なうことができ、更に、インバータ回路に流せる電流の上限値を超えない範囲で最大限の回生電圧制御を行なうことができるモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することにある。
請求項1記載のモータ制御装置は、負荷側に平滑用コンデンサを有する直流電源回路と、この直流電源回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、このインバータ回路からの交流電力が供給されるブラシレスモータと、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ブラシレスモータの減速開始時に、ブラシレスモータの減速開始時に平滑用コンデンサに蓄積可能なエネルギーを算出し、これと前記ブラシレスモータからのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとを比較し、その差エネルギーを前記ブラシレスモータにd軸電流を流すように制御することにより前記ブラシレスモータに消費させるようにしたことを特徴とする。
このような構成によれば、ブラシレスモータの減速時に、平滑用コンデンサに蓄積可能なエネルギーとブラシレスモータからのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとの差エネルギーをブラシレスモータにd軸電流を流すように制御することにより前記ブラシレスモータに消費させるようにしたので、回生電圧の制御が簡便に行なえて、従来(前者)のような、システムの物理的条件の設定を行なう必要がなく、また、従来(後者)とはことなり、インバータ回路に流せる電流の上限値を超えない範囲で最大限の回生電圧制御を行なうことができる。
請求項記載のモータ制御方法は、負荷側に平滑用コンデンサを有する直流電源回路からの直流電力をインバータ回路に供給し、このインバータ回路からの交流電力をブラシレスモータに供給するようにしたモータ制御方法において、前記ブラシレスモータの減速開始時に、ブラシレスモータの減速開始時に平滑用コンデンサに蓄積可能なエネルギーを算出し、これと前記ブラシレスモータからのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとを比較し、その差エネルギーを前記ブラシレスモータにd軸電流を流すように制御することにより前記ブラシレスモータに消費させるようにしたことを特徴とする。
このような構成によっても、回生電圧の制御が簡便に行なえて、従来(前者)のような、システムの物理的条件の設定を行なう必要がなく、また、従来(後者)とはことなり、インバータ回路に流せる電流の上限値を超えない範囲で最大限の回生電圧制御を行なうことができる。
本発明によれば、システムの物理的条件(物理量)の設定を行なうことなく、簡便に回生電圧制御を行なうことができ、更に、インバータ回路に流せる電流の上限値を超えない範囲で最大限の回生電圧制御を行なうことができる。
以下、本発明の一実施例につき、図面を参照して説明する。なお、この実施例は、本発明をミシンに適用して、ブラシレスモータはミシン主軸を駆動するものとする。
まず、図1は、全体の電気的構成を示すブロック線図である。この図1において、全波整流回路1は、ダイオード1aを単相ブリッジ接続して構成され、その交流入力端子は、100Vの商用電源(単相交流電源)2に接続されており、直流出力端子間には、平滑用コンデンサ3が接続されており、これらの全波整流回路1及び平滑用コンデンサ3により直流電源回路4が構成されている。
インバータ回路5は、夫々フリーホイールダイオード5c、5dを有するスイッチング素子たるIGBT5a、5bが直列に接続されて1相分(1アーム分)とし、これが3相分並列接続(3相ブリッジ接続)されて構成され、その直流入力端子は、平滑用コンデンサ3の両端子に接続され、3相の出力端子は、ブラシレスモータ6の3相の巻線に接続されている。なお、前述したように、ブラシレスモータ6は、ミシン主軸を駆動するようになっている。
制御手段たる制御装置7は、マイクロコンピュータを主体として構成されるものであるが、ここでは、説明の便宜上、機能別のブロック線図として示されている。すなわち、制御装置7は、回転数制御器8、回生電圧制御器9及び制御器10を含んで構成されている。以下、これらについて、順次説明する。
ブラシレスモータ6には、その永久磁石形ロータの回転位置を検出するホールICからなる位置検出器11が配設されていて、位置検出信号を出力するようになっている。この位置検出器11は、制御器10及び回転数演算器12に接続されている。回転数演算器12は、位置検出器11からの位置検出信号を演算することによりブラシレスモータ6の回転数を演算し、これを検出回転数Nとして出力して回転数制御器8に与えるようになっている。
回転数制御器8は、その上位制御系(ホストコンピュータ)から回転数指令値N*が与えられるようになっており、次のように動作する。すなわち、回転数制御器8は、回転数指令値N*と検出回転数Nとの偏差を比例積分し、検出回転数Nを回転数指令値N*にするためのq軸電流Iq、すなわち回転数指令値N*と回転数演算値Nとの偏差を零に抑制するためのq軸電流Iqを生成して制御器10に与えるように構成されている。
直流電源回路4の平滑用コンデンサ3には、これと並列に例えば2つの抵抗器を直列に接続してなる直流電圧検出手段としての直流電圧検出器13が接続されている。この直流電圧検出器13は、インバータ回路5側からみた1次側電圧たる平滑用コンデンサ3の端子電圧を検出するもので、その検出直流電圧は、回生電圧制御器9に与えられるようになっている。回生電圧制御器9には、回転数制御器8からのq軸電流Iqが与えられるようになっている。回生電圧制御器9は、q軸電流Iqの極性からブラシレスモータ6が加速或いは定速状態にあるか、若しくは、減速状態にあるかを判断して、切換手段9aを介して異なるd軸電流Idを出力して制御器10に与えるようになっている。
制御器10は、例えば、電流制御器、d、q/3相交流座標変換器等を備えており、ブラシレスモータ6のモータ電流を回転座標系のd軸成分とq軸成分とに分けて、q軸電流の調整によってブラシレスモータ6に対するトルクを制御し、d軸電流を調整してブラシレスモータ6から発生する回生エネルギーを制御するための制御信号として、例えば、PWM(パルス幅変調信号)信号を生成する制御信号生成手段として構成されている。そして、制御器10の生成による制御信号(PWM信号)はインバータ回路5の3相分の各スイッチング素子たるIGBT5a、5bのゲートに印加されるようになっている。
次に、本実施例の作用につき、図2ないし図4をも参照して説明する。
回転数制御器8には、ブラシレスモータ6の加速及び定速運転時には、その上位制御系(ホストコンピュータ)から回転数指令値N*が与えられるようになっており、回転数制御器8は、回転数指令値N*と検出回転数Nとの偏差を比例積分し、検出回転数Nを回転数指令値N*にするためのq軸電流Iq、すなわち回転数指令値N*と回転数演算値Nとの偏差を零に抑制するためのq軸電流Iqを生成して制御器10に与える。この場合、ブラシレスモータ6が加速或いは定速運転のときには、q軸電流Iqは正であるので、これを入力する回生電圧制御器9は、ブラシレスモータ6の現在の状態は、加速或いは定速運転であると判断して、切換手段9aを介してId=0のd軸電流Idを出力する。
制御器10は、q軸電流Iqに応じてブラシレスモータ6に対するトルクを制御するように、制御信号(PWM信号)をインバータ回路5の各スイッチング素子たるIGBT5a、5bのゲートに印加する。この場合、制御器10は、d軸電流IdはId=0であるので、回生エネルギー制御は行なわない。以上により、ブラシレスモータ6は、回転数指令値N*と回転数演算値Nとの偏差が零になるように制御される。
次に、ブラシレスモータ6の減速運転について述べる。減速運転は、基本的には、ブラシレスモータ6の減速開始時に、平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーを算出し、これと前記ブラシレスモータ6からのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとを比較し、その差エネルギーを前記ブラシレスモータ6にd軸電流を流すように制御することにより消費させる構成である。
ここで、ブラシレスモータ6の減速開始時(制動開始時)に平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーE1は、平滑用コンデンサ3の容量をCとし、減速開始時の一次側電圧(平滑用コンデンサ3の端子電圧)をVsとし、減速完了時の同電圧をVeとし、平滑用コンデンサ3の制限上限値をVlimとすると、
Figure 0005092328
となる。
また、ブラシレスモータ6の減速によって、ブラシレスモータ6から電源側たる平滑用コンデンサ3に回生されるエネルギーE2は、
Figure 0005092328
となる。この式(1)(2)から、ブラシレスモータ6の減速終了時に、Vlim=VeつまりE1=E2になるように減速時にd軸電流を流して制御(制動)すれば、省エネルギーの観点から最も望ましい制御となる。
一方、ある減速指令値(ブラシレスモータ6の現在の回転数よりも低い回転数指令値N*)で減速する場合、換言すれば、ある負のq軸電流(Iq1)を流して減速する場合、印加可能なd軸電流Idの最大値Id1は、インバータ回路6に流せる電流の最大値をImaxとすると、
Figure 0005092328
となる。
以上のような、d軸電流(Id1)を流して減速をかけた場合の回生エネルギーをE3とし、d軸電流(Id1)を流さないで減速をかけた場合の回生エネルギーをE4とすると、両者の間には、
Figure 0005092328
の関係が成立する。但し、Rはブラシレスモータ6の巻線抵抗値、tは減速時間(制動時間)を示す。
以上のような基本的構成に基づく本実施例の減速運転の具体的制御について、図2のフローチャート、図3及び図4の直流電圧・回転数特性図をも参照して説明する。図2に示すフローチャートは、回転数制御器8、回生電圧制御器9及び制御器10を含む制御装置7が実行する。したがって、回転数制御器8、回生電圧制御器9及び制御器10は,図2のフローチャートを部分的に実行することになるが、分散して説明すると、説明が複雑になるので、以下においては、総称して制御装置7が実行するものとして説明する。
ブラシレスモータ6が減速運転になると、制御装置7は、図2のフローチャートの実行を開始(スタート)する。制御装置7は、まず、処理ステップS1で、直流電圧検出器13を介して平滑用コンデンサ3の端子電圧(直流電圧)を減速開始電圧Vsとして読み込み、次いで、処理ステップS2で、タイマーTを初期化(T←0)する。なお、タイマーTは、初期化されると自動的に計時動作を開始(スタート)する。
制御装置7は、判断ステップS3に移行して、ここでは、今回の減速運転が電源投入後の最初の減速か否かを判断し、「YES」(初回)のときには、処理ステップS4に移行する。制御装置7は、この処理ステップS4においては、q軸電流としてIq1及びd軸電流としてId1(式(3)参照)を出力させ、q軸電流Iq1に基づいてブラシレスモータ6に対する制動トルクを制御し、d軸電流Id1に基づいてブラシレスモータ6から発生する回生エネルギーを制御するようにインバータ回路5に対してPWM信号を出力する。
制御装置7は、判断ステップS5に移行して、ここでは、減速運転が完了したかを判断する。減速運転が完了したか否かは,ブラシレスモータ6の検出回転数Nが減速指令の回転数指令値N*になったか否かで判断できる。そして、制御装置7は、この判断ステップS5において、「NO」(未完了)のときには、処理ステップS4を繰り返し、「YES」(完了)のときには、処理ステップS6に移行する。制御装置7は、処理ステップS6では、直流電圧検出器13を介して平滑用コンデンサ3の端子電圧(直流電圧)を減速完了電圧Veとして読み込み、次いで、処理ステップS7で、タイマーTの計時時間tを制動時間として読み込む(T→t)。
制御装置7は、処理ステップS8に移行し、ここでは、上記検出した減速開始電圧Vs及び減速完了電圧veと式(2)を用いることにより、ブラシレスモータ6にd軸電流(Id1)を流して制動をかけた場合の回生エネルギーE3を、
Figure 0005092328
のように演算する。
その後、制御装置7は、処理ステップS9に移行して、ここでは、処理ステップS7で得た制動時間tと処理ステップS8で得た回生エネルギーE3と式(4)を用いることにより、ブラシレスモータ6にd軸電流(Id1)を流さないで制動をかけた場合の回生エネルギーE4を、
Figure 0005092328
のように演算する。そして、制御装置7は、処理を終了する(エンド)。
以上のステップS1ないしステップS9は、ブラシレスモータ6の次回(2回目以降)からの減速運転時に用いられる判断データたる回生エネルギーE3、E4を得るためのルーチンであり、このときの時間に対する平滑用コンデンサ3の端子電圧(直流電圧)及びブラシレスモータ6の回転数(N)の変化は、図3に示す通りである。
さて、ブラシレスモータ6の2回目以降の減速運転について説明する。
ブラシレスモータ6が再び減速運転になると、制御装置7は、図2のフローチャートの実行を再開始(スタート)する。制御装置7は、前述したように、まず、処理ステップS1で、直流電圧検出器13を介して平滑用コンデンサ3の端子電圧(直流電圧)を減速開始電圧Vsとして読み込み、次いで、処理ステップS2で、タイマーTを初期化(T←0)する。タイマーTは、初期化されると自動的にスタートする。
制御装置7は、判断ステップS3に移行して、ここでは、「NO」(2回目以降)と判断して処理ステップS10に移行する。制御装置7は、この処理ステップS10では、処理ステップS1で得た減速開始電圧Vsを式(1)に代入することにより、この時点において平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーE1を演算し、次の判断ステップS12に移行する。制御装置7は、この判断ステップS12においては、上記エネルギーE1が処理ステップS8で得られた回生エネルギーE4(式()参照)以上(E1≧E4)か否かを判断し、ここでNO」と判断して処理ステップS13に移行するものとする。
制御装置7は、この処理ステップS13では、制限制動時間t1(0<t1<t)の演算を行なう。すなわち、制御装置7は、E1=E2にするために、式(4)から、
Figure 0005092328
を得る。
更に、制御装置7は、上記式(7)から、
Figure 0005092328
を得る。
制御装置7は、判断ステップS14に移行し、ここでは、タイマーTが制限制動時間t1以下(T≦t1)か否かを判断し、「YES」(以下)であれば、処理ステップS15に移行する。制御装置7は、この処理ステップS15においては、q軸電流としてIq1及びd軸電流としてId1を出力させ、q軸電流Iq1に基づいてブラシレスモータ6に対する制動トルクを制御し、d軸電流Id1に基づいてブラシレスモータ6から発生する回生エネルギーを制御する。
制御装置7は、更に、判断ステップS16に移行して、ここでは、減速運転が完了した(T=t?)か否かを判断し、「NO」(未完了)の時には判断ステップS14に戻り、処理ステップS15を繰り返す。その後、タイマーTが制限制動時間t1を超えるようになると、制御装置7は、判断ステップS14で「NO」と判断して処理ステップS17に移行し、q軸電流としてIq1を出力させた状態として、q軸電流Iq1に基づいてブラシレスモータ6に対する制動トルクを制御するが、d軸電流Idは零(Id=0)にしてブラシレスモータ6から発生する回生エネルギーの制御は行なわない。すなわち、制御装置7は、処理ステップS17により通常の回生制動に戻るのである。
制御装置7は、判断ステップS16に移行して、ここで「NO」(未完了)と判断すれば、判断ステップS14に戻り、処理ステップS17を繰り返すようになる。その後、ブラシレスモータ6の減速運転が完了すると(T=t)、制御装置7は、判断ステップS16で「YES」と判断して制御を終了する(エンド)。
以上のステップS1ないしステップS3及びステップS10ないしステップS17は、ブラシレスモータ6の2回目以降の減速開始時に、平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーE1を算出し、これと前記ブラシレスモータ6からのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーE4とを比較し、平滑用コンデンサに3に供給される回生エネルギーE2が上記エネルギーE1と等しくなるように、その差エネルギーをブラシレスモータ6に制限制動時間t1だけd軸電流を流すように制御することによりそのブラシレスモータ6に消費させるためのルーチンであり、このときの時間に対する平滑用コンデンサ3の端子電圧(直流電圧)及びブラシレスモータ6の回転数(N)の変化は、図4に示す通りである。
また、制御装置7は、図2に示すフローチャートにおいて、判断ステップS12で「YES」と判断した場合には、処理ステップS19に移行して、制限始動時間t1を零に設定し(t1=0)、判断ステップS14に移行する。制御装置7は、この判断ステップS14では、処理ステップS19で制限始動時間t1が零に設定されたことにより、「NO」と判断して処理ステップS15に移行することなく直ちに処理ステップS17に移行するようになり、以下、減速運転が完了する(T=t)まで処理ステップS17(通常の回生制動)を繰り返すようになる。すなわち、ブラシレスモータ6の減速開始時に平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーE1が回生エネルギーE3よりであるということは、無制御で回生制動を行なっても(d軸電流=0)、平滑用コンデンサ3の端子電圧は制限上限値Vlimには達しないことを意味している。
このように本実施例は、ブラシレスモータ6の減速開始時に、平滑用コンデンサ3に蓄積可能なエネルギーE1を算出し、これと前記ブラシレスモータ6からのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーE4とを比較し、平滑用コンデンサに3供給される回生エネルギーE2が上記エネルギーE1と等しくなるように、その差分のエネルギーをブラシレスモータ6に制限制動時間t1だけd軸電流を流すように制御することによりそのブラシレスモータ6に消費させるようにした。したがって、回生電圧の制御が簡便に行なえて、従来(前者)のような、システムの物理的条件の設定を行なう必要がなく、また、従来(後者)とはことなり、インバータ回路5に流せる電流の上限値を超えない範囲で最大限の回生電圧制御を行なうことができる。
また、ブラシレスモータ6の電源投入後の最初の減速運転時に2回目以降の減速運転時に用いられる判断データたる回生エネルギーE3、E4を得るようにしているので、例えばシュミレーション若しくは想定演算により回生エネルギーE3、E4を得る場合に比し、簡単であり、確実である。
そして、各種エネルギーは、電圧として処理するようにしているので。処理が簡単である。
なお、本発明は、上記し図面に示す実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形、拡張が可能である。
上記実施例では、位置検出器(センサ)11を設けるようにしたが、例えば、センサレスのベクトル制御方式としてもよい。
ミシンに限らず、ブラシレスモータを用いる機器全般に適用することができる。
本発明の一実施例を示すブロック線図 制御内容を示すフローチャート 直流電圧・回転数特性図(初回の減速時) 直流電圧・回転数特性図(2回目以降の減速時)
図面中、3は平滑用コンデンサ、4は直流電電回路、5はインバータ回路、6はブラシレスモータ、7は制御装置(制御手段)、8は回転数制御器、9は回生電圧制御器、10は制御器、11は位置検出器、12は回転数演算器、13は直流電圧検出器(直流電圧検出手段)を示す。

Claims (4)

  1. 負荷側に平滑用コンデンサを有する直流電源回路と、
    この直流電源回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、
    このインバータ回路からの交流電力が供給されるブラシレスモータと、
    前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ブラシレスモータの減速開始時に、ブラシレスモータの減速開始時に平滑用コンデンサに蓄積可能なエネルギーを算出し、これと前記ブラシレスモータからのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとを比較し、その差エネルギーを前記ブラシレスモータにd軸電流を流すように制御することにより前記ブラシレスモータに消費させるようにしたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、電源投入後の最初のブラシレスモータの減速時にd軸電流を零とする回生エネルギーを演算することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、エネルギーを電圧として処理することを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。
  4. 負荷側に平滑用コンデンサを有する直流電源回路からの直流電力をインバータ回路に供給し、このインバータ回路からの交流電力をブラシレスモータに供給するようにしたモータ制御方法において、前記ブラシレスモータの減速開始時に、ブラシレスモータの減速開始時に平滑用コンデンサに蓄積可能なエネルギーを算出し、これと前記ブラシレスモータからのd軸電流を零とした状態の回生エネルギーとを比較し、その差エネルギーを前記ブラシレスモータにd軸電流を流すように制御することにより前記ブラシレスモータに消費させるようにしたことを特徴とするモータ制御方法
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