JP5084838B2 - エレベータ巻上機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、保守点検作業の容易性と安全性とを備えた機械室レスエレベータの巻上機に関するものである。
機械室レスエレベータは機械室が要らず、しかも昇降路ピット寸法や頂部隙間を小さくすることができるため設置台数が増えている。
特許文献1(図1)は一般的な機械レスエレベータのかご、釣合おもりおよび巻上機が昇降路のどの位置に配置されているかを示している。特許文献1では昇降路頂部に返し車を取り付け、巻上機を昇降路の下方に配置し、返し車からのロープを巻上機の綱車の下半分に掛けて上方の返し車へ引上げている。
特許文献2(図1)は巻上機の回転体と綱車とを切り離して分解できるようにボルトでつないだものを示している。
国際公開第2004/080875号パンフレット 特開2005−200221号公報
特許文献1が示すように、機械室レスエレベータでは昇降路にかごや釣合おもりがあり、巻上機はエレベータかごと昇降路壁との隙間に配置される。
巻上機を点検する際、かごを上方に移動させて巻上機から引き離すことにより巻上機の周りにスペースを確保し、さらに、巻上機の綱車に掛かる巻上げロープを緩めるという作業が行われている。例えば、巻上機ロープはかごや釣合おもりをチェーンブロックやウインチで吊り上げて緩められる。そして、巻上機を外し、必要部分を分解して巻上機の点検が行われる。
また、特許文献2は巻上機の回転体と綱車との分解作業について利便性を向上させたものであるが、巻上機周りのスペースの確保や巻上げロープを緩めるといった作業無しで巻上機を分解することは困難である。
以上のように、巻上機の保守点検には準備が大変で手間が掛かるといった課題があった。
本発明は、例えば、巻上機の保守点検作業の容易性および安全性を向上することを目的とする。
本発明のエレベータ巻上機は、回転子が取り付けられた回転子ハウジングと、固定子が取り付けられた固定子ハウジングとを備えるエレベータ巻上機であり、前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置され、端部において前記回転子ハウジングの端部と軸ピンで連結され、前記軸ピンにより回動することを特徴とする。
前記回転子は、回転する回転軸と、回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、前記固定子は、前記固定子ハウジングが前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムの内周側に配置され、前記ブレーキドラムに対して進退して前記ブレーキドラムに向けて進行した際に前記ブレーキドラムの内周面を押圧して前記ブレーキドラムを制動するブレーキアームを備えたことを特徴とする。
前記回転子ハウジングと前記固定子ハウジングとは、回転軸に直交するように対向して配置され、前記固定子ハウジングは、回転軸に対して交差するように回動して開くことを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムを内包し、回動した際に前記ブレーキドラムを外出させることを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、一方が開放し他方が閉塞した円筒状を形成して前記ブレーキドラムを開放側から内包する固定子円筒部を有し、前記ブレーキドラムを内包した際に前記固定子円筒部の内周面が前記ブレーキドラムの外周面に対向することを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、前記固定子ハウジングの回動軸に直交すると共に前記ブレーキドラムの回転軸を含む平面において、前記回動軸の回転軸手前側で、前記固定子円筒部の内周面の開放側の端部と前記回動軸との距離が、前記ブレーキドラムの外周面と前記回動軸との最短距離より短く、前記回動軸の回転軸奥側で、前記固定子円筒部の内周面と前記回動軸との最短距離が、前記固定子円筒部が閉塞する側の前記ブレーキドラムの外周面の端部と前記回動軸との距離より長いことを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、さらに、相手部品と係合する固定子係合片を備え、前記回転子ハウジングは、前記相手部品として、前記固定子係合片に対して進退可能な回転子係合片を備え、前記回転子係合片は、前記固定子係合片に向けて進行した際に前記固定子係合片に係合して前記固定子ハウジングの回動を抑止し、前記固定子係合片から後退した際に前記固定子係合片から外れて前記固定子ハウジングの回動の抑止を解除することを特徴とする。
前記回転子係合片は、テーパー付きの挿入具が抜き差しされる挿入孔部を有し、前記挿入孔部に対して抜き差しされた挿入具のテーパーの傾斜に沿って移動することにより、前記挿入孔部に挿入具が挿入された際に前記固定子係合片から後退し、前記挿入孔部から挿入具が抜かれた際に前記固定子係合片側に向けて進行することを特徴とする。
前記綱車は、前記回転子係合片の前記挿入孔部に挿入された挿入具の先端が挿入される固定孔部を有し、前記固定孔部への挿入具の先端の挿入により回転しないように固定されることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、前記回転子係合片の後退先において前記回転子ハウジングに取り付けられると共にスイッチが入れられた際に前記綱車を回転させる回転装置への電源を遮断する綱車電源遮断スイッチを備え、前記回転子係合片は、前記固定子係合片から後退した際に前記綱車電源遮断スイッチを入れることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、スイッチが入れられた際に前記回転子係合片の前記挿入孔部に挿入具を挿入する挿入具作動スイッチを備えることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、円周方向にネジ切りされた円柱状のネジ切りロッドと、前記懸吊ロープと対向すると共に前記ネジ切りロッドの一端と連結するロープ拘束部と、前記ネジ切りロッドを前記ネジ切りロッドの円周方向に回転させて前記ネジ切りロッドをネジ作用により前記ネジ切りロッドの長さ方向に前後動させるハンドルとを備えるロープ拘束具を備え、前記ロープ拘束具は、前記ハンドルにより回転された前記ネジ切りロッドが前記ロープ拘束部側に前進し、前記ロープ拘束部側に前進した前記ネジ切りロッドが前記ロープ拘束部を前記懸吊ロープに押し当てて前記懸吊ロープを拘束することを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、前記懸吊ロープと対向するロープ拘束具と、スイッチが入れられた際に前記ロープ拘束具を前記懸吊ロープに押し当てて前記懸吊ロープを拘束する拘束具作動スイッチとを備えることを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、さらに、前記ブレーキアームに連結するブレーキアームリンク片と、前記ブレーキアームリンク片に連結するブレーキアーム誘導ロッドと、凸部を有するブレーキアーム誘導カムとを備え、前記固定子ハウジングの回動前に、前記ブレーキアームリンク片は、前記ブレーキアームの後退方向に伸張しており、前記ブレーキアーム誘導ロッドは、端部が前記ブレーキアーム誘導カムに接するように配置され、前記固定子ハウジングの回動時に前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記固定子ハウジングの回動に伴って前記端部が前記ブレーキアーム誘導カム上を移動して前記凸部に乗り上げ、前記ブレーキアームリンク片は、前記端部が前記凸部に乗り上げた前記ブレーキアーム誘導ロッドにより前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が押し出され、前記ブレーキアームは、前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が押し出された前記ブレーキアームリンク片により前記ブレーキアームリンク片との連結部が引かれて後退することを特徴とする。
前記ブレーキアーム誘導ロッドは伸縮する誘導弾性体を備え、前記固定子ハウジングの回動後に、前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記ブレーキアーム誘導カムから離脱すると共に前記誘導弾性体により前記固定子ハウジングの回動時と逆の方向に押し戻され、前記ブレーキアームリンク片は、前記ブレーキアーム誘導ロッドにより前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が引き戻され、前記ブレーキアームは、前記ブレーキアームリンク片により進行方向に押し戻されることを特徴とする。
前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記ブレーキアームリンク片を連結するピンの軸受けとして前記ブレーキアーム誘導ロッドの伸張方向に伸びた長穴を有することを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、前記ブレーキアームと前記ブレーキアームリンク片とを連結するピンの軸受けとして前記ブレーキアームの進退方向に伸びた長穴を有することを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、スイッチが入れられた際に前記ブレーキアームを非制動時の位置に後退させるブレーキアーム作動スイッチを備えることを特徴とする。
前記固定子ハウジングは、前記ブレーキアームと前記ブレーキドラムとの対面部分に開けられた点検穴を有することを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、回転停止中の前記綱車を固定する綱車固定機構と、前記固定子ハウジングが閉じているときに前記固定子ハウジングの回動を抑止しておき、前記綱車固定機構による前記綱車の固定と連動して前記固定子ハウジングの回動の抑止を解除するハウジングロック機構とを備えることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、前記綱車を回転させる回転装置への電源を前記綱車固定機構による前記綱車の固定と連動して遮断する綱車電源遮断機構を備えることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、前記懸吊ロープの動きを拘束するロープ拘束機構を備えることを特徴とする。
前記エレベータ巻上機は、さらに、前記固定子ハウジングが回動する際に前記ブレーキアームを後退させるアーム操作機構を備えることを特徴とする。
前記アーム操作機構は、前記固定子ハウジングの回動前に前記ブレーキアームを進行方向に押し出し、前記固定子ハウジングの回動中に前記ブレーキアームを後退方向に引き付け、前記固定子ハウジングの回動後に前記ブレーキアームを進行方向に押し戻すことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、固定子ハウジングと回転子ハウジングとが軸ピンで回動可能に連結されることにより、工具を用いて固定子ハウジングを回転子ハウジングから取り外すといった作業が不要となり、回転子および固定子を外部に露出させて保守点検することが容易になる。
実施の形態1.
実施の形態1における巻上機は、綱車に巻上げロープを掛けたまま綱車部分を回転しないように固定したうえで巻上機本体(ハウジング)を開き内部を点検できるように構成したものである。
つまり、実施の形態1における巻上機は、従来のように、綱車に掛けた巻上げロープに掛かる荷重を抜くためにチェーンブロックやウインチによりエレベータのかごや釣合おもりを吊り上げることなく点検できる。
これにより、エレベータの巻上機の綱車に巻上ロープを巻付けたまま容易に巻上機の内部点検ができ、保守点検の時間と費用を大幅に下げることができる。
以下、実施の形態1における巻上機の詳細について説明する。
図1は、実施の形態1における巻上機23の閉じた状態を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1における巻上機23の開いた状態を示す斜視図である。
実施の形態1における巻上機23がハウジング6aを開閉することについて、図1および図2に基づいて以下に説明する。
実施の形態1における巻上機23は保守点検のためにハウジング6aが開動(回動)することを特徴の一つとする。
巻上機23は綱車8とブレーキドラム8gとを有する回転子とブレーキアーム7と電磁石14と巻線14aとを有する固定子とに分けられる。
回転子は回転するもの、動力として回転するもの又は動力として回転するものにより回転されるものであり、固定子は回転しないもの又は回転子の回転を停止させるものである。
回転子は巻上機ベース9の軸受支え板9f(回転子ハウジング)に取り付けられ、軸受支え板9fとの取り付け部分を回転軸にして回転する。固定子はハウジング6a(固定子ハウジング)に取り付けられる。ハウジング6aは、閉じた状態において、巻上機ベース9の軸受支え板9fに対向して配置され、接合するハウジング枠6(固定子ハウジング)の端部において軸受支え板9fの端部と軸ピン9aで連結され、軸ピン9aを回動軸にして回動する。ハウジング6aが回動することにより、巻上機23はハウジング6aが蓋をするようにブレーキドラム8gを内包した閉状態(図1)からハウジング6aがブレーキドラム8gを外出しさせた開状態(図2)になる。
ハウジング6aと軸受支え板9fとは巻上機23の閉じた状態で回転子の回転軸に直交するように対向して配置され、ハウジング6aは回転子の回転軸に対して交差するように回動して開く。
ハウジング6aと軸受支え板9fとは、2枚貝やスーツケースのように、回動軸を有して回動し、互いに内部を隠した閉状態と内部を露出させた開状態とを形成する。軸受支え板9fは巻上機ベース9の一部として固定されており、回動するのはハウジング6aである。
実施の形態1における巻上機23は、回転子であるブレーキドラム8gおよび綱車8、また、固定子であるブレーキアーム7を外部に露出させて保守点検することができる。
また、巻上機23は、ハウジング6aと軸受支え板9fとが対向することにより、軸受支え板9fに取り付けられた回転子とハウジング6aに取り付けられた固定子とを係合させることができる。
また、巻上機23は、回動前においてブレーキドラム8gを隠蔽し、回動後にブレーキドラム8gを露出させることができる。
また、巻上機23は、ブレーキドラム8gの外周面とハウジング6aの内周面とが対向することにより、ブレーキドラム8gの円周に沿って永久磁石12を取り付けると共にハウジング6aの円周に沿って電磁石14を取り付けて、ハウジング6aの電磁石14に電磁力に発生させて、ブレーキドラム8gと連動する綱車8を回転させることができる。
図2において、ハウジング6a(固定子円筒部)は一方が開放し他方が閉塞した円筒状を形成してブレーキドラム8gを開放側から内包する。ブレーキドラム8gを内包した際、ハウジング6aの内周面はブレーキドラム8gの外周面と対面する。ハウジング6aは円周部にブレーキドラム8gを回転させる電磁石14および巻線14aを備え、円筒内部にブレーキドラム8gを制動するブレーキアーム7および回転子側(後述するエンコーダ8f)と連結する固定軸6kが配置されている。
ブレーキアーム7は、図1のようにハウジング6aが閉じているときに、ブレーキドラム8gの内周側からブレーキドラム8gの内周面に対して進退し、ブレーキドラム8gの内周面に向けて進行した際にブレーキドラム8gの内周面を押圧してブレーキドラム8gの回転を制動する。
また、回転子側の綱車8は巻上機ベース9の軸受支え板9fに対して回転可能に連結しており、エレベータのかごおよび釣合おもりを上下動させる巻上ロープ11(懸吊ロープ)が巻き掛けられている。また、綱車8は円筒状のブレーキドラム8gおよび回転数を計数するエンコーダ8fと接合し、ブレーキドラム8gと連動して回転する。
図1および図2において、巻上機23は巻上機取付上枠3に取り付けられた取付ブロック3bに対してボルト9bにより固定されている。また、巻上機23はボルト9cにより巻上機ベース9を巻上機取付下枠4に固定されている。巻上機取付上枠3および巻上機取付下枠4は巻上機取付縦枠5に固定され、取付ブロック3aが取り付けられ、取付ブロック3aにかごガイドレール2が取り付けられている。
図3は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面図であり、巻上機23の中央部分における縦方向の断面を図1の側方A側から示している。また、図3はボルト9b、取付ブロック3b部分を透過して示している。
図4は、実施の形態1における巻上機23の水平断面図であり、巻上機23の中央部分における横方向の断面を図1のB側から示している。また、図4はピン6h部分を透過して示している。
図5は、実施の形態1における巻上機23の平面図である。
図3〜図5はそれぞれ、図1に示したハウジング6aが閉じた状態の巻上機23を示している。
図3において固定子側の固定軸6kは回転子側のエンコーダ8fの空洞部に係合し、図4において回転子側のブレーキドラム8gは固定子側の電磁石14とブレーキアーム7との間に収まる。図2に示すように、電磁石14は円周上に複数の巻線14aを有し、巻線14aに通電され、発生した電磁力によりブレーキドラム8gを回転させる。ブレーキドラム8gの外周には永久磁石12が取り付けられている。また、綱車8はブレーキドラム8gに連動して回転することにより巻上ロープ11を動かし、エンコーダ8fは綱車8の回転数を計数する。なお、綱車8の回転時には、図2に示す電磁マグネット装置7cが通電され、発生した電磁力によりブレーキアーム7を引き付けてブレーキドラム8gから引き離す。
また、綱車8の回転停止時には巻線14aへの通電が断たれ、ブレーキドラム8gの回転が停止する。さらに、綱車8の回転停止時には電磁マグネット装置7cへの通電が断たれ、ブレーキ作動用バネ7dによりブレーキアーム7が押し出される。そして、図4において、押し出されたブレーキアーム7は前方に取り付けられたブレーキシュー7aでブレーキドラム8gの内周面を押圧し、回転トルクがかかるブレーキドラム8gを制動する。綱車8の回転停止時、巻上ロープ11に懸吊されるかご27と釣合おもり32との力のバランスにより、ブレーキドラム8gには回転トルクがかかっている。
図6は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、図3の断面図における巻上機23の下部を拡大して示している。また、図6は固定ボルト8dが締められていない状態を示している。
図7は、実施の形態1における巻上機23が備える係合ロッド8aおよび固定ボルト8dの拡大図である。
図8は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、図3の断面図における巻上機23の下部を拡大して示している。また、図8は固定ボルト8dが締められた状態を示している。
図9は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、図8の断面図における固定ボルト8d、検出ロッド15cおよび綱車固定確認スイッチ15の配置部分を拡大して示している。
実施の形態1における巻上機23が有する、ハウジング6aが開く際に回転停止中の綱車8を固定する綱車固定機構、ハウジング6aが閉じているときにハウジング6aの開動(回動)を抑止しておいて綱車固定機構による綱車8の固定と連動してハウジング6aの開動の抑止を解除するハウジングロック機構および綱車を回転させる回転装置(電磁石14および巻線14a)への電源を綱車固定機構による綱車8の固定と連動して遮断する綱車電源遮断機構について、図6〜図9に基づいて以下に説明する。
実施の形態1における巻上機23は通常運転時にはハウジング6aがロックされて開かず、ハウジング6aのロック解除と同時に綱車8を機械的および電気的に制動して保守点検時の安全を確保することを特徴の一つとする。
図6において、巻上機23は棒状または板状の係合ロッド8aを備える。係合ロッド8aは巻上機ベース9の軸受支え板9fに組み込まれ、ハウジング6aが閉じた状態において下端の係合部8eをロック装置逃がし窓9dに突出させる。また、巻上機23は断面レの字形の棒状または板状のロック装置13を備える。ロック装置13は先端に突起した係合部13bを有し、他端がネジ13aによりハウジング6aに固定される。ロック装置13はハウジング6aから軸受支え板9fに向けて伸張しており、係合ロッド8aはロック装置13に対して交差する方向(特に、直交する方向)に伸張している。ロック装置13はハウジング6aが閉じた状態においてロック装置逃がし窓9dに位置する係合部13bが係合ロッド8aの係合部8eと係合する。ハウジング6aが閉じた状態の巻上機23は係合ロッド8aがロック装置13に係合するため、ハウジング6aが通常運転時に開動してしまうことを防いでいる。
係合ロッド8a(回転子係合片)は、ロック装置13に対して進退し、ロック装置13(固定子係合片)に向けて進行した際にロック装置13の係合部13bに係合してハウジング6a(固定子ハウジング)の開動を抑止し、ロック装置13から後退した際にロック装置13の係合部13bから外れてハウジング6aの開動の抑止を解除する。
図7において、係合ロッド8aは厚さ方向において円錐状に傾斜するテーパー穴8b(挿入孔部)を上部に有し、テーパー穴8bに固定ボルト8d(挿入具)が挿入される。また、固定ボルト8dは円錐状に傾斜したテーパー部8nを有する。固定ボルト8dがテーパー穴8bに挿入されるとテーパー部8nの傾斜とテーパー穴8bの傾斜とに沿って係合ロッド8aが引き上げられ、係合ロッド8aの係合部8eがロック装置13の係合部13bから外れ、ハウジング6aが開動可能となる。
図6において、固定ボルト8dは軸受支え板9fのボルト穴8rから係合ロッド8aのテーパー穴8bに挿入され、ボルト用工具16により先端のネジ部分が綱車8のネジ穴8kにねじ込まれる。図2に示すように、綱車8には円周状に並んだ複数のネジ穴8kが空けられている。綱車8は固定ボルト8dがネジ穴8kに締め込まれることにより回転しないように固定される。
つまり、巻上機23は、図8に示すように、軸受支え板9fに取り付けられた固定ボルト8dが締め込まれると、ハウジング6aがロック装置13の解除により開動可能になると共に綱車8が固定ボルト8dにより機械的に固定される。
固定ボルト8dおよびネジ穴8kは綱車固定機構を構成し、係合ロッド8aおよびロック装置13はハウジングロック機構を構成する。
また、図9において、巻上機23は巻上機ベース9の軸受支え板9fに組み込まれた検出ロッド15cを係合ロッド8aの上方に備え、また、巻上機23は巻上機ベース9の軸受支え板9fに組み込まれた綱車固定確認スイッチ15(綱車電源遮断スイッチ)を検出ロッド15cの上方に備える。
固定ボルト8dがネジ穴8kに締め込まれて係合ロッド8aが引き上げられると、係合ロッド8aの上端が検出ロッド15cの下端に位置するバネ受け15dを押し上げる。そして、検出ロッド15cの上端が綱車固定確認スイッチ15の検出部15aを押す。綱車固定確認スイッチ15は、検出部15aが押されている間、巻上機23への電源(巻線14aおよび電磁マグネット装置7c)を遮断して綱車8を回転し始めないように停止させる。
つまり、巻上機23は巻上機ベース9に取り付けられた固定ボルト8dが締め込まれると、ハウジング6aがロック装置13の解除により開動可能になると共に綱車8が綱車固定確認スイッチ15により電気的に制動される。
綱車固定確認スイッチ15、検出部15a、検出ロッド15c、バネ受け15dは綱車電源遮断機構を構成する。
なお、固定ボルト8dが緩められると、検出ロッド15cに取り付けられた戻しバネ15eにより係合ロッド8aが固定ボルト8dのテーパー部8nの傾斜に沿って押し下げられる。
これにより、固定ボルト8dが緩められネジ穴8kから外されると、固定ボルト8dによる綱車8の固定が解除される共に、検出部15aの非押下状態を検出した綱車固定確認スイッチ15により巻上機23への電源の遮断が解除され、また、係合ロッド8aによりロック装置13がロックされる。
図10は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、図8の状態から、補助ブレーキ10により巻上ロープ11を固定した状態を示している。
実施の形態1における巻上機23が備える巻上ロープ11を固定する補助ブレーキ10について、図10に基づいて以下に説明する。
実施の形態1における巻上機23は、巻上ロープ11を固定する補助ブレーキ10を備えることにより、保守点検時の安全性を高めることを特徴の一つとする。
補助ブレーキ10はロッド10aと嵌入部10eとハンドル10bと回転首10dとを有する。
ロッド10a(ネジ切りロッド)は円柱状を形成し、円周方向にネジ切りされたネジ部10cを有する。ロッド10aは巻上機ベース固定板9kを貫通し、ネジ部10cは巻上機ベース固定板9kのねじ切りされた穴に位置する。
嵌入部10e(ロープ拘束部)はロッド10aの上端に連結され、巻上ロープ11(懸吊ロープ)が嵌まり込むように巻上ロープ11と対向する。
ハンドル10bはロッド10aの下端に取り付けられ、ロッド10aをロッド10aの円周方向に回転させてロッド10aをネジ作用によりロッド10aの長さ方向に前後動させる。
また、嵌入部10eとロッド10aとは回転首10dを介して連結し、ロッド10aが回転しても嵌入部10eは回転しない。
ハンドル10bがロッド10aのネジ部10cを巻上機ベース固定板9kに締め込む方向に回転されると、ロッド10aが押し上げられる。そして、嵌入部10eがロッド10aにより押し上げられ、巻上ロープ11および綱車8を下方から押圧して拘束する。
補助ブレーキ10(ロープ拘束具、ロープ拘束機構)は、ハンドル10bにより回転されたロッド10aが嵌入部10e側に前進し、嵌入部10e側に前進したロッド10aが嵌入部10eを巻上ロープ11に押し当てて巻上ロープ11を拘束する。
ハウジング6aが開く際に、固定ボルト8dおよび綱車固定確認スイッチ15により綱車8が固定され、さらに、補助ブレーキ10により巻上ロープ11が固定されることにより、ハウジング6aを安全に開動させて開くことができる。
ロック装置13は巻上機23の下側ではなく、上側、右側、左側などいずれの方向に取り付けられていても構わない。ロック装置13に向けて伸張する係合ロッド8aはロック装置13の位置に合わせて配置され、係合ロッド8aの端部に位置する綱車固定確認スイッチ15は係合ロッド8aの伸張方向に合わせて配置される。
図11、図12および図13は、実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、図10の状態からハウジング6aが開動する際のロッド6bの動作を示している。
図11に示すように、巻上機ベース9は巻上機取付下枠4に固定された巻上機ベース固定板9kに断面が台形の山状に起伏しているカム9g(ブレーキアーム誘導カム)を有する。また、ハウジング6aの内部に配置されたブレーキアーム7には後述するリンク6d(ブレーキアームリンク片)を介してロッド6b(ブレーキアーム誘導ロッド)が連結されている。ロッド6bは縦片と横片とでL字棒状を形成し、縦片の上部でブレーキアーム7と連結し、横片の中央部分にバネ6nが取り付けられ、横片の端部にコロ6cが取り付けられている。
カム9g、ロッド6bおよびリンク6dはアーム操作機構を構成する。
ハウジング6aの開動に伴い、ロッド6bのコロ6cはカム9gの斜面を登り(図11)、カム9gの頂上に乗り上がり(図12)、カム9gの斜面を下る(図13)。
このとき、ロッド6bはコロ6cがカム9gを登ることにより持ち上げられる。つまり、ロッド6bはハウジング6aの開動中に持ち上げられる。なお、ロッド6bは開動前のハウジング6aが閉じた状態時および開動後のハウジング6aが開いた状態時にはバネ6n(誘導弾性体)により押し下げられている。
図14は、実施の形態1における巻上機23が備えるブレーキアーム7、リンク6dおよびロッド6bの拡大図である。
実施の形態1における巻上機23が備えるブレーキアーム7とリンク6dとロッド6bとの連結構造について、図14に基づいて以下に説明する。
巻上機23のハウジング6aの内部には左右に位置する一対のブレーキアーム7が備わり、2つのブレーキアーム7は2つのリンク6dにより連結されている。ブレーキアーム7とリンク6dとはピン6eにより回動可能に連結しており、ピン6eはさらにハウジング6aに設けられた横に延びる長穴6fにはめ込まれている。2つのリンク6dは、他端においてピン6hにより、回動可能に互いが連結されると共にロッド6bが連結されている。ピン6hはロッド6bの縦片上部に設けられた縦に延びる長穴6mにはめ込まれている。一対のブレーキアーム7とロッド6bとは2つのリンク6dを介して連結している。
図15、図16は、実施の形態1における巻上機23のハウジング6a内部を示す図である。
図15はハウジング6aが開動する前のロッド6bが下りている状態を示しており、図16はハウジング6aの開動中にロッド6bが上がっている状態を示している。図15は図10に対応していて、図16は図12に対応している。
実施の形態1における巻上機23が備えるブレーキアーム7とリンク6dとロッド6bとの動作について、図14に基づいて以下に説明する。
図15において、ハウジング6aが閉じている際、リンク6dはブレーキアーム7の後退方向(横方向)に伸張しており、ロッド6bはコロ6cがカム9gに接するように配置されている。
また、ブレーキドラム8gが回転している非制動時には、電磁マグネット装置7cが巻線7fに通電し、発生させた電磁力によりブレーキアーム7を引き付けてブレーキアーム7のブレーキシュー7aをブレーキドラム8gの内周面から引き離す。また、ブレーキドラム8gが回転を停止している制動時には、電磁マグネット装置7cは巻線7fへの通電を停め、ブレーキアーム7はブレーキ作動用バネ7dによりブレーキドラム8gに向けて押し出される。押し出されたブレーキアーム7はブレーキシュー7aをブレーキドラム8gの内周面に押圧してブレーキドラム8gにかかる回転トルクを押さえる。電磁マグネット装置7cはハウジング6aに固定され、ブレーキアーム7はリンク6dと連結している端部との反対側の端部においてピン7bにより電磁マグネット装置7cの連結ロッド7eと連結している。また、ブレーキアーム7は電磁マグネット装置7cに取り付けられたブレーキ作動用バネ7dと接続している。
ブレーキアーム7は、非制動時にブレーキドラム8gの内周面にブレーキシュー7aが近接するように取り付けられている。例えば、ブレーキアーム7は非制動時にブレーキシュー7aとブレーキドラム8gの内周面との間隔が10分の数mm程度になるように調整されて取り付けられる。例えば、制動性を高めるためやブレーキシュー7aとブレーキドラム8gとの衝突音を抑えるためである。
巻上機23の保守作業は安全確保のためにブレーキドラム8gが回転を停止した制動時に行われる。そして、保守点検では、例えば、ブレーキアーム7のブレーキシュー7aとブレーキドラム8gの内周面との間隔が調整される。
ここで、実施の形態1における巻上機23は、図16に示すように、ハウジング6aが開く際にコロ6cがカム9gに乗り上がりロッド6bが持ち上がることにより、リンク6dを介してブレーキアーム7のブレーキシュー7aをブレーキドラム8gの内周面から引き離し、ハウジング6aの開動を容易にしている。
つまり、ロッド6bはハウジング6aの開動に伴ってコロ6cがカム9g上を移動して凸部に乗り上げ、リンク6dはコロ6cがカム9gの凸部に乗り上げたロッド6bによりロッド6bとの連結部が押し出され、ブレーキアーム7は、ロッド6bとの連結部が押し出されたリンク6dによりリンク6dとの連結部が引かれて後退する。
また、ハウジング6aが閉じる際も同様に、巻上機23は、コロ6cがカム9gに乗り上がりロッド6bが持ち上がることにより、ブレーキアーム7のブレーキシュー7aをブレーキドラム8gの内周面から引き離し、ロッド6bの閉動を容易にしている。このとき、ブレーキアーム7はピン7bを軸に回転動作する。また、ロッド6bに設けられた長穴6mはピン6hの軸受けとしてロッド6bおよびリンク6dが縦方向に円滑に動作するように補助し、ハウジング6aに設けられた長穴6fはピン6eの軸受けとしてブレーキアーム7およびリンク6dが横方向に円滑に動作するように補助する。長穴6mはハウジング6aに設けられていてもよいし、長穴6fはリンク6dまたはブレーキアーム7に設けられていてもよい。
また、ブレーキアーム7は左右ではなく上下に配置されていても構わない。リンク6d、ロッド6b、カム9gや長穴6fはブレーキアーム7の位置に応じて配置される。また、ブレーキアーム7に対してリンク6dは端部ではなくブレーキアーム7の長さ方向の中心部分で連結していても構わない。
なお、実施の形態1における巻上機23は、前述の通り、綱車8を固定ボルト8dおよび綱車固定確認スイッチ15により制動すると共に巻上ロープ11を補助ブレーキ10により固定しているため、ブレーキアーム7をブレーキドラム8gから引き離してもブレーキドラム8gが回転することは無く、安全は確保されている。
実施の形態1における巻上機23はブレーキアーム7のブレーキシュー7aとブレーキドラム8gとの間隔を広げてハウジング6aの開閉を容易にすることを特徴の一つとする。
また、実施の形態1における巻上機23は、保守作業用に電磁マグネット装置7cに電源を供給するための保守作業用電源回路(図示省略)を備える。保守作業用電源回路のスイッチ(ブレーキアーム作動スイッチ)が押下された際、保守作業用電源回路は電磁マグネット装置7cに電源を供給し、ブレーキアーム7を後退させて非制動時の状態にする。
保守作業員は、保守作業を行う際、ハウジング6aを開ける前に保守作業用電源回路のスイッチを押下してブレーキアーム7を非制動時の状態にし、ハウジング6aに設けられたブレーキシュー間隔点検穴6pから非制動時のブレーキアーム7のブレーキシュー7aとブレーキドラム8gの内周面との間隔を確認する。そして、保守作業員はハウジング6aを開き、確認した間隔に基づいてブレーキアーム7の取り付け位置を調整する。ブレーキシュー間隔点検穴6pは、図1、図2や図4に示すように、左右に3つずつハウジング6aに設けられている。左右の3つのブレーキシュー間隔点検穴6pはそれぞれブレーキアーム7のブレーキシュー7aの上部、中間部、下部において、ブレーキドラム8gの内周面に沿って配置されている。また、ハウジング6a内部へのホコリの侵入を防ぐため、ブレーキシュー間隔点検穴6pにはキャップ6rが取り付けられている。
また、ハウジング6aを開いた際、ロッド6bがバネ6nにより押し下げられ、ブレーキアーム7が制動時の位置に戻されるため、保守作業員はハウジング6aの内周縁(または、電磁石14)との間隔を元にブレーキアーム7の取り付け位置を調整することもできる。例えば、保守作業員はハウジング6aが開いた状態で保守作業用電源回路のスイッチを押下してブレーキアーム7を制動時の状態から非制動時の状態にし、ハウジング6aの内周縁の内径とブレーキアーム7の外径(左右のブレーキアーム7のブレーキシュー7a間の直線距離)とを計測し、その差に基づいてブレーキアーム7の取り付け位置を調整する。
実施の形態1における巻上機23は保守作業用電源回路およびブレーキシュー間隔点検穴6pを備えてブレーキアーム7のブレーキシュー7aとブレーキドラム8gの内周面との間隔の調整を容易にすることを特徴の一つとする。
実施の形態1における巻上機23は、ブレーキアーム7に連結するリンク6dとリンク6dに連結するロッド6bとを備え、ハウジング6aの回動に伴ってロッド6bがカム9gを移動することにより、ハウジング6aの回動の際にブレーキアーム7がブレーキドラム8gから離れるため、ハウジング6aの回動を容易にすることができる。
また、巻上機23は、ロッド6bにバネ6nを備えることにより、ハウジング6aが開いた際にブレーキアーム7が元の位置に戻るため、ブレーキアーム7の位置調整を容易にすることができる。
また、巻上機23は、ロッド6bとリンク6dとの軸受けとして長穴6mを有することにより、ロッド6bの動作を円滑にすることができる。
また、巻上機23は、ブレーキアーム7とリンク6dとの軸受けとして長穴6fを有することにより、リンク6dの動作を円滑にすることができる。
また、巻上機23は、ブレーキアーム7を作動するスイッチを備えることにより、ハウジング6aが開いたときにブレーキアーム7を非制動時の位置に動かせるため、ブレーキアーム7の位置調整を容易にすることができる。
また、巻上機23は、ハウジング6aにブレーキシュー間隔点検穴6pを有することにより、ハウジング6aが閉じているときにブレーキアーム7とブレーキドラム8gとの間隔の確認が可能なため、ブレーキアーム7の位置調整を容易にすることができる。
また、巻上機23のハウジング6aが開くことにより、保守作業員は巻線14a、エンコーダ8f、電磁マグネット装置7c、軸受ベアリングなどの調整、各摺動部への給油およびブレーキ粉の清掃などが容易にできる。
図17は、実施の形態1における巻上機23のハウジング6aと固定子との水平断面図であり、図4に示す構成のうちハウジング6a、ブレーキドラム8g、綱車8およびボルト9bを示している。なお、図17に示す各構成は、説明の便宜上、図4に示す各構成と異なる寸法および間隔で示されている。
実施の形態1における巻上機23のハウジング6aとブレーキドラム8gおよび綱車8で構成される回転子とボルト9bとの関係について、図17に基づいて以下に説明する。
実施の形態1における巻上機23は、ハウジング6aとブレーキドラム8gおよび綱車8で構成される回転子とボルト9bとが以下のような関係を有することにより、ブレーキドラム8gに当たることなくハウジング6aが開動する。
図17は、ハウジング6aが回動する様子をハウジング6aの回動軸に直交すると共に綱車8およびブレーキドラム8gの回転軸を含む平面における断面図を示している。
図17において、点pが回動軸であり、一点差線が綱車8およびブレーキドラム8gの回転軸であり、点線が回動軸と回転軸とに直交する軸である。
また、(1)は回動前のハウジング6a(固定子円筒部)を示し、(2)は回動中のハウジング6aであり回動軸pから見て奥側(図17下方)においてブレーキドラム8gに最も近づいたハウジング6aを示し、(3)は回動中のハウジング6aであり回動軸pから見て手前側(図17上方)においてブレーキドラム8gに最も近づいたハウジング6aを示している。
以下の説明において、電磁石14および巻線14aをハウジング6aの一部として、また、永久磁石12をブレーキドラム8gの一部とする。
巻上機23は、ハウジング6aの内周面の開放側の端部aと回動軸pとの距離が、ブレーキドラム8gの外周面と回動軸pとの最短距離、つまり、図17(1)において回動軸pから点線上を進んで最初に交差するブレーキドラム8gの点bと回動軸pとの距離より短い。
また、巻上機23は、ハウジング6aの内周面と回動軸pとの最短距離、つまり、図17において点線が交差するハウジング6aの点cとの距離が、ハウジング6aが閉塞する側のブレーキドラム8gの外周面の端部dと回動軸pとの距離より長い。
巻上機23は上記のような関係になるように軸ピン9aが配置され、また、上記関係を満たすようにハウジング6aとブレーキドラム8gとの間にギャップが設けられる。
巻上機23は上記関係を満たすことで、ハウジング6aがブレーキドラム8gに摺動することなく、回動することができる。
図18は、機械室レスエレベータ101のレイアウトを示す斜視図である。
図19は、機械室レスエレベータ101のレイアウトを示す平面図である。
実施の形態1における巻上機23は従来の機械室レスエレベータと同様な位置に配置することができる。
例えば、実施の形態1における巻上機23は、図18および図19に示すように、機械室レスエレベータ101の昇降路1の下方においてかご27と昇降路壁1aとの間に配置される。なお、図18および図19に示す昇降路1は、昇降路1の頂部に配置した返し車30および返し車31により巻上ロープ11の進行方向を変換してかご27と釣合おもり32とを吊ったものである。
巻上機23の保守作業時はかご27を上方へ移動させて巻上機23から離し、巻上機23の周りに作業用スペースが確保された状態で行われる。
実施の形態1における巻上機23の保守作業は以下のような手順で行われる。
(1)かご27を上方に移動させて巻上機23の周りに作業用のスペースを確保する。
(2)固定ボルト8dを締め込むことにより、綱車8を機械的および電気的に制動すると共にハウジング6aのロック装置13を解除する。
(3)補助ブレーキ10により巻上ロープ11を固定する。
(4)保守作業用電源回路のスイッチを押下してブレーキシュー間隔点検穴6pからブレーキアーム7のブレーキシュー7aとブレーキドラム8gの内周面との間隔を確認する。
(5)ハウジング6aを開き、ブレーキアーム7の位置調整およびその他の保守作業を行う。
(6)ハウジング6aを閉じ、補助ブレーキ10を解除し、固定ボルト8dを緩めてハウジング6aのロックおよび綱車8の機械的・電気的な制動を解除する。
実施の形態1において、以下のようなエレベータ巻上機装置について説明した。
機械室レスエレベータ101の巻上機23は、巻上機23の綱車8に巻掛けられた巻上ロープ11と、この巻上ロープ11を介して昇降路1内を互いに昇降するかご27と釣合おもり32とを有する。そして、巻上機23は、綱車8と永久磁石12との回転子側および鉄芯に巻線14aが巻かれた電磁石14とブレーキアーム7とを備えた固定子側とが軸ピン9aで接続され、固定子側の開動が可能な構成である。
また、巻上機23は、綱車8の軸受支え板9fに備えた綱車8の回転を固定する固定ボルト8dの締め付けに連動するロック装置13と綱車固定確認スイッチ15とを備え、綱車8の固定が確認されると電源が断たれる。
また、巻上機23は、固定ボルト8d以外に綱車8と巻上ロープ11とを外部から固定する補助ブレーキ10を備え、ネジ部10cを有するロッド10aがハンドル10bで締め付けられることにより綱車8と巻上ロープ11とが固定される。
また、巻上機23は、巻上機23の固定子側本体の開動動作に連動してカム9gに対して作動するコロ6c付きのロッド6b、リンク6dおよびブレーキアーム7の下支点ピン(ピン6e)の軸受けに水平方向に延びてブレーキアーム7の下支点ピンを内側方向にガイドする長穴6fを備え、巻上機23の固定子側本体の開動動作時に綱車8とブレーキアーム7との間隙を自動的に広げる。
また、巻上機23の固定子側本体が開動する場合の綱車8とブレーキアーム7との間隙を広げる作用は、開動初めと閉じる場合のみ作動し、ハウジング6aが開動した状態ではブレーキアーム7の位置がエレベータ通常運転時にブレーキをかけた制動状態の間隙位置になる構成である。
また、巻上機23は、巻上機23の綱車8とブレーキアーム7との間隙がエレベータ通常運転時にブレーキを解除した非制動状態と同じになるように、電磁マグネット装置7cに給電してブレーキアーム7を作動させる保守作業用のスイッチおよび電源を備える。
また、コロ6c付きのロッド6bは、バネ6nおよびリンク支持ピン穴として縦の長穴6mを備え、巻上機23はハウジング6aが閉まった状態のエレベータ平常時にカム9gからの作用力がロッド6bにかからずエレベータのメインブレーキ作動に支障がない。
また、巻上機23は、ハウジング6aの内径よりも綱車8の外径の方が小さい。
以上に述べた構成により、エレベータの巻上機23の綱車8に巻上ロープ11を巻付けた状態において、容易に巻上機23の内部を点検することができるので、保守点検の時間と費用を大幅に下げることができる。
また、かご27や釣合おもり32を吊り上げる必要もないのでより安全な保守作業ができる。
実施の形態2.
図20は、実施の形態2における巻上機23の垂直断面の部分拡大図であり、実施の形態1における図6に対応する図である。
実施の形態2における巻上機23は、実施の形態1において手動で動作した固定ボルト8dおよび補助ブレーキ10の代わりに、電動動作する電磁ロッド18および補助ブレーキ10を備えることを特徴とする。
実施の形態2における巻上機23のその他の構成および効果については、実施の形態1における巻上機23と同様である。
図20において、電磁ロッド18は綱車8に設けられた固定穴22に対してロッド先端部18aが電磁マグネット17により進退される。また、補助ブレーキ10は電磁ロッド19に取り付けられ、電磁ロッド19は取付ブラケット21に固定された電磁マグネット20により巻上ロープ11に対して進退される。
巻上機23は、綱車8固定用の押しボタン(挿入具作動スイッチ、拘束具作動スイッチ)(図示省略)を備え、押しボタンが押下された際に電磁マグネット17に電源を供給すると共に電磁マグネット20への電源の供給を遮断する。
押しボタンの押下により電源が供給された電磁マグネット17は、巻線17aの通電により発生した電磁力により電磁ロッド18を押し出して綱車8に設けられた固定穴22にロッド先端部18aを嵌め込む。これにより、実施の形態1と同様に、ブレーキドラム8gが固定され、巻上機23への電源の供給が遮断され、ハウジング6aのロック装置13が解除される。
また、押しボタンの押下により電源の供給が遮断された電磁マグネット20は、バネ20bにより電磁ロッド19を押し出して補助ブレーキ10で巻上ロープ11を押さえつける。これにより、実施の形態1と同様に、巻上ロープ11および綱車8が補助ブレーキ10により固定される。
また、巻上機23は、押しボタンが再度押下された際に電磁マグネット17への電源の供給を遮断すると共に電磁マグネット20に電源を供給する。
押しボタンの再度の押下により電源の供給が遮断された電磁マグネット17は、バネ17bにより電磁ロッド18のロッド先端部18aを綱車8に設けられた固定穴22から引き抜く。
また、押しボタンの再度の押下により電源が供給された電磁マグネット20は、巻線20aの通電により発生した電磁力により電磁ロッド19を吸引して補助ブレーキ10を巻上ロープ11から引き離す。
巻上機23は、挿入具作動スイッチを備えることにより、電磁ロッド18を電動で綱車8の固定穴22に挿入することができる。
実施の形態2において、以下のようなエレベータ巻上機装置について説明した。
巻上機23は、綱車8の回転を固定する固定ボルト8dの代りに電磁マグネット17と電磁ロッド18とを備え、さらに、作動ボタンにより綱車8を固定させる作用に連動するロック装置13と綱車8の固定を確認する綱車固定確認スイッチ15とを備え、綱車8の固定が確認されると電源が断たれる。
また、巻上機23は、綱車8と巻上ロープ11とを外部から固定する補助ブレーキ10を作動させる電磁マグネット20および電磁ロッド19を備え、作動ボタンにより綱車8と巻上ロープ11とを固定させる。
実施の形態1における巻上機23の閉じた状態を示す斜視図。 実施の形態1における巻上機23の開いた状態を示す斜視図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面図。 実施の形態1における巻上機23の水平断面図。 実施の形態1における巻上機23の平面図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23が備える係合ロッド8aおよび固定ボルト8dの拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 実施の形態1における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。 図14は、実施の形態1における巻上機23が備えるブレーキアーム7、リンク6dおよびロッド6bの拡大図。 実施の形態1における巻上機23のハウジング6a内部を示す図。 実施の形態1における巻上機23のハウジング6a内部を示す図。 実施の形態1における巻上機23のハウジング6aと固定子との水平断面図。 機械室レスエレベータ101のレイアウトを示す斜視図。 機械室レスエレベータ101のレイアウトを示す平面図。 実施の形態2における巻上機23の垂直断面の部分拡大図。
符号の説明
1 昇降路、1a 昇降路壁、2 かごガイドレール、2a レールクリップ、2b ボルト、3 巻上機取付上枠、3a 取付ブロック、3b 取付ブロック、4 巻上機取付下枠、5 巻上機取付縦枠、6 ハウジング枠、6a ハウジング、6b ロッド、6c コロ、6d リンク、6e ピン、6f 長穴、6h ピン、6k 固定軸、6n バネ、6m 長穴、6p ブレーキシュー間隔点検穴、6r キャップ、7 ブレーキアーム、7a ブレーキシュー、7b ピン、7c 電磁マグネット装置、7d ブレーキ作動用バネ、7e 連結ロッド、7f 巻線、8 綱車、8a 係合ロッド、8b テーパー穴、8c バネ、8d 固定ボルト、8e 係合部、8f エンコーダ、8g ブレーキドラム、8h 軸受、8k ネジ穴、8n テーパー部、8r ボルト穴、9 巻上機ベース、9a 軸ピン、9b,9c ボルト、9d ロック装置逃がし窓、9e 軸受、9f 軸受支え板、9g カム、9h 軸、9k 巻上機ベース固定板、10 補助ブレーキ、10a ロッド、10b ハンドル、10c ネジ部、10d 回転首、10e 嵌入部、11 巻上ロープ、12 永久磁石、13 ロック装置、13a ネジ、13b 係合部、14 電磁石、14a 巻線、15 綱車固定確認スイッチ、15a 検出部、15c 検出ロッド、15d バネ受け、15e 戻しバネ、16 ボルト用工具、17 電磁マグネット、17a 巻線、17b バネ、18 電磁ロッド、18a ロッド先端部、19 電磁ロッド、20 電磁マグネット、20a 巻線、20b バネ、21 取付ブラケット、22 固定穴、23 巻上機、24 レール台、25 釣合おもりレール、26 レール台、27 かご、28 かご床、29 かご吊り車、30 返し車、31 返し車、32 釣合おもり、33 吊り車、34 綱止めブロック、35 綱止め梁、101 機械室レスエレベータ。

Claims (22)

  1. 回転子が取り付けられた回転子ハウジングと、固定子が取り付けられた固定子ハウジングとを備えるエレベータ巻上機であり、
    前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置され、端部において前記回転子ハウジングの端部と軸ピンで連結され、前記軸ピンにより回動し、
    前記固定子ハウジングは、さらに、相手部品と係合する固定子係合片を備え、
    前記回転子ハウジングは、前記相手部品として、前記固定子係合片に対して進退可能な回転子係合片を備え、
    前記回転子係合片は、前記固定子係合片に向けて進行した際に前記固定子係合片に係合して前記固定子ハウジングの回動を抑止し、前記固定子係合片から後退した際に前記固定子係合片から外れて前記固定子ハウジングの回動の抑止を解除し、
    前記回転子係合片は、テーパー付きの挿入具が抜き差しされる挿入孔部を有し、前記挿入孔部に対して抜き差しされた挿入具のテーパーの傾斜に沿って移動することにより、前記挿入孔部に挿入具が挿入された際に前記固定子係合片から後退し、前記挿入孔部から挿入具が抜かれた際に前記固定子係合片側に向けて進行する
    ことを特徴とするエレベータ巻上機。
  2. 前記回転子は、
    回転する回転軸と、
    前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車と
    を備え、
    前記固定子は、
    前記固定子ハウジングが前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムの内周側に配置され、前記ブレーキドラムに対して進退して前記ブレーキドラムに向けて進行した際に前記ブレーキドラムの内周面を押圧して前記ブレーキドラムを制動するブレーキアーム
    を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ巻上機。
  3. 前記回転子ハウジングと前記固定子ハウジングとは、回転軸に直交するように対向して配置され、
    前記固定子ハウジングは、回転軸に対して交差するように回動して開く
    ことを特徴とする請求項2記載のエレベータ巻上機。
  4. 前記固定子ハウジングは、
    前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムを内包し、回動した際に前記ブレーキドラムを外出させる
    ことを特徴とする請求項3記載のエレベータ巻上機。
  5. 前記固定子ハウジングは、
    一方が開放し他方が閉塞した円筒状を形成して前記ブレーキドラムを開放側から内包する固定子円筒部を有し、前記ブレーキドラムを内包した際に前記固定子円筒部の内周面が前記ブレーキドラムの外周面に対向する
    ことを特徴とする請求項3記載のエレベータ巻上機。
  6. 前記固定子ハウジングの回動軸に直交すると共に前記ブレーキドラムの回転軸を含む平面において、
    前記回動軸の回転軸手前側で、
    前記固定子円筒部の内周面の開放側の端部と前記回動軸との距離が、前記ブレーキドラムの外周面と前記回動軸との最短距離より短く、
    前記回動軸の回転軸奥側で、
    前記固定子円筒部の内周面と前記回動軸との最短距離が、前記固定子円筒部が閉塞する側の前記ブレーキドラムの外周面の端部と前記回動軸との距離より長い
    ことを特徴とする請求項5記載のエレベータ巻上機。
  7. 前記回転子は、回転する回転軸と、前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、
    前記綱車は、前記回転子係合片の前記挿入孔部に挿入された挿入具の先端が挿入される固定孔部を有し、前記固定孔部への挿入具の先端の挿入により回転しないように固定される
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータ巻上機。
  8. 前記回転子は、回転する回転軸と、前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、
    前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記回転子係合片の後退先において前記回転子ハウジングに取り付けられると共にスイッチが入れられた際に前記綱車を回転させる回転装置への電源を遮断する綱車電源遮断スイッチを備え、
    前記回転子係合片は、前記固定子係合片から後退した際に前記綱車電源遮断スイッチを入れる
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータ巻上機。
  9. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    スイッチが入れられた際に前記回転子係合片の前記挿入孔部に挿入具を挿入する挿入具作動スイッチ
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項記載のエレベータ巻上機。
  10. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    円周方向にネジ切りされた円柱状のネジ切りロッドと、前記懸吊ロープと対向すると共に前記ネジ切りロッドの一端と連結するロープ拘束部と、前記ネジ切りロッドを前記ネジ切りロッドの円周方向に回転させて前記ネジ切りロッドをネジ作用により前記ネジ切りロッドの長さ方向に前後動させるハンドルとを備えるロープ拘束具を備え、
    前記ロープ拘束具は、前記ハンドルにより回転された前記ネジ切りロッドが前記ロープ拘束部側に前進し、前記ロープ拘束部側に前進した前記ネジ切りロッドが前記ロープ拘束部を前記懸吊ロープに押し当てて前記懸吊ロープを拘束する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  11. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記懸吊ロープと対向するロープ拘束具と、
    スイッチが入れられた際に前記ロープ拘束具を前記懸吊ロープに押し当てて前記懸吊ロープを拘束する拘束具作動スイッチと
    を備えることを特徴とする請求項2〜請求項いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  12. 回転子が取り付けられた回転子ハウジングと、固定子が取り付けられた固定子ハウジングとを備えるエレベータ巻上機であり、
    前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置され、端部において前記回転子ハウジングの端部と軸ピンで連結され、前記軸ピンにより回動し、
    前記回転子は、回転する回転軸と、前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、
    前記固定子は、前記固定子ハウジングが前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムの内周側に配置され、前記ブレーキドラムに対して進退して前記ブレーキドラムに向けて進行した際に前記ブレーキドラムの内周面を押圧して前記ブレーキドラムを制動するブレーキアームを備え、
    前記固定子ハウジングは、さらに、
    前記ブレーキアームに連結するブレーキアームリンク片と、
    前記ブレーキアームリンク片に連結するブレーキアーム誘導ロッドと、
    凸部を有するブレーキアーム誘導カムと
    を備え、
    前記固定子ハウジングの回動前に、
    前記ブレーキアームリンク片は、前記ブレーキアームの後退方向に伸張しており、
    前記ブレーキアーム誘導ロッドは、端部が前記ブレーキアーム誘導カムに接するように配置され、
    前記固定子ハウジングの回動時に
    前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記固定子ハウジングの回動に伴って前記端部が前記ブレーキアーム誘導カム上を移動して前記凸部に乗り上げ、
    前記ブレーキアームリンク片は、前記端部が前記凸部に乗り上げた前記ブレーキアーム誘導ロッドにより前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が押し出され、
    前記ブレーキアームは、前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が押し出された前記ブレーキアームリンク片により前記ブレーキアームリンク片との連結部が引かれて後退する
    ことを特徴とするエレベータ巻上機。
  13. 前記ブレーキアーム誘導ロッドは伸縮する誘導弾性体を備え、
    前記固定子ハウジングの回動後に、
    前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記ブレーキアーム誘導カムから離脱すると共に前記誘導弾性体により前記固定子ハウジングの回動時と逆の方向に押し戻され、
    前記ブレーキアームリンク片は、前記ブレーキアーム誘導ロッドにより前記ブレーキアーム誘導ロッドとの連結部が引き戻され、
    前記ブレーキアームは、前記ブレーキアームリンク片により進行方向に押し戻される
    ことを特徴とする請求項12記載のエレベータ巻上機。
  14. 前記ブレーキアーム誘導ロッドは、前記ブレーキアームリンク片を連結するピンの軸受けとして前記ブレーキアーム誘導ロッドの伸張方向に伸びた長穴を有することを特徴とする請求項12〜請求項13いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  15. 前記固定子ハウジングは、前記ブレーキアームと前記ブレーキアームリンク片とを連結するピンの軸受けとして前記ブレーキアームの進退方向に伸びた長穴を有することを特徴とする請求項12〜請求項14いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  16. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    スイッチが入れられた際に前記ブレーキアームを非制動時の位置に後退させるブレーキアーム作動スイッチ
    を備えることを特徴とする請求項2〜請求項15いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  17. 前記固定子ハウジングは、前記ブレーキアームと前記ブレーキドラムとの対面部分に開けられた点検穴を有することを特徴とする請求項2〜請求項16いずれかに記載のエレベータ巻上機。
  18. 回転子が取り付けられた回転子ハウジングと、固定子が取り付けられた固定子ハウジングとを備えるエレベータ巻上機であり、
    前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置され、端部において前記回転子ハウジングの端部と軸ピンで連結され、前記軸ピンにより回動し、
    前記回転子は、回転する回転軸と、前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、
    前記固定子は、前記固定子ハウジングが前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムの内周側に配置され、前記ブレーキドラムに対して進退して前記ブレーキドラムに向けて進行した際に前記ブレーキドラムの内周面を押圧して前記ブレーキドラムを制動するブレーキアームを備え、
    前記エレベータ巻上機は、さらに、
    回転停止中の前記綱車を固定する綱車固定機構と、
    前記固定子ハウジングが閉じているときに前記固定子ハウジングの回動を抑止しておき、前記綱車固定機構による前記綱車の固定と連動して前記固定子ハウジングの回動の抑止を解除するハウジングロック機構とを備える
    ことを特徴とするエレベータ巻上機。
  19. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記綱車を回転させる回転装置への電源を前記綱車固定機構による前記綱車の固定と連動して遮断する綱車電源遮断機構
    を備えることを特徴とする請求項18記載のエレベータ巻上機。
  20. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記懸吊ロープの動きを拘束するロープ拘束機構
    を備えることを特徴とする請求項2記載のエレベータ巻上機。
  21. 前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記固定子ハウジングが回動する際に前記ブレーキアームを後退させるアーム操作機構
    を備えることを特徴とする請求項2記載のエレベータ巻上機。
  22. 回転子が取り付けられた回転子ハウジングと、固定子が取り付けられた固定子ハウジングとを備えるエレベータ巻上機であり、
    前記固定子ハウジングは、前記回転子ハウジングに対向して配置され、端部において前記回転子ハウジングの端部と軸ピンで連結され、前記軸ピンにより回動し、
    前記回転子は、回転する回転軸と、前記回転軸と連動して回転するブレーキドラムと、エレベータかごを懸吊する懸吊ロープが巻き掛けられ前記ブレーキドラムと連動して回転する綱車とを備え、
    前記固定子は、前記固定子ハウジングが前記回転子ハウジングに対向して配置された際に前記ブレーキドラムの内周側に配置され、前記ブレーキドラムに対して進退して前記ブレーキドラムに向けて進行した際に前記ブレーキドラムの内周面を押圧して前記ブレーキドラムを制動するブレーキアームを備え、
    前記エレベータ巻上機は、さらに、
    前記固定子ハウジングが回動する際に前記ブレーキアームを後退させるアーム操作機構を備え、
    前記アーム操作機構は、
    前記固定子ハウジングの回動前に前記ブレーキアームを進行方向に押し出し、前記固定子ハウジングの回動中に前記ブレーキアームを後退方向に引き付け、前記固定子ハウジングの回動後に前記ブレーキアームを進行方向に押し戻す
    ことを特徴とするエレベータ巻上機。
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