JP2009175069A - 振動試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被試験体を搭載する振動テーブルと、前記振動テーブルを1方向に加振する加振機と前記振動テーブルと前記加振機を連結する継手と前記加振機を固定するベースと前記加振機の運動を支持するスライド機構とを備え、前記加振機の加振方向を水平方向から垂直方向あるいは垂直方向から水平方向に変換可能な第1の回転機構と前記加振機の加振方向にあわせて前記被試験体を搭載する前記振動テーブルを回転させる第2の回転機構を備える。
【選択図】図1
Description
非特許文献1と非特許文献2では、垂直方向の振動試験あるいは水平方向の振動試験に合わせて、加振機をそれぞれの振動テーブルに段取換えして試験することが記載されている。垂直方向と水平方向の振動試験にあわせて振動テーブルが必要とれるため、振動テーブル分のコスト及び設置スペースが必要とされ、試験段取換えの手間がかかる。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、水平方向と垂直方向それぞれの振動テーブルと加振機を用意する必要がなく、1台の加振機と1台の振動テーブルで垂直方向及び水平方向の振動加振試験を簡単に実施することが可能な振動試験装置を提供することにある。
また、上記振動試験装置の前記第1の回転機構は、好ましくは、水平な前記防振床に固定されるベースを備えたものである。
また、上記振動試験装置の前記第1の回転機構は、好ましくは、前記スライド機構も同時に前記垂直方向から前記水平方向、若しくは、前記水平方向から前記垂直方向に変換するものである。
また、上記振動試験装置は、好ましくは、前記加振機の前記加振方向が前記垂直方向の場合には、前記加振機の下部に前記防振床と接触する第1の固定治具を備えたものである。
また、上記振動試験装置は、好ましくは、前記加振機の前記加振方向が前記水平方向の場合には、前記スライド機構の下部に前記防振床と接触する第2の固定治具を備えたものである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明の重複を避け、できるだけ説明を省略する。
図1によって、本発明の一実施例の振動試験装置の水平加振機構と垂直加振機構の概要を説明する。
図1(c) において、回転中心 6-4 は、中心線 6-5 と中心線 6-6 が交差する位置にあり、中心線 6-5 と中心線 6-6 は、直角に交差する。
なお、図1(c) の L 字型ベース 6 は、図1(a) の垂直加振の場合の位置で示している。
また、L 字型ベース 6 は、一体構造でも良い。
防振床 100 に固定されたベース固定治具 13 には、ベース回転機構 7 が設けられ、ベース回転機構 7 には、L 字型ベース 6 が設けられている。ベース回転機構 7 の回転中心 7-1 は、L 字型ベース 6 の回転中心 6-4 と同じ位置にある。
アーム部 6-1 の下部には垂直加振用固定治具 12 が設けられ、上部には加振機 5 が設けられている。垂直加振用固定治具 12 の下部は、防振床 100 に接触している。加振機 5 にはピストン 4 が取付けられており、油圧でピストン 4 を加振駆動する。ピストン 4 は中心線 4-1 に平行な方向(矢印 QV の方向)に上下運動する。ピストン 4 の上部(突端部)には、ピストン 4 に支えられるようにして、継手 3 が接続されている。そして、継手 3 には、振動テーブル回転機構 2 が取り付けられている。振動テーブル回転機構 2 の回転中心 2-1 は、ピストン 4 の中心線 4-1 線上に位置するように取り付けられ、振動テーブル 1 と継手 3 とを連結している。振動テーブル回転機構 2 の上部には被試験体を搭載するための振動テーブル 1 が設けられている。
なお、アーム部 6-1 の中心線 6-5 及びスライド機構 9 の中心線 9-1 は、水平に設置され、ピストン 4 の中心線 4-1 及びアーム部 6-2 の中心線 6-6 は垂直に設置される。
このように、加振機 5 がピストン 4 を駆動して上下方向(矢印 QV の方向)に動かす。このとき、加振機 5 、L 字型ベース 6 、及び垂直加振試験用固定治具 12 は、防振床 100 によって固定されているため不動である。
防振床 100 に固定されたベース固定治具 13 には、ベース回転機構 7 が設けられ、ベース回転機構 7 には、L 字型ベース 6 が設けられている。ベース回転機構 7 の回転中心 7-1 は、L 字型ベース 6 の回転中心 6-4 と同じ位置にある。
アーム部 6-2 の先端には、スライド受装置 10 が設けられている。スライド受装置 10 の下部には、水平加振用固定治具 11 が設けられ、上部にはスライド機構 9 が設けられている。水平加振用固定治具 11 の下部は防振床 100 に接触している。
スライド機構 9 の上部面は継手 3 に接触している。
アーム部 6-1 の左側部には垂直加振用固定治具 12 が設けられ、アーム部 6-1 の右側部には加振機 5 が設けられている。加振機 5 にはピストン 4 が取付けられており、油圧でピストン 4 を加振駆動する。ピストン 4 は中心線 4-1 に平行な方向(矢印 QH の方向)に左右(水平)に運動する。ピストン 4 の右側部(突端部)には、継手 3 が取付けられている。そして、継手 3 には、振動テーブル回転機構 2 が取り付けられている。振動テーブル回転機構 2 の回転中心 2-1 は、ピストン 4 の中心線 4-1 線上に位置するように取り付けられている。振動テーブル回転機構 2 の上部には被試験体を搭載するための振動テーブル 1 が設けられている。
このように、加振機 5 がピストン 4 を駆動して左右方向(矢印 QH の方向)に動かす。このとき、加振機 5 、L 字型ベース 6 、及び垂直加振試験用固定治具 12 は、所定の剛性を有するのでほとんど加振方向にぶれない。
また、左右(水平)方向に運動している継手 3 の下部面は、防振床 100 から、水平加振用固定治具 11 、スライド受装置 10 、及びスライド機構 9 によって水平に保持されている。従って、加振機 5 がピストン 4 を駆動すると、振動テーブル 1 に搭載された被試験体に水平方向の振動が加えられる。
図1(a) において、垂直加振機能から水平加振機能への加振方向の切換えには、振動テーブル回転機構 2 とベース回転機構 7 を利用する。
ベース固定治具 13 は、L 字型ベース 6 の結合部 6-3 の回転中心 6-4 と同軸の回転中心 7-1 を有するベース回転機構 7 によって取付けられており、防振床 100 に固定されて不動である。ベース回転機構 7 は、L 字型ベース 6 を回転させることができるように、例えば、L 字型ベース 6 の L 時の中心部が回転するような軸受けである。
ベース固定治具 13 に取付けられたベース回転機構 7 は、回転中心 7-1(即ち、回転中心 6-4 )を中心にして L 字型ベース 6 を回転させることができる。例えば、図1(a) の状態から図1(b) の状態に移行するには、L 字型ベース 6 を矢印 7V の方向(右回転方向)に 90[°](π/2 [ rad ])回転させる。これにより、L 字型ベース 6 に設けられた固定治具 13 自体を除く振動試験装置全体を回転させることができる。
そして更に、軸受 3 が振動テーブル回転機構 2 によって矢印 2V の方向(左回転方向)に 90[°](π/2 [ rad ])回転させる。この操作によって、振動試験装置は、図1(a) の状態から図1(b) の状態となる。
ベース固定治具 13 は、防振床 100 に固定されて不動である。
ベース固定治具 13 に取付けられたベース回転機構 7 によって、例えば、L 字型ベース 6 を矢印 7H の方向(左回転方向)に 90[°](π/2 [ rad ])回転させる。これにより、L 字型ベース 6 に設けられた固定治具 13 自体を除く振動試験装置全体を回転させることができる。
そして更に、軸受 3 が振動テーブル回転機構 2 によって矢印 2H の方向(右回転方向)に 90[°](π/2 [ rad ])回転させる。この操作によって、振動試験装置は、図1(b) の状態から図1(a) の状態となる。
(1)ベース回転機構 7 を回転させ、L 字型ベース 6 のアーム部 6-1 の中心線 6-5 とスライド機構 9 の中心線 9-1 を水平にし、かつ、L 字型ベース 6 のアーム部 6-2 の中心線 6-6 とピストン 4 の中心線 4-1 を垂直になるようにセットする。
(2)振動テーブル回転機構 2 を回転させ、振動テーブル 1 の被試験体を搭載するテーブル面を上方になるようにセットする。
この結果、水平な防振床 100 に固定されて不動であるベース固定治具 13 を基点として、垂直加振の場合には、垂直加振用固定治具 12 が防振床 100 に設置され、ピストン 4 は垂直方向(矢印 QV の方向)にピストン運動することができる。また水平加振の場合には、水平加振用固定治具 11 が防振床 100 に設置され、ピストン 4 は水平方向(矢印 QH の方向)にピストン運動することができる。
また、振動テーブル回転機構 2 とベース回転機構 7 のどちらを先に回転させても良く、同時に回転させても良い
また、振動テーブル及び加振機を1台ずつ用意すれば良いため、コストが低減され、メンテナンスも容易となり、設置スペースが小さくて済む。
この時、振動テーブル回転機構 2 とベース回転機構 7 は、図2に示す回転調整機構を備えている。
図2の回転調整機構は、取っ手 34 が取付けられた調整機器 33 が、調整用の歯車 32 に連結され、取っ手 34 を使って手動により調整機器 33 を回転させることで調整用の歯車 32 を回転させるものである。
また、手動調整に限らず、調整機器 33 をモータの回転軸とすることで自動調整が可能となる。
また、振動テーブル及び加振機を1台ずつ用意すれば良いため、コストが低減され、メンテナンスも容易となり、設置スペースが小さくて済む。
図3は、垂直加振する状態から水平加振する状態に移行する途中の段階、若しくは、水平加振する状態から垂直加振する状態に移行する途中の段階を示す図である。
ワイヤ取付治具 20a 、20b は、振動試験装置の L 字型ベース 6 とスライド受装置 10 に取り付けられる。ワイヤ 19a 、19b は、ワイヤ取付治具 20a 、20b とワイヤ駆動装置 18a 、18b に取付けられる。
図4の振動試験装置は、図1の振動試験装置に比して、L 字型ベース 6 、ベース回転機構 7 、スライド機構 9 、スライド受装置 10 、水平加振用治具 11 、垂直加振用治具 12 、及びベース固定治具 13 の替わりに、スライド機構 9′、スライド受装置 10′、加振機反力板 15 、ベース 16 、及び加振機回転機構 17 を備えたものである。
即ち、図4の実施例においては、図1の実施例に対して、加振機反力板 15 が加振機 5 の固定側に設置され、加振機 5 の固定側と加振機反力板 15 の間に加振機回転機構 17 を有する。
この時、継手 3 の振動テーブル回転機構 2 を回転させ振動テーブル 1 を図1の実施例と同様に加振方向に合わせて固定する。ベース 16 は加振機反力板 15 とスライド受装置 10 が設置され、防振床 100 に固定される。振動テーブル回転機構 2 と加振機回転機構 17 は、手動若しくは電動モータ等による自動調整機能を備えている。その他の構成は、図1の実施例と同様である。
なお、設置場所が振動試験装置の重量に耐え、十分な水平面を確保できる面であれば、ベース 16 も省略できる。
そして、水平方向へ加振する場合には、水平の方向の維持若しくは確保又は水平以外の振動を抑制するために、好ましくは、図5に示す概略図のように、継手 3 の水平方向のストローク WS よりも、スライド機構 9′の幅 W が広い( WS < W )ことが望ましい。この関係は、図1の実施例においても同様である。
加振機 5 には、油の圧縮状態を検出するための圧力センサ 66a と 66b が取り付けられている。圧力センサ 66a と 66b は、所定の間隔で、加振機 5 の油圧を読み取り、圧力データとして加振制御部 62 及びサーボ制御部 63 に出力する。
また、加振機 5 には、変位センサ 64 が設置されており、所定の間隔で、加振機 5 のピストン 4 の移動量を検出し、検出した変位量を変位データとして加振制御部 62 及びサーボ制御部 63 に出力する。
また、振動テーブル 1 には、加速度センサ 65 が取り付けられている。加速度センサ 65 は、所定の間隔で、振動テーブル 1 の加速度を読み取り、加速度データとして加振制御部 62 及びサーボ制御部 63 に出力する。
このように、加振機 5 、振動テーブル 1 には、その駆動状態を計測する各種センサが取り付けられている。
表示部 70 は、加振制御部 62 に接続され、ユーザが振動試験機を操作するための操作画面、振動試験機の状態(例えば、振動波形や各種センサ計測結果、等)を表示する。また、入力部 71 は、ユーザが振動試験機を操作するためのボタン、マウス、キーボード、等であり、加振機 5 の他、表示部 70 の画面操作、更には、図示しない記録装置やプリンタ等の操作に使用する。加振制御部 62 は、例えば、CPU( Central Processing Unit )や各種情報を記録するメモリやハードディスクとアナログ信号を出力するためのアナログ出力装置や外部からのアナログ信号を取り込むためのアナログ入力装置から構成されている。
サーボ制御部 63 は、加振制御部 62 と同様に、高速にデジタル演算する CPU や各種情報を記録するメモリやハードディスクとアナログ信号を出力するためのアナログ出力装置や外部からのアナログ信号を取り込むためのアナログ入力装置から構成されている。
また、振動テーブル及び加振機を1台ずつ用意すれば良いため、コストが低減され、メンテナンスも容易となり、設置スペースが小さくてすむ。
Claims (5)
- 被試験体を搭載する振動テーブルを備えた振動試験装置において、
ピストン運動するピストンを備えた加振機と、前記加振機を固定するベースと、前記ベースを固定し、外部からの振動を除去する防振床と、前記ピストンと接続し、前記ピストンのピストン運動に連動する継手と、前記継手を支持するスライド機構と、前記継手を垂直方向若しくは水平方向のいずれか1方向の加振方向にピストン運動させる前記加振機のピストンと、前記ピストン運動の方向を切換えるために、前記加振機を前記垂直方向から前記水平方向、若しくは、前記水平方向から前記垂直方向に変換する第1の回転機構と、前記振動テーブルと前記継手とを連結し、前記加振機の前記加振方向に合わせて前記振動テーブルのテーブル面を水平にするための第2の回転機構と、を備えたことを特徴とする振動試験装置。 - 請求項1記載の振動試験装置において、前記第1の回転機構は、水平な前記防振床に固定されるベースを備えたことを特徴とする振動試験装置。
- 請求項1または請求項2記載の振動試験装置において、前記第1の回転機構は、前記スライド機構も同時に前記垂直方向から前記水平方向、若しくは、前記水平方向から前記垂直方向に変換することを特徴とする振動試験装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の振動試験装置において、前記加振機の前記加振方向が前記垂直方向の場合には、前記加振機の下部に前記防振床と接触する第1の固定治具を備えたことを特徴とする振動試験装置。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の振動試験装置において、前記加振機の前記加振方向が前記水平方向の場合には、前記スライド機構の下部に前記防振床と接触する第2の固定治具を備えたことを特徴とする振動試験装置。
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