JP5088560B2 - 浴室用洗い場床 - Google Patents
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Description
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の構造を例示する模式断面図である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大斜視図である。
なお、本願明細書と図2以降の各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、上記のように、可撓層20は耐水性を有するが、可撓層20の耐水性は、クッション層4の耐水性より高い。ただし、クッション層4は、必ずしも耐水性を有していなくても良い。すなわち、クッション層4が耐水性が無い場合も含めて、可撓層20は、クッション層4よりも高い耐水性を有する。
基材層1は、硬質材(例えばFRP)を熱間成型することにより一体成形され、よって、凹部2、縁部6及び側壁部8は一体に形成される。
そして、表面材5は、表面材5の上に荷重が加わった際に、荷重が加わった部分が局所的に変形しない程度の硬さを有することができる、なお、特に、洗い場床材に要求される基本性能発揮に実績のあるFRPを表面材5に用いることで、信頼性の高い製品を提供することができる。
したがって、表面材5の間から露出する可撓層20の幅は狭い。すなわち、平面視した場合、可撓層20の露出されている部分の幅は、表面材5の長さより狭く、表面材5の幅より狭い。
また、表面材5及び可撓層20が設けられる領域は、基材層1全体の平面サイズより小さく(縦横ともに短く)且つ凹部2の平面サイズより大きい(縦横ともに長い)領域とすることができる。
図4は、第1の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。
図5は、第2の比較例に係る浴室用洗い場床の要部拡大模式断面図である。
図4に表したように、第1の比較例の浴室用洗い場床201は、支持基材層1と、クッション層4と、その上に設けられた平面シート状の硬質材からなる表面層15を有している。なお、クッション層4の全体が表面層15で覆われているため、クッション層4を保護する可撓層は設けられていない。本比較例では、表面層15の張りが強く、床面全体で荷重を平均的に受け止めてしまい、踏んだところの近辺のみが沈み込むような柔らかい感覚を得にくい傾向にある
また、図5に表したように、第2の比較例の浴室用洗い場床202では、支持基材層1と、クッション層4と、その上に設けられた平面シート状のエラストマー等の柔軟材からなる表面層25を有している。そして、この場合も、クッション層4の全体が表面層25で覆われているため、クッション層4を保護する可撓層は設けられていない。本比較例のように、表面層25に柔らかさを求めて、例えば特許文献1のように柔らかなエラストマーを用いると、前述したように、摩耗、傷や穴が空くなどの耐久性に劣る問題がある。さらに、図5に表すように、表面層25にエラストマーやゴム等の柔らかい材料を用いると、例えば風呂椅子やシャンプーラックの脚等の局所荷重(ピンスポット荷重)がかかった際の変形が過大となり、局所的な「つぶれ」や「へたり」などが発生する問題も懸念される。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する要部の拡大模式断面図である。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用洗い場床の変形状態を例示する模式斜視図である。
すなわち、これらの図は、人の足で踏まれるなどによって、本実施形態に係る洗い場床110に荷重が加わり、クッション層4、可撓層20及び表面材5が撓んだ状態を示している。
このとき、図7(a)に表したように、表面材5の間の間隙部12の内の1つの部分を鉛直方向の最大変位点30とすることもあり、また、加重の状況によっては、図7(b)に表したように、表面材5の間の間隙部12の内の複数の部分を、鉛直方向の実質的な最大変位点30とすることもある。
これにより、表面材5は、可撓層20よりも水を弾き易くなり、表面材5の上に水が付着した際に、その水は表面材5の上から、可撓層20の部分、すなわち、表面材5の間の間隙部12に容易に移動し、間隙部12を通って短時間の間に排水される。これにより、浴室用洗い場床110は、浴室の使用によって表面が濡れた場合も、短時間で乾燥することができる。また、表面材5に対する水の接触角を大きくする、すなわち、水を弾き易くすることで、表面材5の表面に汚れが付着し難くなる。
図9(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床の要部構造を例示する、それぞれ拡大斜視図及び拡大平面図である。
図9に表したように、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床111では、隣接する表面材5同士が、表面材5の間に設けられた連結部51によって、一部の狭い領域で繋がっている例である。連結部51は、例えば、表面材5の厚み(高さ)の半分程度以下の高さを有し、また、その幅は狭く、変形が可能とされている。そして、この連結部51以外は、浴室用洗い場床110と同様の構成を有している。これにより、間隙部12で浴室用洗い場床111が撓むことを実質的に阻害しない構造とされている。
なお、上記のように、表面材5同士が、連結部51によって一部の狭い領域によって繋がっていると、製造工程において、例えば、表面材5をハンドリングする際や、表面材5を可撓層20やクッション層4と接合する際に、表面材5がばらばらにならないので、製造がし易くなるという利点がある。
図10に表したように、本発明の第1の実施形態に係る別の浴室用洗い場床112では、表面材5の配列が、隣接する表面材5の配置と、1/2ピッチずれたレンガ積み状の配置となっている。そして、表面材5の間の間隙部12はジグザグ状の形状を有している。そして、この表面材5の配置以外は、浴室用洗い場床110と類似の構成を有している。 このような浴室用洗い場床112も、洗い場床としての表面耐久性を具備しつつ使用者に柔らかさを感じさせることのできる浴室用洗い場床を提供することができる。
このように、表面材5は必ずしも、直交する格子状に配置される必要はなく、隣接する表面材5との間で配置の位相がずれた配置を有していても良い。さらには、表面材5は、浴室用洗い場床の二次元方向に渡って間隙部12が設けられるように配置されれば良く、その配置の規則性は任意である。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図11に表したように、本発明の第2の実施形態に係る浴室用洗い場床120は、荷重を支える支持基材層1と、支持基材層1の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層4と、クッション層4の上に設けられ、耐久性を有する複数の表面材5と、複数の表面材5の間の間隙部12に、クッション層4を被覆するように設けられ、可撓性と耐水性を有する可撓層21と、を備えている。
なお、上記のように、可撓層20は耐水性を有するが、可撓層20の耐水性は、クッション層4の耐水性より高い。ただし、クッション層4は、必ずしも耐水性を有していなくても良い。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る浴室用洗い場床の要部構造を例示する拡大断面図である。
図12に表したように、本発明の第3の実施形態に係る浴室用洗い場床130は、荷重を支える支持基材層1と、支持基材層1の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層4と、クッション層4の上方に設けられ、耐久性を有する複数の表面材5と、複数の表面材5の間の間隙部12に、クッション層4を被覆するように設けられ、可撓性と耐水性を有する可撓層22と、を備えている。
すなわち、第2の実施形態と同様に、クッション層4が耐水性がない場合、及び、表面材5が可撓性がない場合も含めて、可撓層20は、クッション層4よりも高い耐水性と表面材5よりも高い可撓性を有する。
Claims (8)
- 荷重を支える支持基材層と、
前記支持基材層の上に積層され、弾性変形可能なクッション層と、
前記クッション層の上に積層され、耐水性を有する可撓層と、
前記可撓層の一部を露出させつつ前記可撓層の上に設けられ、前記可撓層よりも硬い材料からなる表面材と、
を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床。 - 荷重を支える支持基材層と、
前記支持基材層の上に設けられ、弾性変形可能なクッション層と、
前記クッション層の上に設けられ、間隙部を形成する表面材と、
前記表面材の前記間隙部に露出し、前記クッション層を被覆するように設けられ、耐水性と前記表面材よりも高い可撓性とを有する可撓層と、
を備えたことを特徴とする浴室用洗い場床。 - 前記表面材は、前記表面材の上に荷重が加わった際に、荷重が加わった部分が局所的に変形しない程度の硬さを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の浴室用洗い場床。
- 前記表面材の間に露出する前記可撓層の幅は、微小であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
- 前記表面材は、前記浴室用洗い場床の略全体に渡って格子状の間隙部を形成し、
前記可撓層は、前記格子状の間隙部において露出していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。 - 前記表面材は、FRPにより形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
- 前記表面材の上に荷重が加わると、前記荷重が加わった領域は、前記可撓層の前記露出した部分を鉛直下方への最大変位部として撓み、前記最大変位部の周辺の前記表面材は前記最大変位部に向かって下向き傾斜することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
- 前記可撓層に対する水の接触角は、前記表面材に対する水の接触角よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の浴室用洗い場床。
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