JP5089622B2 - エレベータの昇降体の耐震試験方法 - Google Patents

エレベータの昇降体の耐震試験方法 Download PDF

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Description

この発明は、エレベータの昇降路内に昇降自在に配設されているかごやつり合いおもりの昇降体の耐震試験方法に関するものである。
従来のエレベータにおいては、加振テーブルの上に昇降路の全体を組み上げ、加振テーブルにより昇降路自体を強制変位加振して、かご、あるいはつり合いおもりの振動を評価する耐震試験が実施されていた。しかし、このような耐震試験を実施する装置では、加振テーブルや、加振テーブルを駆動するための加振装置が大型化してしまい、試験実施に多大な準備時間と費用がかかるという問題があった。しかも、装置自体の専有面積が大きいため、継続的な試験評価が困難となるという問題もあった。
このような状況を鑑み、構造物への加振力作用点を調整できる起振機(慣性加振装置)の運転方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1に記載の従来の起振機の運転方法では、構造物の上下面のそれぞれに設置した起振機を加振させた場合、構造体に対する加振力作用点は、両起振機の加振力作用点を結ぶ線分を両起振機の加振力の大きさの逆比に内分した位置に一致することを利用して、両起振機の構造物の上下面からの距離、あるいは両起振機の加振力の大きさを調整して、加振力作用点が構造物の重心点となるように設定している。これにより、加振テーブルが不要となり、簡易な構成で構造体への耐震試験を実現することができる。また、2台の起振機を用いることで、各起振機の加振力を小さくでき、各起振機を小型化することができ、耐震試験装置の小型化を実現できる。
特開平10−96678号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来の起振機の運転方法では、2台の起振機を用いる場合についてのみ開示しているので、例えば、起振機のさらなる小型化が望まれ、起振機の台数が3台以上となる場合には、各起振機を構造物に対してどのような位置関係で取り付けるのか、各起振機の加振力をどのように調整するのかについては、何ら記載も示唆もされていない。しかも、特許文献1に記載の従来の起振機の運転方法からは、エレベータの昇降路内を昇降自在に配設されているかごやつり合いおもりを加振する場合に、かごやつり合いおもりに与える加振力をどのように設定するのかの指針も得られない。そのため、複数台、特に3台以上の起振機をかごやつり合いおもりに搭載してエレベータの耐震試験を実施する場合、特許文献1に記載の従来の起振機の運転方法では、適切な加振力を設定できないという問題がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、加振テーブルにより昇降路自体を強制変位加振して、かご、あるいはつり合いおもりの振動を評価する従来の耐震試験と等価の耐震試験を、より簡便な構成で実施できるエレベータの昇降体の耐震試験方法を得ることを目的とする。
この発明のエレベータの昇降体の耐震試験方法は、エレベータの昇降路内に昇降自在に配設されている昇降体の耐震試験方法であって、起振機を上記昇降体に搭載し、上記昇降体に搭載された上記起振機が該昇降体に与える加振モーメントを、該昇降体に設けた局所座標系原点から該起振機までの距離ベクトルと該起振機が該昇降体に与える3次元の加振力ベクトルとの外積値とし、上記加振モーメントおよび上記加振力ベクトルで構成される一般化力ベクトルが耐震評価の建物振動加速度ベクトルの符号を反転したものに上記昇降体の慣性行列を乗じた値と一致するように設定された加振力で上記起振機を運転するものである。
この発明によれば、昇降体に設けた局所座標系原点から起振機までの距離ベクトルと起振機が昇降体に与える3次元の加振力ベクトルとの外積値とする加振モーメントおよび加振力ベクトルで構成される一般化力ベクトルが、耐震評価の建物振動加速度ベクトルの符号を反転したものに昇降体の慣性行列を乗じた値と一致するように、起振機の加振力を設定している。そこで、昇降体は耐震評価の建物振動加速度ベクトルの符号を反転したものに昇降体の慣性行列を乗じた外力により加振されていることになり、建物を強制変位加振させる耐震試験と等価となる。これにより、加振テーブル上に建物を模擬した昇降路の枠体を組み上げるような大規模な試験設備が不要となるとともに、起振機の小型化が図られる。
この発明の実施の形態1に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を模式的に示す全体構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。 この発明の実施の形態3に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。 従来のエレベータの昇降体の耐震試験方法を模式的に示す全体構成図である。
まず、本願のエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するに先だって、本願の特徴を明確にするために、従来のエレベータの耐震試験方法について、図5を参照しつつ説明する。
従来のエレベータの耐震試験方法では、建物を模擬した昇降路2の枠体1を加振テーブル13上に組み上げ、例えば油圧駆動の加振器14により加振テーブル13を加振して、かご3やつり合いおもり7の地震時の挙動を評価している。
ここで、一対のかご用ガイドレール4がレールブラケット5を用いて昇降路2の内壁面に固定されて昇降路2の上下方向に延設され、一対のおもり用ガイドレール8がレールブラケット9を用いて昇降路2の内壁面に固定されて昇降路2の上下方向に延設されている。また、巻き上げ機11が昇降路2の上部に設置されている。そして、かご3が、ガイド装置6を一対のかご用ガイドレール4に係合させて昇降路2内にかご用ガイドレール4に案内されて昇降自在に配設されている。また、つり合いおもり7が、ガイド装置10を一対のおもり用ガイドレール8に係合させて昇降路2内におもり用ガイドレール8に案内されて昇降自在に配設されている。さらに、かご3およびつり合いおもり7が巻き上げ機11の駆動綱車11aおよびそらせ車11bに掛け渡されて昇降路2内に垂下されたロープ12の両端に連結されている。なお、かご3およびつり合いおもり7が昇降体である。
従来のエレベータの耐震試験方法では、地震波形の加速度データ或いは変位データが加振テーブル13に与えられるよう加振器14が運転される。そこで、枠体1の揺れがレールブラケット5を介してかご用ガイドレール4に伝播する。そして、かご用ガイドレール4の揺れがガイド装置6を介してかご3に伝播する。同様に、枠体1の揺れがレールブラケット9を介しておもり用ガイドレール8に伝播する。そして、おもり用ガイドレール8の揺れがガイド装置10を介してつり合いおもり7に伝播する。このように、地震時におけるかご3或いはつり合いおもり7の振動を評価するには、建物振動を考慮した耐震試験が必要となり、建物を模擬した昇降路2の枠体1を加振テーブル13上に組み上げ、加振器14により加振テーブル13を加振する極めて大掛かりな設備が必要となっていた。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を模式的に示す全体構成図、図2はこの発明の実施の形態1に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。
図1および図2において、建物20には、図5に示された加振テーブル13上に組み上げられたエレベータと同等のエレベータが据え付けられている。そして、1台の起振機121が昇降体であるかご3のかご床に設置され、2台の起振機122,123がかご3の天井に設置されている。
以下、かご3の耐震試験について説明する。そして、説明の便宜上、かご3は剛体として取り扱う。
まず、かご3の運動方程式は、建物20からの強制変位加振として式(1)で与えることができる。
Figure 0005089622
ここで、Mはかご3の質量と慣性モーメントで構成される慣性行列であり、Cはかご用ガイドレール4とガイド装置6とにより構成される減衰行列であり、Kはかご用ガイドレール4とガイド装置6とにより構成される剛性行列である。Xはかご3の運動を表す状態変数ベクトルであり、Xは建物20の運動を表す状態変数ベクトルである。X(ドット)はXの頭部にドットを付したものを便宜的に表し、Xの一階時間微分を意味する。X(ドットドット)はXの頭部に2つのドットを付したものを便宜的に表し、Xの二階時間微分を意味する。Xについても、同様である。
ついで、式(1)に対して、建物20を基準座標とする相対座標系での運動方程式を求めると式(2)となる。
Figure 0005089622
式(2)は、建物20の動きを拘束して、かご3を外力−MX(ドットドット)で加振していることと等価である。そこで、加振力−MX(ドットドット)をかご3に与えるように各起振機121,122,123を運転すれば、図5に示される従来の耐震試験と同一の評価を行っていることになる。本耐震試験方法では、建物20は拘束されており、従来必要であった加振テーブル13および加振器14が不要となり、加振テーブル13上に建物を模擬した昇降路2の枠体1を組み立てる必要もない。
つぎに、起振機121,122,123によりかご3に与える加振力ベクトルfについて説明する。なお、かご3に局所座標系を設定し、その座標系原点を18とする。また、かご3の局所座標系から見た各起振機121,122,123の位置ベクトルを、それぞれP,P,Pとする。さらに、各起振機121,122,123は、3軸方向に加振力fをかご3に与えることができるものとする。該加振力fは式(3)で表される。
Figure 0005089622
ここで、Tはベクトルの転置を表す。
かご3の局所座標系原点18において、全起振機によってかご3が受ける一般化力ベクトルFは、式(3)で構成された全起振機の加振力ベクトルfを用いて式(4)で表される。
Figure 0005089622
ここで、Iは3×3の単位行列を表し、P(〜)はベクトルPに対するベクトル積を意味し、式(5)で表される。なお、P(〜)はPの頭部に〜を付したものを便宜的に表している。なお、一般化力ベクトルとは、並進方向に与える力と回転方向に与えるモーメントで構成されるベクトルである。
Figure 0005089622
ここで、従来の耐震試験と等価の耐震試験となるには、式(2)の右辺と式(4)とが一致するように、各起振機121,122,123を運転すればよい。すなわち、起振機121,122,123の加振によりかご3に与えられる一般化力ベクトルFが建物20からの強制変位加振によってかご3に作用する外力−MX(ドットドット)と等しくなるように、各起振機121,122,123を運転する。そこで、各起振機121,122,123の加振力fを求めるためには、式(6)を用いる。
Figure 0005089622
かご3は剛体と仮定しているので、式(2)で示したかご3の運動方程式は、並進・回転の6自由度の状態変数ベクトルで表現される。式(6)から、各起振機121,122,123に設定すべき加振力ベクトルfを求めるのは、式(6)の変換行列Dに対し、逆行列D−1を求める必要がある。しかし、式(2)の行数(かご3の運動の自由度)は6になるのに対し、起振機でかご3に与える力は、式(4)から、9成分(=3台×3自由度)となるため、加振力ベクトルfを一意に決定することができない。
そこで、変換行列Dに対し擬似逆行列Dを求めれば、加振力ベクトルfのノルムが最小となるため、最も効率的に各起振機に加振力を分配することができる。なお、加振力ベクトルfは式(7)で表される。
Figure 0005089622
このように、この実施の形態1によれば、かご3に搭載された起振機121,122,123によりかご3に与えられる一般化力ベクトルFが、耐震評価の建物振動加速度ベクトルX(ドットドット)の符号を反転したものにかご3の慣性行列Mを乗じた値と一致するように設定された加振力で起振機121,122,123を運転しているので、既設の昇降路設備をそのまま用いて、従来の建物強制変位加振による耐震試験と同等の耐震試験を実施することができる。そこで、従来必要であった加振テーブル13および加振器14が不要となり、加振テーブル13上に建物を模擬した昇降路2の枠体1を組み立てる必要もなく、簡易な構成で耐震試験を実現できるとともに、起振機121,122,123自体の小型化が図られる。
なお、上記実施の形態1では、3台の起振機をかごに搭載するものとしているが、起振機の台数は3台に限定されるものではなく、例えば2台でもよい。この場合、加振力ベクトルfは6成分となるため、D−1=Dとなり、加振力ベクトルfを一意に決定することができる。また、起振機の台数を4台以上としても、同様の手続で加振力ベクトルfを求めることができる。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。
図3において、2台の起振機221,222がかご3のかご床に設置され、2台の起振機223,224がかご3の天井に設置されている。そして、かご3の局所座標系から見た各起振機221,222,223,224の位置ベクトルを、それぞれP,P,P,Pとする。さらに、各起振機221,222,223,224は、x軸方向のみに加振力fをかご3に与えることができる1軸起振機とする。つまり、建物からの強制変位がx軸変位のみとなる。そのため、該加振力fを表す式(3)は式(8)となる。
Figure 0005089622
かご3の局所座標系原点18において、全起振機によってかご3が受ける一般化力ベクトルFは、式(8)で構成された全起振機の加振力ベクトルfを用いて式(9)で表される。
Figure 0005089622
式(8)では、1列目(x軸方向)のみに値を持つため、式(9)で定義される加振力ベクトルfの成分は、4成分だけが非ゼロで、残りの8成分の値が0となる。そこで、fの4つの非ゼロ成分だけで構成されるように式(9)を変換し,式(10)を得る。
Figure 0005089622
ここで、Uはベクトルfのx成分だけを取出すための4×12の変換行列である。また、D(^)=DUは、変換行列Dに対して、f(^)に対応する列だけを取出した行列となる。なお、D(^)はDの頭部に^を付したものを便宜的に表し、f(^)はfの頭部に^を付したものを便宜的に表している。
ついで、式(10)を用いて式(6)を書き直すと、式(11)が得られる。
Figure 0005089622
本実施の形態2においては、加振方向が全てx軸の並進変位となるため、かご3に発生する振動は、x軸の並進変位と、y軸およびz軸まわりの回転変位のみとなる。そのため、式(11)において、y軸とz軸の並進変位、およびx軸回りの回転に関する行は、全て0となる。そこで、0となる行を除去するための変換行列Vを式(11)にかけ、式(12)を得る。
Figure 0005089622
式(12)を用いて、起振機221,222,223,224によりかご3に与える加振力ベクトルf(^)は式(13)で求められる。
Figure 0005089622
したがって、この実施の形態2によれば、かご3に搭載された起振機221,222,223,224によりかご3に与えられる一般化力ベクトルFが、耐震評価の建物振動加速度ベクトルX(ドットドット)の符号を反転したものにかご3の慣性行列Mを乗じた値と一致するように設定された加振力で起振機221,222,223,224を運転しているので、既設の昇降路設備をそのまま用いて、従来の建物強制変位加振による耐震試験と同等の耐震試験を実施することができる。
このように、複数台の1軸駆動の起振機をかごに搭載し、式(13)から求められた加振力fで各起振機を運転すれば、既設の昇降路設備をそのまま用いて、従来の建物強制変位加振による耐震試験と同等の耐震試験を実施することができる。
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3に係るエレベータの昇降体の耐震試験方法を説明するためのかご周りの斜視図である。
図4において、符号19はかご3の重心点を示している。
式(2)の右辺に含まれる建物の変位ベクトルXは、一般に並進変位のみを考えればよいため、式(14)となる。
Figure 0005089622
また、式(2)の右辺に含まれるかご3の慣性行列Mは、図4に示される関係から、式(15)で与えられる。
Figure 0005089622
ここで、mはかご3の質量、Jはかご3の慣性モーメント、Rはかご3の局所座標系の原点18からかご3の重心点19までの距離ベクトルである。したがって、式(2)の右辺は式(16)で与えられる。
Figure 0005089622
式(16)は、局所座標系の原点18に起振機を設置し、3軸の並進加振力−mr(ドットドット)と、3軸回りの加振モーメント−mR(〜)(ドットドット)とをかご3に与えることを意味している。なお、加振モーメントは、3軸の並進加振力を表すベクトル−mr(ドットドット)と、起振機の位置(局所座標系原点)からかご3の重心点19までの距離ベクトルRとのベクトル積(外積)として与えられる。
このように、並進・回転の6自由度加振が可能な起振機を、かご3に設定された局所座標系の原点18に設置し、耐震評価の建物振動加速度ベクトルX(ドットドット)の符号を反転したものにかご3の慣性行列Mを乗じた値と一致する3軸の並進加振力と3軸回りの加振モーメントで起振機を運転すればよい。これにより、既設の昇降路設備をそのまま用いて、従来の建物強制変位加振による耐震試験と同等の耐震試験を実施することができる。
ここで、かご3に設定された局所座標系の原点18をかご3の重心点19に一致させると、R=0となり、式(15)の慣性行列は、式(17)となる。
Figure 0005089622
したがって、式(16)は簡素化され、式(18)となる。
Figure 0005089622
このように、加振モーメントをかご3に与える必要がなくなる。
これにより、かご3の重心点19に起振機を設置し、耐震評価の建物振動加速度ベクトルX(ドットドット)の符号を反転したものにかご3の質量mを乗じた値と一致する3軸の並進加振力が発生するように起振機を運転すればよい。これにより、既設の昇降路設備をそのまま用いて、従来の建物強制変位加振による耐震試験と同等の耐震試験を実施することができる。
なお、かご3の重心点19に起振機を設置した場合は、式(4)で起振機が1台のみ(f=f)でP=Rとした場合に相当する。したがって、式(6)と式(16)の関係から式(19)が導き出される。
Figure 0005089622
式(19)は、かご3の重心点19に設置した起振機に対し、耐震評価の3次元建物加速度ベクトルr(ドットドット)の符号を反転したものに、かご3の質量mを乗じた値で起振機を運転することを意味する。このように、本実施の形態は、上記実施の形態1の特殊な場合と考えることもできる。
なお、上記各実施の形態では、起振機をかごに搭載してかごの耐震試験を行う場合について説明しているが、つり合いおもりの耐震試験においても、起振機をつり合いおもりに搭載し、同様にして設定された加振力で起振機を運転すればよい。
また、上記各実施の形態では、起振機の構成について具体的に説明していないが、起振機は、所定の加振力を発生させることができればよく、その構成は限定されない。例えば、偏芯したマスをつけたモータを回転し、その遠心力によって振動を発生させるアンバランスマス型、ピストンを油圧によって駆動して振動を発生させる油圧型、磁界中に電流を流すことによって起きる力を利用して振動を発生させる動電型などの起振機を用いることができる。
1 建物、2 昇降路、3 かご(昇降体)、7 つり合いおもり(昇降体)、19 重心点、121〜123,221〜224 起振機。

Claims (3)

  1. エレベータの昇降路内に昇降自在に配設されている昇降体の耐震試験方法であって、
    起振機を上記昇降体に搭載し、
    上記昇降体に搭載された上記起振機が該昇降体に与える加振モーメントを、該昇降体に設けた局所座標系原点から該起振機までの距離ベクトルと該起振機が該昇降体に与える3次元の加振力ベクトルとの外積値とし、
    上記加振モーメントおよび上記加振力ベクトルで構成される一般化力ベクトルが耐震評価の建物振動加速度ベクトルの符号を反転したものに上記昇降体の慣性行列を乗じた値と一致するように設定された加振力で上記起振機を運転することを特徴とするエレベータの昇降体の耐震試験方法。
  2. 上記起振機は複数台で構成され、それぞれが分担する加振力が、上記昇降体に設けた局所座標系から見た各起振機の距離ベクトルで構成される変換行列の擬似逆行列を、上記一般化力ベクトルにかけることにより設定されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの昇降体の耐震試験方法。
  3. 上記起振機を上記昇降体の重心点に搭載し、
    耐震評価の建物振動加速度ベクトルの符号を反転したものに上記昇降体の質量を乗じた値と一致するように設定された加振力で上記起振機を運転することを特徴とする請求項1記載のエレベータの昇降体の耐震試験方法。
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