JP5091727B2 - 化学除染方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化学除染方法に係り、特に、水冷却型原子力発電プラントに適用するのに好適な化学除染方法に関する。
従来の化学除染に関する技術の例が、特開2000−105295号公報、特開2004−205245号公報及び米国特許第6466636号明細書に記載されている。特開2000−105295号公報及び特開2004−205245号公報に記載された化学除染方法は、酸化除染液として過マンガン酸カリウム(酸化除染剤)の水溶液を、還元除染液としてヒドラジンを含むシュウ酸(還元除染剤)の水溶液を用いている。過マンガン酸カリウム水溶液を用いた酸化除染、及びヒドラジンを含むシュウ酸水溶液を用いた還元除染により、水冷却型原子力発電プラントの構造部材(例えば、沸騰水型原子力発電プラントの再循環系配管)の冷却水と接触する表面の化学除染が行われる。さらに、還元除染液に含まれるシュウ酸及びヒドラジンが、触媒及び過酸化水素により二酸化炭素、窒素および水に分解される。このため、二次廃棄物が増えることが抑制される。
また、米国特許第6466636号明細書は、沸騰水型原子力発電プラントの2系統の再循環系配管を対象にした化学除染方法を記載している。それぞれの再循環系配管が接続される原子炉圧力容器の各ノズルをプラグで封鎖し、各再循環系配管が接続されるそれぞれのライザ管(原子炉圧力容器内に設置)の上端部に設けられた各配管曲がり部をプラグで封鎖している。加熱器及びイオン交換器を有する除染ユニットが、切り替えバルブを介して再循環系配管A及び再循環系配管Bにそれぞれ一箇所で接続される。切り替えバルブの切り替え操作により、再循環系配管A内の除染液の、再循環系配管B内への供給、及び再循環系配管B内の除染液の、再循環系配管A内への供給を交互に行っている。すなわち、1系統の再循環系配管に対しては、除染液のフィルアンドドレインが繰り返し行われることになる。米国特許第6466636号明細書は、さらに、除染液内の薬剤をイオン交換器で除去することも記載している。
特開2000−105295号公報 特開2004−205245号公報 米国特許第6466636号明細書
特開2000−105295号公報に記載された化学除染方法は、1つの除染対象部位(例えば、原子炉プラントの配管)に除染液を供給している。この化学除染を2系統の再循環系配管で実施する場合には、例えば、1系統の再循環系配管の化学除染終了後にもう1系統の再循環系配管を化学除染することが考えられる。この場合には、1系統の再循環系配管の化学除染に要する時間の2倍の時間が必要になる。さらに、2系統の再循環系配管を仮設配管により直列または並列に接続して、1つの化学除染装置を用いて1回のプロセスとして施工することも考えられる。この場合には、2系統の再循環系配管内を循環する除染液の必要量が増えるため、除染液に含まれる除染剤の分解及び系統内の浄化に必要な時間が増加すると共に、自由液面の数が増えるため循環運転を安定して行うことが難しくなる。
米国特許第6466636号明細書に記載の化学除染方法では、除染対象である2系統の再循環系配管に対し、1つの化学除染装置を用いて除染液のフィルアンドドレインが繰り返し行われる。この化学除染は、ポンプの吸い込み側が負圧となってキャビテーションを発生しないレベルの水頭を維持するだけの除染液の量を残して、各再循環系配管の間で除染液を交互に移送するため、必要な除染液の体積が1系統の再循環系配管の化学除染に必要なその体積の1.5倍程度で済む。また、その化学除染方法は、1系統の再循環系配管の後にもう1系統の再循環系配管を化学除染する場合に比べて除染時間を短縮することができる。
しかしながら、米国特許第6466636号明細書に記載の化学除染方法は、それぞれの再循環系配管に対し、除染液のフィルアンドドレインを繰り返しているので、除染液の温度が低下する可能性がある。この温度低下は、フィルアンドドレインが行われるので、除染液が存在しない領域が2系統の再循環系配管内に交互に形成されることに起因している。除染液の温度低下は、再循環系配管に対する除染性能が低下する恐れが大きくなる。
化学除染方法においては、化学除染に要する時間の短縮が望まれている。発明者らは、複数系統の除染対象物の化学除染を行う場合に、その時間短縮のためには化学除染における除染剤の分解工程、特に、還元除染剤の分解工程に要する時間を短縮することであることを見出した。なお、米国特許第6466636号明細書は、除染剤の分解工程に対して何ら言及していない。
本発明の目的は、除染時間をより短縮できる化学除染方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、プラントに設けられた複数の配管系内に還元除染剤を含む還元除染液を供給して配管系の内面の還元除染を行い、還元除染が終了した1つの配管系と還元除染が終了した他の配管系との間で、1つの配管系及び他の配管系に連絡される分解装置を通して還元除染液を往復移送させながら還元除染液に含まれた還元除染剤を分解装置において分解することことにある。
還元除染が終了した1つの配管系と還元除染が終了した他の配管系との間で、1つの配管系及び他の配管系に連絡される分解装置を通して還元除染液を往復移送させながら還元除染液に含まれた還元除染剤を分解装置において分解しているので、分解により還元除染剤の濃度が低下した還元除染液と還元除染剤の濃度が低下する前の還元除染液の混合を防止することができる。このため、還元除染剤の分解効率が向上し、複数の配管系を対象とした化学除染において除染時間を短縮することができる。
本発明によれば、複数の配管系を対象とした化学除染において除染時間を短縮することができる。
発明者らは、複数の系統を対象に化学除染を行う場合に除染時間をより短縮できる化学除染方法を見出すために種々の検討を行った。除染時間とは、除染剤(酸化除染剤及び還元除染剤)を用いて、直接、除染対象部材を除染しているときに要する時間ではなく、昇温工程、除染工程、還元除染剤の分解工程及び浄化工程等を含む化学除染の一連の工程を実施するために要する時間である。発明者らは、特に、除染剤の分解工程に要する時間を短縮できる対策を検討した。発明者らは、この検討により新しい化学除染方法を見出すことができた。得られた新しい化学除染方法の一例の概念を、図1を用いて説明する。
図1に示す新しい化学除染方法は、2つの系統、すなわち、プラントに設けられたA系統(例えば、沸騰水型原子力発電プラントの再循環系A)及びB系統(例えば、沸騰水型原子力発電プラントの再循環系B)を対象に化学除染を行う一例である。
まずA系統内に水を張って水を循環させながらA系統の昇温を行う。A系統の昇温完了後にA系統内の水をB系統内に移送しこの水を循環させながらB系統の昇温を実施する。B系統の昇温完了後にB系統内の水をA系統内に移送しながら、酸化除染剤(例えば、過マンガン酸カリウム)を移送される水に注入する。この後、酸化除染剤を含む酸化除染液(例えば、過マンガン酸カリウム水溶液)によって、A系統の酸化除染及びB系統の酸化除染を順次実施する。それぞれの系統で酸化除染を行う場合には、酸化除染液は各系統を通して循環されている。酸化除染終了後、酸化除染剤を分解しながらB系統からA系統に水を移送する。酸化除染剤の分解は、還元除染剤(例えば、シュウ酸)を酸化除染液に注入することによって行われる。この還元除染剤の注入は、酸化除染剤の分解に必要とされる量の還元除染剤だけでなく、次の還元除染に用いる還元除染液(例えば、シュウ酸水溶液)の生成に必要な量の還元除染剤も注入するように行われる。したがって、酸化除染剤が分解されて還元除染剤が溶解した還元除染液がA系統内に導かれることになり、A系統の還元除染が開始される。還元除染を行っている間、還元除染液はA系統を通して循環される。還元除染工程は多くの場合10時間を越える長時間となるため、還元除染液が循環していないB系統の温度が下がり過ぎないように、図1では、A系統の還元除染を、必要とされる還元除染時間の半分で、一旦中止している。A系統内の還元除染液をB系統に移送し、還元除染液をB系統を通して循環させながらB系統の還元除染を実施する。B系統の還元除染も、必要とされる還元除染時間の半分で、一旦中止される。その後、A系統及びB系統を対象に、残りの還元除染時間に対する還元除染が順番に実施される。B系統の還元除染が終了した後、B系統とA系統の間で還元除染液を往復移送しながら還元除染液に含まれている還元除染剤を分解する。還元除染剤の分解終了後は、系統間で水を移送しながら浄化工程が実施される。以上で、化学除染の第1サイクルが終了する。図1に示す化学除染方法では、第1サイクルの後に、同様な工程を有する第2サイクルが実施される。
この新しい化学除染方法に対し、従来の化学除染方法の一例は、図2に示す工程を有する。図2に示す例は、プラントの1つの系統(例えば、沸騰水型原子力発電プラントの1つの再循環系)に対して実施する化学除染方法の工程である。この化学除染方法は、昇温、酸化剤注入、酸化、酸化剤分解、還元、還元剤分解、中間浄化、酸化剤注入、酸化、酸化剤分解、還元、還元剤分解及び最終浄化の各工程を含んでいる。プラントの2つの系統に図2に示す化学除染方法を適用する場合には、上記の各工程を別々に二回繰り返すことになる。2系統に対して化学除染を別々に実施する場合には、図2に示す除染時間の2倍の除染時間、及び2倍の酸化除染液及び還元除染液が必要となる。
以上の検討から、図1に示す新しい化学除染方法は、図2に示す従来の化学除染方法を2系統に対して別々に実施する場合に比べて、除染時間を短縮することができ、必要とする除染液(酸化除染液及び還元除染液)の量も減少することが明らかになった。
以上に述べた検討結果を反映した、本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である化学除染方法を、図3〜図14を用いて以下に説明する。この化学除染方法は、沸騰水型原子力発電プラント(以下、BWRプラントという)の2系統の再循環系配管に適用した一例である。本実施例における化学除染方法は、BWRプラントの運転を停止した後の定期検査期間において行われる。
BWRプラント1は、原子炉を構成する原子炉圧力容器(以下、RPVという)2及び2系統の再循環系A,Bを有する。米国特許第6466636号明細書に記載されているように、複数の燃料集合体が装荷された炉心(図示せず)、炉心を取り囲む炉心シュラウド(図示せず)、及び炉心シュラウドとRPV2の間に形成された環状のダウンカマに配置された複数のジェットポンプ(図示せず)が、RPV2内に配置される。再循環系Aは、RPV2の外に配置された再循環ポンプ4、及び再循環ポンプ4を設けた再循環系配管2を有する。隔離弁6,7が、再循環ポンプ4の上流及び下流で再循環系配管2に設置される。再循環系Bは、RPV2の外に配置された再循環ポンプ5、及び再循環ポンプ5を設けた再循環系配管3を有する。隔離弁8,9が、再循環ポンプ5の上流及び下流で再循環系配管3に設置される。再循環系配管2,3のそれぞれの上流側端部は、RPV2に形成された2つのノズル52,53に接続され、ダウンカマにそれぞれ連絡される。再循環系配管2,3のそれぞれの下流側端部54,55は、RPV2内に達し、該当するジェットポンプのノズル(図示せず)にそれぞれ接続される。
化学除染装置11の詳細な構成を、図4により説明する。化学除染装置11は、サージタンク12、ポンプ13,14、循環配管(除染液配管)16、フィルタ26、加熱器27、カチオン交換樹脂塔29、分解装置31、酸化剤タンク32及び接続配管17,19,21,23を備えている。上流より、弁34、ポンプ13、加熱器27、弁35,36,37、サージタンク12、ポンプ14、弁38が、上流よりこの順に循環配管16に設けられている。弁34をバイパスする配管39が循環配管16に接続される。フィルタ26が配管39に設けられ、フィルタ26の上流及び下流に配置された弁40,41が配管39に設置される。加熱器27及び弁35をバイパスする配管42が循環配管16に接続される。冷却器28及び弁43が配管42に設置される。両端が循環配管16に接続されて弁36をバイパスする配管44に、カチオン交換樹脂塔29及び弁45が設置される。両端が配管44に接続されてカチオン交換樹脂塔29及び弁45をバイパスする配管46に、混床樹脂塔30及び弁47が設置される。弁37をバイパスして分解装置(例えば、触媒塔)31及び弁49が設置される配管48が、循環配管16及びサージタンク12にそれぞれ接続される。分解装置31は、内部に、例えば、0.5%のルテニウムを活性炭の表面に添着した活性炭触媒を充填している。ポンプ14と弁38の間で循環配管16に接続される配管52が、サージタンク12に接続されている。ホッパ25及び弁53が配管52に設置される。図示されていないが、化学除染の対象となる再循環系配管2,3の内面の汚染物を酸化溶解するための過マンガン酸カリウム(酸化除染剤)、それらの配管内の汚染物を還元溶解するためのシュウ酸(還元除染剤)及びpH調節剤であるヒドラジンをそれぞれ供給する各タンク(図示せず)がホッパ25に接続されている。酸化剤タンク32が配管50によって分解装置31の上流で配管48に接続される。注入ポンプ33及び弁51が配管50に設置される。
接続配管(第1除染液供給管)17及び接続配管(第2除染液供給管)22が循環配管16の一端部に接続される。開閉弁18が接続配管17に設けられ、開閉弁22が接続配管21に設けられる。接続配管(第1除染液戻り管)19及び接続配管(第2除染液戻り管)23が循環配管16の他端部に接続される。開閉弁20が接続配管19に設けられ、開閉弁24が接続配管23に設けられる。開閉弁18及び22は、接続配管17,21のうち選択された1つの接続配管への除染液等の液体の供給を切り替える第1切替え装置である。開閉弁20及び24は、接続配管19,23のうち選択された1つの接続配管から循環配管16への除染液等の液体の供給を切り替える第2切替え装置である。
BWRプラント1の運転が停止された後、再循環系配管2,3のそれぞれの化学除染が実施される。この化学除染の実施に際しては、仮設の化学除染装置11を再循環系配管2,3に接続しなければならない。化学除染装置11の接続配管17,19が再循環系配管2に連絡され、接続配管21,23が再循環系配管3に連絡される。すなわち、再循環系配管2に接続された余熱除去系の戻り配管56に設けられた弁12が開放され、再循環系配管3に接続された余熱除去系の戻り配管57に設けられた弁13が開放される。開放された弁12のボンネットのフランジに接続配管17が接続される。開放された弁12の、再循環系配管2と反対側がプラグで封鎖される。開放された弁13のボンネットのフランジに接続配管21が接続される。開放された弁13の、再循環系配管2と反対側がプラグで封鎖される。接続配管19は、再循環系配管2に接続されたドレン配管(図示せず)に接続される。接続配管23は、再循環系配管3に接続されたドレン配管(図示せず)に接続される。このとき、下流側端部54,55はそれぞれ大気に開放されている。
上記したように接続配管17,19を再循環系配管2に連絡し、接続配管21,23を再循環系配管3に連絡することによって、仮設の化学除染装置11を用いて再循環系配管2,3のそれぞれにおいて除染液を循環させながら、再循環系配管2,3の各内面の除染を行うことができる。
本実施例における化学除染方法を、図1に示す工程及び図4〜図14に基づいて具体的に説明する。図4〜図14において、白抜きの弁は開状態にあることを、黒塗りの弁は閉状態にあることを、及び斜線を付した弁は中間開度の状態をそれぞれ示している。
まず、A系統の再循環系配管2の昇温を行う。この昇温工程を、図4を用いて説明する。開閉弁18,20及び弁34〜38が開いて、開閉弁22,24及び弁40,41,43,45,47,49,51,53が閉じられている。ポンプ13,14を駆動し、サージタンク12内の水を、循環配管16及び接続配管17を通して再循環系配管2内に供給する。この水は、再循環系配管2内を通り、接続配管19を経て循環配管16に戻され、加熱器27で加熱される。加熱器27によって、再循環系配管2に供給される水は85℃以上、例えば92℃に加熱する。接続配管19より循環配管16に戻された水の温度が90℃になったとき、再循環系配管2の昇温工程が終了する。
B系統の再循環系配管3の昇温を実施するために、再循環系配管2から再循環系配管3に水を移送する操作が行われる。この移送操作を、図5を用いて説明する。化学除染装置11の幾つかの弁が操作される。開閉弁22及び弁40,41が開き、開閉弁18及び弁34が閉じられる。再循環系配管2及び循環配管16内を循環していた90℃の水が、循環配管16から接続配管21を通して再循環系配管3内に供給される。このとき、化学除染装置11の放射性物質による汚染が進まないように、再循環系配管2から接続配管19を通して戻される水をフィルタ26に導くことによって、再循環系配管2の内面から剥離してその水に含まれているクラッドをフィルタ26で除去する。フィルタ26を通って加熱器27で90℃に加熱された水が、接続配管21を通って再循環系配管3内に移送される。ポンプ13としては、キャビテーションを発生することのないダイアフラム式ポンプを用いることが望ましい。ダイアフラム式ポンプを用いることによって、再循環系配管2内の水を、できるだけ多く再循環系配管3内に移送することができる。この水の移送の完了は、ポンプ13の音の変化から知ることができる。ダイヤフラムポンプは、水の移送が完了して入口側に空気が巻き込まれた場合には、そのポンプの騒音が明らかに変化する。この騒音の変化によって水の移送が完了したことを知ることができる。後述の酸化除染液及び還元除染液のある再循環系配管から他の再循環系配管への移送完了も、同様に、ポンプの騒音の変化から知ることができる。再循環系配管に水頭測定用の圧力センサを設置し、この圧力センサの計測値に基づいて再循環系配管内の水位を監視することによっても、水の移送完了を知ることができる。すなわち、液面の水位が再循環系配管の水平配管の下面よりも低くなったことを確認することによって、その移送完了を知ることができる。さらに、再循環系配管内の液面を示すマノメータの浮きの位置でその液面を確認し、その移送完了を知ることができる。
再循環系配管2から再循環系配管3への水の移送が完了した後、B系統の再循環系配管3の昇温が行われる。再循環系配管3の昇温を、図6を用いて説明する。開閉弁24及び弁34が開き、開閉弁20及び弁40,41が閉じられる。加熱器27で加熱された水は、ポンプ13,14の駆動により、循環配管16、接続配管21、再循環系配管3及び接続配管23内を循環する。接続配管23を通して循環配管16に戻された水の温度が、85℃以上、例えば90℃になったとき、再循環系配管3の昇温工程が終了する。フィルタ26への通水の有無により循環する水の流量が変動する場合には、サージタンク12の水位を監視しながら、適宜、ポンプ14の回転数を調節し、ポンプ14から吐出される水の流量を調整する。
再循環系配管3の昇温工程が終了した後、再循環系配管2の酸化除染を行うために、酸化除染剤を含む酸化除染液を循環する水に注入する(酸化除染剤の注入工程)。この酸化除染剤の注入工程を、図7を用いて説明する。開閉弁18及び弁39,40,53を開き、開閉弁22及び弁44を閉じる。この注入工程では、再循環系配管3内の水を駆動しているポンプ13,14によって再循環系配管2内に移送し、フィルタ26を通すので、移送された水に含まれたクラッドがフィルタ26によって除去される。過マンガン酸カリウム(酸化除染剤)が、ホッパ25から配管52内を流れる水に注入される。注入された過マンガン酸カリウムは、配管52を通ってサージタンク12内に流入し、循環配管16内を流れて加熱器27で加熱された水に混入される。この水の温度は90℃である。主にサージタンク12内で過マンガン酸カリウムが水に溶け、酸化除染液(過マンガン酸カリウム水溶液)が生成される。再循環系配管2に移送される水に含まれる過マンガン酸カリウムの濃度が、除染対象の系統に合せた設定濃度、例えば、200〜300ppmになるように、ホッパ25から配管52に投入する酸化除染液の量を調整する。開閉弁18はホッパ25からの酸化除染剤の注入開始と共に開けられる。開閉弁18を開いた後、直ちに開閉弁22を閉じる。循環配管16に供給された酸化除染液は接続配管17によって再循環系配管2内に導かれる。再循環系配管3から再循環系配管2に水を移送する間に、酸化除染剤の必要量が全てホッパ25からサージタンク12に供給されるように、ホッパ25への酸化除染剤の注入量が調整される。
酸化除染剤の注入工程において再循環系配管3から再循環系配管2への水の移送が完了した後、再循環系配管2の酸化除染が行われる(酸化除染工程)。この酸化除染工程においては、図4に示すように、開閉弁20及び弁34を開き、開閉弁24及び弁40,41を閉じる。過マンガン酸カリウムを含む酸化除染液が、循環配管16、接続配管17、再循環系配管2及び接続配管19で形成される閉ループ内を循環する。酸化除染工程において、酸化除染液をフィルタ26に供給しない理由は、(1)酸化除染における反応で生成される二酸化マンガンの粘性が高くてフィルタ26の差圧が上昇しやすく、酸化除染液を循環させるポンプ13,14の運転がしずらくなる、及び(2)フィルタ26付近での不要な過マンガン酸イオンの分解を防ぐことにある。酸化除染を行っている間、再循環系配管2に供給される酸化除染液は、加熱器27によって90℃に加熱されている。再循環系配管2の内面に対する酸化除染は、所定時間(例えば6時間)実施された後に終了する。再循環系配管2に対する酸化除染が終了した後、再循環系配管3に対する酸化除染が行われる。この再循環系配管3の酸化除染工程においては、図6に示すように、開閉弁22,24が開き、開閉弁18,20が閉じられる。加熱器27で90℃に加熱された酸化除染液が、接続配管21を通して再循環系配管3内に供給される。再循環系配管3の酸化除染工程では、酸化除染液が循環配管16、接続配管21、再循環系配管3及び接続配管23で形成される閉ループ内を循環する。再循環系配管3の内面に対する酸化除染も、所定時間(例えば6時間)実施された後に終了する。
再循環系配管3の酸化除染工程が終了した後、酸化除染液に含まれている酸化除染剤を分解する(酸化除染剤分解工程)。酸化除染剤分解工程での化学除染装置11の各弁の開閉状態は、図7に示す酸化除染剤の注入工程におけるそれらの弁の開閉状態と同じになる。再循環系配管3内の酸化除染液、すなわち、過マンガン酸カリウムが溶解している水が再循環系配管3から接続配管23を通して循環配管16に移送される。ホッパ25からシュウ酸(還元除染剤)を配管52内に注入する。注入されたシュウ酸は、サージタンク12内に導かれ、酸化除染液の水によって溶解される。サージタンク12内に存在する酸化除染液に含まれる過マンガン酸イオンがシュウ酸によって分解される。シュウ酸がサージタンク12内に供給されることによって、再循環系配管3内の酸化除染液が循環配管16に戻された再循環系配管3内の酸化除染液に含まれる過酸化マンガンイオンは、サージタンク12内のシュウ酸によって分解される。このようにして、酸化除染液に含まれる過酸化マンガンイオンはシュウ酸によって完全に分解される。シュウ酸のホッパ25からの注入量は、残留している過マンガン酸イオンの分解に必要な量と併せて次工程の還元除染に用いられるシュウ酸水溶液(還元除染液)の生成に必要な量を合計した量になる。過マンガン酸イオンが分解されることによって過マンガン酸カリウム水溶液はシュウ酸水溶液になる。この結果、シュウ酸水溶液が接続配管17を通して再循環系配管2内に移送される。再循環系配管2内に移送される還元除染液に含まれるシュウ酸の濃度が所定濃度(例えば約2000ppm)になるように、ホッパ25から注入されるシュウ酸水溶液に含まれるシュウ酸の濃度が調整される。
酸化除染剤分解工程で還元除染液の再循環系配管2内への移送が終了した後、再循環系配管2の還元除染が行われる(還元除染工程)。この還元除染工程では、図8に示すように、開閉弁20及び弁34,45が開き、弁36を調整開度(中間開度)の状態にし、開閉弁24及び弁40,41を閉じる。加熱器27で90℃に加熱された還元除染液が、循環配管16、接続配管17、再循環系配管2及び接続配管19で形成される閉ループ内を循環する。このようにして、再循環系配管2の内面に対する還元除染が行われる。還元除染では、弁45が開いているので、循環配管16に戻された還元除染液の一部である所定流量が、カチオン交換樹脂塔29に導かれる。残りの還元除染液は調整開度になっている弁36を通過する。カチオン交換樹脂塔29は、還元除染によって再循環系配管2内で生成されて還元除染液に含まれている鉄イオン、マンガンイオン、ニッケルイオン及びコバルトイオンなどのカチオン成分を放射性核種と共に還元除染液から除去する。
再循環系配管2を対象とした還元除染の際には、pH調整剤であるヒドラジンを還元除染液に添加して還元除染液のpHを例えば約2.5に調整する。このヒドラジンによるpH調整によって、化学除染を行う対象の構造部材(例えば、再循環系配管2,3)の腐食が抑制される。上記したヒドラジンの還元除染液への添加は、ホッパ25からの注入によって行われ、還元除染期間を通して連続して行われる。ヒドラジンの添加により還元除染液のpHが常に約2.5に制御される。ただし、ヒドラジンがカチオン交換樹脂塔29からブレークした後では、ホッパ25からのヒドラジンの注入を停止する。
再循環系Aの再循環系配管2に対する還元除染の時間が、還元除染開始後、再循環系配管2に対して必要な還元除染時間の半分に達したとき、再循環系配管2の還元除染が一旦中止される。そして、再循環系配管2内の還元除染液が再循環系Bの再循環系配管3内に移送される。この還元除染液の移送は、各開閉弁及び各弁の開閉状態を図9に示す状態にして行われる。すなわち、開閉弁22及び弁40,41を開き、開閉弁18及び弁34を閉じる。
還元除染液の再循環系配管3内への移送が終了した後、再循環系配管3に対する還元除染工程が実施される。このとき、図10に示すように、開閉弁24及び弁34を開き、開閉弁20及び弁40,41を閉じる。加熱器27で90℃に加熱された還元除染液が、循環配管16、接続配管21、再循環系配管3及び接続配管23で形成される閉ループ内を循環し、再循環系配管3の内面に対する還元除染が行われる。還元除染液のpHは、上記したように、ヒドラジンの注入によって約2.5に維持される。カチオン交換樹脂塔29は、還元除染によって再循環系配管3内で生成されて還元除染液に含まれている上記したカチオン成分を放射性核種と共に還元除染液から除去する。再循環系配管3に対する還元除染の時間が、再循環系配管3の還元除染開始後、再循環系配管3に対して必要な還元除染時間の半分に達したとき、再循環系配管3の還元除染が一旦中止される。各弁の開閉状態が図11に示す状態に変更され、再循環系配管3内の還元除染液が再循環系配管2内に移送される。
還元除染液の再循環系配管2内への移送が完了したとき、化学除染装置11における各弁の開閉状態が、図8に示す状態になる。再循環系配管2に必要な還元除染期間の残り半分の期間において、再度、再循環系配管2に対する還元除染が、上記したように、実行される。再循環系配管2に対するこの還元除染が終了したとき、各弁の開閉状態が図9に示す状態に変更され、再循環系配管2内の還元除染液が再循環系配管3内に移送される。この還元除染液の移送が終了したとき、各弁の開閉状態が図10に示す状態に変更される。再循環系配管3に必要な還元除染期間の残り半分の期間において、再度、再循環系配管3に対する還元除染も、上記したように、実行される。
以上に述べた還元除染工程の終了後に、還元除染剤の分解工程が実施される。還元除染液に含まれている還元除染剤の分解は、還元除染液の再循環系配管3から再循環系配管2への移送、及び還元除染剤の再循環系配管2から再循環系配管3への移送を交互に行いながら、分解装置31を用いて実行される。
まず、再循環系配管3から再循環系配管2に還元除染液を移送するときにおいて、還元除染液に含まれたシュウ酸及びヒドラジンの分解について説明する。還元除染終了後に、図12に示すように、弁53が閉じられ、ポンプ13から吐出される還元除染液の流量を還元除染剤の分解時に適切な値に調整する。これに合せて、ポンプ14から吐出される還元除染液の流量も調整して、サージタンク12内の水位を所定の設定水位に保持する。このようなポンプ13からの吐出流量の調整及びサージタンク12内の水位の調整は、開閉弁22,24が開いて開閉弁18,20が閉じられた状態で行われる。その後、図12に示すように、弁36を閉じ、弁49を開いて弁37を閉じる。還元除染液は、加熱器27で90℃に加熱されており、分解装置31に供給され、サージタンク12に導かれる。分解装置31が温まった後、弁51を開いて注入ポンプ33を駆動する。酸化剤タンク32内に存在する過酸化水素が配管50及び48を経て分解装置31内に供給される。循環配管16から分解装置31に供給される還元除染液に含まれたシュウ酸及びヒドラジンが、分解装置31内において、過酸化水素の存在下で触媒の作用により分解される。分解装置31への過酸化水素の供給量は、シュウ酸及びヒドラジンの分解に必要なモル数の1.2倍程度の量である。この量の過酸化水素の注入により、分解装置31は、シュウ酸及びヒドラジンを同時に分解する。
ポンプ14の下流で循環配管16に設置されている導電率計(図示せず)で計測された還元除染液の導電率がシュウ酸等の分解によって大きく低下したことが確認された後、開閉弁18を開いて開閉弁22を閉じる。この開閉弁操作によって、再循環系配管3内の還元除染液が分解装置31に供給され、シュウ酸及びヒドラジンが分解されてそれぞれの濃度が低下した還元除染液がサージタンク12及び循環配管16を経て接続配管17に流入する。シュウ酸及びヒドラジンの各濃度が低下した還元除染液が、接続配管17を通って再循環系配管2内に移送される。
ポンプ14の下流における導電率が大きく低下した後で開閉弁18を開いて開閉弁22を閉じる理由は、以下の通りである。その導電率が低下する前に開閉弁18を開く、すなわち、開閉弁18を早く開きすぎると、サージタンク12内に残留していた、シュウ酸及びヒドラジンが高濃度になっている還元除染液が再循環系配管2内に流れてしまう。これは、分解装置31の作用によってシュウ酸及びヒドラジンが低い濃度になった還元除染液が、再循環系配管2内で上記の高濃度のシュウ酸及びヒドラジンを含む還元除染液と混合され、前者の還元除染液におけるシュウ酸及びヒドラジンの各濃度を高めてしまう。したがって、シュウ酸及びヒドラジンの分解に要する時間が長くなってしまう。本実施例は、ポンプ14の下流における導電率が大きく低下した後で開閉弁18を開いているため、シュウ酸及びヒドラジンの分解に要する時間を短縮することができる。
分解装置31に供給される還元除染液に含まれるシュウ酸の初期濃度は約2000ppmである。分解装置31内の触媒によるシュウ酸の分解率が90%である場合、分解装置31から排出される還元除染液に含まれるシュウ酸濃度は約200ppmとなる。接続配管17によって再循環系配管2に導かれる還元除染液に含まれるシュウ酸濃度は、分解装置31から排出される還元除染液のその濃度(約200ppm)になる。還元除染剤の分解工程は、還元除染液に含まれる還元除染剤(シュウ酸)の濃度が10ppm以下になるまで行われる。
還元除染剤の分解工程において、再循環系配管3から再循環系配管2への還元除染液の移送が終了した後、図13に示すように、開閉弁20を開いて開閉弁24を閉じる。この時点では、図12に示すように、開閉弁18が開いて開閉弁22が閉じている。再循環系配管2内の還元除染液が、循環配管16に戻されて過酸化水素が導かれている分解装置31に供給される。分解装置31において、還元除染液に含まれたシュウ酸及びヒドラジンが分解される。このとき、分解装置31から排出される還元除染液に含まれているシュウ酸の濃度は約20ppmになる。サージタンク12から循環配管16に排出された還元除染液の導電率がポンプ14の下流における導電率計の設置位置でさらに大きく低下したことを確認した後、図13に示すように、開閉弁22を開いて開閉弁18を閉じる。シュウ酸の濃度が約20ppmに低下した還元除染液が、接続配管21を通って再循環系配管3内に移送される。
還元除染剤の分解工程において、再循環系配管2から再循環系配管3への還元除染液の移送が終了した後、前述したように、再循環系配管3内の還元除染液を再び再循環系配管2に移送する。この移送に際しても、再循環系配管3内の還元除染液に含まれているシュウ酸が分解装置31で分解される。この分解によって、分解装置31から約2ppmのシュウ酸を含む水が排出される。この約2ppmのシュウ酸を含む水は、接続配管17を通って再循環系配管2内に移送される。還元除染剤の分解工程における3回目の移送による還元除染剤の分解によって、シュウ酸濃度が10ppm以下の約2ppmまで低下したので、還元除染剤の分解工程が終了する。
以上に述べた還元除染剤の分解工程において、再循環系配管内に存在する還元除染液の液量が10m、還元除染剤分解時での流量が還元除染液の1回目の移送時で4m/h、2回目以降の移送時で12m/hである場合、還元除染剤(シュウ酸)の分解時間は4時間10分となる。還元除染液を、再循環系配管内を循環させながら、還元除染剤(シュウ酸)の分解を行う従来法では、還元除染剤の分解率が同じであっても、還元除染剤の希釈によって分解効率が悪くなるため、その分解時間が約7時間40分になることが想定される。すなわち、本実施例のように還元除染液を再循環系配管2と再循環系配管3の間で往復させて移送しながら還元除染剤の分解を行う場合には、上記の従来法に比べて、1回当たり3時間半程度の分解時間の短縮が期待できる。
還元除染剤の分解工程が終了した後、浄化工程である中間浄化工程が実施される。中間浄化工程の開始に際して、図14に示すように、開閉弁20を開いて開閉弁24を閉じる。このとき、図12に示すように、開閉弁18は開いて開閉弁22が閉じている。さらに、弁37を開き、注入ポンプ33を停止して弁49,51を閉じる。加熱器27による加熱を停止し、冷却器28に冷却水を通水した後、弁43を開いて弁35を閉じる。ポンプ13,14が駆動しているので、再循環系配管2内の約2ppmのシュウ酸を含む水が、接続配管19によって循環配管16に戻され、冷却器28に供給される。この水の温度が混床樹脂塔30に供給可能な60℃以下まで低下したとき、弁47を開けて弁45を閉じて冷却器28で冷却された水を混床樹脂塔30に供給する。このようにして、中間浄化が開始される。中間浄化工程では、還元除染剤の分解工程でカチオン交換樹脂塔29によって除去されずに残っている化学除染による溶出物及び残留している除染剤が、混床樹脂塔30で除去される。混床樹脂塔30は陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を充填している。ポンプ14の下流に設置された前述の導電率計で計測された導電率が、次工程の酸化除染工程の開始に十分なレベルまで低下したとき、開閉弁22を開けて開閉弁18を閉じる。この開閉弁の操作によって、混床樹脂塔30から排出された導電率の低い水が、接続配管21によって再循環系配管3内に移送される。この低導電率の水の再循環系配管3内への移送が終了したとき、中間浄化工程が終了する。
中間浄化工程の終了によって、図1に示す昇温工程から中間浄化工程までの化学除染の第1サイクルが終了する。第1サイクルの終了後は、図1に示す第2サイクルが第1サイクルと同様に実施される。
第1サイクルの中間浄化工程が終了したとき、弁35を開いて加熱器27による加熱を再開する。弁43を閉じて冷却器28への冷却水の供給を停止する。さらに、弁34を開いて弁39,40を閉じる。その後、第2サイクルにおける昇温工程から最終浄化工程までの操作が図1に示す第1サイクルのそれらと同様に実行される。第2サイクルの最終浄化工程は、基本的には中間浄化工程と同様な操作が行われるが、各再循環系配管に接続されたベント配管及びドレン配管などのフラッシングを実施する必要がある。このため、最終浄化工程では、2系統の再循環系配管の間で水等の移送が何回か繰り返される。
本実施例は、酸化除染工程及び還元除染工程において、再循環系配管2に対しては循環配管16、接続配管17、再循環系配管2及び接続配管19で形成される閉ループを、再循環系配管3に対しては循環配管16、接続配管21、再循環系配管3及び接続配管23で形成される閉ループをそれぞれ形成している。加熱器27で90℃に加熱された酸化除染液が酸化除染工程時においてそれぞれの閉ループ内を循環するので、再循環系配管2,3の温度が所定の温度に保持され、循環している酸化除染液の温度が低下しない。このため、本実施例は、再循環系配管2,3のそれぞれに対する酸化除染性能が向上する。
また、本実施例の還元除染工程においても、加熱器27で90℃に加熱された還元除染液がそれぞれの閉ループ内を循環するので、再循環系配管2,3の温度が所定の温度に保持され、循環している還元除染液の温度も低下しない。このため、本実施例は、再循環系配管2,3のそれぞれに対する還元除染性能が向上する。したがって、本実施例の化学除染における除染性能が向上する。
本実施例は、上記の各閉ループ内で酸化除染液を循環させながら酸化除染剤の分解を行うのではなく、一方の再循環系配管(例えば、再循環系配管3)から他方の再循環系配管(例えば、再循環系配管2)に酸化除染液を移送する際に酸化除染剤の分解を行っているので、酸化除染剤の分解効率が高くなり、その分解に要する時間を短縮することができる。すなわち、閉ループ内で酸化除染液を循環させながら酸化除染剤の分解を行った場合には、酸化除染剤が分解した後の液体と酸化除染剤が分解されていない酸化除染液が混合するので、その後の酸化除染剤の分解効率が低下する。本実施例は、酸化除染剤が分解した後の液体と酸化除染剤が分解されていない酸化除染液が混合することが無いので、酸化除染剤の分解効率が向上する。
特に、還元除染液に含まれる還元除染剤の分解にはかなりの時間を必要とするので、上記の閉ループ内で還元除染液を循環させながら還元除染剤の分解を行った場合には、分解によって還元除染剤の濃度が低下した還元除染液と還元除染剤の濃度が低下する前の還元除染液の混合が、より長期に亘って生じる可能性がある。このため、長期に亘って還元除染剤の分解効率が低下し、還元除染剤の分解にかなりの時間を要することになる。本実施例は、一方の再循環系配管と他方の再循環系配管の間で還元除染液を往復移送させながら還元除染剤を分解しているので、上記のような混合が生じなく、より高い還元除染剤の分解効率を得ることができる。このため、本実施例における還元除染剤の分解に要する時間をより短縮することができる。
本実施例は、還元除染剤の分解工程における還元除染液の往復移送時に、還元除染液を、カチオン交換樹脂塔29を通過させるので、還元除染液に含まれたカチオン成分及び放射性核種を効率よく除去することができる。
本実施例は、浄化工程においても一方の再循環系配管から他方の再循環系配管に水を移送し、その移送時において混床樹脂塔30に通水する。このため、移送する水に含まれている化学除染による溶出物及び残留している除染剤が、混床樹脂塔30によって効率良く除去することができる。本実施例は、浄化効率が向上し、浄化に要する時間を短縮することができる。
さらに、本実施例は、循環配管16に設けたポンプ13としてダイアフラムポンプを用いている。ダイアフラムポンプは、ポンプの吸い込み側の水頭が不要である。このため、一方の再循環系配管から他方の再循環系配管に水等の液体を移送する場合に、一方の再循環系配管内に存在する液体のほとんどを、他方の再循環系配管に移送することができる。これによっても、前述の除染剤の分解工程、及び浄化工程に要する時間をさらに短縮することができる。
上記のように、除染時間を短縮することができる本実施例は、BWRプラントの稼働率を向上させることができる。また、使用する除染液(酸化除染液及び還元除染液)が減少するので、放射性廃液の発生量が低減される。
本発明の他の実施例である実施例2の化学除染方法を、以下に説明する。実施例1は、2系統存在する除染対象物としてBWRプラントの2系統の再循環系配管に対して化学除染を実施した例である。実施例1で述べた余熱除去系には、それぞれポンプが設けられる3系統の配管系が設けられる存在する場合がある。この余熱除去系の3系統の配管系のうちの2系統の配管系を除染対象にする場合には、実施例1と同様に化学除染を実施することができる。
本実施例では、3系統の各配管系を対象に化学除染を実行する。このため、本実施例の化学除染方法に用いられる化学除染装置は、化学除染装置11の循環配管16の一端部に接続配管17,21の他にもう1本の接続配管(以下、第1接続配管という)を接続し、循環配管16の他端部に接続配管19,23の他にもう1本の接続配管(以下、第2接続配管という)を接続した構成を有する。第1及び第2接続配管にも開閉弁がそれぞれ取り付けられる。本実施例の化学除染方法に用いられる化学除染装置の他の構成は、化学除染装置11と同じである。その余熱除去系の第1配管系をA系統、第2配管系をB系統及び第3配管系をC系統と称する。この場合、本実施例の化学除染方法は、昇温(A系統)→昇温(B系統)→昇温(C系統)→酸化剤注入(A系統に移送)→酸化除染(A系統)→酸化除染(B系統)→酸化除染(C系統)→酸化剤分解(A系統に移送)→還元除染(A系統)→還元除染(B系統)→還元除染(C系統)→還元剤分解(A系統に移送)→還元剤分解(B系統に移送)→還元剤分解(C系統に移送)→中間浄化(A系統に移送)のように、A,B,C系統に順に該当する除染液を移送しながら酸化除染及び還元除染のそれぞれを実施すると共に、1つの工程が終了したとき、除染液を移送しながら除染分解、浄化などの操作を実施すれば良い。本実施例は、3つの配管系に対し、以上に述べた化学除染の一連の工程を実施例1のように繰り返すことで除染作業を完了することができる。本実施例のように、除染対象が3系統ある場合でも、除染液の分解及び浄化の工程を実施する回数は、各系統をそれぞれ独立に実施する場合に比べて少なくなる。このため、本実施例は、除染時間を短縮することができ、二次廃棄物の発生量を抑制することができる。本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例である実施例3の化学除染方法を、以下に説明する。本実施例の化学除染方法に用いられる化学除染装置は、実施例1の化学除染方法で用いられた化学除染装置11である。本実施例の化学除染方法は、実施例1の化学除染方法とは酸化除染剤の注入工程が異なるだけである。
実施例1では、再循環系配管3の昇温工程が終了した後、開閉弁18,22の切り替えを行って水を再循環系配管3から再循環系配管2に移送している間に行われる。これに対し、本実施例は、再循環系配管3の昇温工程が終了した後、すなわち、図6の状態で、弁53を開く(図15参照)。過マンガン酸カリウムを含む酸化除染液が、ホッパ25から配管52内を流れる水に注入され、サージタンク12内に導かれる。この酸化除染液は、循環配管16、接続配管21、再循環系配管3及び接続配管23で形成さている閉ループ内を循環している90℃の水に、サージタンク12から供給される。実施例1における酸化除染工程は再循環系配管2から実施されるが、本実施例では、酸化除染工程は、再循環系配管3から実施され、次に、再循環系配管2に対して実施される。本実施例も、実施例1と同様な昇温工程、酸化除染剤分解工程、還元除染工程、還元除染剤の分解工程及び浄化工程が実施される。
本実施例も、実施例1で生じる効果を得ることができる。さらに、本実施例は、昇温工程終了後に再循環系配管3及び循環配管16等で形成される閉ループ内を循環している水に酸化除染液を注入するので、再循環系配管2と再循環系配管3の間での水の移送時に実施されるフィルタ26への通水等の弁の開閉回数が減少する。このため、本実施例は、化学除染装置の運転操作が容易となる。しかしながら、本実施例は、昇温工程終了後における再循環系配管2と再循環系配管3の間の水の移送を減らすため、再循環系Aの再循環系配管2における昇温工程終了時から酸化除染工程開始時までの待機時間が長くなる。これにより、酸化除染工程開始時における再循環系配管2の温度がより低くなってしまう。再循環系配管2の酸化除染工程における初期の僅かな期間ではその温度低下によって酸化除染性能の僅かな低下が見られるが、90℃に加熱された酸化除染液が循環されるので、再循環系配管2の酸化除染性能は直ぐ向上する。
以上に述べた各実施例の化学除染方法は、沸騰水型原子力発電プラントの系統だけではなく、加圧水型原子力発電プラント及び各燃料再処理プラントの系統に対しても適用することができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の化学除染方法の工程を示す説明図である。 従来の化学除染方法の概略工程を示す説明図である。 図1に示す化学除染方法を実施するに際して化学除染装置を、沸騰水型原子力発電プラントの2系統の再循環系配管に接続した状態を示す説明図である。 図3に示す化学除染装置の詳細構成図であり、再循環系Aの再循環系配管での図1に示す昇温工程における弁の開閉状態を示す化学除染装置の構成図である。 図1に示す昇温工程で再循環系Aの再循環系配管から再循環系Bの再循環系配管に水を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 再循環系Bの再循環系配管での図1に示す昇温工程における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す酸化剤注入工程における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 再循環系Aの再循環系配管での図1に示す還元除染工程における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す還元除染工程で再循環系Aの再循環系配管から再循環系Bの再循環系配管に還元除染液を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 再循環系Bの再循環系配管での図1に示す還元除染工程における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す還元除染工程で再循環系Bの再循環系配管から再循環系Aの再循環系配管に還元除染液を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す還元除染剤の分解工程で再循環系Bの再循環系配管から再循環系Aの再循環系配管に還元除染液を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す還元除染剤の分解工程で再循環系Aの再循環系配管から再循環系Bの再循環系配管に還元除染液を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 図1に示す中間浄化工程で再循環系Aの再循環系配管から再循環系Bの再循環系配管に水を移送する場合における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例3の化学除染方法の酸化剤注入工程における化学除染装置の弁の開閉状態を示す説明図である。
符号の説明
1…沸騰水型原子力発電プラント、2…原子炉圧力容器、2、3…再循環系配管、4、5…再循環ポンプ、11…化学除染装置、12…サージタンク、13,14…ポンプ、16…循環配管、17,19,21,23…接続配管、18,20,22,24…開閉弁、25…ホッパ、26…フィルタ、27…加熱器、28…冷却器、29…カチオン交換樹脂塔、30…混床樹脂塔、31…分解装置、32…酸化剤タンク、A,B…再循環系。

Claims (10)

  1. プラントに設けられた複数の配管系内に還元除染剤を含む還元除染液を供給して前記配管系の内面の還元除染を行い、還元除染が終了した1つの前記配管系と還元除染が終了した他の前記配管系との間で、前記1つの配管系及び前記他の配管系に連絡される分解装置を通して前記還元除染液を往復移送させながら、前記還元除染液に含まれた前記還元除染剤を前記分解装置において分解することを特徴とする化学除染方法。
  2. 前記還元除染液を前記往復移送させて前記還元除染液に含まれる前記還元除染剤を分解する前に、前記1つの配管系と前記分解装置の間で前記還元除染液を循環させて前記還元除染液に含まれる前記還元除染剤を前記分解装置で分解し、その後、前記往復移送による前記還元除染剤の分解を行う請求項1に記載の化学除染方法。
  3. 前記還元除染剤の分解が、前記分解装置において酸化剤及び触媒を用いて行われる請求項1に記載の化学除染方法。
  4. 前記還元除染液の分解時において、前記1つの配管系から前記他の配管系に移送する前記還元除染液を、カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換樹脂塔を通過させる請求項3に記載の化学除染方法。
  5. 前記還元除染剤の分解後において、前記1つの配管系から前記他の配管系に移送する液体を浄化する請求項3または請求項4に記載の化学除染方法。
  6. 前記液体の浄化時において、移送される前記液体を、混床樹脂塔を通過させる請求項5に記載の化学除染方法。
  7. 前記1つの配管系から前記他の配管系への前記還元除染液の移送は、ダイアフラム式ポンプによって行う請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の化学除染方法。
  8. 前記配管系の内面の前記還元除染が、前記還元除染液を、前記配管系を通して循環させながら行われる請求項1に記載の化学除染方法。
  9. 前記触媒がルテニウム添着活性炭である請求項に記載の化学除染方法。
  10. 前記配管系の内面の還元除染を行っているとき、前記還元除染液に含まれているイオンを前記還元除染液から除去する請求項1に記載の化学除染方法。
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