JP2012197608A - 洗い場床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】立体的な床基材の表面を表皮材で一体的に覆う洗い場床構造を低コストで提供することを目的とする。
【解決手段】湯水を排出する排水口と、排水口に向かう下り勾配を持った複数の排水勾配面と、が形成された洗い場床部と、洗い場床部の周縁部の浴槽設置側の端縁部に形成された止水壁と、洗い場床部及び止水壁の基礎になる形状を形成する床基材と、床基材の上に設けられる表皮材と、を有する洗い場床構造において、床基材は、排水口を形成する凹形状部と、複数の排水勾配面の相似面に形成された複数の排水傾斜面と、止水壁の表面の相似面に形成された立壁面と、を有し、立壁面に接する排水傾斜面は、立壁面との境界線が一直線上となり、かつ、境界線から遠ざかる方向に向かう下り勾配が設けられ、表皮材は、浴槽設置側の立壁面の表面と、複数の排水傾斜面の表面と、を一体で覆うように接着されていることを特徴とする洗い場床構造が提供される。
【選択図】図1
【解決手段】湯水を排出する排水口と、排水口に向かう下り勾配を持った複数の排水勾配面と、が形成された洗い場床部と、洗い場床部の周縁部の浴槽設置側の端縁部に形成された止水壁と、洗い場床部及び止水壁の基礎になる形状を形成する床基材と、床基材の上に設けられる表皮材と、を有する洗い場床構造において、床基材は、排水口を形成する凹形状部と、複数の排水勾配面の相似面に形成された複数の排水傾斜面と、止水壁の表面の相似面に形成された立壁面と、を有し、立壁面に接する排水傾斜面は、立壁面との境界線が一直線上となり、かつ、境界線から遠ざかる方向に向かう下り勾配が設けられ、表皮材は、浴槽設置側の立壁面の表面と、複数の排水傾斜面の表面と、を一体で覆うように接着されていることを特徴とする洗い場床構造が提供される。
【選択図】図1
Description
本発明の態様は、浴室の洗い場床構造であって、床基材の表面に表皮材を貼り付けた洗い場床構造に関する。
一般の浴室の洗い場床の形状は、浴室内側は床下に設けられた排水管に接続される排水口を備えた床面部と、床面からの水の漏出を阻止するため床面の外周縁に設けられた立壁面を有する止水壁部と、を備えた凹形状の、いわゆる防水パンと呼ばれる形状を採用している。そして、この床面には、外周縁に設けられた立壁面の下端から、排水口の外周縁に向かう下り勾配の斜面が排水勾配面として形成されている。
一方、このような形状の洗い場床の構造としては、単一の素材で形成される単層構造のものだけでなく、床構造の骨格を形成する床基材の表面に、床表面を形成する表皮材を貼り付けた複層構造のものもある。例えば、排水勾配面の基準となる排水傾斜面が表面に一体に設けられた床基材を形成し、この床基材の表面を、別体として形成された薄板状の表皮材でさらに覆う形式のものがある(特許文献1)。
このような表皮材と床基材とで構成される複層形式の床構造において、洗い場床部については、簡易な型を使用する真空成型法を用いて予め排水勾配面の形状に賦形したものを用いるやり方だけでなく、平板状の表皮材を床基材の排水傾斜面に倣わせながら貼り付けるやり方も従来から行なわれている。
より具体的には、表皮材の材質を、防水性を有し、所定量以下の加圧力で平板状態から少なくとも排水勾配量以上の変形が可能なものにすることによって、平板状の表皮材であっても、床基材の表面に取り付けの際には排水傾斜面に倣って変形させて接着剤等で貼り付け固定して、無理なく床基材に密着させることができる。
しかしながら、いずれのやり方であっても表皮材を床基材に接着させただけでは、表皮材の端縁部は表皮材の端面が露出し、床面としての段差も残ることになる。この状態では、特に素材にFRP(Fiber Reinforced Plastics)材を含むものを使用した場合等によく見られるように、床基材との間への汚水の回り込みや段差による汚れの滞留等によって、層間や端縁部にカビ等が発生することが考えられる。そのため、このような洗い場床部を表皮材で覆う複層構造の洗い場床の場合は、床表面となる表皮材の端縁部の止水処理など端縁の処理をどのようにするかが課題となる。
その方策の一つとして、浴室洗い場床の外周縁のうちの浴槽設置側でない部分の端縁は、浴室壁面を床面近傍までとして、浴室壁面と表皮材表面との隙間をコーキング等の処理を施すことによって、表皮材の端面の手前位置の表皮材表面で簡便に止水構造とすることが採用されている。
一方、浴室洗い場床の浴槽設置側の端縁部は、浴槽部との隔壁となるエプロンが設置されるが、このエプロンは浴槽のメンテナンス等のために容易に脱着可能な構造とする必要があるため、洗い場床表面と隔壁となるエプロンとの間に他の端縁のようなコーキング等の恒久的な封止処理をする構造は採用し難い。すなわち、浴槽設置側の表皮材端縁部は、表皮材表面での固定的な止水構造が取れないことになる。
従って、従来では、この部分は床基材の止水壁を他の端縁のものより若干高くして止水壁面がエプロンによって覆われた二重構造としている。そして、この止水壁面とエプロン裏面との間に防水パッキンを設置するとともに、表皮材の端面部と床基材の床面部との間は、表皮材の端縁部に沿って封止剤等を塗布して基材層との間の密閉化と表皮材の肉厚によって生じる段差の解消とを行なう端縁固定処理を行なっている。しかしながら、これらの作業は繊細な作業であるためかなりの作業負荷となり、浴室床のコストアップ要因ともなっている。
さらにまた、この構造の場合、設置されるエプロンの表面にワンタッチで脱着可能とするための手掛かりとなるような凹凸を設けることは、水や汚れの溜まりとなるため好ましくないため、エプロンの下端面と洗い場床面との間に、手指が入るだけの隙間を設けることが行なわれている。
このような止水構造とした場合は、その隙間から止水壁の表面の一部が浴室内に露出して浴室使用者から視認可能となるため、この露出部分にも意匠性が求められることになる。その一方、この露出部分は、使用時には洗い場床面と同じく湯水にさらされるため、継続使用による表面の変色を阻止してその意匠性を保持出来るレベルの耐温水性を持つ材質が要求されることになる。従って、このような止水構造の浴室床構造について、止水壁部を一体で備えた床基材の床面部のみを表皮材で被覆する構成とすると、床基材の材質が強度だけでなくこのような耐温水性をも満たすより高コストなものに限定されることとなる。
以上のように、表皮材を洗い場床面部のみに貼設する構成では、表皮材の縁端処理や床基材の材質にコストがかかることにもなる。そこで、その対応策として、耐温水性の良い材質の表皮材を止水壁の上部まで延長する構造を採用することも考えられる。そうすることによって、止水壁の上部は途中の防水パッキン等で止水されているため、貼り付け時の縁端処理が簡単となる。
ところが、このように洗い場床部から浴槽設置側の立壁面にかけて一体的な表皮材で覆う構成にしようとした場合、表皮材の貼り付け面となる床基材の表面は、排水勾配面の基準となる排水傾斜面に加え、排水傾斜面から立ち上がる立壁面が追加された、より複雑な立体的形状となる。従って、このような複雑な立体的形状を覆うことができる表皮材を、コスト的に安価な平板状の素材と、簡易な型とを使用して、通常行なわれる真空成形法等によって成形することは、成形品の肉厚の不均一化などの問題により非常に困難となる。
従って、このような立体的形状を持った表皮材を得るには、予め立体的形状に形成された型を使用して、決められた立体形状になるよう賦形することが考えられる。しかし、いずれも大掛かりな型の製造コストがかかるとともに、仕様変更等があった場合に柔軟に対応できない。これらのことから、洗い場床の製造に多大なコストがかかるという問題が生じる。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、外郭となる床基材とその上に設けられた表皮材とで構成する洗い場床構造において、立体的な排水勾配面を有する洗い場床部から周縁部の止水壁にかけての浴室内側の表面を、単純な形状の表皮材で一体的に覆うことができる洗い場床構造を提供することを目的とする。
第1の発明は、湯水を浴室外部に排出するための排水口と、前記排水口に向かう下り勾配を持った複数の排水勾配面と、が形成された洗い場床部と、前記洗い場床部の周縁部の浴槽設置側の端縁部に形成された止水壁と、を備えた洗い場床構造であって、前記洗い場床部及び前記止水壁の基礎になる形状を形成する床基材と、前記床基材の上に設けられ、前記洗い場床部及び前記止水壁の表面を形成する表皮材と、を有する洗い場床構造において、前記床基材は、前記排水口を形成する凹形状部と、前記複数の排水勾配面の相似面に形成された複数の排水傾斜面と、前記止水壁の表面の相似面に形成された立壁面と、を有するとともに、前記立壁面に接する前記排水傾斜面は、前記立壁面との境界線が一直線上となり、かつ、前記境界線から遠ざかる方向に向かう下り勾配が設けられ、前記表皮材は、浴槽設置側の前記立壁面の表面と、前記複数の排水傾斜面の表面と、を一体で覆うように接着されていることを特徴とする洗い場床構造である。
この洗い場床構造によれば、床基材の立壁面と排水傾斜面とを一体の表皮材で覆うことが、平板形状の表皮素材を用いて可能になる。その結果、使用する表皮材の加工が簡単になって、止水性や意匠性を高めた高品質の洗い場床を安価に製造することができるようになる。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記排水口は、略四辺形に設けられ、前記略四辺形の一辺が前記浴槽設置側の中央部の止水壁に近接して設けられており、前記排水勾配面は、前記一辺と対向する辺を傾斜の最下位置として設けられたことを特徴とする洗い場床構造である。
この洗い場床構造によれば、排水口を浴槽設置側の止水壁の中央部に設けているために浴室出入り口の設置位置が自由になるとともに、止水壁に近接させているため使用時に排水口が邪魔になることを避けることができる。そのため、使い勝手の良い浴室を形成することが可能となる。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記床基材の表面層を含む少なくとも一部が発泡プラスチックで形成されていることを特徴とする洗い場床構造である。
この洗い場床構造によれば、床基材の表面層を含む少なくとも一部に、賦形加工の容易な発泡プラスチックを使用するため、排水傾斜面や立壁面を含む立体的な形状を一体で備えた床基材を得ることが容易となり、低コストで洗い場床を製造することが可能となる。
本発明の態様によれば、立体的な排水勾配面と止水壁部とを有する洗い場床構造において、基礎面となる床基材の表面を表皮材で一体で覆う構成とすることができる洗い場床構造を低コストで提供することが可能となる。
以下、本発明を適用した実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る洗い場床構造の構成を説明する模式的分解斜視図である。
図2は、本実施形態に係る洗い場床構造が適用された浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。
図1は、本実施形態に係る洗い場床構造の構成を説明する模式的分解斜視図である。
図2は、本実施形態に係る洗い場床構造が適用された浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。
図2に表したように、浴室設置面(例えば、建物の床)Hの上に設置された浴室ユニットにおいて、本実施形態に係る洗い場床構造1は、浴槽2の隣りに配置されている。浴槽2の洗い場床構造1側には、洗い場と浴槽設置部とを区切る仕切り壁となるバスエプロン9が設けられている。
本実施形態に係る洗い場床構造1は、長さ調整可能な支持脚6の上に固定されており、設置場所の床高さに対する洗い場床の高さを調整できるようになっている。洗い場床構造1の下、すなわち洗い場床構造1と浴室設置面Hとの間の空間には、洗い場床構造1に設けられた排水口15と浴室外の排水管路とを連通させる排水管5が敷設されている。なお、通常は、排水口15には図示しない蓋が被せられている。
洗い場床構造1は、洗い場床部1aの周縁部の各辺を囲むようにして止水壁1bが設けられることによって周縁部が上側に立ち上げられた浅底の器状(パン状)に形成され、浴室外部に湯水を漏出させないような立体的な形状となっている。洗い場床部1aの周縁部は略四辺形であって、少なくとも浴槽2側の辺は、浴槽2やバスエプロン9との取り合いのため、直線的に設けられている。
なお、本実施形態では説明を分かりやすくするため、洗い場床部1aについては、外形が略四辺形であって、この外形の各辺に止水壁11bが設けられている場合を例とするが、本発明を適用するのに洗い場床部1aの浴槽2側の辺以外の辺は必ずしも直線でなくてもよい。
また、止水壁1bも、洗い場床部1aの外周部分のうち、少なくとも浴槽2側の辺に設けられていれば、本発明を適用できる。例えば、洗い場床部1aの浴槽2側の辺だけに設けられていて、他の辺には設けられていなくてもよい。なお、本実施形態の説明においては、浴槽2側に設けられた止水壁1bについて他の止水壁1bと区別するときは、止水壁1b(W)ということにする。
洗い場床部1aの表面(以下の説明で用いる「表面」は、断りなき場合はいずれも浴室内側の面を指すこととする。)には、洗い場床部1aの表面に付着した湯水を排水口15まで流すようにするため、排水口15に向けて所定の勾配を持った傾斜面からなる排水勾配面110、111、112及び113が設けられている。この勾配は、洗い場床部1aの外周縁の各辺からそれぞれ遠ざかる方向に向けた下り勾配としている。
なお、本実施形態において、洗い場床部1aの浴槽2側に設けられた排水勾配面110は、排水口15を間に挟んだ両側に跨って配置されているが、洗い場床部1aの浴槽2側の止水壁1b(W)の表面と、洗い場床部1aの表面と、の境界線Lはいずれも同一直線上に存在している。そして、この境界線Lから遠ざかる方向に向けて同じ下り勾配となる傾斜となっている。
図1に表したように、本実施形態に係る洗い場床構造1は、床基材11と、床基材11の上に接着して設けられた表皮材12と、を備えている。なお、本実施形態における表皮材12は、床基材11に接着される前の状態では、図示されているような平板の一辺部を直線的に折り曲げた形状のものを採用しており、以下の説明においては便宜上、この状態のものを表皮部材120ということにする。
床基材11は、洗い場床構造1の外郭表面形状の基礎になる形状を形成するもののため、洗い場床構造1の表面形状に相似した周縁部が上側に折り曲げられた浅底の器状(パン状)に形成されている。具体的には、床基材11は、排水口15を形成する凹形状部15cが設けられた床面部11aと、床面部11aの周縁部を囲むようにして設けられた立壁である立壁部11bと、を有する。
そして、床基材11の床面部11aには、前述した洗い場床部1aの排水勾配面110、111、112及び113を形成する表皮材12を接着するための基準面となる傾斜面(排水傾斜面110a、111a、112a及び113a)が形成され、立壁部11bには、止水壁1bを形成するための基準面となる立壁面が付与されているため、床基材11の表面は、全体として立体的な形状となっている。
ここで、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aは、排水勾配面110、111、112及び113と相似面になっている。また、立壁部11bの表面は、止水壁1bの表面と相似面になっている。なお、この立体的な表面形状は、厳密には、表面に表皮材12を接着するため、洗い場床構造1の表面形状である排水勾配面や止水壁面から表皮材12の肉厚分だけ「オフセット」された形状となっているが、これを本発明では便宜上、「相似面」と呼ぶことにする。
床基材11の素材としては、FRPのほか、発泡性プラスチックなど各種の材料を用いることができる。本実施形態では、床基材11は、少なくとも表面層を含む一部が発泡プラスチックによって形成されている。
発泡プラスチックとしては、例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンが用いられる。本実施形態では、一例として発泡ポリプロピレンが用いられている。発泡ポリプロピレンは、他の発泡プラスチックに比べて耐衝撃性が高いため、これを用いることで過酷な使用にも耐えうる強度の優れた床構造を提供できることになる。
図1に表したように、表皮材12は、床基材11の床面部11aを覆って洗い場床部1aの表面を形成する床表面部12aと、床基材11の立壁部11bを覆って止水壁1bの表面を形成する立壁表面部12bと、を有する。また、表皮材12は、図1に表したような床基材11に接着する前の部材の状態(表皮部材120)では、床表面部12aとなる平面部120aと、立壁表面部12bとなる直線的に曲げられた屈曲部120bと、床基材11の凹形状部15aを囲む孔12hと、を備えている。そして、屈曲部120bと平面部120aとは、いずれも素材の形状のままの平面であり、その境界線Lは一直線上にある。なお、孔12hの位置は、排水口の設置位置に応じて適宜、変更可能である。
そして、この表皮部材120は、図示のように、この屈曲部120bが浴槽2設置側の立壁部11b(W)の表面に対向するような位置で、この平面部120aを床面部11aの排水傾斜面110a、111a、112a及び113aに倣うように変形させて、床基材11の表面を覆うように接着される。なお、床基材11へのこの接着は、例えば接着剤や両面テープ、またはこれらの両方を用いて行なわれるが、本発明では基礎となる部材に隙間なく接して固定されている状態を「接着」としているため、溶着等他の固定方法も適用可能である。
本実施形態では、表皮材12として、平板状の表皮素材の一部を折り曲げ加工して屈曲部120bと平面部120aとした部材(表皮部材120)を用いる。そして、床基材11に表皮部材120を接着する際に、その平面部120aを床基材11に倣わせて変形させて両者を一体化する製造方法を採用しているが、本発明に用いる表皮材12はこの形態に限定されない。
すなわち、本発明の要点は、表皮材を接着する床基材の立壁部の表面(立壁面)と排水傾斜面とを、両者の境界線が一直線上になり、かつ、その境界線から下り勾配の傾斜面となるように両者を配置することによって、排水傾斜面と立壁面とを一体で覆う表皮材の加工を容易にすることにある。言い換えれば、表皮材として簡易な加工を施して得られる表皮部材を用いて、従来の排水傾斜面だけでなく立壁面をも含めた範囲の床基材の表面を、一体で覆うことを可能にする点にある。
従って、本実施形態の表皮部材120の変形例として、止水壁1b(W)表面以外の部分は、予め型を用いて排水勾配面110、111、112及び113の形状に賦形させた態様の表皮部材も用いることができる。
従って、本実施形態の表皮部材120の変形例として、止水壁1b(W)表面以外の部分は、予め型を用いて排水勾配面110、111、112及び113の形状に賦形させた態様の表皮部材も用いることができる。
また、本実施形態では図1に表したように、床基材11と、表皮材12と、の間に、例えばウレタン製のクッション材101を介在させて、洗い場床に程良い軟らかさを設けているが、本発明では、この部材を省略することも可能である。
また、洗い場床構造1は、フレーム61の上に載置されている。フレーム61は、梯子状に構成され、支持脚6によって支えられている。フレーム61は、浴室設置場所の限られた垂直方向のスペースの中において、洗い場床の上面にかかる浴室の構造や使用者の体重を含んだ全ての荷重を受けてその位置を保持するものであり、そのために充分な強度が必要とされる。従って、この充分な強度が得られる一例として、本実施形態では鋼材が用いられている。
洗い場床構造1と、フレーム61と、の間には、必要に応じて補強部材14を介在させてもよい。補強部材14には、比較的に高強度で剛性のある平板状の素材が好適であり、その一例として、サンドイッチパネルが用いられている。サンドイッチパネルは、例えばプラスチックの板材を2枚の鋼板で挟んだ構造であり、比較的軽量にもかかわらず剛性が高く、ネジなどの締結部材も使用できる素材である。
なお、補強部材14の略中央には、施工の際に支持脚6の高さ調節等の作業のため、作業者が床下にもぐることができるように作業口121hが設けられている。施工後、この作業口121hには蓋121が被せられる。
なお、補強部材14の略中央には、施工の際に支持脚6の高さ調節等の作業のため、作業者が床下にもぐることができるように作業口121hが設けられている。施工後、この作業口121hには蓋121が被せられる。
図3は、床基材の排水傾斜面について説明する模式的斜視図である。
図3(a)は、本実施形態で適用される床基材11を示している。図3(b)は、参考例に係る床基材11’を示している。
図3(a)は、本実施形態で適用される床基材11を示している。図3(b)は、参考例に係る床基材11’を示している。
図3(a)に表したように、本実施形態で適用される床基材11は、排水口15を形成する凹形状部15aと表面の傾斜面とを備えた床面部11aと、その周辺部に設けられた立壁部11bと、で構成されている。床面部11aの傾斜面は、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aに分けられている。
ここで、立壁部11bのうち、浴槽側の周縁部に設けられたのは他の周縁部のものと比較すると、立壁の高さが高く形成されている。そこで、本実施形態の説明においては、浴槽側に設けられた立壁部11bについて他の立壁部11bと区別するときは、立壁部11b(W)ということにする。
図3(a)に示す矢印S1は、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのそれぞれの下り勾配の方向を表している。すなわち矢印S1の向く方向が、下りの方向を示している。このように、床基材11において、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aは、床面部11aの外周縁の各辺を起点として、各辺と直交する方向に下がる傾斜平面になっている。
ここで、浴槽側の立壁部11b(W)の浴室内側の表面、即ち、本発明における「立壁面」と床面部11aの表面のうちの排水傾斜面110a、即ち、本発明における「立壁面に接する排水傾斜面」と、の境界線L1及びL2は、本発明における「一直線上に」、即ち、いずれも一本の仮想直線の上に設けられている。そして、この排水傾斜面110aは、この境界線L1及びL2を起点として、遠ざかる方向に向けて下り勾配となる傾斜平面となっている。
ここで、通常、洗い場床構造1の排水口15は、浴槽2に最も近い中央部の位置に略四辺形に設けられることが多く、本実施形態で適用される床基材11においても、排水口15を形成する凹形状部15aは、略四辺形に設けられ、立壁部11b(W)が延びる方向において立壁部11b(W)の中央部分にその一辺が立壁部11b(W)に近接して設けられている。そのため、排水傾斜面110aは、この一辺に対向する辺を傾斜の最下位置として、凹形状部15aを間にした両側に広がる同一傾斜平面上に設けられている。
図3(b)に表した参考例に係る床基材11’は、図3(a)に表した床基材11と同様に、床面部11a’と、その周辺部に設けられた立壁部11b’と、浴槽側の立壁部11b’(W)が延びる方向において立壁部11b’(W’)の中央部分に配置された凹形状部15a’とを備えている。そして、床面部11a’の表面には、矢印S2が示すような下り勾配を備えた排水傾斜面111a’、112a’及び113a’が設けられている。
このように、床基材11’は、床面部11a’の周縁部の各辺から凹形状部15a’の対応する各辺に向けてそれぞれ下り勾配を持つ傾斜平面の排水傾斜面を配している。そのため、図3(a)に表した本実施形態の床基材11と比較すると、排水傾斜面の数が4面から3面へと少なくなっている。
この比較例においては、止水壁W’の表面に接する排水傾斜面111a’、112a’が同一平面上にないため、立壁部11b’(W)の表面と、床面部11a’の表面と、のそれぞれの境界線L1’及びL2’は、一直線上には存在していない。つまり、境界線L1’及びL2’には、それぞれ排水傾斜面111a’、112a’の下り勾配に対応した角度、すなわち水平線に対してそれぞれθの角度が付されている。
このような参考例に係る床基材11’では、排水傾斜面111a’及び112a’と大きな角度を形成する止水壁11b’(W)の表面との交線である境界線L1’及びL2’が一直線上にないことから、本実施形態で適用される床基材11と比較すると、平面からの乖離度合いがより大きく、より複雑な立体形状となっている。そのため、単純形状の表皮部材を用いて床面部11a’から立壁部11b’(W)にかけて一体的に接着して表皮材とすることは困難となる。
すなわち、一直線上にない境界線L1’及びL2’の部分において、平面からの変形率が同一ではなく、境界線方向に異なる複雑な立体形状となっている。そのため、平板状の表皮素材を用いた部材加工時において、この部分が素材の延性を利用する加工時の変形の障害となる。具体的には、止水壁11b’(W)を覆う部分の形成に単純な直線曲げ加工が適用できない。また、床面部11a’ を覆う部分の形成に関しても、従来の型を使用して排水勾配面に賦形する方法や、本実施形態でも適用している表皮部材の平面部分を基材11の排水傾斜面に倣わせて変形させて排水勾配面に賦形する方法も、いずれも特殊な表皮素材を用いない限り困難となる。
これに対し、本実施形態で適用される床基材11では、表皮部材の接着面となる床基材11の床面部11aから立壁部11b(W)にかけての表面が、一本の直線を境界線として連続した形態となっている。即ち、立壁面とその立壁面に接する排水傾斜面110aとの境界線L1及びL2が一直線上に設けられ、かつ、その排水傾斜面110aはそれらの境界線から遠ざかる方向に向かう下り勾配となっている。そのため、この境界線部の加工は平板状の表皮素材に直線的な折り曲げ加工で対応可能となる。その結果として、床面部11aだけでなく立壁部11b(W)をも含めて一体の表皮材で覆うことが平板状の表皮素材を用いて容易に可能となることより、止水性や意匠性を高めた高品質の洗い場床を安価に製造することができる。
さらに、本実施形態では、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのそれぞれの下り勾配量を、表皮素材の材質に合わせた変形容易な勾配範囲に設定して、平面部120aを床基材11の排水傾斜面に倣わせて変形させるという、より簡易な賦形方法が採用されている。なお、この場合の勾配範囲としては、排水性能や使用感をも考慮すると1/20〜1/60がより好ましい。
なお、本実施形態では、以上で述べたように、排水傾斜面110a、111a、112a及び113aは、凹形状部15aに向けての下り勾配がそれぞれの領域内において等しい傾斜平面となっているが、本発明では立壁面に接する排水傾斜面の境界線が一直線上にある限りにおいて、表皮素材の材質に応じた所定範囲内で下り勾配が異なる排水傾斜面とすることが可能である。例えば、下り勾配の終点となる凹形状部15aの形状や各排水傾斜面の割り付け方を適宜に変形させて湾曲傾斜した曲面としても本発明を適用可能である。
図4、図5は、本実施形態の洗い場床構造1で適用される床基材11に表皮部材120を取り付けて表皮材12とした状態を例示する模式図である。
図4(a)は全体を示す斜視図、図4(b)は排水口付近の拡大断面図である。
図5は、図4に示す線矢視の模式的断面図である。
図5(a)は、図4に示すA−A’線矢視の模式的断面図、図5(b)は、図4に示すB−B’線矢視の模式的断面図、図5(c)は、図4に示すC−C’線矢視の模式的断面図である。
図4(a)は全体を示す斜視図、図4(b)は排水口付近の拡大断面図である。
図5は、図4に示す線矢視の模式的断面図である。
図5(a)は、図4に示すA−A’線矢視の模式的断面図、図5(b)は、図4に示すB−B’線矢視の模式的断面図、図5(c)は、図4に示すC−C’線矢視の模式的断面図である。
図4(a)に表したように、洗い場床構造1は、洗い場床部1aの周縁部分から上方に向けて止水壁1bが立ち上がっている。そして、止水壁1bのうちの浴槽設置側に設けられた止水壁1b(W)は他の止水壁1bより高く形成され、洗い場床部1aとの境界線Lは一直線上に配置されている。そして、洗い場床部1aの表面は、前述した通り、この境界線Lと表皮材周縁部の残りの3辺をそれぞれの始点として排水口15に向けた下り勾配面が排水勾配面110、111、112及び113となっている。
なお、本実施形態で適用される床基材11として、発泡プラスチックを型で成形したままのものが用いられている。この場合、床面部11aから立壁部11bにかけた立体的なパン形状を安価な型で容易に一体成形することができるので、洗い場床構造1に用いる部材の製造コストを抑えることが可能となる。
その反面、通常、発泡プラスチックの成形品は僅かながら水を透過させるため、本発明が適用される洗い場床の環境においては水の透過を遮断する止水性が不十分とされる。また、成形方法の特性から表面状態が限定されるため、浴室床の外観面とした場合の意匠性も不十分となる。しかしながら、本実施形態における洗い場床構造1では、発泡プラスチックの表面を浴室内に露出させないように、床基材11の床面部11aから立壁部11b(W)にかけて表皮材12で覆うようにすることにより、これらの止水性や意匠性を高めている。
図4(b)に表したように、本実施形態において、表皮材12は、床表面部12aと、床表面部12aの端部から立ち上がる立壁表面部12bと、を備える。立壁表面部12bは、表皮材12の一部の直線的に折り曲げられた部分であり、床表面部12aから延在している。ここで、境界線L1及びL2は、床基材11における立壁部11b(W)の表面と、床面部11aの表面と、の境界線であり、仮想の一本の直線上にある。即ち、本発明における「一直線上となる」状態となっている。そして、表皮材12は、立壁表面部12bが立壁部11b(W)の表面を、床表面部12aが床面部11aの表面を、それぞれ覆うように床基材11に接着されている。その結果、基材部11に表皮材12が貼り付けられた洗い場床構造1における止水壁1b(W)の表面と、洗い場床部1aの表面と、の境界線Lも仮想の一本の直線上にあることとなっている。
バスエプロン9は、浴槽部のメンテナンスの際に容易に脱着可能とするために、立壁部11b(W)との間で立壁表面部12bを覆うようにして浴槽部側に取りつけられている。バスエプロン9の裏面と立壁表面部12bとの間には、図示しないパッキン等の封水材が設けられており、洗い場床に付着した湯水がバスエプロン9の裏側から回り込み床基材11の外側へ漏れ出したり、浸透したりすることを防いでいる。また、人手による脱着を可能とするために、バスエプロン9の下端面は床面部11a表面から手指が入る最小限の隙間が設けられている。
図5(a)〜(c)に表したように、どの断面においても、断面視方向において床基材11の境界線L1及びL2の床面部11aの取付け基準面からの高さ(例えば、床基材11の裏面に対する高さh。)は一定である。したがって、この床基材11に接着する表皮材12における立壁表面部12bの根元(折り曲げ部)のラインも一直線にすることができる。このため、本実施形態において、平板状の表皮材素材の一辺側を直線的に折り曲げるだけの簡単な加工を施した表皮部材120で、立体的な床基材11の立壁部11b(W)の表面を覆う表皮材12の形状を構成することが可能になる。
図6は、表皮材の床基材への貼り付け固定による形状の倣い変形を説明する模式的斜視図である。
図6(a)は、床基材への接着前の状態、図6(b)は、床基材への貼り付け後の状態を例示している。
図6(a)は、床基材への接着前の状態、図6(b)は、床基材への貼り付け後の状態を例示している。
図6(a)に表したように、表皮材12は床基材11への貼り付け前の状態(表皮部材120)では、略四辺形である平面部120aと、平面部120aの一辺から立ち上がる屈曲部120bとを備えており、平面部120aの形状は、床基材11の床面部11aの表面の投影面形状に応じた大きさの平面となっている。また、屈曲部120bは、床基材11の立壁部11bに合わせられている。
一方、図6(b)に表したように、表皮部材120を床基材11へ接着したあとの状態では、図6(a)に示す平面部120aのみが床基材11の床面部11aの排水傾斜面110a、111a、112a及び113aに倣うように変形して、床表面部12aになっている。すなわち、表皮材12の材質を、防水性を損なうことなく所定量の変形が可能なものにすることによって、平板状の表皮素材であっても床基材11の立体的な排水傾斜面110a、111a、112a及び113aの形状に倣い、床基材11の表面に密着させて表皮材12としている。
図7は、表皮材12の貼り付け前の部材である表皮部材120の製造方法を説明する模式的斜視図である。
先ず、平板状の表皮素材120Mを用意する。表皮素材120Mは、図7(a)に表したように、例えばカレンダ成形によって連続して形成されるフィルム状のシートを所定のサイズに合わせて切断線CLに沿って切断することによって得られた平板状の板材である。
先ず、平板状の表皮素材120Mを用意する。表皮素材120Mは、図7(a)に表したように、例えばカレンダ成形によって連続して形成されるフィルム状のシートを所定のサイズに合わせて切断線CLに沿って切断することによって得られた平板状の板材である。
次いで、図7(b)に表したように、切断した表皮素材120Mの所定位置に孔12hを開ける。孔12hの位置は、床基材11の凹形状部15aの位置に対応しており、例えば打ち抜き加工によって形成される。次に、表皮素材120Mの折り曲げ線BLに沿って直線的な折り曲げを行う。表皮素材120Mの折り曲げは、例えば折り曲げ線BLの位置を加熱した状態で、折り曲げ加工を施す。これにより、図7(c)に表したように、平面部120aの一辺から屈曲部120bが立ち上がった形状の表皮部材120が完成する。
上記のように、表皮部材120は、平板状の表皮素材120Mについて直線的な折り曲げ加工を施すことで簡単に製造することが可能である。
上記のように、表皮部材120は、平板状の表皮素材120Mについて直線的な折り曲げ加工を施すことで簡単に製造することが可能である。
図8は、バスエプロンの取り付けを説明する模式的斜視図である。
バスエプロン9は、浴槽2の洗い場床側の側面に脱着可能に取り付けられている。図8に表したように、バスエプロン9を取り付ける際には、先ず、図8に表した矢印Dのように、バスエプロン9の上端部を浴槽2のフランジ部2aの裏面側に下から挿入する。続いて、図8に表した矢印Eのように、バスエプロン9の下端部を浴槽2側に押す。これにより、バスエプロン9を浴槽2の側面に取り付けることができる。
バスエプロン9は、浴槽2の洗い場床側の側面に脱着可能に取り付けられている。図8に表したように、バスエプロン9を取り付ける際には、先ず、図8に表した矢印Dのように、バスエプロン9の上端部を浴槽2のフランジ部2aの裏面側に下から挿入する。続いて、図8に表した矢印Eのように、バスエプロン9の下端部を浴槽2側に押す。これにより、バスエプロン9を浴槽2の側面に取り付けることができる。
図9は、他の実施形態における床基材を説明する模式的斜視図である。
図9(a)に表した床基材は、排水口15となる凹形状部15aが立壁部11b(W)に接して設けられ、さらに、立壁部11b(W)の一端側に配置されている。
図9(a)に表した床基材は、排水口15となる凹形状部15aが立壁部11b(W)に接して設けられ、さらに、立壁部11b(W)の一端側に配置されている。
この洗い場床構造においても、立壁部11b(W)の表面の立壁面と、排水傾斜面110aの表面との境界線L3を一直線上に配置するとともに、排水傾斜面110aは、境界線L3から遠ざかる方向に下り勾配が設けられている(図9(a)に示す矢印S3参照)。このように、洗い場床部1aの表面の排水傾斜面のうち立壁部11b(W)の立壁面に接する境界線L3が一直線となるような排水傾斜面110aを設けることによって、立壁部11b(W)の表面である立壁面は、排水傾斜面110aからの連続した平面となる。従って、排水傾斜面の表面と立壁面とを一体で覆うことが可能となる。
さらに、排水傾斜面の勾配量を適宜に設定し、その勾配量が変形可能な材質を素材として適宜選択することによって、表皮材12の部材として、平板状の表皮素材120Mを境界線L3に合わせて直線的に折り曲げた加工品の表皮部材120を用いることができる。表皮部材120の製造方法は、図7(b)及び図7(c)に示した孔12hの開口位置が異なるほかは、同様である。
図9(b)に表した洗い場床構造は、排水口15となる凹形状部15aが床基材11における床面部11aの略中央に設けられたものである。すなわち、凹形状部15aは、いずれの立壁部11bにも接しておらず、床面部11aの略中央に設けられている。
この洗い場床構造においても、床面部11aの表面に排水傾斜面110a、111a、112a及び113aが設けられており、いずれも対応する床面部11aの周縁部の各辺から遠ざかる方向に下り傾斜面が設けられている(図9(b)に示す矢印S4参照)。すなわち、立壁部11bの表面に接する排水傾斜面110a、111a、112a及び113aのこのような傾斜によって、立壁部11b(W)の表面と、排水傾斜面110aの表面と、の境界線L4は、一直線上に設けられることになる。
したがって、表皮材12として、平板状の表皮素材120Mを境界線L4に合わせて直線的に折り曲げた加工品の表皮部材120を用いることができる。表皮部材120の製造方法は、図7(b)及び図7(c)に示した孔12hの開口位置が異なるほかは、同様である。
このように、どのような位置に排水口15が設けられていても、床基材11の立壁部11b(W)の表面と、排水傾斜面110aと、の境界線L3及びL4が一直線上に設けられている限り、簡単な曲げ加工によって形成した表皮部材120を表皮材12として適用することができ、洗い場床構造1の製造工程の簡素化及び製造コストの低減を図ることが可能になる。
このような本実施形態によると、平板状の表皮素材120Mに対して単純な曲げ加工を施すだけで得られる表皮部材120を用いて、立体的な複数の排水傾斜面110a、111a、112a及び113aと立壁部11bとを有する床面部11aから浴槽設置側の立壁部11b(W)にかけて表皮材12で一体的に覆った洗い場床構造1を提供することが可能になる。
1…洗い場床構造、1a…洗い場床部、1b…止水壁、1b(W)…止水壁(浴槽側)、2…浴槽、2a…フランジ部、5…排水管、6…支持脚、9…バスエプロン、11…床基材、11a…床面部、11b…立壁部、11b(W)…立壁部(浴槽側)、12…表皮材、12a…床表面部、12b…立壁表面部、12h…孔、14…補強部材、15…排水口、15a…凹形状部、61…フレーム、101…クッション材、110,111,112,113…排水勾配面、110a、111a、112a、113a…排水傾斜面、120…表皮部材、120a…平面部、120b…屈曲部、120M…表皮素材、L,L1,L2,L3,L4…境界線、BL…折り曲げ線、CL…切断線、S1,S2,S3,S4…勾配方向、H…浴室設置面
Claims (3)
- 湯水を浴室外部に排出するための排水口と、前記排水口に向かう下り勾配を持った複数の排水勾配面と、が形成された洗い場床部と、
前記洗い場床部の周縁部の浴槽設置側の端縁部に形成された止水壁と、を備えた洗い場床構造であって、
前記洗い場床部及び前記止水壁の基礎になる形状を形成する床基材と、
前記床基材の上に設けられ、前記洗い場床部及び前記止水壁の表面を形成する表皮材と、
を有する洗い場床構造において、
前記床基材は、
前記排水口を形成する凹形状部と、
前記複数の排水勾配面の相似面に形成された複数の排水傾斜面と、
前記止水壁の表面の相似面に形成された立壁面と、を有するとともに、
前記立壁面に接する前記排水傾斜面は、前記立壁面との境界線が一直線上となり、かつ、前記境界線から遠ざかる方向に向かう下り勾配が設けられ、
前記表皮材は、
浴槽設置側の前記立壁面の表面と、
前記複数の排水傾斜面の表面と、を一体で覆うように接着されていることを特徴とする洗い場床構造。 - 前記排水口は、略四辺形に設けられ、前記略四辺形の一辺が前記浴槽設置側の止水壁の中央部に近接して設けられており、
前記排水勾配面は、前記一辺と対向する辺を傾斜の最下位置として設けられたことを特徴とする請求項1記載の洗い場床構造。 - 前記床基材の表面層を含む少なくとも一部は、発泡プラスチックで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の洗い場床構造。
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