JP5088560B2 - 浴室用洗い場床 - Google Patents

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Description

本発明は、浴室用洗い場床に関する。
従来より、浴室の洗い場床にクッション性を付与する構造が提案されている。例えば、特許文献1には、FRP等の樹脂材料からなる基材に対して、発泡層と、熱可塑性エラストマーからなる軟質材とを順に積層し一体化した浴室洗い場床が開示されている。
特開2001−245814号公報
洗い場床に単純にやわらかさを付与するためには、表面の材料を十分弾性のある柔らかい組成のもので構成させるのが簡単ではあるが、あまり柔らかなものを用いると、摩耗、傷や穴が空く等の損傷、へたりなど、洗い場床表面に求められる耐久性が不足することが懸念される。
すなわち、やわらかさを付与しつつ、浴室の洗い場床として要求される耐久性を損なわないためには、床に柔らかさを与える機能を有するクッション層と、その上に設けられる耐久性の高い表面材とを積層させた構造にする必要がある。
しかし、通常、洗い場床表面に要求される耐久性を具備する材料は、比較的強度が高く、硬質であり、そのような硬質材をクッション層の上に設けると、クッション層で得ようとしている床の柔らかさ感を享受しにくくなる。つまり、人が足で踏むなどして鉛直方向の荷重がかかった場合、硬質な表面材の張りが強く、床面全体で荷重を平均的に受け止めてしまい、踏んだところの近辺のみが沈み込むような柔らかい感覚を得にくい。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供する。
本発明の一態様によれば、荷重を支える支持基材層と、前記支持基材層の上に積層され、弾性変形可能なクッション層と、前記クッション層の上に積層され、耐水性を有する可撓層と、前記可撓層の一部を露出させつつ前記可撓層の上に設けられ、前記可撓層よりも硬い材料からなる表面材と、を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床が提供される。
本発明の別の一態様によれば、荷重を支える支持基材層と、前記支持基材層の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層と、前記クッション層の上に設けられ、間隙部を形成する表面材と、前記表面材の前記間隙部に露出し、前記クッション層を被覆するように設けられ、耐水性と前記表面材よりも高い可撓性とを有する可撓層と、を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床が提供される。
本発明によれば、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床が提供される。
浴室の洗い場床に柔らかさを付与するために、弾性変形可能なクッション性を有する材料で洗い場床を構成することが考えられるが、クッション性を有する例えば発泡体は耐水性、耐薬品性、耐衝撃性など、洗い場床として求められる基本性能に優れず、クッション性を有する材料だけで構成した洗い場床は商品として提供しにくい。また、クッション性を有する材料としては発泡体以外にもゴム材があるが、ゴム材はゴム臭がするため、そのような材料を気密性の高い浴室内に、洗い場床という比較的広い面積に渡って用いるのは好ましくない。
したがって、発泡体を洗い場床におけるクッション層として設けた場合、浴室内側に露出する表面には、耐水性、耐薬品性、耐摩耗性、耐衝撃性など、ユニットバスとして要求される基本性能(耐久性)を満足する材料の表面材が別途必要になる。
前述したような特性を満足するクッション層や表面材は荷重を支えるのに十分な強度を確保しにくく、これらの層とは別に、荷重を支えるための強度がクッション層や表面材よりも大きな基材層が必要となる。すなわち、洗い場床に柔らかさを付与しつつ、洗い場床として求められる最低限の基本性能を確保するためには少なくとも基材層、クッション層、表面材を組み合わせた構造にすることが望ましい。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の構造を例示する模式断面図である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大斜視図である。
なお、本願明細書と図2以降の各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1に表したように、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床110は、荷重を支える支持基材層1と、支持基材層1の上に積層され、弾性変形可能なクッション層4と、クッション層4の上に積層され、耐水性を有する可撓層20と、可撓層20の上に設けられ、可撓層20の一部を露出させつつ可撓層20の上に設けられ、可撓層20よりも硬い材料からなる表面材5と、を備える。
なお、上記のように、可撓層20は耐水性を有するが、可撓層20の耐水性は、クッション層4の耐水性より高い。ただし、クッション層4は、必ずしも耐水性を有していなくても良い。すなわち、クッション層4が耐水性が無い場合も含めて、可撓層20は、クッション層4よりも高い耐水性を有する。
そして、図2に表したように、本実施形態に係る浴室用洗い場床110においては、支持基材層(以下、単に基材層とする)1は、浴室外に湯水を漏出させない防水性、及び浴室壁パネル50、天井パネル、風呂椅子、洗面器などの静荷重、使用者の動荷重を受けても撓んだり破損しない十分な強度を有する硬質材料から形成されている。例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等の熱硬化性樹脂、あるいはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂に補強を施したものから形成されている。
基材層1には、縦断面視で凹状に形成される凹部2が設けられている。凹部2は基材層1の上面視における大部分の面積を占め、凹部2より外方側には凹部2の上面(底面)よりも一段高くされた縁部6が設けられている。縁部6よりも外方側であって基材層1の最外縁部には、上方に立ち上がった水返し壁として機能する側壁部8が設けられている。
基材層1は、硬質材(例えばFRP)を熱間成型することにより一体成形され、よって、凹部2、縁部6及び側壁部8は一体に形成される。
クッション層4は、基材層1の凹部2に全体が収容され、凹部2の上面(底面)に例えば両面テープ等の接着剤により接着固定される。クッション層4は、弾性変形可能であり、例えばウレタン等の発泡体からなる。なお、クッション層4は弾性変形可能なゴム材であっても構わないが、ゴム臭のない発泡体の方が気密性の高い浴室の洗い場床として利用するには好ましい。
表面材5は、耐水性、耐薬品性、耐摩耗性、耐衝撃性など、洗い場床表面に要求される基本性能(耐久性)を満足するべく比較的硬質で強靱な材料から形成されている。そのような表面材5の材料としては、FRP、PVC(塩化ビニル)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン・ポリエステル・オレフィン・アクリル系の各種エラストマー、EVA、EPDM、シリコンゴムなどのゴム(硬質)系、あるいはこれらを十分な耐久性が期待できる程度の硬さに調整したもの、あるいはこれらをベースに充填材や強化材を加えた複合材料などが一例として挙げられる。これら材料は一例であって、その他、表面材5の材料としては、浴室の一般的な使用に際し十分な耐久性を有するべく強靱な材料であれば良く、前述したものに限られない。
そして、表面材5は、表面材5の上に荷重が加わった際に、荷重が加わった部分が局所的に変形しない程度の硬さを有することができる、なお、特に、洗い場床材に要求される基本性能発揮に実績のあるFRPを表面材5に用いることで、信頼性の高い製品を提供することができる。
可撓層20には、耐水性、耐薬品性、耐摩耗性、耐衝撃性など、洗い場床表面に要求される基本性能(耐久性)を満足し、可撓性を有する材料を用いることができる。そのような可撓層20の材料としては、FRP、PVC(塩化ビニル)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン・ポリエステル・オレフィン・アクリル系の各種エラストマー、EVA、EPDM、シリコンゴムなどのゴム系、あるいはこれらを調整したもの、あるいはこれらをベースに充填材や強化材を加えた複合材料などが一例として挙げられる。また、例えば、上記の表面材5に用いられる材料と同様の材料系、可撓性を有するように成分を調整した材料を用いても良い。
そして、図2、3に示すように、表面材5は、互いに間隔を空けて複数配置され、その間隙部12では、可撓層20が露出している。
間隙部12の幅は、狭く設けられている。すなわち、間隙部12を平面視した場合の幅は、表面材5を平面視したときの長さより狭く、表面材5を平面視したときの幅より狭い。
したがって、表面材5の間から露出する可撓層20の幅は狭い。すなわち、平面視した場合、可撓層20の露出されている部分の幅は、表面材5の長さより狭く、表面材5の幅より狭い。
なお、表面材5はクッション層4より薄い。
また、表面材5及び可撓層20が設けられる領域は、基材層1全体の平面サイズより小さく(縦横ともに短く)且つ凹部2の平面サイズより大きい(縦横ともに長い)領域とすることができる。
これら基材層1、クッション層4、可撓層20及び表面材5の積層構造を得るにあたっては、それらを一体に熱間成型することにより相互に溶着固定させても良いし(インサート及びラミネート成形)、基材層1の成型加工後に、その凹部2の上面(底面)に対してクッション層4を例えば両面テープ等の接着剤を用いて貼り付け、さらにそのクッション層4の表面に、例えば両面テープ等の接着剤を用いて、可撓層20及び表面材5を貼り付けても良い。さらに、例えば、基材層1の成型加工後に、可撓層20及び表面材5を貼り合わせたものにクッション層4を貼り合わせ、それを、基材層1の上面に、例えば両面テープ等の接着剤を用いて貼り付けることによっても得られる。
基材層1の凹部2より外方側に配置される、可撓層20及び表面材5が設けられる領域の周縁部は、例えばシリコンや目地部材等のシーリング材11で水密的にシールされ、表面材5及び可撓層20と、基材層1と、の間への水の浸入を防止することができる。
表面材5の周縁部より外方側における基材層1の縁部6の上面には、浴室壁パネル50が載置されている。シーリング材11は、表面材5及び可撓層20の周縁部と基材層1との間、及び浴室壁パネル50と基材層1との間を兼用して水密的にシールする。
そして、クッション層4の表面側に表面材5を積層したこの構造においては、使用者は表面材5に触れることになるが、その使用者にクッション層4の機能(柔らかさ)を感じさせるようにするため、表面材5の下に設けられた可撓層20には、クッション層4の変形に追従可能な可撓性が求められる。
上記のように、本実施形態に係る浴室用洗い場床110においては、クッション層4の上に、表面材5を複数、間を空けて設けることによって、クッション層4の変形に表面材5の位置を追従させている。そして、表面材5の間に露出したクッション層4を、可撓層20で被覆することで、クッション層4を保護することができ、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床が提供できる。
(第1、第2の比較例)
図4は、第1の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。
図5は、第2の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。
図4に表したように、第1の比較例の浴室用洗い場床201は、支持基材層1と、クッション層4と、その上に設けられた平面シート状の硬質材からなる表面層15を有している。なお、クッション層4の全体が表面層15で覆われているため、クッション層4を保護する可撓層は設けられていない。本比較例では、表面層15の張りが強く、床面全体で荷重を平均的に受け止めてしまい、踏んだところの近辺のみが沈み込むような柔らかい感覚を得にくい傾向にある
また、図5に表したように、第2の比較例の浴室用洗い場床202では、支持基材層1と、クッション層4と、その上に設けられた平面シート状のエラストマー等の柔軟材からなる表面層25を有している。そして、この場合も、クッション層4の全体が表面層25で覆われているため、クッション層4を保護する可撓層は設けられていない。本比較例のように、表面層25に柔らかさを求めて、例えば特許文献1のように柔らかなエラストマーを用いると、前述したように、摩耗、傷や穴が空くなどの耐久性に劣る問題がある。さらに、図5に表すように、表面層25にエラストマーやゴム等の柔らかい材料を用いると、例えば風呂椅子やシャンプーラックの脚等の局所荷重(ピンスポット荷重)がかかった際の変形が過大となり、局所的な「つぶれ」や「へたり」などが発生する問題も懸念される。
これに対して本実施形態に係る浴室用洗い場床110では、クッション層4の上に、表面材5を複数、間を空けて設けることによって、クッション層4の変形に表面材5の位置を追従させている。これにより、柔らかさを感じさせることができる。そして、浴室用洗い場床110の表面は、硬く耐久性のある表面材5、または、その間の耐水性を有する可撓層20、によって覆われているので、洗い場床としての表面耐久性を実現できる。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する模式断面図である。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する要部の拡大模式断面図である。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する模式斜視図である。
すなわち、これらの図は、人の足で踏まれるなどによって、本実施形態に係る洗い場床110に荷重が加わり、クッション層4、可撓層20及び表面材5が撓んだ状態を示している。
図6〜図8に表したように、浴室用洗い場床110では、表面材5に荷重が加わると、間隙部12及びその部分の下の可撓層20が節となって断面凹状に撓む。すなわち、表面材5において荷重が加わった部分は、表面材5の間の間隙部12を鉛直下方への最大変位点30として撓み(沈み込み)、最大変位点30の周辺の表面材5aは、最大変位点30に向かって下向き傾斜する。
このとき、図7(a)に表したように、表面材5の間の間隙部12の内の1つの部分を鉛直方向の最大変位点30とすることもあり、また、加重の状況によっては、図7(b)に表したように、表面材5の間の間隙部12の内の複数の部分を、鉛直方向の実質的な最大変位点30とすることもある。
このように、本実施形態に係る浴室用洗い場床110においては、表面材5が複数設けられ、表面材5の間の間隙部12を節として撓むことができ、踏まれたところを中心にしなやかに撓み、その近辺のみが沈み込むような柔らかい感覚を得ることができる。
表面材5(すなわち表面材5の間の間隙部12)は、浴室用洗い場床110の全体に渡って実質的に格子状に形成されている。このため、表面材5の間の間隙部12により形成される変形の節は、面上縦横に偏在することなく分散配置され、床面上のどの部分に荷重がかかっても、変形の方向に指向性が生ずることなく、踏んだところを面上全方位的に違和感なくくぼませることができる。
以上説明したように本実施形態に係る浴室用洗い場床110によれば、浴室の洗い場床に求められる耐久性、堅牢性、耐水性、耐薬品性などのさまざまな性能を十分具備しつつ、踏んだり膝をついたりした際にはその部分がしなやかに撓み、使用者に柔らかい感触を与えることができる。
この結果、使用者が膝をついても痛くない柔らかな感触が得られる。また、床が足になじみ、濡れた足でも滑りにくくできる。さらに、例えば洗面器を床に落としても音が響かない。さらに、使用者が冷たさを感じにくい。
さらに、表面材5の下に設けられた可撓層20によって、浴室用洗い場床110に荷重がかかった部分を中心としたその周辺のみがしなやかに撓み、変位が全体におよびにくい。したがって、シーリング材11によってシールされた表面材5の周縁部が引っ張られたり浮き上がったりするのを抑えてシール切れを防止することができる。
また、表面材5は、荷重が加わった部分が局所的に変形しない程度の厚みを有することでピンスポット荷重に対する強度を確保している。すなわち、風呂椅子やシャンプーラックなどの脚などによって加えられるピンスポット荷重に対しては、表面材5で荷重を受け持ち、表面材5はそのピンスポット荷重に対する十分な強度を有し局所的な変形をしないため、部分的なつぶれやへたりなどを発生させにくくできる。
例えば、クッション層4を発泡体、表面材5をFRPで形成し、表面材5の厚みを3mm〜5mm、島状の1つの表面材5の1辺の長さを20mm以下、表面材5の間の間隙部12の幅を3mm以内とした場合に、ピンスポット荷重に対する十分な強度を確保しつつ、踏んだところの周辺のみが効果的に沈み込むような柔らかさ感を付与することができることが確認できた。
また、浴室用洗い場床110においては、表面材5の間の間隙部12の幅は、狭く設けられている。このため、浴室用洗い場床110の表面において、間隙部12よりも表面材5の面積が大きく、間隙部12及びその部分の可撓層20には、使用者の荷重や外部からの衝撃が直接作用しにくく、浴室用洗い場床110自身の面強度を大きくできる。また、間隙部12よりも表面材5の表面の方が上方に配置されるため、使用者の荷重や外部からの衝撃が、直接、間隙部12の可撓層20に作用し難く、浴室用洗い場床110自身の面強度を大きくできる。
なお、本実施形態に係る浴室用洗い場床110では、図3に表したように、使用者に触れることになる表面材5の表面に、例えば波形の凹凸が形成されており、滑り止めが図られている。なお、図6〜8を参照して前述したように、最大変位点30周辺の表面材5が最大変位点30に向かって下向き傾斜するので、足裏の一部が沈み込むように床面と接触し、このことも滑りにくくする。
なお、本実施形態に係る浴室用洗い場床110において、表面材5に対する水の接触角は、可撓層20に対する水の接触角より大きく設定することができる。すなわち、表面材5の表面自由エネルギーは、可撓層20の表面自由エネルギーより小さく設定することができ、表面材5の水に対する濡れ性は、可撓層20の水に対する濡れ性より小さい。
これにより、表面材5は、可撓層20よりも水を弾き易くなり、表面材5の上に水が付着した際に、その水は表面材5の上から、可撓層20の部分、すなわち、表面材5の間の間隙部12に容易に移動し、間隙部12を通って短時間の間に排水される。これにより、浴室用洗い場床110は、浴室の使用によって表面が濡れた場合も、短時間で乾燥することができる。また、表面材5に対する水の接触角を大きくする、すなわち、水を弾き易くすることで、表面材5の表面に汚れが付着し難くなる。
なお、本実施形態において、表面材5は必ずしも、完全に独立した島状に設けなくても良い。
図9(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床の要部構造を例示する、それぞれ拡大斜視図及び拡大平面図である。
図9に表したように、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床111では、隣接する表面材5同士が、表面材5の間に設けられた連結部51によって、一部の狭い領域で繋がっている例である。連結部51は、例えば、表面材5の厚み(高さ)の半分程度以下の高さを有し、また、その幅は狭く、変形が可能とされている。そして、この連結部51以外は、浴室用洗い場床110と同様の構成を有している。これにより、間隙部12で浴室用洗い場床111が撓むことを実質的に阻害しない構造とされている。
この場合も、浴室用洗い場床111は、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供することができる。このように、表面材5は必ずしも、完全に独立した島状に設けなくても良い。
なお、上記のように、表面材5同士が、連結部51によって一部の狭い領域によって繋がっていると、製造工程において、例えば、表面材5をハンドリングする際や、表面材5を可撓層20やクッション層4と接合する際に、表面材5がばらばらにならないので、製造がし易くなるという利点がある。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大斜視図である。
図10に表したように、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床112では、表面材5の配列が、隣接する表面材5の配置と、1/2ピッチずれたレンガ積み状の配置となっている。そして、表面材5の間の間隙部12はジグザグ状の形状を有している。そして、この表面材5の配置以外は、浴室用洗い場床110と類似の構成を有している。 このような浴室用洗い場床112も、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供することができる。
このように、表面材5は必ずしも、直交する格子状に配置される必要はなく、隣接する表面材5との間で配置の位相がずれた配置を有していても良い。さらには、表面材5は、浴室用洗い場床の二次元方向に渡って間隙部12が設けられるように配置されれば良く、その配置の規則性は任意である。
(第2の実施の形態)
図11は、本発明の第2の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図11に表したように、本発明の第2の実施形態に係る浴室用洗い場床120は、荷重を支える支持基材層1と、支持基材層1の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層4と、クッション層4の上に設けられ、耐久性を有する複数の表面材5と、複数の表面材5の間の間隙部12に、クッション層4を被覆するように設けられ、可撓性と耐水性を有する可撓層21と、を備えている。
なお、上記のように、可撓層20は耐水性を有するが、可撓層20の耐水性は、クッション層4の耐水性より高い。ただし、クッション層4は、必ずしも耐水性を有していなくても良い。
また、可撓層21の可撓性を有するが、可撓層20の可撓性は、表面材5の可撓性より高い。ただし、表面材5は、必ずしも可撓性を有していなくても良い。
すなわち、クッション層4が耐水性がない場合、及び、表面材5が可撓性がない場合も含めて、可撓層20は、クッション層4よりも高い耐水性と表面材5よりも高い可撓性とを有する。
すなわち、第1の実施形態に係る浴室用洗い場床110では、可撓層20が、クッション層4の上の広い領域(全面)に渡って積層されていたが、第2の実施形態に係る浴室用洗い場床120では、可撓層21は、表面材5の間の間隙部12(及びその周辺)にのみ設けられている。そして、この例では、可撓層21は、間隙部12の近傍のクッション層4と表面材5の間、及び、表面材5の間のクッション層4の上に設けられている。
このような構成の浴室用洗い場床120も、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供することができる。
(第3の実施の形態)
図12は、本発明の第3の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図12に表したように、本発明の第3の実施形態に係る浴室用洗い場床130は、荷重を支える支持基材層1と、支持基材層1の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層4と、クッション層4の上方に設けられ、耐久性を有する複数の表面材5と、複数の表面材5の間の間隙部12に、クッション層4を被覆するように設けられ、可撓性と耐水性を有する可撓層22と、を備えている。
すなわち、第2の実施形態と同様に、クッション層4が耐水性がない場合、及び、表面材5が可撓性がない場合も含めて、可撓層20は、クッション層4よりも高い耐水性と表面材5よりも高い可撓性を有する。
そして、可撓層22は、表面材5の間の間隙部12(及びその周辺)のクッション層4の上に設けられている。そして、可撓層22は、表面材5に接して設けられており、クッション層4を被覆しているので、クッション層4を保護することができる。
このような構成の浴室用洗い場床130も、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供することができる。
このように、可撓層は、表面材5の間のクッション層4を被覆するように設ければ良く、その形成状態は任意である。
本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の構造を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大斜視図である。 第1の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。 第2の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する要部の拡大模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する模式斜視図である。 (a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床の要部構造を例示する、それぞれ拡大斜視図及び拡大平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
符号の説明
1…支持基材層(基材層)、 2…凹部、 4…クッション層、 5、5a…表面材、 6…縁部、 8…側壁部、 11…シーリング材、 12…間隙部、 15、25…表面層、 20、21、22…可撓層、 30…最大変位点、 50…浴室壁パネル、 51…連結部、 110、111、112、120、130、201、202…浴室用洗い場床

Claims (8)

  1. 荷重を支える支持基材層と、
    前記支持基材層の上に積層され、弾性変形可能なクッション層と、
    前記クッション層の上に積層され、耐水性を有する可撓層と、
    前記可撓層の一部を露出させつつ前記可撓層の上に設けられ、前記可撓層よりも硬い材料からなる表面材と、
    を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床。
  2. 荷重を支える支持基材層と、
    前記支持基材層の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層と、
    前記クッション層の上に設けられ、間隙部を形成する表面材と、
    前記表面材の前記間隙部に露出し、前記クッション層を被覆するように設けられ、耐水性と前記表面材よりも高い可撓性とを有する可撓層と、
    を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床。
  3. 前記表面材は、前記表面材の上に荷重が加わった際に、荷重が加わった部分が局所的に変形しない程度の硬さを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の浴室用洗い場床。
  4. 前記表面材の間に露出する前記可撓層の幅は、微小であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
  5. 前記表面材は、前記浴室用洗い場床の略全体に渡って格子状の間隙部を形成し、
    前記可撓層は、前記格子状の間隙部において露出していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
  6. 前記表面材は、FRPにより形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
  7. 前記表面材の上に荷重が加わると、前記荷重が加わった領域は、前記可撓層の前記露出した部分を鉛直下方への最大変位部として撓み、前記最大変位部の周辺の前記表面材は前記最大変位部に向かって下向き傾斜することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
  8. 前記可撓層に対する水の接触角は、前記表面材に対する水の接触角よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
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