JP6455697B2 - 浴室の洗い場床 - Google Patents

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本発明の態様は、一般的に、浴室の洗い場床に関する。
例えば、複数の部材に分割されたフロアと、フロアの上面に張り付けられた表面材と、を備えた衛生設備室用床がある(特許文献1)。特許文献1に開示された衛生設備室用床では、フロアを構成する複数の部材のそれぞれは、樹脂の成形体からなる。表面材は、樹脂シートで構成され、クッション性を向上させる機能を有する。
しかし、一般的に、樹脂の成形体からなる部材には寸法公差が設定されている。そのため、複数の部材を並べてフロアを形成すると、部材の出来上がりの寸法によっては、互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差が生ずることがある。比較的高いクッション性を有する表面材が段差の上に設けられると、使用者は、段差の上の表面材を踏んだときに、その段差を感ずるおそれがある。これにより、踏み心地が悪化するという問題がある。
繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)の成形品と比較すると、発泡樹脂成形品を精密な寸法で製造することは困難である。そのため、フロアを構成する部材が発泡樹脂成形品である場合には、踏み心地がより一層悪化するおそれがある。
特開2012−172474号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、複数の発泡樹脂成形品を有する基材を備えていても、踏み心地が悪化することを抑えることができる浴室の洗い場床を提供することを目的とする。
第1の発明は、支持体の上に設けられ複数の部材に分割された基材であって、発泡樹脂により形成された基材と、前記基材の上に設けられ前記基材の弾性よりも高い弾性を有するクッション材と、前記クッション材の上に設けられ前記クッション材の硬度よりも高い硬度を有する表面材と、を備え、前記複数の部材のうちの互いに隣り合う前記発泡樹脂により形成された前記部材同士の間の境界部には段差が設けられており、前記境界部のうちの少なくとも上部において所定寸法の隙間を空けて前記発泡樹脂により形成された前記部材同士を離間する空気層が設けられており、前記段差の高さ分を除いた前記空気層の高さは、前記段差の高さよりも大きいことを特徴とする浴室の洗い場床である。
この浴室の洗い場床によれば、床基材が有する各部材のうちの互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差(高低差)が生じていても、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に設けられた所定寸法の隙間は、その段差に基づいて生ずる傾きを緩やかにする。そのため、例えば使用者がクッション材の上から段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。これにより、精密な精度で製造することが比較的困難な発泡樹脂製の床基材が複数の部材に分割されていても、洗い場床の踏み心地が悪化することを抑え、洗い場床の使用時の快適性を維持することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記隙間を設けた状態において、前記複数の部材を一体化する接合部材をさらに備えたことを特徴とする浴室の洗い場床である。
この浴室の洗い場床によれば、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間を設けた状態で、床基材が有する複数の部材を接合部材によって一体化するため、クッション材および表面材の接着作業をスムーズに行うことができる。
第3の発明は、第1の発明において、前記互いに隣り合う前記部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記互いに隣り合う前記部材のうちのいずれか他方へ向かって突出した突出部を前記境界部のうちの下部に有することを特徴とする浴室の洗い場床である。
この浴室の洗い場床によれば、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの下部において、互いに隣り合う部材同士を接触させると、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの上部に隙間が設けられる。このように、床基材が有する複数の部材の端部に突出部を設ける加工をするだけで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間をより容易に設けることができる。
第4の発明は、第1の発明において、前記互いに隣り合う前記部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記一方の部材の中央部の側から前記境界部の側へ向かうと下方へ後退する傾斜部を前記上部に有することを特徴とする浴室の洗い場床である。
この浴室の洗い場床によれば、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの下部において、互いに隣り合う部材同士を接触させると、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの上部に隙間が設けられる。このように、床基材が有する複数の部材の端部に傾斜部を設ける加工をするだけで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間をより容易に設けることができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記基材は、外部へ流れる水を通す排水口に向けて下り方向へ傾斜する複数の排水傾斜面を有し、前記複数の排水傾斜面のうちの互いに隣り合う前記排水傾斜面同士の間の境界線に沿って前記複数の部材に分割されたことを特徴とする浴室の洗い場床である。
この浴室の洗い場床によれば、複数の排水傾斜面のうちの互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線は、排水口に向けて下り方向の傾斜を有する。段差は、互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線の下に位置する。そのため、段差は、基材の排水傾斜面を分断しない。これにより、段差によって浴室の洗い場床の表面に凹みが生ずることを抑え、水がその凹みに溜まることを抑えることができる。そのため、浴室の洗い場床の排水性能が損なわれることを抑えることができる。
本発明の態様によれば、複数の発泡樹脂成形品を有する基材を備えていても、踏み心地が悪化することを抑えることができる浴室の洗い場床が提供される。
本発明の実施の形態にかかる浴室の洗い場床を備えた浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。 図1に表したA−A切断面の模式的断面図である。 本実施形態の床基材を表す模式的斜視図である。 本実施形態の床基材が有する各床部材を分解した模式的分解図である。 図2に表した領域Bを拡大した例を表す模式的拡大図である。 比較例にかかる洗い場床を表す模式的断面図である。 図2に表した領域Bを拡大した他の例を表す模式的拡大図である。 本実施形態の接合部材を表す模式的平面図である。 図2に表した領域Bを拡大したさらに他の例を表す模式的拡大図である。 図2に表した領域Bを拡大したさらに他の例を表す模式的拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる浴室の洗い場床を備えた浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。
図1に表したように、浴室設置面(例えば、建物の床)Hの上に設置された浴室ユニットにおいて、本実施形態に係る浴室の洗い場床(以下、説明の便宜上、単に「洗い場床」と称する)1は、浴槽2の隣りに配置されている。浴槽2と洗い場床1との間には、洗い場と浴槽設置部とを区切る仕切り壁となるバスエプロン9が設けられている。
本実施形態に係る洗い場床1は、長さ調整可能な支持脚61を有する支持体6(図2参照)の上に設けられ、設置場所の床高さに対する洗い場床1の表面(洗い場床部1aの表面)の高さを調整可能とされている。洗い場床1の下、すなわち洗い場床1と浴室設置面Hとの間の空間には、洗い場床1に設けられた排水口15と浴室外の排水管路とを連通させる排水管5が敷設されている。なお、通常は、排水口15には図示しない蓋が被せられている。
洗い場床1は、洗い場床部1aの周縁部の各辺を囲むようにして止水壁1bが設けられることによって周縁部が上側に立ち上げられた浅底の器状(パン状)に形成され、浴室外部に湯水を漏出させないような立体的な形状となっている。図1に表した洗い場床部1aの周縁部は、略四辺形である。但し、洗い場床部1aの周縁部の形状は、略四辺形には限定されない。なお、本実施形態の説明においては、浴槽2側に設けられた止水壁1bについて他の止水壁1bと区別するときは、止水壁1b(W)ということにする。
洗い場床部1aの表面(以下の説明で用いる「表面」は、断りなき場合はいずれも浴室内側の面を指すこととする。)には、洗い場床部1aの表面に付着した湯水を排水口15まで流すようにするため、排水口15に向けて所定の勾配を持った傾斜面からなる排水勾配面110、111、112及び113が設けられている。この勾配は、洗い場床部1aの外周縁の各辺からそれぞれ遠ざかる方向に向けた下り勾配としている。また、互いに隣り合う排水勾配面同士の間の境界線(谷線)は、排水勾配面110、111、112及び113と同様に、排水口15に向けて所定の勾配を有する。その境界線の勾配は、洗い場床部1aの外周縁の各辺からそれぞれ遠ざかる方向に向けた下り勾配とされている。
本実施形態においては、洗い場床部1aの浴槽2側に設けられた排水勾配面110は、排水口15を間に挟んだ両側に跨って配置されている。洗い場床部1aの浴槽2側の止水壁1b(W)の表面と、洗い場床部1aの表面と、の境界線Lは、同一直線上に存在している。排水勾配面110は、境界線Lから遠ざかる方向に向けて下り勾配となる傾斜を有する。
図2は、図1に表したA−A切断面の模式的断面図である。
図3は、本実施形態の床基材を表す模式的斜視図である。
図4は、本実施形態の床基材が有する各床部材を分解した模式的分解図である。
図2に表したように、本実施形態に係る洗い場床1は、床基材11と、クッション材101と、表面材12と、を備える。洗い場床1は、支持体6の上に設けられている。浴槽2側を除く床基材11の周囲には、図示しない浴室ユニットの壁材を載置可能な壁載せ部材7が設けられている。
床基材11は、支持体6の上に設けられている。クッション材101は、床基材11の上に設けられ、床基材11のクッション性(弾性)よりも高いクッション性を有する。表面材12は、クッション材101の上に設けられ、クッション材101の硬度よりも高い硬度を有する。本願明細書において、「硬度」とは、「硬さ」と同等であり、例えばビッカース硬さ試験(JIS Z 2244)、ブリネル硬さ試験(JIS Z 2243)、あるいはロックウェル硬さ(JIS Z 2245)などに基づいて測定可能な値をいう。
床基材11は、洗い場床1の外郭表面形状の基礎になる形状を形成するもののため、洗い場床1の表面形状に相似した周縁部が上側に折り曲げられた浅底の器状(パン状)に形成されている。具体的には、床基材11は、排水口15を形成する凹形状部15aが設けられた床面部11aと、床面部11aの周縁部を囲むようにして設けられた立壁である立壁部11bと、を有する。
床基材11の床面部11aには、前述した洗い場床部1aの排水勾配面110、111、112及び113を形成するための基準面となる傾斜面(排水傾斜面110a、111a、112a及び113a)が形成されている。床面部11aの傾斜面は、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aに分けられている。立壁部11bには、止水壁1bを形成するための基準面となる立壁面が付与されている。そのため、床基材11の表面は、全体として立体的な形状となっている。なお、排水勾配面の形態および排水傾斜面の形態は、図1および図3に表した例には限定されない。
排水傾斜面110a、111a、112a及び113aは、排水勾配面110、111、112及び113と相似面になっている。また、立壁部11bの表面は、止水壁1bの表面と相似面になっている。なお、この立体的な表面形状は、厳密には、クッション材101を介して表面に表面材12を接着するため、洗い場床1の表面形状である排水勾配面や止水壁面から表面材12の肉厚分だけ「オフセット」された形状となっているが、これを本発明では便宜上、「相似面」と呼ぶことにする。
床基材11の素材としては、発泡性プラスチック(発泡樹脂)を用いることができる。本実施形態では、床基材11は、少なくとも表面層を含む一部が発泡プラスチックによって形成されている。
発泡プラスチックとしては、例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンが用いられる。本実施形態では、一例として発泡ポリプロピレンが用いられている。発泡ポリプロピレンは、他の発泡プラスチックに比べて耐衝撃性が高いため、これを用いることで過酷な使用にも耐えうる強度の優れた床構造を提供できることになる。
表面材12は、床基材11の床面部11aを覆って洗い場床部1aの表面を形成する部分と、床基材11の立壁部11bを覆って止水壁1bの表面を形成する部分と、を有する。
表面材12は、床面部11aの排水傾斜面110a、111a、112a及び113aに倣うように変形され、クッション材101を介して床基材11の表面を覆うように接着される。なお、表面材12の接着は、例えば接着剤や両面テープ、またはこれらの両方を用いて行なわれるが、本発明では基礎となる部材に隙間なく接して固定されている状態を「接着」としているため、溶着等他の固定方法も適用可能である。
クッション材101は、床基材11と表面材12との間に設けられている。クッション材101は、例えばウレタンなどの弾性を有する材料を含み、洗い場床1に程良い軟らかさを与えることができる。
図3に示す矢印S1は、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのそれぞれの下り勾配の方向を表している。すなわち矢印S1の向く方向が、下りの方向を示している。このように、床基材11において、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aは、床面部11aの外周縁の各辺を起点として、各辺と直交する方向に下がる傾斜平面になっている。
図4に表したように、本実施形態の床基材11は、第1の床部材111bと、第2の床部材112bと、第3の床部材113bと、第4の床部材114bと、第5の床部材115bと、凹形状部15aと、を有する。つまり、床基材11は、第1の床部材111bと、第2の床部材112bと、第3の床部材113bと、第4の床部材114bと、第5の床部材115bと、凹形状部15aと、に分割されている。
第1の床部材111bの表面は、床基材11の排水傾斜面111aを形成する。第2の床部材112bの表面は、床基材11の排水傾斜面112aを形成する。第3の床部材113bの表面は、床基材11の排水傾斜面113aを形成する。第4の床部材114bは、床基材11の排水傾斜面110aのうちの少なくとも一部を形成する。第5の床部材115bは、床基材11の排水傾斜面110aのうちの少なくとも一部を形成する。前述したように、凹形状部15aは、排水口15を形成する。
本実施形態では、床基材11は、複数の排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのうちの互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線(谷線)において、第1の床部材111bと、第2の床部材112bと、第3の床部材113bと、第4の床部材114bと、第5の床部材115bと、凹形状部15aと、に分割されている。
より具体的には、床基材11は、排水傾斜面111aと排水傾斜面113aとの間の境界線において、第1の床部材111bと第3の床部材113bとに分割されている。第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界線は、排水傾斜面111aと排水傾斜面113aとの間の境界線に沿う。
床基材11は、排水傾斜面112aと排水傾斜面113aとの間の境界線において、第2の床部材112bと第3の床部材113bとに分割されている。第2の床部材112bと第3の床部材113bとの間の境界線は、排水傾斜面112aと排水傾斜面113aとの間の境界線に沿う。
床基材11は、排水傾斜面111aと排水傾斜面110aとの間の境界線において、第1の床部材111bと第4の床部材114bとに分割されている。第1の床部材111bと第4の床部材114bとの間の境界線は、排水傾斜面111aと排水傾斜面110aとの間の境界線に沿う。
床基材11は、排水傾斜面112aと排水傾斜面110aとの間の境界線において、第2の床部材112bと第5の床部材115bとに分割されている。第2の床部材112bと第5の床部材115bとの間の境界線は、排水傾斜面112aと排水傾斜面110aとの間の境界線に沿う。
床基材11は、排水傾斜面110aのうちの凹形状部15aの端部において、第4の床部材114bと、凹形状部15aと、に分割されている。床基材11は、排水傾斜面110aのうちの凹形状部15aの他の端部において、第5の床部材115bと、凹形状部15aと、に分割されている。
なお、床基材11の分割位置は、図4に表した例には限定されない。
ここで、一般的に、樹脂の成形品には寸法公差が設定されている。そのため、樹脂の成形品の出来上がり寸法に、ばらつきが生ずることがある。成形誤差や、材料の収縮のばらつきなどを考慮すると、発泡プラスチック成形品の出来上がり寸法のばらつきは、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)成形品の出来上がり寸法のばらつきよりも大きいことがある。そのため、床基材11が有する各部材(第1の床部材111b、第2の床部材112b、第3の床部材113b、第4の床部材114b、第5の床部材115b、凹形状部15a)の出来上がり寸法によっては、互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差が生ずることがある。
一方で、前述したように、本実施形態の洗い場床1では、床基材11のクッション性よりも高いクッション性を有するクッション材101が、床基材11と表面材12との間に設けられている。そのため、例えば使用者が互いに隣り合う部材同士の間の段差上の表面材12を踏むと、その段差を感ずることがある。これにより、洗い場床の踏み心地が悪化することがある。
これに対して、本実施形態にかかる洗い場床1では、クッション材101の下方において、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に所定寸法の隙間が設けられている。本願明細書において「下方」とは、表面材12から床基材11へ向かう方向をいう。一方で、本願明細書において「上方」とは、床基材11から表面材12へ向かう方向をいう。また、「所定寸法」とは、例えば約1ミリメートル(mm)以上5mm以下程度をいう。
本実施形態によれば、床基材11が有する各部材のうちの互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差(高低差)が生じていても、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に設けられた所定寸法の隙間は、その段差に基づいて生ずる傾きを緩やかにする。そのため、例えば使用者がクッション材101の上から段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。これにより、精密な精度で製造することが比較的困難な発泡樹脂製の床基材11が複数の部材に分割されていても、洗い場床1の踏み心地が悪化することを抑え、洗い場床1の使用時の快適性を維持することができる。
また、前述したように、床基材11は、複数の排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのうちの互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線(谷線)において、第1の床部材111bと、第2の床部材112bと、第3の床部材113bと、第4の床部材114bと、第5の床部材115bと、凹形状部15aと、に分割されている。
これによれば、複数の排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのうちの互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線は、排水口15に向けて下り方向の傾斜を有する。段差141は、互いに隣り合う排水傾斜面同士の間の境界線の下に位置する。そのため、段差141は、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aあるいは排水勾配面110、111、112及び113を分断しない。これにより、段差141によって洗い場床1の表面に凹みが生ずることを抑え、水がその凹みに溜まることを抑えることができる。そのため、洗い場床1の排水性能が損なわれることを抑えることができる。
図5は、図2に表した領域Bを拡大した例を表す模式的拡大図である。
図6は、比較例にかかる洗い場床を表す模式的断面図である。
図6は、図2に表した領域Bを拡大した模式的拡大図に相当する。
図5および図6に表したように、床基材11が有する各部材(第1の床部材111b、第2の床部材112b、第3の床部材113b、第4の床部材114b、第5の床部材115b、凹形状部15a)の出来上がり寸法によっては、互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差(高低差:V)が生ずることがある。これは、図2〜図4に関して前述した通りである。また、床基材11のクッション性よりも高いクッション性を有するクッション材101が、床基材11と表面材12との間に設けられている。
そのため、図7に表した比較例にかかる洗い場床において、例えば使用者が段差の上の表面材12を踏むと、その段差を感ずることがある。これにより、洗い場床の踏み心地が悪化することがある。
これに対して、図5に表したように、本実施形態にかかる洗い場床1では、クッション材101の下方において、互いに隣り合う部材(図5では第1の床部材111bおよび第3の床部材113b)同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に所定寸法の隙間81が設けられている。図5に表した例では、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部の全体に所定寸法の隙間81が設けられている。これによれば、互いに隣り合う部材同士の間の境界部に段差が生じていても、その段差に基づいて生ずる傾きを緩やかにすることができる。
より具体的には、図5に表した例では、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部における段差に基づいて生ずる傾きは、「V/H」である。
一方で、図6に表した比較例では、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部に隙間が設けられていない。そのため、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部における段差に基づいて生ずる傾きは、「V/H」よりも大きい。例えば、第1の床部材111bが第3の床部材113bと密着している場合には、段差に基づいて生ずる傾きは、無限大となる。このように、互いに隣り合う部材同士の間の境界部における段差(高低差:V)が同じでも、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に所定寸法の隙間81が設けられると、その段差に基づいて生ずる傾きを小さくすることができる。
これにより、例えば使用者がクッション材101の上から互いに隣り合う部材同士の間の境界部に生じた段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。これにより、精密な精度で製造することが比較的困難な発泡樹脂製の床基材11が複数の部材に分割されていても、洗い場床1の踏み心地が悪化することを抑え、洗い場床1の使用時の快適性を維持することができる。
また、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81を設けるだけで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部に生じた段差を感ずることを抑えることができる。そのため、段差を感ずることを抑えるための専用の部材は不要であり、洗い場床1の踏み心地が悪化することを低コストで抑えることができる。
図7は、図2に表した領域Bを拡大した他の例を表す模式的拡大図である。
図8は、本実施形態の接合部材を表す模式的平面図である。
図7に表した例では、支持体6と床基材11との間に、接合部材83のうちの少なくとも一部が設けられている。図8に表したように、接合部材83は、底部83aと、挿入片83bと、を有する。挿入片83bは、底部83aと接続され、底部83aと交差する方向に延在する。例えば、図7に表した例では、挿入片83bは、底部83aと接続され、底部83aと直交する方向に延在する。接合部材83は、例えば樹脂などにより形成されている。
接合部材83は、互いに隣り合う部材(図7では第1の床部材111bおよび第3の床部材113b)同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81を設けた状態で、床基材11が有する複数の部材を一体化する。このとき、接合部材83の底部83aは、支持体6と床基材11との間に配置される。接合部材83の挿入片83bは、互いに隣り合う部材同士の間の境界部における隙間81に挿入される。言い換えれば、接合部材83を用いて床基材11が有する複数の部材を一体化することで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81を設けることができる。
これによれば、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81を設けた状態で、床基材11が有する複数の部材を接合部材83によって一体化するため、クッション材101および表面材12の接着作業をスムーズに行うことができる。また、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81をより容易に設けることができる。そのため、互いに隣り合う部材同士の間の境界部における段差に基づいて生ずる傾き(V/H)を小さくすることができる。これにより、例えば使用者がクッション材101の上から互いに隣り合う部材同士の間の境界部に生じた段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。
図9は、図2に表した領域Bを拡大したさらに他の例を表す模式的拡大図である。
図9に表した例では、互いに隣り合う部材(図9では第1の床部材111bおよび第3の床部材113b)同士の間の境界部のうちの下部において、互いに隣り合う部材のうちの少なくともいずれか一方は、互いに隣り合う部材のうちのいずれか他方へ向かって突出した突出部を有する。より具体的には、第1の床部材111bは、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部のうちの下部において、第3の床部材111bへ向かって突出した突出部111cを有する。第3の床部材113bは、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部のうちの下部において、第1の床部材111bへ向かって突出した突出部113cを有する。
図9に表した例では、第1の床部材111bおよび第3の床部材111bの両方の部材が突出部を有する。ただし、これだけには限定されず、第1の床部材111bが突出部111cを有し、第3の床部材111bが突出部113cを有していなくともよい。あるいは、第3の床部材111bが突出部113cを有し、第1の床部材111bが突出部111cを有していなくともよい。
図9に表したように、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの下部において、互いに隣り合う部材同士を接触させると、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの上部に隙間81が設けられる。このように、床基材11が有する複数の部材の端部を加工するだけで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81をより容易に設けることができる。そのため、互いに隣り合う部材同士の間の境界部における段差に基づいて生ずる傾き(V/H)を小さくすることができる。これにより、例えば使用者がクッション材101の上から互いに隣り合う部材同士の間の境界部に生じた段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。
図10は、図2に表した領域Bを拡大したさらに他の例を表す模式的拡大図である。
図10に表した例では、互いに隣り合う部材(図10では第1の床部材111bおよび第3の床部材113b)同士の間の境界部の上部において、互いに隣り合う部材のうちの少なくともいずれかは、各部材の中央部の側から境界部の側へ向かうと下方へ後退する傾斜部(テーパ部)を有する。より具体的には、第1の床部材111bは、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部のうちの上部において、第1の床部材111bの中央部の側から境界部の側へ向かうと下方へ後退する傾斜部111dを有する。第3の床部材113bは、第1の床部材111bと第3の床部材113bとの間の境界部のうちの上部において、第3の床部材113bの中央部の側から境界部の側へ向かうと下方へ後退する傾斜部113dを有する。
図10に表した例では、第1の床部材111bおよび第3の床部材111bの両方の部材が傾斜部を有する。ただし、これだけには限定されず、第1の床部材111bが傾斜部111dを有し、第3の床部材111bが傾斜部113dを有していなくともよい。あるいは、第3の床部材111bが傾斜部113dを有し、第1の床部材111bが傾斜部111dを有していなくともよい。
図10に表したように、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの下部において、互いに隣り合う部材同士を接触させると、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの上部に隙間81が設けられる。このように、床基材11が有する複数の部材の端部を加工するだけで、互いに隣り合う部材同士の間の境界部のうちの少なくとも上部に隙間81をより容易に設けることができる。そのため、互いに隣り合う部材同士の間の境界部における段差に基づいて生ずる傾き(V/H)を小さくすることができる。これにより、例えば使用者がクッション材101の上から互いに隣り合う部材同士の間の境界部に生じた段差を踏んだ場合でも、その段差を感ずることを抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、洗い場床1などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや床基材11、クッション材101および表面材12の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 洗い場床、 1a 洗い場床部、 1b、1b(W) 止水壁、 2 浴槽、 5 排水管、 6 支持体、 7 壁載せ部材、 9 バスエプロン、 11 床基材、 11a 床面部、 11b 立壁部、 12 表面材、 15 排水口、 15a 凹形状部、 61 支持脚、 81 隙間、 83 接合部材、 83a 底部、 83b 挿入片、 101 クッション材、 110、111、112、113 排水勾配面、 110a、111a、112a、113a 排水傾斜面、 111b 第1の床部材、 111c 突出部、 111d 傾斜部、 112b 第2の床部材、 113b 第3の床部材、 113c 突出部、 113d 傾斜部、 114b 第4の床部材、 115b 第5の床部材、 141 段差

Claims (5)

  1. 支持体の上に設けられ複数の部材に分割された基材であって、発泡樹脂により形成された基材と、
    前記基材の上に設けられ前記基材の弾性よりも高い弾性を有するクッション材と、
    前記クッション材の上に設けられ前記クッション材の硬度よりも高い硬度を有する表面材と、
    を備え、
    前記複数の部材のうちの互いに隣り合う前記発泡樹脂により形成された前記部材同士の間の境界部には段差が設けられており、前記境界部のうちの少なくとも上部において所定寸法の隙間を空けて前記発泡樹脂により形成された前記部材同士を離間する空気層が設けられており、前記段差の高さ分を除いた前記空気層の高さは、前記段差の高さよりも大きいことを特徴とする浴室の洗い場床。
  2. 前記隙間を設けた状態において、前記複数の部材を一体化する接合部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の浴室の洗い場床。
  3. 前記互いに隣り合う前記部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記互いに隣り合う前記部材のうちのいずれか他方へ向かって突出した突出部を前記境界部のうちの下部に有することを特徴とする請求項1記載の浴室の洗い場床。
  4. 前記互いに隣り合う前記部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記一方の部材の中央部の側から前記境界部の側へ向かうと下方へ後退する傾斜部を前記上部に有することを特徴とする請求項1記載の浴室の洗い場床。
  5. 前記基材は、外部へ流れる水を通す排水口に向けて下り方向へ傾斜する複数の排水傾斜面を有し、前記複数の排水傾斜面のうちの互いに隣り合う前記排水傾斜面同士の間の境界線に沿って前記複数の部材に分割されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴室の洗い場床。
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