JP5080849B2 - カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子および該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体 - Google Patents

カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子および該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体 Download PDF

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Description

本発明は、難燃性の向上したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、及び該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着してなる難燃性ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体に関するものである。
ポリプロピレン系樹脂粒子を発泡せしめたポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形用の金型内に充填した後、これらを加熱融着させることによって得られる型内発泡成形体は、すでに包装材、緩衝材、断熱材、建築資材、自動車用部品等の広範な用途に供されている。
このような用途の中でも、建築資材や自動車部品等の分野においては、難燃性を有することが求められており、必要に応じて難燃剤や難燃助剤を樹脂中に含有させたポリプロピレン系樹脂発泡粒子やこのポリプロピレン系樹脂発泡粒子を使用した型内発泡成形体が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
また、外観の点から着色したポリプロピレン系樹脂発泡粒子や該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を使用した型内発泡成形体が要求される場合があり、特に自動車部品等の分野では黒色化したポリプロピレン系樹脂発泡粒子や型内発泡成形体が要求されることから、カーボンブラックを用いて黒色化したポリプロピレン系樹脂発泡粒子および該型内発泡成形体が提案されている(例えば、特許文献3)。当該文献には、カーボンブラックを用いてポリプロピレン系樹脂発泡粒子を黒色化する場合、カーボンブラックを1〜40重量%含有するポリオレフィン系樹脂(マスターバッチ樹脂)を用いて、これを基材樹脂となるポリプロピレン系樹脂と溶融混練することが開示されている。
更に、上記した難燃性とカーボンブラックによる黒色性の両方を兼ね備えたポリプロピレン系樹脂発泡粒子や型内発泡成形体についても提案されている(例えば、特許文献4)。
特開平7−309967号公報 特開平10−147661号公報 特開平7−300537号公報 特開2004−263033号公報
型内発泡成形体に要求される難燃レベルは用途によって異なるが、樹脂のみで必要な難燃性が得られない場合は、一般には難燃剤や難燃助剤を樹脂に含有させ、所望の難燃性を付与されている。このような難燃剤としてはハロゲン系、リン系、窒素系化合物や金属水酸化物などが用いられており、また難燃助剤としては金属酸化物や金属水酸化物などが用いられている。しかしながらこれらの難燃剤や難燃助剤を含有させたポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体は、機械的強度の低下や、樹脂からブリードすることによる金型の汚染など問題を抱えており、また、ハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤は環境適合性の問題をも抱えていると言われており、これらの難燃剤や難燃助剤を用いずに難燃性を発現できることが好ましく、それが不可能であればできるだけ難燃剤や難燃助剤の添加量を減らすことが好ましい。
一方、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子や型内発泡成形体の黒色化のためにカーボンブラックを用いた場合、カーボンブラックが難燃性を低下させることから、カーボンブラックを添加しない場合に比べて多量の難燃剤や難燃助剤を必要とすることになり、機械的強度の低下などの問題が顕在化することになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされた発明であって、カーボンブラックを添加しているにもかかわらず難燃性に優れたポリプロピレン系樹脂発泡粒子、および該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着してなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題の解決のため鋭意研究を行った結果、カーボンブラックが40重量%を超える量を含有するポリプロピレン系樹脂(マスターバッチ樹脂)を用いて、ポリプロピレン系樹脂粒子を作製し発泡粒子とする、すなわちカーボンブラック濃度高いポリプロピレン系樹脂マスターバッチを作製してポリプロピレン系樹脂へ添加する、というカーボンブラックのポリプロピレン系樹脂への添加方法を変えることによって、得られたカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着させた型内発泡成形体の難燃性が、従来知られている、例えばカーボンブラックを40重量%以下含有するポリオレフィン系樹脂を用いて同様にして得たポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着させた型内発泡成形体に比べて、予想外にも難燃性が向上することを見出した。更には、珪酸塩化合物あるいはホウ酸金属塩を含有させることにより、一般的に着色粒子において懸念される色ムラの問題も解消されることを見出した。
すなわち本発明の第1は、
カーボンブラックを40重量%より多く60重量%以下含有するポリプロピレン系樹脂(マスターバッチ樹脂)と、ポリプロピレン系樹脂とを溶融混練することによって得られるカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内にて発泡剤とに分散媒に分散せしめ、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子をカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の軟化温度以上の温度で分散媒とにカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を上記密閉容器内より低圧の雰囲気下に放出して得られることを特徴とするカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子
(但し、マスターバッチ樹脂中のポリプロピレン系樹脂は、単量体成分としてプロピレンを80重量%以上含む、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体またはエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体であり、かつ、
ポリプロピレン系樹脂は、単量体成分としてプロピレンを80重量%以上含む、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体またはエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体である。)
に関する。
好ましい態様としては、
(1)カーボンブラック含有量が、0.01重量%以上10重量%以下である、
(2)マスターバッチ樹脂中のポリプロピレン系樹脂と、ポリプロピレン系樹脂が同一樹脂である、
)カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、珪酸塩化合物を0.01重量部以上3重量部以下含む、
)カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、ホウ酸金属塩を0.01重量部以上3重量部以下含む、
前記記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子に関する。
本発明の第2は、前記記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体に関する。
本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体は、FMVSS302燃焼試験法において、同じカーボンブラック濃度の型内発泡成形体と比較して難燃性が向上するとともに、顕著な色むらも見られない。
本発明において用いるポリプロピレン系樹脂としては、単量体成分としてプロピレンを好ましくは、60重量%以上、より好ましくは、80重量%以上含んでなる樹脂をいい、プロピレンと共重合可能な単量体を含んでいてもかまわない。具体的には、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体等が挙げられる。中でも特に、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体が好ましい。この中でも、エチレン含有量が0.1重量%以上、10重量%以下のエチレン−プロピレンランダム共重合体、あるいは、エチレンと1−ブテンを合計0.1重量%以上、10重量%以下含有し、かつ1−ブテンが0.5重量%以上含まれるエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体が、成形性や機械的強度の観点からより好ましい。
これらポリプロピレン系樹脂は無架橋のものであっても架橋したものであっても良いが、リサイクルの点からいえば無架橋のものであるのが好ましい。
本発明においては、カーボンブラックを40重量%より多く60重量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(以下、マスターバッチ樹脂と称す場合がある)と上記ポリプロピレン系樹脂とを溶融混練することによってカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を得る。
前記マスターバッチ樹脂の作製方法に何ら制限はないが、カーボンブラック濃度が40重量%より多く60重量%以下となるようにポリオレフィン系樹脂と混合し、これを加圧ニーダー、バンバリーミキサー、単軸押出機、二軸押出機等により充分に混練することにより作製することができる。カーボンブラックとポリオレフィン系樹脂との混合は、あらかじめ混合し、ミキサーなどで均一化させても良いし、押出機などを用いる場合は、押出機上流のホッパーからポリオレフィン系樹脂を投入し、押出機途中からカーボンブラックを途中フィード(サイドフィード)するなどして混合することもできる。
本発明で用いることの出来るポリオレフィン系樹脂としては、前述したポリプロピレン系樹脂のほか、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
本発明におけるマスターバッチ樹脂中のカーボンブラック含有量は、難燃性の観点から非常に重要である。すなわち、難燃性を向上させるためには、40重量%を超える含有量が必要となる。マスターバッチ樹脂中のカーボンブラック含有量を、40重量%を超える濃度にすることにより、最終的に得られるカーボンブラック含有ポリプロピレン樹脂発泡粒子中のカーボンブラックの分散状態に影響し、その結果型内発泡成形体の難燃性の向上に寄与しているものと推測される。
マスターバッチ樹脂中のカーボンブラック含有量が40重量%以下の場合、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子から得られる型内発泡成形体の難燃性が低下する。
一方、60重量%を超える場合、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子から得られる型内発泡成形体の色むらが抑制できなくなる。難燃性を発現させるとともに、色むらを抑制するという観点からは、好ましくは42重量%以上50重量%以下であり、より好ましくは43重量%以上48重量%以下である。
次に、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子中のカーボンブラック含有量が所望とする量にとなるように、所定量のマスターバッチ樹脂と所定量のポリプロピレン系樹脂と溶融混練し、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子とする。例えば、所定量のマスターバッチ樹脂と所定量のポリプロピレン系樹脂を押出機等で溶融混練してダイスを通してストランド状に押し出し、水槽で冷却した後これをペレタイザーにより造粒し、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を作製する。或いは、押出機等で溶融混練した樹脂を、ダイスを通して押し出し、押し出した側のダイス面と接触しながら水中で回転するナイフでカットして作製する。必要に応じて、押出機にマスターバッチ樹脂と所定量のポリプロピレン系樹脂を供給する前に、一般的に用いられる高速ミキサー、ヘンシェルミキサー、タンブラー等で混合しても良い。
このとき造粒されたカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の重量に特に制限はないが、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形するときの成形性の観点から、0.1〜5mg/粒が好ましく、より好ましくは0.5〜2.5mg/粒、最も好ましくは0.8〜2.2mg/粒である。また、樹脂粒子の長さLと直径Dとの比L/Dについても特に制限はないが、同じく成形性の観点からは0.5〜5が好ましく、より好ましくは0.7〜4.5であり、最も好ましくは0.8〜4である。
本発明に用いるカーボンブラックについては特に制限はなく、ケッチェンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、ガスブラック、ローラーブラック、アセチレンブラックなどを用いることができる。
本発明に用いるカーボンブラックの粒径にも特に制限はないが、粒径としては0.1〜10000nmが好ましい。0.1nm未満ではハンドリングしにくくなる傾向があり、10000nmを超えると樹脂への分散性が悪くなり色むらの原因になる傾向が有る。また、粒子が凝集したストラクチャーの大きさとしてはおおむね数十nm〜数百nmのものを用いればよい。
なお、上記のようにしてカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を作製する場合に、必要に応じて、カーボンブラックの分散剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤等の各種添加剤を任意の割合で混合することもできる。特に、珪酸塩化合物あるいはホウ酸金属塩を添加した場合、最終的に得られるカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、あるいは該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を相互に融着してなる型内発泡成形体の色むらが抑制される点から、本発明において好ましい形態である。この点については後述する。
また、難燃剤としては特に制限はないが、公知のハロゲン難燃剤、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、金属水酸化物、金属酸化物などを用いることができる。
ハロゲン難燃剤としては、テトラブロモエタン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ジブロモエチルジブロモシクロヘキサン、ジブロモジメチルヘキサン、2−(ブロモメチル)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアルコール、ペンタエリスリチルテトラブロミド、モノブロモジペンタエリスリトール、ジブロモジペンタエリスリトール、トリブロモジペンタエリスリトール、テトラブロモジペンタエリスリトール、ペンタブロモジペンタエリスリトール、ヘキサブロモジペンタエリスリトール、ヘキサブロモトリペンタエリスリトール、ポリブロム化ポリペンタエリスリトール、などの臭素化脂肪族化合物あるいはその誘導体、あるいは臭素化脂環式化合物あるいはその誘導体;
ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ無水フタル酸、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、ペンタブロモベンジルアクリレート、トリブロモフェニルアリルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロモフェニルエーテルなどの臭素化芳香族化合物あるいはその誘導体;
テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAジアリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジメタリルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルのトリブロモフェノール付加物、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス(2−ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールSビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS、などの臭素化ビスフェノール類およびその誘導体;
テトラブロモビスフェノールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化ビスフェノール付加物エポキシオリゴマーなどの臭素化ビスフェノール類誘導体オリゴマー;
ペンタブロモベンジルアクリレートポリマーなどの臭素化アクリル樹脂;エチレンビステトラブロモフタルイミド、エチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの臭素および窒素原子含有化合物、(g)トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリス(ブロモフェニル)ホスフェートなどの臭素および燐原子含有化合物;
塩素化パラフィン、塩素化ナフタレン、パークロロペンタデカン、塩素化芳香族化合物、塩素化脂環式化合物、などの塩素含有化合物;臭化アンモニウムなどの臭素化無機化合物、などが挙げられる。
リン系難燃剤としては、例えば、赤リン、三酸化リン、四酸化リン、五酸化リンなどのリン酸化物、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン酸化合物、モノアンモニウムホスフェート、ジアンモニウムホスフェート、ポリリン酸アンモニウム(アンモニウムポリホスフェート)などのリン酸アンモニウム塩、メラミンモノホスフェート、メラミンジホスフェート、メラミンポリホスフェートなどのリン酸メラミン塩、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどのリン酸金属塩などのリン酸塩類;
トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどの脂肪族系リン酸エステル類;
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートなどの芳香族系リン酸エステル類;リン酸エステル基を2以上有するリン酸エステル類;
トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどのハロゲン含有リン酸エステル類;ホスファゼン、ポリホスファゼンなどのホスファゼン類、リン酸アミン類、リン酸アミド類、などが挙げられる。
窒素系難燃剤としては、メラミン、メラム、メレム、メロン、メチロールメラミンなどのトリアジン骨格含有化合物;シアヌル酸、メチルシアヌレート、ジエチルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、トリエチルシアヌレート、イソシアヌル酸、メチルイソシアヌレート、N,N‘−ジエチルイソシアヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリスエチルイソシアヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(1,2−ジヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌレートなどのシアヌル酸、イソシアヌル酸あるいはその誘導体;
メラミンシアヌレートなどのトリアジン骨格含有化合物とシアヌル酸あるいはイソシアヌル酸及びその誘導体からなる塩;ヒンダードアミン化合物、などが挙げられる。
次に、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子をカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子とする方法について説明するが、特にこれに限定されるものではない。
上記のようにして得たカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を密閉圧力容器内において発泡剤とともに内容物を攪拌流動させながら水等の分散媒に分散させ、ポリプロピレン系樹脂の軟化温度以上、具体的にはポリプロピレン系樹脂の融点−10℃〜融点+10℃に加熱し、この温度(発泡温度)にて一定時間保持して、しかる後、容器の一端を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながらカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気下(通常は大気圧下)に放出してカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を発泡せしめ、これによってカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得ることができる。
なお、樹脂の融点とは示差走査熱量計によってサンプル約4〜6mgを10℃/分の昇温速度で220℃まで加熱して、その後10℃/分の降温速度で約50℃まで冷却し、再度10℃/分の速度で220℃まで昇温した時に得られるDSC曲線における吸熱ピーク(固有ピーク)の頂点の温度をいうものとする。
カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を発泡させるための発泡剤としては、例えば、ブタン、プロパン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロブタン、シクロペンタンなどの脂肪族炭化水素、空気、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、水などの無機物質、などを用いることができ、これらの中から2つ以上を併用して用いても良い。なお、水を発泡剤として用いる場合は、発泡粒子を得る際に用いる分散媒の水を利用できる。
発泡剤の使用量は得ようとする発泡粒子の発泡倍率や発泡温度との関係で適宜調節されるものであるが、加熱中、又は加熱後に発泡温度で1.5〜7MPa(G)の圧力範囲となるように容器内に圧入する、あるいは発泡温度にて該圧力を示すような量を予め加熱前に仕込んでおくことが好ましい。
カーボンブラク含有ポリプロピレン系樹脂粒子を分散させるための分散媒としては、該樹脂粒子を溶解しないものであれば良く、このような分散媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられるが、水を用いることが最も好ましい。
カーボンブラク含有ポリプロピレン系樹脂粒子を分散媒に分散させ、発泡温度に加熱する場合の樹脂粒子相互の融着を防止するために分散剤を用いることができる。このような分散剤としては、例えば、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、マイカなどが挙げられる。分散剤の平均粒径に特に制限はないが、0.001〜50μmが好ましく、より好ましくは0.01〜20μmである。0.001μm未満の場合ハンドリングしにくくなる場合があり、50μmを超えると分散剤としての性能が低下する傾向にある。
分散剤の添加量は、発泡温度、発泡剤の添加量、発泡剤の種類によりカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子相互の融着を防止するよう適宜調整されるものであるが、一般的にはカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、0.01〜5重量部が好ましい。0.01重量部未満では分散剤としての性能が低下しカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子同士の融着が見られる場合があり、5重量部を超えても融着防止性能の大きな向上は見られない。
また、分散助剤として、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、n−パラフィンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、脂肪酸ジエタノールアミドなどの界面活性剤などが挙げられる。
このような分散助剤の添加量は、発泡温度、発泡剤の添加量、発泡剤の種類、分散剤の種類や添加量により適宜調整されるものであるが、一般的にはカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、0.001〜2重量部が好ましい。0.001重量部未満では分散助剤としての性能が低下し樹脂粒子の融着が見られる場合があり、2重量部を超えても融着防止性能の大きな向上は見られない。
本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子中のカーボンブラックの含有量に特に制限はなく、所望の黒色度に応じて適宜調整すれば良いが、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子中0.01重量%以上10重量%以下であることが好ましい。0.01重量%未満であれば黒色度合いが薄い場合があり、10重量%を超えると成形体を得る際の成形性が低下する場合がある。
本発明において、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、珪酸塩化合物を0.01重量部以上3重量部以下含む態様は、より好ましい態様である。珪酸塩化合物の添加により、発泡樹脂粒子の気泡径を微細化するとともに均一に調整することが可能であり、カーボンブラックを40重量%より多く60重量%以下含有するマスターバッチ樹脂を用いる本発明において、色ムラの無い、美麗なカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、更にはカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子が相互に融着してなる型内発泡成形体を得ることが可能となる。珪酸塩化合物の量が、0.01重量部未満では色ムラ低減効果が少ない場合があり、3重量部を超えると気泡径が小さくなりすぎ、型内発泡成形体を得る際の成形性が低下する場合がある。
珪酸塩化合物としては、長石、ゼオライト、タルク、カオリン、マイカなどが挙げられる。これらは、1種または2種以上を併用しても良い。この中でも、タルクを使用することが色ムラ低減の観点からより好ましい。
本発明において、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対しホウ酸金属塩を0.01〜3重量部含む態様は、別のより好ましい態様である。ホウ酸金属塩を添加した場合、色ムラの無い、美麗なカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、更にはカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子が相互に融着してなる型内発泡成形体を得られる点から好ましいが、珪酸塩化合物の添加による色ムラ低減のメカニズムとは異なるものと考えられる。現段階ではそのメカニズムは不明であるが、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を作製する際にカーボンブラックとホウ酸金属塩を樹脂とともに溶融混練する場合にも色むら低減効果があることから、マスターバッチを作製する時点で何らかの相互作用を及ぼして色ムラの低減を発現させているものと推定している。
ホウ酸金属塩としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸ナトリウムなどが挙げられ、これらを1種または2種以上併用することが出来る。この中でも色ムラ低減の点からは、ホウ酸亜鉛を使用することがより好ましい。
ホウ酸金属塩の添加量は、0.01重量部未満では色ムラ低減効果が少ない場合があり、3重量部を超えるとカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の収縮が大きくなる場合がある。
本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の作製方法に特に制限はないが、次のような公知の方法により作製することができる。すなわち、カーボンブラックを40重量%より多く60重量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(マスターバッチ樹脂)と、ポリプロピレン系樹脂と必要に応じて各種添加剤とを溶融混練することによって得られるカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を、必要に応じて分散剤、分散助剤とともに、密閉容器内にて発泡剤とともに分散媒に、分散せしめ、密閉容器の温度を上昇させ、該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子をカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の軟化温度以上の温度とするが、必要に応じて昇温前、昇温中、あるいは昇温後のいずれかの少なくとも1つの段階で発泡剤を圧入する。カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の軟化温度以上の温度で分散媒とともにカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を上記密閉容器内より低圧の雰囲気下(通常は大気圧下)に放出し、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得ることができる。
なお、上記密閉容器内より低圧の雰囲気下(通常は大気圧下)に放出する際は、密閉容器内の圧力が低下しないように、例えば、窒素、空気、二酸化炭素などの無機ガスにより保圧することが好ましい。
本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体は、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を、必要に応じて空気、酸素、窒素、二酸化炭素、あるいはこれらの中から選んだ複数の混合ガスである無機ガスにより加圧熟成して粒子内に所定の内圧を付与した後、閉鎖し得るが密閉し得ない成形用の型内に該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子をそのまま、若しくは加圧圧縮状態で充填し、おおむねポリプロピレン系樹脂の融点付近の温度の水蒸気によりカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を加熱して粒子相互を融着せしめ、しかる後冷却することによって成形体を得る、型内成形法によって得ることができる。
本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子は色ムラが少なく、また、該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体は、難燃性に優れるとともに色ムラもなく、また、軽量で熱変化が小さいことから、包装材、緩衝材、断熱材、建築資材、自動車用部品等の広範な用途に用いることができる。
次に、本発明のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、および該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体に関して、実施例を挙げて更に詳細に説明する。なお、「部」「%」は特に断りのない限り、重量基準である。
カーボンブラク含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子および型内発泡成形体の評価は以下のようにして行った。
<発泡倍率>
200mlのメスシリンダーにエタノールを入れ、その後重量を精秤したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を投入し、体積の増分をメスシリンダーで読み取り、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の密度を算出する。カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の密度を0.9g/mlとして、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の密度をカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の密度で割り、発泡倍率とした。
<成形体密度>
成形体の縦、横、厚みの寸法を測定し、重量を測定して密度を算出した。
<難燃性>
成形体から356mm×102mm×12mmの試験片を切り出し、FMVSS302に準拠して燃焼性試験を行った。試験片の長手方向の一端側(a側)から、38mmをA標線、A標線から254mmをB標線とし、他端側をクランプ等で試験片が水平になるように保持した。バーナーの口が試験片下面の下19mm、炎の高さが38mmとし、試験片の一端側(a側)端部に炎を15秒間あてた後バーナーの炎を消し、炎がA標線に達したときストップウオッチで時間の測定を開始し、次の基準で評価した。
○:炎がA標線に達する前に、あるいはA標線を通過後60秒以内、50mm以内で消火する(自己消火)
△:A標線を越えB標線に至るまで、あるいはB標線に至らない場合はA標線を越え消火するまでの燃焼速度が100mm/分以下である
×:A標線を越えB標線に至るまで、あるいはB標線に至らない場合はA標線を越え消火するまでの燃焼速度が100mm/分を超える
<色ムラ>
成形体の外観を目視評価し、次の基準で評価した。
○:成形体の色の異なる個所がほとんどない
△:成形体の色の異なる個所がやや見られる
×:成形体の色の異なる個所が多い
(参考例)
<マスターバッチ樹脂の作製>
共重合体A(エチレン−プロピレンランダム共重合体:エチレン含有率3.2%、MI=6g/10分)とカーボンブラック(三菱化学製MCF88B、平均粒径18nm)を表1記載の割合で混合し、バンバリーミキサーで充分に混練してマスターバッチ樹脂を作製した。
Figure 0005080849
<カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の作製>
前記マスターバッチ樹脂と共重合体A、あるいは共重合体B(エチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体:エチレン含有率1.2%、1−ブテン含有量4.8%、MI=7g/10分)をカーボンブラックとの組成比率が表1記載の量となるように混合し、この混合した樹脂100重量部に対し樹脂添加剤を表1記載の量となるように混合した。この混合物を50mmφの押出機に投入し、溶融混練するとともに、ストランド状に吐出させ、水冷した後ペレタイザーでカッティングし、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を得た。なお、カッティングの際に、このカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の粒子重量が、1.2mg/粒となるよう調節した。
(実施例1〜6)
<カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の作製>
参考例記載の方法で作製したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部を表1記載の量の分散媒、分散剤、分散助剤とともに10リットル圧力容器に仕込み、その後所定温度に加熱した。この際、加熱前から所定温度に達するまでの間、また、必要に応じて所定温度に達した後に、発泡剤を表1記載の圧力となるように仕込んだ。その後、容器内圧力を窒素ガスで保持しつつ、圧力容器下のバルブを開いて圧力容器の内容物を大気下に放出し、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。得られたカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の発泡倍率を表1に示す。
<カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体作製工程>
次に、得られたカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を別の圧力容器に仕込み、空気を圧入して該カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子に0.19MPaの内圧を付与した。
内圧を付与したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を400mm×300×120mmの金型に充填し、0.3MPaの水蒸気で10秒間加熱し、融着させて型内発泡成形体を得た。得られた成形体の特性を表1に示す。
(実施例7〜9)
実施例1〜6と同様にして表1記載の内容でカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。得られたカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の発泡倍率を表1に示す。その後、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の発泡倍率を高めるため、次のような二段発泡に供した。
すなわち、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を別の圧力容器に仕込み、空気を圧入してカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子に所定量の空気内圧を付与し、その後攪拌機能を備えた圧力容器に投入した後、攪拌しながら所定圧力の水蒸気を吹き込み、元のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子よりも発泡倍率が大なるカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。この二段発泡したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の発泡倍率を表1に示す。
次に、二段発泡したカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子に実施例1〜6と同様にして0.19MPaの内圧を付与するとともに、成形して型内発泡成形体を得た。得られた成形体の特性を表1に示す。
(比較例1、2)
参考例、実施例1〜6と同様にして、表1記載の内容で型内発泡成形体を得た。得られた型内発泡成形体の特性を表1に示す。
(比較例3)
カーボンブラックのマスターバッチ樹脂を用いず、表1記載の内容で直接カーボンブラックをポリプロピレン系樹脂に添加してカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を作製した以外は、実施例1〜6と同様にして型内発泡成形体を得た。得られた型内発泡成形体の特性を表1に示す。

Claims (6)

  1. カーボンブラックを40重量%より多く60重量%以下含有するポリプロピレン系樹脂(マスターバッチ樹脂)と、ポリプロピレン系樹脂とを溶融混練することによって得られるカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内にて発泡剤とに分散媒に分散せしめ、カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子をカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子の軟化温度以上の温度で分散媒とにカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子を上記密閉容器内より低圧の雰囲気下に放出して得られることを特徴とするカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
    (但し、マスターバッチ樹脂中のポリプロピレン系樹脂は、単量体成分としてプロピレンを80重量%以上含む、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体またはエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体であり、かつ、
    ポリプロピレン系樹脂は、単量体成分としてプロピレンを80重量%以上含む、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダム共重合体またはエチレン−ブテン−プロピレンランダム共重合体である。)
  2. カーボンブラック含有量が、0.01重量%以上10重量%以下であることを特徴とする、請求項1記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
  3. マスターバッチ樹脂中のポリプロピレン系樹脂と、ポリプロピレン系樹脂が同一樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
  4. カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、珪酸塩化合物を0.01重量部以上3重量部以下含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
  5. カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂粒子100重量部に対し、ホウ酸金属塩を0.01重量部以上3重量部以下含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のカーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂発泡粒子からなる型内発泡成形体。
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