JPH08326922A - 液体ガスケットシール構造 - Google Patents

液体ガスケットシール構造

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JPH08326922A
JPH08326922A JP7138099A JP13809995A JPH08326922A JP H08326922 A JPH08326922 A JP H08326922A JP 7138099 A JP7138099 A JP 7138099A JP 13809995 A JP13809995 A JP 13809995A JP H08326922 A JPH08326922 A JP H08326922A
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JP
Japan
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liquid gasket
sealing
seal
pump chamber
seal structure
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JP7138099A
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English (en)
Inventor
Mikito Sawaki
幹人 佐脇
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体ガスケットが固着面から剥がれにくいシ
ール構造を提供する。 【構成】 液体ガスケット7を介して互いに接合する第
一シール面18および第二シール面23と、第二シール
面23に連接して第一シール面18との間からはみ出し
た液体ガスケット7が固着される第二固着面17と、液
体ガスケット7が充填されるように第二固着面17に対
して凹状に窪んで形成される係合溝13とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シール面からはみ出し
た余剰液体ガスケットを剥がれにくくした液体ガスケッ
トシール構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンに備えられるウォータポンプ等
にあっては、ポンプ室を画成する2つの部材を合成ゴム
等からなる液体ガスケットを介して接合する液体ガスケ
ットシール構造を備えるものがある(実開平5−343
85号公報、参照)。
【0003】この種の液体ガスケットシール構造は、液
体ガスケットを介して互いに接合する各部材にシール面
が形成されるとともに、各シール面に連接して余剰液体
ガスケットが固着される固着面が形成される。
【0004】各部材のシール面を液体ガスケットを介し
て接合する際、各シール面の間から余剰液体ガスケット
が押し出されるが、この各シール面の間から押し出され
る余剰液体ガスケットが各固着面の間に充填される。こ
れにより、余剰液体ガスケットが各部材の接合部から大
きくはみ出すことがなく、ウォータポンプのベーン等と
干渉することが防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の液体
ガスケットシール構造にあっては、各固着面の間にはみ
出した余剰液体ガスケットは、ポンプ室の水流にさらさ
れるため、余剰液体ガスケットが各固着面の間から剥が
れる可能性がある。
【0006】本発明は上記の問題点を解消し、液体ガス
ケットが固着面から剥がれにくいシール構造を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の液体ガ
スケットシール構造は、液体ガスケットを介して互いに
接合する複数のシール面と、シール面に連接して両者の
間からはみ出した余剰液体ガスケットが固着される固着
面と、余剰液体ガスケットが充填されるように固着面に
対して凹状に窪んで形成される係合溝と、を備える。
【0008】請求項2に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1に記載の発明において、前記係合溝をシ
ール面に対して略直交するように形成する。
【0009】請求項3に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1または2に記載の発明において、前記係
合溝の断面形をその開口部より内奥部にかけて拡がる形
状とする。
【0010】請求項4に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記係合溝が開口した固着面をシール面に対して
傾斜させる。
【0011】請求項5に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記係合溝が開口した固着面をシール面に対して
段差なく平面状に連接させる。
【0012】請求項6に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記係合溝が開口した固着面をシール面に対して
略直交させる。
【0013】請求項7に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1から6のいずれか一つに記載の発明にお
いて、回転して流体に速度成分を付与するベーンと、ベ
ーンの外周端に対峙するポンプ室壁と、ベーンの背後で
ポンプ室壁に連接する第一シール面と、液体ガスケット
を介して第一シール面に接合する第二シール面と、第一
シール面または第二シール面に連接して両者の間からは
み出した余剰液体ガスケットが固着される固着面と、余
剰液体ガスケットが充填されるように固着面に凹状に窪
んで形成される係合溝と、を備える。
【0014】請求項8に記載の液体ガスケットシール構
造は、請求項1から7のいずれか一つに記載の発明にお
いて、エンジンブロックの前面側にクランクシャフトの
回転をウォータポンプに伝達するチェーンを備え、エン
ジンブロックの前面にポンプ室を画成し、前記ポンプ室
とチェーンが循環するチェーン室とを仕切るチェーンケ
ースリヤを備え、エンジンブロックに前記第一シール面
を形成し、チェーンケースリヤに前記第二シール面を形
成する。
【0015】
【作用】請求項1に記載の液体ガスケットシール構造に
おいて、各シール面を液体ガスケットを介して接合する
際、各シール面の間から押し出される余剰液体ガスケッ
トは固着面に拡がり、その一部が係合溝に入り込むた
め、余剰液体ガスケットの固着面側に対する接合面積が
増大し、余剰液体ガスケットが固着面から剥がれにくく
なる。
【0016】請求項2に記載の液体ガスケットシール構
造において、係合溝をシール面に対して略直交する構造
により、シール面および係合溝等をダイキャスト法で鋳
造する際に、係合溝とシール面を成形する型の抜き方向
を互いに平行にし、生産性を高められる。
【0017】請求項3に記載の液体ガスケットシール構
造において、各シール面を液体ガスケットを介して接合
する際、各シール面の間から押し出される余剰液体ガス
ケットは固着面に拡がり、その一部が係合溝に入り込
む。
【0018】係合溝の断面形をその開口部より内奥部に
かけて拡がる形状とする構造により、係合溝に入り込ん
だ余剰液体ガスケットも係合溝の内奥部にかけて拡がる
断面形状をしているため、余剰液体ガスケットが固着面
から剥がれにくくなる。
【0019】請求項4に記載の液体ガスケットシール構
造において、係合溝が開口した固着面をシール面に対し
て傾斜させる構造により、シール面に連接して凹状に窪
む収容隅部を画成し、各シール面の接合時に、両者の間
から押し出される余剰液体ガスケットが収容隅部に充填
されることにより、余剰液体ガスケットが例えばウォー
タポンブのポンプ室に大きくはみ出すことがなく、ウォ
ータポンプのベーン等と干渉することが防止される。
【0020】請求項5に記載の液体ガスケットシール構
造において、係合溝が開口した固着面をシール面に対し
て段差なく平面状に連接させる構造により、シール面に
対して固着面が傾斜する構造に比べて加工工数を減ら
し、生産性を高められる。
【0021】請求項6に記載の液体ガスケットシール構
造において、係合溝が開口した固着面をシール面に対し
て略直交させる構造により、シール面に連接して凹状に
窪む収容隅部を画成し、各シール面の接合時に、両者の
間から押し出される余剰液体ガスケットが収容隅部に充
填されることにより、余剰液体ガスケットが例えばウォ
ータポンブのポンプ室に大きくはみ出すことがなく、ウ
ォータポンプのベーン等と干渉することが防止される。
【0022】請求項7に記載の液体ガスケットシール構
造において、固着面に固着した余剰液体ガスケットは、
ポンプ室の水流にさらされるため、余剰液体ガスケット
が固着面から剥がれることを防止する必要がある。
【0023】第一、第二シール面を液体ガスケットを介
して接合する際、各シール面の間から押し出される余剰
液体ガスケットは固着面に拡がり、その一部が係合溝に
入り込むため、余剰液体ガスケットの固着面側に対する
接合面積が増大し、余剰液体ガスケットが固着面から剥
がれにくくなる。
【0024】したがって、第一、第二シール面からはみ
出した余剰液体ガスケットは、ベーンの付与する水流の
勢力を受けても、固着面から剥がれることを防止でき
る。この結果、固着面から剥がれた紐状の余剰液体ガス
ケットがポンプ室に漂流して、エンジンの冷却性能やポ
ンプ室等の密封機能を損なうことを防止できる。
【0025】請求項8に記載の液体ガスケットシール構
造において、エンジンブロックの第一シール面とチェー
ンケースリヤの第二シール面の間に介装された液体ガス
ケットによりポンプ室とチェーン室の密封がはかられ
る。
【0026】第一、第二シール面を液体ガスケットを介
して接合する際、各シール面の間から押し出される余剰
液体ガスケットは固着面に拡がり、その一部が係合溝に
入り込むため、余剰液体ガスケットの固着面側に対する
接合面積が増大し、余剰液体ガスケットが固着面から剥
がれにくくなる。
【0027】したがって、第一、第二シール面からはみ
出した余剰液体ガスケットは、ベーンの付与する水流の
勢力を受けても、固着面から剥がれることを防止でき
る。この結果、固着面から剥がれた紐状の余剰液体ガス
ケットがポンプ室に漂流して、エンジンの冷却性能やポ
ンプ室等の密封機能を損なうことを防止できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0029】図1〜図3は、本発明に係るウォータポン
プ1を備えたエンジンの前部の断面図である。
【0030】図2に示すように、シリンダブロック(エ
ンジンブロック)2の前面を覆うようにチェーンケース
リヤ4が取付けられる。チェーンケースリヤ4の前面を
覆うようにフロントカバー5が取付けられ、両者の間に
チェーン室6が画成される。図2において、54はシリ
ンダヘッド、55はピストン、56はクランクシャフ
ト、58はカムシャフトである。
【0031】図3に示すように、ウォータポンプ1は、
シリンダブロック2の前面に形成されたポンプ室31
と、このポンプ室31に収装されるウォータポンプユニ
ット32から構成される。
【0032】ウォータポンプユニット32は、チェーン
ケースリヤ4に取付けられるポンプハウジング44と、
駆動軸20を回転自在に支持する軸受45と、駆動軸2
0の先端に取付けられたベーン46と、駆動軸20の基
端に取付けられたポンプスプロケット21を主体として
いる。
【0033】カムスプロケット53とクランクスプロケ
ット51の間に掛け回されるチェーン12は、ポンプス
プロケット21に噛合う。これにより、クランシャフト
16の回転がチェーン12およびポンプスプロケット2
1を介してウォータポンプ1の駆動軸20に伝達され
る。
【0034】ウォータポンプ1は、そのベーン46が回
転することにより、エンジンのウォータジャケット19
を循環する冷却水をシリンダブロック2に円形に開口し
たポンプ入口35から吸い込み、ポンプ室31から図示
しない冷却水通路を通ってラジエータ等に圧送するよう
になっている。
【0035】ポンプハウジング44とベーン46の間に
はメカニカルシール48が介装され、ポンプ室31に対
して両者の間が密封される。
【0036】チェーンケースリヤ4には、ポンプ室31
につながる円筒面状をしたポンプ取付部36が開口し、
その周縁にポンプハウジング44に対するフランジ部3
7が形成されている。
【0037】ポンプハウジング44はチェーンケースリ
ヤ4のポンプ取付部36に2本のOリング50を介して
嵌合する。ポンプハウジング44のフランジ部44a
は、チェーンケースリヤ4のフランジ部37に接合し、
チェーンケースリヤ4に螺合する複数のボルト47を介
して締結される。
【0038】チェーンケースリヤ4はシリンダブロック
2の前面に図示しない複数のボルトによって締結され、
第一、第二シール面18,23の接合部にはポンプ室3
1の周囲に位置して液体ガスケットが塗布される。
【0039】チェーンケースリヤ4の第二シール面23
には、第一シール面18に面して環状に窪む内側シール
溝22が形成される。内側シール溝22と第一シール面
18の間に液体ガスケット7が充填される。
【0040】シリンダブロック2とチェーンケースリヤ
4は、第一、第二シール面18,23に連接してポンプ
室31に面する第一、第二固着面14,17をそれぞれ
有する。第一、第二固着面14,17の間に、収容隅部
9が画成される。
【0041】第一シール面18と第二シール面23の接
合時に、両者の間から押し出される余剰液体ガスケット
7が収容隅部9に充填される。
【0042】第一固着面14は、シリンダブロック2の
チェーンケースリヤ4に対峙する平面状をした第一シー
ル面18に対して直交して形成され、ポンプ室壁面10
と段差無く連続して形成される。
【0043】第二固着面17は、チェーンケースリヤ4
のシリンダブロック2に対峙する平面状をした第二シー
ル面23に対する面取り部として所定角度で傾斜して形
成される。これにより、第二固着面17は第一固着面1
4との間にポンプ室31に対して凹状に窪む収容隅部9
を画成し、第一シール面18と第二シール面23の接合
時に、両者の間から押し出される余剰液体ガスケット7
が収容隅部9に充填されることにより、余剰液体ガスケ
ット7がポンプ室31に大きくはみ出すことがなく、ウ
ォータポンプ1のベーン46と干渉することが防止され
る。
【0044】そして本発明の要旨とするところである
が、チェーンケースリヤ4の第二固着面17に凹状に窪
む係合溝13が形成される。第一シール面18と第二シ
ール面23の接合時に、両者の間から押し出される余剰
液体ガスケット7が係合溝13に充填されるようになっ
ている。
【0045】本実施例では、係合溝13が第二固着面1
7に対して直交して形成される。係合溝13は互いに平
行に対峙する側壁部と、各側壁部を円弧状に湾曲する底
壁部とによって画成される。
【0046】図4に示すように、チェーンケースリヤ4
は、ポンプ室壁10のまわりに第二シール面23および
内側シール溝22が形成されるとともに、各カムシャフ
ト58の前端が臨む左右バンクの各窓部25のまわりに
シリンダヘッド54に接合するシール面27および内側
シール溝28が形成され、クランクシャフト56の前端
が臨む下端部29のまわりにシリンダブロック2に接合
するシール面30および内側シール溝34が形成されて
いる。
【0047】係合溝13はポンプ室31に面する第二シ
ール面23のまわりのみに形成され、他のシール面2
7,30のまわりには形成されない。
【0048】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0049】ウォータポンプ1のベーン46が回転し、
エンジンのウォータジャケット59を循環する冷却水が
ポンプ入口35からポンプ室31に吸い込まれ、ポンプ
室31から冷却水通路へと吐出される。
【0050】ポンプ室31は、チェーンケースリヤ4と
シリンダブロック2の接合部において、第一、第二シー
ル面18,23の間に塗布された液体ガスケット7によ
って密封される。内側シール溝22にも液体ガスケット
7が充填されることによってもポンプ室31は密封さ
れ、ポンプ室31からエンジン冷却水がもれ出すことを
確実に防止できる。
【0051】第一シール面18と第二シール面23の接
合時に、両者の間から押し出される余剰液体ガスケット
7が収容隅部9に充填されることにより、余剰液体ガス
ケット7がポンプ室31に大きくはみ出すことがなく、
ウォータポンプ1のベーン46と干渉することが防止さ
れる。
【0052】しかし、収容隅部9に充填される余剰液体
ガスケット7は、ポンプ室31の水流にさらされるた
め、余剰液体ガスケット7が収容隅部9から剥がれるこ
とを防止する必要がある。
【0053】本発明において、収容隅部9に充填される
余剰液体ガスケット7は、係合溝13に入り込んでいる
ため、チェーンケースリヤ4に対する接合面積が増大
し、余剰液体ガスケット7が第二固着面17から剥がれ
にくくなる。
【0054】したがって、収容隅部9に充填される余剰
液体ガスケット7は、ベーン46の付与する水流の勢力
を受けても、余剰液体ガスケット7が収容隅部9から剥
がれることを防止できる。この結果、収容隅部9から剥
がれた紐状の余剰液体ガスケット7がポンプ室31に漂
流し、エンジンの冷却性能が悪化したり、メカニカルシ
ール48等の密封機能を損なうことを防止できる。
【0055】また、第一シール面18と第二シール面2
3の接合時に、両者の間から押し出される余剰液体ガス
ケット7がチェーンケースリヤ4の外側にはみ出して固
着されるとともに、余剰液体ガスケットが他のシール面
27,30のまわりからもチェーンケースリヤ4の内外
にはみ出して固着されるが、これらはたとえ剥がれても
ポンプ室31の密封性等を損なう心配がない。
【0056】次に、図5に示す実施例について説明す
る。なお、図1等との対応部分には同一符号を付す。
【0057】係合溝60が第二シール面23に対して直
交し、第二固着面17に対して傾斜して形成される。係
合溝60は互いに平行に対峙する側壁部と、各側壁部を
円弧状に湾曲する底壁部とによって画成される。
【0058】この場合、チェーンケースリヤ4をダイキ
ャスト法で鋳造する際に、係合溝60や内側シール溝2
2を成形する型の抜き方向を互いに平行にし、生産性を
高められる。
【0059】次に、図6に示す実施例について説明す
る。なお、図1等との対応部分には同一符号を付す。
【0060】シリンダブロック2とチェーンケースリヤ
4は、第一、第二シール面18,23に連接してポンプ
室31に面する第一、第二固着面64,17をそれぞれ
有する。第一、第二固着面64,17の間に、収容隅部
69が画成される。
【0061】第一シール面18と第二シール面23の接
合時に、両者の間から押し出される余剰液体ガスケット
7が収容隅部69に充填される。これにより、余剰液体
ガスケット7がポンプ室31に大きくはみ出すことがな
く、ウォータポンプ1のベーン46と干渉することが防
止される。
【0062】第一固着面64は、シリンダブロック2の
チェーンケースリヤ4に対峙する平面状をした第一シー
ル面18に対する面取り部として所定角度で傾斜して形
成される。
【0063】チェーンケースリヤ4の第二固着面17に
凹状に窪む第二係合溝63が形成される。シリンダブロ
ック2の第一固着面64に凹状に窪む第一係合溝62が
形成される。
【0064】第一、第二係合溝62,63は、それぞれ
の開口部より内奥部にかけて拡がる断面形状とする。
【0065】この場合、収容隅部69に充填される余剰
液体ガスケット7は、第一、第二係合溝62,63に入
り込んでそれぞれの内奥部にかけて拡がる断面形状をし
ているため、余剰液体ガスケット7が第二固着面17か
ら剥がれにくくなる。
【0066】したがって、収容隅部9に充填される余剰
液体ガスケット7は、ベーン46の付与する水流の勢力
を受けても、余剰液体ガスケット7が収容隅部9から剥
がれることを防止できる。
【0067】次に、図7に示す実施例について説明す
る。なお、図1等との対応部分には同一符号を付す。
【0068】シリンダブロック2とチェーンケースリヤ
4は、第一、第二シール面18,23に連接してポンプ
室31に面する第一、第二固着面74,77をそれぞれ
有する。第一、第二固着面74,77の間に、収容隅部
79が画成される。
【0069】第二固着面67は、チェーンケースリヤ4
のシリンダブロック2に対峙する平面状をした第二シー
ル面23に対して段差無く連続する平面状に形成され
る。
【0070】チェーンケースリヤ4の第二固着面17に
凹状に窪む第二係合溝73が形成される。第二係合溝7
3は、第二固着面74に対して直交して形成される。
【0071】第一固着面74は、シリンダブロック2の
チェーンケースリヤ4に対峙する平面状をした第一シー
ル面18に対して直交して形成される。
【0072】シリンダブロック2の第一固着面74に凹
状に窪む第一係合溝72が形成される。第一係合溝72
は、第一固着面74に対して直交して形成される。これ
により、第一固着面74は第二固着面77との間にポン
プ室31に対して凹状に窪む収容隅部79を画成し、第
一シール面18と第二シール面23の接合時に、両者の
間から押し出される余剰液体ガスケット7が収容隅部7
9に充填されることにより、余剰液体ガスケット7がポ
ンプ室31に大きくはみ出すことがなく、ウォータポン
プ1のベーン46と干渉することが防止される。
【0073】収容隅部79に充填される余剰液体ガスケ
ット7は、第一、第二係合溝72,73にそれぞれ入り
込んでいるため、余剰液体ガスケット7が第二固着面1
7から剥がれにくくなる。
【0074】したがって、収容隅部79に充填される余
剰液体ガスケット7は、ベーン46の付与する水流の勢
力を受けても、余剰液体ガスケット7が収容隅部9から
剥がれることを防止できる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の液
体ガスケットシール構造は、各シール面を液体ガスケッ
トを介して接合する際、各シール面の間から押し出され
る余剰液体ガスケットは固着面に拡がり、その一部が係
合溝に入り込むため、余剰液体ガスケットの固着面側に
対する接合面積が増大し、余剰液体ガスケットが固着面
から剥がれにくくなる。
【0076】請求項2に記載の液体ガスケットシール構
造は、係合溝をシール面に対して略直交する構造によ
り、シール面および係合溝等をダイキャスト法で鋳造す
る際に、係合溝とシール面を成形する型の抜き方向を互
いに平行にし、生産性を高められる。
【0077】請求項3に記載の液体ガスケットシール構
造は、係合溝の断面形をその開口部より内奥部にかけて
拡がる形状とする構造により、係合溝に入り込んだ余剰
液体ガスケットも係合溝の内奥部にかけて拡がる断面形
状をしているため、余剰液体ガスケットが固着面から剥
がれにくくなる。
【0078】請求項4に記載の液体ガスケットシール構
造は、係合溝が開口した固着面をシール面に対して傾斜
させる構造により、シール面に連接して凹状に窪む収容
隅部を画成し、各シール面の接合時に、両者の間から押
し出される余剰液体ガスケットが収容隅部に充填される
ことにより、余剰液体ガスケットが例えばウォータポン
ブのポンプ室に大きくはみ出すことがなく、ウォータポ
ンプのベーン等と干渉することが防止される。
【0079】請求項5に記載の液体ガスケットシール構
造は、係合溝が開口した固着面をシール面に対して段差
なく平面状に連接させる構造により、シール面に対して
固着面が傾斜する構造に比べて加工工数を減らし、生産
性を高められる。
【0080】請求項6に記載の液体ガスケットシール構
造は、係合溝が開口した固着面をシール面に対して略直
交させる構造により、シール面に連接して凹状に窪む収
容隅部を画成し、各シール面の接合時に、両者の間から
押し出される余剰液体ガスケットが収容隅部に充填され
ることにより、余剰液体ガスケットが例えばウォータポ
ンブのポンプ室に大きくはみ出すことがなく、ウォータ
ポンプのベーン等と干渉することが防止される。
【0081】請求項7に記載の液体ガスケットシール構
造は、第一、第二シール面からはみ出した余剰液体ガス
ケットは、ベーンの付与する水流の勢力を受けても、固
着面から剥がれることを防止できる。この結果、固着面
から剥がれた紐状の余剰液体ガスケットがポンプ室に漂
流して、エンジンの冷却性能やポンプ室等の密封機能を
損なうことを防止できる。
【0082】請求項8に記載の液体ガスケットシール構
造は、エンジンブロックの第一シール面とチェーンケー
スリヤの第二シール面の間に介装された液体ガスケット
によりポンプ室とチェーン室の密封がはかられるととも
に、第一、第二シール面からはみ出した余剰液体ガスケ
ットは、ベーンの付与する水流の勢力を受けても、固着
面から剥がれることを防止できる。この結果、固着面か
ら剥がれた紐状の余剰液体ガスケットがポンプ室に漂流
して、エンジンの冷却性能やポンプ室等の密封機能を損
なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、図3のF部を拡大した
断面図。
【図2】同じくエンジン前部の断面図。
【図3】同じくウォータポンプまわりの断面図。
【図4】同じくチェーンケースリヤの背面図。
【図5】他の実施例を示す断面図。
【図6】さらに他の実施例を示す断面図。
【図7】さらに他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ウォータポンプ 2 シリンダブロック 4 チェーンケースリヤ 7 液体ガスケット 9 収容隅部 13 係合溝 14 第一固着面 17 第二固着面 18 第一シール面 23 第二シール面 31 ポンプ室 44 ポンプハウジング 46 ベーン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体ガスケットを介して互いに接合する複
    数のシール面と、 シール面に連接して両者の間からはみ出した余剰液体ガ
    スケットが固着される固着面と、 余剰液体ガスケットが充填されるように固着面に対して
    凹状に窪んで形成される係合溝と、 を備えたことを特徴とする液体ガスケットシール構造。
  2. 【請求項2】前記係合溝をシール面に対して略直交する
    ように形成したことを特徴とする請求項1に記載の液体
    ガスケットシール構造。
  3. 【請求項3】前記係合溝の断面形をその開口部より内奥
    部にかけて拡がる形状としたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の液体ガスケットシール構造。
  4. 【請求項4】前記係合溝が開口した固着面をシール面に
    対して傾斜させたことを特徴とする請求項1から3のい
    ずれか一つに記載の液体ガスケットシール構造。
  5. 【請求項5】前記係合溝が開口した固着面をシール面に
    対して段差なく平面状に連接させたことを特徴とする請
    求項1から3のいずれか一つに記載の液体ガスケットシ
    ール構造。
  6. 【請求項6】前記係合溝が開口した固着面をシール面に
    対して略直交させたことを特徴とする請求項1から3の
    いずれか一つに記載の液体ガスケットシール構造。
  7. 【請求項7】回転して流体に速度成分を付与するベーン
    と、 ベーンの外周端に対峙するポンプ室壁と、 ベーンの背後でポンプ室壁に連接する第一シール面と、 液体ガスケットを介して第一シール面に接合する第二シ
    ール面と、 第一シール面または第二シール面に連接して両者の間か
    らはみ出した余剰液体ガスケットが固着される固着面
    と、 余剰液体ガスケットが充填されるように固着面に凹状に
    窪んで形成される係合溝と、 を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一
    つに記載の液体ガスケットシール構造。
  8. 【請求項8】エンジンブロックの前面側にクランクシャ
    フトの回転をウォータポンプに伝達するチェーンを備
    え、 エンジンブロックの前面にポンプ室を画成し、 前記ポンプ室とチェーンが循環するチェーン室とを仕切
    るチェーンケースリヤを備え、 エンジンブロックに前記第一シール面を形成し、 チェーンケースリヤに前記第二シール面を形成したこと
    を特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の液
    体ガスケットシール構造。
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Cited By (6)

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