JP5081757B2 - 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法 - Google Patents

扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5081757B2
JP5081757B2 JP2008190496A JP2008190496A JP5081757B2 JP 5081757 B2 JP5081757 B2 JP 5081757B2 JP 2008190496 A JP2008190496 A JP 2008190496A JP 2008190496 A JP2008190496 A JP 2008190496A JP 5081757 B2 JP5081757 B2 JP 5081757B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flat coil
heat transfer
coil member
fitting groove
flat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008190496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010027998A (ja
JP2010027998A5 (ja
Inventor
正佳 臼井
康明 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Usui Co Ltd
Original Assignee
Usui Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Usui Co Ltd filed Critical Usui Co Ltd
Priority to JP2008190496A priority Critical patent/JP5081757B2/ja
Publication of JP2010027998A publication Critical patent/JP2010027998A/ja
Publication of JP2010027998A5 publication Critical patent/JP2010027998A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5081757B2 publication Critical patent/JP5081757B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、電子素子等の発熱体に接触配置して、発熱体の熱を放熱フィンにより放出して冷却したり、ヒートパイプの凝縮部に接続し、ヒートパイプにより移送される熱を外部に放出する伝熱面などの構造及びその製造方法に関するものである。
コンピュータ等の電子機器等では、半導体等の電子素子の発熱量が膨大であるため、この熱を効果的に冷却するために、下記特許文献1及び2に示す如く、従来よりヒートシンクを使用した熱交換器が広く用いられている。このヒートシンクは、例えば受熱部としての基板を電子素子等の発熱体の表面に直に配置し、ビス等の固定手段により発熱体に固定することにより使用している。また、この受熱部の表面には複数の板材を突出して放熱面積を広げている。
このような従来のヒートシンクの中でも、特許文献3に示す如く、特許文献1及び2に示すものよりも表面積を広げ、放熱性を高めることを目的として、金属製の線材を矩形凹凸状に連続して折り曲げてフィン部材を形成し、このフィン部材を基板の表面に複数個配設したものが公知となっている。
しかしながら、特許文献3に示す如きフィン部材は、線材にて矩形状の凹凸を同一平面上に形成した平面的なものである。そのため倒れやすく、基板の表面に安定して配置することは困難であるとともに、このようなフィン部材を基板に密にあるいは多量に配置するのには手間がかかるため、基板にフィン部材を密に配置して、表面積を広げるとともに多数の長いエッヂを形成することは困難となっていた。
そこで、特許文献4に示す如く、基板の表面にコイル状のフィン部材を配置したヒートシンクが開発されている。このヒートシンクに配置したフィン部材は、線材をコイル状に巻回した立体的な形状であるため、基板の表面にフィン部材を安定して配置可能なものとしている。また、このようなフィン部材を表面に密に配置することにより、ガイド部材などにより基板への接触面積を広げて多数の長いエッヂを形成可能としている。
特開2002−1511号公報 特開2002−190558号公報 特開2002−190557号公報 特開2007−165846号公報
しかしながら、特許文献4に示す如きヒートシンクは、平板状の基板にフィン部材を配置する際のフィン部材の位置決めを容易なものとするためには、基板にあらかじめガイド部材を配置する必要があり、位置決め作業に手間がかかるものとなっていた。また、基板の表面にフィン部材を固定するために、基板の表面とフィン部材との接触部をろう付け、接着、溶接などにより固定したり、基板の表面にあらかじめ線材又は帯材にて形成したガイド部材を固定配置し、このガイド部材に接触させてフィン部材を配置したり、基板にフィン部材を埋め込み配置することが必須の条件となっていた。従って、基板の表面にフィン部材を固定配置する製造工程が煩雑なものとなっていた。
そこで、本発明は上記の如き課題を解決しようとするものであって、簡易な方法により基板にフィン部材を安定して立設配置することを可能とするとともに、基板への位置決めが容易であり、且つ、表面積が広く、多数の長いエッヂを形成した放熱性の高い伝熱面構造を、容易に製造可能にしようとするものである。
上述の課題を解決するため、第1発明は、線材にて形成した巻回形状が扁平状の扁平コイル部材と、この扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合可能とする嵌合溝を伝熱面に形成するとともに、この伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設した伝熱基板とから成り、前記嵌合溝内に前記扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合挿入することにより、伝熱基板の伝熱面に扁平コイル部材を固定配置して扁平コイル状フィン部材としたものである
また、第2発明は、上記第1発明の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法であって、線材にて巻回形状が扁平状の扁平コイル部材を形成する工程と、この扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合可能とする嵌合溝を伝熱基板の伝熱面に形成する工程と、前記嵌合溝内に前記扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合して伝熱基板の伝熱面に扁平コイル部材を固定配置して扁平コイル状フィン部材とする工程とから成り、伝熱基板は、伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設したものである。
また、伝熱基板は、伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設したものである。これにより、扁平コイル部材を伝熱基板の伝熱面に固定配置した際に、扁平コイル部材が放射状に配置されるものとなり平坦な伝熱面に扁平コイル部材を配置した場合と比較して、たとえ嵌合溝内で線材が密着していても基板接触面積を大きくすることができ、且つ扁平コイル部材の先端側に流体の流通間隔を広く取ることが可能となる。そのため、特にフィン部材先端部での通気性を良好とすることができるため、扁平コイル部材からの吸放熱効果を良好なものとし、熱交換性能を更に高めることができる。
また、扁平コイル部材は、長軸方向の一側を圧入により前記嵌合溝内に固定配置しても良い。これにより、接着等の固定手段を用いることなく簡易な方法で扁平コイル部材を嵌合溝に固定配置することが可能となり、伝熱面の製造作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、嵌合溝は、扁平コイル部材を挿入した後、嵌合溝間に形成した分割壁の表面をカシメ治具にて押圧して形成したカシメ変形部に、扁平コイル部材の一側を両側から押圧保持したものであっても良い。このように、カシメ変形部を形成して扁平コイル部材を押圧保持することにより、扁平コイル部材を嵌合溝内に容易にカシメ固定することができ、扁平コイル部材を嵌合溝内に強固に固定することが可能となる。
また、扁平コイル部材は、接着、カシメ、ろう付け、又は溶接のいずれか、又は組み合わせにより、前記嵌合溝に固定したものであっても良い。これにより、接着剤、ろう材、溶加材等によって扁平コイル部材と嵌合溝との接触面積が大きくなるため、扁平コイル状フィン部材と伝熱基板の間の熱伝達が良好となり吸放熱に優れるとともに、固定部の強度が向上して振動や熱応力などに対する耐久性に優れた伝熱面を得ることができる。
また、扁平コイル部材は、嵌合溝内に接着剤を注入し、この接着剤に扁平コイル部材の一側を埋設して接着剤を固化させることにより、前記嵌合溝に固定したものであっても良い。これにより、扁平コイル部材を嵌合溝内に強固に固定することが可能となり、固定部の強度が向上して振動や熱応力などに対する耐久性に優れた伝熱面を得ることができる。また、熱伝導性の接着剤使用した場合には、扁平コイル状フィン部材と伝熱基板の間の熱伝達が良好となり吸放熱に優れたものとすることができる。
本願の第1及び第2発明は上述の如く構成したものであって、嵌合溝に扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合挿入することにより伝熱基板の伝熱面に扁平コイル部材を固定配置しているため、扁平コイル部材を伝熱基板に簡易な方法で固定配置することが可能となり、扁平コイル部材の伝熱面への固定作業の作業性を向上させることが可能となる。また、伝熱基板の伝熱面に予め形成した嵌合溝に扁平コイル部材の下端を挿入嵌合するため、扁平コイル部材の伝熱面への位置決めを容易なものとすることが可能となり、伝熱面の製造作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、上記嵌合溝に扁平コイル部材を嵌合挿入することにより、扁平コイル部材の長さ方向への伸縮、特に伸びを抑制することが可能となるため、伝熱基板の伝熱面に配置した扁平コイル部材のピッチ間隔にバラツキが生じにくいものとなる。また、上記嵌合挿入により、扁平コイル部材を伝熱面上に一定の角度で安定して立設配置することが可能となるため、扁平コイル部材の各巻回毎の傾斜角度にバラツキが生じにくいものとなる。このように、扁平コイル部材のピッチ間隔及び各巻回毎の傾斜角度のバラツキを抑制することができるため、伝熱基板の伝熱面にフィン部材を効率よく密集させて配置することが可能となり、伝熱基板の熱交換性能を向上させることが可能となる。また、嵌合溝に扁平コイル部材の下端を挿入嵌合するものであるから、扁平コイル部材と伝熱基板との接触面積を大きくし、熱伝導効率を良好とすることが可能となる。
また、伝熱基板を、伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設した場合には、扁平コイル部材を伝熱基板の伝熱面に固定配置した際に、扁平コイル部材が放射状に配置されるものとなり平坦な伝熱面に扁平コイル部材を配置した場合と比較して、たとえ嵌合溝内で線材が密着していても基板接触面積を大きくすることができ、且つ扁平コイル部材の先端側に流体の流通間隔を広く取ることが可能となる。そのため、特にフィン部材先端側での通気性を良好とすることができるため、扁平コイル部材からの吸放熱効果を良好なものとし、熱交換性能を更に高めることができる。
本願の第1発明及び第2発明の実施例1を図1〜図6に於いて説明すると、図1に示す如く、(1)は扁平コイル部材であって、1本のステンレス、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、及びこれ等基合金の線材(2)を扁平状となるように螺旋状に巻回して形成する。このように、扁平コイル部材(1)の巻回形状を扁平状とすることにより、扁平コイル部材(1)の各巻回毎に扁平な環状片(3)が形成され、この環状片(3)が扁平コイル部材(1)の軸方向に密集して連続するよう形成されるものとなる。この扁平な環状片(3)は、長円状に形成しても良いし、長方形の両端を弧状に形成したものであっても良い。
また、上記扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を嵌合可能とする嵌合溝(5)を、アルミニウム、銅、アルミ合金、銅合金、及びこれら金属の鋳物や圧延材等により形成した板状の伝熱基板(6)の伝熱面(7)に、切削、プレス、鍛造等にて図2に示す如く等間隔に複数列形成する。なお、本実施例に於いてはこのように、切削、プレス、鍛造等により伝熱基板(6)の伝熱面(7)に嵌合溝(5)を形成しているが、他の異なる実施例に於いては、嵌合溝(5)を有する伝熱基板(6)を押出成形等により成型しても良い。また、図3に示す如く、上記嵌合溝(5)を、底面(8)を平坦面とする断面略矩形に形成するとともに、その形成幅(10)を上記扁平コイル部材(1)の形成幅(11)とほぼ同一としている。
そして、上述の如く伝熱基板(6)の伝熱面(7)に等間隔で複数個形成した各嵌合溝(5)内に、図3に示す如く、扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を嵌合挿入する。そして、この嵌合挿入により、伝熱基板(6)の伝熱面(7)に扁平コイル部材(1)が固定配置され、扁平コイル状フィン部材(12)が形成される。その際、本実施例に於いては、前述の如く嵌合溝(5)の形成幅(10)を扁平コイル部材(1)の巻回形状の形成幅(11)とほぼ同一としているから、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)の底面(8)方向に一定の押圧力で押圧して、圧入により扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に嵌合挿入する。このように圧入により扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に嵌合挿入することにより、接着等の固定手段を用いることなく簡易な方法で扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を嵌合溝(5)に固定配置することが可能となり、伝熱面(7)の製造作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、上述の如く嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)を嵌合挿入して伝熱基板(6)の伝熱面(7)に扁平コイル部材(1)を固定配置することにより、扁平コイル部材(1)を伝熱基板(6)に簡易な方法で固定配置することができるため、扁平コイル部材(1)の伝熱面(7)への固定作業の作業性を向上させることが可能となる。また、伝熱基板(6)の伝熱面(7)に予め形成した嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)の下端を挿入嵌合するため、扁平コイル部材(1)の伝熱面(7)への位置決めを容易なものとすることが可能となる。
また、上述の如く嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)を嵌合挿入することにより、扁平コイル部材(1)の長さ方向への伸縮、特に伸びを抑制することが可能となり、伝熱基板(6)の伝熱面(7)に配置した扁平コイル部材(1)のピッチ間隔にバラツキが生じにくいものとなる。また、上記嵌合挿入により、扁平コイル部材(1)を伝熱面(7)上に一定の角度で安定して立設配置することが可能となるため、扁平コイル部材(1)の各巻回毎の傾斜角度は矯正されてバラツキが生じにくいものとなる。このように、扁平コイル部材(1)のピッチ間隔及び各巻回毎の傾斜角度のバラツキを抑制することができるため、伝熱基板(6)の伝熱面(7)にフィン部材を効率よく密集させて正確に配置することが可能となり、伝熱基板(6)の熱交換性能を向上させることが可能となる。また、嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)の下端を挿入嵌合するものであるから、扁平コイル部材(1)と伝熱基板(6)との接触面積を大きくし、熱伝導効率を良好とすることが可能となる。
また、前述の如く、扁平コイル部材(1)の巻回形状を扁平状とすることにより、扁平な環状片(3)が扁平コイル部材(1)の軸方向に密に連続して形成されている。そのため、上述の如く扁平コイル部材(1)を伝熱基板(6)の伝熱面(7)に固定すると、上記環状片(3)が伝熱面(7)の上面に多数密集して配置されるものとなるから、伝熱面(7)の吸放熱表面積を容易に広くすることができる。また、上記環状片(3)によって長く膨大な数のエッヂを容易に形成することができるため、流体の流れに大きな乱れや渦を発生させることにより境界層を剥離させることができる。従って、上記の広い表面積と、連続する膨大な数のエッヂによるエッヂ効果とにより、伝熱面(7)の熱交換性能を飛躍的に高めることが可能となる。
なお、本実施例に於いては、図4(a)に示す如く線材(2)の断面形状を円形としているが、他の異なる実施例においては、図4に示す如く、(b)楕円形、(c)正方形、(d)三角形、(e)菱形、(f)星形、(g)台形、(h)長円形、(i)長方形、(j)5角形等の如く任意の形状としても良い。また、線材(2)は大きさ、材質又は断面形状が異なるものを組み合わせて使用しても良い。また、本実施例に於いては、一つの嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)をそれぞれ一つずつ配置しているが、他の異なる実施例に於いては、一つの嵌合溝(5)に複数の扁平コイル部材(1)を配置することも可能である。
また、本実施例では、図1、図5に示す如く伝熱面(7)側の中央部を外方に突出して弧状曲面(20)としたかまぼこ形状の伝熱基板(6)を用いており、このかまぼこ形状の伝熱基板(6)に、弧状曲面(20)と同一曲率中心にて嵌合溝(5)を、図2に示す如く一定間隔で凹設している。このように形成することにより、扁平コイル部材(1)を伝熱基板(6)の伝熱面(7)に固定配置した際に、扁平コイル部材(1)が図1に示す如く放射状に配置されるものとなり平坦な伝熱面(7)に扁平コイル部材(1)を配置した場合と比較して、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)方向に長尺なものとし、且つ、扁平コイル部材(1)の先端側に流体の流通間隔(17)を広く取ることが可能となる。そのため、通気性を良好とすることができるため、扁平コイル部材(1)からの吸放熱効果を良好なものとし、熱交換性能を更に高めることができる。
また、本実施例に於いては、前述の如く弧状に湾曲した嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)が放射状に配置されるものとなるため、図1及図5に示す如く扁平コイル部材(1)の基端側をたとえ密着させても、扁平コイル部材(1)の先端側は密着せず、流通間隔(17)を確実に確保することが可能となる。そのため、扁平コイル部材(1)の基端側を密着させて伝熱面(7)の表面積を最大まで増大させた場合にも、扁平コイル状フィン部材(12)周りの流体の流れを良好に保つことが可能となり、熱交換性能を一層高めることができる。
また、本実施例では図1に示す如く伝熱基板(6)の底面(16)を平坦なものとしているが、他の異なる実施例では図6に示す如く、底面(16)の肉厚が略一定となるよう断面逆U字型に凹設するなどして、発熱体(図示せず)の形状に対応させた形状としたものであっても良い。このように伝熱基板(6)の底面(16)側の形状を発熱体(図示せず)の形状に対応させることにより、発熱体(図示せず)を伝熱基板(6)の底面(16)に確実に面接触させることが可能となり、発熱体(図示せず)から伝熱基板(6)への伝熱効率を良好なものとすることができるため、放熱性を更に高めることができる。また、上述の如く伝熱基板(6)の底面(16)の肉厚を略一定とすることにより、発熱体(図示せず)との熱交換を、伝熱基板(6)全体で均等に行うことが可能となり、熱交換性能を一層高めることができる。
また、上記実施例1では前述の如く、扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を圧入により嵌合溝(5)に固定しているが、本実施例2では図7及図8に示す如く、接着、ろう付け、又は溶接により扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を前記嵌合溝(5)内に固定することも可能である。この場合には、扁平コイル部材(1)と嵌合溝(5)との接触面積が、接着剤、ろう材、溶加材等によって圧入の場合と比較して大きくなるため、扁平コイル状フィン部材(12)と伝熱基板(6)の間の熱伝達が良好となり吸放熱に優れるとともに、固定部の強度が向上して振動や熱応力などに対する耐久性に優れた伝熱面(7)を得ることができる。
また、圧入したものを接着、ろう付け、又は溶接で固定することも勿論可能であり、この場合には、扁平コイル部材(1)と嵌合溝(5)とを更に強固に固定することが可能となる。尚、本実施例2では上記の如く、接着、ろう付け、又は溶接のいずれかにより扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を前記嵌合溝(5)内に固定しているが、他の異なる実施例では、接着、カシメ、ろう付け、又は溶接を任意に組み合わせることにより、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に固定することも可能である。
また、上記実施例2では扁平コイル部材(1)と伝熱基板(6)の伝熱面(7)との接触部のみを接着、ろう付け、又は溶接により扁平コイル部材(1)の長軸方向の一側(4)を前記嵌合溝(5)内に固定しているが、本実施例3では、嵌合溝(5)内に接着剤を注入し、この接着剤に扁平コイル部材(1)の一端を埋設して接着剤を固化させることにより、図9に示す如く扁平コイル部材(1)を前記嵌合溝(5)に固定している。このように、接着剤に扁平コイル部材(1)の一端を埋設して扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に固定配置することにより、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)内に強固に固定することが可能となり、固定部の強度が向上して振動や熱応力などに対する耐久性に優れた伝熱面(7)を得ることができる。また、熱伝導性の接着剤を使用した場合には、扁平コイル状フィン部材(12)と伝熱基板(6)の間の熱伝達が更に良好となり吸放熱により優れたものとすることができる。
また、上記実施例1〜3に於いては、嵌合溝(5)を断面コ字型に形成し、図3に示す如く底面(8)を平坦面としているが、本実施例4では、図10に示す如く、嵌合溝(5)の底面(8)を扁平コイル部材(1)の一側(4)の外周形状に合わせて弧状に湾曲させている。このように嵌合溝(5)の底面(8)を弧状に湾曲させることにより、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に嵌合挿入した際に、扁平コイル部材(1)の一側(4)の外周が嵌合溝(5)と面接触するものとなり、扁平コイル状フィン部材(12)と嵌合溝(5)との接触面積を更に広くして、熱交換性能をより高めることが可能となる。
また、上記実施例1〜3では、圧入、接着、ろう付け、又は溶接により扁平コイル部材(1)の一側(4)を前記嵌合溝(5)内に固定しているが、本実施例では、カシメにより扁平コイル部材(1)の一側(4)を、嵌合溝(5)に固定している。即ち、嵌合溝(5)に扁平コイル部材(1)の一側(4)を挿入配置する。尚、扁平コイル部材(1)は圧入により嵌合溝(5)内に挿入配置したものであっても良い。
このように扁平コイル部材(1)の一側(4)を嵌合溝(5)内に挿入配置した状態で、嵌合溝(5)間に形成した分割壁(13)の表面の幅方向中央部を、分割壁(13)の一端から他端まで連続的に先端がクサビ状のカシメ治具(図示せず)で押圧する。これにより、図10に示す如く、分割壁(13)上部がカシメ治具(図示せず)により断面クサビ状に2分割され、それぞれ離反方向である扁平コイル部材(1)側に傾斜してカシメ変形が生じるものとなる。そして、このカシメ変形部(14)によって扁平コイル部材(1)が両側から内方に押圧され、嵌合溝(5)内に押圧保持されるものとなる。これにより、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)内にカシメ固定することが可能となる。このように、嵌合溝(5)内に扁平コイル部材(1)を挿入配置した状態で分割壁(13)をカシメ治具(図示せず)で押圧することにより、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に容易且つ強固に固定することが可能となる。
また、上記実施例4に於いては図10に示す如く、カシメ変形部(14)を各分割壁(13)に連続して設けているが、本実施例5に於いては、図11に示す如く、カシメ変形部(14)を各分割壁(13)に一定の形成間隔(18)を介して形成している。このように形成することにより、カシメ変形部(14)を各分割壁(13)に連続して形成する場合と比較して、カシメ変形量を少なくしてカシメ変形の手間を少なくすることができるとともに、カシメ加工の作業性を向上させることが可能となるため、カシメ変形部(14)の形成を容易なものとすることが可能となる。また、カシメ変形部(14)を各分割壁(13)に連続して設ける場合と比較して、分割壁(13)の強度を良好に保つことが可能となる。
また、上記実施例4、5では、図10、図11に示す如く嵌合溝(5)間に形成した全ての分割壁(13)の表面にカシメ変形を生じさせることにより扁平コイル部材(1)をカシメ固定しているが、本実施例6では、図12に示す如く、分割壁(13)を一つおきにカシメ変形させて、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)にカシメ固定している。このように分割壁(13)を一つおきにカシメ変形させた場合にも、嵌合溝(5)内の扁平コイル部材(1)は、両側に隣接する分割壁(13)のうち、一方の分割壁(13)に生じたカシメ変形部(14)によって一側(4)が内方に押圧されるものとなる。そのため、上記実施例4、5と同様に扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)内に押圧保持することが可能となる。
従って、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)内にカシメ固定することが可能となり、扁平コイル部材(1)を嵌合溝(5)に容易且つ強固に固定することができる。また、分割壁(13)を一つおきにカシメ変形させているため、上記実施例の如く全ての分割壁(13)をカシメ変形させる場合と比較してカシメ変形の手間を少なくすることができ、製造を容易なものとすることが可能となる。
実施例1を示す伝熱面の断面図。 実施例1の伝熱基板を示す平面図。 実施例1の部分拡大断面図。 実施例1及び他の実施例の線材の断面図。 図1の部分拡大図。 伝熱基板の底面側を断面逆U字型に形成した状態を示す断面図。 実施例2の部分拡大断面図。 実施例2の部分拡大断面図。 実施例3の部分拡大断面図。 実施例4の部分拡大斜視図。 実施例5の部分拡大斜視図。 実施例6の部分拡大斜視図。
1 扁平コイル部材
2 線材
4 一側
5 嵌合溝
6 伝熱基板
7 伝熱面
12 扁平コイル状フィン部材
13 分割壁
14 カシメ変形部
20 弧状曲面

Claims (12)

  1. 線材にて形成した巻回形状が扁平状の扁平コイル部材と、この扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合可能とする嵌合溝を伝熱面に形成するとともに、この伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設した伝熱基板とから成り、前記嵌合溝内に前記扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合挿入することにより、伝熱基板の伝熱面に扁平コイル部材を固定配置して扁平コイル状フィン部材としたことを特徴とする扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  2. 線材にて巻回形状が扁平状の扁平コイル部材を形成する工程と、この扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合可能とする嵌合溝を伝熱基板の伝熱面に形成する工程と、前記嵌合溝内に前記扁平コイル部材の長軸方向の一側を嵌合して伝熱基板の伝熱面に扁平コイル部材を固定配置して扁平コイル状フィン部材とする工程とから成り、伝熱基板は、伝熱面側の中央部が外方に突出した弧状曲面とし、この弧状曲面と同一曲率中心にて嵌合溝を弧状曲面に凹設したことを特徴とする扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
  3. 扁平コイル部材は、長軸方向の一側を圧入により前記嵌合溝内に固定配置したことを特徴とする請求項1の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  4. 扁平コイル部材は、長軸方向の一側を圧入により前記嵌合溝内に固定配置することを特徴とする請求項2の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
  5. 扁平コイル部材は、接着、カシメ、ろう付け、又は溶接のいずれか、又は組み合わせにより、前記嵌合溝に固定したことを特徴とする請求項1、または3の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  6. 扁平コイル部材は、接着、カシメ、ろう付け、又は溶接のいずれか、又は組み合わせにより、前記嵌合溝に固定することを特徴とする請求項2、または4の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
  7. 嵌合溝は、扁平コイル部材を挿入した後、嵌合溝間に形成した分割壁の表面をカシメ治具にて押圧して形成したカシメ変形部により、扁平コイル部材を両側から押圧保持したことを特徴とする請求項1、または3の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  8. 嵌合溝は、扁平コイル部材を挿入した後、嵌合溝間に形成した分割壁の表面にカシメ治具にて押圧してカシメ変形を生じさせ、このカシメ変形部により扁平コイル部材を両側から押圧保持したことを特徴とする請求項2、または6の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
  9. 扁平コイル部材は、接着、ろう付け、又は溶接のいずれか、又は組み合わせにより、前記嵌合溝に固定したことを特徴とする請求項7の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  10. 扁平コイル部材は、接着、ろう付け、又は溶接のいずれか、又は組み合わせにより、前記嵌合溝に固定することを特徴とする請求項8の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
  11. 扁平コイル部材は、嵌合溝内に接着剤を注入し、この接着剤に扁平コイル部材の一端を埋設して接着剤を固化させることにより、前記嵌合溝に固定したことを特徴とする請求項1、3または5の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面構造。
  12. 扁平コイル部材は、嵌合溝内に接着剤を注入し、この接着剤に扁平コイル部材の一端を埋設して接着剤を固化させることにより、前記嵌合溝に固定することを特徴とする請求項2、4、または6の扁平コイル状フィン部材を備えた伝熱面の製造方法。
JP2008190496A 2008-07-24 2008-07-24 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法 Active JP5081757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008190496A JP5081757B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008190496A JP5081757B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010027998A JP2010027998A (ja) 2010-02-04
JP2010027998A5 JP2010027998A5 (ja) 2011-07-21
JP5081757B2 true JP5081757B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=41733511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008190496A Active JP5081757B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5081757B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011165967A (ja) 2010-02-10 2011-08-25 Fujifilm Corp 太陽電池用バックシート、及び、太陽電池用モジュール
JP2018141614A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三菱マテリアル株式会社 熱交換部材

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002026200A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Mizutani Denki Kogyo Kk 電子部品の放熱器
JP2006114688A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Okano Electric Wire Co Ltd ヒートシンク

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010027998A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3552047B2 (ja) ヒートシンク、その製造方法、および、押圧治具
JP5953206B2 (ja) 液冷式冷却装置およびその製造方法
JP3140755U (ja) コルゲートフィン型放熱器
US20080060793A1 (en) Cooler device
JPWO2018097027A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
US20140151012A1 (en) Heat sink with staggered heat exchange elements
JP2004219044A (ja) 熱交換器およびコアプレートの製造方法
JPWO2015098824A1 (ja) 受熱部構造及びヒートシンク
JP2004311718A (ja) ヒートシンク
JP6276539B2 (ja) 熱交換器及び熱交換器の製造方法
JP4601667B2 (ja) ヒートシンクおよびその製造方法
JP2008307552A (ja) 熱交換器の製造方法および熱交換器
JP5081757B2 (ja) 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法
JP5645852B2 (ja) 管継手、熱交換器、及び熱交換器の製造方法
JP5203031B2 (ja) 扁平コイル状フィン部材を有する伝熱面構造及びその製造方法
JP6243232B2 (ja) 熱交換器用フィンの製造方法およびそのフィン並びに熱交換器
JP5869267B2 (ja) 液冷ヒートシンクの製造方法
JP4015146B2 (ja) フィンを備えたヒートシンクおよびその製造方法
JP2013092335A (ja) 熱交換器用アルミニウム細管およびこれを用いた熱交換器
JP3602806B2 (ja) コルゲートフィン型ヒートシンクの製造方法
JP6340610B2 (ja) ヒートシンクの製造方法
RU184729U1 (ru) Радиатор для охлаждения электронных устройств
JP2006132850A (ja) 冷却ユニットおよびその製造方法
KR101001387B1 (ko) 용접을 이용한 히트싱크
JPWO2020138223A1 (ja) ヒートシンク、ヒートシンクアセンブリ、電子機器、およびヒートシンクの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110602

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120827

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5081757

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150