JP5092136B2 - 積層体の形成方法 - Google Patents

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本発明は、金属層表面にシランカップリング剤水溶液を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させてシランカップリング剤皮膜を形成するシランカップリング剤処理工程と、前記シランカップリング剤皮膜上に樹脂層を積層させる積層工程とを連続して行う積層体の形成方法に関する。
従来からプリント配線板の製造において、銅または銅合金などの金属からなる導体表面(金属表面)と、ソルダーレジストやプリプレグなどの絶縁樹脂との密着性を向上させるために、金属表面にシランカップリング剤水溶液等を塗布した後に、得られた塗布膜を乾燥させる工程が一般的に行われている(例えば特許文献1〜5等)。
前記のシランカップリング剤水溶液は、まずシランカップリング剤を水に溶かして、加水分解させることによってシラノール基(Si−OH)を生成させる必要がある。このシラノール基が、金属表面に存在する水酸基と反応・結合することにより、絶縁樹脂との密着性能を有するシランカップリング剤皮膜が金属表面上に形成される。
しかし、一旦シランカップリング剤の加水分解によりシラノール基を生成させても、シラノール基は反応性が高いため、温度やpHなどの液の使用条件の変化や経時変化により、生成されたシラノール基同士の縮合が進み、シラノール基の絶対量が減少してしまうことが知られている。このため、シランカップリング剤処理工程を連続して行う場合にも安定的に密着性を維持するためには、水溶液中のシラノール基がある一定量以上残存するように液を管理することが必要になる。
従来のシランカップリング剤処理工程では、シランカップリング剤水溶液を一定時間(又は一定量)処理する毎に液交換を行うことによって、密着性能の低下を防いでいた。しかし、従来は、液交換の時期を経験則で決定していたため、密着性能が確保できるにもかかわらず液交換が行われてしまう可能性があった。そのため、経済的にも作業効率的にも無駄であった。
他方、シランカップリング剤の加水分解量に関しては、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)、LC(液体クロマトグラフィー)、NMR(核磁気共鳴分光法)等の分析方法により測定できることが知られている。
特開平5−304361号公報 特開平6−37452号公報 特開平7−115275号公報 特開平7−212039号公報 特開2007−35995号公報
しかしながら、上記のようなGPC、LC、NMR等による分析方法では、(1)1検体の測定に数時間程度の時間を要する、(2)それぞれの分析方法に則した前処理または溶剤の使用が必要であり、使用中の水溶液をそのままの状態で分析できない、といった問題があった。従って、プリント基板製造工程においては、頻繁にシランカップリング剤水溶液の分析を行うことが困難であった。そのため、シランカップリング剤処理工程を連続して行う内に、絶縁樹脂との密着性が低下したり、あるいは、シランカップリング剤水溶液中のシラノール基が確実に残存するように頻繁に新液と交換することが必要となり、製造コストの低減が困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、シランカップリング剤処理工程を連続して行っても、絶縁樹脂等からなる樹脂層との密着性を容易に維持できる上、製造コストの低減が可能な積層体の形成方法を提供する。
本発明の積層体の形成方法は、金属層表面にシランカップリング剤水溶液を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させてシランカップリング剤皮膜を形成するシランカップリング剤処理工程と、前記シランカップリング剤皮膜上に樹脂層を積層させる積層工程とを連続して行う積層体の形成方法において、
前記シランカップリング剤処理工程の際、前記シランカップリング剤水溶液をFT−IRにて分析し、シラノール基のSi−O伸縮振動ピーク強度(以下、「シラノール基のピーク強度」という)が所定の閾値未満となったときに、前記シランカップリング剤水溶液の少なくとも一部を更新することで、前記ピーク強度を所定の範囲内に管理しながらシランカップリング剤処理を行うことを特徴とする。
本発明では、FT−IR(フーリエ変換型赤外分光法)を分析手段として用いることにより、シランカップリング剤水溶液中のシラノール基の濃度を短時間で直接測定することができるため、樹脂層と金属層との密着性が低下する前にシランカップリング剤水溶液の少なくとも一部を更新することができる。これにより、シランカップリング剤処理工程を連続して行っても、樹脂層との密着性を容易に維持できる。また、シランカップリング剤水溶液の状態を速やかに把握できるため、無駄な液交換を防ぐことができる。これにより、製造コストの低減が可能となる。
本発明は、金属層表面にシランカップリング剤水溶液を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させてシランカップリング剤皮膜を形成するシランカップリング剤処理工程と、前記シランカップリング剤皮膜上に樹脂層を積層させる積層工程とを連続して行う積層体の形成方法に関する。即ち、上記シランカップリング剤処理工程及び上記積層工程を繰り返し行う積層体の形成方法を対象とする。
本発明で使用されるシランカップリング剤としては、カップリング効果を示すシランカップリング剤であればどのようなシランカップリング剤であってもよい。特に本発明の方法に適したシランカップリング剤としては、密着性の観点から、エポキシ基、アミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基及びビニル基から選択される少なくとも1つの官能基を有するシランカップリング剤が適している。
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエトキシトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が挙げられる。
アクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
メタクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン等が挙げられる。
その他、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド基を有するシランカップリング剤、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するシランカップリング剤なども使用できる。
これらの中でも、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエトキシトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。エポキシ基は熱反応性が高いと同時に光反応性も有する官能基であるため、熱硬化型の樹脂に対しても光硬化型の樹脂に対しても高い密着性が得られる。特にソルダーレジストに使用される樹脂は、光硬化性と熱硬化性の両方の性質を有する官能基を有する場合があるため、エポキシ基を有するシランカップリング剤が有効である。
本発明で使用されるシランカップリング剤水溶液は、例えば上記列挙されたシランカップリング剤をイオン交換水、酸性溶液等に溶解して調製することができる。このときの水溶液中のシランカップリング剤の濃度は、シランカップリング剤の種類によって適宜調整可能であるが、好ましい濃度範囲は0.1〜15重量%、より好ましくは0.3〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。濃度が0.1重量%以上であれば、樹脂層との密着性を向上させるために必要な量のシランカップリング剤を金属層表面に付着させることができる。また、濃度が15重量%以下であれば、溶解性が良好となり、かつ、シラノール基の縮合反応を抑制できるため、例えばシランカップリング剤水溶液の交換回数を低減できる。
シランカップリング剤は、水に溶解して攪拌させることにより、加水分解反応によりシラノール基(Si−OH)が生成する。この際の攪拌方法は、特に限定されないが、マグネチックスターラー等の機械的攪拌手段を用いて攪拌する方法等が例示できる。シラノール基の濃度は、シランカップリング剤水溶液をFT−IRで分析し、その際のシラノール基のピーク強度から把握できる。当該ピーク強度は加水分解が進むと徐々に増加するが、加水分解が完結すると一定となる。例えばこの加水分解が完結した時点から、シランカップリング剤水溶液が使用可能状態になったと判断することができる。より具体的には、シランカップリング剤水溶液をFT−IRで分析し、得られたスペクトルから水スペクトルを除いた差スペクトルにおいて、波数900cm−1付近におけるシラノール基のピークの強度(以下、「吸光度」ともいう)を測定することにより、シランカップリング剤水溶液中のシラノール基の濃度を把握できる。
樹脂層との密着性が良好なシランカップリング剤皮膜を形成できるシランカップリング剤水溶液の前記吸光度は、使用するシランカップリング剤により異なるが、例えば0.002以上である。また、通常のシランカップリング剤水溶液の場合、前記吸光度は、0.2以下である。なお、金属層と樹脂層との密着強度は、樹脂の種類や、シランカップリング剤水溶液の塗布条件、あるいは金属層表面の形状や前処理等によって変化する。
本発明のシランカップリング剤処理工程では、例えば、温度10〜40℃程度のシランカップリング剤水溶液を金属層表面へ塗布(浸漬法、スプレー法等による塗布)した後、得られた塗布膜を25〜100℃程度の雰囲気温度で5〜300秒程度乾燥させて、シランカップリング剤皮膜を形成する。その後、必要に応じて、未反応のシランカップリング剤を除去するために水洗浄等の洗浄工程を行った後、更に乾燥工程を行っても良い。
本発明では、上記シランカップリング剤処理工程において、シランカップリング剤水溶液をFT−IRにて分析し、シラノール基のピーク強度が所定の閾値未満となったときに、シランカップリング剤水溶液の少なくとも一部を更新することで、前記ピーク強度を所定の範囲内に管理しながらシランカップリング剤処理を行う。つまり、FT−IRによってシラノール基のピーク強度(吸光度)を測定することで、シラノール基の濃度を短時間で把握できる。これにより、樹脂層と金属層との密着性が低下する前に、シランカップリング剤水溶液の少なくとも一部を更新することができるため、シランカップリング剤処理工程を連続して行っても、樹脂層との密着性を容易に維持できる。なお、上記「シランカップリング剤水溶液の少なくとも一部の更新」とは、シランカップリング剤水溶液の全量を新液に交換する場合と、シランカップリング剤水溶液の一部を除去し、除去された分だけ新液を補充する場合が含まれる。
上記「所定の閾値」及び「所定の範囲」については、使用するシランカップリング剤や要求される密着強度(ピール強度)等により適宜設定すればよい。例えば、シランカップリング剤水溶液を調製する際に、シランカップリング剤を水に溶解して120分間攪拌した後、遅滞なく測定した上記ピーク強度を「所定の閾値」とし、この「所定の閾値」の10〜100%(好ましくは25〜100%)以内を「所定の範囲」とすることにより、樹脂層との密着性を良好に維持できる。
なお、樹脂層との密着性が良好なシランカップリング剤皮膜を形成できる上記ピーク強度は、上述したようにシランカップリング剤によって異なる。例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランの場合は、上記ピーク強度が0.005以上であれば、下記実施例の条件において0.50N/mm以上のピール強度を確保できる。また、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの場合、上記ピーク強度が0.002以上であれば、下記実施例の条件において0.50N/mm以上のピール強度を確保できる。また、3−アミノプロピルトリメトキシシランの場合、上記ピーク強度が0.007以上であれば、下記実施例の条件において0.50N/mm以上のピール強度を確保できる。
本発明において、シランカップリング剤皮膜が形成される下地の金属は、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、アルミニウム、チタンやそれらの合金等どのような金属でもよいが、特に導体として多く用いられる銅又は銅合金(以下、単に「銅」と記述する場合がある)が好ましい。金属層表面は、密着性の観点から、マイクロエッチング剤などの化学研磨やバフなどの機械研磨によってある程度粗化されていてもよい。あるいは密着性をさらに向上させるために、金属層表面に銅−スズ合金層等の接着性金属層が形成されていてもよい。銅表面に銅−スズ合金層を形成する場合は、銅表面に浸漬スズめっき液を接触させることで置換スズ皮膜を形成し、スズが下地の銅に拡散していくことで薄い銅−スズ合金層を銅表面に形成することができる。
本発明において、金属層表面にシランカップリング剤皮膜を介して積層される樹脂としては、特に限定されるものではないが、ドライフィルムレジスト、液状レジスト、エッチングレジスト、めっきレジスト、電着レジスト、プリプレグ、ソルダーレジスト、接着剤、ビルドアッププリント配線板の層間絶縁樹脂、半導体封止用樹脂などの用途で用いられる樹脂が例示でき、例えば下記のような樹脂が挙げられる。
例えば、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリプロピレン、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステル等の熱硬化性樹脂や、アクリル樹脂等の光硬化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は官能基によって変性されていてもよく、ガラス繊維、アラミド繊維、その他の繊維などで強化されていてもよい。
本発明では、上記シランカップリング剤処理工程の後、得られたシランカップリング剤皮膜上に樹脂層を積層させる積層工程を行う。この際の積層方法は、特に限定されず、積層させる樹脂材料に応じて適宜選択すればよいが、例えば積層プレス、ラミネート、塗布等の方法が採用できる。
次に、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
〈シランカップリング剤水溶液の調製〉
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)をイオン交換水に溶解させて、実施例1で使用するシランカップリング剤水溶液(濃度:1.0重量%)を得た。
〈シランカップリング剤皮膜の形成〉
試験基板として100mm×100mmにカットした電解銅箔(三井金属鉱業社製、製品名3EC−III、厚み35μm)を準備し、これを10重量%硫酸に30秒間浸漬して銅箔表面を清浄化し、水洗、乾燥を行なった。次いで、この試験基板をメック社製置換スズめっき液(T−9900)で浸漬揺動処理し(30℃、30秒間)、その後水洗して、銅箔表面にスズめっき処理層を形成した。その後、すぐに、希硝酸水溶液中で浸漬揺動処理し(35℃、10秒間)、スズめっき処理層の表層部分を除去した後、水洗して、銅箔表面に銅−スズ合金層を形成した。次に、銅−スズ合金層が形成された試験基板を、表1に示す状態の上記シランカップリング剤水溶液(1リットル)中で浸漬揺動処理し(35℃、30秒間)、予備乾燥(60℃、20秒間)した後、水洗(25℃、50秒間)し、最後に乾燥(90℃、20秒間)して、シランカップリング剤皮膜を形成した。なお、表1において、「連続使用」とは、シランカップリング剤を水に溶解して120分間攪拌した後のシランカップリング剤水溶液(1リットル)を新液として用いて、上記と同様の銅−スズ合金層が形成された試験基板(100枚)を1日あたり8時間かけて浸漬揺動処理(それぞれ35℃、30秒間の処理)し続けることをいう。この「連続使用」では、1日あたり合計1mの試験基板を処理することになる。また、表1において、「全交換」とは、シランカップリング剤水溶液の全液を、上記新液、即ち、シランカップリング剤を水に溶解して120分間攪拌した後のシランカップリング剤水溶液(1リットル)に交換することをいう。
〈評価〉
表1に示す各状態のシランカップリング剤水溶液について、シラノール基のピーク強度をFT−IR分析装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、製品名NICOLET380)にて、検出器:DLaTGS/KBr、アクセサリー:水平状ATR、分解能:8cm−1、積算回数:64回の条件で測定した。また、試験基板である電解銅箔の光沢面側に形成されたシランカップリング剤皮膜上にソルダーレジスト(日立化成工業株式会社製、製品名SR−7200G)を塗布し、乾燥させた後、超加速寿命試験(HAST)の条件(130℃、湿度85%)で25時間経過した後のソルダーレジスト膜の引き剥がし強さ(ピール強度)を、JIS C 6481により測定した。なお、ピール強度が0.50N/mm以上であれば密着性の確保が可能であると判断した。結果を表1に示す。
(実施例2〜6及び比較例1)
実施例2〜6及び比較例1として、シランカップリング剤水溶液を表1及び表2に示す水溶液に変更し、表1及び表2に示す各状態において評価したこと以外は、上記実施例1と同様に評価を行った。結果を表1及び表2に示す。なお、実施例3については、シランカップリング剤を水に溶解して180分間攪拌した後のシランカップリング剤水溶液(1リットル)を新液として用いて連続使用を行った。また、表1において、「半交換」とは、シランカップリング剤水溶液の半分を除去し、除去した分だけ新液、即ち、シランカップリング剤を水に溶解して120分間攪拌した後のシランカップリング剤水溶液を補充することをいう。
Figure 0005092136
Figure 0005092136
表1及び表2に示すように、実施例1〜6では、0.50N/mm以上のピール強度が得られるシランカップリング剤皮膜を形成し続けることができた。一方、比較例1では、シラノール基のピーク強度が低下するにつれて、ピール強度も低下し続け、6週間の連続使用でピール強度が0.50N/mmを下回った。

Claims (2)

  1. 金属層表面にシランカップリング剤水溶液を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させてシランカップリング剤皮膜を形成するシランカップリング剤処理工程と、前記シランカップリング剤皮膜上に樹脂層を積層させる積層工程とを連続して行う積層体の形成方法において、
    前記シランカップリング剤処理工程の際、前記シランカップリング剤水溶液をFT−IRにて分析し、シラノール基のSi−O伸縮振動ピーク強度が所定の閾値未満となったときに、前記シランカップリング剤水溶液の少なくとも一部を更新することで、前記ピーク強度を所定の範囲内に管理しながらシランカップリング剤処理を行うことを特徴とする積層体の形成方法。
  2. 前記シランカップリング剤として、エポキシ基、アミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基及びビニル基から選択される少なくとも1つの官能基を有するシランカップリング剤を用いる請求項1に記載の積層体の形成方法。
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