JP5084737B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電力変換器の出力電圧を補正することにより、出力電圧の脈動を低減した電力変換装置に関するものである。
従来より、交流電源を整流する整流手段の直流電圧を検出し、この直流電圧情報を用いて電力変換器(インバータ)の出力電圧の補正を行い、前記直流電圧の周期的脈動に起因するインバータの出力電圧の脈動を押さえてインバータにつながる負荷、例えば交流電動機のトルク脈動を抑制することが行われている。このようなインバータを用いた例えば交流電動機の出力するトルクは、最近の技術進歩に伴い益々厳密に制御されたものが要求されてきている。
このような要求に対して、従来、3相交流電源の相間電圧不均衡、整流手段のコンデンサ容量低減などによる直流電圧脈動に起因するインバータの出力電圧脈動を抑制するインバータ出力電圧補正装置として、マイコンを用いて直流電圧の変動に応じて出力電圧指令値を補正し、この補正された出力電圧指令値を用いてインバータを制御するものであって、前回キャリア割り込み時と、今回キャリア割り込み時の直流電圧検出値とから、波形出力タイミング時の直流電圧検出値を推定する直流電圧検出値推定手段を含むものが開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2004−147433号公報
しかしながら特許文献1に示されたものでは、キャリア周期に同期して直流電圧を検出しているため、キャリア周波数と同期しないサンプリング時刻では直流電圧を検出することはできないという問題点がある。また、前回および今回の直流電圧検出値から波形出力タイミング時の直流電圧検出値を推定しているので、各検出値の脈動を関数としてとらえておらず、そのため、推定値の誤差が大きくなり、インバータの出力電圧脈動をより厳密に抑制するには問題がある。
またさらにこの特許文献1に示されたものは、3相交流電源に適用されたものであり、これを単相交流電源に適用すると直流電圧の変動の振幅ピーク付近で、直流電圧推定値が実直流電圧から大きくずれ、そのためインバータの出力電流が大きく変動するいわゆるビート現象が発生し、その結果、駆動される例えば交流電動機のトルク脈動を発生させ、さらにはインバータ内の素子の破壊を生じる等の問題点がある。
この発明は、前記のような課題を解決するものであって、交流電源が単相、3相のいずれであっても、インバータの出力電圧脈動をより厳密に抑制した電力変換装置を提供することを目的としている。
この発明の電力変換装置は、交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻t からm回前(m≧1)のサンプリング時刻t n−m までに検出した直流電圧検出値V 〜V n−m を蓄積し、直流電圧検出値V 〜V n−m を用いて、次回時刻t n+1 での直流電圧推定値V n+1 を、電圧値V n+1 〜V n−m を結ぶ曲線を2次関数としてとらえて、2次関数に基づく式で演算すると共に、
直流電圧検出値推定手段は、次回時刻t n+1 を現在時刻t から所定の周期T経過した時刻とし、当該次回時刻t n+1 の直流電圧推定値V n+1 を演算し、
直流電圧検出値推定手段は、サンプリングの周期の逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数で割った値が、10以上で1667以下となるようにサンプリング周期を設定し、
出力電圧制御手段は、直流電圧推定値V n+1 を入力して出力電圧指令値を補正し、補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力するものである。
この発明の電力変換装置によれば、整流手段によって整流された変動する直流電圧値を所定の関数としてとらえて直流電圧推定値を演算し、この推定値から電力変換器の出力電圧の脈動を低減すべく電力変換器の出力電圧をより厳密に補正することができるので、電力変換器の出力電流のビート現象を抑制できるとともに、所定のサンプリング周期を設定し得るので、キャリア周波数と同期しないサンプリング周期とすることができ、単相、3相いずれの交流電源にも適用可能な電力変換装置を提供することができるという効果がある。
この発明の実施の形態1の電力変換装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1の直流電圧検出値推定手段の動作原理図である。 この発明の実施の形態1の出力電圧制御手段を示す構成図である。 この発明の実施の形態1の直流電圧推定値を推定した結果および実測した直流電圧波形を示す図である。 この発明の実施の形態2のサンプリング周期と平均推定電圧誤差を示す図である。 直流電圧推定値を推定した結果および実測した直流電圧波形を示す参考例を示す図である。 直流電圧推定値を推定した結果および実測した直流電圧波形を示す参考例を示す図である。 この発明の実施の形態3の電力変換装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3の直流電圧検出値推定手段を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3の直流電圧推定値を推定した結果および実測した直流電圧波形を示す図である。 この発明の実施の形態4の電力変換装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4の直流電圧検出値推定手段を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4の直流電圧推定値を推定した結果および実測した直流電圧波形を示す図である。 この発明の実施の形態5の電力変換装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5の直流電圧検出値推定手段の動作原理図である。 この発明の実施の形態6の電力変換装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6の直流電圧検出値推定手段の動作原理図である。 この発明の実施の形態7の直流電圧検出値推定手段を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力変換装置100の構成を示すブロック図である。図1において単相または3相交流電源22の出力を整流手段21で整流し、この整流された直流電圧をフィルタコンデンサ3を介して電力変換器1に入力している。この電力変換器1は後述するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)50の出力信号に基づいて負荷となる例えば交流回転機2を制御、駆動する。
電圧検出手段4はフィルタコンデンサ3の直流電圧を検出してマイコン50に出力する。このマイコン50は後に詳述する直流電圧検出値推定手段5と、この直流電圧検出値推定手段5の出力を入力し、電力変換器1の出力電圧の脈動を抑制する出力電圧制御手段6とによって構成されている。また、この実施の形態1による電力変換装置100は、前記電圧検出手段4とマイコン50および電力変換器1によって構成されている。
図1、図2を参照して説明すると、マイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5は、電圧検出手段4を介して今回のサンプリング時刻(現在時刻)tより1回前のサンプリング時刻tn−1に検出した直流電圧検出値Vn−1を記憶する第1のメモリ8と、今回のサンプリング時刻tより2回前のサンプリング時刻tn−2に検出した直流電圧検出値Vn−2を記憶する第2のメモリ9と、加算器10、減算器11、乗算器12とを備えている。この加算器10、減算器11、乗算器12の動作は後述する。
この実施の形態1における整流手段21は、ダイオード整流回路やブリッジ整流回路を用いる他励式整流回路、もしくはPWM制御を行うコンバータを用いた自励式整流回路であってもよい。また、電力変換器1は例えばゲート信号を出力して交流回転機2を制御するPWM制御部を有している。この電力変換器1のPWM制御に関しては、既存の技術であるので説明は省略する。また、この実施の形態では、直流電圧検出値推定手段5と出力電圧制御手段6とを備えるマイコン50の例を示しているが、マイコン50に限定されることなく、同等の機能を有するものであってもよい。
次にこの実施の形態1の直流電圧検出値推定手段5の動作原理を説明する。図2に示すように、直流電圧波形80を時系列データとみなし、前記直流電圧波形80を2次関数とおくことによって、今回のサンプリング時刻(現在時刻)tでサンプリングした直流電圧検出値Vと、現在時刻より1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、同じく2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2とから、次回サンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定する。
図2に示すTは所定のサンプリング周期であり、マイコン50の設計時に任意に設定可能なものである。この図2において、Vn−2〜Vn+1を結ぶ曲線を2次関数とみなした場合について述べる。
すなわち、次回のサンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、今回のサンプリング時刻tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時刻tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時刻tn−2の直流電圧検出値Vn−2とは次式(1)で表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(1)より、任意数a、b、c、およびtn−2、Tを消去し、次回サンプリング時刻の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(2)のようになる。
Figure 0005084737
図1に示すマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5は、上記式(2)に基づいた構成を示している。直流電圧検出値推定手段5の動作を図1により説明する。
直流電圧検出値推定手段5の減算器11は、現在時刻tで検出した直流電圧検出値Vから、第1のメモリ8の記憶する1回前の時刻tn−1で検出した直流電圧検出値Vn−1を引き算し、乗算器12で所定の定数3を掛ける。そして、乗算器12の結果を第2のメモリ9で記憶する2回前の時刻tn−2で検出した直流電圧検出値Vn−2と加算器10で足し合わせる。すなわち、式(2)に示す演算を行い、この結果は、次回サンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値として出力電圧制御手段6に出力する。
出力電圧制御手段6では、直流電圧検出値推定手段5によって推定された次回のサンプリング時の直流電圧推定値Vn+1に応じて、パルス幅変調を行う変調率を補正することを行っている。
具体的な出力電圧制御手段6の一例の構成図を図3に示す。図3の出力電圧制御手段6では、直流電圧検出値推定手段5によって推定された直流電圧推定値Vn+1を直流電圧/相電圧変換係数手段15によって相電圧に相当する値に変換し、逆数変換手段16によって逆数に相当する値に変換する。逆数変換手段16によって変換された値は、周波数指令設定手段18によって設定された周波数指令に応じて電圧/周波数指令手段17によって電圧指令を求めた値と乗算器12aで掛け合わせることによってパルス幅変調を行う変調率を算出する。この変調率によって、直流電圧を推定して電力変換器1の出力電圧の脈動を低減すべく電力変換器1の出力電圧を補正することを行っている。周波数指令設定手段18によって設定された周波数指令に応じて、乗算器12bで2πを掛けた値を積分器19によって積分し、位相を求めて、その位相に応じて三相電圧指令正弦波発生器20によって三相電圧指令の正弦波を作成する。そして、前記三相電圧指令正弦波を乗算器12cで乗算器12aの出力するパルス幅変調を行う変調率と掛け合わせた値、すなわち出力電圧指令値を電力変換器1のPWM制御部に出力する。前記PWM制御部により電力変換器1を駆動させることにより電力変換器1の出力電流のビート現象を抑制する。なお、本実施の形態1では、一例として上述した構成の出力電圧制御手段6を示したが、ベクトル制御など高性能な他の方法による出力電圧制御手段を用いても同様の効果が得られる。
この実施の形態1による直流電圧推定値Vn+1を推定した結果及び実測した直流電圧波形を図4に示す。図4から判るように、直流電圧推定値(図4のVest)は、実測した直流電圧波形(図4のVdc)とほぼ一致し、従来に比較してより厳密な制御が可能となる。なお、図4の実直流電圧波形Vdcは、単相交流電圧を電源として、単相ダイオード整流回路で整流することによって、直流電圧を得た場合の直流電圧波形である。図4の直流電圧波形より判るように単相ダイオード整流回路より得られる直流電圧の脈動成分は、正弦波でなくのこぎり状の波形に近く、その脈動成分の周波数は、電源電圧の周波数の2倍になる。そのため、60Hzの単相電源であると120Hzの脈動成分になる。図4の結果は、サンプリング周期を250μsecとした。なお、この実施の形態1の交流電源22は、単相電源としたが、3相交流電源になっても同様の効果が得られることは言うでもない。
このようにこの実施の形態1による電力変換装置100は、整流手段21の出力する直流電圧を電圧検出手段4で検出し、この検出された直流電圧検出値は任意に設定された所定の周期Tでマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5に入力され、前記した式(2)に示す演算が行われ、次回サンプリング時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1に応じて、電力変換器1のパルス幅変調率を補正するので、直流電圧の脈動成分に起因する出力電圧脈動を十分に抑制し、出力電流のビート現象も減少させることができる。
従来のマイコン制御はマイコンから出力される制御信号が、直流電圧を検出してから1サンプリング周期遅れで電力変換器に反映されるものであり、そのため出力電圧脈動は十分に抑制できない。
しかし、この実施の形態1では、マイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5によって、所定のサンプリング周期で現在時刻より2回及び1回前の直流電圧検出値を検出しこれらの値を結ぶ直流電圧波形80を2次関数とみなし、次回サンプリング時に直流電圧推定値Vn+1を推定しているので、従来のマイコン制御による1サンプリング周期の制御遅れの欠点を解消している。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2は、電力変換装置100に設けられたマイコン50による直流電圧検出のサンプリング周期Tを限定するものである。すなわち、サンプリング周期Tの逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数で割った値が10以上になるように、サンプリング周期Tを設定する。そのことにより、精度の良い直流電圧の推定精度を確保することができる。
ここで、サンプリング周期Tの逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数で割った値が10以下になると、直流電圧を推定して電力変換器1の出力電圧の脈動を低減すべく電力変換器1の出力電圧を補正することが難しくなり、電力変換器1の出力電流のビート現象を抑制することができないことを見出した。
サンプリング周期をT(sec)とおくと、直流電圧に含まれる脈動成分の周波数をf(Hz)とし、サンプリング周期T(sec)の逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数f(Hz)で割った値が、下記のように10から1667とする。
10≦1/T/f≦1667
その根拠は以下のように考えられる。推定電圧誤差=(実直流電圧Vdc)−(本願発明の直流電圧推定値)と定義し、直流電圧に含まれる脈動成分の周波数間の平均誤差を求める。図5は、横軸にサンプリング周期T(sec)の逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数f(Hz)で割った値1/T/fをとり、縦軸に推定電圧誤差の直流電圧に含まれる脈動成分の周波数間の平均値と取った場合の結果を示したものである。図5より、サンプリング周期T(sec)の逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数f(Hz)で割った値が10の時(図5中の矢印部分)が推定電圧誤差の影響により、例えば交流回転機2の出力するトルク脈動が許容できる最低ラインであると言える。
ここで、実施の形態1による直流電圧推定値Vn+1を推定した結果及び実測直流電圧波形を示す図4は、前述したようにサンプリング周期Tは250μsec、直流電圧の脈動成分は120Hzであった。上記実施の形態1の図4との比較を行うため、参考までに図6に直流電圧の脈動成分の周波数f=120Hzでサンプリング周期T=800μsecの場合、すなわち、サンプリング周期Tの逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数fで割った値がほぼ10の場合の実直流電圧波形Vdcと直流電圧推定値Vestを示す。図6に示すように、サンプリング周期Tの逆数を直流電圧に含まれる脈動成分の周波数fで割った値がほぼ10の場合は、直流電圧推定値Vestが直流電圧の頂点付近で実直流電圧波形Vdcに比べ、その誤差が大きくなっていることが確認できる。また、図7にサンプリング周期を1.67msec、脈動成分の周波数を120Hzとした場合のシミュレーション結果(実直流電圧波形Vdc、直流電圧推定値Vest)を参考までに示す。
このようにこの実施の形態2は前記実施の形態1に加えて、サンプリング周期を所定範囲に限定した電力変換装置100としているので、直流電圧の変動の振幅ピーク付近での直流電圧推定値が実直流電圧値と大きくずれることがなく、そのため振幅ピークでの電力変換器1の出力電流が大きく振動することなく、ビート現象の発生を減少できるという効果がある。
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3の電力変換装置100の構成を示すブロック図である。
図8において前記第1の実施の形態の図1とは直流電圧検出値推定手段5aが異なるのみである。そのため、ここでは、図8に示す直流電圧検出値推定手段5aについて説明する。
この実施の形態3の直流電圧検出値推定手段5aの原理は、直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を3次関数とおくことによって、今回のサンプリング時刻(現在時刻)tでの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3から、次回サンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定することである。ここで、Tは所定のサンプリング周期であり、このときのVn−3〜Vn+1を結ぶ曲線を3次関数とする。この場合、次回サンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、現在時刻tでサンプリングする直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3の関係を次の式(3)で表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(3)より、任意数a、b、c、d、およびtn−3、サンプリング周期Tを消去し、次回サンプリング時の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(4)のようになる。
Figure 0005084737
図9は、式(4)の演算を行うための直流電圧検出値推定手段5aの構成をブロック図で示したものである。
図9の直流電圧検出値推定手段5aは、1回前のサンプリング時tn−1に検出した直流電圧検出値Vn−1を記憶できる第1のメモリ8と、2回前のサンプリング時tn−2に検出した直流電圧検出値Vn−2を記憶できる第2のメモリ9と、3回前のサンプリング時tn−3に検出した直流電圧検出値Vn−3を記憶できる第3のメモリ25を備えている。
そして、第1のメモリ8に記憶された1回前のサンプリング時tn−1に検出した直流電圧検出値Vn−1と、第2のメモリ9に記憶された2回前のサンプリング時tn−2に検出した直流電圧検出値Vn−2と、第3のメモリ25に記憶された3回前のサンプリング時tn−3に検出した直流電圧検出値Vn−3と、今回のサンプリング時tに検出した直流電圧検出値Vに基づき、図9の加算器10、加・減算器11a、乗算器12d、12eを用いることにより、次回サンプリング時tn+1の直流電圧推定値Vn+1を演算する。その結果、式(4)に基づいた次回サンプリング時tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定することができる。
このように3回前のサンプリング時の直流電圧検出値Vn−3を追加することによって実施の形態1の推定方法と比較してより精度良い推定結果を得られる効果がある。
図10に実施の形態3による直流電圧検出値推定手段5aによる直流電圧推定値Vestと実直流電圧波形Vdcの関係を示す。なお、この図10の実直流電圧波形Vdcは、単相ダイオード整流回路で整流することによって、直流電圧を得た場合の直流電圧波形である。図10の直流電圧波形より判るように単相ダイオード整流回路より得られる直流電圧の脈動成分は、正弦波でなくのこぎり状の波形に近く、その脈動成分の周波数は、電源電圧の周波数の2倍になる。そのため、60Hzの単相電源であると120Hzの脈動成分になる。図10の結果は、サンプリング周期Tを180μsecとして実施した直流電圧検出値推定手段5aの結果である。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態4の電力変換装置100の構成例を示すブロック図である。
図11において前記第1の実施の形態の図1とは直流電圧検出値推定手段5bが異なるのみである。そのため、ここでは、図12に示す直流電圧検出値推定手段5bについて説明する。
この実施の形態4の直流電圧検出値推定手段5bの原理は、直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を4次関数とおくことによって、今回のサンプリング時刻(現在時刻)tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3と、4回前のサンプリング時tn−4の直流電圧検出値Vn−4から、次回のサンプリング時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定する。ここで、Tは所定のサンプリング周期であり、このときのVn−4〜Vn+1を結ぶ曲線を4次関数とする。すなわち、次の式(5)で次回サンプリング時の時刻tn+1の直流電圧Vn+1と、現在時刻tでサンプリングする直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3と、4回前のサンプリング時tn−4の直流電圧検出値Vn−4を式(5)で表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(5)より、任意数a、b、c、d、e、およびtn−4、サンプリング周期Tを消去し、次回のサンプリング時の直流電圧Vn+1を求めると、式(6)のようになる。
Figure 0005084737
図12は、式(6)の演算を行うための直流電圧検出値推定手段5aの構成をブロック図で示したものである。
図12の直流電圧検出値推定手段5bは、1回前のサンプリング時tn−1に検出した直流電圧検出値Vn−1を記憶できる第1のメモリ8と、2回前のサンプリング時tn−2に検出した直流電圧検出値Vn−2を記憶できる第2のメモリ9と、3回前のサンプリング時tn−3に検出した直流電圧検出値Vn−3を記憶できる第3のメモリ25と、4回前のサンプリング時tn−4に検出した直流電圧検出値Vn−4を記憶できる第4のメモリ26を備えている。
そして、第1のメモリ8に記憶された1回前のサンプリング時tn−1に検出した直流電圧検出値Vn−1と、第2のメモリ9に記憶された2回前のサンプリング時tn−2に検出した直流電圧検出値Vn−2と、第3のメモリ25に記憶された3回前のサンプリング時tn−3に検出した直流電圧検出値Vn−3と、第4のメモリ26に記憶された4回前のサンプリング時tn−4に検出した直流電圧検出値Vn−4と、今回のサンプリング時tに検出した直流電圧検出値Vに基づいて、図12の加算器11、加・減算器11a、乗算器12f、12gを用いることにより、次回サンプリング時tn+1の直流電圧推定値Vn+1を演算する。その結果、式(6)に基づいた次回サンプリング時tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定することができる。
このように4回前のサンプリング時の直流電圧検出値Vn−4を追加することによって実施の形態3の推定方法より精度良い推定結果を得られる効果がある。
図13に実施の形態4による直流電圧検出値推定手段5bによる直流電圧推定値Vestと実直流電圧波形Vdcの関係を示す。なおこの図13の実直流電圧波形Vdcは、単相ダイオード整流回路で整流することによって、直流電圧を得た場合の直流電圧波形である。図13の直流電圧波形より判るように単相ダイオード整流回路より得られる直流電圧の脈動成分は、正弦波でなくのこぎり状の波形に近く、その脈動成分の周波数は、電源電圧の周波数の2倍になる。そのため、60Hzの単相電源であると120Hzの脈動成分になる。図13は、サンプリング周期Tを100μsecとして実施した直流電圧検出値推定手段5bの結果である。
実施の形態5.
図14は、この発明の実施の形態5の電力変換装置100の構成を示すブロック図である。
図14において実施の形態1の図1とは直流電圧検出値推定手段5dが異なるのみである。そのため、ここでは、図14に示す直流電圧検出値推定手段5dについて説明する。
この実施の形態5における電力変換装置100は、サンプリング周期の制御遅れだけでなく、電力変換器の遅れ、つまり出力電圧制御手段6が電圧指令を送ってから電力変換器1のスイッチング素子が動作して交流回転機2に電圧が印加されるまでの遅れの欠点を解消するための構成である。すなわち、サンプリング周期の制御遅れに加えて電力変換器の遅れを考慮することにより、実施の形態1と比較して更に直流電圧の脈動成分に起因する出力電圧脈動を十分に抑制し、出力電流のビート現象も減少させることができる。
この実施の形態5の直流電圧検出値推定手段5dの動作原理を説明する。すなわち、本実施の形態5では、実施の形態1と同様に直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を2次関数とおくことによって、今回のサンプリング時刻(現在時刻)tでの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2から、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定する。ただし、本実施の形態5は、実施の形態1と異なり、電力変換器の遅れ時間を考慮して、次回時刻tn+1は、現在時刻tからサンプリング周期Tを経過した時刻にさらに0.5Tを加えた時刻としている。つまり、図15に示すように、次回時刻tn+1を現在時刻tから所定のサンプリング周期Tの1.5倍の時間経過した時刻としている。このときの直流電圧値Vn−2〜Vn+1を結ぶ曲線を2次関数とする。この場合、次回サンプリング時刻に0.5Tを加えた時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、現在時刻tでサンプリングする直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2の関係は、次式(7)で表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(7)より、任意数a、b、c、およびtn−2、Tを消去し、次回時刻の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(8)のようになる。
Figure 0005084737
図14に示すマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5dは、上記式(8)に基づいた構成を示している。直流電圧検出値推定手段5dの動作を図14により説明する。
直流電圧検出値推定手段5dの乗算器12iは、現在時刻tで検出した直流電圧検出値Vに所定の定数35/8を掛けて、加算器10aに出力する。
乗算器12kは、第1のメモリ8に記憶する1回前の時刻tn−1で検出した直流電圧検出値Vn−1に所定の定数−(21/4)を掛けて、加算器10aに出力する。
乗算器12jは第2のメモリ9に記憶する2回前の時刻tn−2で検出した直流電圧検出値Vn−2に所定の定数15/8を掛けて、加算器10aに出力する。
加算器10aは、乗算器12i、12k、12jの出力を足し合わせる。すなわち、直流電圧検出推定手段5dは、式(8)に示す演算を行い、この結果は、次回サンプリングに0.5Tを加えた時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1として出力電圧制御手段6に出力する。
このことにより、電力変換器1の遅れを考慮して、次回サンプリング時刻に0.5Tを加えた時刻の直流電圧推定値を用いることにより、実施の形態1より更に効果を得ることができる。
以上のように、この実施の形態5による電力変換装置100は、整流手段21の出力する直流電圧を電圧検出手段4で検出し、この検出された直流電圧検出値Vは任意に設定された所定の周期Tでマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5dに入力され、前記した式(8)に示す演算が行われる。そのため、電力変換器の遅れも考慮した次回サンプリング時刻に0.5Tを進ました時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1に応じて、電力変換器1のパルス幅変調率を補正することになるので、直流電圧の脈動成分に起因する出力電圧脈動を十分に抑制し、出力電流のビート現象も減少させることができる。
つまり、従来のマイコン制御はマイコンから出力される制御信号が、直流電圧を検出してから1サンプリング周期遅れに加えて電力変換器の遅れを含めて電力変換器に反映されるものであり、その為出力電圧脈動は十分に抑制できない。
しかし、この実施の形態5は、マイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5dによって、所定のサンプリング周期で現在時刻より2回及び1回前の直流電圧検出値を検出しこれらの値を結ぶ直流電圧波形80を2次関数とみなし、電力変換器の遅れも考慮した次回サンプリング時刻に0.5Tを進ました時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定しているので、従来のマイコン制御による1サンプリング周期の制御遅れ及び電力変換器の遅れによる問題点を解消している。
この実施の形態5では、実施の形態1と同様に直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を2次関数とおくことによって、次回サンプリング時刻から0.5Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めたが、実施の形態3のように直流電圧波形を3次関数とみなして、次回サンプリング時刻から0.5Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めることもできる。すなわち、次の式(9)により、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、今回サンプリング時tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3を表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(9)より、a、b、c、d及びtn−2、Tを消去し、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(10)のようになる。
Figure 0005084737
また、実施の形態4のように直流電圧波形を4次関数とみなして、次回サンプリング時刻に0.5Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めて使用することもできる。すなわち、次の式(11)により、次回時刻tn+1の直流電圧Vn+1と、今回のサンプリング時tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3と、4回前のサンプリング時tn−4の直流電圧検出値Vn−4を表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(11)より、a、b、c、d、e及びtn−4、Tを消去し、次回サンプリング時刻に0.5Tを進ました時刻tn+1の直流電圧Vn+1を求めると、式(12)のようになる。
Figure 0005084737
以上のように、式(10)及び式(12)を用いて、次回サンプリング時刻に0.5Tを進ました時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を用いても同様の効果を得られる。
実施の形態6.
図16は、この発明の実施の形態6の電力変換装置100の構成を示すブロック図である。
図16において実施の形態1の図1とは直流電圧検出値推定手段5eが異なるのみである。そのため、ここでは、図16に示す直流電圧検出値推定手段5eについて説明する。
この実施の形態6における電力変換装置100は、サンプリング周期の制御遅れだけでなく、電力変換器の遅れ、つまり出力電圧制御手段6が電圧指令を送ってから電力変換器1のスイッチング素子が動作して交流回転機2に電圧が印加されるまでの遅れの問題点を解消するための構成である。すなわち、サンプリング周期の制御遅れに加えて電力変換器の遅れを考慮することにより実施の形態1と比較して更に直流電圧の脈動成分に起因する出力電圧脈動を十分に抑制し、出力電流のビート現象も減少させることができることを発見した。そして、実施の形態1の直流電圧検出値推定手段5に加えて、電力変換器1の遅れを補償するために電力変換器の遅れ補償器28を追加した構成である。
この実施の形態6の直流電圧検出値推定手段5eの動作原理を説明する。すなわち、本実施の形態6では、実施の形態1と同様に直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を2次関数とおくことによって、今回のサンプリング時刻(現在時刻)tでの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2から、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定する。
ただし、本実施の形態6は、実施の形態1と異なり、電力変換器の遅れ時間を考慮して、次回時刻tn+1は、現在時刻tからサンプリング周期Tを経過した時刻にさらにk・Tを加えた時刻としている。つまり、図17に示すように、次回時刻tn+1を現在時刻tから所定のサンプリング周期Tの(1+k)倍の時間経過した時刻としている。このときのVn−2〜Vn+1を結ぶ曲線を2次関数とする。この場合、次回サンプリング時刻にk・Tを加えた時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、現在時刻tでサンプリングする直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2の関係は、次式(13)で表すことができる。なお、時間k×Tは、電力変換器1のスイッチングの遅れや素子のデットタイムによる遅れ要素を考慮しているものであり、電力変換器1の性能や構成で決定することができる。ただし、kは0<k<1である。
Figure 0005084737
上記式(13)より、任意数a、b、c、およびtn−2、Tを消去し、次回サンプリング時刻に時間k×Tを進ました時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(14)のようになる。
Figure 0005084737
図16に示すマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5eは、上記式(14)に基づいた構成を示している。直流電圧検出値推定手段5eの動作を図16により説明する。
直流電圧検出値推定手段5eの減算器11は、現在時刻tで検出した直流電圧検出値Vから、第1のメモリ8で記憶する1回前の時刻tn−1で検出した直流電圧検出値Vn−1を引き算し、乗算器12で所定の定数3を掛ける。この結果を第2のメモリ9で記憶する2回前の時刻tn−2で検出した直流電圧検出値Vn−2と加算器10bで足し合わせる。すなわち実施の形態1と同様に式(2)に示す演算を行う。
電力変換器の遅れ補償器28の乗算器12nは、現在時刻tで検出した直流電圧検出値Vに所定の定数5を掛けて、加算器10dに出力する。電力変換器の遅れ補償器28の乗算器12oは、第1のメモリ8で記憶する1回前の時刻tn−1で検出した直流電圧検出値Vn−1に所定の定数(−8)を掛けて、加算器10dに出力する。
電力変換器の遅れ補償器28の乗算器12pは、第2のメモリ9で記憶する2回前の時刻tn−2で検出した直流電圧検出値Vn−2に所定の定数3を掛けて、加算器10dに出力する。加算器10dは、乗算器12n、12o、12pの出力を足し合わせて、乗算器12qに出力して、電力変換器の遅れ時間を示すkを掛け合わせて、加算器10eに出力する。
また、電力変換器の遅れ補償器28の乗算器12mは、第1のメモリ8で記憶する1回前の時刻tn−1で検出した直流電圧検出値Vn−1に所定の定数(−2)を掛けて、加算器10cに出力し、加算器10cでは、その値と現在時刻tで検出した直流電圧検出値Vと第2のメモリ9で記憶する2回前の時刻tn−2で検出した直流電圧検出値Vn−2を加算する。加算器10cで加算した値に、乗算器12rで所定の値kの2乗と掛け合わせる。乗算器12rと乗算器12qで演算したそれぞれの値を加算器10eで加算し、その加算した値に乗算器12lで所定の値(1/2)を掛けて、加算器10bに出力する。
加算器10bは、乗算器12lの出力と実施の形態1と同様に式(2)に示す演算を行った値を足し合わせる。すなわち式(14)に示す演算を行い、この結果は、次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れの時間k×Tを加えた時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1として出力電圧制御手段6に出力する。
このことにより、電力変換器1の遅れを考慮して、次回サンプリング時刻に時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値を用いることにより、実施の形態1より更に効果を得ることができる。
以上のように、この実施の形態6による電力変換装置100は、整流手段21の出力する直流電圧を電圧検出手段4で検出し、この検出された直流電圧検出値Vは任意に設定された所定の周期Tでマイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5eに入力され、前記した式(14)に示す演算が行われる。そのため、電力変換器の遅れも考慮した次回サンプリング時刻に時間k×Tを進ました時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1に応じて、電力変換器1のパルス幅変調率を補正することになるので、直流電圧の脈動成分に起因する出力電圧脈動を十分に抑制し、出力電流のビート現象も減少させることができる。
つまり、従来のマイコン制御はマイコンから出力される制御信号が、直流電圧を検出してから1サンプリング周期遅れに加えて電力変換器の遅れを含めて電力変換器に反映されるものであり、その為出力電圧脈動は十分に抑制できない。しかし、この実施の形態6は、マイコン50に設けられた直流電圧検出値推定手段5eによって、所定のサンプリング周期で現在時刻より2回及び1回前の直流電圧検出値を検出し、これらの値を結ぶ直流電圧波形80を2次関数とみなし、電力変換器の遅れも考慮して次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れを考慮した所定の時間k×Tを進ました時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を推定しているので、従来のマイコン制御による1サンプリング周期の制御遅れ及び電力変換器の遅れの欠点を解消している。
なお、この実施の形態6では、実施の形態1と同様に直流電圧波形を時系列データとみなし、直流電圧波形を2次関数とおくことによって、次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れを考慮した所定の時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めたが、実施の形態3のように直流電圧波形を3次関数とみなして、次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れを考慮した所定の時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めて使用することもできる。すなわち、次の式(15)により、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、今回サンプリング時tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3を表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(15)より、a、b、c、d及びtn−3、Tを消去し、次回サンプリング時刻に時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(16)のようになる。
Figure 0005084737
また、同様に実施の形態4のように4次関数とみなして、次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れを考慮した所定の時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値を求めて使用することもできる。すなわち、次の式(17)により、次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1と、今回のサンプリング時tの直流電圧検出値Vと、1回前のサンプリング時tn−1の直流電圧検出値Vn−1と、2回前のサンプリング時tn−2の直流電圧検出値Vn−2と、3回前のサンプリング時tn−3の直流電圧検出値Vn−3と、4回前のサンプリング時tn−4の直流電圧検出値Vn−4を表すことができる。
Figure 0005084737
上記式(17)より、a、b、c、d、e及びtn−4、Tを消去し、次回サンプリング時刻に時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値Vn+1を求めると、式(18)のようになる。
Figure 0005084737
以上のように、式(16)及び式(18)式を用いて、次回サンプリング時刻に電力変換器の遅れを考慮した所定の時間k×Tを進ました時刻の直流電圧推定値を用いても同様の効果を得られる。
実施の形態7.
この実施の形態7による電力変換装置100の直流電圧検出値推定手段5cは、図18に示すように複数のメモリの前段にフィルタ手段27を設けたものである。フィルタ手段27は、電力変換器1によるスイッチングノイズなどを除去するための一次遅れフィルタや高周波カットオフフィルタなどである。このフィルタ手段27のノイズ除去用のカットオフ周波数は直流電圧に含まれる脈動成分の周波数より十分高く設定する。このことにより電力変換器1の出力電流のビート現象を抑制でき、また、スイッチングなどにより発生するノイズを除去して直流電圧を検出することができるため、直流電圧検出値推定手段5c及び電力変換装置100の信頼性を向上できる効果がある。
なお、この発明の実施の形態1〜7には、電力変換装置100につながる負荷として交流回転機の場合を示したが、交流回転機は、誘導機や同期機で限定することなく、何れの交流回転機でも同様の効果が期待できる。
また、交流回転機の他に、例えばリニアインダクションモータ、リニア同期モータやソレノイド等の電磁アクチュエータを制御する電力変換装置に適用した場合も同様の効果が期待できる。
この発明の電力変換装置は、例えば直流電圧を可変周波数/電圧の交流に変換して交流電動機を可変速駆動するインバータ装置に利用可能である。

Claims (15)

  1. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻tからm回前(m≧1)のサンプリング時刻tn−mまでに検出した直流電圧検出値V〜Vn−mを蓄積し、前記直流電圧検出値V〜Vn−mを用いて、次回時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1を、前記電圧値Vn+1〜Vn−mを結ぶ曲線を2次関数としてとらえて、前記2次関数に基づく式で演算すると共に、
    前記直流電圧検出値推定手段は、前記次回時刻tn+1を前記現在時刻tから前記所定の周期T経過した時刻とし、当該次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を演算し、
    前記直流電圧検出値推定手段は、前記サンプリングの周期の逆数を前記直流電圧に含まれる脈動成分の周波数で割った値が、10以上で1667以下となるようにサンプリング周期を設定し、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  2. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻tからm回前(m≧1)のサンプリング時刻tn−mまでに検出した直流電圧検出値V〜Vn−mを蓄積し、前記直流電圧検出値V〜Vn−mを用いて、次回時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を2次関数としてとらえて、次式
    n+1=3(V−Vn−1)+Vn−2
    で演算し、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  3. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻t からm回前(m≧1)のサンプリング時刻t n−m までに検出した直流電圧検出値V 〜V n−m を蓄積し、前記直流電圧検出値V 〜V n−m を用いて、次回時刻t n+1 での直流電圧推定値V n+1 を、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を3次関数としてとらえて、次式
    n+1=4(V+Vn−2)−6Vn−1−Vn−3
    で演算し、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値V n+1 を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  4. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻t からm回前(m≧1)のサンプリング時刻t n−m までに検出した直流電圧検出値V 〜V n−m を蓄積し、前記直流電圧検出値V 〜V n−m を用いて、次回時刻t n+1 での直流電圧推定値V n+1 を、前記現在時刻より4回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−4、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を4次関数としてとらえて、次式
    n+1=5(V−Vn−3)−10(Vn−1−Vn−2)+Vn−4
    で演算し、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値V n+1 を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  5. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻tからm回前(m≧1)のサンプリング時刻tn−mまでに検出した直流電圧検出値V〜Vn−mを蓄積し、前記直流電圧検出値V〜Vn−mを用いて、次回時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1を、前記電圧値Vn+1〜Vn−mを結ぶ曲線を所定の関数としてとらえて、所定の式で演算すると共に、
    前記直流電圧検出値推定手段は、前記次回時刻tn+1を前記現在時刻tから前記所定の周期Tの1.5倍の時間経過した時刻とし、当該次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を演算し、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  6. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を2次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を3次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  8. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より4回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−4、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を4次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  9. 交流電源を整流する整流手段の直流電圧を入力し、負荷を制御、駆動する電力変換器と、前記整流手段の直流電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出する直流電圧検出値を入力して、直流電圧推定値を出力する直流電圧検出値推定手段と、前記直流電圧検出値推定手段の出力を入力し、前記電力変換器の出力電圧を制御する出力電圧制御手段とを備え、
    前記直流電圧検出値推定手段は、所定の周期Tで前記直流電圧検出値のサンプリングを行うとともに、現在時刻tからm回前(m≧1)のサンプリング時刻tn−mまでに検出した直流電圧検出値V〜Vn−mを蓄積し、前記直流電圧検出値V〜Vn−mを用いて、次回時刻tn+1での直流電圧推定値Vn+1を、前記電圧値Vn+1〜Vn−mを結ぶ曲線を所定の関数としてとらえて、所定の式で演算すると共に、
    前記直流電圧検出値推定手段は、前記次回時刻tn+1を前記現在時刻tから前記所定の周期Tの(1+k)倍の時間経過した時刻とし、当該次回時刻tn+1の直流電圧推定値Vn+1を演算し(ただし、kは、0<k<1)、
    前記出力電圧制御手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を入力して出力電圧指令値を補正し、前記補正した出力電圧指令値を前記電力変換器に出力する電力変換装置。
  10. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を2次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を3次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
  12. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記直流電圧推定値Vn+1を、前記現在時刻より4回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−4、前記現在時刻より3回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−3、前記現在時刻より2回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−2、前記現在時刻より1回前のサンプリング時刻に検出した直流電圧検出値Vn−1、前記現在時刻に検出した直流電圧検出値V、および前記直流電圧推定値Vn+1を結ぶ曲線を4次関数としてとらえて、次式
    Figure 0005084737
    で演算することを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
  13. 前記直流電圧検出値推定手段は、前記サンプリング周期の逆数を前記直流電圧に含まれる脈動成分の周波数で割った値が、10以上で1667以下となるようにサンプリング周期が設定されていることを特徴とする請求項2から請求項12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記整流手段は、ダイオード整流回路もしくはブリッジ整流回路を用いる他励式整流回路、もしくはPWM制御を行うコンバータを用いた自励式整流回路の整流回路手段によって前記交流電源からの交流電圧を整流するものであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15. 前記直流電圧検出値推定手段には、フィルタ手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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