JP5087076B2 - Euvマスク用反射防止コーティング - Google Patents

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Description

本発明は、スペクトル純度フィルタを含むEUVマスク、当該マスクを含むリソグラフィ装置、望ましい放射と望ましくない放射の比率を拡大する方法、および前記マスクが使用されるデバイスの製造方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。公知のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射するステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射する、スキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
リソグラフィ装置では、基板に結像できるフィーチャのサイズは、投影放射の波長によって制限される。より高密度のデバイス、よってより高速の運転速度を備えた集積回路を製造するためには、より小さいフィーチャを結像できることが望ましい。最新のリソグラフィ投影装置のほとんどが、水銀ランプまたはエキシマレーザによって生成された紫外光を使用する一方、より短い波長の放射(例えば約13nm)を使用することが提案されてきた。このような放射は、極端紫外線(EUV)または軟X線と呼ばれ、可能な放射源には、例えば、レーザー生成プラズマ源、放電プラズマ源、または電子貯蔵リングからのシンクロトロン放射が含まれる。
EUV放射源は、典型的には、プラズマ源、例えばレーザー生成プラズマまたは放電源である。EUV放射に加えて、EUV源は、多くの異なる波長の光を放出するが、これは深紫外線(DUV)などの望ましくない放射である。この非EUV放射はEUVリソグラフィシステムに有害であるので、スペクトル純度フィルタ(SPF)によって除去されなければならない。
現在のスペクトル純度フィルタは、ブレーズド格子(blazed gratings)に基づいている。三角形のパターンの表面品質は非常に高くなければならないので、これらの格子は製造するのが難しい。表面の粗度は、1nm RMSより小さくなければならない。それに加えて、現在のスペクトル純度フィルタの欠点は、光路を折り曲げることであり、これは、スペクトル純度フィルタ(損失を引き起こす)を取り替えるために別のミラーが使用されない限り、上記欠点をシステムから除外することはできないことを意味する。柔軟性を保つためには、スペクトル純度フィルタによって引き起こされる損失を避けるために、システムからスペクトル純度フィルタを自由に取り除けることが望ましい。
EUV源からの望ましいEUV放射への追加の放射の主な問題は、光レジストが感応するDUV波長について生じる。なぜならば、DUV波長はコントラストの損失を引き起こすからである。
リソグラフィ装置を使用してパターンを投影する際に、EUV放射のDUV放射に対する比率を拡大することが望ましい。
本発明の一態様によると、多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタック、前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層、材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層、および材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、前記多層スタック最上層の上に配される第2スペクトル純度増強層を含む、スペクトルフィルタ最上層であって、前記第1および第2スペクトル純度増強層は単独でSi、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料を含み、前記中間層は、第1および第2スペクトル純度増強層よりの前記材料と異なる材料を含む、スペクトルフィルタ最上層、および前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン化された吸収体層を含む、EUVマスクが提供される。このようなEUVマスクを含むリソグラフィ装置も提供される。さらに、放射源の放射の少なくとも一部をこのようなEUVマスクに反射することを含む、比率拡大方法が提供される。このような拡大方法を含むデバイス製造方法が提供される。
別の態様では、多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタック、前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層、および材料m2を含み、かつ層厚d2を有し、前記多層スタック最上層の上に配される中間層を含む、スペクトルフィルタ最上層であって、前記第1スペクトル純度増強層は、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料を含み、前記中間層は、前記第1スペクトル純度増強層の前記材料と異なる材料を含む、スペクトルフィルタ最上層、および前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、EUVマスクが提供される。このようなEUVマスクを含むリソグラフィ装置も提供される。さらに、放射源の放射の少なくとも一部をこのようなEUVマスクに反射することを含む、比率拡大方法が提供される。このような拡大方法を含むデバイス製造方法が提供される。
さらに他の態様では、多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタック、前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有し、前記多層スタック最上層の上に配される第1スペクトル純度増強層を含むスペクトルフィルタ最上層であって、当該第1スペクトル純度増強層は、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料m1を含み、かつ前記スペクトラルフィルタ最上層の層厚d1は0.5〜30nmである、スペクトルフィルタ最上層、および前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、EUVマスクが提供される。このようなEUVマスクを含むリソグラフィ装置も提供される。さらに、放射源の放射の少なくとも一部をこのようなEUVマスクに反射することを含む、比率拡大方法が提供される。このような拡大方法を含むデバイス製造方法が提供される。
さらに他の態様では、多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタッフ、および多層スタック最上層の上に配されたパターン付き吸収体層を含む、EUVマスクが提供される。このようなEUVマスクを含むリソグラフィ装置も提供される。さらに、放射源の放射の少なくとも一部をこのようなEUVマスクに反射することを含む、比率拡大方法が提供される。このような拡大方法を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。これらの図面において同じ参照符号は対応する部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を概略的に示している。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えば紫外線またはEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILを備える。サポート(例えば、マスクテーブル)MTは、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置付けるように構成された第1ポジショナPMに連結されている。基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTは、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置付けるように構成された第2ポジショナPWに連結されている。投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSは、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成されている。
照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、かつ/または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。サポートは、パターニングデバイスの重量を支えるなどしてパターニングデバイスを支持する。サポートは、パターニングデバイスの配向、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポートは、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポートは、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポートは、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定機能層に対応することになる。
パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レゼンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射にとって、あるいは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の投影システムを包含していると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、反射型マスクを採用しているもの)である。また、リソグラフィ装置は、透過型のもの(例えば、透過型マスクを採用しているもの)であってもよい。
リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、比較的高屈折率を有する液体(例えば水)によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、リソグラフィ装置内の別の空間(例えば、マスクと投影システムとの間)に液浸液を加えてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるための技術においてよく知られている。本明細書において使用される「液浸」という用語は、基板のような構造物を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射を受ける。例えば、放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射は、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が水銀ランプである場合、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
放射ビームBは、サポート(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスクMA)上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。マスクMAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置付けるように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサIF1を使い、例えば、マスクライブラリからマスクを機械的に取り出した後またはスキャン中に、マスクMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置付けることもできる。通常、マスクテーブルMTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度に(すなわち、単一静止露光)ターゲット部分C上に投影する。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静止露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズよって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、マスクテーブルMTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
本明細書で使用される「層」という用語は、当業者には周知であるように、他の層および/または真空などの他の媒体(使用の際に)との1つ以上の境界面を有する層を意味し得る。しかし、当然であるが、「層」は、構造の一部も意味し得る。「層」という用語は、複数の層を示す場合もある。これらの層は、例えば、隣り合っている、または重なり合う等が可能である。また、これらの「層」は、1つの材料または材料の組み合わせを含んでもよい。本明細書で使用される(複数の)「層」という用語は、連続層または不連続層を意味し得ることも留意されたい。本発明では、本明細書で使用される「材料」という用語は、材料の組み合わせと解釈されてもよい。
本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長λを有する)、および極端紫外線(EUVまたは軟X線)(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)、ならびにイオンビームや電子ビームなどの微粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。一般に、約780〜3000nm(またはそれ以上)の波長を有する放射は、赤外放射と見なされる。UVは、約100〜400nmの波長を有する放射を意味する。リソグラフィにおいて、これは通常、水銀放電ランプによって生成できる波長、すなわち、G線(436nm)、H線(405nm)、および/またはI線(365nm)にも適用される。VUVは真空紫外線(すなわち空気によって吸収された紫外線)であり、約100〜200nmの波長を意味する。DUVは深紫外線であり、通常、126nm〜248nmなど、エキシマレーザによって生成された波長のためのリソグラフィで使用される。当然であるが、例えば5〜20nmの範囲の波長を有する放射は特定の波長帯域の放射に関連し、その少なくとも一部が5〜20nmの範囲で見出される。
本明細書における屈折率は、100〜400nm、および特定の実施形態では100〜200nmの範囲から選択された放射波長の、または放射波長範囲の屈折率を意味する。
図2は、放射システム42、照明光学ユニット44、および投影システムPSを含む投影装置1をより詳細に示す。放射システム42は、放電プラズマによって形成され得る放射源SOを含む。EUV放射は、ガスまたは蒸気(Xeガス、Li蒸気またはSn蒸気など)によって生成されることができ、そのガスまたは蒸気の中で、電磁スペクトルのEUV範囲の放射を放出するために超高温プラズマが作り出される。超高温プラズマは、放電によって少なくとも部分的にイオン化されたプラズマを引き起こすことによって作り出され得る。例えば、10PaのXe、Li,Sn蒸気または他の適切なガスもしくは蒸気などの分圧は、放射の効率的な生成のために必要であるかもしれない。放射源SOから放出された前記放射は、ガスバリアまたは汚染トラップ49(放射源チャンバ47の開口部の中または後方に位置する)を通して放射源チャンバ47からコレクタチャンバ48に送られる。前記ガスバリア49は、例えば米国特許第6,614,505号、米国特許第6,359,969号および第6,576,912号、および国際公開第04/104707号で詳細に記述されているようなチャネル構造を含む(これらは、言及することにより、本明細書中に組み込まれる)。
コレクタチャンバ48は、かすめ入射コレクタによって形成され得る放射コレクタ50を含む。コレクタ50は、いくつかのリフレクタ142、143、146を含み得る。内側リフレクタは符号142で示され、外側リフレクタは符号146で示される。放射コレクタ50は従来技術から公知である。本発明で使用され得る放射コレクタの一例は、米国特許出願公開第2004/0094724(A1)号明細書に記載されている(これは、言及することにより、本明細書中に組み込まれる)。
コレクタ50によって送られた放射は、コレクタチャンバ48内の開口部の仮想ソースポイント52で合焦されるように、格子スペクトルフィルタ51で反射することができる。コレクタチャンバ48から、放射ビーム56は、照明光学ユニット44内で法線入射リフレクタ53、54を介してレチクルまたはマスクテーブルMT上に位置するレチクルまたはマスクへと反射される。パターン付きビーム57が形成され、これが投影システムPS内で反射エレメント58、59を介してウェーハステージまたは基板テーブルWT上へと結像される。照明光学ユニット44および投影システムPS内には、一般に、図示されているよりも多くのエレメントが存在し得る。格子スペクトルフィルタ51は、オプションとして、リソグラフィ装置のタイプに応じて存在し得る。さらに、図示されるよりも多くの反射エレメントが存在し得る。例えば、米国特許第6,556,648号(これは、言及することにより、本明細書中に組み込まれる)に記載されているように、反射エレメント58、59よりも1〜4個多い反射エレメントが存在してもよい。
図1および図2に示されるリソグラフィ装置は、例えば、放射ビームを調整するように構成された照明システム、パターン付き放射ビームを形成するために、放射ビームの断面にパターンを付与するように構成されたパターニングデバイスを支持するように構成されたサポート、基板を保持するように構成された基板テーブル、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影するように構成された投影システム、放射源、およびコレクタミラーを含む、EUVリソグラフィ装置であってもよい。
一実施形態では、本発明のリソグラフィ装置および方法で使用され、かつコレクタミラー50によって集められた放射は、5〜20nmの範囲から選択された波長(例えば13.5nm)を有するEUV放射を含む。
図3は、本発明の一実施形態に係るEUVマスク10を概略的に示す。EUVマスク10は、多層(ミラー)スタック102、例えばモリブデン/シリコン(Mo/Si、またはW/SiまたはWRe/Si)のいくつかの交互層を含む。多層スタック102は、最上層103を有し、これはMoまたはSiであってもよい(すなわち多層スタック102に属する複数の層のうちの1つ)。この多層スタック最上層103の上に、スペクトル純度増強層104が設けられ、スペクトル純度増強層104の上に、パターン付き吸収体層105が製造される。本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態は概略的に、図4a〜図4eにより詳細が示されている。
図4aは、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、層厚d2を有する中間層111、および層厚d3を有する第2スペクトル純度増強層112であって、多層スタック最上層103の上に配される第2スペクトル純度増強層を含む、スペクトルフィルタ最上層104を含む、本発明の一実施形態に係るEUVマスク10を概略的に示す。
スペクトルフィルタ最上層104の上には、厚さd0を有するパターン付き吸収体層105が設けられる。
図4bは、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、および層厚d2を有する中間層111であって、多層スタック最上層103の上に配される中間層111を含む、スペクトルフィルタ最上層104を含む、本発明の別の実施形態に係るEUVマスク10を概略的に示す。
スペクトルフィルタ最上層104の上に、厚さd0を有するパターン付き吸収体層105が設けられる。
図4cは、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110であって、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含む、スペクトルフィルタ最上層104を含む、本発明の別の実施形態に係るEUVマスク10を概略的に示す。
スペクトルフィルタ最上層104の上に、厚さd0を有するパターン付き吸収体層105が設けられる。
図4dは、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110であって、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含む、スペクトルフィルタ最上層104を含む、本発明の別の実施形態に係るEUVマスク10を概略的に示す。スペクトルフィルタ最上層104の上に、厚さd4を有するキャップ層106が設けられる。パターン付き吸収体層105は、このキャップ層106上に製造される。
図4eは、多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102を含む、本発明によるEUVマスク10のさらに他の実施形態を概略的に示している。多層スタック最上層103の上に、キャップ層106が設けられる。パターン付き吸収体層105がキャップ層106上に製造される。さらに他の実施形態では、吸収体層105は、多層スタック最上層103の上に直接製造される。この最後の実施形態は、図5aおよび図5bを参照してより詳細に説明される。上記に開示される複数の実施形態の場合のように、パターン付き吸収体層105は、実際には、例えばDUVについて反射防止(AR)コーティングとして作用する。図5aでは、パターン付き吸収体層105の開口部502が示される。開口サイズが、抑制される必要のある放射の回折限界よりも実質的に(10倍を上回って)大きい場合は、放射が開口部を通して伝達することができる。すなわち、光は反射防止コーティングによって反射防止されない。よって、吸収体層105の反射防止性能は、パターンにおける開口サイズに左右される。このことは、図5aおよび5bを参照して説明され、これらの図は2つの状況を示している。図5aでは、開口サイズは、抑制される必要のある放射の回折限界を超えている。矢印504および505は、それぞれEUV放射とDUV放射を示す。パターン付き層の開放部分、すなわち開口部502では、AR効果がない。これは、開放部分での反射についてスペクトラル純度が同じままであることを意味する。吸収体材料(absorber material)が存在する領域では、放射は通常のAR効果を経験する。この効果は有用である。なぜならば、これは、EUVが反射されないマスクの部分において、低減された量の他の放射(例えばDUV)も反射されることを意味するからである。図5bは、開口サイズが回折限界を下回る状況を示している。この場合、抑制される必要のある放射は、吸収体層105と相互に作用することなしに開口部503に透過することはできず、よって、反射防止効果を経験し得る。この場合、スペクトラル純度(すなわち、EUV量/DUV量の比率)は、開部分と閉部分の両方において改善される。しかし、この場合の欠点は、反射防止効果が開口サイズに左右されることである。
AR性能は、特定の開口サイズについて最適化でき、このことは、より長い期間では、AR性能はわずかに悪くなるが、まだ許容可能であることを意味する(約5%の0次反射)。回折限界を下回る開口サイズについては、AR性能は急速に低下し、これは、放射がARコーティングに透過できないという事実に起因する。大雑把に言うと、最小のフィーチャについてAR性能を最適化すべきである。つまり、マスクからウェーハへの20nmのハーフピッチラインおよび縮小係数5の場合は、200nm(回折限界である)の期間の最適化を意味する。当然であるが、回折限界は、放射の波長に対応する。従って、本実施形態は、可視波長から赤外波長までなどの、より大きい波長を抑制するためにも非常に適している。
同様に当然のことながら、基板のパターンのせいで、AR性能が偏光に依存するようになるかもしれない。例えば、基板上のパターンが、1本の線を含む場合は、この線形の開口部は2つの異なる寸法を有する。よって、一方の寸法は、光の回折限界を下回るが、この線の長い寸法は回折限界を上回る。その結果、AR効果は1つの偏光についてのみ作用する一方で、他の偏光が開口部を通して伝達され、通常はウェーハに反射する。よって、開口部502、503が回折限界を下回るようにするためには、各方向に十分に小さい寸法でなければならない。
上述したパターン付き吸収体層105は、TaN、Si、MgF、SiO、またはTiOを含み得る。一実施形態では、この層の厚さd0は50〜200nmであってよい。別の実施形態では、厚さd0は65〜100nmである。
図5cは、Ruキャップされた多層ミラー上のTaN吸収体層の様々な厚さについて計算された反射曲線を示す。図5cでは、(例えば)80nmTaN層の反射率が最も低くなるのは約200nmの波長であることがわかる。
層1(環境は、多層ミラー1の上の雰囲気)からシステムに入射する光について、上に第1スペクトル純度増強層110を備えた多層スタック102の反射強度(R)の方程式は以下のとおりである。
Figure 0005087076
ここで、rpqは、層pから入射し、pとqとの間の界面で反射する法線入射平面波の反射のフレネル反射振幅係数である。ここで、r23は、第1スペクトル純度増強層110と多層スタック102との間の界面での第1スペクトル純度増強層110内の光の反射であり、
pqは、層pから層qへの平面波の伝達についてのフレネル振幅透過係数であり、
λは光の波長であり、
tは第1スペクトル純度増強層110の厚さ(すなわちd1)であり、
は媒体pの波数であり、
=n+jは媒体pの複素屈折率である。
フレネル反射は周知であり、光学に関する事実上ほぼあらゆる書籍の中で見られる(例えば E. Hechtによる書籍、“Optics,”2nd edition, Addison Wesley,1997を参照。これは、言及することにより、本明細書中に組み込まれる)。法線入射光では、媒体pと媒体qの間との界面における媒体pからの光のフレネル反射は、偏光から独立しており、rpq=(N−N)/(N+N)で示される。多層の場合は、第1スペクトル純度増強層110と多層スタック102との間の界面における層2からのビームの反射r23を計算しなければならない。
第1スペクトル純度増強層110の厚さは、EUV損失を避けるために可能な限り小さくなければならない。他の実施形態では、第1スペクトル純度増強層110は、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料m1を含む。
他の実施形態では、材料m1は、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素からなる群から選択される。スペクトルフィルタ最上層104(この実施形態では第1スペクトル純度増強層110)の層厚d1は、約0.5〜30nmである。本発明による実施形態は、下の表で説明される。
Figure 0005087076
可能な限り低い反射は、ビームPBの光線rを多層ミラー1に投影する際に、鏡面反射される望ましくない放射と、第1スペクトル純度増強層110内で少なくとも一往復伝播した望ましくない放射との間の弱め合う干渉を必要とする。第1スペクトル純度増強層110の厚さの方程式を導くために、鏡面反射の複素振幅(r12)と第1スペクトル純度増強層110内で一往復伝播した反射への寄与(r)が比較される。
Figure 0005087076
鏡面反射と、第1スペクトル純度増強層110内で一往復伝播した寄与との間の弱め合う干渉については、比率Q≡r/r12の引数(argument)はπとならなければならない。
Figure 0005087076
弱め合う干渉:引数(arg)(Q)=π
N=n+jk(N=複素屈折率、n=複素屈折率の実数部分、k=複素屈折率の虚数部分)によると、例えば、上述しかつ図5に示されるシステム(多層スタック102の最上層103としてa−Si(Si/Mo多層スタックの代わりに)および第1スペクトル純度増強層110としてSiを有する)では、198.4nmの波長の屈折率は以下のとおりである。
空気 N1=1
Si N2=2.62+j0.174
a−Si N3=1.028+j2.1716981
i)IMDソフトウェアを使ったa−Si/Mo多層スタック102、および方程式(1)を使ったii)a−Si基板(モデルとして、多層スタック102の代わりに)に対するSiの影響を計算すると、図6で示される結果が得られる。この図では、IMDソフトウェアを使ったa−Si/Mo多層スタック102を備えるモデルの結果、および方程式(1)を使ったa−Si基板(モデルとして、多層スタック102の代わりに)の結果が示されており、多層スタック上のSiとa−Si基板上のSiの計算の間に顕著な重複があるように見える。つまりこれは、Si/a−Si界面での高い反射を示している。鏡面反射と、スペクトル純度増強層104(ここでは第1スペクトル純度増強層110(Si)コーティング)内で一往復伝播した寄与との間の位相差を、方程式(3)を使って計算すると(図6(右側の縦軸に注意)では斜線曲線(repeatedly slashed curve)で表しており、符号120としても示されている)、Si層の厚さ(x軸)間の差はほんのわずかであり、鏡面反射と、第1スペクトル純度増強層110を通して一度伝播した寄与との間の位相差はπであり、かつ空気/Si/a−Siの3層モデルの反射の最小値であることがわかる。よって、基準(3)は事実、厚さについての良い基準であるように思われる。位相差がπである場合は、i)とii)の両方が最小(弱め合う干渉)であり、位相差が2πである場合は、i)とii)の両方が最大である。層厚 d(ここではd1)は可能な限り小さいことが好ましいので、位相差がπである第1の最小値が選択され、その結果、本実施形態について層厚d1は約4−11nm、例えば、低減されるこの波長(198.4nm)については約9±1nmとなる。界面での振幅反射および伝達を考慮すると、以下のとおりである。
Figure 0005087076
鏡面反射と、第1スペクトル純度増強層110を通して一度伝播した寄与との間の位相差に関連する反射と伝達が、斜体字で示されている。表2は、0.532πのSi/a−Si界面での反射による大きな位相シフトを示す。界面における他の位相シフトは比較的小さく、鏡面反射と、第1スペクトル純度増強層110を通して一度伝播した寄与との間の全位相差は0.52πである。Si層の実指数が高いために、わずか約4〜11nm(例えば9nm)の厚さが、198.4nmの波長を有する望ましくない放射を想定すると、追加の位相シフト0.48πおよび全位相差πのために十分である。
従って、本発明は、多層ミラーを含む実施形態をさらに提供し、ここでスペクトルフィルタ最上層104に含まれる層110の材料m1および層110の層厚d1は、以下の基準を満たすように設計されている。
Figure 0005087076
弱め合う干渉:引数(arg)(Q)=π
ここでr12は、層1(すなわち多層ミラー1の上の雰囲気)から入射し、層1と層2との間の界面(すなわち、第1スペクトル純度増強層110)で反射する法線入射平面波の反射のフレネル反射振幅係数であり、層1および層2が、それぞれ多層ミラーおよびスペクトルフィルタ最上層104(すなわち第1スペクトル純度増強層110)の上の雰囲気であり、r23は、層2から入射し、層2と層3との間の界面で反射する法線入射平面波の反射のフレネル反射振幅係数であって、層2および層3は、それぞれスペクトルフィルタ最上層104(すなわち第1スペクトル純度増強層110)および多層スタック最上層103であり、tpqは、層pから層qへの平面波の伝達についてのフレネル振幅透過係数であり、λは前記放射の波長であり、tはスペクトルフィルタ最上層104(すなわち第1スペクトル純度増強層110)の厚さであり、よって、これらの実施形態ではt=d=d1である。
よって、厚さの初期値は、関係(3)が遵守されるように選択されるべきである。必要であれば、多層スタックを備えたシステムの反射を最小化することによって、さらなる最適化を行うことができる。第1スペクトル純度増強層110の可能な限り小さい厚さd1については(この実施形態ではd=d1)、第1スペクトル純度増強層110と多層スタック102の多層スタック最上層103との間の界面における反射の大きさが大きくなるように、かつこの界面における反射による位相シフトが大きくなるように、一実施形態における第1スペクトル純度増強層110の屈折率が選択される。一実施形態では、大きさQ(方程式(3)で定義される)が可能な限り1に近いように(および他の実施形態では、1 ± 0.05の範囲内)、かつ引数(Q)=(1±0.05)π+s2π (sは整数≧0である)となるように、層110は選ばれる。多重反射の場合は、これは必ずしも当てはまらないかもしれないが、それでもなお良い選択である。一実施形態では、実数部分(n)が可能な限り大きく、かつ屈折率の虚数部分(k)が可能な限り小さいか、または第1スペクトル純度増強層110の所定の厚さd1について第1スペクトル純度増強層110を通して伝播することによる可能な限り大きな往復位相シフト(引数(Q)=π、3π、5πなど)(これは、この層の材料についての屈折率の大きな実数部分を要する)となる、第1スペクトル純度増強層110の1)材料m1を選ぶことによって、上記選択を達成することができる。
よって、本発明の一実施形態に従い、第1スペクトル純度増強層110の複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、nが前記複素屈折率の実数部分である、多層ミラーが提供される。本発明のさらに他の実施形態によると、複素屈折率の実数部分は1.5以上であり、複素屈折率の虚数部分が2以下である。さらに他の実施形態では、第1スペクトル純度増強層110の複素屈折率の実数部分は2以上であり、複素屈折率の虚数部分は1.6以下である。本明細書において屈折率は、100〜400nmの範囲、および特定の実施形態では100〜200nmの範囲から選択された放射波長の、または放射波長範囲内の屈折率を意味する。例えば、190nmの波長の、または130〜190nmの波長範囲内の放射を減らすことが望ましい場合は、ここで説明した基準を満たすような材料と層厚が選択される。
本発明の一実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有し、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、かつnが複素屈折率の実数部分である材料m1を含み、かつスペクトラルフィルタ最上層110の層厚d1は0.5〜30nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上のパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
さらに他の実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有し、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層が、複素屈折率の実数部分が2以上であり、かつ複素屈折率の虚数部分が1.6以下である材料m1を含み、かつスペクトラルフィルタ最上層110の層厚d1は0.5〜30nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上のパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
当然のことながら、これらの実施形態のすべてを組み合わせてもよい。
本発明のさらに他の実施形態に従って、スペクトルフィルタ最上層104に含まれる前記層の材料および前記層の層厚(すなわち第1スペクトル純度増強層110の材料m1および層厚d1)が、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最小化し、かつ第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように設計されたEUVマスク10が提供される。
EUVマスクは、第2波長範囲100〜10000nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように構成された材料から成り、かつそのように構成された厚さを有する吸収体層105を含んでもよい。
一実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有し、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料m1を含み、かつスペクトラルフィルタ最上層110の層厚d1は0.5〜30nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上のパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
本実施形態のさらなるバリエーションが図7および8に示されており、それぞれ、スペクトル純度増強層104(すなわち110)の複数の材料m1の選択が反射率に及ぼす影響、およびSiのスペクトル純度増強層110の厚さd(すなわちd1)が反射率に及ぼす影響を示している。これらの実施形態はすべて、特定の材料(すなわち例えばSi)の最上層103を有する、標準的な50層のSi/Mo多層ミラー1を対象としている。説明文に記載されているパーセンテージは、13.5nmのEUV放射の反射率を示し、y軸の値が反射率(100%)を示す。図7は、100〜200nmの範囲の多層ミラー1上の第1スペクトル純度増強層110のいくつかの理論的な例を示す。第1スペクトル純度増強層110の材料m1の良好な候補の実施例は、非晶質炭素、ダイヤモンド、SiC、およびSiである。シミュレーションは、ターゲット波長における高い屈折率とEUVの低い吸収の組み合わせが望ましいことを示す(上記参照)。結果としての反射率曲線は、多層ミラー1(すなわち多層スタック102)とスペクトル純度増強層104(すなわちこれらの実施形態では第1スペクトル純度増強層110)の反射率曲線の組み合わせである。それに加えて、第1スペクトル純度増強層110の反射率曲線も、厚さに応じて変化する(上記および図6を参照)。このため、最小反射率の波長は、第1スペクトル純度増強層110の厚さに依存する。図8は、第1スペクトル純度増強層110としてSiを使用し、様々な厚さd1を有するSi/Mo多層スタック102を使用する別の実施形態を示す。よって、一実施形態では、Siを含む第1スペクトル純度増強層110だけを含むスペクトル純度増強層104を有する多層ミラー1が提供され、第1スペクトル純度増強層110は4〜11nmの層厚d1を有する。
スペクトル純度増強層104(例えば第1スペクトル純度増強層110を含むスペクトル純度増強層1〜4)のみを提供するためには、LP−CVD、PE−CVD、または他の技術が使用され得る。SPE層の原理を実際にテストするために、シリコンウェーハの上にSi層を堆積することによって、モデル調査が行われた。15nmの層厚d1が選択される。この厚さについて、最低の理論的反射率は約10%であるので、第1スペクトル純度増強層110はこの範囲ではあまりうまく作用しないが、反射率損失は、原理証明(proof-of-principle)を示すことができるためには十分である。エリプソメトリを用いて、堆積されたSi層110の厚さd1は13.5nmと決定され(LP−CVD堆積時間は1分45秒であった)、推定RMS表面粗度が約0.5nmであった。
図9は、ベアシリコンウェーハの測定された反射率曲線と比較した、Siでコーティングされたシリコンウェーハの測定された反射率曲線を示す。IMDからの理論曲線も示される。実験的な第1スペクトル純度増強層110が、計算された値と非常によく一致することは明らかであり、これは、スペクトル純度増強層104(この実施形態では第1スペクトル純度増強層110のみ)の原理が期待通り作用することを示す。
図4dに示されるように、スペクトル純度増強層104の上に、キャップ層105が存在し得る。よって、本発明のさらに他の実施形態に従って、スペクトル純度増強層104が、第1スペクトル純度増強層110の上にキャップ層105をさらに含み、当該キャップ層105がRuを含み、かつその層厚d5が0.5〜2.5nmである、多層ミラーが提供される。あるいは、一実施形態では、例えば、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボン)、TiN、Pd、Rh、Au、Cからなる群から選択された材料m4など、他の材料もキャップ層105として使用され得る。あるいは、さらに他の実施形態では、第1スペクトル純度増強層110はさらに、キャップ層105として使用される。キャップ層105(すなわち、第1スペクトル純度増強層110は同時にキャップ層105である)として使用するのに適切な材料m4は、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択され得る。キャップ層は、放射源からの粒子による、または本発明による多層ミラーが使用される、例えばリソグラフィ装置内に存在する他の粒子またはガスによる化学的または物理的侵食の酸化に対する追加の保護を提供し得る。よって、特定の実施形態では、スペクトル純度増強層104が、第1スペクトル純度増強層110の上にキャップ層105をさらに含み、当該キャップ層105が、Ru、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボン)、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択されたからなる群から選択された材料m4を含み、かつその層厚d4が0.5〜11nmである多層ミラーが提供される。一つのバリエーションでは、第1スペクトル純度増強層110の材料m1は、キャップ層105の材料m4とは異なる材料を含む(例えば、m1はSiであり、m4はRuである)。
放射の波長の関数として、キャップ層105を備える一実施形態の反射例(y軸 100%)が図10に示されており、この図は、スペクトル純度増強層110上のRuを含むキャップ層105の反射率に対する影響を示している。
一実施形態では、従来の多層ミラーによる光の通常の抑制は、130〜190nmのDUV範囲では十分ではなく、また現在のDUV強度が現在の出力の10%まで減らされる必要があることが想定されている。これらは、EUVリソグラフィツールの場合に期待される典型的な値である。EUVリソグラフィシステムは通常、11個のSi/Mo多層ミラーを含む。上述した複数の実施形態による第1スペクトル純度増強層110が、DUV範囲内の十分な抑制を達成するために、これらのミラーのいくつか、すなわち多層スタック最上層103の上に置かれる。これは、第1スペクトル純度増強層110を使用することの利点である。なぜならば、EUV光について抑制および結果として損失の選択において完全な柔軟性があるからである。通常のスペクトル純度フィルタでは、損失は常に約50%であるが、この場合は、損失はかなり小さい。130〜190nmのDUV範囲は抑制される必要があるので、一実施形態では、5nmのSi第1スペクトル純度増強層110が選択される。
図11は、増加する数(1〜5)の第1スペクトル純度増強層110のための、すなわちこのような第1スペクトル純度増強層110を含む増加する数の多層ミラー1のためのDUV光の抑制を示し、また、DUV範囲の反射率10%のターゲットを示す(水平破線)。図11から、Ruキャップされた(Ru-capped)5nmのSi第1スペクトル純度増強層110を備えた2つのMLミラーが、望ましいDUV抑制に達するのに十分であることがわかる。実際、2つの第1スペクトル純度増強層110では、DUVは130〜190nmの範囲の波長について15%未満に減らされ、平均減少は7%まで下がる。これによって引き起こされるEUV損失は、2つの通常のRuキャップされた多層ミラーの反射率(各ミラーにつきR〜75%、合計Rtot〜56%)を、5nmのSi第1スペクトル純度増強層110を備えた2つのRuキャップされた多層ミラー1(各ミラーにつきR〜63%、合計Rtot〜40%)と比較することによって計算でき、その結果、第1スペクトル純度増強層110によるEUV光の損失は16%となる。比較までに、通常のスペクトル純度フィルタは50%の損失を有する。ここで示されるEUV損失を、2×5=10nmのSi層を通した吸収と比較すると、損失は各多層ミラーにつき6%であり、これは、多層ミラー反射率が、計算された63%ではなく、69%であるべきであることを意味する。この余分なEUV損失の原因は、EUV波長について生じる干渉効果によるものである。これを回避するために、Si層は、2つの部分に分割でき、その間に例えばMoの層を設ける。これを行う際に、ミラーの計算された反射率は68%であり、第1スペクトル純度増強層110のEUV吸収と完全に一致する。これは、本発明の次の態様で明らかにされる。
通常のスペクトル純度フィルタ (NOSPE) (50%)と同じ損失を有する第1スペクトル純度増強層110の数を、以下のとおり計算することが可能である。
Figure 0005087076
これは、4つの通常の第1スペクトル純度増強層110では、EUVの全損失が50%であり、平均DUV減少が0.7%(おおよそ100分の1)まで下がることを意味する。通常の第1スペクトル純度増強層110の上にRuキャップ層105が使用されない場合は(例えば第1スペクトル純度増強層110がそれ自体、キャップ層として機能できるために)、合計6つの第1スペクトル純度増強層110が同じ50%の損失のために使用でき、平均DUV抑制を0.012%(おおよそ10000分の1)まで下げる。
一実施形態では、本発明による多層ミラーは、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射を反射するように構成された法線入射ミラーである。さらに他の実施形態では、本発明による多層ミラーは、波長範囲12〜15nmから選択された波長を有する放射(例えば13.5nmのEUV放射)を反射するように構成された法線入射Si/Mo多層ミラーである。
本発明のさらに次の態様によると、例えば上述したように、上述しかつ図4cおよび図5で概略的に示される1つ以上の多層ミラーを含む、リソグラフィ装置が提供される。よって、次の態様では、本発明は、第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の放射ビームの少なくとも一部をEUVマスクに反射することによって、前記放射源の前記放射ビームにおいて、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大する方法も提供する。
上述したように、他の一実施形態では、リソグラフィ装置は、本発明による2つ以上の多層ミラーを含み、これらは、放射源SOによって生成される放射ビームの中に法線入射ミラーとして置かれる。よって、一実施形態では、本発明による複数の多層ミラー(例えば、他の実施形態では2つ以上の多層ミラー)が使用され、かつ放射源によって生成される放射ビーム内の、放射源に最も近い多層ミラーの反射された放射が、それぞれ1つ以上の次の多層ミラーに反射される、リソグラフィ装置および方法、またはリソグラフィ装置と方法の両方が提供される。
本発明のさらに次の態様に従って、放射ビームを供給すること、前記放射ビームの断面にパターンを付与すること、前記パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影することを含むデバイス製造方法が提供され、当該デバイス製造方法は、第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の前記放射の少なくとも一部を、上述の複数の実施形態に従ったEUVマスク10に反射することによって、前記放射源の前記放射において、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大することをさらに含む。
上述したように、第1スペクトル純度増強層110を有する複数の多層ミラーが使用されることが望ましい。あるいは、本発明のさらに次の態様に従って、図4aで概略的に示されるように、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック103の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層111、および材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、多層スタック最上層103の上に配される第2スペクトル純度増強層112を含む、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層105を含む、多層ミラーが提供される。
1つのスペクトル純度増強層110を有する上述の実施形態で説明したように、EUV波長について生じる干渉効果によって、若干の余分なEUV損失が生じるかもしれない。EUVの干渉が悪影響を与えない第1スペクトル純度増強層110の厚さを選ぶことができ(第1スペクトル純度増強層110だけを含むスペクトル純度増強層104を有する上述の実施形態を参照)(例えば、EUV領域の干渉が生じない厚さ(例えば7nmのSi層はEUV干渉による損失がないかもしれない))、または、本実施形態に説明されている、中間の追加の層111を選択する(第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112および中間層111を含む、スペクトルフィルタ最上層104)。
よって、EUV干渉損失を回避または最小化するために、本発明の本実施形態に従って、第1スペクトル純度増強層110(例えばSi)が2つの部分、すなわち第1スペクトル純度増強層110と第2スペクトル純度増強層112(その間に例えばMoの中間層111を設ける)に分割される。これによって干渉損失の減少がもたらされることが望ましい。これを行う際に、Siを想定すると、ミラーの計算されたEUV反射率は68%となり得るものであり、第1スペクトル純度増強層110のEUV吸収と完全に一致する。
図11において、点線曲線は以下を示す。符号130は、分割されたスペクトル純度増強層を有する2つのミラーを示し、符号131は、分割されたスペクトル純度増強層を有する3つのミラーを示し、符号132は、分割されたスペクトル純度増強層を有する4つのミラーを示し、符号133は、分割されたスペクトル純度増強層を有する5つのミラーを示す。本明細書において、分割されたスペクトル純度増強層は、図4aに示された実施形態を参照する。すなわち、1つの第1スペクトル純度増強層110、中間層111、および第2スペクトル純度増強層112である。図11は、実線の曲線で示される同じ計算を示す(すなわち、1つ以上の多層ミラー1であって、各多層ミラー1が、第1スペクトル純度増強層110だけを含むスペクトル純度増強層104を有する)が、この場合は、2.5nmのSi第1スペクトル純度増強層110の後に、2nmのMo中間層111が続き、その後に2.5nmのSi第2スペクトル純度増強層112が続き、その後に2.5nmのRuキャップ層105が続く。これらの曲線は非常に似ているが、点線の曲線のほうがわずかに小さいDUV抑制を有し、かつより短い波長にわずかにシフトしている。この場合、本実施形態のスペクトル純度増強層(分割層)を備える3つの多層ミラーが、10%より低い抑制に達するためには必要とされ得るが、全体の損失はかなり低く、すなわち、11%のEUV損失で、平均DUV抑制が3.4%まで下がる(3つのRuキャップされたミラーRtot〜42%、3つのMo分割されたスペクトル純度増強層110および112のRuキャップされたミラーRtot〜31%)。
上述したように、4つの通常の第1スペクトル純度増強層110を使用すると、EUVの全損失は50%であり、平均DUV減少が0.7%(おおよそ100分の1)に下がる。しかし、本発明のMo分割第1スペクトル純度増強層について、最大7つのスペクトル純度増強層110+112(すなわち7つのスペクトル純度増強層104であって、それぞれが層110、111、112を含み、かつそれぞれが異なる多層ミラー1の上に配される)を使用することができ、平均DUV抑制が0.06%(おおよそ1000分の1)に下がる。他の実施形態において、厚さd1+d2は、上述した実施形態で示され、かつ表1の実施形態で示されるd1の厚さとほぼ同じである。
本実施形態は、Ruキャップ層105を使用する場合に望ましい。
本発明の他の実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層111、および材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、多層スタック最上層103の上に配される第2スペクトル純度増強層112を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112は単独で、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料(それぞれm1およびm3)を含み、前記中間層は、前記第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112の材料m1およびm2と異なる材料m3を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2+d3が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
一実施形態では、EUVマスク10はさらにオプションとして、第1スペクトル純度増強層104の上にキャップ層105を含み、当該キャップ層はRuを含み、層厚d4が0.5〜2.5nmである。
さらに他の実施形態では、本発明は、中間層が金属を含む多層ミラーを提供する。さらに他の実施形態では、中間層が、Be、B、C、Si、P、S、K、Ca、Sc、Br、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ba、La、Ce、Pr、Pa、Uからなる群から選択された材料m2を含む、多層ミラーが提供される。
本発明の一実施形態に従い、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112が複素屈折率の虚数部分k≦0.25n+1.07を有し、nが複素屈折率の実数部分である、多層ミラーが提供される。本発明のさらに他の実施形態に従い、複素屈折率の実数部分は1.5以上であり、複素屈折率の虚数部分は2以下である。さらに他の実施形態では、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112の複素屈折率の実数部分は2以上であり、複素屈折率の虚数部分は1.6以下である。本明細書において屈折率は、100〜400nmの範囲、および一実施形態では100〜200nmの範囲から選択された放射波長の、または放射波長範囲内の屈折率を意味する。例えば、190nmの波長の、または130〜190nmの波長範囲内の放射を減らすことが望ましい場合、それぞれの層の材料および層厚が、本明細書で説明された基準を満たすように選択される。
よって、本発明の代替実施形態に従い、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層111、および材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、多層スタック最上層103の上に配される第2スペクトル純度増強層112を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112は単独で、複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、nが複素屈折率の実数部分である材料(それぞれm1およびm3)を含み、中間層111は、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112の材料m1およびm2と異なる材料m3を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2+d3が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
よって、本発明のさらに次の実施形態に従い、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層111、および材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、多層スタック最上層103の上に配される第2スペクトル純度増強層112を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112は単独で、複素屈折率の実数部分が2以上であり、前記複素屈折率の虚数部分が1.6以下である材料(それぞれm1およびm3)を含み、中間層111は、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112の材料m1およびm2と異なる材料m3を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2+d3が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層105を含む、EUVマスク10が提供される。
上述した複数の実施形態を組み合わせてもよい。
さらなる実施形態では、スペクトルフィルタ最上層に含まれる層の材料(それぞれm1、m2、m3)および層の層厚(それぞれd1、d2、d3)が、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最小化し、かつ第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように構成されている、EUVマスク10が提供される。
一実施形態では、第1スペクトル純度増強層110および第2スペクトル純度増強層112がSiを含み、これら各層の単独の層厚d1およびd3が1.5〜3.5nmであり、また前記中間層がMoを含み、かつその層厚d2が1〜3nmである、EUVマスク10が提供される。あるいは、他の実施形態では、同じ寸法を有し得るが、m1およびm2はそれぞれ単独で、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択され得る。
本発明のさらに次の態様に従って、例えば上述したとおり、上述しかつ図4aで概略的に示されたEUVマスク10を含む、リソグラフィ装置が提供される。よって、次の態様では、本発明は、この実施形態に従って第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の前記放射の少なくとも一部をEUVマスクに反射することによって、前記放射源の前記放射において、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大する方法も提供する。
一実施形態では、EUVマスク10には、100〜200nmの範囲の波長を有する放射の減少のために最適化されたスペクトル純度増強層104が提供されてもよく、1つ以上の多層ミラーには、200〜300nmの範囲の波長を有する放射の減少のために最適化されたスペクトル純度増強層104が提供されてもよい。
本発明のさらに次の態様に従って、放射ビームを供給すること、前記放射ビームの断面にパターンを付与すること、前記パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影することを含む、デバイス製造方法が提供され、当該デバイス製造方法は、第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の前記放射の少なくとも一部を、上述の複数の実施形態に係るEUVマスク10に反射することによって、前記放射源の前記放射において、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大することをさらに含む。
上記2つの実施形態を参照すると、第3の実施形態もあり、この第3の実施形態において、スペクトル純度増強層104が、第1スペクトル純度増強層110および中間層111のみを含み、後者は多層スタック最上層103上に配置される。よって、本発明のさらに次の態様に従い、かつ図4aで概略的に示されているように、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック103の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有し、多層スタック最上層103の上に配される中間層111を含む、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、多層ミラー1が提供される。
本実施形態は、キャップ層105(例えば0.5〜2.5nmの層厚d4を有するRuのキャップ層105)と組み合わされてもよい。よって、一実施形態では、多層ミラーはさらにオプションとして、第1スペクトル純度増強層104の上に、Ruを含むとともに、0.5〜2.5nmの層厚d4を有するキャップ層105を含む。
本発明の他の実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有し、多層スタック最上層103の上に配される中間層111を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料m1を含み、中間層111が第1スペクトル純度増強層110の材料m1と異なる材料m2を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、多層ミラーが提供される。
さらに他の実施形態では、本発明は、中間層111が金属を含むEUVマスク10を提供する。さらに他の実施形態では、中間層111が、Be、B、C、Si、P、S、K、Ca、Sc、Br、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ba、La、Ce、Pr、Pa、Uからなる群から選択された材料m2を含む、EUVマスク10が提供される。
本発明の一実施形態に従って、第1スペクトル純度増強層110の複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、nが複素屈折率の実数部分である、EUVマスク10が提供される。本発明のさらに他の実施形態に従って、複素屈折率の実数部分は1.5以上であり、複素屈折率の虚数部分は2以下である。さらに他の実施形態では、第1スペクトル純度増強層110の複素屈折率の実数部分は2以上であり、複素屈折率の虚数部分は1.6以下である。本明細書における屈折率は、100〜400nmの範囲、および特定の実施形態では100〜200nmの範囲から選択された放射波長の、または放射波長範囲内の屈折率を意味する。例えば、190nmの波長の、または130〜190nmの波長範囲内の放射を減らすことが望ましい場合は、それぞれの層の材料および層厚は、本明細書で説明したとおりの基準を満たすように選択される。
よって、本発明の代替実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有し、多層スタック最上層103の上に配される中間層111を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、nが前記複素屈折率の実数部分である材料m1を含み、中間層111は、第1スペクトル純度増強層110の材料m1と異なる材料m2を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、EUVマスク10が提供される。
本発明のさらに他の実施形態に従って、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層110、材料m2を含み、かつ層厚d2を有し、多層スタック最上層103の上に配される中間層111を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、複素屈折率の実数部分が2以上であり、かつ複素屈折率の虚数部分が1.6以下である材料m1を含み、中間層111は、第1スペクトル純度増強層110の材料m1と異なる材料m2を含み、スペクトルフィルタ最上層104の層厚d=d1+d2が2.5〜40nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、EUVマスク10が提供される。
上述した複数の実施形態を組み合わせてもよい。
他の実施形態では、スペクトルフィルタ最上層に含まれる層の材料(それぞれm1、m2)および層の層厚(それぞれd1、d2)が第1波長範囲 5〜20nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最小化し、かつ第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射のおよび弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように構成される、EUVマスク10が提供される。
一実施形態では、第1スペクトル純度増強層110が1〜4nmの層厚d1を有するSiを含み、中間層111が1〜3nmの層厚d2を有するMoを含む、多層ミラーが提供される。
さらに次の態様によると、本発明は、上述したように第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の放射を放出する放射源の前記放射のビームの少なくとも一部分をEUVマスク10に反射することによって、前記放射源の前記放射において、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大する方法も提供する。
本発明のさらに次の態様によると、放射ビームを供給すること、ビームの断面にパターンを付与すること、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影することを含むデバイス製造方法が提供され、当該デバイス製造方法は、上述した実施形態に従って、第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の放射を放出する放射源の前記放射の少なくとも一部分をEUVマスク10に反射することによって、前記放射源の前記放射において、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量対する比率を拡大することをさらに含む。
上述した実施形態に加えて、当然であるが、第1スペクトル純度増強層110、中間層111、および第2スペクトル純度増強層112のスタックを適用してもよい。例えば、これは、多層スタック最上層103の上に、(110/111)、(111/110)、(110/111)/110、および (111/110)/110の層スタックから選択された1つ以上を備える多層スタック102を含む多層ミラーであってもよい(ここで、最初(一番左)の数字が、多層スタック最上層103の上に配された層を示し、nが層の組み合わせの繰り返しの数を示す)。さらに、キャップ層105が、最後の層(最後(一番右)の数字)の上に設けられてもよい。例えば、概略的には、102/(110/111)/110/105など。
上述したように、EUVマスク10は、例えば複数のモリブデン/シリコン(Mo/Si、またはW/SiまたはWRe/Si、または他のタイプの多層ミラー)の交互層を含む多層(ミラー)スタック102を含んでもよく、多層スタック最上層103は、例えばMo、Si、W、またはWReなどを含んでもよい。この多層スタック最上層103の上に、本発明によるスペクトルフィルタ最上層104が配され、これはさらにオプションとして、Ru、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボンなど)、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択された材料m4を含み、層厚が0.5〜11nmであるキャップ層105でキャップされ得る。特定の実施形態では、キャップ層105の材料m4は、第1スペクトル純度増強層110の材料m1と同じ材料ではない。さらに他の実施形態では、材料m4は、Ru、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボンなど)、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiF(またはこれらの材料の2つ以上の合金または多層)からなる群から選択される。上述した特定のバリエーションでは、キャップ層105は、Ruを含み、層厚d4は0.5〜2.5nmである。
しかし、代替実施形態では、この多層スタック最上層103は、多層スタック102の層のうちの1つを表さないが、Ru、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボンなど)、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択された材料m5を含み、層厚d5が0.5〜11nmであるキャップ層を示す。例えば、図3、図4a〜図4dを参照して、多層ミラー1は、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層ミラースタック102であって、キャップ層(層厚d5を有する)を表す多層スタック最上層103、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、上述した複数の実施形態のうちの1つによるスペクトルフィルタ最上層104である、スペクトルフィルタ最上層104を含む。特定の実施形態では、キャップ層/多層スタック最上層103の材料m5は、第1スペクトル純度増強層110の材料m1と同じ材料ではない。
1つのバリエーションでは、a)多層スタック最上層103を備えた複数の交互層を含む多層スタック102であって、キャップ層を表す多層スタック最上層103、およびb)多層スタック102の上に配されたスペクトルフィルタ最上層104であって、材料m1を含み、かつ層厚d1を有し、多層スタック最上層103の上に配される第1スペクトル純度増強層110を含むスペクトルフィルタ最上層104であって、第1スペクトル純度増強層110が、Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料m1を含み、スペクトルフィルタ最上層110の層厚d1が0.5〜30nmであり、キャップ層が、Ru、BN、BC、B、C(ダイヤモンドライクカーボンなど)、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択された材料m5を含み、層厚が0.5〜11nmである、スペクトルフィルタ最上層104、およびc)スペクトルフィルタ最上層104の上に配されるパターン付き吸収体層を含む、多層ミラーが提供される。
1つのバリエーションでは、多層スタック最上層103はRuを含み、層厚d5が0.5〜2.5nmである。スペクトルフィルタ最上層110は、一実施形態では、層厚d1が4〜11nmのSi(m5)、特定のバリエーションでは5〜7nmのSi(m5) を含む。
一実施形態では、第2キャップ層105は、スペクトルフィルタ最上層104上に配されて存在し得る(図3および図4aで示されるとおり)。
上記複数の実施形態で説明した本発明の特徴は、スペクトル純度増強層104が、130〜190nmのDUV範囲など、特定のターゲット波長範囲の光を抑制するのに非常に適しているということ、そして、例えばRuのキャップ層105を含むスペクトル純度増強層104を備えた2つのミラーを使用して、130〜190nmのDUV領域において、10倍を上回る大きさの典型的な抑制を達成できるということである。Ruキャップ層105がなければ、より少ない損失で、さらに良好な抑制を達成することができる。上述され、かつ図4aで概略的に示されているように、UV損失は、スペクトル純度増強層104を2つの部分に分割することによって減らすことができる。スペクトル純度増強層104は、多層ミラー1を酸化から保護するためにキャップ層としても機能することができる。異なる波長に対して異なる材料を使用することができる。より広い吸収範囲(異なる材料で)またはより強い抑制(スペクトル純度増強層と同じ材料で)を達成するために、異なるミラーの上で異なるスペクトル純度増強層104を使用できる。スペクトル純度増強層104は、通常、ターゲット波長範囲以外の波長について余分な反射率をもたらさない。
スペクトル純度増強層104の使用は、必要とされる抑制に応じてスペクトル純度増強層104(従って、損失)の数を選択できるので、柔軟性を提供する。
スペクトル純度フィルタなしで設計されたEUVリソグラフィシステムでは、スペクトル純度増強層104はいつでも追加できる。
本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明は、上記に開示した方法を表す1つ以上の機械読取可能命令のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形態、またはこのようなコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)の形態であってもよい。
上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。さらに、当然のことであるが、上記複数の実施形態を組み合わせてもよい。
Si、SiO、ZnS、Te、ダイヤモンド、CsI、Se、SiC、非晶質炭素、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料以外の材料が選択されてもよく、例えば、第1スペクトル純度増強層110(および該当する場合は、第2スペクトル純度増強層112も)の複素屈折率の虚数部分がk≦0.25n+1.07であり、nが複素屈折率の実数部分である場合、または本発明のさらに他の実施形態に従って、材料m1(および該当する場合は、材料m3も)について、複素屈折率の実数部分が1.5以上であり、複素屈折率の虚数部分が2以下である場合などである。さらに他の実施形態においては、これらの両方の基準を満たす材料m1(および該当する場合は、m3も)が選択される。さらに他の実施形態においては、第1スペクトル純度増強層110の材料m1(および該当する場合は、第2スペクトル純度増強層112の材料m3も)の複素屈折率の実数部分が2以上であり、複素屈折率の虚数部分が1.6以下である。
本発明は、上記複数の実施形態で説明したリソグラフィ装置の適用またはリソグラフィ装置における使用に限定されない。さらに、添付の図面は、本発明を理解するために必要な要素および特徴を含む。それ以外の点については、リソグラフィ装置の図は概略図であり、原寸に比例していない。本発明は、概略図に示される要素(例えば概略図に示されたミラーの数など)に限定されない。さらに、本発明は、図1および図2で説明されるリソグラフィ装置に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す。 図2は、図1によるリソグラフィ投影装置のUV照射システムおよびリソグラフィ投影装置の投影光学系の側面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るEUVマスクを示す。 図4aは、本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態を示す。 図4bは、本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態を示す。 図4cは、本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態を示す。 図4dは、本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態を示す。 図4eは、本発明によるEUVマスクのいくつかの実施形態を示す。 図5aは、本発明の一実施形態に係るEUVマスクの一部をより詳細に描く。 図5bは、本発明の一実施形態に係るEUVマスクの一部をより詳細に描く。 図5cは、Ruキャップされた多層ミラー上のTaN吸収体層の変動する厚さの計算された反射曲線を示す。 図6は、本発明の一実施形態に係るスペクトル純度増強層の層厚が、反射率に及ぼす影響を示す。 図7は、本発明の一実施形態に係るスペクトル純度増強層のためのいくつかの材料を選択するための反射率に対する影響を示す。 図8は、本発明の一実施形態に係るSiのスペクトル純度増強層を使用する際の、反射率に対する層厚の影響を示す。 図9は、本発明の一実施形態に係るスペクトル純度増強層についての反射率に関するモデル調査を示す。 図10は、本発明の一実施形態に係るスペクトル純度増強層上のキャップ層の反射率に対する影響を示す。 図11は、DUVおよびEUV損失の比率に対する、本発明の一実施形態に係るいくつかのスペクトル純度増強層の影響を示す。

Claims (15)

  1. リソグラフィ装置用のEUVマスクであって、
    多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタックと、
    前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、
    材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層、
    材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層、および
    材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、前記多層スタック最上層の上に配される第2スペクトル純度増強層を含み、前記第1および第2スペクトル純度増強層は、単独で、Si 、ZnS、Te、CsI、Se、SiC、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料を含み、前記中間層は、第1および第2スペクトル純度増強層の前記材料と異なる材料を含む、スペクトルフィルタ最上層と、
    前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン化された吸収体層と
    を含
    前記スペクトルフィルタ最上層に含まれる前記層の材料および前記層の層厚が、第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最小化し、かつ第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように構成され、
    前記第1および第2スペクトル純度増強層が単独で、複素屈折率の虚数部分k≦0.25 n+1.07を有し、nが前記複素屈折率の実数部分である、EUVマスク。
  2. 前記スペクトルフィルタ最上層の層厚d=d1+d2+d3が2.5〜40nmである、請求項1に記載のEUVマスク。
  3. 前記EUVマスクが、前記吸収体層の真下に配されたキャップ層を含み、当該キャップ層が、Ru、BN、BC、B、C、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択された材料m5を含む、請求項1に記載のEUVマスク。
  4. 前記EUVマスクが前記吸収体層の真下に配されたキャップ層を含み、当該キャップがRuを含み、かつその層厚d5が0.5〜2.5nmである、請求項1に記載のEUVマスク。
  5. 前記中間層が、Be、B、C、Si、P、S、K、Ca、Sc、Br、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ba、La、Ce、Pr、Pa、Uからなる群から選択された材料を含む、請求項1に記載のEUVマスク。
  6. 前記第1および第2スペクトル純度増強層が単独で、2以上である複素屈折率の実数部分を有し、かつ1.6以下である複素屈折率の虚数部分を有する、請求項1に記載のEUVマスク。
  7. 前記吸収体層が、第2波長範囲100〜10000nmから選択された波長を有する放射の吸収および弱め合う干渉からなる群から選択された1つ以上を最大化するように構成された材料から成り、かつそのように構成された厚さを有する、請求項に記載のEUVマスク。
  8. 前記第1および第2スペクトル純度増強層がSiを含み、これら各層の層厚が1.5〜3.5nmであり、また前記中間層がMoを含み、かつその層厚が1〜3nmである、請求項1に記載のEUVマスク。
  9. 前記多層スタック最上層がキャップ層を含み、前記多層スタック最上層が、Ru、BN、BC、B、C、TiN、Pd、Rh、Au、C、Si、SiC、MgF、LiFからなる群から選択された材料m5を含む、請求項1に記載のEUVマスク。
  10. 前記多層スタック最上層がキャップ層を含み、前記多層スタック最上層がRuを含み、かつその層厚d5が0.5〜2.5nmである、請求項1に記載のEUVマスク。
  11. 前記パターン付き吸収体層が、TaN、Si、MgF、SiO、TiOからなる群から選択された材料m0を含む、請求項1に記載のEUVマスク。
  12. 前記吸収体層の厚さd0が50〜200nmである、請求項1に記載のEUVマスク。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載のEUVマスクを含むリソグラフィ装置。
  14. 第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の放射において、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大する方法であって、
    前記放射源の前記放射の少なくとも一部をEUVマスクに反射することを含み、
    当該EUVマスクは、
    多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタックと、
    前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、
    材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層、
    材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層、および
    材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、前記多層スタック最上層の上に配される第2スペクトル純度増強層を含み、前記第1および第2スペクトル純度増強層は単独で、Si 、ZnS、Te、CsI、Se、SiC、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料を含み、前記中間層は、第1および第2スペクトル純度増強層の前記材料と異なる材料を含む、スペクトルフィルタ最上層と、
    前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン付き吸収体層と
    を含
    前記第1および第2スペクトル純度増強層が単独で、複素屈折率の虚数部分k≦0.25 n+1.07を有し、nが前記複素屈折率の実数部分である、放射量比率拡大方法。
  15. 放射ビームを供給すること、
    前記放射ビームの断面にパターンを付与すること、
    前記パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影すること、
    第1波長範囲5〜20nmおよび第2波長範囲100〜400nmの両方の波長範囲の放射を放出する放射源の前記放射の少なくとも一部をEUVマスクに反射することによって、前記放射源の前記放射において、前記第1波長範囲5〜20nmから選択された波長を有する放射量の、前記第2波長範囲100〜400nmから選択された波長を有する放射量に対する比率を拡大することを含む、デバイス製造方法であって、
    前記EUVマスクが、
    多層スタック最上層を備えた複数の交互層を含む多層スタックと、
    前記多層スタックの上に配されたスペクトルフィルタ最上層であって、
    材料m1を含み、かつ層厚d1を有する第1スペクトル純度増強層、
    材料m2を含み、かつ層厚d2を有する中間層、および
    材料m3を含み、かつ層厚d3を有し、前記多層スタック最上層の上に配される第2スペクトル純度増強層を含み、前記第1および第2スペクトル純度増強層は単独で、Si 、ZnS、Te、CsI、Se、SiC、MgF、CaF、TiO、Ge、PbF、ZrO、BaTiO、LiF、NaFからなる群から選択された材料を含み、前記中間層は、第1および第2スペクトル純度増強層の前記材料と異なる材料を含む、スペクトルフィルタ最上層と、
    前記スペクトルフィルタ最上層の上に配されるパターン付き吸収体層と
    を含
    前記第1および第2スペクトル純度増強層が単独で、複素屈折率の虚数部分k≦0.25 n+1.07を有し、nが前記複素屈折率の実数部分である、デバイス製造方法。
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