JP5091065B2 - 走査プローブ顕微鏡 - Google Patents
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Description
f0∝√(k−F’)
の関係があり、f0の変化(周波数シフト)はほぼF’に相当する。
(4)請求項4記載の発明は、前記試料が透明の場合、前記薄膜を底面とするシャーレに前記試料を配置し、前記試料側に光学顕微鏡を配置して、前記試料に対する探針或いはカンチレバ位置の確認を行えるようにしたことを特徴とする。
(6)請求項6記載の発明は、前記カンチレバと前記試料、或いは溶液中電極間に電圧を印加して前記薄膜を介して走査ケルビンプローブフォース顕微鏡(SKPM)観察像を測定するようにしたことを特徴とする。
(9)請求項9記載の発明は、前記カンチレバと前記試料、或いは溶液中電極間に電圧を印加して前記薄膜を介してコンタクトAFM観察を行ない、探針或いは試料側電極に流れる電流を検出することを特徴とする。
(13)請求項13記載の発明は、前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着した試料を冷却し、凝固或いは粘性を大きくすることにより、電荷や磁性特性を動きにくくしたことを特徴とする。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。図11,図12と同一のものは、同一の符号を付して示す。ここでは、電気特性の一つである表面電位測定(SKPM)の場合について説明する。図の上側は、図下側の破線の円B内の拡大図を示す。生細胞のような生体試料6は、薄膜形成基板27に形成された薄膜隔壁28の上に付着しており、溶液7で満たされている。
(実施の形態2)
図2は本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。図1,図11と同一のものは、同一の符号を付して示す。図では、電気回路を示していないが、図1のそれと同じである。図に示す実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態における薄膜シャーレ29を密閉型の薄膜シャーレ29’としたものである。薄膜シャーレ29’の中には溶液7が充填され、試料6が薄膜シャーレ29’の中に試料6が薄膜隔壁(図1の28参照、以下単に薄膜と略す)に吸着されている。なお、シャーレは密閉型のシャーレではなく、開放型のシャーレを用いてもよい。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
(実施の形態3)
実施の形態3はカンチレバ2側を真空にしたものである。図3は本発明の第3の実施の形態例を示す構成図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態は、カンチレバ側(SPM側)を真空排気できるようにしたものである。SPM部は真空容器32内に設置されており、探針2aを試料6に近づけるためのZ粗動機構やXYステージ機構を備えたスキャナ取付け台33にPZTスキャナ4が装着されている。
(実施の形態4)
図4は本発明の第4の実施の形態の要部を示す構成図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態例は、図では電気回路を示していないが、図1のそれと同じである。図に示す実施の形態は、図1に示す実施の形態に、光学顕微鏡を組み込み、試料の観察位置を光学顕微鏡で観察し、下方からSPM同定するようにしたものである。図において、31が光学顕微鏡である。
(実施の形態5)
図5は本発明の第5の実施の形態を示す構成図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態は、薄膜を隔てて流動体物質、溶液中における薄膜に吸着した物質(試料)をフォースモジュレーション法により、粘弾性AFM、VE−AFMによる粘弾性測定を行なうようにしたものである。光てこ方式による光検出器3の出力はプリアンプ14に入り、該プリアンプ14の出力は、ロックインアンプ23とエラーアンプ17に入っている。ロックインアンプ23には、Signal inとして入っている。
(実施の形態6)
実施の形態6は、薄膜を隔てた流動体物質又は溶液中における薄膜に吸着した試料をSKPM法で試料側に電極を設けて電位を測定するようにしたものである。装置構成としては、図1に示す構成のものを用いる。即ち、カンチレバ2と試料6、或いは溶液中電極間に電圧を印加して、前記薄膜隔壁28を介してSKPM観察を測定する。
(実施の形態7)
実施の形態7は、薄膜を隔てた流動体物質又は溶液中における薄膜に吸着した試料をSKPM法により2ω成分を測定するようにしたものである。具体的には、走査ケルビンプローブフォース顕微鏡観察における2ω成分と力勾配測定の2次の項の係数を求めるようにしたものである。
(実施の形態8)
実施の形態8は、薄膜を隔てた流動体物質、溶液中における薄膜に吸着した物質(試料)の電流検出AFM法による電流測定を行なうようにしたものである。具体的には、溶液中に電極を設けず、図1の構成の接地の代わりにバイアス電圧をシャーレ固定台30に印加するようにしたものである。
(実施の形態9)
実施の形態9は、薄膜を隔てた流動体物質や溶液中における薄膜に吸着した試料の電流検出AFM法で試料側に電極を設けて電流を測定するようにしたものである。図6は本発明の第9の実施の形態を示す構成図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態は、細胞内の導電性を画像化するための構成を示したものである。コンタクトモードAFMにおいて、試料6の下面の薄膜隔壁28(図示せず。図1参照)にカンチレバ2の探針2aを接触させる。
(実施の形態10)
実施の形態10は、薄膜を隔てた流動体物質、又は溶液中における薄膜に吸着した物質のSTM探針からの電子線照射によるCL(カソードルミネッセンス)を計測するようにしたものである。この実施の形態は、AFM或いはSTMにおいて、探針から照射された電子により励起された発光した光を検出するようにしたものである。図7は本発明の第10の実施の形態の要部を示す構成図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。図7はAFMについて適用したものである。AFMの場合も、導電性カンチレバによるSTMフィードバックが望ましい。
(実施の形態11)
実施の形態11は薄膜を隔てた流動体物質や溶液中における薄膜に吸着した物質(試料)のSNOM法による光学特性測定を行なうようにしたものである。図8は本発明の第11の実施の形態を示す構成図である。図7と同一のものは、同一の符号を付して示す。図8に示す装置は、SNOM(走査近接場光学顕微鏡)による薄膜を介した光学像観察について開放型シャーレを用いて説明する。
(実施の形態12)
この実施の形態は、薄膜を隔てた流動体物質(磁性流体)又は溶液中における薄膜に吸着した磁性物質(磁性試料)のMFM法により磁気特性を測定するようにしたものである。図9は本発明の第12の実施の形態を示す構成図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。ここでは、MFM(磁気力顕微鏡)による薄膜を介した磁気像観察について、開放型シャーレを用いた場合について説明する。MFMとしては、一般的なACモードAFMと同じである。
(実施の形態13)
この実施の形態は、薄膜を隔てた流動体物質又は、溶液中における薄膜に吸着した試料を冷却し、凝固性或いは粘性を大きくして、電荷や磁性特性を動きにくくしたものである。図10は本発明の第13の実施の形態を示す構成図である。図2と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、29’は密閉型薄膜シャーレであり、その中には溶液7と試料6が入っている。試料6は薄膜に密着しており、この薄膜を介してカンチレバ2の探針2aと対向するようになっている。
1)薄膜を介して溶液中の試料を観察するので、試料の凹凸の影響を受けず、安定した電気/機械的特性の情報を観察することができる。
2)薄膜を介して溶液中の試料を観察するので、カンチレバは大気や真空環境に置くことができ、溶液中の生細胞の局所的な電位分布/変化を高分解能で観察/測定することができる。
3)溶液中にカンチレバを浸さないので、探針に電圧印加が従来通りの方法で実施することができ、電位や電流測定を容易に行なうことができる。
2 カンチレバ
2a 探針
3 光検出器
4 PZTスキャナ
6 試料
7 溶液
9 カンチレバ載せ台
12 加振用PZT
14 プリアンプ
15 アンプ調整回路
16 FM復調器
17 エラーアンプ1
18 フィルタ
19 Zピエゾドライバ
21 発振器
22 エラーアンプ2
23 ロックインアンプ
27 薄膜形成基板
28 薄膜隔壁
29 薄膜シャーレ
30 シャーレ固定台
Claims (13)
- 探針を先端に有し、該探針が試料の表面に近接配置されるカンチレバと、前記試料と前記探針とを相対的にX,Yスキャンするスキャン手段と、前記試料と前記探針との距離を相対的に変化させるZ動駆動手段とを備え、前記カンチレバと前記試料との間に薄膜を配置し、該薄膜を隔て前記試料の特性を得るようにした走査プローブ顕微鏡であって、
前記薄膜で構成された開放型の或いは密閉型のシャーレを設け、該シャーレの中に流動体物質又は溶液と共に前記薄膜に吸着した前記試料を配置したことを特徴とする走査プローブ顕微鏡。 - 前記試料の特性は、機械的又は電気的又は光学的又は磁気的又は表面形状のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記カンチレバ側を真空にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記試料が透明の場合、前記薄膜を底面とするシャーレに前記試料を配置し、前記試料側に光学顕微鏡を配置して、前記試料に対する探針或いはカンチレバ位置の確認を行えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着した前記試料のフォースモジュレーションを行なうことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記カンチレバと前記試料、或いは溶液中電極間に電圧を印加して前記薄膜を介して走査ケルビンプローブフォース顕微鏡(SKPM)観察像を測定するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記走査ケルビンプローブフォース顕微鏡観察における2ω成分と探針−試料間バイアス電圧依存の力勾配(F−Vカーブ)測定の2次の項の係数を求めるようにしたことを特徴とする請求項6記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着した前記試料の電流を電流検出AFM法で測定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記カンチレバと前記試料、或いは溶液中電極間に電圧を印加して前記薄膜を介してコンタクトAFM観察を行ない、探針或いは試料側電極に流れる電流を検出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着した前記試料のSTM探針からの電子線照射によるカソードネミネッセンス計測を行なうようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に密着した前記試料のSNOM法による光学特性測定を行なうようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着された前記試料のMFM法による磁気特性を測定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
- 前記薄膜を隔てて、流動体物質又は溶液中における前記薄膜に吸着した前記試料を冷却し、凝固或いは粘性を大きくすることにより、電荷や磁性特性を動きにくくしたことを特徴とする請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
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