JP5088493B2 - シール部構造及び過給機 - Google Patents

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Description

本発明は、シール部構造及び過給機に関し、特に、過給機のコンプレッサハウジングとセンターハウジングとの接合部に適したシール部構造及び該シール部構造を備えた過給機に関する。
過給機(ターボチャージャ)は、エンジンの排気エネルギーでタービンを駆動し、その回転軸と同軸に連結されたコンプレッサを駆動させて空気を圧縮し、エンジンに高密度の圧縮空気を供給することにより、エンジンの出力を増大させる装置である。かかる過給機は、特許文献1及び特許文献2に記載されたように、タービンの外殻を構成するタービンハウジングと、回転軸(又はシャフト)を枢支するセンターハウジング(又は軸受ハウジング)と、コンプレッサの外殻を構成するコンプレッサハウジングとを有する。かかる過給機は、例えば、特許文献1の図4,5,9,10に記載された手順により組み立てられる。
(1)タービンハウジングにタービンホイール及び回転軸を組み付ける。
(2)センターハウジング及びバックプレートを回転軸に挿通してタービンハウジングに固定する。特許文献1では、センターハウジングとバックプレートとが別部品により構成されているが、特許文献2に記載されたように、センターハウジングとバックプレートとが一体に形成されている場合もある。
(3)コンプレッサ羽根車を回転軸に挿通し、回転軸に固定する。
(4)コンプレッサハウジングの環状の凹部にバックプレートの環状の凸部を挿入してボルトで固定する。そして、コンプレッサハウジングの凹部の段差部とバックプレートの凸部の先端部とによりシール面が形成され、かかるシール面は、液状ガスケットによりシールされることが多い。
特許第3099070号公報 特開平5−125950号公報
上述した過給機は、コンプレッサハウジングが圧縮空気をエンジンに供給する配管に締結され、タービンハウジングがエンジンの排気ガスを排出する配管に接続される。そして、これらの配管は車両に固定されているため、コンプレッサハウジングには外力が生じ易く、センターハウジングとの間に隙間を生じ、液状ガスケットでは十分にシールすることができないという問題がある。そして、吸気中に戻されるブローバイガス(エンジンのピストンとシリンダーの隙間から漏れだした微量の未燃焼ガス)中のオイルや軸部からコンプレッサ内に漏れ出た微少のオイル(回転軸の潤滑剤)が、吸気された空気の遠心力によりコンプレッサハウジングのスクロール部の外周に滞留し、センターハウジングとの接合部から外部に漏れ出てしまうという現象が生ずる場合もある。
本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、コンプレッサハウジングとセンターハウジングとの接合部のシール性能を向上させてオイル漏れを抑制することができるコンプレッサハウジングのシール部構造及び過給機を提供することを目的とする。
本発明によれば、吸気した空気を圧縮して排出するスクロール部を備えたコンプレッサハウジングと、前記スクロール部に前記空気を供給する流路の一部を形成するバックプレートを備えたセンターハウジングと、を有する流体機械の前記コンプレッサハウジングと前記センターハウジングとの接合部に形成されるシール部構造であって、前記シール部構造は、前記コンプレッサハウジングに形成された環状の凹部と、該凹部に挿入される前記バックプレートと、前記凹部と前記バックプレートとにより形成されるシール面に塗布された液状ガスケットと、を有し、前記シール面は、少なくとも前記コンプレッサハウジングの軸方向に垂直な面を構成する端面部により構成され、前記凹部は、その隅部において前記端面部に沿って前記コンプレッサハウジングの径方向外方に拡径されたシール溝を有し、前記シール溝は、前記端面部に対して傾斜した切削角度で切削されている、ことを特徴とするシール部構造が提供される。
また、本発明によれば、排気ガスのエネルギーにより駆動されるタービン動翼を内包するタービンハウジングと、前記タービン動翼により回転される回転軸に固定されたコンプレッサインペラにより吸気した空気を圧縮して排出するスクロール部を備えたコンプレッサハウジングと、前記スクロール部に前記空気を供給する流路の一部を形成するバックプレートを備えるとともに前記回転軸を枢支するセンターハウジングと、を有する過給機であって、前記コンプレッサハウジングと前記センターハウジングとの接合部に形成されるシール部構造は、前記コンプレッサハウジングに形成された環状の凹部と、該凹部に挿入される前記バックプレートと、前記凹部と前記バックプレートとにより形成されるシール面に塗布された液状ガスケットと、を有し、前記シール面は、少なくとも前記コンプレッサハウジングの軸方向に垂直な面を構成する端面部により構成され、前記凹部は、その隅部において前記端面部に沿って前記コンプレッサハウジングの径方向外方に拡径されたシール溝を有し、前記シール溝は、前記端面部に対して傾斜した切削角度で切削されている、ことを特徴とする過給機が提供される。
上述した本発明のシール部構造及び過給機において、前記端面部に、前記シール溝と同じ切削角度で切削した環状の第二シール溝を形成してもよいし、前記第二シール溝は、前記コンプレッサハウジングの軸方向に向かって徐々に拡径する方向に形成されており、前記コンプレッサハウジングの軸方向移動に対して、内部で固化した液状ガスケットが前記コンプレッサハウジングと係合し得るように構成されていてもよい。また、前記コンプレッサハウジングは、周方向に複数配置される締結ボルトにより前記センターハウジングに接合されるとともに、前記スクロール部から圧縮空気を排出する吐出口部を有し、前記締結ボルトの一部を前記吐出口部と干渉する位置に配置してもよい。さらに、前記吐出口部を前記締結ボルトの締結面と略面一となるように肉厚に形成してもよい。
上述した本発明のシール部構造及び過給機によれば、シール面に沿って拡径されたシール溝を形成したことにより、液状ガスケットの溜り部を形成することができ、コンプレッサハウジングに外力が作用した場合であっても、シール溝に充填された液状ガスケットによりコンプレッサハウジングとセンターハウジングとの隙間をシールすることができ、シール部構造のシール性能を向上させることができる。その結果、コンプレッサハウジングとセンターハウジングとの接合部からのオイル漏れを抑制することができる。また、シール面に第二シール溝を形成することにより、よりシール性能を向上させることができる。特に、第二シール溝をシール溝と同じ角度で形成することにより、加工時の工数を低減することができる。また、液状ガスケットとコンプレッサハウジングとが係合し得るように第二シール溝を形成することにより、コンプレッサハウジングの軸方向移動に対するシール性能をより向上させることができる。さらに、ボルトピッチを狭めたり、コンプレッサハウジングの剛性を高めたりすることによっても、シール性能を効果的に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図1〜図6を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係るシール部構造を備えた過給機を示す断面図である。
図1に示した過給機は、排気ガスのエネルギーにより駆動されるタービン動翼11を内包するタービンハウジング1と、タービン動翼11により回転される回転軸31に固定されたコンプレッサインペラ21により吸気した空気を圧縮して排出するスクロール部22を備えたコンプレッサハウジング2と、スクロール部22に空気を供給する流路の一部を形成するバックプレート32を備えるとともに回転軸31を枢支するセンターハウジング3と、を有する過給機であって、コンプレッサハウジング2とセンターハウジング3との接合部Sに形成されるシール部構造は、コンプレッサハウジング2に形成された環状の凹部23と、凹部23に挿入されるバックプレート32と、凹部23とバックプレート32とにより形成されるシール面Fに塗布された液状ガスケットと、を有し、凹部23は、シール面Fに沿って拡径されたシール溝24を有している。
前記タービンハウジング1は、中心軸部にタービン動翼11が立設されたタービンホイール12を内包する開口部13と、排気ガスが排出される配管に接続されタービンハウジング1内に排気ガスを導入するスクロール部14と、スクロール部14からタービン動翼11に向けて排気ガスを供給する排気ガス供給路15と、排気ガスを排出する排気ノズル16と、を有する。図示した実施形態では、開口部13及び排気ガス供給路15に可変ノズル機構17が配置されている。可変ノズル機構17は、エンジンの回転数に合わせて適切なタービン出力を得るために排気ガス供給路15に複数の回動可能なベーン17aを配置したものである。かかる可変ノズル機構17は、例えば、タービンハウジング1に固定された環状のシュラウド17bと、タービンハウジング1及びセンターハウジング3の間に支持された環状の支持リング17cと、シュラウド17b及び支持リング17cの間で回動可能に支持された複数のベーン17aと、ベーン17aを回動させる駆動機構17dと、シュラウド17bと支持リング17cとの間隔を保持するピン17eと、から構成される。そして、タービンハウジング1の端部に形成された凹部18にセンターハウジング3の端部が挿入され、環状の固定用プレート19aを介して複数の締結ボルト19を締め付けることにより、タービンハウジング1とセンターハウジング3とが接合される。なお、上述したタービン構造は、単なる一例であり、可変ノズル機構17を備えないタービンであってもよいし、締結ボルト20に替えてGカップリング等の固定具によりタービンハウジング1とセンターハウジング3とが接合されるものであってもよい。
前記コンプレッサハウジング2は、バックプレート32が挿入される開口部25と、コンプレッサインペラ21に空気を供給する吸気ノズル26と、スクロール部22及び吸気ノズル26からスクロール部22に空気を供給する流路の一部を構成する壁部27と、を有する。開口部25の外周には締結ボルト30を固定するための凸部28が形成されている。また、コンプレッサインペラ21は、回転軸31に固定されるコンプレッサホイール29に立設されている。なお、コンプレッサハウジング2には、スクロール部22を通過した圧縮空気をエンジンに供給する配管に接続するための吐出口部(図示せず)が形成されている。
前記センターハウジング3は、回転軸31を枢支する軸受部33と、タービンハウジング1に接続されるフランジ部34と、コンプレッサハウジング2に接続されるバックプレート32と、回転軸に潤滑油を供給又は排出する油路35とを有する。そして、バックプレート32の中心軸部における開口部32aには、回転軸31に挿通されるスラスト軸受36及び潤滑油をシールするオイルシール37が配置されている。なお、ここでは、バックプレート32とセンターハウジング3とが一体に形成された場合を図示したが、バックプレート32とセンターハウジング3とが別体に形成されていてもよい。
次に、シール部構造の詳細について説明する。ここで、図2は、図1の示した過給機のシール部構造を示す図であり、(A)は接合部Sの拡大図、(B)は従来技術と本発明との比較図である。
図2(A)に示すように、シール部構造は、コンプレッサハウジング2に形成された環状の凹部23と、凹部23に挿入されるバックプレート32と、凹部23とバックプレート32とにより形成されるシール面Fに塗布された液状ガスケット4と、を有する。具体的には、凹部23は、コンプレッサハウジング2の端部から軸方向及び径方向に沿って形成されており、シール面Fを構成する端面部23a及び側面部23bを有する。そして、端面部23a及び側面部23bにより形成される隅部にシール溝24が形成されている。また、バックプレート32は、凹部23に適合した形状に形成されたフランジ部32bを有する。コンプレッサハウジング2の凹部23に挿入されたバックプレート32のフランジ部32bは、環状の固定用プレート30aを介して締結ボルト30を締め付けることにより、凹部23の端面部23aと固定用プレート30aとにより挟持される。かかる構成により、凹部23の端面部23a及びバックプレート32のフランジ部32bとによりシール面Fが形成される。液状ガスケット4は、凹部23に塗布された後、バックプレート32の挿入及び締結ボルト30の締付により押し広げられて凹部23の略全面に行き渡ることとなる。なお、液状ガスケット4は、一定の時間が経過するとゴム状に固化してシール機能を発揮する。
前記シール溝24は、図2(B)の本発明を示す図のように、シール面F(すなわち端面部23a)に沿って側面部23bよりも深さdだけ拡径されるように形成されている。この端面部23a及び側面部23bにより形成される隅部は、従来技術においては、図2(B)に示すように略直角に構成されている。したがって、従来技術における液状ガスケット4は、端面部23a及び側面部23bに沿って配置されるのみであり、コンプレッサハウジング2に外力が作用してシール面Fに隙間が生じた場合に、液状ガスケット4が剥がれ易い構成になっている。一方、本発明のようにシール溝24を形成した場合には、シール溝24が液状ガスケット4の溜り部を構成し、接触面積が広がって粘着力が高くなるとともに、シール溝24内で固化した液状ガスケット4とシール溝24とが係合してコンプレッサハウジング2から液状ガスケット4を剥がれ難くすることができる。なお、シール溝24の深さdは、例えば、1mm程度又は1mm以下に設定される。
次に、本発明に係るシール部構造の作用及び効果について説明する。ここで、図3は、本発明に係るシール部構造の作用及び効果を示す図であり、(A)は通常状態、(B)はコンプレッサハウジングに外力f1が生じた状態、(C)はコンプレッサハウジングに外力f2が生じた状態、(D)は軸方向変位とエアリーク量の関係を示す図である。
図3(A)に示すように、コンプレッサハウジング2の凹部23にセンターハウジング3のバックプレート32(フランジ部32b)を挿入して固定した通常状態では、凹部23及びバックプレート32の間には液状ガスケット4が密着して配置されており、シール面Fは液状ガスケット4によりシールされている。
図3(B)に示すように、コンプレッサハウジング2に図に示す方向の外力f1が作用してシール面Fに隙間t1が生じた場合、液状ガスケット4はシール溝24に付随して移動し、シール性能を維持することができる。そして、図3(C)に示すように、外力f1よりも大きな外力f2が生じてシール面Fにさらに隙間t2(通常状態と比較すれば、t1+t2の隙間)が生じた場合、液状ガスケット4がコンプレッサハウジング2から剥がれかかったとしても、シール溝24内で固化した液状ガスケット4がシール溝24に係合してシール性能を維持することができる。
図3(D)は、図2(B)に示した従来技術のシール部構造と本発明のシール部構造とのエアリーク量を比較したものである。なお、図3(D)において、横軸が軸方向変位(mm)を示し、縦軸がエアリーク量(l/min)を示し、従来技術のエアリーク量を◆で示し、本発明のエアリーク量を□で示している。まず、軸方向変位を0.1mmに設定してエアリーク量を計測すると、従来技術のシール部構造では約0.1l/minのエアリーク量が検出されたが、本発明のシール部構造ではほとんどエアリーク量が検出されなかった。さらに、軸方向変位を0.2mmに設定してエアリーク量を計測した場合には、従来技術のシール部構造では約0.4l/minのエアリーク量が検出されたが、本発明のシール部構造ではほとんどエアリーク量が検出されなかった。かかる結果から容易に理解できるように、本発明のシール部構造では、従来技術のシール部構造と比較して軸方向変位に強く、シール性能を向上させることができる。
続いて、本発明に係るシール部構造の他の実施形態について説明する。ここで、図4は、本発明に係るシール部構造の第二実施形態を示す図であり、(A)は断面図、(B)は変形例である。なお、図2(A)に示した実施形態と同じ構成部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図4(A)に示した本発明の第二実施形態は、シール面Fを構成するコンプレッサハウジング2の凹部23における端面部23aに環状の第二シール溝41を形成したものである。第二シール溝41は、液状ガスケット4の溜り部を構成し、接触面積を拡大して粘着力を高めることができる。また、図4(A)に示すように、第二シール溝41は、コンプレッサハウジング2の軸方向移動に対して内部で固化した液状ガスケット4がコンプレッサハウジング2と係合し得るように形成してもよい。かかる第二シール溝41は、旋盤加工等の機械加工により切削角度αで切削されており、コンプレッサハウジング2の軸方向に向かって徐々に拡径する形状に形成されている。したがって、第二シール溝41内で固化した液状ガスケット4と第二シール溝41とが係合してコンプレッサハウジング2から液状ガスケット4を剥がれ難くすることができる。また、第二シール溝41の切削角度αをシール溝24の切削角度αと同じ値に設定することにより、同じバイト(切削刃)及び同じ機械加工装置を用いて容易にシール溝24及び第二シール溝41の加工を行うことができ、加工工数を低減することができる。
図4(B)に示した第二実施形態の変形例は、コンプレッサハウジング2の軸方向移動に対して第二シール溝42内で固化した液状ガスケット4がコンプレッサハウジング2と係合しないように形成したものである。かかる形状の第二シール溝42であっても、液状ガスケット4の溜り部を構成し、接触面積を拡大して粘着力を高めることができる。また、第二シール溝42の切削角度αをシール溝24の切削角度αと同じ値に設定することにより、同じバイト(切削刃)及び同じ機械加工装置を用いて容易にシール溝24及び第二シール溝42の加工を行うことができ、加工工数を低減することができる。
続いて、本発明に係るシール部構造の更に他の実施形態について説明する。ここで、図5は、本発明に係るシール部構造の第三実施形態を示す図であり、図1におけるコンプレッサハウジングのV−V矢視図である。また、図6は、本発明に係るシール部構造の第四実施形態を示す図であり、(A)は図1におけるコンプレッサハウジングのV−V矢視図、(B)は図6(A)におけるB−B矢視図である。なお、上述した実施形態と同じ構成部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図5に示した本発明の第三実施形態は、コンプレッサハウジング2とセンターハウジング3とを接合する締結ボルト30の配置を変更したものである。締結ボルト30は、コンプレッサハウジング2の外周に形成された凸部28に穿孔されたボルト孔51に嵌合される。ここでは、コンプレッサハウジング2の外周の6ヶ所にボルト孔51が穿孔されている場合を図示している。なお、ボルト孔51が形成された環状の面は、締結ボルト30の締結面52を構成している。
また、コンプレッサハウジング2の外周にはスクロール部22と連通する吐出口部53が形成されており、吸気して圧縮した空気を吐出口部53から外部に排出できるように構成されている。さらに、吐出口部53の先端にはフランジ部54が形成されており、圧縮空気を利用する機器(例えば、エンジン)に圧縮空気を供給する配管と接続できるように構成されている。かかる吐出口部53は、一般に断面円形状をなしている。そこで、凸部28と吐出口部53との干渉を避けるべく、従来技術では図5において二点鎖線で示すように、凸部28は吐出口部53の両脇に配置されていた。その結果、ボルト孔51をコンプレッサハウジング2の外周に均等に配置することができず、吐出口部53の両脇に配置されるボルト孔51の間隔が広くなり易く、この部分のボルト締結力が弱いという問題があった。
そこで、本発明では、敢えてボルト孔51を吐出口部53と干渉する位置Tに配置して、締結ボルト30の一部を吐出口部53と干渉する位置Tに配置した。具体的には、干渉する位置Tにおける吐出口部53の肉厚と凸部28とを一体化した肉厚部を形成し、そこにボルト孔51を穿孔している。このように、吐出口部53の肉厚を、ボルト孔51を穿孔する凸部28の一部として利用することにより、締結ボルト30を略均等に配置することができ、シール部構造のボルト締結力を向上させることができる。
図6に示した本発明の第四実施形態は、吐出口部53の肉厚を締結ボルト30の締結面52と略面一となるように形成してコンプレッサハウジング2の剛性を高めたものである。上述したように、吐出口部53のフランジ部54は、配管等の外部機器と接続される箇所であり、吐出口部53の部分に外力が作用し易い。したがって、吐出口部53の剛性が低いとコンプレッサハウジング2が変形し易く、コンプレッサハウジング2が軸方向に移動する原因となり、シール面Fに隙間が生じることとなる。そこで、図6(B)に示すように、従来技術においては二点鎖線で示すように円形状であった吐出口部53の形状を、本発明では破線で示すように図の上側の肉厚を厚く形成している。そして、肉厚にした部分の上部に締結面52を形成している。このように、吐出口部53を肉厚に形成することにより、コンプレッサハウジング2の剛性を高めることができ、外力が作用したときの変形を抑制することができ、シール面Fに生じる隙間を小さくすることができ、シール性能を向上させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明のシール部構造は過給機以外の流体機械(例えば、ポンプ等)にも適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
本発明に係るシール部構造を備えた過給機を示す断面図である。 図1の示した過給機のシール部構造を示す図であり、(A)は接合部Sの拡大図、(B)は従来技術と本発明との比較図である。 本発明に係るシール部構造の作用及び効果を示す図であり、(A)は通常状態、(B)はコンプレッサハウジングに外力f1が生じた状態、(C)はコンプレッサハウジングに外力f2が生じた状態、(D)は軸方向変位とエアリーク量の関係を示す図である。 本発明に係るシール部構造の第二実施形態を示す図であり、(A)は断面図、(B)は変形例である。 本発明に係るシール部構造の第三実施形態を示す図であり、図1におけるコンプレッサハウジングのV−V矢視図である。 本発明に係るシール部構造の第四実施形態を示す図であり、(A)は図1におけるコンプレッサハウジングのV−V矢視図、(B)は図6(A)におけるB−B矢視図である。
符号の説明
1 タービンハウジング
2 コンプレッサハウジング
3 センターハウジング
4 液状ガスケット
11 タービン動翼
12 タービンホイール
13 開口部
14 スクロール部
15 排気ガス供給路
16 排気ノズル
17 可変ノズル機構
17a ベーン
17b シュラウド
17c 支持プレート
17d 駆動機構
17e ピン
18 凹部
19,30 締結ボルト
19a,30a 固定用プレート
21 コンプレッサインペラ
22 スクロール部
23 凹部
23a 端面部
23b 側面部
24 シール溝
25 開口部
26 吸気ノズル
27 壁部
28 凸部
29 コンプレッサホイール
31 回転軸
32 バックプレート
32a 開口部
32b フランジ部
33 軸受部
34 フランジ部
35 油路
36 スラスト軸受
37 オイルシール
41 第二シール溝
51 ボルト孔
52 締結面
53 吐出口部
54 フランジ部

Claims (6)

  1. 吸気した空気を圧縮して排出するスクロール部を備えたコンプレッサハウジングと、前記スクロール部に前記空気を供給する流路の一部を形成するバックプレートを備えたセンターハウジングと、を有する流体機械の前記コンプレッサハウジングと前記センターハウジングとの接合部に形成されるシール部構造であって、
    前記シール部構造は、前記コンプレッサハウジングに形成された環状の凹部と、該凹部に挿入される前記バックプレートと、前記凹部と前記バックプレートとにより形成されるシール面に塗布された液状ガスケットと、を有し、
    前記シール面は、少なくとも前記コンプレッサハウジングの軸方向に垂直な面を構成する端面部により構成され、
    前記凹部は、その隅部において前記端面部に沿って前記コンプレッサハウジングの径方向外方に拡径されたシール溝を有し、
    前記シール溝は、前記端面部に対して傾斜した切削角度で切削されている、
    ことを特徴とするシール部構造。
  2. 前記端面部に、前記シール溝と同じ切削角度で切削した環状の第二シール溝を形成した、ことを特徴とする請求項1に記載のシール部構造。
  3. 前記第二シール溝は、前記コンプレッサハウジングの軸方向に向かって徐々に拡径する方向に形成されており、前記コンプレッサハウジングの軸方向移動に対して、内部で固化した液状ガスケットが前記コンプレッサハウジングと係合し得るように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のシール部構造。
  4. 前記コンプレッサハウジングは、周方向に複数配置される締結ボルトにより前記センターハウジングに接合されるとともに、前記スクロール部から圧縮空気を排出する吐出口部を有し、前記締結ボルトの一部を前記吐出口部と干渉する位置に配置した、ことを特徴とする請求項1に記載のシール部構造。
  5. 前記吐出口部は、前記締結ボルトの締結面と略面一となるように肉厚に形成されている、ことを特徴とする請求項4に記載のシール部構造。
  6. 排気ガスのエネルギーにより駆動されるタービン動翼を内包するタービンハウジングと、前記タービン動翼により回転される回転軸に固定されたコンプレッサインペラにより吸気した空気を圧縮して排出するスクロール部を備えたコンプレッサハウジングと、前記スクロール部に前記空気を供給する流路の一部を形成するバックプレートを備えるとともに前記回転軸を枢支するセンターハウジングと、を有する過給機であって、
    前記コンプレッサハウジングと前記センターハウジングとの接合部に形成されるシール部構造は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載されたシール部構造である、ことを特徴とする過給機。
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